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    元スレ美也「ねぇ、にぃに~…はいるよー」

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    301 = 274 :

    「いいよ、もうそんな言葉は……」

    棚町「あらら、なんて冷たい態度。最初のころに着替えさせたときはあんなに恥ずかしそうだったのにぃ…」ささっ

    「いまはそんなこといわなくていいだろ!薫!」

    棚町「なによー……あ。もしかして、今日一日で色んな人に言われたのかしら?」すぃー

    「ば、ばかなこというなよ……そんなことありえるわけないだろ」

    棚町「今日はね、ちょっとデッサンの買い物をしてたんだけど」

    「なんだよ急に……」

    棚町「美也ちゃんの友達の……なんだっけ中多ちゃんだっけ?
       そのこが何だか嬉しそうに買い物してたわ」ささっ

    「それがどうしたんだよ……」

    棚町「ううん、どうもないことだろうけど。でも、その買ってたものは小さな指輪と……それと香水だったかしら
       それも女物の」

    「へ、へー……そうなんだ」

    棚町「勝手な解釈だけど、あれは自分用に買ったんじゃないわね。指輪の方はわからないけど……香水は特にそう。
       それにアンタ、いまなんか香水付けてるでしょ。あってないわよそれ」

    303 = 281 :

    女装は薫の趣味かよ

    304 = 274 :

    「……やっぱりそうなのか」

    棚町「どうせ親の奴でも借りたんでしょう。だめよー、女の子ってそんな所敏感なんだから」ささ…

    棚町「それと中多さんだけど、お金に余裕がなかったのかわかんないけど…店員さんに頼んでまた家にお金を取りに戻ってたわ。
       なにかお金の都合が足りなかったみたいね……それとあと、街で絢辻さんと桜井さんにもあったわ」

    「…………」

    棚町「桜井さんは相変らず、のほほんってしたけど……気になることを言ってたわ。
       ずんいちの匂いがする女の子とあったって。不思議な話ね」ささー

    「っ……」

    棚町「それと……こっちの方なんだけど、なんかすごかったわよ、絢辻さん。
       ものすごいオーラっぽいの放出しまくってたわ」

    「そ、そうなんだ……へぇ…」

    棚町「あんな絢辻さんは初めて見たわ。ほんと、あのオーラの矛先が誰なのか……ご愁傷様しかいえないわね」けしけし…

    「………」

    棚町「あと、森島先輩と……あのー水泳部の…」

    「七咲?」

    棚町「そそそ。あの二人がいっしょにいるところをみたわね」

    305 = 295 :

    いろんなところに火種が広がってるなw

    306 = 278 :

    最早ずんいちは固定なのか

    307 :

    わおっわおっ

    308 = 274 :

    棚町「遠くに居たから、あたしには会話はよく聞こえなかったけど……
       あれね、その七咲ってこはあんな表情もするのねって思ったわ」かきかき…

    「……七咲が?どんな表情だったんだ」

    棚町「なんかクールっぽい雰囲気を感じてたんだけど……こう、デレデレ~ってしてたわ。
       あ、もちろん森島先輩相手にってわけじゃないわよ?」

    「わかってるよ……それで?」

    棚町「うんと、二人してさっき出会った共通の人物のことを話してたわ。
       森島先輩も森島先輩で興奮してたのか、あの森島先輩パワーを振りまいてたし」くしくし…

    「……そ、そうなのか…」

    棚町「……はたして、そんな人たちを……そんな風にしてしまったのは
       どこの誰なのでしょうかね~……ねぇ、純一?」

    「さ、さぁな。僕にはちょっとわからないよ」

    棚町「そう? それはざーんねん」かきかき

    棚町「よいしょ。とりあずラフはこんなこんなもんかな」

    「出来たのか?」

    棚町「まだまだよー。これからってとこ、でもまぁ今日は遅いし帰るとしますか」

    309 :

    310 = 274 :

