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元スレハルヒ「みんな、ごめんなさい! 本当にごめんなさい!」
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~スーパー~
キョン「あれ? ハルヒがいないぞ」
みくる「どこに行ったんでしょうか?」
古泉「あそこに店長さんがいます。聞いてみましょう」
キョン「あの、すみません!」
店長「おや? 君達は確か涼宮さんの」
キョン「そのハルヒはどこにいるんでしょうか? 様子を見に来たんですけど」
店長「ああ、涼宮さんならここにはもういないよ」
キョン「え! どういうことですか! 何かやらかしてクビになったんですか!?」
店長「違うよ。今日は涼宮さん、昨日よりも調子が良くてね。思ったよりも早く風船がなくなったんだ」
店長「それで早めにバイト終了ということにしたんだ。あの子は本当によく頑張ってくれたよ」
キョン「そ、それでハルヒは家に帰ったんですか?」
店長「いや、何か行く所があるとか言ってたよ。バイト代貰うとすぐに走って行っちゃったよ」
キョン「そうですか……ありがとうございました」
キョン「あれ? ハルヒがいないぞ」
みくる「どこに行ったんでしょうか?」
古泉「あそこに店長さんがいます。聞いてみましょう」
キョン「あの、すみません!」
店長「おや? 君達は確か涼宮さんの」
キョン「そのハルヒはどこにいるんでしょうか? 様子を見に来たんですけど」
店長「ああ、涼宮さんならここにはもういないよ」
キョン「え! どういうことですか! 何かやらかしてクビになったんですか!?」
店長「違うよ。今日は涼宮さん、昨日よりも調子が良くてね。思ったよりも早く風船がなくなったんだ」
店長「それで早めにバイト終了ということにしたんだ。あの子は本当によく頑張ってくれたよ」
キョン「そ、それでハルヒは家に帰ったんですか?」
店長「いや、何か行く所があるとか言ってたよ。バイト代貰うとすぐに走って行っちゃったよ」
キョン「そうですか……ありがとうございました」
みくる「涼宮さん、どこに行ったんでしょう?」
キョン「古泉、機関の監視はどうなってるんだ?」
古泉「今聞いています。しかし、電話がなかなか繋がらなくてですね……」
長門「……」
キョン「電話か。あ、そうか。電話すればいいんだ」ゴソゴソ
ヒーーヒッヒッヒ!! ヒーーヒッヒッヒッヒーー!!!!
みくる「ひゃ! 何ですか今の!?」
キョン「っと、電話だ。ん? ハルヒから? いいタイミングだな」ピッ
キョン「おいハルヒ、お前今どこにいるんだ? みんな捜してるんだぞ」
ハルヒ『キョン……』
キョン「どうした? 何かあったのか?」
ハルヒ『あたし死ぬわ』
キョン「はあ!?」
キョン「古泉、機関の監視はどうなってるんだ?」
古泉「今聞いています。しかし、電話がなかなか繋がらなくてですね……」
長門「……」
キョン「電話か。あ、そうか。電話すればいいんだ」ゴソゴソ
ヒーーヒッヒッヒ!! ヒーーヒッヒッヒッヒーー!!!!
