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元スレネウロ「765プロアイドル殺人事件……調べてみるか」
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真美「……」
笹塚「えーっと……、あの日のアリバイを――」
真美「まだ捕まんないのー?」
律子「こら、真美!」
笹塚「……悪いね、人通りの少ない屋外だったから、目撃者も少なくて」
真美「言い訳はいーよー。いつになったら犯人捕まえられんのさー」
律子「あーもーこの子は……。早くアリバイ言いなさい」イライラ
真美「ぶぅー……7時頃は家で亜美とテレビ見てましたぁー」
笹塚「……分かった、ありがとう」
律子「はい、もうあっち行ってなさい」
真美「はーい……次はミキミキの番だよね?」
律子「そうだけど、美希起きてる?」
真美「真美が起こしてきてあげるー!」
美希「あふぅ……」
律子「美希、もうちょっとシャンとしなさい」
美希「そんなこといっても……あふぅ、ねむ……」
笹塚「あの日のアリバイを教え――」
美希「家で寝てたのー」
笹塚「……どうもありがとう」
笹塚「じゃあ、律子さん。不審者の人相書きは置いていきますから、見たって人がいたら連絡ください」
律子(あー、終わった終わった)「分かりました。それじゃあこれで――」
P「今戻りましたー」
千早「お疲れ様です」
笹塚「……あと2人、聞いてから戻ります」
律子「あ、はは……グッドタイミングですねー」イライライラ
P「あの日の7時頃のアリバイ、でしたよね」
千早「私はその時間にはマンションに戻ってました。1階の防犯カメラに写ってると思います」
P「俺はレッスン場で使う機材が手違いで事務所のほうに届けられてたみたいなんで、それを向こうに運んでました」
笹塚「……はい、ありがとうございました。それじゃあ今度こそ帰ります」
律子「はい、お気をつけてー」(やっと終わった……)
笹塚「おい、起きろ」
石垣「はッ! 俺は何を……」
笹塚「お前、戻ったら等々力と担当変われ」
石垣「そ、そんなッ! どうしてっすか先輩?!」
以上が魔界虫によってネウロに伝えられた内容である。
ネウロ「貴様の働き次第では、明日は暇をやろうと思っていたが仕方がない。明日も働いてもらうとしよう」
弥子(もともとそのつもりだったんじゃ……)
ネウロ「いいか? 明日の仕事は貴様の不徳によるものだ」
ネウロ「心優しぃ~我輩を責めるのは筋違いだからな?」
弥子(……こう言われてしまっては抗議もできない)
ネウロ「明日言ってもらう場所は、このラーメン屋だ」
弥子「ここ言ったことあるけど、アイドルのイメージからはかけ離れた場所だよ?」
ネウロ「四条貴音というやつがここの常連らしい。会って話を聞いて来い」
弥子「それも週刊誌の情報?」
ネウロ「そういうことだ。ああ、犯行日の午後7時のアリバイも確認してくるのだぞ」
ネウロ「今度ろくな情報を持ち帰らなければ、貴様がベッドの下で育てているもやしを日光に晒してやる」
弥子「……なんで知ってんのよ?!」
望月総合信用調査・社長室
吾代「あー、疲れた……わりにはほとんど収穫なかったな。クソッ!」
望月「ようやく戻ったか、吾代くん。 聞きたいことがあるんだが」
吾代「疲れてんだよ、くだらねーことなら明日に――」
望月「バリアの向こうにスイッチが見えてるんだけどね、これはどうやったら押せるんだい?」
吾代「そのバリアは小判の溜め打ちで貫通すんだよッ!!」
望月「ああ、やっと通れたよ。今日はずーっとここで止まっててね」
吾代「……ずっと? いつもは詰まったらすぐ電話してくるくせに、珍しいな」
望月「そりゃあ萩原さんが依頼人とあっちゃあね、それを最優先してもらわないと」
吾代「そういや、依頼人は殺された萩原雪歩の親父なんだったな。何モンなんだ?」
望月「色んな方面に顔が聞くし、私も何度かお世話になったが……よく知らない」
吾代「おいおい、おっさん調査会社の社長だろ? 知らないってどういう――」
望月「『知らない』よ」
吾代「……詮索しないほうがいいってことか?」
望月「依頼人のことは考えず、ただ依頼をこなしていたほうが身のためだよ、吾代くん」
吾代「チッ、めんどーな依頼だな……」
望月「先方は君のことも把握してるから、結果を出さないとどうなるか知らないよ」
吾代「……は? おいッ、おっさん!それどういう意味だコラ!」
望月「吾代くん、今度は届かないとこにスイッチがあるんだが」
吾代「手裏剣溜めて反射させんだよッ!! いや、そんなことよりさっきの――」
望月「うまく反射できない」
吾代「がァァッ!! いったんコントローラー置けやァッ!!」
次の日、昼食時
弥子(『銀色の王女』四条貴音……)
弥子(銀のウェービーロングヘアが特徴か……)
弥子(なんか……この人ホントにラーメンなんて食べるの?)
