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    元スレ億泰「学園都市…っスかァ?」

    SS覧 / PC版 /
    スレッド評価: スレッド評価について
    みんなの評価 : ★★★×4
    タグ : - とある科学の超電磁砲 + - とある魔術の禁書目録 + - ジョジョ + - ジョジョの奇妙な冒険 + - 俺の + - 億泰 + - 学園都市 + 追加: タグについて ※前スレ・次スレは、スレ番号だけ登録。駄スレにはタグつけず、スレ評価を。荒らしタグにはタグで対抗せず、タグ減点を。
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    1 :

    立つかな?

    2 :

    前回見てました
    期待してます

    3 :

    待ってたよ!!
    支援支援

    4 :

    あんま>>1にプレッシャーかけんなよwww

    5 = 1 :

    歩く合法ロリ、完全幼女宣言、果ては不老不死の実験体とまで噂されている童顔教師、月詠小萌がパンパンと手を叩きの生徒たちの視線をひきつけた。


    子萌「はーい! みんな注目ですよー! 今から転校生を紹介するですよー!」

    上条「…転校生?」

    子萌「はいですよ。 短期特別留学生というちょっと複雑な事情をもってる子ですけど仲良くするですよー」

    土御門「て…転校生っ!? きた…きたぜいきたぜい! ついにうちらにもラブコメの機会が巡ってきたぜい!」

    青ピ「ぉぉぉ… 神はおったでカミやん! 塩ラーメンプレイのシャドートレーニングを重ねてきた甲斐があるっちゅーもんや!」

    上条「…あーキミタチ。 なんで相手が女の子だって決めつけているのかね?」

    土御門「フッフッフ甘いぜいカミやん。 こんな半端な時期に転校してくるっていえば儚げな美少女って相場が決まってるんだぜい!」

    青ピ「なーにボクァ落下型ヒロインから始まり義姉義妹義母(中略)獣耳娘までカバーできる包容力があるんや! 転校生は渡さんで!」

    上条「まったく…上条さんはキミタチの前向きすぎる思考についていけませんよ」

    子萌「静かにするですよー! じゃあ虹村ちゃーん! 入ってきてくださいですよー」


    子萌の言葉と共にガラリと戸が開く。
    その瞬間、教室は水を打ったように静まり返った。

    6 :

    おおおwktk

    7 = 1 :

     
    「…先生よォ~ その虹村ちゃんってのは勘弁してほしいんだけどよォ~」

    居心地が悪そうにポリポリと頭をかきながら入ってきたのは身長180cmはあるだろう大男。
    明らかに改造してる短ランとボンタン、ツーブロックの髪型、短く手入れされた眉毛。
    どこぞのスキルアウトのリーダーだと言われればそう信じてしまいそうになるほどガラの悪い男が立っていた。

    上条「か、上条さんの目玉が確かならばあれは儚げな美少女と対局に位置する部類だと…」ボソボソ

    土御門「お、おかしいぜい…宇宙の法則が乱れてるとしか思えんぜい…」ボソボソ

    青ピ「嘘やろ……さすがのわいもあそこまではカバーできへんよ…」ボソボソ

    子萌「そこの3人はそろそろ黙りやがれですよー。 えーと、席は上条ちゃんの隣が空いてますねー」

    億泰「よっ ちっとの間だけだろうがまぁよろしくなァ~」

    上条「は、ハヒィ…」ガクブル

    億泰(承太郎さんの頼みだから引き受けちまったが…なんつーか思ったよりも気マズイもんだなァ~)

    8 = 2 :

    全力支援

    9 = 1 :


