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    元スレ億泰「学園都市つってもよォ~」

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    スレッド評価: スレッド評価について
    みんなの評価 : ★★★×5
    タグ : - 学園都市 + - とある科学の超電磁砲 + - エヴァ + - ジョジョ + - ジョジョの奇妙な冒険 + - バイオハザード + - バキ + - 休日はあいつの家でしっぽとり + 追加: タグについて ※前スレ・次スレは、スレ番号だけ登録。駄スレにはタグつけず、スレ評価を。荒らしタグにはタグで対抗せず、タグ減点を。
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    1 :

    立つのだろうか?

    2 = 1 :


    総人口約230万を誇る超巨大都市。
    最先端の科学技術、独自に運営されている行政・立法・司法はもはや国家と言っても間違いではない。
    そして…学園都市にはそれとは別に隠している側面があった。
    それは『超能力』を開発している機関だということ。

    その事実を知った『とある』財団は、事態を重要視。
    幹部による会議を重ねるうち、財団の重要幹部である一人の学者がひとつの解決策を提示した。

    それは…学園都市に学生を一人送り込み、どこまでが真実なのか確かめてもらうという単純でありながらも効果的な妙手。

    かくして、その学者がもつ独自の交友関係から選ばれた一人の男が学園都市に訪れる。
    到着早々巻き込まれた爆弾事件に首を突っ込み、爆発寸前の爆弾を『削りとり』、そのまま犯人を一蹴。
    駆けつけてきたジャッジメントにその場を任せ夜の闇に消えていった謎の男。


    学園都市にあらわれたその男の名は虹村億泰といった…

    3 :

    今回は書き貯めあるよな?前回の投下スピードはなしな

    4 = 1 :

    ■学園都市・風紀委員第一七七支部

    空調が適度に効いたジャッジメント支部。
    静かな空間に響くカタカタという小気味良いタイピングの音。
    しかし、やがてキーボードを弾く音はまばらになり…そのうちピタリと静かになった。

    黒子「うむむむむ~」

    同時に聞こえる唸り声
    その声の主は白井黒子だった。
    そんな黒子の後ろからほんわかとした声がかかる。

    初春「どうしたんですか白井さん? あれー? それって?」

    黒子「えぇ。 例のグラビトン事件の報告書を作成してるんですの」

    初春「あぁー…あれはビックリしましたー。 でもさすが白井さんですよねー いつの間に犯人を突き止めたんですかぁー?」

    黒子「…」

    初春「それに私達、御坂さんもにも助けてもらっちゃって… やっぱりレベル5って凄いんだなぁ~…」

    黒子(…違いますわ)

    ホワホワと呟く初春を見ながら白井黒子が心中で呟く。
    連続虚空爆破事件、通称グラビトン。
    先日、セブンスミストの爆破『未遂』事件を引き起こした犯人である介旅初矢は白井黒子によって確保された。
    だが実は幾つもの疑問が残っていた。

    6 = 1 :

    ■学園都市・路上(セブンスミスト爆破『未遂』事件・翌日)

    黒子「おっねえっさまぁー!」

    ビヨーンと飛びかかる黒子を慣れた手つきで弾いたのは学園都市第3位、『超電磁砲』の異名をもつ超能力者、御坂美琴。

    御坂「あいっかわらず元気ねー」

    黒子「それはもう! お姉様への愛の前にはマグマだろうと氷河だろうと障害には蹴散らしてみせますわぁ!」

    しゃにむに頬をスリつけようとしてくる白井黒子をあしらいながら苦笑いを浮かべる御坂。

    御坂「ね、ちょっと聞きたいんだけどさ… 昨日の連続爆破事件…あれってちゃんと解決したのかな?」

    黒子「あら? あらあらあらぁ? 嫌ですわお姉様ー! 爆破事件を事前に食い止めたお姉様こそが一番の功労者に決まってるじゃありませんの!」

    御坂「…違うの」

    黒子「またまた~ お姉様に謙遜なんて似合いませんのよー」

    御坂「…ホントに違うのよ黒子」

    御坂の声のトーンから真剣に聞かれているということに気付き、ようやく佇まいを整える黒子。

    7 = 1 :