弥子(しかも常連って……さすがにデマなんじゃないかなぁ)
弥子「まあ、会えなくてもいっか。ここのラーメンおいしいし」
店主「へい、らっしゃい! 何にする?」
弥子「チャーシュー麺の大盛りを――」
貴音「……」ズルズル
弥子(ホントにいたー!)
店主「チャーシューの大盛りでいいの?」
弥子「あ、はい。お願いします」
貴音「……」ズルズル
弥子(まさに王女って感じだなぁ。ラーメンをすする姿にまで気品が溢れている)チラチラ
貴音「……」ズルズル
弥子(どうしよう、なんて話しかけたらいいのか分からない)チラチラ
貴音「……」ズルズル
弥子(……とりあえず高菜を食べよう)
貴音「おやめなさい」
弥子「……え? 私ですか?」
貴音「ここの高菜は特別辛いのです。一時的に舌の感覚を狂わせるほどに」
弥子「でも前来た時はそこまで辛くは――」
貴音「変わったのはつい先週のこと。知らぬのも無理はありません」
弥子(ホントに常連なんだ……)「この店にはよく来るんですか?」
貴音「ええ……ところで、私に何か用があるのではありませんか?」
弥子「!」
貴音「店に入ってきた時から、私のほうを見ておりましたね?」
弥子(気付かれてたんだ……)
貴音「そうですね……、萩原雪歩のことではありませんか?」
弥子「なっ! なんで分かったんですか?!」
貴音「実は昨日の夜、響から電話で聞きました。桂木弥子という探偵が、雪歩殿のことを調べていると」
弥子「そうだったんだ……」
貴音「……ご馳走様でした」
貴音「それでは、お話を伺いましょう。何が聞きたいのですか?」
弥子「えっと、じゃあまず――」
店主「はい、チャーシュー大盛りお待ちっ!」
貴音「……」
弥子「……あの」
貴音「先に召し上がってください。麺が伸びてしまいます」
弥子「すみません……いただきまーす」
1分後
弥子「ごちそうさま! すみません、貴音さんお待たせしちゃって」
貴音「いえ、全然、まったく」(この速さ、私と同等、いや、それ以上……)
弥子「あの、場所変えませんか?」
貴音「え? ああ、そうですね。らあめん屋に血生臭い犯罪の話題は似合いません」
弥子「じゃあ、向かいの喫茶店に移りましょう。あそこケーキが美味しいんです」
魔界探偵事務所
吾代『――ホントにンなことに意味あんのか?』
ネウロ「つべこべ言わずに捕まえて、明日事務所につれて来い」
吾代『……無駄骨だったら容赦しねェぞ』ブツッ
ネウロ「まったく口だけは大きい奴だ」
ネウロ(さて、夜はこの雑誌に載っている天海春香の利用する駅に張り込むとして――)
その時、階段を上がってくる音が聞こえた。
ネウロ(依頼人か……それにこいつらの纏う謎の気配、これは――)
伊織「名探偵、桂木弥子の探偵事務所はここかしら?」
あずさ「いいのかしら? 律子さんに相談もせず……」
亜美「あれあれ? 弥子さんって男だったっけ?」
ネウロ「いいえ、先生は紛れもなく女性です。僕は助手のネウロと申します」
ネウロ(ククク、関係者が向こうからやってきてくれるとはな)
伊織「その先生はどこよ? まさかいないの?」
ネウロ「先生はある事件の調査中です。ご依頼なら私がお伺いしますが?」
亜美「えー、いないのー? 名探偵を一目拝みたかったのに~」
ネウロ「申し訳ありません。先生はどんなショボい依頼でもこなしていかないと生活できないほど金に困ってまして」
伊織「なによそれ、ホントに名探偵なんでしょうね?」
ネウロ「その点はご心配なく! 先生に解決できない事件などありません」
あずさ「まぁ、頼もしいわぁ」
伊織「……なら、調べて欲しい事件があるんだけど」
伊織「765プロの萩原雪歩っていうアイドルが殺された事件、知ってるわよね?」
ネウロ「存じております。人気上昇中の清楚な感じのアイドルでしたね」
伊織「あの事件の犯人を捕まえて欲しいのよ」
ネウロ「ほうほう、しかしその事件なら警察も捜査しているのでは?」
亜美「ケーサツなんて当てになんないよー」
亜美「昨日だってぇ、また事務所に同じ質問しに来たんだって」
ネウロ「警察は慎重な組織ですからね、仕方のないことですよ」