    「なぁ、ちょっと見せてくれよ」

    棚町「うん? いいわよー、ほら」

    「……おおう、上手いな薫」

    棚町「こんなもんで上手いって言われちゃ、私はもう天才中の天才ねー」

    「なんだよ、人が素直に褒めてるのに……」

    棚町「どうせなら出来あがってから言われたいのよ。まぁ、でも、てんきゅね」

    「………」

    棚町「………。さて、帰りますか!」

    「──なぁ、薫」

    棚町「んー?なにー?……あ、大丈夫よアンタの女装は誰にも言わないから。
       なんだってそれは、あたしがハマらさせちゃったもんだし──」

    「違うよ。そんなことじゃない」

    棚町「なーによ、言葉だけじゃ信用できないってワケ?」

    「違う……お前、僕に何か隠してないか?」

    312 = 288 :

    もじゃかわいい

    313 = 274 :

    棚町「……」

    「どうなんだ、薫」
    棚町「……何を急に変なこといってんのよ。ばかじゃないの?
       あたしが何でアンタに隠し事なんかすんのよ」

    「そうだよな。確かに、僕とお前の仲で隠し事なんてするはずなんかないよな。
       ……でも、僕とお前の仲だからわかることもある」

    棚町「………」

    「どうして急に、夜の校舎に連れてきたんだ?
       それにお前は雰囲気がいいからって夜でもいいって言ったけど……」

    「だったら、前の奴の続きを書けばいいだろ。
       僕が初めて女装したときの、あれを」

    棚町「それは……」

    「ああ、もしかしたら僕の知らない理由で、デッサンとかそういうので気に食わないことが
       あって捨てたとか、そういうのもあるのかもな」

    「でも──あの時のアレは、あの言葉は…どうしたんだ薫」

    棚町「…………」

    「初めて僕が女装した、あの時。
       お前はいったよな?『この絵が完成するまで、アンタとは離れることはできないわね』って」

    314 = 290 :

    みゃーかわいいよみゃー

    315 = 274 :

    「そん時の僕は、大してお前のその言葉をちゃんと聞いてなかったけど」

    棚町「……」

    「でも、僕はそれにこたえようとして……そうだな、最初の目標はそれだったんだ。
       僕は最高の絵を薫に書いてほしくて、だったら僕ももっと女の子らしくならなくちゃと思ったんだ」

    棚町「………」

    「だから化粧とか、カツラもおこずかいはたいて買ってさ。お前から呼ばれるのを待ってた。
       ……でもあれから全然、お前は僕を呼んでくれなくなったな。どうしてだよ薫」

    棚町「……純一、もう」

    「いいや、最後まで言わせろ。僕はいま怒っているんだ」

    棚町「純一……」

    「薫、今日はデッサンの買い物行ってた言ったな。
       なのに何で色んなところを歩きまわっていたんだ?色んな人にあったんだろ?だったらそのはずだよな」

    「デッサンの買い物を、一回お前について行ったことあったけど、ひとつの店で全部買えたよな?
       ……なのにお前は色んなところを歩いて回ってた。それってどうしてだ?」

    棚町「っ……!」

    「まるで最後に、色んなところを見てまわって……るみたいに思うじゃないか」

    316 :

    昼まで残っててくれー

    317 = 274 :

    棚町「ば、ばかね……このお洒落の塊。薫さんが一つの店だけにいくとおもってんの?
       色々と見て回るにきまってるじゃないのよ……!」

    「………」

    棚町「な、なによ……そんな怖い顔しなくても……いいじゃない…」

    「薫」

    棚町「や、やめてよ……ほ、ほら、はやくかえりましょ…!」

    「お前……」

    棚町「──だめ……」


    「……転校しようとしてるのか?」

    棚町「………」

    「……そう、なんだな。僕に黙って、誰にも言わずにお前は」

    棚町「──だって……じゃない…」

    「え?」

    棚町「だってしょうがないでしょ……!!あ、あんたに言ったってこんなこと……!!
       ぐすっ……どうしようもないじゃない!!」

    318 = 288 :

    スレタイで美也スレだと思わせての薫スレか…
    素晴らしいな

    319 = 281 :

