元スレ娘「お腹がすいたので噛ませてください」男「赤ワインでも飲んでろ」
SS覧 / PC版 /みんなの評価 : ☆
1 :
娘「冗談ですよ。私は噛んで血を吸うのは嫌なんです」
男「お前それで本当に吸血鬼なのか?」
娘「そうですよ、噛まれましたから。太陽光浴びたら死んでしまいますし」
男「で、腹の虫はどうやって抑えるんだ」
娘「生肉加工工場から動物の血をくすねましたので、しばらくはそれで」
男「便利なんだか不便なんだか分からないよな、吸血鬼って・・・」
娘「あー、なってみれば分かりますけど、ヘルシングみたいにカッコいいものではないです」
男「ああそう・・・」
2 = 1 :
娘「でもいいのですか」
男「何が」
娘「私吸血鬼ですよ」
男「ああ、そうらしいってのはもう分かってる」
娘「化け物と一緒で怖くないんですか」
男「まぁ・・・怖くなくはない」
娘「・・・」
男「でも、大丈夫な気がするから」
娘「酔狂ですよ、あなたは」
男「噛まない吸血鬼には言われたくない」
3 :
なんでコテつけてんだ?誰もお前の事なんか気にかけてないのに自意識過剰すぎw
4 = 1 :
娘「そもそも、吸血鬼っていうのは、家に入るときは招かれないといけないのですよ」
男「ふうん?」
娘「今ならまだ引き返せますよ。私を家に入れる前なら」
男「いや、でもお前その格好じゃ職質されて終わるぞ」
娘「それは困ります。私戸籍上は随分前に死んでますから」
男「じゃあ仕方ないだろ」
娘「やはりあなたはおかしいですよ」
男「そうか?」
娘「ええ、すごくおかしな人間です」
男「すごくおかしな吸血鬼にはいわれたくないな」
5 :
コテつけただけで叩かれる風潮
6 :
イズラ・チロテでも飲んでおろ!
7 :
あぁ娘か、妹に見えた
8 :
>>5
こいつ最高に新参
9 = 1 :
娘「いいですか、私は吸血鬼なんですよ」
男「端から聞いたらすごく痛い発言だけど」
娘「あなたはそんな女を匿おうとしています」
男「そうだね」
娘「普通はしませんよ、そんなことは」
男「そうかもしれないな。でもお前も困ってるんだろ」
娘「・・・」
男「助けてもらった礼がてら、てことで」
娘「いかれてます」
男「ガキは大人しく大人の言うこと聞くものだ」
娘「こう見えてもうすぐ百歳です」
男「吸血鬼って便利だな」
10 = 1 :
男「で、ここが俺の家なんだが」
娘「アパートですか。随分古いですね」
男「一人暮らしの若者なんてのはそんなものだ」
娘「で、私を招き入れるつもりですか」
男「まぁ。風呂くらい入らないと、お前泥まみれだし」
娘「あなたロリコンですか」
男「中身百歳のババアなんだろ、お前」
娘「いえ、見た目の話です」
男「見た目がいいとこ中学生の女の子が、泥まみれで夜中に歩いていたら捕まるぞ」
娘「・・・」
11 = 1 :
男「はい、あっさり招き入れました」
娘「招かれました」
男「拒否してもよかったんだぞ」
娘「私に拒否する理由がありませんよ」
男「ああそうか・・・。とりあえずシャワー浴びてきてくれ。着替えは・・・まぁ何とかする」
娘「今のうちに言っておきますが、私は吸血鬼ですので。襲ってきても返り討ちにしますよ」
男「そんな気は毛頭ないと断言する。襲うならにんにくと聖水を用意してからにするし」
娘「おのれ卑怯な」
男「だから襲わないっての」
12 = 1 :
娘「水浴びする前に今一度聞きますが、なぜ私を招き入れたのですか」
男「お礼」
娘「・・・。はっきりいいますが、あの程度は命を救ったことにもなりませんよ。私はたまたまそこにいただけですし」
男「いや、トラックに轢かれかけたってのは十分だと思う」
娘「たまたま、トラックが突っ込んで来たので、あなたを抱えてジャンプしただけですよ」
男「庇ってもらったじゃん」
娘「それはそうかもしれませんが、ついでですし」
男「結果的に、救われたし」
14 :
コテじゃなくて酉だろ
いや気持ち悪いけどさ
15 :
トリップあろうがなかろうが面白ければどうでもいい
16 = 1 :
娘「明らかに人外の力でしたが」
男「ああうん、それは分かってる。数十メートルもジャンプされたら気がつきます、はい」
娘「で、面倒だから言ったじゃないですか。『ああ、吸血鬼なんですいません。お腹すいたので失礼します』て」
