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    元スレ千早「765プロが倒産してもう1年半なのね……」

    SS覧 / PC版 /
    スレッド評価: スレッド評価について
    みんなの評価 : ★★
    タグ : - 前スレ→1312989055 + - 次スレ→1313668505 + - アイドルマスター + - 倒産 + 追加: タグについて ※前スレ・次スレは、スレ番号だけ登録。駄スレにはタグつけず、スレ評価を。荒らしタグにはタグで対抗せず、タグ減点を。
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    52 :

    前スレをまとめると
    プロデューサーが過労死して事務所が倒産。
    春香が牛丼屋でバイトで、千早が路上でどさ回り、律子がローソンでバイト
    あずさPが忘れられなかったけど見合い結婚でも受けようかってとこで、
    響がペットショップでバイトしてたけどバイト先がワシントン条約違反で逮捕

    53 :

    >>52
    最後①行わろす

    54 = 11 :

    >>53
    実際SS読むと笑えないから困る

    55 = 26 :

    自分より、動物の身を案じてた響…
    いい子すぎる

    56 = 1 :

    「あらあら~みんな楽しそうね~」
    あずささんが萩原さんの隣で微笑を浮かべていました。
    プロデューサーが父親だとしたら、あずささんはさながら母親といったところでしょうか。
    「雪歩も泳いできたら?真と一緒の方がいいでしょ~?」
    そう意地悪に言う律子のメガネのフレームが日光に反射して、キラリと輝きます。
    「ああ、あああの、私の体ってひんそーだから水着なんて……ひーん」
    萩原さんのネガティヴシンキングは、たとえ太陽が照りつける陽気な日でも変わらないようです。
    私が目をちょっと離した隙に、どこからともなくスコップを取り出していました。

    「プロデューサー殿、わたくしらぁめんを持ってきたのですが、これは鉄板でも調理できるものなのでしょうか」
    「……ていうかそれって焼きそばじゃない」
    四条さんの的外れな発言に、もはや恒例となっている水瀬さんの呆れ顔が浮かんでいます。

    「うっうー!お肉がいっぱい食べられますー!」
    鉄板の傍で高槻さんが満面の笑みで飛び跳ねています。その手にはタッパーが握られていました。
    「美希はね、お昼寝するから出来あがったら起こしてほしいの」
    美希は小さく欠伸をして、日陰で眠り始めました。

    あの頃は、なにもかもが楽しい思い出でしたね。プロデューサー。

    57 = 26 :

    >>56
    今日も小ネタあざーす

    58 = 40 :

    春香がどうなっているのか気になる

    59 :

    やったね春香ちゃん!絡んだ相手が不幸になるよ!

    60 :

    みんな可愛いなぁ


    可愛かったなぁ…

    61 :

    あああ、気になって眠れないッッ!!
    明日県警の2次試験なのにッッ!!

    62 :

    黙ってみていろと言われそうだが
    この時間軸は前スレと繋がってるのかな?

    63 :

    キター 待ってたよ

    64 = 1 :

    その日の夜は花火をしました。

    「ハム蔵ー!どこいったんだー!おーい!」
    暗闇の中、我那覇さん達が草むらを懸命に捜索しているのを尻目に、
    私とプロデューサーの、2本の線香花火が淡い光を灯していました。

    「プロデューサー、あの」
    「ん?」
    「私、今まで歌だけが全てで私の存在価値だと思っていました。
     だけど、こうして皆といると何だかそれだけじゃないと思いはじめてきまして……」
    「うん」
    「うまく表現できないんですけれど、その、幸せっていうんだと思います。こういうのって」
    「そっか、俺もそう思うよ。いつかお前たちの名を毎日テレビで見るような、そのくらいのアイドルにしてやりたい」
    「ふふっ。では頼りにしています。でも体にはくれぐれもお気をつけてくださいね」
    「あぁ、ありがとう。千早」

    「あっ……」
    そのとき、線香花火の火がぽとりと地面に落ちました。

    65 :

    前スレの季節は夏じゃなかったか?

    66 = 13 :

    67 = 37 :

    スレタイに一年半ってあるから前スレの半年後じゃね?

    68 :

    待ってました
    応援してるから頼むぞ

    69 :

    どうなるのか

    71 = 25 :

    眠くなってきた…
    朝まで残っててくれ

    72 = 1 :

    そして、プロデューサーが過労死でこの世を去ってからは……
    思い出したくもありません。


    そしてその後、とうとう覚悟していたことが起こりました。
    「皆、ちょっと聞いて欲しいことがあるの。美希は……今日も休みね。まぁいいわ」
    律子が神妙な顔つきで私たちを横一列に並ばせます。
    「765プロは、倒産することが決まったわ」

    しばらく、誰一人として声を発することができませんでした。
    「そんな……」
    最初に沈黙を破ったのは春香。体の力がゆるりと抜けて、床に倒れこみました。
    「……」
    四条さんは、まるで何かを悟りきったかのように目を瞑っていました。
    「ちょ、ちょっと待ってください!ボクと雪歩のデュオはまだ全然無名です。だけど、ようやくファンもついてきてくれて、これからって時に!」
    普段、滅多に怒ることがない真がこの時ばかりは声を荒げていました。
    「自分、もっともっと頑張る!だから皆と一緒がいいさー!」
    普段はいつも笑っている我那覇さんの悲しむ顔は、堪えるものがあります。