    あらやだシリアス

    320 = 274 :

    「お、おい……逆切れは卑怯だぞ、薫……!」

    棚町「なによ!……ぐしゅ…普段はぼけーっとしてるクセに……こんな時ばっか
       鋭くなって……!!あんたってほんっとに……馬鹿!!」

    「な、なくなって……薫…ご、ごめん…僕も言いすぎたから」

    棚町「ほんとによ!!……あたしだって色々と考えて…ぐすっ……ずず…ものすっごく悩んでたんだから……!!」

    「で、でも……お前だって悪いだろう? 何黙って転校なんかしようとするんだよ」

    棚町「転校じゃないわよ!!……外国にいくの!!」

    「外国!?……外国っておまえ…」

    棚町「何かどっかの凄い人が、あ、あたしの絵を気に行ってくれたみたいで……ぐしゅ…
       それでこっちきて勉強してみないかって言われたのよ……!!」

    「………」

    棚町「だ、だから……あたしもお母さんも…あの人も、すっごくよろこんだわよ!!
       自分の才能が認められるって……こんなにも嬉しいものなんだって思った……ずるずる…」

    「薫……」

    棚町「でも、あたしは……あたしは……」

    322 = 274 :

    棚町「…………」

    「……あたしは、なんだよ薫」

    棚町「っ……とにかく、もう決めたんだから…!
       あんたにとやかく言われようとも、あたし、もう行くから!」

    「……このまま、絵も完せさせずにか?」

    棚町「っ……それは、色々とどうにか……」

    「出来るのか? 僕というモデルがいなくてもか?
       僕は僕でここにしかいないんだぞ?」

    棚町「なによ…!あたしが信用できないってワケあんたは!?」
    「信用してるさ。だが、今の僕の姿で言うんなら……それは出来ない」

    棚町「なに、よ…それ…」

    「自分で言うのもあれだけど、最近、本当に僕は女装が好きになってしまったようだ」

    棚町「……へ?」

    「いいか?心してよく聞くんだ薫、僕は一回しかいわないからな」

    「……僕はもっともっと可愛くなっていくだろうと思う。今日一日で、色んな人に可愛いと言われたよ。
       それはなんだか複雑で、素直に受け止められることじゃなかったけど……それでもやっぱり嬉しかった」

    「それはお前みたいに、立派な絵なんかをかくようなもんじゃない……でも、それでも僕はこの女装が
       褒められるのを、可愛いと言われるのを、実はとっても嬉しかったんだ」

    324 :

    明日テストなんだけど…

    325 :

    橘さん・・・

    326 = 274 :

    棚町「へ、変態ね…ぐす……純一…」

    「ああ、そうだとも!僕は……とても変態だろうと思う。変態紳士改め、変態淑女だ。
       でも、こんな風にしたのは……薫、お前のせいだぞ」

    棚町「な、なによ……あたしに責任とれって……ぐしゅ…いうの?」

    「そこまでいわないさ。これはもう、僕の趣味だ。誰のものでもない、僕が好き好んでやってるんだから」

    「でも、お前はそれを、今の僕の可愛さで記憶を止めておいていいのか?」

    棚町「どういうこと…?」

    「これは大奮発だ、もう一度言うぞ。
       ──僕はこれから、もっともっと可愛くなっていくはずだ。だから薫、それを見ていてくれ」

    棚町「あ、あんたそれは……」

    「どうとでもとればいいさ、薫。僕はお前に見ていてほしい……悩んでいた僕が馬鹿だった。
       最初からこういえばよかったんだよ薫!!」

    棚町「ふぇ…?」

    「行くな薫。僕は、お前が行ってしまうととても悲しいしさびしい。
      胸の奥がぎゅっとなって、どうしてもお前のことを忘れられなくなるんだ」

    327 :

    橘さんの女装変態としての才能も開花してしまったのか

    329 = 274 :

    棚町「………じゅん、いち…」

    「お前に最初女装されたとき……本当は、すっごく嫌だったさ。
      ──最近色々と忙しそうなお前と遊べなくなってて……でも、そんな風に関わり合いをもてるんなら
      僕も頑張ろうって思った」