男「言ったね」
娘「そしたらあなた、『せめて泥落とせよ』って。突っ込む所はそこですか」
男「まぁ。吸血鬼とかそんなの無視して、それが一番気になった」
娘「変な人ですよあなたは」
17 = 1 :
娘「とりあえずシャワーをお借りします。覗いたら殺しますよ」
男「へいへい」
男(・・・。吸血鬼、ねぇ・・・。女の子も中二病こじらせるとああなるのかね)
男(とはいえ、あの細身の身体でなんであんなに怪力なんだか・・・)
男「さてとりあえず・・・。予備のジャージ出すか。下着は、ドンキホーテ行けばあるだろうし」
18 :
信じてなかったか
19 = 1 :
ドンキホーテ PM11:30
男「とはいえ、女の子ものの下着買うのは恥ずかしいな・・・」
友「んぁ、男じゃんか」
男「ん?何だお前、こんな時間に何してんの」
友「ああ、明日の朝飯買うの忘れててさ。・・・おいお前、その手に持っている物はなんだ」
男「え?あ、ああ」
友「・・・。お前、それどういうことだ」
男「あー・・・。実は親戚の子が泊まりに着てるんだが、下着を忘れたらしく・・・」
男(わ、我ながらこの言い訳は苦しい・・・)
20 :
これで信じないのはバカ
21 :
おそいんだよ!
早くしてくれ!
22 = 1 :
友「・・・ま、お前がどんな趣味持ってようが気にならないけどさ、警察の厄介にはなるなよ?」
男「すげぇ勘違いされてるような気がするけど、むしろ警察の厄介にならないためにやっているというか」
友「は?」
男「とにかく、俺は急ぐから、またな!」
友「・・・。アイツ変態だったのか・・・?」
23 :
なんでロリコンが書いた話って主役がロリコンじゃないの?
24 = 1 :
男 自宅 11:48
男「ただいま・・・っと。おい吸血鬼幼女、上がったか?」
娘「・・・言いたいことは色々ありますが、そろそろ上がります」
男「そうか、脱衣所に下着置いておくから使ってくれ。あとジャージも」
娘「下・・・。あなたには恥じらいというものがないのですか?バカなのですか?」
男「ふん、お前は俺がこの下着を買うのに大切なものを犠牲にしたことを知るまい・・・」
娘「・・・?」
男「ともかく、下着は置いておくから」
娘「し、下着下着と連呼するのはどうなのですか?セクハラですよセクハラ」
男「いいから早くしろ吸血鬼」
25 = 1 :
娘「・・・上がりました」
男「おう、タオルは洗濯機に入れといてくれ」
娘「・・・一つ、聞いてもいいですか」
男「なんだ」
娘「その、確かに下着はありましたけど、足りないというか、あの、どうして片方だけなのか、と・・・」
男「は?」
娘「いえ、確かにサイズは分からないかもしれませんけれど、これはどうなのかと・・・」
男「意味はまったくわかんないけど、とりあえずそこ座れ。色々聞きたいことがある」
26 = 1 :
男「で、お前いま何歳なんだ」
娘「おおよそでよければ、大体96~98の間くらいかと」
男「・・・。家はどこだ」
娘「ありませんよ。とうの昔に焼け落ちました」
男「はぁ・・・。面倒な設定だな」
娘「は?」
男「いやいい。で、こんな夜中に何をしていた?」
娘「何というか、吸血鬼は夜行性ですから。ただ行動していただけですが」
男「・・・両親は」
娘「・・・。死にました」
男(うわぁ、マジで面倒な設定じゃねぇか・・・)
27 = 1 :
男「家があったのはどこら辺だ?」
娘「さぁ・・・。数十年もあちこち歩きましたから、どこがどこだか」
男「学校は」
娘「行けるわけないではありませんか、あのような高価なところ」
男「・・・?まぁいいや、で自称吸血鬼は何かスポーツはやってるのか?」
娘「すぽーつ?」
男「体操とか、バレーとか。俺抱えてあれだけジャンプするのは、普通は無理だぞ」
娘「・・・もしかして、私が吸血鬼だって信じてないのですか?」
男「いやいやまさか」
28 = 1 :
娘「信じるも信じないもあなたの自由ではありますが」
男「じゃあ、吸血鬼ってさ、眠るときは棺じゃないといけないのか?」
娘「映画の見すぎです。そもそも日本でそんな事やってたら一発で迫害されますよ」
男「シビアだな・・・」
娘「そりゃ、棺で眠る方々もいないことはないですが」
