元スレハルヒ「東中出身、涼宮ハルヒ・・・只の」
SS覧 / PC版 /みんなの評価 : ★★★
51 :
ここで!?
52 = 1 :
朝倉「え?」
ハルヒ(なっ!?)
キョン「そらよっ!!!」
ヒュッ ・・・ガッ!!!
朝倉「えっ・・・きゃあああああっ!!!????」
振るわれたナイフは、朝倉の制服を軽く裂いた。
朝倉「ま、待ってキョン君!意味がわ、分からないし笑えないわ!」
キョン「あぁ、なんせ本気だからな。」
ヒュッ!ガッ!!!ガシャンッ!!!待って・・・待ってよキョン君!!!
ハルヒ(な・・・何よ・・・え・・・何が起こって・・・!?)
「あいつはアレを、鶏の血でやったんだよ・・・」
「女の子を藪の中に・・・」
「25回目で警察を呼ばれた・・・」
「彼の闇を、振り払ってあげて!」
ハルヒ「・・・・・・・・・っ!!」
54 = 1 :
キョン「でやあああああああああああっ!!!」
ヒュンッ!!!
朝倉「きゃあああああああああああああああっ」ガシッ!!!
キョン「・・・・・・。何をしているんだ?」
ハルヒ「それはこっちの台詞よ!!!」
ナイフの刃先は、涼宮ハルヒの右手でしっかりと握られている。健康的な肌は赤く上書きされ、
血はポタポタと垂れ袖口を紅く染めている。
ハルヒ「あんた・・・やっぱり只の異常者なのね!!!ずっと、ずっとずっとずっと!朝倉さんを
殺す気でいたの!?」
キョン「そうとも言えたしそうでもないな。」グリッ
キョンはナイフの柄を捻り、そのままハルヒの手を振り払う。激痛と広がった傷で右手はまともに
動かず、ハルヒは涙を浮かべる。声は声にならない。
朝倉「涼宮さん!!!」
キョン「お前も鍵じゃないのか・・・どうしたもんなかなぁ・・・・・・。」ボリボリ
頭をかきながら、キョンはナイフを放り捨てる。用無しと言わんばかりに。
キョン「俺の負けだ、涼宮ハルヒ。またしても鍵は揃わなかった・・・・・・。」
55 = 1 :
ハルヒ「何を・・・言って・・・・・・」
キョン「言っているのか、分からないんだろ?じゃぁ分からないよ・・・。」
ハルヒ「キョン、あんた・・・?」
キョンの目は、しかし異常者のそれでは無くて。どちらかというと、理路整然と行動してきた様な、
そんな目で・・・。
キョン「ハルヒ、俺は異常が大好きだ。非日常が大好きだ。宇宙人や未来人、超能力者に囲まれて・・・
そして、おてんばな神様と共に暮らしていける様な、そんな日常が大好きだ。」
声は震え、嗚咽も混じる。右手の熱さを感じながら、後ろで支える朝倉の体温を感じながら・・・それでも、
キョンの声は冷たく響く。
キョン「どこで・・・間違えたんだろうな、どこで・・・。」
56 = 1 :
ある宇宙人が居た。読書好きでひどく寡黙なそいつは、人間になりたいと願いその力を全て
使った。そして、今ある世界とは別の歴史を辿った世界を生み出したのだ。それは恋をしたい
と願った少女の、たった一つのエラー。
しかし少女は少年に選択を託す。元の世界に戻るのか、それともこのまま自分と歩むか。
少年は言う。
キョン「元の世界に帰りたいって・・・」
願いは叶った、「もし何も無ければ」。
宇宙人には敵が居た。宇宙人の故郷の、その遥か上方より来る敵。
キョン「元の世界に帰りたかったのに・・・何故か、それは叶わなかった!俺は、三年前の「この世界に」
飛ばされたんだ!
宇宙人も!
未来人も!!
超能力者もいない世界に!!!」
57 :
みんな元気で疲れるSSダナ
58 = 1 :
元の世界に戻れず、しかし改変された世界の様に鍵も見つからず。
キョン「俺は必至で探した!なのに誰もいなかった!長門も、朝比奈さんも!古泉の野郎も!!!」
情報統合思念体も、未来人のいけ好かない男も、組織も、それ以外の何もかもも!どこにも!!
そしてやっとめぐり合えたハルヒは「不思議探索を忘れる様な、SOS団を忘れようとする様な女」で!
鍵としての可能性があった朝倉も「エラーの無い、只の一般人」で!!!
唯一の救いは「大人になった未来人の少女」だった・・・彼女が居れば、何を失敗してもまた3年前に戻れた!