伊織「それで依頼は受けてくれるの? くれないの?」
ネウロ「もちろんお受けいたします」
あずさ「えっと、それは助手が決めてもいいんですか?」
ネウロ「大丈夫です。先ほど申しましたように、先生は依頼に貪欲なので」
伊織「それじゃあ、頼んだわよ。依頼人は私の名前でお願い。私は――」
ネウロ「水瀬伊織さんですよね? それと、お2人は三浦あずささんと双海亜美さん」
ネウロ「3人とも765プロのアイドルであり、竜宮小町というユニットで活躍しておられる。そうですね?」
あずさ「あら、私たち自己紹介したでしょうか?」
伊織「にひひっ、竜宮小町の知名度もずいぶん上がってるみたいねー」
ネウロ「それではまず、雪歩さんと同プロダクションのあなた方のお話から伺いたいのですが」
伊織「……はい? どういうこと?」
ネウロ「事件の関係者は肉親でも警察でもペットでも死人でも疑えという、先生の方針です」
亜美「おー! さすが名探偵! 深イイお言葉ですなぁ」
あずさ「桂木さんってずいぶん疑り深い人なのねぇ」
伊織「ちょっと! 私は依頼者よ!? 犯人が探偵に依頼するわけないじゃない!」
ネウロ「アヤ・エイジアという前例がありますからね」
伊織「むぅ……」
ネウロ「ご理解頂けたなら、お話しいただけますか?」
ネウロ「とりあえず、殺された雪歩さんを恨んでいるような人間がいないかと――」
ネウロ「あと、あなたがたのアリバイ……おっと、被害者の死亡推定時刻が分かりませんね」
伊織「……午後7時。誤差は前後30分以内だって言ってたわ」
あずさ「いいの、伊織ちゃん? こんなこと誰かに話しても」
伊織「いいのよッ!」
亜美「じゃあ、亜美から話すー!」
亜美「ゆきぴょんを恨んでた人間だよね? えっとねぇ……いないんじゃないかな!」
亜美「それと、亜美はあの日の7時頃は家で真美とテレビ見てました!」
ネウロ(アリバイ無しと……)「あずささんは?」
あずさ「私も彼女を恨んでた人っていうのは、思い当たりませんねぇ」
あずさ「でも、アリバイのほうはありますよ。 警察のお世話になってました」
伊織「だから、その言い方やめなさいってば!『交番で道聞いてた』でしょ!」
ネウロ「では、最後に伊織さん」
伊織「事務所内に雪歩を恨んでた人間はいないと断言してもいいわ」
ネウロ「事務所外ではどうですか?」
伊織「週刊誌を鵜呑みにした馬鹿なファンが、逆恨みぐらいはしてるかもしれないわね」
ネウロ「では、あなたのアリバイについて教えてください」
伊織「うちのホームパーティに参加……させられてたわ。他の参加者に確認してもらえば分かるはずよ」
ネウロ「分かりました。それでは依頼の件と、あなた方のアリバイは僕から先生に伝えておきます」
伊織「よろしくね。あ、そうだ。警察の持ってる情報も必要よね?」
ネウロ「それはそうですが――」
伊織「今晩あたり、警察を寄越させるわ。なんなりと聞き出しちゃって」
ネウロ「それは助かります! 事件解決も早まるでしょう」
亜美「いおりん、すごーい! シビれる! あこがれるゥ!」
伊織「すごいのは私じゃなくて水瀬グループよ……いや、私の可愛さはすごいけどね?」
あずさ「伊織ちゃん、そろそろ戻らないと……」
伊織「そうね、また律子に怒られちゃうわ。それじゃ助手さん、これで失礼するわ」
ネウロ「ええ、気をつけてお帰りください」
ネウロ(水瀬グループか……、使えそうな組織ではないか)
喫茶店
弥子「まず、事務所での雪歩さんについて教えてくれますか?」
貴音「雪歩殿は……いつもオドオドしていた印象があります」
貴音「あと穴を掘るのが得意でした」
弥子(穴を掘る……どういう意味だろ?)「何か、悩みがあったとかいうことは?」
貴音「ふむ……殺された日の前日まで、1ヶ月ほど前の失敗を忘れられなかったようですね」
弥子「その失敗っていうのは?」
貴音「ライブ中に曲の歌詞が出てこなかったのです。ド忘れというやつですよ」
弥子「それじゃあ、雪歩さんが殺された日の午後7時頃、貴音さんは何してましたか?」
貴音「なんと、犯行時刻まで知っているとは……、さすが名探偵といったところでしょうか」
