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元スレ哀川潤「【人類最弱】球磨川禊。ある意味いーたんの天敵だぜ?」
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それぞれ誰の台詞かは言わなくても分かると思うが、一応言っておくと、ぼくと哀川さんの会話だ。
先攻が哀川さんで、後攻がぼく。
「で、高校に送られたのも、ぼく……っと」
「寒いです。戯言遣いのお兄ちゃん」
戯言過ぎた。
閑話休題。
とりあえず学校の敷地内に這入るとしよう。
学校というのはやたらとセキュリティの高い施設だが、哀川さんから資料と一緒に送られてきたICカードを、
校門に設置された駅の改札のような機械に翳すだけでクリアできた。
そう、資料。
今回ぼくが拉致しなくてはならない少女。
その少女の名前やプロフィールが記載された資料だ。
ここに来るまでに読み込んでおいたが、ぼくの記憶力は脆弱なことに定評があるので、ここらあたりで一度おさらいしておこう。
今回ぼくが拉致しなくてはならないのは、城砦女学院一年一組。出席番号三番、江迎怒江。十五歳。
華も恥じらう女子高生、である。
「犯罪だよなぁ」
「大丈夫ですお兄ちゃん。潤さんのサポートは完璧ですので、わたし達が下手を打たない限り、
お兄ちゃんが犯罪者として官憲に捕まる事はありません」
「要するに、失敗できないって事か」
「大丈夫です」
「?」
「わたしが着いていますので」
「そいつは頼もしいね」
「ちょっとあんたら」
と、そこで。
声がかかる。
声。
まだ幼さを見せる、ただどこか気だるげな少女の声。
振り向くと、そこに立っていたのは一人の少女だった。
セーラー服のような上着に、大きなリボン付きの帯で止められたふわふわのスカート。
城砦女学院の一般的な制服を着た、身長の高い少女だ。
なんともお嬢様然とした制服が、とてつもなく似合っていない。
雰囲気的には哀川さんを彷彿とさせる少女だな。
スタイルの良さとか、目付きの悪さが特に。
「何か用かい?」
「何、用って程でもないけどさ。あんた達、見ない顔だね。ここは部外者が簡単に入れるような学校じゃないよ」
「部外者ねぇ。いや、ぼくたちは別に部外者なんかじゃないよ。この娘は転入生で、ぼくはその保護者って訳」
「転入生? そんな話は聞いてねーな」
「転入生が来る事なんて、わざわざ一学生に触れ回ったりなんかしないだろ? 別におかしなことでもないと思うけど」
「そうか。そうだね。それもそーだ。悪かったな引き止めて」
「何、別に構わないさ。それじゃ」
「あぁ、それじゃ」
手を振り、気だるげな歩調で少女は去っていった。
なんだったんだ、一体。
「お兄ちゃん」
と、崩子ちゃんが真剣な顔でこちらを見上げる。
雰囲気的には哀川さんを彷彿とさせる少女だな。
スタイルの良さとか、目付きの悪さが特に。
「何か用かい?」
「何、用って程でもないけどさ。あんた達、見ない顔だね。ここは部外者が簡単に入れるような学校じゃないよ」
「部外者ねぇ。いや、ぼくたちは別に部外者なんかじゃないよ。この娘は転入生で、ぼくはその保護者って訳」
「転入生? そんな話は聞いてねーな」
「転入生が来る事なんて、わざわざ一学生に触れ回ったりなんかしないだろ? 別におかしなことでもないと思うけど」
「そうか。そうだね。それもそーだ。悪かったな引き止めて」
「何、別に構わないさ。それじゃ」
「あぁ、それじゃ」
手を振り、気だるげな歩調で少女は去っていった。
なんだったんだ、一体。
「お兄ちゃん」
と、崩子ちゃんが真剣な顔でこちらを見上げる。
地の文のない西尾は最早西尾ではない
つか地の文無くしたら面白味が1割も残らんし状況も理解できなくなるわ
つか地の文無くしたら面白味が1割も残らんし状況も理解できなくなるわ