    棚町「そんな、ことを……」

    「馬鹿だって笑ってくれても良いぞ。だって、僕には楽しそうに絵を描く薫の傍にいる方法なんて、
       それぐらいしか思いつかなかったんだ」

    「……そんな風にしか、お前の世界に入り込むことしか、できなかったんだよ」

    棚町「……」

    「だから、何処か遠くに行ってしまうような薫を…僕は見てられなかった」

    棚町「ばかね……ぐす、いっつも近くにいたじゃないのよ」

    「…ああ、そうだな。確かに薫は傍にいたよな」

    棚町「……どっちかというと、アンタがいっつもあたしから離れてばっかじゃないの」

    「え?どういみ?」

    330 = 274 :

    棚町「そのまんまの意味よ……この馬鹿純一!」とすっ!

    「お、おう……なんか、すまん」

    棚町「──あーもう、なんであたしってば……こんな奴の為に、こんなにも悩んでたのかしら
       あの時の自分をおもいっきり殴りたいわ…」

    「か、薫……?」

    棚町「いいわよ」

    「え?」

    棚町「わかったっていってるの!純一、あんたを見ていてあげる」

    「薫……そしたらお前……!」

    棚町「──ふ、ふん。こんな変態な親友を、日本に残していけるわけないでしょ」

    「そ、そうか……でも、行くのやめるんだな!?」

    棚町「そうよ、もうっ……ほら、あんたも拭きなさい」

    「え?なんで?」

    棚町「涙で化粧崩れてぼろぼろよ、今。あんたの顔」

    「うそ!?ほんとにか!?」

    331 = 274 :

    棚町「気付いてなかったのアンタ……途中からぼろぼろあたし以上に泣いてたわよ多分」

    「ほんとうかよ……まぁ、やっぱ本当に薫に行ってほしくなかったんだろうな。僕は」

    棚町「…………」とん

    「………ごしごし…うん?どうしたんだ薫?急に頭を当ててきて…」

    棚町「……ね、ねぇ…純一……」

    「なんだよ」

    棚町「その、あ、アンタが言った……さっきの言葉、あるじゃない…」

    「さっきの?ああ、僕が可愛くなるって?」

    棚町「ち、ちがうわよ!……そうじゃなくて」

    「おいおい、薫らしくないな。どうしたんだ急に」

    棚町「……あんたは、純一は……あたしが居なくなったら…とっても寂しいって言ってくれたじゃない…」

    「うん、いったね」

    棚町「それって……もしかして…その」ちら

    「……っ」ドキッ

    332 = 274 :

    「え、えっとその……あの、あれかな…たぶんその……」

    棚町「橘 純一!」

    「は、はいっ!」

    棚町「……あたしは、あたしだし。あんたはあんたよ。それは変わらない。
       でも、その関係はいつだってふわふわで頼りないものよ」

    「………」

    棚町「ふとしたきっかけで、その関係はやわらかいから形を崩してしまう。
       そして後にできあがった形は、誰にだってわからない。そうあんたにも、あたしにも」

    「……」

    棚町「だから、純一。あたしはそれを知りたいの
       ……今、あたしたちの形どる関係性がどんな形なのか。あたしはとっても知りたい」

    「それは……そうだな」

    棚町「………」

    「えっと……その、もちろん。僕も知りたいよ薫」

    棚町「───そう、だったら試しにやってみない?」

    「え?」

    棚町「あたしたちの関係性を、確かめる行為よ」

    334 = 274 :

    「今、ここで?」

    棚町「そうよ、いまここで……できることを」すっ…

    「か、薫……?」

    棚町「………」

    (か、薫の顔が……!こんなにも近くに……!
       え、これってどう考えても……き、)

    警備「こらぁー!!そこでなにをしているんだ1!」

    純一&棚町&警備「ぎゃああああああああああああああ!!!!??」

    警備「顔が崩れたお化けが人を食べようとぶくぶくぶく………」

    「え、ええ~……顔が崩れたって、ああ僕の顔か……」

    棚町 がさごそ!