男「へぇ、他にも吸血鬼が?」
娘「いますよ、あちこちに。細々とですが、日本にも」
男(サークルか何かかな。何にせよ、手がかり発見だ)
男「じゃあそいつらに連絡は取れるか?」
娘「無理ですよ。吸血鬼なめてるんですか」
男「・・・」
29 = 1 :
娘「そもそも、吸血鬼ってそんなに便利じゃないんですよ」
男「ほぉ」
娘「テレパシーが使えるのは極わずか。歳は取らないけれど成長もしない。お腹は減るけれど満たされない」
男「・・・」
娘「変身なんて出来ませんし、心臓潰されたら普通に死にます。そのくせ、太陽浴びたら即死です」
男「大変だな」
娘「なれましたけどね」
30 :
デイウォーカーでは無いのか
31 = 1 :
娘「それで、私を招き入れたのはなぜですか」
男「?そりゃお礼だって・・・」
娘「嘘ですね。こうも赤裸々に自分の正体を語ったのに、無警戒なんてありえませんよ」
男「いやそれは・・・」
娘「となれば、私を殺そうとしているんですか、という結論に達します」
男「ない。それはない」
娘「騙されませんよ」ぐぅぅぅ・・・
男「・・・。今腹の音が」
娘「気のせいです。まさか現代日本に吸血鬼ハンターがいたなんて」ぐぅぅぅぅ・・・
男「あの、ごまかしきれてないですよ」
32 = 1 :
娘「て、敵に何を言われようとも・・・!!」ぐううううう
男「・・・」
娘「・・・っ///」
男「何か食べたら・・・?」
娘「ふ・・・。私の力が衰えていることに気がつくとは、さすがハンター・・・」
男「いやあの、腹の虫です」
娘「・・・。お腹すいた・・・」
男「・・・。例の動物の血、飲んだらどうよ」
娘「敵に塩を送るつもりですか・・・」
男「いや全然」
33 = 1 :
男「で、その動物の血はどこにあるんだ」
娘「ふ、教えるわけないではないですか・・・。敵に弱点など・・・」
男「いや、すでに前のめりに倒れてる幼女倒しても」
娘「ここまでだというのならそれも定めです・・・。さぁ殺しなさい・・・」
男「空腹で倒れる吸血鬼ねぇ・・・」
娘「・・・ZZZ・・・」
男「寝やがった・・・。まったく幼女が無理するから・・・」
34 :
吸血鬼は流水も苦手なんだっけ
35 = 1 :
・・・
娘「はっ!?」
男「ん?何だ目が覚めたか?」
娘「ここは・・・、そうだ、あなたはハンターでっ・・・!!」バッ!
男「だーから、ハンターじゃねぇっての。もしハンターだったら、丸一日寝てたお前を殺してる」
娘「一日・・・?私は一日眠っていたのですか?」
男「ああ。夜更かししすぎだ」
娘(・・・)
男「ほら、何か食べろよ。血はさすがにないけど、肉なら買ってきたぞ」
娘「・・・。やはり血がいいのですが・・・。くれるというのなら食べます」
男「毒の心配とかはしないんだな」
娘「吸血鬼が毒なんかで死ぬわけないじゃないですか」
男「なるほど」
36 = 1 :
娘「安い肉ですね」
男「やかましい」
娘「・・・あなたがどうやらハンターじゃないというのは認めますが」
男「そりゃ光栄だ」
娘「ですが、そうすると益々疑問です。なぜ私を匿うのですか」
男「あと五年年取ってたら、『お前に惚れた』でいけるんだがな」
娘「実年齢はもうすぐ百です」
男「だったな」
37 = 1 :
娘「・・・血が足りません。やはり一度、血を取りに戻らないと」
男「家にか?」
娘「違いますよ、この街の外れにある潰れたコンビニの中に、少し隠してあるんです」
男「へぇ・・・。そこに行くのか」
娘「はい。力が出ませんので」
男「車で近くまで送ろうか」
娘「・・・いつもなら拒否しますが、今は力が出ませんので、お言葉に甘えます」
男(なんだかんだ、ちゃんと家に戻る気はあるのか・・・。一件落着だな)
38 = 1 :
男「・・・本当にこっちか?住宅街は逆方向だぞ」
娘「?住宅街になど用はありませんよ。この方向であってます」
男「でもお前、こっちは廃れた団地跡があるだけで・・・」
娘「だからこそ隠したんです。住宅地の真ん中から動物のものとはいえ血が出たら問題じゃないですか」
男「いや、確かにそうだけどよ」
娘「ああ、見えてきました。あの建物です」
男「あの、って・・・。廃墟じゃないか」
娘「だからそうだと言っているじゃないですか」
男(凝った設定、だな・・・?)