    とおるるるるる...とおるるるるるるる

    億泰『もしもしィ~… あ!承太郎さんっスか? はぁ~…学園都市…っスかァ?』

    承太郎『あぁ。 本来なら自分で行くところなのだが、そういうわけにもいかなくてな』

    億泰『ハァ…何でまたそんなとこに用事があるんスか? あと、オレは何をすりゃァいいんスか?』

    承太郎『結論から言おう。学園都市はスタンド使いを量産している可能性がある』

    億泰『…吉良の親父みてーにッスか?』

    承太郎『そうだ。 学園都市は表向きは“記録術”や“暗記術”を開発している巨大都市だと言われている』

    承太郎『だが裏では“超能力”を開発する機関と呼ばれている。 君にはその超能力がスタンドと関係があるかどうか確かめてほしい』

    億泰『……“スタンド使いは惹かれ合う”ってやつスか?』

    承太郎『あぁ。 だが、そこまで緊張する必要もない。 事前に得た情報から推測して9分9厘スタンドとは関係ない別種の力だ』

    億泰『え~っと。 や、別に構わねーッスけどォ…何でオレなんスか? 正直オレなんかより承太郎さん自身が行ったほうがいいと思うんスけど…』

    承太郎『その疑問は最もだ。 実は学園都市とSPW財団は医療面において相互協力を前提とした技術提携の関係が結ばれている』

    承太郎『俺や仗助はクソジジ…ジョースター家の血が流れているため、少々厄介なことになりそうでな』

    10 = 1 :


    承太郎『それとだ…これは少々気に障るかもしれん。 公式には身寄りがいない君が最も自然に学園都市に入り込めるというも理由の一つだ』

    億泰『なるほど…まぁ~確かにそう言われるとそうッスねぇ~』

    承太郎『能力的には康一君のエコーズが最も適しているんだが、彼は夏期講習があるとのことで断られてしまってな…』

    億泰『あぁ~… 聞いた話によると“あの”由花子つきっきりの個人授業らしいっスねぇ~ 康一も不幸ッスよまったく…』

    承太郎『…なるほどな。 さて、それでだ。 引き受けてくれるか? 気が進まないなら断ってくれても構わないが』

    億泰『大丈夫ッスよ! 他ならぬ承太郎さんの頼みじゃないっスか! ……ところで旅費とか生活費ってのは』

    承太郎『あぁ、もちろん金銭的な負担は全額こちらがもとう』

    億泰『ま、まじッスか! 任せてくださいッス!』

    承太郎『そうか。 すまないな。 それと少々荒っぽい集団もいるとの情報も入ってきている。 くれぐれも気をつけてくれ』

    億泰『了解ッス! なーにドロ船に乗ったつもりでドーンと構えててくださいッス!』

    承太郎『……やれやれだ。 不安になるようなことを言うんじゃあないぜ億泰…』

    11 = 2 :

    しえん

    12 = 1 :

    子萌 「はーい。 今日の授業はここまでですよー。 夏休みが近いからって浮かれていかがわしい場所へ行ったりしちゃダメダメですよー」

    億泰(や、やっべええ!!! 全ッ然わかんねえ……こっちの学生はこんぐらい出来て当然っつーのかぁ!?)

    億泰(まじいぜこいつぁ… 仕方ねえ…隣の奴に聞くとするかぁ…)

    億泰「なぁ…確か上条っつったよなァ~? ここんとこが判んねえからよぉ~教えてほしいんだけどよぉ~」

    上条「えええっ!? お、俺ですかぁ!?」

    億泰「あぁ。 どうやらよぉ~… オレが通ってたガッコとは随分やってるとこが違うみてーでよぉ~」

    上条「え、えーと……スイマセン…俺もワカンナイッス」ダラダラ

    億泰「…」

    上条「…」ダラダラ

    億泰「だよなぁ~? 普通わっかんねえよなぁ~?」

    上条「で、ですよねー! 何言ってるか判んないデスヨネー!」

    ピシィッ! ガシィッ! グッッ! グッッ!

