元スレほむら「ハッピーエンドがあってもいいじゃない」
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51 :
追い付いた支援
52 = 1 :
マミ「そこの人たち、下がってて!」
マミ「散りゆく貴女に捧げます ゆっくり休みなさい―― 」バッ
『ティロ・フィナーレ!』ダンッ
魔女「ギィィア゛アアア゛ア゛ア゛」
――コトッ――
マミ「グリーフシードを回収成功っと」
ほむら(巴マミ……)
マミ「危ないところだったわね でも、もう大丈夫よ……
あら、その制服……あなたたちも見滝原の生徒なのね?」
QB「お手柄だね マミ」
53 = 1 :
さやか「うわっ!? 猫がしゃべった?」
まどか「なにあれ…… ちょっとかわいいかも」
ほむら「全然かわいくないわ……」
マミ「三人とも、キュウべぇがみえるの!?」
QB(暁美ほむら…… それよりもあのピンクの髪の少女……
やっぱり、彼女から凄い魔力を感じる―― )
マミ「魔法少女の資質をもった娘が三人もいるだなんて……
さやか「魔法少女?」
マミ「ええ…… ねぇ、三人とも、ちょっと話があるんだけど、いいかしら?」
まどか「はい大丈夫ですけど―― 」
54 :
しえん
55 = 1 :
――――マミの部屋――――
マミ「大雑把に説明したけど、理解できたかしら」
まどか「つまり、魔女を退治する魔法少女になる代わりに……」
さやか「どんな願い事でも一つだけ叶えられることができる……、と」
マミ「ええ、そういうこと 飲み込みが早くて助かるわ」
マミ「ねぇ…… 三人とも、魔法少女になる気は無いかしら?」
ほむら「ダメよ…… 二人を魔法少女にさせる気はないわ
そんな不幸を背負うのは、私たちだけで十分……」
まどか「ほむらちゃん?」
さやか「私たちってまさか――」
ほむら「ええ、私も魔法少女よ」
ほむら「魔法少女なんて、絶対になってはダメ」
――――
QB「暁美ほむら 君の狙いは―― 」
56 = 1 :
マミ「……どうして今まで魔法少女だって黙っていたの?」
ほむら「二人を巻き込みたくなかったから…… ただそれだけよ
本当にピンチになっていたら、私が二人を守っていたわ」
マミ「でも、キュゥべえに選ばれた以上、彼女たちも―― 」
ほむら「二人を魔法少女にすることは、私が許さないわ……
奇跡の代償を、彼女たちに払わせるつもりはないの」キッ
さやか「ほむら……」
マミ「ごめんなさい…… 私、ずっと一人で戦ってきて―― 」
マミ「やっと仲間ができると思って、少しはしゃぎ過ぎたみたい……」
まどか「マミさん……」
マミ「そういうわけだから…… 二人とも、今日あったことは忘れて欲しいの
あなたたちを危険な戦いに巻き込むわけには……いかないものね」
さやか「え、えーっと わかりました」
まどか「はい……」
マミ「よかったわ でも、この世には
魔女みたいに危険な存在がいることを忘れないでね」
57 = 1 :
――――
まどか・さやか「今日は助けていただいて、ありがとうございました」
マミ「当然のことをしたまでよ」
ほむら「……巴さん」
マミ「何かしら?」
ほむら「仲間がほしいと言っていたけど……」
マミ「そうね……」
マミ「私は、グリーフシードを盗りあう魔法少女を見てきたから――
既に魔法少女のあなたは、すぐには信用できないわ……」
ほむら「そうね…… それが懸命な判断だわ……」
マミ「ごめんなさい」
ほむら「私の方に敵意はないわ……
彼女たちを魔法少女にしようだなんて考えない限り―― 」
ほむら「それじゃ」バタン
マミ「ええ、またね…… 暁美さん」
58 = 1 :
――――帰り道――――
さやか「しっかし、魔法少女かー そんなものがこの世界に存在しただなんてねぇ」
まどか「本当にびっくりだよ」
さやか「転校生で魔法少女―― なんて魅力的な存在なキャラなのかしらっ」
