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    元スレまどか「ほむらちゃんが泣いてる……」

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    スレッド評価: スレッド評価について
    みんなの評価 : ★★★×6
    タグ : - まどほむ ×2+ - 純愛 ×2+ - 鹿目まどか + - ほむか作 + - 巴マミ + - 志筑仁美 + - 暁美ほむら + - 美樹さやか + 追加: タグについて ※前スレ・次スレは、スレ番号だけ登録。駄スレにはタグつけず、スレ評価を。荒らしタグにはタグで対抗せず、タグ減点を。
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    301 = 293 :

    さやか「……」

    ツンツン
    突然、後ろから何か細いもので突かれた。
    振り向くと、にんまりした笑顔でシャーペンをカチャカチャさせるさやか。

    まどか「もうさやかちゃん……」

    さやか「いやさ、あんた昨日転校生と一緒に帰ったのかなって」

    まどか「え」

    さやか「あの後雨降り出してきたじゃん?相合傘でもして帰ったのかなーと」

    まどか「……そんなこと、してないよ」

    さやか「今日のあの子、いつも以上にあんたのこと気にしてるみたいだなって思ったんだけど」

    まどか「……もしそうだとしたら、私の所為だし。きっといい意味でなわけない」

    さやか「……まどか?」

    先生「はい、そこ!美樹さんに鹿目さん!」

    さやか「はひっ!す、すいませーん!」

    302 = 293 :

    さやかのおかしな奇声にクラス中が笑いに包まれる。
    その空気にまどかは少しほっとする。

    まどか「(……気にしてる、か……ほむらちゃんは昨日、私のことどう思ったのかな)」

    まどか「(……そういえば私、自分のことばっかでほむらちゃんのこと、何も考えてなかったや)」

    まどか「(……友達だって、思ってくれてるかな)」

    一番前の席。
    長い黒髪は微動だにしない。ただ真直ぐに伸びた背中が、今のまどかにとっては
    悲しくて、怖かった。

    まどか「……」

    ―――――
     ―――――

    304 = 223 :

    ほむ

    305 = 293 :

    昼休み。
    仁美「先に食べておいて」と教室を飛び出して行ってしまった。

    まどか「いいのかな?」

    さやか「いいっしょ、たぶん。あたしもうお腹減っちゃってさ」

    まどか「じゃあ、食べる?」

    さやか「おう!」

    カチャカチャと嬉しそうにお弁当を開け始めるさやか。
    今日はなぜか、向かい合わせではなく横に机を引っ付けていた。
    それが昨日のことに重なってしまう。

    まどか「(……重症かなあ、私)」

    さやか「で、さ」

    お箸を取り出しながら、不意にさやかが口を開いた。
    「ん?」と顔を向けると、やけに真剣な顔をしてタコさんウインナーを口に運ぶさやかの姿。

    まどか「……えっと」

    307 = 293 :

    さやか「あんた、やっぱ何かあったかなって」

    もぐもぐと。
    口を動かしながらさやかが言う。
    あまりに自然な流れで、まどかは思わず頷きそうになった。

    まどか「何かって……」

    仁美のときのように、「気にしないで」なんて言ってもさやかには無駄だろう。
    きっと強引に訊ねてくるに決まってる。
    朝だって、気付いてない振りして本当はまどかが泣き腫らしていたことを勘付いていたらしい。

    まどか「……仁美ちゃんに何か言われたの?」

    さやか「何でここで仁美が出てくんのよ」

    まどか「だって……」

    さやか「まあ、そりゃあ仁美が今朝まどかを引っ張ってったの見て、あ、仁美も気付いてるって
        思ってたけど。あんたの様子変わんないからさ、何にも解決してないんだろうなって」

    まどか「……別に、何でもないってば」

    さやか「あたしらじゃ力になれないようなこと?」

    308 = 293 :

    今朝の仁美の視線よりももっと、強くてきつい視線がまどかを射抜く。
    つい、認めるように視線を逸らしてしまうほど。

    まどか「……わかんないよ」

    さやか「何それ」

    まどか「……だって、ほんとにわかんない」

    二年生に進級してから、屋上で昼をとる人が多くなった。
    教室には、まどかたち以外、殆ど人はいない。
    もちろん、ほむらの姿だって。

    さやか「誰にも相談、できないようなことなの?」

    まどか「……じゃあ、さやかちゃん」

    さやか「なに?」

    まどか「……もし、さやかちゃんが誰か好きな子がいて」

    さやか「はっ!?」カァアッ

    まどか「その子が、同じ女の子だったら」

    ぎゅっと。
    スカートを握り締め、まどかは呟いた。

    まどか「――どうする?」

    309 = 300 :

    QB「磯野ワカメ、僕と契約して派遣社員になってよ」

    310 = 293 :

    じっと。
    さやかの目を見詰め、まどかは訊ねる。

    そんなこと、答えられるはずない。
    いいや、もっと違うことを思うはずだ。

    『何それ』『おかしいし』『気持ち悪いじゃん』

    案の定、さやかは何も言わなかった。
    ただ、まどかの目を見詰め返したまま。

    まどか「……って、変な例え話だったよね、ごめん。今の、聞いてみたかっただけっていうか」

    気にしないで。
    最後のその言葉が、さやかの声にかき消された。

    さやか「……好きなら仕方無いって、諦めちゃう」

    311 :