    億泰・上条「ウハ……ウハハハハハハハハハ!!」

    13 = 2 :

    しえん

    14 :

    小萌「この緊急事態に何やっとるかぁ─── ッ!!」

    15 = 1 :

    熱いハンドサインを交わし、馬鹿笑いをあげる二人。
    後にクラスメイトたちはこう語った。
    クラスの三バカが四バカへとランクアップした決定的瞬間であったと。

    子萌「とと。 忘れるとこでしたー。 虹村ちゃんはちょっと残ってくださいですよー」

    億泰「げげぇっ! まさか…転校初日から居残りっスかぁ~!?」

    上条「うわ…ご愁傷さまデス…」

    子萌「居残りは居残りですけど勉強じゃないですよー? あ、上条ちゃんには居残りの代わりに特別課題があるので安心するですよー」

    上条「うげっ!」

    子萌「虹村ちゃんは今から “システムスキャン”ですよー」

    億泰「…“身体検査”ぁ~?」

    子萌「そうですよー。 これは虹村ちゃんの適性を査定する大事な検査なんですよー」

    16 = 1 :

    ■検査室

    子萌「むむむ。 “身体検査”はぴくりとも反応しないですねー…」

    億泰「へぇ~ こんなんで“超能力”っつーやつが判るんすかぁ~…」

    子萌「そうですよー。 どうやら虹村ちゃんは残念ですけど無能力者、いわゆるレベル0というカテゴリに当てはまっちゃいますねー」

    億泰「…無能力者ッスか?」

    子萌「あ! でもでもAIM拡散力場の数値はとっても高いですよー …AIM拡散力場の数値“だけ”ですけど」

    億泰「“えーあいえむ”? 何スかそりゃあ?」

    子萌「AIM拡散力場というのはですねー 誰しもが無自覚に発している微弱な力のフィールドのことなのですー」

    億泰「…つまりどういうことなんスか?」

    子萌「えっとですね、 だから落ち込むのはまだ早いってことですよー」

    億泰「いやぁ…別に落ち込んでるっつーわけじゃあねーんスけどねぇー」

    子萌「その意気です! 学園都市の学生さんの6割は無能力者ですし、“開発”を続ければ虹村ちゃんにもそのうち能力が発現するかもですよ?」

    億泰(……スプーンなんざぁスタンド出しゃあ一捻りだけどよぉ~…承太郎さんに言われてっからなァ~)

    17 :

    承り太郎の所にインなんとかさんが転がりこんでくるSS書いた人?

    18 = 1 :

    ――承太郎『わざわざ言うこともないだろうが…スタンドは出来るだけ使わないほうがいいだろうな』

    ――億泰『なんかよく判んないっすけど…そーゆーもんなんスかぁ?』

    ――承太郎『そうだ。 スタンドの能力は人智を超えた部分が多々ある。 スタンドが悪用されればどんな悲劇が起きるかくらい想像はつくだろう?』

    ――億泰『…確かにその通りっスね…じゃあスタンドは出さないっつー方向でいいんスか?』

    ――承太郎『あぁ。 危険が迫っていたりするならば話は別だが、そうでないならば控えてくれ』


    子萌「はいっ! というわけで今日はこれで全部終わりなのです! お疲れ様なのですよー」

    億泰「っつーことはもう帰ってもいいんスか?」

    子萌「はいですよー。 ちょっと遅くなったですけど変なトコロに行っちゃダメダメですよー」

    億泰「りょーかいッス。 んじゃあお疲れさまっしたァ~」

    19 = 1 :

    億泰が退出してから数分後。
    ものすごい勢いでジャージ姿の教員が飛び込んできた。

    黄泉川「転校生はまだいるかじゃん!」

    子萌「わわ! ノックくらいしてほしいですよー? 虹村ちゃんなら今しがた帰ったところなのですー」

    黄泉川「ちいっ。 ひと足遅かったじゃんよ。 …あ、これシステムスキャンの結果じゃん?」

    黄泉川「なになに? 身長178cm体重80kg…い~い身体してるじゃんよ」

    子萌「…えーと。 いったいぜんたい何の用ですかー?」

    黄泉川「とと。 忘れてたじゃんよ。 この虹村億泰って少年。 ちょいと訳ありじゃん」

    子萌「…訳ありって何の話です?」

    黄泉川「私もさっき知ったばっかりだけど説明するじゃん。 この少年、実は・・・・・・」

    20 = 1 :