ほむら「でも、二人とも魔法少女になりたいなんて絶対に考えないで……」
まどか「うん…… たしかに願い事が一つ叶えられるのは素敵なことだけど
あんな化け物と戦うなんて、やっぱり怖いかな……」
さやか「欲しい物もやりたい事もいっぱいあるけどさ、命懸けって所で、
やっぱ引っ掛かっちゃうよね そうまでする程のもんじゃねーよなーって」
ほむら「それでいいの…… 運命を捻じ曲げてまで祈った願いなんて、
不幸を振りまく元凶になりかねないから……」
まどか「……」
さやか「……」
さやか(何でも叶う―― 願い事か…… だったら、恭介の腕も治せるのかな……)
59 = 1 :
――――ほむほーむ――――
ほむら「ただいま」ガチャ
ほむら「杏子、ちょっと話したいことがあるんだけど……」
ほむら(…… まだ帰ってきてないみたいね)
ほむら「……」シーン
ほむら(彼女と住むようになってから、ずっと賑やかだったから
こんなに静かな家は久しぶりね……)
ほむら「……」
ほむら「食事を用意して待ってようかしら……」
――――――
―――
―
ほむら「ご飯…… 冷めちゃった……」
ほむら(ずっと一人で戦ってきたのだから、今更一人なったって構わない……)
ほむら(ただ、ワルプルギスと戦うための戦力になってくれればそれでいい……)
ほむら(そう思っていたけど……)
ほむら「やっぱり、少し……寂しい、かな」グスッ
60 = 1 :
◆◇◆◇
――――学校――――
ほむら(杏子、朝になっても帰ってこなかった……)
さやか「おーっす、おはよーっ、ほむら~」
まどか「おはよう ほむらちゃん」
ほむら「おはよう 美樹さん、鹿目さん」
さやか「なんか堅いぞ~? 私のことはさやかって呼び捨ててくれて構わんっ」
まどか「わたしも、まどかでいいよ」
ほむら「…… おはよう まどか、さやか」
さやか「うんうん でも、まだちょーっと硬いかな?」
ほむら「そうかしら?」
さやか「んー、硬いって言うか暗い顔してるけど大丈夫?」
ほむら「大丈夫よ―― 」
ほむら(私、そんなに落ち込んでいるように見えているのかしら……)
61 = 1 :
さやか「もー、しっかりしてよー ほむらは見滝原を守る魔法――
まどか「わーっ! さやかちゃん、それはクラスのみんなにはナイショだよっ」
さやか「っとと、ごめんごめん」
仁美「みなさん、朝から仲がよろしいようで……」
まどか「あ、仁美ちゃんおはよー」
――――
仁美「さやかさん、今日の放課後お時間よろしいでしょうか?」
さやか「んー、今日はちょっちだめだわ……」
まどか「また上条君のとこ?」
さやか「うん…… アイツの好きそうなCDが手に入ってさ……」
仁美「……」
さやか「そういう訳だから、また今度ね…… ホントごめんっ」
仁美「いえ……、急ぎの用ではないので……」
ほむら(美樹さやか…… 彼女を救う方法はないのかしら……)
62 = 1 :
ほむら「上条君?」
さやか「ああ、ほむらは転校してきたばかりだから知らなくて当然だね……
上条っていうのは私の幼馴染なんだけど―― 」
――――――
―――
―
さやか「ということで…… 私はアイツの見舞いに通っているといわけなのだよっ」
ほむら「ほむ……」
まどか(これって恋だよね? 仁美ちゃん)
仁美(え? ええ、そうですわね…… きっと……)
仁美(……)
63 = 1 :
――――放課後――――
まどか「んー、やっと授業が終わったよ~」
さやか「さてと、私はこれから病院に―― 」
ほむら「さやかさん、私も病院まで付き添っていいかしら?」
さやか「んん? さては、ほむら…… あたしの幼馴染に興味が沸いたのかにゃ?」
ほむら「ええそうね」
まどか「え!? ほんとうなの」
ほむら「冗談に決まっているでしょう……
私、さやかさんと少しお話がしたいと思って」
さやか「なんと! ほむらの狙いは恭介じゃなくてあたしだったのかぁ!