みくる「ひゃ! 何ですか今の!?」
キョン「っと、電話だ。ん? ハルヒから? いいタイミングだな」ピッ
キョン「おいハルヒ、お前今どこにいるんだ? みんな捜してるんだぞ」
ハルヒ『キョン……』
キョン「どうした? 何かあったのか?」
ハルヒ『あたし死ぬわ』
キョン「はあ!?」
キョン「おいこら! どういうことだ!」
ハルヒ『あたしは死ぬべきなの……ごめんなさい……』
キョン「何言ってるんだ! 一体何があったんだハルヒ!」
ハルヒ『もう迷惑はかけないから……今までごめんなさい……』
キョン「こっちの話を聞けって! そもそもお前、昨日自殺は絶対しないって言ってたじゃないか!」
ハルヒ『甘かったです。ごめんなさい』
キョン「そんな簡単にすますな!」
ハルヒ『おもしろき こともなき世が いとおかし』
キョン「辞世の句を読むな! しかも少しおかしいし!」
ハルヒ『もう切るわ。さようならキョン』ピッ
キョン「あ! おい! もしもし! くそっ、どうなってるんだ!」
みくる「きょ、きょ、キョンくん! あの、今、自殺がどうのって……」
古泉「どうやら深刻な事態になったようですね」
ハルヒ『あたしは死ぬべきなの……ごめんなさい……』
キョン「何言ってるんだ! 一体何があったんだハルヒ!」
ハルヒ『もう迷惑はかけないから……今までごめんなさい……』
キョン「こっちの話を聞けって! そもそもお前、昨日自殺は絶対しないって言ってたじゃないか!」
ハルヒ『甘かったです。ごめんなさい』
キョン「そんな簡単にすますな!」
ハルヒ『おもしろき こともなき世が いとおかし』
キョン「辞世の句を読むな! しかも少しおかしいし!」
ハルヒ『もう切るわ。さようならキョン』ピッ
キョン「あ! おい! もしもし! くそっ、どうなってるんだ!」
みくる「きょ、きょ、キョンくん! あの、今、自殺がどうのって……」
古泉「どうやら深刻な事態になったようですね」
キョン「……古泉、機関と連絡はとれたのか?」
古泉「ええ。たった今、ようやく」
キョン「ハルヒの居場所は?」
古泉「現在は駅前にいるそうです。ですが……」
キョン「ですが? 何だ?」
古泉「どうしても涼宮さんのいる所へ近づけないそうです。恐らく自殺を邪魔されたくないと思っているからだと」
キョン「何でハルヒはわざわざ俺に電話してきた?」
古泉「心のどこかでは自殺を止めてほしいと思っているのでしょう」
古泉「おそらく、今の涼宮さんに近づくことができるのは……」
キョン「……ええいクソ!!」ダダッ!
みくる「きょ、キョンくん!?」
キョン「ハルヒの所へ行きます! 自転車をぶっ飛ばせばまだ間に合う!」ガチャガチャ
キョン「よし! 待ってろよハルヒ!」
古泉「ええ。たった今、ようやく」
キョン「ハルヒの居場所は?」
古泉「現在は駅前にいるそうです。ですが……」
キョン「ですが? 何だ?」
古泉「どうしても涼宮さんのいる所へ近づけないそうです。恐らく自殺を邪魔されたくないと思っているからだと」
キョン「何でハルヒはわざわざ俺に電話してきた?」
古泉「心のどこかでは自殺を止めてほしいと思っているのでしょう」
古泉「おそらく、今の涼宮さんに近づくことができるのは……」
キョン「……ええいクソ!!」ダダッ!
みくる「きょ、キョンくん!?」
キョン「ハルヒの所へ行きます! 自転車をぶっ飛ばせばまだ間に合う!」ガチャガチャ
キョン「よし! 待ってろよハルヒ!」
~駅前~
ハルヒ「さて……と。別れは言ったし、死ぬ準備をしないと」
ハルヒ「どうやって死のうかな……あんまり人に迷惑がかかる死に方は駄目よね」
ハルヒ「飛び込み自殺は論外ね。たくさんの人に迷惑をかけてしまうわ」
ハルヒ「人目につくところは避けた方がいいわね。誰もいない所でひっそりと……」
ハルヒ「なるべく身体に傷がつかないほうがいいかな。焼身自殺も入水自殺もやめとこう」
ハルヒ「やっぱり首吊りかしら? ベタだけどそれが1番ね」
ハルヒ「よし決定。あとは場所だけど……樹海ってここから遠いかしら?」
ハルヒ「ひょっとしたらキョン達が来ちゃうかもしれないから、なるべく早く移動しないと」
ダイスーキナヒトガトーオイー♪ トオスギテナキタクナルノー♪
ハルヒ「……誰よ、こんな時に」ピッ
キョン『くおらっ! ハルヒ!!』