39 = 1 :
娘「すいませんが、ここで待っていたください」
男「それは構わないけど、どうやって中に入るつもりだ?閉鎖されてるんじゃないのか」
娘「裏口の鍵を壊しましたので、そこから入れます。では」
・・・
男「・・・帰るためのカモフラージュにしては・・・回りに家がまったくない」
男「となると、本当にこの中に・・・?」
男「・・・行ってみるか」
40 :
しえーん
41 = 1 :
男(裏口の鍵が壊れているんだったな・・・?)
キィ・・・
男「!開いた・・・」
男「この中にあの子が・・・?」
・・・
・・・ジュル・・・
男「?」
ジュル・・・ジュパ・・・ハァァ・・・
男(何かをすする音・・・?)
42 = 1 :
ジュル・・・ズズズ・・・
男(音は、この中から・・・?)
娘「・・・」ジュルジュル・・・
男(あの子・・・?)
娘「・・・ぷ、はぁ・・・」
男(暗くてよく見えないが・・・何かを飲んで・・・?)
娘「・・・盗み見とは、感心しませんよ」
男「!?」
娘「吸血鬼は本来、聴覚嗅覚、すべてが人間を超越した化け物です。動物のものとはいえ、それを飲めばこれくらいは分かります」
男「・・・」
娘「これで、信じましたか?それとも、明かりがないから見えませんか?なら、電気を付けるといいですよ。電源はまだ生きてますから」
男「・・・スイッチは、これか」
娘「・・・」
パチッ
43 = 1 :
男「!!」
娘「驚いた顔をしてますね。ああ、すいませんね服を汚してしまって」
男「これは・・・」
娘「ああ、床もまみれてしまいましたね。そんなつもりは無かったのですが、やってしまいました」
男「・・・っ」
娘「しかし、獣臭いですね。こんなものでは満足には程遠いんです。ああ、顔にも付いてましたね」ぺロッ
男「お前、本気で・・・」
娘「ええ、まだ死ねませんから。獣の血を舐めてでも、生き延びますよ」
男「」
娘「でも、・・・足りないんですよ」
男「!?」
娘「こんな動物のものじゃないんです。これじゃないんですよ」
44 :
いいぞもっとやれ
45 = 1 :
娘「やっぱり、いけませんよね、これじゃ」
男「お前・・・」
娘「大丈夫ですよ、まだあなたを噛むほど追い詰められちゃいませんから。でも、分かったでしょう?」
男「何がだ」
娘「私は化け物です。招き入れるような存在ではないんですよ」
男「・・・そうかもしれないな」
娘「でしょう?分かったらさっさと・・・」
男「しかしだ、お前の今着ている服は俺のだ」
娘「・・・は?」
男「ついでに言えば、下着も俺が買ったものだ」
娘「そ、それが何だというのですか」
男「汚した以上、綺麗にして返してくれないとな」
娘「え?何を・・・?」
47 = 1 :
・・・
娘「どうしてこうなるのですか」
男「何が?」
娘「なんでもう一度化け物を連れて帰っているのですか、と」
男「言っただろ、せめて着ている服から血の臭いがなくなるまでは洗ってもらうぞ、と」
娘「た、確かに汚したのは悪いですけれど」
男「そのジャージな、割とお気に入りだったんだ」
娘「うぐ」
男「それにな、お前が元々来ていた服類も置きっぱなしじゃ困るんだよ。彼女が来たときに面倒なことになる」
娘「!?」
男「なんだよ」
娘「あなたのような変わり者にも、彼女がいるのか、と」
男「いやいないんだけどね」
48 :
このパターンは…おおかみ…
49 = 1 :
男「しかし問題が出来たな」
娘「問題?」
男「ああ、今着ているその血まみれジャージを洗うには、それを脱がないといけない」
娘「殺しますよ」
男「そうじゃない。脱いだら、着るものがないな。元々着てたやつは今はクリーニングだし」
娘「は、裸でいろと?」
男「そんな事強要したら殺されるんだろうから却下。となると、またジャージとTシャツが必要だ」
娘「む・・・?」
男「つまりお前用のジャージが二着必要だ」
娘「・・・それが何か?」
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