    「ってあれ?薫、なにやってるんだ?」

    棚町「あんたこそなにボーっとつったってんのよ!ほら、はやくにげるわよ!!」

    「え、どうして?」

    棚町「なにいってんのよ、長く警備のおじさんも気絶しているわけないんだから、今の内に逃げるわよ!!ほら!!」

    「わ、わかった……!」

    335 = 274 :

    棚町「はぁっ…はぁっ…!!」だっだっだっ…
    「はぁっ…はぁっ…!!」だっだっだっ…

    棚町「──ふふ、あはは……!」

    「はぁっ…どうした薫! 急に笑い始めて……!」

    棚町「いやーほんっとに……アンタといると退屈しないで良いわぁ!」

    「なんだよそれ、この状況を言ってるんだったら、確実にお前のせいだからなっ!」

    棚町「そうね、でも。それでもアンタと一緒にいるか楽しいのよ」

    「……そう、かな?」

    棚町「そうよ、だからあたしは楽しい。あんたがいるから、なんでも楽しいの。
       なんだって楽しくて楽しくてしょうがない、これはもう中毒ね」

    「お、おい……人を何かの悪いものみたいに例えるなよ」

    棚町「あら、いいじゃない。さいこーの褒め言葉だと、あたしはもうわよ!」ひょい

    「うわわ!? 急に抱きついてむぐぅ!?」

    棚町「んっ…」
    「むぐ……!」

    棚町「ぷは……どう?あたしのキスの味は」

    「……そ、そうだな、良い形。しているとおもうよ!!」

    337 = 274 :

    棚町「ふふっ。てーんきゅ!」

    「……んじゃさっそく、帰るとしますか!」ぐいっ

    棚町「きゃ…!」

    「こんなナリでも、女の子一人ぐらい担げるもんでね……!!」

    棚町「ひゅ~!かっこいいぜ、純一ぃ!」

    「あはは!!このまま校舎の外まで突っ走るぞ薫!!」

    棚町「あいよ!!まかせたぜ悪友!!」

    「どんとこい!!」
     
     
     
     
     

    「あ、でも……校門は流石に…」

    棚町「いけいけー!」

    「あの、薫さん…?」

    338 = 274 :

    つぎの日

    美也「ねぇねぇ!にぃに!にぃに!そろそろ起きないと本当に遅刻だよ~!」

    「う~ん……美也、僕はとても疲れてるんだ……朝ご飯いらないからもう少し、寝させてくれ…」

    美也「もうとっくににぃにの朝ご飯なんて、美也が食べちゃったよー!
       それにゆっくり着替えてる時間も全然ないってばぁ!」

    「えー……なんだって…美也、また僕の朝飯たべたのか───ええええ!?もうこんな時間!?」

    美也「ほらぁ、もう。朝からずっと美也がいってたのに……」

    「も、もっと気合入れて起こしてくれよ美也ぁ~!! あーもう、これじゃなくて……えっと…」

    美也「みや、もう行くよ? 高橋先生に怒られないようにしてねー」

    「え、ああ、待ってくれ美也……あっ……」げしん

    美也「もう、にぃにってば……そんなことじゃ、彼女もできないよ~?」

    「いたた……!」

    美也「ほらほら、はやくはやく!顔洗って、歯磨きぐらいしてきなよ!」

    「わかったって……!」

    339 = 274 :

    教室

    「……はぁ~。疲れた、昨日の夜の疲れも取れてないのに…今朝からまた走り出されるなんて…」

    梅原「おうおう!たいしょー朝からお疲れ様のようだねぇ」

    「……ああ、梅原か。おはよう……ふわぁ~」

    梅原「おやおや、まだ眠気が取れてないようだが……まさか、新たなお宝本か?」

    「…………」

    梅原「……なんだよ大将ぅ。かくすなってー!俺とお前の仲じゃないかぁ、ほらほら、どんなブツを
       手に入れたんだこのこの~」

    「……ごめん、梅原。ちょっと静かにしてくれないか」

    梅原「た、大将……?」

    「僕、ちょっとそのテンションについていけるほど……ふあ…そんなに元気ないんだ……」

    梅原「ど、どうしたっていうんだよ?本当に疲れてるみたいだな?
       なにかあったのか橘」

    「………。そうだな、今度機会があったら話すよ。
       だから今は、そっとしておいてくれ……すやすや…」

    340 = 274 :