いやぁ~、美しいって……罪!」
まどか「もうー、さやかちゃんたら……」
まどか「だったら私も行こうかな…… 私もほむらちゃんとお話したいし」
さやか「んじゃ、皆で行こっか」
64 = 1 :
――――電車――――
まどか「仁美ちゃんも来れたらよかったのにね」
さやか「稽古があるんなら仕方じゃん?
それに仁美も言ってたけど、あんまり大勢で押しかけても、ね?」
ほむら「そうね」
さやか「っで、あたしと話がしたいって言ってたけど―― 」
――――
ショウ「言い訳とかさせちゃダメっしょ稼いできた分は全額きっちり貢がせないと
女って馬鹿だからさ ちょっと金持たせとくとすっぐ下らねぇことに使っちまうからねぇ」
ホスト「いや~ほんと女は人間扱いしちゃダメっすね
犬かなんかだと思って躾けないとね アイツもそれで喜んでる訳だし
さやか「何あいつら……」
まどか「さやかちゃん、聞こえちゃうよ…… 絡まれたりしたら大変だよ」
ほむら「ええ、関わり合いにならないほうが身のためよ」
さやか「でもっ、 魔法少女はこの町の平和を守るために戦っているんでしょ!?
だったら―― 」
ほむら「それとこれとは話は別よ……」
65 = 1 :
ほむら「あれが彼らなりの生き方なのよ……
褒められたことじゃないとは思うけれど―― 」
さやか「そんなのって絶対おかしいっ」
ほむら「……だったら、あなたはどうなの?」
さやか「―― なんで、急にあたしの話になんのさっ」
ほむら「あなただって、頼まれもしていないくせに貢物を持っていくでしょう?」
さやか「ッ! ほむらっ、あんた―― 」
ショウ「なんだ? 中学生の喧嘩か?
まったく、女って生き物は本当に醜いなぁ、おい」ギャハハ」
まどか「ほ、ほむらちゃん……さやかちゃんも……喧嘩はやめてよ!」
ほむら「私は喧嘩なんてするつもりはない……
友人として忠告したかっただけ」
さやか「……なによ、昨日今日知り合っただけで、
あたしと恭介のことなんか何にも知らないくせに!」
ほむら「ええ、知らないわよ でも、放っておけないの……
このままの関係を続けていても、二人にとっていいことなんて何もないわ」
さやか「…… あたしは…… 恭介のことが……
恭介のためじゃなくて…… 私が好きでやってるんだ……」
66 = 1 :
――――病院――――
さやか「さっきはごめん、怒鳴ったりしてさ……」
ほむら「謝らないで、私は怒ってなんかいないわ」」
さやか「そっか、でも……なんかごめん」
ほむら「……」
まどか「ほらほら、早く行かないと面会時間が勿体無いよ?」
さやか「そだね…… でもここから先はあたし一人で行ってもいいかな」
まどか「?」
さやか「ほむらにガツンといわれちゃってさ…… 考えたの
自分の気持ちはっきりさせとこうと思って……」
ほむら「そう……」
まどか「えーっと?」
さやか「恭介に好きだって、伝えてくる」
まどか「――! さ、さやかちゃんファイトだよっ!」
さやか「ありがとっ、まどか 私行ってくるよ……」
ほむら(上手く…… いくといいのだけれど)
67 :
さるよけ
69 = 1 :
――――病室――――
恭介「さやか…… 今日も来てくれたんだね」
さやか「うん……」
さやか「これ、恭介が好きそうなCD買ってきたんだ―― 」
恭介「……さやかは僕を苛めているのかい」
さやか「え……?」ビクッ
恭介「何で今でもまだ、僕に音楽なんか聴かせるんだ 嫌がらせのつもりなのか?」
さやか「だって恭介、音楽好きだし―― 」オロオロ
恭介「もう聴きたくなんかないんだよ!