    ■第七区立柵川中学校・校門前

    佐天「うーいーはーるぅーん!」バサァッ

    初春「ひゃああ! 何すんですか佐天さんっ!!」

    佐天「なーに挨拶挨拶。 今日は淡い黄色の水玉かー」

    初春「男子もいる往来で挨拶代わりにスカートをめくらないでくださいぃぃ…」

    佐天「まぁまぁ。それはそれ、これはこれ。 ところで今から暇かい?」

    初春「まったくもぉ… 今日はもう学校も終わりましたしジャッジメントのほうに顔を出そうかなーって思ってますけど…」

    佐天「おぉ! ちょうどよかった。 ちょっと寄り道してサーティスリーに付き合わない?」

    初春「サーティスリーって佐天気に入りのアイスクリーム屋さんですよね?」

    佐天「そうそう。 あそこのストロベリー&チョコチップが美味しくて美味しくて!」

    初春「…ちょっとだけですよ?」

    佐天「わーい! あそこのアイスクリームをなめながら下校するのが最近の私の生きる目的といってもいいくらいだね!」

    初春「左天さん…それはいくらなんでも大袈裟ですよぉー」

    21 = 3 :

    さるさん回避支援

    22 = 2 :

    しえん

    23 = 1 :

    店主「ほい兄ちゃん! ストロベリー&チョコチップお待ち!」

    億泰「ほほ~ こいつぁなかなかウマイじゃねぇかよぉ~」

    店主「あったりめえだ! それに兄ちゃんラッキーだぜ? なんせその種類は今日“最後の一本”だからな」

    億泰「マジかよぉ~ ツイてんなぁ~オレ。 気に入ったぜぇ~」



    初春「さ、佐天さん」

    佐天「うわぁ…凄ぉ…いかにもなヤンキーがアイスなめてる…」

    初春「甘党の不良って初めて見たかもです…」

    佐天「んー…どうしよっか?」

    初春「ど、どうします?」

    佐天「どうするも何も…ここまで来たんだから行くっきゃないよねー…」

    初春「でも…あんな怖そうな人がいるんですよ?」

    佐天「…いくらヤンキーだってこんな人通りの多いとこで絡んできたりしないんじゃない?」

    佐天「それにほら、もしも絡まれたら初春がパンツ見せて時を止めればいいんだし!」

    初春「む、無理ですぅ! 私のパンツにそんな力はありませんっ! ていうか何で私のパンツ見せることが前提なんですかぁ!?」

    24 :

    十分かかりました プレッシャー……

    25 = 2 :

    しえん

    26 = 1 :

    佐天「だいじょぶだいじょぶ! なんとかなるって! おじさーん! ストロベリー&チョコチップを二つくださーい!」

    店主「へい!らっしゃい! と言いたいとこだが…すまねえな嬢ちゃん。 そいつは今丁度この兄ちゃんの分で売り切れちまったわ」


    佐天「え゛」


    佐天「ええええぇぇっ!? そ、そんなぁ…」

    初春「左天さんの目が虚ろにっ! しかも何やらブツブツ呟いていますっ! …って、そんなにショックなんですか? 」

    佐天「だって…今日は朝からここのアイス食べるのを楽しみにして過ごしてきたんだもん…」

    億泰「…わかるぜェ~その気持ちはよォ~。 俺が宇宙人だったらよかったんだけどなぁ~」ペロペロ

    佐天「ぅぅぅ…ヤンキーに慰められた…しかも私のアイスを美味しそうになめながらっ…」

    初春「さ、さささ佐天さんっ!? 何を口走ってるんですかっ!? す、すいませんっ! 悪気は無いんですぅ!」

    27 :

    4部好きの俺には嬉しいss

    28 = 14 :

    ミキタカ、アイスクリーム屋やればいいんじゃね?