    梅原「ねちまった……どうしたっていうんだろうな大将よぉ」

    「あ、うめはらぁ!」がばっ

    梅原「おおう!?どうした大将!?」

    「……。いや、昨日のゲーセンの大会の件だけど……どうだったんだ?」

    梅原「……お、おう!!それがだな大将!───」

    昼休み

    「とても眠いけど、ふわぁ……ご飯は食べないとなぁ、うん」

    「あれ、あの姿は……おーい紗江ちゃん」

    中多「あ、しぇんぱーい!こんにちわ」

    「うん、こんにちわ。今からご飯?」

    中多「ええ、そうなんです。これから美也ちゃんと逢ちゃんと一緒に……あ、先輩も来ますか?」

    「い、いや…僕はいいよ。男一人じゃ、とても浮いちゃうだろうしね」

    中多「え、でも……」

    「僕はかまわないから、友達と水入らず食べなよ」

    341 = 274 :

    中多「そう、ですか……美也ちゃんも逢ちゃんも喜ぶと思うのに…」

    「あはは…ごめんね紗江ちゃん」

    (その行為は……色々な所から、僕は睨まれると思うんだ…ごめんね)

    中多「あ、そういえばしぇんぱい……あの、これを…!」

    「え、なにこれ?」

    中多「あの、その、あけてみてください……!」

    「わかった。あけてみるね……おお、これはネックレス?」

    中多「は、はい……!!リングのネックレスです…!」

    「うわぁー!凄いおしゃれなネックレスだね、高かったじゃないこれ?」

    中多「あっ、いえっ、全然わたしのおこずかいで買えたものでしたので……!!」

    「いやそれでも嬉しいよ、ありがとう紗江ちゃん……でもどうして急に僕にこれを?」

    中多「あの、その……ですね」

    中多「──いっつもお世話になってる先輩に、どうしてもお礼を……いいたくて……!!」

    342 = 309 :

    ふひひ

    343 = 309 :

    支援しちゃう

    344 = 274 :

    「お礼?僕に?」

    中多「──はい、そうなんです。わたし、いつも先輩にご迷惑をかけてるし……それに、
       いっつも頼りっきりで、わたしもなにか恩返しをしたくて……」

    「恩返しだなんて。大げさだよ紗江ちゃん」

    中多「お、大げさなんかじゃありません!……わ、私は本当に先輩に感謝してるんです…!」

    「……そうなんだ。ありがとう紗江ちゃん、僕、とっても嬉しいよ」

    中多「そ、そうですか……?よかった、気にいってもらえて…」

    「もちろん、このネックレスもだけど……こうやって可愛い紗江ちゃんにしたってもらって、
       僕は本当に幸せ者だな」

    中多「か、かわいいですか……?」

    「うん、ほんとうにありがとう……ってあれ?紗江ちゃん?」

    中多「……先輩。わたしのこと、かわいいっておもってくれてます?」

    「うん、とっても」

    中多「そう、ですか……だったら、その……」だっ

    345 = 274 :

    ちゅ
    「え?」

    中多「───こんなことしちゃうと、もっとしぇんぱいは……可愛いと思ってくれますか…?」

    「え、さ、紗江ちゃん?」

    中多「そ、それでは隊長!わ、わたしはこれで失礼します………きゃー」ぱたぱたぱた…

    「………」

    「え?これって、ほほにちょっと触れた感触って……あれ?」

    「だーだれだ」

    「うわわ!? 急に前が真っ暗に……って、この声はどう聞いても…」

    「あれぇー?わかっちゃったー?」

    「それはもう、あやつ──」
    絢辻「──校内での不純性交友、禁止」メキメキ…

    「じさぁああああああ!!!めが!!とれちゃうから!!」めちめち…!!