自分で弾けもしない曲、ただ聴いてるだけなんてっ」
恭介「……もう演奏は諦めろってさ
先生から直々に言われたよ 今の医学じゃ無理だって」
さやか「……あたし、恭介のためと思って―― 」
恭介「迷惑なんだっ! ずっと、優しくしてくれる君の気持ちを
無下にすることなんて―― 」
恭介「でももうたくさんだっ! 放っておいてくれよ…… 僕の事なんか……」
70 = 54 :
紫煙
72 = 1 :
さやか「放ってなんかおけないよ…… だって恭介は私の―― 」グスッ
恭介「幼馴染だから―― 」
さやか「そうじゃないの…… 私は、私は恭介のことが好きなの!」
恭介「!―― 」
さやか「ねぇ、恭介…… 私と付き合って―― 」
恭介「止めてくれよ……」
さやか「……恭介」
恭介「僕はさやかに何もしてあげられない……
こんな腕じゃ…… さやかを抱きしめることもできないんだ」
さやか「それでもいい…… あたし、恭介の好きなCD見つけてもってくるから――
だから一緒に聞こう…… ね?」
73 :
僕も支援
74 = 1 :
恭介「重いんだよ……」
さやか「……」
恭介「僕は自分の運命だって受け入れられないのに……
さやかまで―― 」
さやか「そんなこと…… 私は恭介のこと大好きだよ?」
恭介「……ありがとう」
恭介「でもね…… これから先、君が高校へ進学して……新しい友達ができて――
もしかしたら好きな人ができるかもしれない」
恭介「そうなったときに…… さやかはきっと、僕のことを振ることができない
かわいそうな恭介を一人にできないってね……君は優しすぎるから」
さやか「恭介……」
恭介「だから…… さやかと付き合うことはできない
僕のことは、もう忘れてくれよ」
恭介「さ、面会の時間は終わりだ…… さよなら、さやか」
さやか「う、うん…… いろいろとごめんね 恭介……」ガチャ
75 = 1 :
――――
まどか「あ、さやかちゃん……」
さやか「あはははは、だめだった…… ふられちった」テヘッ
さやか「へへへ…… エヘヘ……」グスッ
さやか「ほむらの言うとおり、あたし……
ただの迷惑な女だったみたい……」ポロポロ
まどか「そんなことないよっ! さやかちゃんはとっても魅力的だよっ!」
さやか「う゛ー、まどかは優しいね~ いっそあたしの彼女しちゃいたいわ」
まどか「え!? そ、それは…… ちょっと……」
さやか「なにぃ~? あたし、まどかにもふられちゃったの!?