必ず、元の世界に戻ろうという気力が湧いてきた!!!
キョン「だが、それも今回は全く現れないんだ・・・この世界は、俺が逆行を繰り返す度に少しずつ改変されていて、
そして少しずつ・・・「普通の」世界になっているんだ。そこには宇宙人はいない、TPDDも存在しない、閉鎖
空間も発生しない!!!普通の・・・空間!!!」
朝倉「あ、あなたいい加減にして!一体何を言って!!!」
ハルヒ「ま、待って・・・朝倉さん。もう少しだけ、あいつの話を聞かせて。」
朝倉「涼宮さん・・・。」
59 :
先生「では、次のかた自己紹介をどうぞ。」
ハルヒ「東中出身、涼宮ハルヒ・・・只の探偵さ」
キョン「そこ、わr」
ハルヒ「バーローw」
先生「バーローw」
クラスメイト「バーローw」
61 = 1 :
キョン「あぁ、俺はもうあの世界に戻れないんだ・・・あの世界には!!!異常な事をすれば、
向こうへの扉は開かれると思った!でも、そんな素振りは一向に見えなかった!!!」
キョン「もう、駄目なんだ・・・俺は、長門と話したい。朝比奈さんのお茶が飲みたい。古泉と一緒に
ボードゲームに興じたい。・・・それに何より、髪の短いあいつに会いたい・・・。」
ハルヒ「。ジョン・スミス。」
キョン「・・・?」
ハルヒ「・・・っジョン・スミス!!!」
キョン「・・・・・・!?」
朝倉「?・・・・・・???」
ハルヒ「ジョン・スミスって名前に聞き覚えは無いの!?コラーーーーーーーーーッ!!!!!!」
62 = 1 :
ハルヒ「ジョン・スミスってのは私が中学校の頃、校庭に宇宙人文字を書いた時に会った
人間の名前!!!心当たりは無いの!?」
キョン「あ、ある・・・。俺が昔名乗った名前で・・・」
ハルヒ「思い出したわ、あんたはそのジョンにそっくりなのよ・・・何よ。まだあるじゃない
不思議が!「過去を遡る少年」がっ!!!どこが普通よ、言ってみなさいよ!!!」
ハルヒ「そんな面白そうな話を勝手に諦めないでよ!!!」
キョン「・・・・・・ハルヒ・・・・・・。」
63 = 1 :
キョン「・・・だが、それが何だっていうんだ・・・?今、過去に戻れなきゃ意味が無いんだ・・・」
ハルヒ「だからあんたバカ?この世界がもう普通の世界なら、この先何百年経っても未来から
来る技術なんて出来ないじゃない!あんたが過去に戻った事が事実で、それが私の
記憶にあるのなら・・・過去に戻るタイムマシンは作られるって事でしょ?」
ハルヒ「まだ諦めるのは早いわ、キョン!何よ何よ楽しくなって来たじゃない!これよこれ
不思議!不思議ねこれは本当に・・・ねぇ、キョン?他に何かヒントは無いかしら?
これはきっとSF物の話なんだろうけれど、きっと推理物的要素も含んでいると
思うのよね!その謎を解くにはヒントが要るのよ、早く思い出しなさい!」
朝倉「あ、涼宮さん・・・?まずは病院と、それから警・・・」
ハルヒ「シャラップ、待ちなさい宇宙人候補。そんな物お呼びで無いわ!」
朝倉「えぇ~・・・!?」
キョン「あ、あの・・・涼宮さん?お前、あぁ・・・お前は・・・・・・っ!!!」
ハルヒ「待ちなさいキョン、お前って何よ。きちんと名前で呼びなさい!!!」
ハルヒ「SOS団団長の名前をね!!!」
64 :
ハルヒ△
65 :
けっこう面白い
支援
66 :
ただのキチガイSSと思えば…
67 = 1 :
・・・数日後。
朝倉「涼宮さん!?何で私がナースの服を着せられているの!?」
ハルヒ「いいじゃない似合っているんだから!!!」
右手に包帯を巻いたハルヒが、快活に笑いながら朝倉さんをいじっている。キョンはそれを
やれやれ、と言った顔で見ていた。
ハルヒ「キョンも何か言いなさいよ、褒め言葉とか褒め言葉とか褒め言葉とか!」
朝倉「あ、キョン君何タダで見ているんですかー?お金取りますよー?」
あんな事があったせいか、朝倉は多少キョンに厳しい。しかし、持ち前の気持ち良さと勘の良さで
キョンの闇が薄まった事を悟り、少しは優しくなった方だ。
朝倉「涼宮さんの右手に痕が残ったらキョン君、きちんと責任を取りなさいよねぇー!」
ハルヒ「バッ何を言っているのよ!!!」
キョン「あぁ、全くだ!!!」
どこかの小動物と比べると、扱いは一筋縄ではいかない様で。
69 = 1 :
ハルヒ「と、ところでそっちはどうなっているのよ!?」
キョン「あ、あぁ今見ている所だ!」
話を逸らして、パソコンの画面を覗き込む二人。ニヤニヤしながら、朝倉もその画面に目を
合わせた。それはSOS団の公式サイトで、地道な演出が効いてかメールが届く様になったのだ。
サイトを消失させる演出が、恐らくは最も効果があっただろう。
ハルヒ「あら、結構来てるわね。」
朝倉「有力な情報はあるの?その、3人の・・・ナガト、アサヒナ、コイズミ・・・さんだっけ?」
キョン「あぁ、名前を出す訳には行かないから、かなり苦戦しているけれど・・・」
でも、もうすぐに会えそうだ。
キョン「県内最多読賞の高校一年生、茶道教室の行事写真、ボードゲーム大会の入賞者・・・最後の
こいつは本物かなぁ?疑わしいぜ。」
ハルヒ「酷い事を言うわねキョン、でもまぁ良いわ。そんな事、実際に探して確かめれば良いじゃない!」
「SOS団、発進よ!!!」
完。
70 :
後半戦かと思ったら完だと…?