弥子「あはは、ええ、そんなところです」(魔人は何でもありだからねー)
貴音「そうですね……ここから駅のほうへ10分ほど歩くと、高架線路がありますね」
弥子「え、えーっと……ああ、ありますあります」
貴音「私はあの日の7時頃、そこの高架下の屋台でらあめんを食べていました」
弥子(またラーメン!?)「店主は貴音さんのことは覚えてるでしょうけど、日付と時間まで覚えてますかね?」
貴音「……あの時、丁度最後だということで、チャーシューを1枚オマケしていただきました」
貴音「つまり、その次の日にはチャーシューを調達したはず」
貴音「チャーシュー調達の前日だと言えば、私のことも思い出していただけるでしょう」
弥子(……この人、探偵?)
貴音「質問はこれくらいでしょうか?」
弥子「えーっとあとは……あっ、現場の近くで不審者が目撃されてるそうですけど――」
貴音「昨日事務所に来た官憲も、その不審者の人相書きを持ってきたそうですね」
弥子「そうそう、確か特徴は――」
貴音「中肉中背、もしくは痩せ気味、または太り気味」
貴音「年齢は10代後半から20代、あるいは30代から40代」
貴音「あたりをキョロキョロ見渡しながら徘徊しているかと思えば、電柱の影にずっと蹲っていたという」
弥子「……」
貴音「これでは何のことやら、皆目、検討も付きません」
弥子「ですよねー……」
会話が途切れた時、丁度弥子の携帯が鳴った。
弥子「ちょっとすみません……あれ、響さんからだ」
響『弥子? 今時間取れる?』
弥子「どうしました?」
響『いやなー、今、事務所に真がいるんだけど、事件について名探偵の話を聞きたいんだってさ』
弥子「ホントですか! こっちも助かります。私今、貴音さんと喫茶店にいるんですよ」
響『貴音と喫茶店? あ、ラーメン屋の向かいだな?』
弥子「そうそう、分かりますか?」
響『じゃあ、そこで待っててくれるか? 今真がそっち向かったから』
弥子「はい、分かりました」
響『あ、貴音に代わってもらえる?』
弥子「分かりました……貴音さん、響さんです」
貴音「もしもし?」
響『貴音ー、さっき律子が「貴音はまだ帰ってこないのかー」って怒ってたぞー』
貴音「そうですか、ではそろそろ戻らねばなりませんね」
響『そーしろよ。用はそれだけだから、弥子によろしくー』
貴音「……それでは桂木殿、私は事務所に戻ります」
弥子「今日はありがとうございました」
貴音「こちらこそ、探偵と話せることなど滅多にあることではありませんもの」
弥子「そう言ってもらえると、気が楽になります」
貴音「ふふふ、それでは、ごきげんよう」
弥子「……ふぅ、ああいうのを王女の風格っていうんだろうな」
弥子「気後れしちゃってたかなぁ……」
数分後
真「すみません、あなたが名探偵の桂木弥子さんですか?」
弥子「あ、えっと真さん?」
真「はい! 765プロの菊地真です。よろしくお願いします!」
弥子「こ、こちらこそよろしく」(貴音さんとは違う意味で気後れしそう……)
真「雪歩の事件を調べてるんですよね? どうですか? 犯人分かりそうですか?」
弥子「いや、あの、その……ぼちぼちです」
真「そう、ですか……」
弥子「……あのー、質問してもいいですか?」
真「ああ、そうだ、そのために来たんだった、はい、何でも聞いてください!」
弥子「貴音さんにも同じ質問をしたんですけど、雪歩さんのことと、真さんのアリバイを教えてください」
真「本人のことですか……。すごい引っ込み思案でしたね。それを変えたくてアイドルになったとも言ってました」
真「あとは……知ってるかもしれませんけど、雪歩はひどい男性恐怖症でした」
真「2人で買い物に行った時とか、男の人の側を通る度にボクの後ろに隠れようとするんですよ」
弥子「へぇー、人前に出る仕事なのに、意外ですね」
真「雪歩はやる時はやる子ですよ! 最近はプロデューサーのおかげもあって、少しは男の人に耐性が……」
弥子「……? 真さん?」
真「最、近は……、耐性が付いてきてたんですよ……」
弥子(ヤバイ、涙目になってる!)