ショックで死んじゃうわ……」ヨロッ
まどか「死ぬなんて簡単に言わないでよっ」
さやか「冗談だよ…… 冗談」アハハ
ほむら「なら…… あたしがさやかの彼女に立候補してあげるわ……」
さやか「マジですか!?」
ほむら「冗談に決まってるじゃない……」
76 = 37 :
このさやかちゃんはかわいい
77 = 1 :
――――
さやか「それじゃ、そろそろ帰ろっか」
まどか「うん」
ほむら「そうね……」
さやか「ん? あれ…… この前見たヤツに似てるような……」
まどか「魔女の結界……だっけ」
さやか「ここって病院じゃん! たしかマミさんが言ってたけど―― 」
QB「ああ、それなら心配ないよ」ヒョイ
ほむら「キュゥべえ……どういうことなの……」
QB「巴マミが退治に向かったからね…… 彼女の腕ならば問題ないよ」
まどか「……マミさんが戦ってるんなら安心だね」
さやか「そだね~ マミさん凄かったもんねぇ」
ほむら(胸騒ぎがする…… すぐに追いかけたほうが―― )
78 = 1 :
――――シャルロッテ空間――――
マミ(折角ほむらさんが一緒に戦ってくれるって申し出てくれたのに)バンバンバン
シャル「 ―― 」
マミ「どうして断っちゃったのかしら……」
マミ「疑り深い女だって…… 嫌われちゃったかもね……」ドムッドムッ
シャル「――」
マミ(今迄だって一人でやったこれたもの……)
マミ(私一人でも、この町を守っていける…… そう決めていたのだから――)
マミ「そろそろ終わりにしてあげるわ……」ティロ・フィナーレ
シャル「……」
シャル「――」クパァ
マミ「え……!?」
シャル「――」ガブッ
79 = 1 :
杏子「おおりゃああああああああああ」ズバッ
シャル「 ―― 」バタン
杏子「とどめっ!」
シャル「 ―― 」キュー
杏子「へへっ、これで結構な数のグリーフシードが集まったな……」
マミ「……」
杏子「おいっ、そこのヤツ いつまで呆けてんだ?」
マミ「あっ、私……」
杏子「この辺に腕利きの魔法少女が居るってのは知ってたんだけど、
こんな間抜けなやつだったとはね……」
マミ「ちょっと油断して…… 普段ならこんなことは……」
杏子「度を越した優しさは甘さに繋がるし、蛮勇は油断になる―― 」
杏子「って、これは私の言葉じゃないけどな……」
マミ「と、ともかく 助けてくれてありがとう……」
81 :
安定の聖女でした
82 = 1 :
――――
ほむら「心配だわ…… すぐに後を追って―― 」
まどか「あっ、結界が消えてく…… マミさんがやっつけたのかな?」
さやか「マミさ~ん ってあれ? もう一人誰か知らない子が―― 」
ほむら「杏子!」
杏子「あん? ほむらじゃん こんなとこで何やってんだ?」
ほむら「それはこっちの台詞…… 今までどこ行ってたのよ…… し――」
杏子「心配してくれてたのか?」ニヤニヤ
ほむら「べ、べつに…… ただ、あなたがワルプルギスの夜に恐れをなして
逃げ出したのかと思っただけよ」
杏子「へいへい、私が心配で夜も眠れなかったと―― 」
ほむら「だっ、誰がそんなこと言って―― 」
さやか「もしもーし、全然話が見えないんですケド……
夫婦漫才やってないで説明してよー」
83 = 1 :
◆◇◆◇
――――マミの部屋――――
さやか「私たちまで着いてきちゃったけど……」」
まどか「先日に引き続き、またお邪魔してしまってすいません」
」
マミ「構わないわ…… それより、さっきは助けてくれてありがとう えっと―― 」
杏子「佐倉杏子だ 杏子でいいよ」
マミ「そう…… 杏子さん ありがとう」
杏子「そうだな これで貸し一つってわけだ」
マミ「…… 何が目的なのかしら?」
ほむら「杏子……言葉は選びなさい それは私が説明するわ
さやかやまどかにも聞いていほしい内容だから」
まどか「私たちにも?」
ほむら「ええ、魔法少女になって、上条君の腕を治したいなんて
馬鹿なことを考えてるあなたにもね」