    29 = 1 :

    億泰「あん? あぁ別にオレぁ気にしてねぇよぉ~」ペロペロ

    佐天「あぁ…どんどん私のストロベリー&チョコチップが減っていく…」

    初春「あわわわ…左天さん! 気を確かに! あれは左天さんのアイスじゃないですよ!?」

    億泰「残念だったなぁ~ けどほら明日また来りゃあいいんじゃねぇかぁ~?」パリパリ

    佐天「そうそう…ここのコーンはクッキーが混じってるからアイスと一緒に齧ると絶品なんだよなぁ…ウフフ」

    初春「左天さんのSAN値がガリガリ下がっていってます! おっおじさーん! 黒糖ミルクとミントチョコチップを大至急お願いしますっ!」

    店主「ほいきた! お待ちっ!」

    初春「あ、ありがとうございますっ! ほら左天さん行きますよっ!」

    佐天「うぅ…さよなら私の一日…シクシク…」

    初春「佐天さぁーん…自分で歩いてくださいよぉー」ズルズル


    初春に引き摺られていく佐天を見物しながらアイスの最後の一口を口の中に放り込む億泰。

    30 = 2 :

    しえん

    31 = 1 :

    億泰「……どこの街にも変なヤツラがいるもんだなぁ~ さぁ~て…オレもいい加減帰るとすっかぁ~」

    そう言ってコーンの包み紙をゴミ箱に放り込みのんびりと歩き出す億泰。
    ブラブラと周りを見物しながら10分ほど歩いただろうか。 
    人垣に阻まれ進むことが出来なくなってしまう。

    億泰「…なんだぁ? なんかのコンサートでもやってんのかぁ~?」

    その長身を活かし群集の頭の上からヒョイと覗き込む億泰。
    周りの人々の視線を追った瞬間。
    凄まじい爆音と炎が一軒の商店から吹き出す。
    遅れて聞こえる周囲の人間の悲鳴。

    億泰「なっ…なんだとぉ~!?」

    群集「うわ…ほんとに爆発しやがった」ヒソヒソ
    群集「“グラビトン”だっけ? 僕さっきまであの店にいたんだ」ヒソヒソ
    群集「まだ中にジャッジメントがいたはずなのに…大丈夫かな」ヒソヒソ
    群集「一週間前からだよなぁ…まだ爆弾魔は捕まってないのか」ヒソヒソ
    群集「ジャッジメントやアンチスキルはいったい何やってるのよ」ヒソヒソ


    億泰「……ば、爆弾魔だぁ…!?」

    32 = 1 :

    群衆の中で立ち尽くす億泰。
    甲高いサイレン音と共に到着する消防車や救急車。
    赤いランプに照らされた億泰の顔はひどく険しかった。



    ■翌日・学校

    教室の空気は張り詰めた糸のように緊張していた。
    その空気は昨日転校してきた男、虹村億泰が元凶。
    声を掛けるのも躊躇うほど険しい顔をしている彼に話しかけようとする生徒はいない。
    …教室の片隅でヒソヒソと作戦会議をしている“三バカ”を除いて。

    土御門「上ヤーン…ただでさえ怖そうな転校生がさらに怖い顔してるぜい」

    青ピ「この空気…耐え切れんよ。 上ヤン何とかしてやー」

    上条「いやいやいや…いくら上条さんでも遠慮したいことや勘弁したいことというのがありましてですね…」

    土御門「そいつはわかるけどにゃー。 このままじゃ転校生あっちゅー間にクラスで孤立しちまうぜい?」

    青ピ「そうやそうや! 昨日あんだけ打ち解けてたやないか! 今こそ上ヤンが役に立つ時やで!」

    上条「ふ…不幸だ…ここ数日の上条さんは不幸ランクトップ3に入るくらい不幸ですよまったく…」

    ヘンテコシスター、ビリビリ中学生と朝まで追いかけっこ、さらにはコワモテ転校生ですか…と呟きながら億泰に近づく上条。
    ゴクリとクラスメイトの誰もが固唾を飲んで上条の背中を追っていた。

    33 = 2 :

    しえん

    35 = 1 :

