元スレあかり「ずっとずっと一緒にいられたらいいよね」
SS覧 / PC版 /みんなの評価 : ★
101 = 60 :
いや、>>1が与那国島に住んでる可能性も・・・ゴクリ
102 = 59 :
いつから>>1が日本にいると錯覚していた?
103 :
保守ありがとう
>>78から続ける
104 = 2 :
きたか……!
106 = 103 :
向日葵ちゃんが靴を丁寧に脱ぎ揃えながら思い出したように言った。
私は「うん、そうなの」が出来るだけ自慢げに聞こえないよう注意しながら
頷く。
なぜか中学の友達にこのことを話すとき、つい鼻が高くなってしまうのだ。
突き当たりのドアを開けて、向日葵ちゃんをリビングに招く。
向日葵ちゃんは「いい部屋ですわね……」と意外そうに辺りを見回した。
「うん、まあね」と頷きお茶でも淹れようと思って、けれど私は固まってしまった。
ちなつ「あ……」
しまった、さっき買物にいったもの全部置きっ放し……!
107 = 103 :
>>106
>しまった、さっき買物にいったもの全部置きっ放し……!
→
しまった、さっき買物にいったときのもの全部置きっ放し……!
108 = 103 :
向日葵ちゃんが来ると知って大慌てで玄関や部屋を整理してたのはいいけど、
こっちのことはいつもあかりちゃんが綺麗にしてくれてるからいいやとなにも
手を加えていなかったのだった。
向日葵「……すごい食材ですわね」
向日葵ちゃんも気付いてしまったのか、驚いたのと呆れたのを足して二で割ったような
顔をして言った。
ちなつ「うっ……今日あかりちゃんが帰ってくるの遅くて、晩ごはん作って待ってようと
思ったんだけどなに作ればいいのかもわかんなくて……」
110 = 99 :
始まってたか
支援
111 = 103 :
そういえば、私が向日葵ちゃんに電話をしたのはこうして来てもらうためではなくて
教えてもらうためなのだった。
向日葵ちゃんが来てくれると言ってくれたから、すっかり忘れてしまっていた。
ああ、とりあえず向日葵ちゃんにお願いして――
向日葵「もしかして、吉川さん、私に料理のこと聞きたくて……?」
けれど、さすが察しのいい向日葵ちゃんだ。
こんな子が私の友達でよかった。
ちなつ「そう!そうそう、そうなの!」
113 = 103 :
飛びつかんばかりの勢いで頷くと、向日葵ちゃんはそんな私にたじろぎながらも
「しかたないですわね」と頼もしい顔で言ってくれた。
向日葵「とりあえず、まずはなにを作るのか決めなきゃいけませんわね」
ちなつ「あ、そっか」
向日葵「せっかくだから赤座さんの好きなものを作ってみたら?」
ちなつ「それいいかも!」
向日葵「それじゃあ早速……」
ちなつ「向日葵ちゃんも櫻子ちゃんに好きなもの作ってあげればいいのに」
向日葵「始めますわよ!」
ちなつ「はーい」
114 = 103 :
―――――
―――――
ちなつ「……よし」
向日葵「……とりあえず、できましたわね」
きっかり数時間後。
いつのまにかもう、外は暗くなりかけてきた。向日葵ちゃんがほっとしたように息を吐いて
私を見た。私も「うん!」と大きく頷いた。
ほとんど向日葵ちゃんに手伝ってもらったようなものだけど、あとなぜかあかりちゃんが
綺麗に整えていた台所はすごくぐしゃぐしゃになってるけど、とりあえず、
ほぼ私の手作りだ。
向日葵「……死ぬかと思いましたわ」
ちなつ「なにか言った?」
向日葵「な、なんでもないですわ!」
115 = 103 :
>>114
>いつのまにかもう、外は暗くなりかけてきた。
→
いつのまにかもう、外は暗くなりかけてきていた。
ミス連発申し訳ないです
117 :
④
向日葵はやっぱかわいいな~
119 :
なんだ
ヒカ碁スレじゃないのか
120 = 103 :
慌てる向日葵ちゃんを他所に、私は嬉しくてつい向日葵ちゃんにぎゅっと
抱きついてしまった。
向日葵「よ、吉川さん?」
ちなつ「向日葵ちゃん、ありがと!」
向日葵「え、えぇ……」
私一人じゃ到底あかりちゃんが帰ってくるまでには間に合わなかったし、
そもそもなにも作れてさえいなかった気がする。
ただ、こちらもまた作りすぎてしまったから向日葵ちゃんのくれたおかずをどう処理するかが
問題なわけで……。
向日葵「吉川さん、苦しい……」
ちなつ「へ?あっ、ごめんごめん!」
122 = 12 :
このくらいのミスはスルーしていいんじゃね?