さやか「あはは…… なんだ、ばれてたか」
ほむら「ほんと、振られたって言うのに…… 馬鹿よ、あなたは…… 」
84 = 1 :
――――
マミ「信じられない…… 私たちはキュゥべえに騙されていたの?」
QB「騙してなんかいないよ 聞かれなかっただけさ」
マミ「そんなことって…… 私が、私たちが魔女になる卵だったなんて」
まどか「マミさん……」
ほむら「これが真実……」
マミ「私、この町を守るって張り切っちゃって……馬鹿みたい……」
さやか「そんなことないですよっ 私たちはマミさんに助けられたんだし―― 」
ほむら「あなたはこの力を正しいことに使ってきた……
それはとても素晴らしい事だと、私は思うわ」
マミ「でも……」
杏子「まっ、元気出せよ! もし魔女になっちまったら、他人に迷惑がかかる前に
アタシが一思いにグサッっとやってやるよ!」
さやか「あんたねぇ…… さっきも言われてたけど、言葉を選べないの?」
マミ「いいのよ、さやかさん…… 杏子さんもありがとう、励ましてくれて」
85 = 1 :
マミ「ほむらさん…… ワルプルギスの夜がもうすぐこの街に来るというのは―― 」
ほむら「本当よ…… 放っておけば、被害は甚大なものになるわ」
マミ「それは見過ごせないわね 今更だけど、私も協力させてもらえないかしら?」
ほむら「歓迎するわ…… 杏子も、構わないわよね?」
杏子「いいんじゃねーのか? 戦力は一人でも多いほうがいい
まっ、アタシとほむらの二人でも問題ないだろうけどさ」
ほむら「また強がりを言って…… 是非協力してほしいわ…… 巴マミ」
マミ「ありがとう…… それじゃ、魔法少女トリオの結成ってことで―― 」
杏子「……」グウゥ
杏子「わ、わりぃ……」カァァ
さやか「あっはっはっは、このタイミングでそれは無いんじゃないの?」
まどか「た、たしかにお腹すいたよねっ」
マミ「それじゃ、今晩は私の家で食べていかない?」
杏子「いいのかっ?」
マミ「でも、五人分の食材はちょっと――」
86 = 1 :
――――
杏子「というわけで買出し班、しゅっぱ~つ」ガチャ
まどか「それじゃ、行ってくるね」バタン
――――
ほむら「あの二人に任せて大丈夫だったかしら?」
さやか「まどかは押しに弱いからねー
あの杏子って娘にいいように言い包められそう……」
ほむら「鍋の食材がお菓子で埋め尽くされそうね……」
マミ「明るい中で行うのに、闇鍋状態――The light in dark 鍋、
名づけて……ライ(トイン)ダー(ク)鍋!」
さやか「ら、ライダー鍋?」
ほむら「ベルトやメダルが混入してそうね……」
さやか(ねぇ、ほむら…… マミさんのネーミングセンス、
助けてくれたときも必殺技っぽいの叫んでたけど……)
ほむら(人には触れてはいけない領域があるの……分かって)
さやか(了解……)
88 = 1 :
――――
まどか「ねぇ……杏子ちゃん」
杏子「んー? どうかしたのか?」
まどか「私でも、魔法少女になれるのかな……」
杏子「何でアンタが魔法少女になるのさ?
さっきの話聞いてなかったのか? ゾンビになっちうまうんだぞ」
まどか「で、でも…… 私、何のとりえもなくって……
街のために、みんなのために戦えるのなら―― 」
杏子「ナメんなよ。この仕事はね、誰にだって務まるもんじゃない」
杏子「毎日美味いもん食って、幸せ家族に囲まれて、
そんな何不自由ない暮らしをしてる奴がさ、
ただの気まぐれで魔法少女になろうとするんなら―― 」
杏子「そんなのアタシが許さない。いの一番にぶっ潰してやるさ」
杏子「命を危険に晒すってのはな、そうするしか他に仕方ない奴だけがやることさ
そうじゃない奴が首を突っ込むのはただのお遊びだ おふざけだ」
まどか「あ……あの……その」シュン
杏子「わりぃ…… ちょっといいすぎちまった」
89 :
ほむ……
91 = 1 :
杏子「……魔法少女になりたいなんて二度と言うなよ?」
まどか「うん……」