    上条「え、えーと…虹村サン?」

    億泰「…上条か。 ワリィーけどよぉ~…今はちーっとばかし放っておいてほしいんだよなぁ~」

    上条「そりゃそうかも知れないけど…ほらやっぱりそんな顔してたら…」

    億泰「なぁ上条よぉ~ …オレはよ。 “放っておいてくれ”って言ってんだぜぇ~?」

    滲み出る怒りを隠そうともせずにそう言い放つ億泰。
    転校生の荒々しい物言いに教室内の空気がさらに冷たくなるが、上条当麻の心は逆に熱を帯びていた。

    上条「……昨日言ってただろ? ダチになれるかもしれねえって。 いったい何をそんなに悩んでんだよ?」

    億泰「……」

    上条「なぁ…話してみろよ! それとも…俺なんかじゃあ話すのだってバカらしいってことなのかよ?」

    億泰「…」

    億泰「……爆弾魔って知ってっか?」

    上条「爆弾魔? …ここ最近騒がれてる連続虚空爆破事件、“グラビトン”のことだろ?」

    億泰「……オレぁよぉ~…その事件を昨日眼の前で見ちまってよぉ…」

    上条「……そっか」

    36 :

    ザ・ハンドってオラオラすれば削らずに普通に殴ることもできるよな

    37 = 1 :

    億泰「オレァよ…許せねーんだよ……ンなことしてる“クソヤロー”がよぉっ!」

    上条「…だったら」

    億泰「…あぁ?」

    上条「だったら…今日からだ。 一緒に学園都市を見回るってのは…どうだよ?」

    億泰「上条…テメー…」

    上条「なんでそんなにイラついてるのか俺には判んねえよ。 けど…何もしないよりはマシだろ?」

    億泰「……そうか…そうだよなァ! オレァ何をグチグチ悩んでたんだ! ありがとよ上条ォ!」

    上条「気にすんなよ! ダチ…だろ?」

    億泰「ったくよぉ……オレァ最初ただの馬鹿だと思ってたぜぇ?」

    上条「ええ? ちょ、ちょっとそれは否定できませんよワタクシ!?」

    ヒリヒリした緊張感が薄まっていく教室。
    億泰と上条の様子を伺っていた生徒たちが人知れず安堵の溜息をついたのとほぼ同時に教室のドアが開く。
    教室に入ってきたのは担任の子萌だけではなく黄泉川も一緒だった。

    38 :

    いいじゃん、支援

    39 = 1 :

    子萌「はいはーい! みんな席につくですよー! HRのはじまりですー」

    淡々と消化されていく日常に組み込まれたHR。
    ただ、その日常の中にひとつの異物があった。
    それは教室のドアに寄りかかっている体育教諭の黄泉川という存在。
    不可解な疑問を生徒たちの頭の中に残したまま今日一日の授業が終わるはず…だった。 

    子萌「えーとですねー。 昨日の今日で悪いんですけども虹村ちゃん居残りですー」

    億泰「…な、何だとォ!?」

    ガタンと大きな音とともに立ち上がったのは名指しで指名された億泰だった。
    その姿をチラリと見た黄泉川が誰にも気づかれないような小さな囁きをもらしていた。

    黄泉川「へぇ~ …データだけじゃ確信もてなかったけど、やっぱいいガタイしてるじゃん」

    子萌「ちょ、ちょっと虹村ちゃん! 座ってくださいですー! いったいどうしたっていうんですー?」

    立ち上がったまま座ろうとしない億泰。
    子萌の言葉を無視するどころか、逆に堂々と拒否の意思を口にした。

    億泰「先生よォ…わりぃーけどよぉ~…今日のオレぁ“チンタラ”カードめくったりしてる暇はねーんだよ…」

    フワフワとした子萌の声で緩んでいた空気が、億泰のドスの利いた声で引き絞られた弦のように一気に張り詰める。

    40 = 2 :

    しえん

    41 = 1 :

    黄泉川「へぇ~…いいじゃんいいじゃん。 いっちょまえに吠えるじゃんよ」

    それまで教室のドアに寄りかかっていた黄泉川が面白そうに笑いながら、億泰に向かい歩み始めた。
    眼を決して逸らさぬまま億泰の眼前、吐息がかかるくらいの距離まで近付く黄泉川。
    数センチ動けば唇が触れ合うくらいまで接近したままで、ジッと睨み合う二人。
    教室内はまるで零下の世界のように冷え切っていた。