    黒子「ゴホン……どういうことですの?」

    御坂「あのとき…私のレールガンは間に合わなかった」

    黒子「えっ?」

    御坂「考えてみてよ? そもそも私がレールガンを撃ってたら、セブンスミストの壁の一枚二枚は楽に吹き飛んでるはずでしょ?」

    黒子「そういえば…そうですわね… でもだとしたら誰が?」

    御坂「…判んない。 私は最初…『アイツ』だと思った」

    御坂「でも…違うのかもしれない」

    黒子「?」

    御坂「ねぇ黒子? セブンスミストの被害は?」

    黒子「被害? 何を仰いますの? 爆破『未遂』事件ですのよ?」

    御坂「うん…そう。 そうよね…」

    8 = 1 :

    黒子「お姉様…いったい何を悩んでらっしゃるのです? わたくし、相談に乗りますわよ?」

    御坂「…ねぇ黒子。 例えば…例えばよ? 超能力を強制的にゼロに戻す能力があるとするじゃない?」

    黒子「はい? …いきなり何を?」

    御坂「いいから聞いて。 それでさ、私って磁力で砂鉄のブレードつくれるんだけど…その磁力をゼロに戻したらどうなると思う?」

    黒子「えーと…磁力で砂鉄を操ってるのですから…ただの砂鉄に戻る?」

    御坂「うん。 そのとおり。 能力がキャンセルされれば、元の形に戻っちゃう。 ま、当然の話よね」

    黒子「…お姉様? わたくしさっぱり話が見えないのですけれども…」

    御坂「あの時…重力子の加速が確認されたって言ってたわよね?」

    黒子「え? えぇそうですわ。 グラビトン事件は重力子の数ではなく速度の加速による爆発させる能力によるものですから」

    御坂「…だけど爆破は『未遂』だった」

    黒子「もうお姉様ぁ~ そろそろイジワルはやめて欲しいですのよ? いったい何を仰りたいのです?」

    9 = 1 :

    御坂「ねぇ…爆弾の本体って『どこ』にいったのかな?」

    黒子「…え?」

    御坂「私だけじゃない。 初春さんも佐天さんも見てたはずなの。 ゲコ太の偽物みたいなぬいぐるみが潰れて小さくなっていくのを」

    御坂「だけど爆弾は爆発しなかった。 おかしいと思わない?」

    御坂「肝心の爆弾は『どこ』へ消えたの?」

    黒子「……あっ!」

    御坂「もし…もしもよ? 『アイツ』が爆弾が爆発する前に強制的にゼロに戻せたとしても…それでも爆弾は消えてなくなったりはしないはず」

    黒子「…確かにそうですわね。 爆弾が爆発していないのならばそれは不発弾。 ならば現場に残っているはずですわ」

    御坂「でも…現場には何も残ってはいなかった。 まるでこの世界から『消えた』みたいに」

    黒子「…」

    10 = 1 :

    黒子「言われてみると…不審な点が浮かび上がってきますわね…」

    御坂「でしょ? だからさ…私聞いてみたのよ」ギリッ

    突如、歯噛みをする御坂。
    静電気で髪が逆立つのを感じ、ギョッとする黒子。

    黒子「…お、お姉様?」

    御坂「わざわざ…わざわざアイツを待ち伏せしてさ。 このあたしがよ!?」ギリギリ

    黒子「お姉様? お、お気を確かに…」

    御坂「そしたらさぁ…! あんのツンツン頭…問いただしてもはぐらかすばっかだし…」ビリッ

    御坂「なぁーにが『誰が助けたかなんて関係ないだろ』よっ! 『みんなが無事でよかったよなぁ』よっ!」ビリィッ!

    黒子「おねえさま…? 電気…漏れてますわよ?」

    御坂「あーもー! ムッカつくー!!!」ビリビリィ!