    「残念だけど決まったことなの。ごめんなさい。これはプロデューサーとして、私の全責任です」
    私は見逃しませんでした。律子の握っていたクリップボードが、段々とゆがんでいくのを。

    それから数カ月後、テープで雑に記していた「765」の字が業者によって取り外されました。
    その後しばらくは全員で連絡を取り続けていましたが、次第にメールも途絶えていき、私たちは離れ離れになりました。

    74 = 21 :

    さる回避支援

    76 = 1 :

    歌を歌えないからといって仕事をキャンセルしたこともあります。私は、なんて愚かなのでしょうか。
    いくら悔やんでも悔やみきれません。
    「プロデューサー、もしあなたがいてくれれば、こんなことにはならなかったのに」
    墓石に向かって、語りかけますが当然何の返事も返ってはきません。
    ただ、静寂が辺りを包んでいました。

    「もうこんな時間ね。」
    ……春香の元へ行かないと。プロデューサー、また来ますから。

    石畳の階段を下って途中で、珍しくはるか遠くに人影を発見しました。
    普段、滅多にここでは他人に会わないのに。そして、どこかあの後ろ姿見覚えがあるような……。
    CDをつくるときに、コンピューターをやったせいで目が悪くなったのかしら。ぼんやりと小さなシルエットが揺らいでいます。

    確かめるように一歩一歩近づいていくと……
    あのゆるいウェーブのかかった、綺麗な金髪──


    「美希!」
    疑惑が確信に変わる前に、私は叫んでいました。

    77 = 69 :

    美希来たか


    あずささんの時点でアレだったからどうなってるか怖い

    78 = 61 :

    美希・・・

    79 = 21 :

    美希はマジに壊れてそう…

    80 :

    美希が一番ヤバイだろ・・・

    81 = 17 :

    頼むからほんとにやめてくれ・・・

    82 :

     

    83 :

    朝まで頼んだ

    84 :

    保守は、まかせた・・・ぞ

    85 = 82 :

    さっきから頭にわっか付けた美希ちゃんが見えるんだけど

    86 :

    あっち案外福岡みたいな基地外湧かんかったしこのペースだったらSS速報に行くべきだったのかも

    87 :

    早く

    88 :

    外部板に誘導する奴は死ね

    90 = 1 :

    「美希!美希でしょう!」
    背中が、ピクリとかすかに動いたのが遠目からでもわかりました。
    たとえ人違いでも構わない。私は力の限り、美希と思われる人影に向かって走りました。

    美希はあの事件以来、全く事務所に来なくなってしまいました。
    一見すると、まるでやる気がなく何も考えていないように見られがちな美希ですが、
    私は知っていました。美希こそ誰よりも純心で、多感な少女であることを。
    そんな美希にとって、プロデューサーの死というショックは計り知れないものであったでしょう。
    それに、なにより──。


    もうすぐ、辿り着く。
    しかし、思いもよらぬ事が起こりました。
    「?! 美希、待って!」
    美希らしき人物は、私の方を振り返りもせずに、一目散に逃げ出しました。
    私はその後ろ姿を追って、細い路地を右へ左へと駆け抜けていきます。
    しかし、その鬼ごっこもそう長くは続きませんでした。
    十字路にさしかかったときに、その姿を見失ってしまいました。
    再び、その場が水をうったように静まり返ります。


    それに、なにより美希は私たちの中で唯一、プロデューサーにハッキリとした恋愛感情を抱いていたもの、ね。
    その後美希の携帯電話に何度も連絡をしましたが、一度として繋がることはありませんでした。

    91 = 82 :

    美希ちゃん…

    92 :

    生きてるだけで良かったと思ってしまった

    95 :

    >>1今日はもう来ないかと思ってた
    けど来てくれてありがとう

    96 = 1 :

    それから電車に2時間ほど揺られて、春香の家に向かいます。
    都会では見ることのできないのどかな風景が広がります。
    ……この景色も随分と見慣れたものね。

    インターホンを鳴らすと、春香のお母さんが玄関をゆっくり開けました。
    「こんにちは。すみません。今日はちょっと遅くなってしまいました。」
    お母さんは伏し目がちになり、
    「千早ちゃん、毎日本当に、ごめんなさいね。」
    「いえ、気にしないでください。春香は私の親友ですから」

    靴を脱いで、2階の階段へと登っていきます。
    途中、春香のお父さんとすれ違いました。
    お父さんは何も言わずに、私に軽く会釈をして、リビングへと向かいました。
    春香のいるドアの前に立ち、ゆっくりと呼吸を正します。
    この瞬間だけは、いつまでたっても慣れません。

    そしてドアをゆっくりと2回ノックしました。返事はありませんでした。
    「春香、いるんでしょう。私よ、千早よ。」

    97 = 82 :

    え?

    98 :

    春香…

    99 = 48 :

    半年・・・か

    100 :

    春香何があった…


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