杏子(そうじゃなきゃ…… ほむらのやろうとしてることが
全部無駄になっちまうじゃないか…… )
まどか「じゃ、じゃあさ 杏子ちゃんって私たちと同じ位の歳に見えるけど
どこの中学に通ってるの?」
杏子「あぁ…… 私、学校行ってないし」
まどか「え!? そんなの絶対おかしいよ!」
杏子「そう言われてもなぁ…… いろいろあったんだよ……
これでもずっと一人で暮らしてこれたんだし―― 」
まどか「……」
杏子「ま、今はほむらと一緒に暮らしてるから、
前よりは楽しくやってるよ」
まどか「ほむらちゃんと一緒に?」
杏子「そうさ」
まどか「私とさやかちゃんみたいに仲良しなんだね」
杏子「いや…… 共同戦線っていうか、まあ要するにそういう仲なのさ
友達とか、そーゆーんじゃ……ないんだと思うぜ?」
92 = 37 :
93 = 1 :
まどか「んー、杏子ちゃんも一緒に学校に通えたらいいのにね……」
杏子「そーだなー あっ、でもアタシ勉強とかニガテだし」エヘヘ
まどか「それなら私たちが教えてあげるから問題ないよっ」
杏子「…… お、着いた着いた ここがダダマートだな」
まどか「はぐらかしたね……」
杏子「お菓子もたくさん買っていくかー
割り勘にすれば沢山買えそうだなっ」
まどか「夕食の材料を買いに来たんだしょ?
お菓子は一個までだよ 一個」
杏子「アンタは私の母親かよ……」
まどか「駄々をこねる子には、買ってあげないよー?」クスクス
杏子「わかったよ……
なるべく高価で大量に入ってるヤツにしよう」
まどか「あははは…… 太っちゃうよ?」
杏子「いーんだよ その分、運動してカロリー消費するんだから」
杏子「ん? 消費するのはカロリーじゃなくて魔力か?」ウーン
まどか「それは私にもわからないかな……」
94 = 67 :
>>92
それはいいイリラー
95 :
あれ?まどほむだと思ったのに
まぁいいか
96 = 51 :
>>92
なにこれかわいい
97 :
ひだまりかよw
98 = 1 :
――――
マミ「これで準備はいいわね」
さやか「カセットボンベもまだまだ残りがありますねー」
マミ「一度もつかってなかったから……
魔女退治のせいで、友達と遊ぶ時間もとれなくて―― 」
さやか「それって、寂しいですね……
街の平和を守っているのはマミさんなのに」
マミ「別に感謝されるために戦っているわけじゃないのよ……
でも、少しは虚しくなるときもあるわね」
さやか「それでも、あたしは―― 」
ほむら「上条恭介の腕を治したい?」
さやか「……」
マミ「さやかさん、あなたは彼に夢を叶えてほしいの?
それとも彼の夢を叶えた恩人になりたいの?」
さやか「あ、あたしは……」
さやか「だって…… 何だって叶えられる願いなんだよ……
今の医学じゃ、どう足掻いても無理なのに―― 」
99 = 1 :
ほむら「だからこそ、魔法になんて頼ってはダメ」
マミ「そうね…… 私の場合は、生きるために仕方が無かったけど――」
さやか「でも! 目の前に……恭介の腕を治す方法があるっていうのに、
願わずにはいられない―― 」
ほむら「あなたの戦場は魔女と戦うことじゃなくて、
アイツの誘惑に乗らないことよ……」
さやか「……」
マミ「それに……、今の医学でだめなのなら
美樹さんが頑張って医者になればいいのよ」
ほむら「そうね…… 魔法少女の力に頼らずに、
人としての夢を叶える……それが本来の正しいあり方よ……」
さやか「私が?…… 無理無理、私頭良くないし、
それじゃ、いつ恭介の腕が治るのか全然解らないし―― 」
マミ「あらあら そんなに簡単に諦めちゃうの?」
ほむら「魔法で得た奇跡では、同量の不幸を振りまくことになる……
それを忘れないで」
さやか「……」
100 :
コミュニケーション能力高いほむほむかっけぇ
みんなの評価 : ★★
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