ハルヒ「ひゃ! って、キョ、キョン!?」
ハルヒ「さて……と。別れは言ったし、死ぬ準備をしないと」
ハルヒ「どうやって死のうかな……あんまり人に迷惑がかかる死に方は駄目よね」
ハルヒ「飛び込み自殺は論外ね。たくさんの人に迷惑をかけてしまうわ」
ハルヒ「人目につくところは避けた方がいいわね。誰もいない所でひっそりと……」
ハルヒ「なるべく身体に傷がつかないほうがいいかな。焼身自殺も入水自殺もやめとこう」
ハルヒ「やっぱり首吊りかしら? ベタだけどそれが1番ね」
ハルヒ「よし決定。あとは場所だけど……樹海ってここから遠いかしら?」
ハルヒ「ひょっとしたらキョン達が来ちゃうかもしれないから、なるべく早く移動しないと」
ダイスーキナヒトガトーオイー♪ トオスギテナキタクナルノー♪
ハルヒ「……誰よ、こんな時に」ピッ
キョン『くおらっ! ハルヒ!!』
ハルヒ「ひゃ! って、キョ、キョン!?」
キョン『今そっちへ向かってるからな! そこを動くな!』
ハルヒ「む、向かってるって……いいわよ来なくて! あたしは一人でひっそりと死にたいの」
キョン『それをさせないために急いでるんだろうが! いいから俺が着くまで待ってろ!』
ハルヒ「何よもう! あたしみたいなクズは死ぬべきなの! 生きてちゃいけないの!」
キョン『死んだらそれまでだろう! 死ぬのは償いにはならん! 生きて償えよ!』
ハルヒ「う……で、でも」
キョン『それに……お前が死ぬのは俺にとって1番の迷惑だ!』
ハルヒ「え? ど、どういうことよ……」
キョン『俺だけじゃない。朝比奈さんも長門も古泉も……みんなお前が死ぬと迷惑するぞ!』
ハルヒ「何でよ……何であたしが死ぬのが迷惑なのよ……?」
キョン『誰もお前の死なんか望んでないってことだ。お前が死んだら誰がSOS団を引っ張っていく?』
ハルヒ「……」
キョン『お前まだ謝ってない人もたくさんいるだろう? 死んだらそれもできなくなるんだぞ』
ハルヒ「……うん」
キョン『まだまだ言いたいことはたくさんある。いいかハルヒ……』
ハルヒ「む、向かってるって……いいわよ来なくて! あたしは一人でひっそりと死にたいの」
キョン『それをさせないために急いでるんだろうが! いいから俺が着くまで待ってろ!』
ハルヒ「何よもう! あたしみたいなクズは死ぬべきなの! 生きてちゃいけないの!」
キョン『死んだらそれまでだろう! 死ぬのは償いにはならん! 生きて償えよ!』
ハルヒ「う……で、でも」
キョン『それに……お前が死ぬのは俺にとって1番の迷惑だ!』
ハルヒ「え? ど、どういうことよ……」
キョン『俺だけじゃない。朝比奈さんも長門も古泉も……みんなお前が死ぬと迷惑するぞ!』
ハルヒ「何でよ……何であたしが死ぬのが迷惑なのよ……?」
キョン『誰もお前の死なんか望んでないってことだ。お前が死んだら誰がSOS団を引っ張っていく?』
ハルヒ「……」
キョン『お前まだ謝ってない人もたくさんいるだろう? 死んだらそれもできなくなるんだぞ』
ハルヒ「……うん」
キョン『まだまだ言いたいことはたくさんある。いいかハルヒ……』
キョン『~~~~で、だな。ん? おい、聞いてるのかハルヒ?』
ハルヒ「う、うん……」
キョン『だから俺が言いたいのはだな……』
ハルヒ「待って待って! もういい! もういいから!」
キョン『ん? もういいってどういうことだ?』
ハルヒ「あれからずーっとネチネチネチネチ言われてもうウンザリよ!」
ハルヒ「分かったわよ。自殺なんてもうしないから。あたしが悪かったわ」
キョン『おお、分かってくれたかハルヒ』
ハルヒ「そりゃあれだけ言われたらね。あんたってあんなに口がうまかったっけ?」
キョン「ふふ、それは……」
???「うおおおお! ハルヒー!! 見つけたぞー!」
ハルヒ「え?」
ハルヒ「う、うん……」
キョン『だから俺が言いたいのはだな……』
ハルヒ「待って待って! もういい! もういいから!」
キョン『ん? もういいってどういうことだ?』
ハルヒ「あれからずーっとネチネチネチネチ言われてもうウンザリよ!」
ハルヒ「分かったわよ。自殺なんてもうしないから。あたしが悪かったわ」
キョン『おお、分かってくれたかハルヒ』
ハルヒ「そりゃあれだけ言われたらね。あんたってあんなに口がうまかったっけ?」
キョン「ふふ、それは……」