    同性を好きになった自分への嫌悪感や心の葛藤の描写がリアルでいいね

    312 = 300 :

    ほむマギ

    313 = 293 :

    まどか「……諦める?」

    さやか「そう、自分に対して諦める。その気持ちを諦めるんじゃなくって、そんな気持ち
        感じちゃう自分を諦めちゃうの。それで、『それもいいか』って思ってさ」

    まどか「……そっか」

    さやか「そりゃあ友達のままのほうが色々いいかも知んないけどさ、あたしは
        そういうの我慢出来る性質じゃないし。きっと告っちゃってお風呂で泣いてるパターンかな」

    まどか「……うん」

    さやか「両思いでもそういうのっていけないもんね、同じ女の子ならさ。だから
        諦めて自分の気持ち認めてさっさと告って振られて、……その想いを諦める」

    さやかの答えはやけにリアル。
    一通り話した後、さやかは少し照れ臭そうに笑って「ごめん」と謝った。

    さやか「つい話し過ぎちゃったよ。で、あんたのほんとの相談ってのは?」

    まどか「あ、うん……」

    ガラッ
    ドアが開く。仁美がいた。

    314 = 293 :

    >>313
    まどか「……諦める?」

    さやか「そう、自分に対して諦める。その気持ちを諦めるんじゃなくって、そんな気持ち
        感じちゃう自分を諦めちゃうの。それで、『それもいいか』って思ってさ」

    まどか「……そっか」

    さやか「そりゃあ友達のままのほうが色々いいかも知んないけどさ、あたしは
        そういうの我慢出来る性質じゃないし。きっと告っちゃってお風呂で泣いてるパターンかな」

    まどか「……うん」

    さやか「両思いでもそういうのっていけないもんね、同じ女の子ならさ。だから
        諦めて自分の気持ち認めてさっさと告って振られて、……その想いを諦める」

    「ま、あたしの場合はすぐに諦めきれないんだけどさ」
    さやかの答えはやけにリアルで。
    一通り話した後、さやかは少し照れ臭そうに笑って「ごめん」と謝った。

    さやか「つい話し過ぎちゃったよ。で、あんたのほんとの相談ってのは?」

    まどか「あ、うん……」

    ガラッ
    ドアが開く。仁美がいた。

    315 = 293 :

    さやか「あ、仁美……」

    仁美「……バカじゃないですの」

    教室に入ってくるなり、仁美は言った。
    まどかが座れるように椅子をずらした。そこに椅子を滑り込ませ、仁美はいつもと
    違って、少し尖った声で。

    さやか「……聞いてたの」

    仁美「何のことですか」

    さやか「何でもない」

    まどか「……さやかちゃん、仁美ちゃん?」

    仁美「ごめんなさい、さっさとお昼ご飯食べちゃいましょう」

    いつもの仁美の声に戻って、まどかは少しほっとした。
    さやかももう何も言わずにお弁当をぱくつき始める。
    普段よりも静かな食事。

    けれど、まどかの舌は何の味も感じなかった。
    さやかの言葉が目まぐるしいほど頭の中でぐるぐると。回っていた。

    316 = 311 :

    ほむぅ

    317 :

    いいね

    318 = 295 :

    百合らしくていい

    319 :

    ほむ

    320 :

    SB「僕と契約して24時間通話無料になってよ」

    321 :

    一方恭介には幻想殺しが宿っていた

    322 = 293 :

    ――――― ――
    昼休みも終わり、五時間目、六時間目と眠い時間が続いていく。
    やっとその眠気から解放されるのは、もちろん授業終了のチャイムが鳴り響いてから。

    まどか「……ふあ」

    キーンコーンカーンコーン
    お決まりのその音に、まどかはばっと机から顔を上げた。
    今日の場合は眠気から、というよりも眠りから解放されたようだった。

    まどか「(……私、寝ちゃってたんだ)」

    数学教師が足早に教室を出て行くのが見えた。
    また成績下がっちゃう、と溜息を吐く。

    まどか「(昨日ちゃんと寝てなかったせいかな……)」

    さやか「まどか、よく寝てたねあんた」

    まどか「あ、さやかちゃん……」

    仁美「おはようございます」

    まどか「うぅ、仁美ちゃんも……」

    何か、おかしな夢を見ていた気がした。
    けれどまどかは、それが一体どんな夢だったのか思い出せずにさやかたちのからかいに身を委ねる。

    さやか「で、今日はどうする?帰り」

    323 = 293 :