    黒子「おっおねえええっさまあああ! 電気が漏れて痺れてシビシビですのぉぉ!」

    11 = 1 :

    ■学園都市・風紀委員第一七七支部


    初春「…‥さん? 白井…ん? 白井さん?」

    黒子「ハッ! いけないいけない! 思わずお姉様がくださった稲妻のような愛の衝撃に思わずトリップしてましたわ!」

    初春「アハハ…それってきっと稲妻ですよー? そうだ! コーヒーでも淹れますかー? 頭スッキリするかもですよー?」

    黒子「ええ…確かにリフレッシュしたいですわねー。 お願いしてもいいですの?」

    初春「はーい ちょっと待っててくださいねー」

    コーヒーメーカーに向かう初春の後ろ姿をぼんやりと見つめながら黒子はさらに思索にふける。


    黒子(それにもう一つ…あの怪しげな殿方も問題ですわね)

    黒子(あの殿方がどうやって犯人を特定したかは置いておくとして…能力の見当がまるでつかないですの)

    黒子(犯人の指を瞬時に潰したのはテレキネシスでなんとか説明は可能ですけども…)

    黒子(瞬時に私と爆弾の間に入り込んだことはさっぱりですわ)

    黒子(挙句にこっちが犯人を拘束しているうちに逃がしてしまいますし…今度会ったらキッチリ取っ捕まえてやるですの!)

    12 :

    おぉ、続編か

    13 = 1 :

    初春「コーヒーできましたよー て、どうしたんですかー? そんなにオデコにシワを寄せてたらおばあちゃんになっちゃいますよー?」

    黒子「…初春ぅー?」

    初春「はいー?」

    黒子「だ れ が バ バ ア 声 で す っ て ー?」

    初春「えええ!…そんなこと言ってないですよー」

    黒子「いーえ! 言ってましたわ! 心の声が届きましたもの!」

    初春「あうあう…やめれくらさいー」

    ムニムニと初春のほっぺたを引っ張る黒子。
    と、その時シュカンッ!と音を立ててロックのかかっていた筈の扉が開いた。

    14 = 1 :

    御坂「おっすー!」

    ビシリと腕をあげながら入ってきたのは、御坂美琴。

    黒子「お姉様ぁ~ 能力でセキュリティ解除するのはよしてくださいなって言ってるじゃないですの」

    御坂「いやーメンゴメンゴ! でもほら、私もさーちょっとはこの事件に関わったことだしー」

    黒子「それはそれ、これはこれですの…ってまた今日は随分とご機嫌ですのね?」

    御坂「んー? まぁ昨日はあのあと一晩中アイツと追いかけっこしたからかなー? ストレス解消になったのかも」

    ヘヘヘッと笑う御坂の後ろから、ピョコンともう一つの顔が飛び出てきた。
    それを見た初春が驚いたような声をあげる。

    初春「あー! 佐天さんじゃないですか!」

    佐天「やっほ! 偶然そこで御坂さんにあっちゃってさー」

    ヒラヒラと手を振りながら空いている椅子に腰掛ける佐天。

    15 :

    待ってたぜ

    16 :

    おや、続きか

    17 = 1 :

    佐天「まっ。 今日は暇だし? どうせなら初春の仕事っぷりを監視してやろうと思ってねー」

    フッフッフッと笑いながら手をワキワキと動かす佐天。

    初春「そっ、その手はなんですー!?」

    佐天「気にしない気にしないー …隙ありぃ!」

    初春「やっぱりめくるんじゃないですか! やっぱりめくるんじゃないですかぁぁ」

    黒子「むむむ…お姉様! 見せつけられて黙ってるわけにもいきませんわ! いざワタクシとめくるめく愛の世界へ!」

    御坂「あ・ん・た・は! いい加減懲りろー!」ビリビリィ

    キャイキャイと仲睦まじくはしゃぎだす少女達。

    初春「もう! 佐天さん! わたしおこっちゃいますよー?」

    僅か数分でスカートを7回めくられた初春がプンプンとほっぺたを膨らませる。
    ちなみにその時黒子は御坂に低電圧の電流をしこたまたっぷりと流され部屋の隅で悶絶していた。

    18 = 1 :