「なんだい? 崩子ちゃん」
「今の人、なんだか嫌な感じがします」
「おいおい勘弁してくれよ。もしかして殺し名とか呪い名みたいな奴らじゃないだろうな」
「それは違います。あの身のこなし、とてもプロのプレイヤーには見えませんでした」
「じゃあ何が嫌な感じ――なんだい?」
「すみません。上手く言えないんですが、気持ち悪いというか、掴みどころがないというか」
「ふぅん」
ま、あの子ももう行ってしまったし、何も仕掛けてこなかった所を見ると、敵ではないか、未だぼくが敵であると認識していないかのどちらかだろう。
どちらにせよ、今のぼくに打つ手なんか無い。
「行こうか、崩子ちゃん」
「はい、お兄ちゃん」
崩子ちゃんを促し、校舎へと這入る。
今は授業中なのか、廊下に人気はない。
その中を校内地図片手に進む。
「お兄ちゃん」
「ん?」
「今向かっているのは校長室、でしたね?」
「そうだよ。哀川さんの名前を出して怒江ちゃんに用があるって言えば、学校のほうで怒江ちゃんを呼び出してくれるだろうってさ。
そしたら適当な理由で彼女を学校の外まで連れ出して」
「攫っちゃう、という訳ですか」
「……間違ってないけど、ちょっと嫌な表現だね、それ」
「嫌と言えば、これも嫌なお仕事です」
「え? なんで?」
「潤さんはお兄ちゃんをこき使い過ぎだと思います。これではまるで、お兄ちゃんは潤さんの使いっ走りです」
「使いっ走りって……」
「パシリです」
「パシリたって、事実ぼくは哀川さんに頭があがらないし……それに、一応依頼として報酬も受け取ってるからね」
「それでも、お兄ちゃんには仕事を選ぶ権利があるはずです」
「そうも言ってられないんだけどねぇ……」
実際、今のぼくってフリーターに近いところあるし。
同業者が優秀すぎて、なかなか依頼が入ってこないんだよなぁ。
自然、家計は火の車。
背に腹は変えられない。
むしろこの依頼は渡りに船でもあった。
「それでも、拉致なんて仕事はこれっきりがいいな」
荒事は、ぼくの分野じゃない。
こういうのはそれこそ哀川さんの畑である。
荒事。
暴力の世界。
その一端を、ぼくは垣間見たことがある。
例えば、匂宮雑技団の殺し屋、人食いの匂宮出夢くん。
例えば、匂宮の分家、澪標深空ちゃんと高海ちゃん。
例えば、石凪調査室、死神の家系、石凪萌太くん。
例えば、闇口衆、暗殺者集団の娘、闇口崩子ちゃん。
例えば、零崎一賊の申し子、人間失格、零崎――
すぅっと、何かが目の前を横切った。
そう認識したときにはすでに、ぼくの前には崩子ちゃんが立ちふさがっていた。
「崩子ちゃん?」
「逃げてください……お兄ちゃん。今の私ではこれ以上……」
「逃げるたって、え?」
ここで、ようやく状況を理解する。
立ち塞がる崩子ちゃん。その右手にはバタフライナイフ。
バタフライナイフの先、鍔迫り合いをする鋏。
鋏……なのか?
鋏というより、なんというか大ぶりのナイフを無理やり二つくっつけたような得物。
凶器。
そして、その凶器を携えていたのは、一人の少女だった。
赤いニット帽と、城砦学院の可愛らしい制服が驚くほどマッチしない。
口端に不気味な笑みを浮かべたその少女は一度大きく鋏――とても鋏には見えないが、仮に鋏としておく
――を押しこみ、鍔迫り合いの状態から距離をとった。
さっきの娘を見ても思ったが、この学校には制服の似合わない生徒しか居ないのだろうか?
どちらかというと、ジャージとかのほうが似合いそうな少女だ。
「あ、なんか失礼な事考えてますね」
「失礼だな、ぼくは『なんでニット帽なんか被ってるんだろう。ハゲてんのかな?』と思っただけだ」
「失礼です!?」
「失礼ついでに一つ教えてくれ。君は誰だい?」
「あ、わたしですか? えっとですねぇ、わたしは――」
少女が口を開く。
「――零崎舞織。殺人鬼っでーす!
>>1
始めたからには終わらせるんだぞ?
始めたからには終わらせるんだぞ?