    黄泉川「…アンタなかなかいい“ガン”飛ばすじゃん? ところで…さっき言ったことをさ。 “もう一回言ってみやがれ”…じゃん?」

    愛の言葉を囁くように億泰の耳元で挑発めいた言葉を呟く黄泉川。
    そんじょそこらのスキルアウト崩れなら足が震え出すほど迫力のある“ガン”を飛ばしながら…である。
    しかし、そんな視線を当然のように受け止める億泰。

    億泰「…何度でも言ってやろうじゃねーか… “今日のオレぁチンタラしてる暇はねぇーんだ”  判ったか? センセェよぉ~…」

    それは数秒か数十秒か数分か。
    見ているだけで胃が痛くなるような緊張感は突如として黄泉川の笑い声でかき消された。
    バンバンと億泰の肩を叩きながら心底愉快そうに口を開く黄泉川。

    黄泉川「やるじゃんアンタ! 見た目だけじゃなくて肝も相当立派じゃん!」

    42 = 1 :

    億泰「あぁ~? いったいどーゆー“ツモリ”だよ先生よぉ~?」

    カラカラと笑いながら肩を組もうとしてくる黄泉川の腕を払いのけながら怪訝そうな顔をする億泰。

    黄泉川「 アンタの眼に“覚悟と決意”が見えたじゃん。 そんな想いを秘めた奴を無理やり引き留めるほどバカじゃないじゃん」

    億泰「…ってーことはよぉ?」

    子萌「まったく…しょうがないですねー。 何があるのかは知りませんけど、今日は見過ごしてあげますです…」

    黄泉川「まっ、つまりはそういうことじゃん。 判ったらさっさと座ってHRの続きをするじゃん?」

    子萌「でもでも! 次こそは絶対居残りなのですよー? これは虹村ちゃんの学園生活に大きく関わることなのですよー?」

    億泰「…スマネーな…恩に着るぜ」

    我を張り通した億泰が、二人の教師に感謝と謝罪の言葉を告げて椅子に座りなおした。
    そこかしこで大きな溜息が吐き出されていく。
    何故か上機嫌そうな黄泉川がポキポキと首を鳴らしながら教室を出て行く。

    と、ドアに手をかけたまま黄泉川が振り返った。

    43 :

    前も見たなこれ

    44 = 2 :

    この辺りで1回終わったんだったかな?

    46 :

    億泰とか俺得すぎwww支援

    47 :

    黄泉川にそんな殺気ねーよ もうちょい考えて文字打てバカちんが

    48 = 14 :

    >>47
    そのレス携帯のちっちゃいボタンをポチポチして打ったの?^^ ねぇ

    49 = 1 :

    黄泉川「あんた気に入ったじゃん。 これからは“溜まったら”いつでもあたしを呼び出してくれて構わないじゃん。 直々に“ガス抜き”してやるじゃん」

    バチィっと。 
    ウインク付きで捨て台詞を残して去っていく黄泉川。
    鼻歌を廊下に響かせながら足音が遠ざかっていく。

    黄泉川(あいつ…何奴じゃん? ただの学生じゃないのは確かだけど、底がまったく見えないなんて初めてじゃん)


    残された生徒と教師はキョトンとしたまま口々に呟いていた。


    億泰「…なんだぁ~? “ガス抜き”ィ? 何の話してんだあのセンセーはよぉ~?」

    子萌「あうう…今のが理事会に知られでもしたら何て答えればいいんですー?」

    上条「し、心臓麻痺が起きるかと思った…」

    青ピ「ゆ、許さへん…ほ、放課後の個人授業なんて絶対許さへんでぇぇぇ……」

    土御門「どうやら…面白そうな匂いがするぜい~」

    何を言われたのか理解できずキョトンとする億泰。
    同僚教師の問題発言に頭を抱える担任の子萌。
    真横で発せられていたプレッシャーに耐え切れず、口から白い霊体チックな何かを吐いている上条。
    真意を理解できず羨ましそうに歯噛みする青ピ。
    興味深そうに億泰を見つめる土御門。


    ともあれ、上条に案内されながら億泰は放課後の学園都市を見回ることとなった。

    50 = 43 :

    携帯に何か言われても特に何も感じない


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