    佐天「ムフフ~ ほっぺた膨らませた初春も可愛いなぁ~」

    初春「いいんですかー? 言っちゃいますよー?」

    佐天「ほほう…何を言うつもりかなぁー初春は? 今日のあたしのパンツの柄なら今見せてあげよっか?」

    初春「ち、ちちち違います! 佐天さんがお色気ポーズを披露したときのことですぅ!」

    佐天「なっ!?」

    黒子「お色気?」

    御坂「披露?」

    初春の言葉にそれぞれピクリと反応する御坂と黒子。
    そして佐天はといえばじんわりと頬が赤くなっていた。

    脳裏に鮮明に映し出される数日前の記憶。
    それはセブンスミストで初春達と洋服を見に行ったときのことだった。

    19 = 16 :

    しえんぬ

    20 :

    第二話きたかー

    21 = 1 :

    ―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

    「うひゃあ! 見て見て初春ー! このビキニ、ギリギリすぎー!」~
    「え? あたし? あたしじゃあ似合い過ぎだよ~ なんてね♪」~
    「ん? 後ろ? 御坂さんでしょー? 女同士なら恥ずかしくないって! どーです御坂さーん? これ似合いますぅ?」
    ウフ~ン♥という擬音が似合いそうなセクシーポーズのまま振り返った佐天の目の前にはポカンとした顔の大男
    「…あ~。 そのよぉ~。 何ッつーかよぉ~……ちーっとばかしオメーには早えんじゃあねぇーかぁ~?」

    ―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

    ボフンと頭の上から白い湯気が出しながら顔を真っ赤に染める佐天涙子。

    佐天「まっ待ってぇ! あれは無しっ! 無しの方向でぇぇっ!!!」

    椅子の座面に顔をうずめて足をバタバタさせる。

    御坂「うわあ…耳真っ赤だよ? 大丈夫?」

    黒子「? いったいどういうことですの?」

    初春「えーとですねー…実は…」

    佐天「やぁぁぁめぇぇぇてぇぇぇ!!!」

    初春「フッフッフッ…佐天さん、貸しひとつですよー?」

    佐天「わかった! わかったから言わないでぇぇ!!」

    腰に手をあて不敵にウフフと笑う初春飾利。
    それは記念すべき対佐天涙子戦の初勝利でもあった。

    22 :

    ほう

    25 = 1 :

    佐天「うー…ヒドイ目にあった。 おのれ初春ぅ…」

    初春「そんなぁ… それもこれも佐天さんがスカートめくらなければ済む話なんですってばぁ…」

    ぼやく佐天に苦笑いをかえす初春。
    その時、小さなブザー音が鳴った。

    黒子「あらま、どなたかしら? 固法さんは今日は非番のはずですし…」

    そう言いながらドアカメラのスイッチを押す黒子。
    モニターの向こうには緑のジャージに身を包んだ女性が立っていた。

    黄泉川「アンチスキルの黄泉川じゃん! 開けてほしいじゃーん!」

    そう言ってドアカメラに向かい身分証を突きつける黄泉川。

    黒子「アンチスキル? 緊急といった雰囲気でもないようですけど…ま、考えても仕方ないですわね」

    そう納得しながら開錠のボタンを押す黒子。
    プシューと独特の音をたてながらスライド式のドアが開いた。

    26 :

    サザエさんカットはいつ出てくるんだ

    27 :

    また立てたのか

    もう書いてるのは誰でもいいから億泰メインにしろ

    28 = 1 :

    黄泉川「やぁやぁ邪魔するじゃーん!」

    ニコニコと笑いながら部屋に入ってくる黄泉川。

    黒子「ごきげんよう…ですの。 ところでいったいアンチスキルの方がどんなご要件ですの?」

    黄泉川「そう慌てることはないじゃん? ほらほらさっさと入ってくるじゃーん」

    そう言ってドアの向こうに声をかける黄泉川。
    感知式のドアが閉まりかけ…また開いた。

    「ここちょっと4・2・0(シ・ツ・レイ)~ってなぁ~… ン?」

    入ってきた人物を見て少女たちは一様に目を見開き、驚きの声をあげる。

    初春「あっ!」
    黒子「ああっ!」
    御坂「あああっ!」
    佐天「ああああっ!」

    億泰「なっなんだァ~?」

    29 = 22 :