2
零崎一賊。
殺し名序列第三位。
血脈ではなく、流血の一族。
向かうところ敵なしの、殺人鬼集団。
しかし、零崎一賊は一人の人類最終によって、たった一人を残し、文字通り壊滅した――
――はずだった。
「うふふ、久しぶり崩子ちゃん」
「………お久しぶりです。舞織さん」
「えっと、知り合い?」
「えぇ、少し」
「へぇ、まさか崩子ちゃんに零崎一賊の知り合いが居たなんてね。というか舞織ちゃん」
「なんですか?」
「零崎一賊って、全滅したんじゃなかったの?」
「しましたよー、わたしと人識くんを除いてみーんな死んじゃいました」
「つまり、君とあの人間失格が最後の零崎って訳か」
「んー、そうでもないんですけどね。ま、そんなところです」
零崎一賊。
殺し名序列第三位。
血脈ではなく、流血の一族。
向かうところ敵なしの、殺人鬼集団。
しかし、零崎一賊は一人の人類最終によって、たった一人を残し、文字通り壊滅した――
――はずだった。
「うふふ、久しぶり崩子ちゃん」
「………お久しぶりです。舞織さん」
「えっと、知り合い?」
「えぇ、少し」
「へぇ、まさか崩子ちゃんに零崎一賊の知り合いが居たなんてね。というか舞織ちゃん」
「なんですか?」
「零崎一賊って、全滅したんじゃなかったの?」
「しましたよー、わたしと人識くんを除いてみーんな死んじゃいました」
「つまり、君とあの人間失格が最後の零崎って訳か」
「んー、そうでもないんですけどね。ま、そんなところです」
ていうか舞織ちゃんいっくんに会えたじゃん
何かないの? 思うこと
何かないの? 思うこと
>>87
お前は床ドンすればカーチャンが飯持ってきてくれるだろ
お前は床ドンすればカーチャンが飯持ってきてくれるだろ
「お兄ちゃん」
会話を崩子ちゃんに遮られる。
「自分を殺そうとした人と悠長に会話をしないでください」
「そう言われてもね崩子ちゃん。今の君は殺し名としてのスキルをあらかた失ってるんだろ?
そしてぼくには当然のごとく戦闘能力が無い。対して相手は殺し名序列三位の零崎と来てる。
交渉以外に――戯言以外にここを切り抜けられる方法なんて、それこそ皆無だ」
「はぁ、戯言。戯言ですかぁ」
と、舞織ちゃん。
「人識くんから聞いてはいましたが、いやはや、確かになかなか厄介そうです」
「零崎から?」
あいつ、ぼくの話なんか他人にしていたのか。
家族との会話のネタにされるほど、ぼくは面白い人格をしていないと思うけど。
「えぇ、『悪い奴じゃない』とか『優しい奴』とか言ってましたよ」
「…………」
会話を崩子ちゃんに遮られる。
「自分を殺そうとした人と悠長に会話をしないでください」
「そう言われてもね崩子ちゃん。今の君は殺し名としてのスキルをあらかた失ってるんだろ?
そしてぼくには当然のごとく戦闘能力が無い。対して相手は殺し名序列三位の零崎と来てる。
交渉以外に――戯言以外にここを切り抜けられる方法なんて、それこそ皆無だ」
「はぁ、戯言。戯言ですかぁ」
と、舞織ちゃん。
「人識くんから聞いてはいましたが、いやはや、確かになかなか厄介そうです」
「零崎から?」
あいつ、ぼくの話なんか他人にしていたのか。
家族との会話のネタにされるほど、ぼくは面白い人格をしていないと思うけど。
「えぇ、『悪い奴じゃない』とか『優しい奴』とか言ってましたよ」
「…………」
なんか気持ち悪いな。
人からほめられるのに慣れてないとか、そういう次元じゃなく。
なんというか、自分に自分を褒められてるような居心地の悪さ。
ぼくはそこまでナルシストじゃ、無い。
「問答有用に殺される、とも忠告されましたけど」
「……間違っちゃいないよ」
「いやーん、殺されちゃいます」
「殺しなんてしないよ。ぼくは今まで一人だって殺したことはない。君が死ぬとしたら、君が一人で勝手に死ぬだけさ」
「……ふぅん」
舞織ちゃんは値踏みするようにぼくを見て、
「かはは」
と、笑った。
伊織は自分のこと舞織っていわなくない?
あと笑い声は「うふふ」 故意にやってんならいいけど
あと笑い声は「うふふ」 故意にやってんならいいけど
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