弥子「ほ、他には?! 他に趣味とか、特技とか!」
真「……趣味は、詩を書くことと、日本茶でしたね。雪歩の入れるお茶、おいしかったなぁ……」
真「あと穴を掘るのも趣味だったのかな?」
弥子(……もうスルーしとこう)
弥子「じゃあ、真さんのあの日の午後7時頃の行動を教えてください。」
真「アリバイですか? あの日はレッスンが終わってすぐ家に帰ったんで、7時頃には家にいたと思います」
弥子「そうですか。あと目撃されてる不審者については……」
真「さっぱり分かりません」
弥子「ですよね」
弥子「参考になりました。どうもありがとうございます」
真「お役に立てたなら良かったです。あ、ボクもう戻りますね」
弥子「ひょっとして、忙しかったんですか?」
真「実はちょっとだけ……。でもどうして、話がしたかったんです」
真「犯人、絶対見つけてくださいね!」
弥子「……はい、任せてください」
弥子(期待されてるなぁ……事件を解決するのはネウロなんだけど)
再び弥子の携帯が鳴った。今度はメールの着信だった。
弥子(ネウロからだ、何だろ)
メール『夜まで事務所に待機していろ』
『出歩けば貴様の頭にカイワレを植え付ける』
弥子(……『了解、貴音さんと真さんから話を聞けたよ』っと、送信)
弥子(事務所で待機って、ネウロはどこ行くんだろ……)
夜、神奈川の某駅
ネウロ(ほう、菊地真とも接触できたか。なら後は――)
その時、ホームに電車が入ってきた。その電車から天海春香が降りてくる。
春香(そろそろテスト勉強始めないとなぁ……)
春香(もう、雪歩から勉強教えてもらえないし……あれ、誰かいる)
ホームに降りた春香と、ベンチに座るネウロの目があった。
春香(珍しいな、この時間帯に……あ、あんまりジロジロ見てたら失礼だよね)
視線を外し、春香は改札へ向かおうとした。その目の前にネウロが立っていた。
春香「うひゃあッ!」
ネウロ「驚かせてすみません。僕は脳噛ネウロというものです」
春香「ネ、ネウロさん? あの、なん、でしょうか?」
ネウロ「765プロの天海春香さんですよね? 少しお聞きしたいことがありまして」
春香(あ、なんだ。フリーライターの人、なのかな?)
春香(……って、私の使う駅までリークされてるのー?!)
ネウロ「萩原雪歩さんについてのことなのですが――」
春香(でも、カメラも無いし、メモ帳すら持ってない……)
春香(それに、さっきまでベンチにいたのに、いきなり目の前に現れて……)
ネウロ「春香さん? 聞こえてますか?」
春香(この人ひょっとして……見えてはいけないもの? お化け? 妖怪? 幽霊?)
春香「え、駅員さーん! 助け――」
ネウロ(……チッ、我輩を何だと思っているのだ)
イビルブラインド
――魔界777ッ能力『無気力な幻灯機』――
イビルブラインドがネウロと春香の存在の解像度を下げた。
春香「駅員さん! あそこの人見えますか?! 私にしか見えないってこと無いですよね?!」
春香「……駅員さん? え、あのー……何で無視するんですか?」
春香(……まさか……私も死んじゃってる系?)
ネウロ「天海春香さん」
春香「はいぃ!」
ネウロ「お話を聞かせてもらってもよろしいですか? 聞いたらすぐ帰りますから」
春香「は……はひ」
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