    ジャイロのネタだと

    30 = 5 :

    今から寝るから投下終わったら起こして

    31 = 1 :

    黄泉川「…と、まぁこういう訳じゃん」

    体育教師なのがもったいないほど要領よく概要を説明し終えた黄泉川が、パサリと束まれた書面を黒子に手渡して話を締めくくる。
    あまりにも突飛なことを言われ、思考が追いつかないジャッジメントの少女たち。
    やがて、おずおずと初春が黄泉川に質問をする。

    初春「…え、えーっと。 つまり…あちらの…ニジムラオクヤスさんを私達ジャッジメントで監視するってことですか?」

    黄泉川「んー。 そういうことでもないじゃん。 ただ厄介事に巻き込まれないよう気を配るだけでいいじゃん」

    黒子「…理解に苦しみますわね」

    ポツリと黒子が呟いた。
    その目は黄泉川から手渡された書面を真剣に追っている。

    黄泉川「疑問があるなら言ってみればいいじゃん? 答えられる範囲なら答えてみせるじゃーん」

    ふざけた語尾に似付かわしくない瞳で黄泉川が黒子の問を待つ。

    黒子「それでは…遠慮無く」

    ゴホンと咳払いをする白井黒子。

    32 = 22 :

    33 = 12 :

    34 = 23 :

    35 = 1 :

    黒子「わたくしたちジャッジメント、それにアンチスキルも結局は学園都市の治安維持機関にすぎませんわ」

    黄泉川「そのとおりじゃん。 校内外へそれぞれ適時適切な場所に人員を配置した結果。 それが今のジャッジメントとアンチスキルじゃんよ」

    黒子「そこですの…昨今の事情を鑑みるに、特定の個人にまで手を回す余裕はない筈ですわ」

    初春「そう…ですよねー 最近能力を強化する薬が出回ってるだなんて噂も流れてますし…」

    黄泉川「その疑問はもっともじゃん。 私もそこが気になって上司に問いただしてみたじゃんよ」

    黒子「…そ、それで何と?」

    食いついた黒子を焦らすかのように大袈裟なジェスチャーで肩をすくめる黄泉川。

    黄泉川「一応は小隊長の私が取り付く島もなかったじゃん。 大きな声じゃ言えないけど…この命令系統は相当上位の人物が握ってると判断するのが妥当じゃん」

    初春「アンチスキルの小隊長さんが取り付く島もないって…もしかして…」

    黄泉川「…学園都市統括理事会。 場合によっちゃあ…」

    そこまで言って口を濁す黄泉川。
    彼女がなにを言いたいのかは、それで察しがつく黒子と初春。

    黒子「……あちらの殿方が?  悪い冗談っていう訳じゃあ…ないんですわよね?」

    そう言ってチラリと流した視線の先には虹村億泰と佐天涙子がいた。

    36 = 22 :

    スポンサーに財団がいそうだしな

    38 = 1 :


    億泰「…オイ…なぁーにジロジロ見てんだぁ~?」

    佐天「はぁ? なに言ってんの!? 見てんのはあんたでしょ!」

    億泰「テメェー…人が年下だと思って優しく接してやったら調子のりやがってんなぁ~?」

    佐天「ハァ~ッ? あれで優しく接したなら今頃あたしは女神さまだっての!」

    億泰「ンだとぉ~このガキィッ!」

    佐天「な、なによっ! チョコチップのアイス舐めるヤンキーが凄んだって怖くもなんともないっての!」

    億泰「ア、アイス舐めながら登校すんのはよぉ~ オレの月曜の唯一の心のなぐさめなんだから馬鹿にすんじゃあねぇ~!」

    佐天「だからってピンポイントであたしの大好物もってくなんて嫌がらせじゃない!」

    億泰「ンなこたぁオレが知るわきゃねーだろぉーがよぉ~!」



    ギャーギャーと子供の喧嘩のようなレベルの低い口論をする億泰と佐天を横目で見て問う黒子。

    黒子「……『アレ』が?」

    黄泉川「……『アレ』じゃん」

    神妙な顔で問いかけてきた黒子にコクリと頷く黄泉川。

    39 :