71 = 64 :
乙
良い話だった
72 = 31 :
なんだこれ
なかなかどうして良SSじゃないか
73 = 1 :
・・・という訳で、拙いながらもお付き合い頂き真に有難うございました。数日前にふと思いついて、
唐突に書き出したので文章がアレだったり構成が未熟だったりで読み辛いですが、ご容赦下さい。
いやぁ、疲れた!これだけで疲れるんだから、本物の小説家さんは本当に大変でしょうねぇ!!
74 :
え、終わり・・・?
おつ
75 = 68 :
>>1乙
おもしろかった
76 = 1 :
>>72、>>74
すまん、後半戦も書ける物ならば書きたいけれど、脳みそがアレで書けないんですよ。
誰か書いてくれるなら頼むぜ!
77 :
なんかよくわからんけど乙!
79 :
このキャラの朝倉さんを是非映像で見たい
80 :
いやいやマダ続くだろ
81 :
>>1
誰かが続き書かないとずっと保守され続けるぞ
どうせだし休んだら続き考えてくれ
82 = 23 :
>>1乙
短いけどめちゃおもしろかった!!
83 = 1 :
>>80、>>81
あまり期待はしないでくれな・・・その、クオリティの方は。
85 :
後半戦が投下されるまで保守しろだって?
86 = 81 :
>>83
ありがとう
頑張って
88 = 1 :
プアアア~・・・
ハルヒ「いやぁ、お早う!」
朝倉「お早う、涼宮さん。右手の調子はどう?」
ハルヒ「もうばっちりよ、見て!跡形も無いわ!!」
朝倉「そう、良かったわね!・・・いや、残念なのかしら?もうキョン君にあれこれ気を遣って
もらえなくなるし・・・」ニヤニヤ
ハルヒ「何言っているのよあなたは!!!全くもう・・・キョンはまだ来ないのかしら!」
朝倉「まぁ、今は始発だしね。彼の家からこの駅遠いし、今頃寝坊しているんじゃないの?」
ハルヒ「遅れたら死刑よ!ご飯奢らせまくるわ!!」
朝倉「どっちよ。」
・
・
・
キョン「うおおおおおおお妹よ!そこをどいてくれえええええええええええっ!!!」
妹「キョンくんカバディカバディ~」ドコドコ
89 = 1 :
ハルヒ「遅い!死刑!!罰金一万円よっ!!!」
キョン「俺の家計に死刑宣告!!!」
朝倉「ボケてないで早く買いましょうよ、私お腹ペコペコよぉ~。」
ハルヒ「それもそうね、もう始発まで時間無いし・・・あぁ何この弁当、紐を引くと温まる
シュウマイ弁当?」
朝倉「それおいしそうね、私も買おうかな・・・いや、でもこっちの方が美味しそう・・・ねぇ
これにしない?」
ハルヒ「世界の三大珍味が勢ぞろい・・・良いわね、これにしましょう!」
キョン「本気で俺の財布を軽くする気なんだな・・・まぁ、ハルヒらしいっちゃハルヒらしいが。」
ハルヒ「・・・何よ。「向こうの世界の私」も、いつもこんななの?」
キョン「あぁ、鬼だ。」
朝倉「え、そっちの安いのにするの?じゃぁ私もっと高いの買おっと!」
キョン「テメェ朝倉!!!」
90 = 27 :
紐を引くと温まる……味っ子
91 = 64 :
ジェットのせいで歯車がうんたらかんたら
93 :
三桁いかせてやんよ
支援
94 = 1 :
一向はまず、「県内最多読賞」の少女へ会いに行く事にした。茶道教室は日にちと場所がマチマチで、
ボードゲームの少年は詳細が詳しく分からなかった為だ。
ハルヒ「・・・で、その最多読賞の子が問題のナガトユキちゃんね?あんたがこうなる原因である宇宙人
ってのは・・・ワクワクするわね!どんな不思議ちゃんなのかしら!!」
朝倉「そして、「向こうの世界の私」のパートナーである・・・と。信じ難いのよねぇ。」