>>1自身が気になっちゃうならしゃあないけど
123 = 103 :
苦しそうな向日葵ちゃんの声に慌てて身体を離すと、向日葵ちゃんはけれど
「吉川さんが喜んでくれてよかったですわ」と笑ってくれた。
ちなつ「えへへ、ほんとにありがとねっ」
まあ私が喜ぶんじゃなくって、あかりちゃんを喜ばせたいのが目的だったわけ
だけど。
きっとあかりちゃんも喜んでくれるはずだ。
向日葵「……」
ちなつ「向日葵ちゃん?」
向日葵「あ、いえ……吉川さん、随分と雰囲気が変わったなって」
124 = 103 :
>>122
途中レスすまん
言葉の取り方とかが変わっちゃうかもと思うと気になるんだ
たぶんまた、たまに訂正はいるかもだけど許して欲しい
125 = 103 :
「そう?」と首を傾げると、向日葵ちゃんは「えぇ、すごく」とはっきり頷いた。
確かに、あかりちゃんと一緒に暮らし始めて変わったねとはよく言われるように
なったけれど、正直自分ではよくわからない。
ちなつ「どんなふうに変わったのかなあ」
向日葵「なんでしょうね……丸くなったっていうか」
ちなつ「えっ、それって前の私がきつかったってことなんじゃ!」
向日葵「そ、そういうわけじゃなくって!」
――赤座さん。
向日葵ちゃんは突然、ぽんっと手を叩いて言った。
ちなつ「え?」
向日葵「すごく、赤座さんに似てるというか、赤座さんみたいなやわらかい雰囲気になったなって!」
128 = 103 :
やっと上手い言葉が見付かったというように向日葵ちゃんは嬉しそうにそう言って。
私があかりちゃんに似てる……。
一緒に過ごしてるうちに、似たもの同士になってくるという話はよく聞いたことが
あるけれど。
ちなつ「そう、なのかな……」
向日葵「えぇ、すごく!」
ちなつ「……そっか」
だとしたら、私とあかりちゃんは、すごく近くなったってことなのだろうか。
もしそうなのだとしたら、私はとても。
ちなつ「……向日葵ちゃん!」
向日葵「ちょ、ちょっと吉川さん?」
ちなつ「私、嬉しくて泣いちゃうかも……」
129 :
なんだ秒速だと思ったら違うのか
130 = 103 :
誰かに触れていたくてちょうど手近にあった向日葵ちゃんをまたぎゅっとして、
私は言った。
ああ、私ってほんとに、すごく幸せなのかも……。
向日葵「……少し、赤座さんと吉川さんが羨ましいですわ」
向日葵ちゃんは、私の頭を撫でてくれながらぽつりとそう言った。
顔を上げて、「なんで?」と訊ねる。
向日葵「だって、二人とも、本当に仲がいいから」
だから少し。
向日葵ちゃんは小さく苦笑して。
私はもう、と溜息を吐くと、向日葵ちゃんを離して「大丈夫だよ!」と。
仲がいいのは向日葵ちゃんたちも一緒なんだから。
むしろ、きっと二人の方が一緒にいる時間も長いのだ。私たちを羨ましがられちゃ
困ってしまう。
131 = 60 :
ちなちゅ可愛い
132 = 99 :
かわゆ
133 = 105 :
そろそろ保守感覚が短くなるお時間
134 = 103 :
ちなつ「向日葵ちゃんと櫻子ちゃん、すっごい似てるよ!」
向日葵「は、はい!?」
ちなつ「そうやっていつまで経っても素直じゃないところとか!」
かああっと向日葵ちゃんの顔が見事なまでに真っ赤に染まる。
この顔、櫻子ちゃんにも見せてあげたい。
でもきっと、櫻子ちゃんはもっと向日葵ちゃんの色々な顔を知っていて。
ちなつ「だから、大丈夫!」
向日葵「吉川さん……」
ちなつ「一歩くらい進んだって二人はなんにも変わらないだろうし」
頑張れ。
私が言うのもなんだけどね。
137 = 103 :
向日葵ちゃんは真っ赤な顔のままきょとんとして。
それからふいに、「えぇ」と笑った。
諦めたようにも、逆になにかを決心したようにも見えた。
向日葵「……ありがとう、吉川さん」
ちなつ「お互い様だよ」
それに、本当のことを言えば私はなにもお礼を言われるようなことはしていない。
少しでも、向日葵ちゃんの背中を押せたのなら嬉しいけれど。
向日葵「……頑張ってみますわ」
ちなつ「うん!それでまた四人で遊ぼうね!」
向日葵「えぇ!」
140 = 136 :
特定厨は話が完結してから質問しろ
141 :
追いついた
143 = 103 :
――――― ――
それじゃあそろそろ帰りますわ、と向日葵ちゃんが腰を上げたのはもうすぐで
六時を回る頃だった。
外はすっかり暗い。もしよかったらあかりちゃんが帰ってくるまでいたら、と
言っていたものの向日葵ちゃんはきっと気を遣ってくれたのだろう。
向日葵「久し振りに吉川さんと会えて楽しかったですわ」
ちなつ「うん、私も!手伝ってくれてほんっとうにありがとね!」
向日葵「どういたしまして」
ちなつ「マフラーのときも思ってたけど、向日葵ちゃん教えるの上手だからきっと
いい先生になれるよ!」
145 = 103 :
向日葵ちゃんは今、教育学部で小学校の先生を目指して勉強中らしい。
さっき話をするまで知らなかったけど、向日葵ちゃんならきっと大丈夫だ。
櫻子ちゃんも同じく目指しているらしいけど、櫻子ちゃんはどちらかといえば
保育士さんのほうが向いてるかなと内心で思っていたことは秘密だ。
向日葵「吉川さんにそう言ってもらえると頼もしいですわ」
ちなつ「私は口だけだけどね」
向日葵ちゃんは笑うと、ぺこっと頭を下げて私に背を向けた。
その背中を見ながら私はほかほかとした気分でドアを閉める。
ふと見えた空は、驚くくらいに黒かった。
146 = 103 :
すぐ戻るが飯ってきます
149 = 141 :
じ
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