    突然そういえば、と思い出したようにさやかが言った。
    まどか「あ……」と答えに詰まる。

    仁美「もちろん、私たちと一緒に帰りますわよね?」

    仁美が助け舟を出してくれたようだった。
    やはりまどかがほむらと何かあったんじゃないかと考えているのだろう。

    さやか「まどかはいいの?」

    まどか「……うん」

    さやか「でもあんた転校生と昨日何かあったのは確かよね」

    仁美「ちょっと、さやかさん」

    まどか「……」

    さやかだって、きっとそう。
    こうしてずばずばと言ってくるさやかに、まどかの気持ちを推し量り黙ってくれている仁美。
    まるで正反対だけど、仁美も、さやかだって――優しさからなのはわかっている。
    わかってはいるけれど……。

    さやか「仲直り、しなくていいの?」

    まどか「(……喧嘩したわけじゃないのに。仲直りも何もないよ)」

    少しだけ、「どうして」と思ってしまう。
    放っておいて欲しいのに、と。

    325 = 293 :

    きっと、自分勝手なのだ。まどかはそう思いながらも、暗い気持ちを抑えることが
    出来なくなっていた。

    『諦めて自分の気持ち認めてさっさと告って振られて、……その想いを諦める』

    まどか「(私にはそんな勇気ないよ。今だって、ちゃんとほむらちゃんに何か言われたわけでも
         ないのにこんなにうじうじ悩んでて)」

    『両思いでもそういうのっていけないもんね、同じ女の子ならさ』

    まどか「……」

    昼休みのさやかの言葉がずっと胸に突き刺さったまま、不満の種も大きくなり。
    大切な友達。それには変わりない。だけど、今は朝のように一緒にいたいとは思えなかった。

    まどか「さやかちゃんと仁美ちゃん、先に帰ってよ」

    さやか「けどさ……」

    まどか「さやかちゃんには関係ないもん」

    326 = 293 :

    さやかの表情が、固くなる。
    「それ、どういう意味よ」と冷たい冷たい声。

    まどか「……そのままだよ」

    さやか「あんたねえ」

    仁美「さやかさん」

    さやかがまどかに食って掛ろうとしたとき、仁美が静かに止めに入った。
    固めていた拳を解き、さやかが「はあ」と溜息を吐いた。

    さやか「……あっそ。そうだよね、あたしには関係ないし」

    「先、帰るわ」
    さやかは鞄をぐっと握り締めると仁美も待たずに教室を出て行った。
    仁美「まどかさん、ごめんなさい」そう言って出て行ってしまう。

    まどか「(……私こそ、ごめん)」

    一人になった。
    教室にはもう、誰も残っていなかった。ただ一つ、鞄が置いてある机があるだけで。

    まどか「(……ほむらちゃん、まだ学校にいるんだ)」

    327 = 311 :

    ほむほむ

    328 = 262 :

    さやさや

    330 = 213 :

    ほむほむ

    331 :

    このもどかしさたまらん

    332 = 293 :

    廊下からも、物音一つしない。
    まだ、一人で帰る勇気がない。どうしてあんなこと言っちゃったんだろう、と
    早速後悔している自分がいることに、まどかはよけいに暗い気分になった。

    まどか「(……このままほむらちゃんがどこからか戻ってくるのを待っていたら、
         昨日みたいに一緒に帰れるのかな……そうしたら私)」

    まどか「(……私、どうなるんだろう)」

    きっと、何も言えなくなってしまう。
    きっと、笑い合えなくなってしまう。
    たぶん、そう。

    ほむらの机に近付いた。
    誰もいない。もう一度そのことを確かめてから――まどかはほむらの机に触れる。
    固い木の感触しか帰ってこないのに、一瞬抱き締めたときのあの柔らかな感触を思い出してまた、
    涙が、出そうになる。

    333 = 293 :

    >>332
    廊下からも、物音一つしない。
    まだ、一人で帰る勇気がない。どうしてあんなこと言っちゃったんだろう、と
    早速後悔している自分がいることに、まどかはよけいに暗い気分になった。

    まどか「(……このままほむらちゃんがどこからか戻ってくるのを待っていたら、
         昨日みたいに一緒に帰れるのかな……そうしたら私)」

    まどか「(……私、どうなるんだろう)」

    きっと、何も言えなくなってしまう。
    きっと、笑い合えなくなってしまう。
    たぶん、そう。

    ほむらの机に近付いた。
    誰もいない。もう一度そのことを確かめてから――まどかはほむらの机に触れる。
    固い木の感触しか返ってこないのに、一瞬抱き締めたときのあの柔らかな感触を思い出してまた、
    涙が、出そうになる。

    334 = 293 :

    一回、二回、三回――
    指で、机の表面を撫でていく。

    ふと、前に放課後の教室、ほむらが自分の机の前で泣いていたことを思い出した。
    あの時、一体ほむらは何を考えて、どうして泣いていたのか……。

    まどか「……」

    まどか「……ほむらちゃん」

    名前を、呼ぶ。
    何度でも、何度でも呼びたかった。その名前を口に出して、せめて心の中だけでも
    ほむらという存在を繋ぎ止めていたかった。

    ガタッ

    まどか「!」

    335 :

    ほむっとしたほむ

    336 = 295 :

    ほむ

    337 :

    ホムホム

    339 :

    ほむ

    340 :

    ホムーン

    343 :

    お前かよwww

    350 :

    おいばかやめろ


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