    絢辻「はい、じゃあ復唱して橘くん。絢辻さんは裏表のない素敵な人です、はい」

    「あ、あやつじさんは……う、裏表のない…素敵なひとで、す……」
    絢辻「はい、おそーい。罰ゲーム」

    「そんな理不尽ぐぁあああああああああああ!!!」

    346 = 274 :

    食堂

    「な、なんだったんだいったい……今日の絢辻さんは、なにやら肉体的ダメージを主にやってくるな…」

    「……なんだかとっても、いらつくことでもあったんだろうか…?
       それに放課後に一緒に仕事するようめいれ、頼まれたしなぁ」

    「あ、ずんいち~!」

    「ん、梨穂子か」

    梨穂子「そうだよぉ。あれ、貴方も食堂で食べるの~?」

    「まぁね。今日も親は仕事が忙しくていなかったし、食堂ですませるよ」

    梨穂子「そうなの~……あ、そうそう。きいてきいてずんいち~」

    「ん、なんだ?」

    梨穂子「昨日ねぇ~…ずんいちそっくりな匂いのする女の子がいたの~!」

    「へ、へ~そうなんだ……」

    梨穂子「あ、その感じぃ……信用してないなぁ!」

    「あ、当たり前だろ?お前の鼻がどんなによくっても、
       そんなこと判断できるほど高性能のわけないじゃないか」

    347 = 274 :

    梨穂子「でもでも~……なんだか喋り方も、雰囲気も
        純一そっくりな子だったんだよぉ?」

    「ふ、ふ~ん……そうなんだ」

    梨穂子「あーもう!ほんとうに信用してないな~!」

    「だからいってるだろ?そんなことありはしないんだって──」

    梨穂子「はむっ」

    「だからそんな馬鹿なこと言うなって……梨穂子!?」

    梨穂子「もむもむ……」

    「急に僕の指に噛みつくなよ…!他の人に見られたら…!」

    梨穂子「ぷはっ……うんうん、ずんいちの味だね!」

    「へ?」

    梨穂子「あまりにも信用してくれないから、このずんいちもにせものじゃないかって
        思ったんだけど……匂いまでじゃなくて、味まで確かめればもう安心だよ~」

    348 :

    昼過ぎまで残っててくれますように支援

    349 = 274 :

    「お、おま……なんてことを……!!」

    梨穂子「うん、やっぱずんいちはずんいちだぁ~。おいしかったよ?」

    「美味しかったじゃないよ梨穂子……!!」

    梨穂子「あ、そろそろ茶道部行かなくちゃ~!
        ごめんね、ずんいち~またあとで~」

    「あ、まて梨穂子……!!」

    「……行っちまった。というか、なにしに食堂きてたんだあいつ……」


    「……不純性交友、禁止」
    「絢辻さんは裏表のない素敵な人です!!」ぴしっ

    「──ふふっ、先輩。わたしですよ」

    「え、この声は……七咲?」

    七咲「はい、こんにちわ。先輩」

    「こ、こんにちわ七咲。あれ、たしか…美也たちと昼は…」

    350 = 274 :

    七咲「そうなんですけど、美也ちゃんは宿題を忘れたとかで先生に呼び出されてしまって。
       ……あと紗江ちゃんは、直ぐ戻ってくるって言ったきり戻ってこなくて」

    「あ、ああそうなんだ……」

    七咲「どうかしました?先輩、顔があかいですけど……」

    「え!? いや、なんでもないさ。そしたら七咲はこれから一人でご飯?」

    七咲「はい、そうなりますね」

    「そっか。だったら一緒に御飯でも──」

    「わぁお!なんだかとっても良い匂いがするわ!」
    「……こら、はるか。食堂でそんなに大きな声出しちゃ…」

    「この声は……」

    塚原「あら、二人とも。偶然ね」

    森島「ほらほら~!いったじゃない響ちゃん!食堂に行けば、素敵なことが起こるって!」


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