???「うおおおお! ハルヒー!! 見つけたぞー!」
ハルヒ「え?」
キョン「はあ、はあ、ぜえ、な、何とか間に合ったみたいだな……」
ハルヒ「あれ? キョン? え、今電話で話して……?」
キョン『おや、彼が到着したようですね。では失礼』ピッ
ハルヒ「あら、電話切れちゃった。どうなってるのよ?」
キョン「何をブツブツ言ってるんだ、お前?」
ハルヒ「あんた、自転車こぎながらあたしに電話してたの?」
キョン「電話? いや俺はしてないぞ? 全力で自転車こいでたんだからそんな余裕ないっての」
ハルヒ「ええ? でも確かにあれはアンタの声……あれぇ?」
キョン「そんなことより! お前自殺なんて馬鹿な真似はやめろ!」
ハルヒ「へ? うん、もうやめたわよ。さっき電話でそう言ったじゃない」
キョン(電話? 電話ねぇ。俺は掛けた覚えはないから当然古泉達の仕業か)
キョン(しかもハルヒのこの様子だと、どうやら俺の声で掛けたみたいだな。長門のあの能力か)
キョン(何で俺の声にしたのかはともかく、古泉達はうまいこと時間稼ぎしてくれたみたいだな)
ハルヒ「あれ? キョン? え、今電話で話して……?」
キョン『おや、彼が到着したようですね。では失礼』ピッ
ハルヒ「あら、電話切れちゃった。どうなってるのよ?」
キョン「何をブツブツ言ってるんだ、お前?」
ハルヒ「あんた、自転車こぎながらあたしに電話してたの?」
キョン「電話? いや俺はしてないぞ? 全力で自転車こいでたんだからそんな余裕ないっての」
ハルヒ「ええ? でも確かにあれはアンタの声……あれぇ?」
キョン「そんなことより! お前自殺なんて馬鹿な真似はやめろ!」
ハルヒ「へ? うん、もうやめたわよ。さっき電話でそう言ったじゃない」
キョン(電話? 電話ねぇ。俺は掛けた覚えはないから当然古泉達の仕業か)
キョン(しかもハルヒのこの様子だと、どうやら俺の声で掛けたみたいだな。長門のあの能力か)
キョン(何で俺の声にしたのかはともかく、古泉達はうまいこと時間稼ぎしてくれたみたいだな)
~スーパー前~
古泉(キョン)「さて、あとは彼がうまくやってくれるでしょう」
みくる「古泉くん、お疲れ様でした」
古泉(キョン)「長門さんのおかげで助かりました。今の涼宮さんには彼の声しか届かなかったでしょうからね」
長門「いい」
古泉(キョン)「しかし自分の声が違うというのはなかなか違和感を感じますね」
みくる「びっくりするくらいキョンくんの声です」
古泉(キョン)「僕はちゃんと彼を演じられていたでしょうか?」
みくる「目を瞑ってたらキョンくんとしか思えないほど上手でしたよ」
古泉(キョン)「はあ、やれやれだ……」
みくる「あ、それ似てます~」
古泉(キョン)「朝比奈さん、好きです」
みくる「ひゃあああ! そそ、その声で言うのやめてくださいぃ~!」
長門「…………」
古泉(キョン)「さて、あとは彼がうまくやってくれるでしょう」
みくる「古泉くん、お疲れ様でした」
古泉(キョン)「長門さんのおかげで助かりました。今の涼宮さんには彼の声しか届かなかったでしょうからね」
長門「いい」
古泉(キョン)「しかし自分の声が違うというのはなかなか違和感を感じますね」
みくる「びっくりするくらいキョンくんの声です」
古泉(キョン)「僕はちゃんと彼を演じられていたでしょうか?」
みくる「目を瞑ってたらキョンくんとしか思えないほど上手でしたよ」
古泉(キョン)「はあ、やれやれだ……」
みくる「あ、それ似てます~」
古泉(キョン)「朝比奈さん、好きです」
みくる「ひゃあああ! そそ、その声で言うのやめてくださいぃ~!」
長門「…………」
ハルヒ「ごめんねキョン、心配かけちゃって」
キョン(時間稼ぎだけじゃない。自殺を思いとどまるよう説得まで済ませちまってる)
キョン(何というかさすがだな。俺は焦っちまってそこまで頭がまわらなかった……)
キョン(後で礼を言っておかないとな。さて、今俺がやらなきゃいけないことは……)
キョン「ハルヒ、何でいきなり自殺しようなんて思ったんだ? いったい何があったんだ?」
ハルヒ「……」
キョン「何か理由があるはずだ。話してくれないか?」
ハルヒ「……バイトが思ったよりも早く終わったから、余った時間をどうしようかなと思って」
キョン「ふむ」