    この前の続きか

    40 = 1 :

    呆れた顔をする黒子の後方、壁に寄りかかったまま鋭い目で億泰を見ていた御坂美琴が口を開いた。

    御坂「…ねぇアンタ」

    冷たい口調にピシリと空気が凍る。

    黒子「お、お姉様?」

    御坂「黒子は黙ってて」

    ゴングがなれば即座に戦闘態勢に移行しそうな空気の中、美琴が告げる。

    御坂「私の顔…覚えてるわよね…?」

    ゴクリと誰かが唾を飲み込む音が静まり返った部屋に響く。
    佐天と口喧嘩をしたままの態勢から、首だけを動かして億泰が美琴を見つめ…そしてこう言った。


    億泰「あぁ? あぁ~…オマエは確か…上条と『イチャイチャ』してたやつだよなぁ~?」


    それは御坂美琴限定に多大な効果がある、とんでもない爆弾発言だった。

    41 :

    ある意味黒子にも大打撃だろww
    支援

    42 = 1 :

    御坂「…へ? え? イチャ…イチャ?」

    黒子「まっ! まさかっ!? おねえさまぁに限ってそんなことはっ!?」

    ゆでダコのように顔を真赤にした御坂美琴がブンブンと腕を振り回す。
    その腕はショックのあまりフラフラと美琴の胸に飛び込もうとする黒子を自動的にペチポコと迎撃していた。

    御坂「な、ななななに言ってんの!? わっ! わたしがいつあ、あのド馬鹿と…イ、イチャイチャしたって!?」

    億泰「いつもなにもよぉ~ あのデパートで夫婦みてーに話してたじゃあねえかよぉ~?」

    まるっきり空気を読まない億泰の一言。
    それは、さきほどの一撃よりも効果のある凄まじい威力のある一言だった。

    黒子「きっ聞こえませんのっ! 今の黒子は置物! そう聞か猿ですのぉぉ!!」

    御坂「ふっ! ふーふ!? ふーふっ!? 私が? アイツと!?」

    アワワワワーと耳を両手で叩きながら現実逃避する黒子。
    そして笑っているのか泣いているのか判らない顔でプルプル震える美琴。
    そんな二人に至極真面目な顔でトドメの一撃。

    億泰「まぁ~上条が尻に敷かれてたっつーのが正しいのかもしんねえけどなぁ~」

    43 = 22 :

    はかいりょくー

    44 = 37 :

    >>36
    億泰『え~っと。 や、別に構わねーッスけどォ…何でオレなんスか? 正直オレなんかより承太郎さん自身が行ったほうがいいと思うんスけど…』

    承太郎『その疑問は最もだ。 実は学園都市とSPW財団は医療面において相互協力を前提とした技術提携の関係が結ばれている』

    承太郎『俺や仗助はクソジジ…ジョースター家の血が流れているため、少々厄介なことになりそうでな』

    前スレより、なるべくしてなったんだよ

    45 = 1 :

    御坂「まさっ…まさくぁっ…」

    億泰「まさくぁ? オメー…クワガタ好きとか言うんじゃあねぇーだろうなぁ~?」

    御坂「まっ…まっさかあ!この私がう、うれ嬉しいわけないじゃんきっとこれはなんか病気!そう持病の癪なんだわきっとアハハハハハハ!!!!」

    プルプルと身体を震わせながら支離滅裂な呟きをもらす御坂美琴。

    佐天「あ、あの…御坂さん? 首筋まで真っ赤ですけど…ダイジョブですか?」

    佐天に声をかけられ、きしむような音をたてながらゆっくりと首を動かす美琴。
    その顔は真っ赤に染まり、目じりにはうっすらと涙をため、そして口元には隠しきれないニヤケが浮かぶという奇天烈な顔だった。