ハルヒ「それは間違い無いわよ!あの時、あの場に居なかった人間にしか知りえない事をこいつは知って
いたんだからね!3年前の写真と見比べたら、ジョンとは背格好が全然違うんだもん。」
キョン「あぁ、確かにあの時のハルヒは縞パンで、俺にだけ模様を描かせて、寒いとかお腹すいたとかで
喚いて、警備員に見つかりそうな時はこっちにギュッと抱き・・・」
ハルヒ「勝手な事を言うなああああああああああっ!!!そんな事、あっちでもこっちでもする訳無いでしょう
があああああああっ!!!」ドガバシィッ!!!
キョン「いったぁ!!!」(頬が)
ハルヒ「いったぁ!!!」(右手が)
朝倉「前途多難ね・・・」モグモグ
95 = 1 :
ハルヒ「着いたわ、ここね。」
キョン「また随分と田舎なんだなぁ、ここは。見える範囲が全部田んぼだぞ?」
朝倉「うわ、道を鹿が歩いてる・・・。」
ハルヒ「とりあえず聞き込み開始よ、不思議探索の第一歩はまず人に聞く事!すみませーん、
駅員さーん!!!」
キョン「元気だなぁ・・・。」
朝倉「ほら、キョン君も荷物持って付いて行く!あの子の右手はまだ完治してないんだから!!!」
キョン「分かったよ、待てハルヒ!!!」スタスタスタ・・・
朝倉「・・・さぁて、と。不思議探索・・・ねぇ。向こうの世界の私なんてイマイチぴんと来ないけれど、
まぁ牧歌的な町で息抜きするのも悪くないわ。護身用のナイフも持ってきたし♪」※犯罪です
96 = 74 :
おい朝倉wwww
98 = 1 :
駅員「う~ん、その子の事はよく分からないけれど・・・図書館設備が整っている高校なら、
心当たりがあるね。そこの地図の・・・そうそう、端っこにある方のここだよ。」
ハルヒ「有難うございました!・・・・・・やったわキョン!早速宇宙人ゲットよ!」
キョン「まだ捕まえた訳じゃないだろう、気を抜くな道具を揃えろ!」
朝倉「虫取り網は必要じゃないと思うわ。」
キョン「何を言う朝倉!お前は長門の可愛さを忘れたのか!?あの儚く消え入りそうな、
繊細なガラスの様な可愛らしさを・・・妖精の様に、消えてしまいそうなあの長門を
手で捕まえられると思うのか!?」
朝倉「忘れたとか以前に会った事も無いし!」
キョン「あれ程長門LOVEだっただろうが!長門の為に生まれ長門の為に死んだんだぞ!!!」
朝倉「私ってそんなキャラなの!?というか死ぬって何!?」
ハルヒ「もう二人共静かにしてよ!もう高校まですぐそこなのよ!?怪しまれたらどうするのよ。
長門ちゃんが逃げたら一大事だわ!」
朝倉「だから何で虫取り網を持っているのよ!!!ねぇ二人とも!!!」
99 = 1 :
キョン「うおおおおおおお長門おおおおおおおっ!長門おおおおおおおおおおおおおおっ!!!」
教師A「そっちに行ったぞ捕まえろ!!!」
教師B「押さえ込め!あっ逃げたぞ!!」
キョン「ふははははは妹のカバディを潜り抜けてきた俺を捕まえられると思ったかーーーーーーーーーっ!!!」
ハルヒ「・・・忘れてたわ、キョンってああいうキャラなのよね。」
朝倉「涼宮さんは虫取り網使わないの?」
ハルヒ「あんなの冗談に決まってるじゃない・・・・・・。」
キョン「うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお長門おおおおおおおおおおおおおおおおおおおお
おおおおおおおおああああああああああああああああっ!!!!!!」
???「!??」ビクッ
???「どうしたの長門さん?」
みんなの評価 : ★★★
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