    御坂「ごっごめんっ! わっわたしっ!!! 今日先帰るっ!」

    それはまさに電光石火。
    言葉よりも先に鞄をひっつかみ駆け出す御坂。
    数秒後、かけ出した勢いを物語るかのように事務椅子の座面がクルクルと惰性で廻っている。
    呆気にとられ、その椅子を眺めることしかできない億泰達。

    そんな空気を最初に破るかのように立ち上がったのは緑のジャージ姿だった。

    46 = 22 :

    >>44
    おお、忘れてた

    47 = 1 :

    黄泉川「さーてとぉ! 私もそろそろ仕事の時間じゃんよ そういう訳で後は任せたじゃん!」

    もはやここにとどまる意味はなしと言わんばかりにさっさとドアに向かっていく黄泉川だったが、億泰に声をかけられ立ち止まる。

    億泰「おっおいセンセェーよぉ~ オレァいったいどーすりゃいいんだぁ~?」

    黄泉川「え~? さっき来るとき説明したじゃんかよ。 これから一日一回はここに顔出すようにすればいいじゃん」

    黄泉川「正直、厄介ごとに首突っ込むかなんて本人次第で何ともいえないじゃんよ。 まぁ問題あったら連絡くれじゃん! すぐに駆けつけてやるじゃん」

    その言葉を最後にヒラヒラと後ろ手を振りながら黄泉川が部屋を出て行く。

    残されたのは黒子、初春、佐天、億泰の4人。
    特に黒子を襲った衝撃は大きく、部屋の端っこで体育座りをしながら前後に揺れている有様だった。
    なんともいえない気マズイ沈黙が部屋を包む。

    初春「あっ、あのっ!」

    そんな沈黙を最初に切り開いたのは初春飾利だった。

    48 = 22 :

    ふぅむ

    49 = 1 :

    初春「…ニ、ニジムラサン?」

    億泰「ん~?」

    初春「コ…コーヒーでも飲みません…か?」

    こわごわと億泰とのコンタクトを試みる初春だったが、その気遣いに返ってきたのは初春の想像を遥かに超えた軽い返事だった。

    億泰「おっ! いいンかよ! あ、でもオレよぉ~ コーヒーよりは紅茶のほうがいいんだよなぁ~ ある? ミルクティー?」

    初春「…えっ? あっ、はい! ミルクティーですね? ちょっーと待っててください」

    億泰「んじゃぁー頼むわぁ~ あ、そうそう。 オレどっちかっていうと甘党だからよぉ~ 砂糖壺も一緒に持ってきてくれなぁ~」

    初春「はっ、はーい!」

    そう言ってパタパタとお茶の準備をしだす初春。

    初春「えーとティーパックティーパックは確かこっちの棚で… 牛乳は…ムサシノ牛乳があって…」

    せわしなく動き出した初春を横目で見ながらボソリと佐天が呟いた。

    佐天「……アンタさー…ちょっとは遠慮しなさいよね…」

    50 = 1 :

    むくれた顔で億泰に悪態をつく佐天。

    億泰「はぁ~? くれるっつーモンもらってなにが悪ぃーんだぁ?」

    佐天「だーかーらー! そう言われても遠慮するのが大人ってもんでしょ!」

    またもよ終わりのない口喧嘩が始まるかにみえたが…

    黒子「ハイハイ…もう益体もない口喧嘩は結構ですの」

    パンパンと手を叩いてヒートアップしだした佐天と億泰の間に割って入る黒子。

    佐天(あれ? 復活してる?)

    黒子「わたくしとしたことが居眠りをしていたみたいですわ」

    佐天(えええ…聞かなかったことにしたの!?)

    黒子「まずは…自己紹介からですわね。 わたくしは白井黒子、あっちの頭お花畑が初春飾利、そしてこちらが…」

    佐天「…佐天涙子よ」

    億泰「…あぁ オレァ虹村億泰だ」

    黒子「存じておりますわ。 それに大体の事情は黄泉川教諭のお話で判りました …ですがまだ聞きたいことがありますの」


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