ハルヒ「それであたしが東中時代にフッた男たちの中でまだ謝っていない人がいたから……」
キョン「なるほど、そいつのところへ謝りに行ったってわけか」
キョン「……それで、そいつとの間で何かがあったと」
ハルヒ「うん……」
キョン(時間稼ぎだけじゃない。自殺を思いとどまるよう説得まで済ませちまってる)
キョン(何というかさすがだな。俺は焦っちまってそこまで頭がまわらなかった……)
キョン(後で礼を言っておかないとな。さて、今俺がやらなきゃいけないことは……)
キョン「ハルヒ、何でいきなり自殺しようなんて思ったんだ? いったい何があったんだ?」
ハルヒ「……」
キョン「何か理由があるはずだ。話してくれないか?」
ハルヒ「……バイトが思ったよりも早く終わったから、余った時間をどうしようかなと思って」
キョン「ふむ」
ハルヒ「それであたしが東中時代にフッた男たちの中でまだ謝っていない人がいたから……」
キョン「なるほど、そいつのところへ謝りに行ったってわけか」
キョン「……それで、そいつとの間で何かがあったと」
ハルヒ「うん……」
~回想~
ハルヒ「お願い、話を聞いて! あたしは謝らないといけないと思って……」
男「しつこいな! それがうぜーって言ってんだよ! お前の謝罪なんていらねーんだよ!」
男「お前にこっぴどいフラれ方をしたせいで、俺はみんなに笑われて大恥をかいたんだ!」
男「トラウマだったぜあれは。せっかく忘れてたのに……わざわざ思い出させてくれやがって……」
ハルヒ「だから……そのことを謝ろうと……」
男「俺はもうお前の顔なんか見たくなかったんだよ! 何で今さら俺の前に現れるんだよ!
男「ホントお前って人をイラつかせるのがうまいよな。ああもう! うぜぇうぜぇうぜぇ!!」
ハルヒ「……」
男「なあ、お前死ねよ」
ハルヒ「……え?」
男「どうせ今の高校でも他人に迷惑かけまくってんだろ? お前が生きてたって害にしかならねえよ」
男「お前みたいなクズは死ぬべきなんだよ! 死ね! 死ね! 死んじまえ!」
ハルヒ「あたしは……クズ……迷惑……生きてちゃいけない…………死んだ方が……いい」
ハルヒ「お願い、話を聞いて! あたしは謝らないといけないと思って……」
男「しつこいな! それがうぜーって言ってんだよ! お前の謝罪なんていらねーんだよ!」
男「お前にこっぴどいフラれ方をしたせいで、俺はみんなに笑われて大恥をかいたんだ!」
男「トラウマだったぜあれは。せっかく忘れてたのに……わざわざ思い出させてくれやがって……」
ハルヒ「だから……そのことを謝ろうと……」
男「俺はもうお前の顔なんか見たくなかったんだよ! 何で今さら俺の前に現れるんだよ!
男「ホントお前って人をイラつかせるのがうまいよな。ああもう! うぜぇうぜぇうぜぇ!!」
ハルヒ「……」
男「なあ、お前死ねよ」
ハルヒ「……え?」
男「どうせ今の高校でも他人に迷惑かけまくってんだろ? お前が生きてたって害にしかならねえよ」
男「お前みたいなクズは死ぬべきなんだよ! 死ね! 死ね! 死んじまえ!」
ハルヒ「あたしは……クズ……迷惑……生きてちゃいけない…………死んだ方が……いい」
キョン「なるほど、そんなことがあったのか」
キョン「しかし、いくらなんでも言い過ぎだその男は。なあハルヒ……」
ハルヒ「分かってるわよ。さっきまでのあたしはどうかしてたわ。もう大丈夫よ」
キョン「そ、そうか?」
ハルヒ「そりゃショックだったけどね。でもだからって死んだら何もならないものね」
キョン「そうだぞハルヒ。分かってるんならいいさ。じゃあみんなのところに戻るとするか」
ハルヒ「うん、そうね。みんなにも謝らないと」
キョン「じゃあ行くか。っと、ちょっと待ってくれ。先に電話で連絡しておかないと」ピッ
古泉(キョン)『やぁどうも』
キョン「その声……やっぱり長門の能力か?」
古泉(キョン)『ええ。涼宮さんは無事ですか?』
キョン「ああ、今からそっちに連れて行く」
古泉(キョン)『了解しました。お待ちしています』
キョン「自分の声と会話するというのもなかなか気持ち悪いな。俺が着くまでに元に戻しとけよ」ピッ
キョン「よし、じゃあ行くとするか」
キョン「しかし、いくらなんでも言い過ぎだその男は。なあハルヒ……」
ハルヒ「分かってるわよ。さっきまでのあたしはどうかしてたわ。もう大丈夫よ」
キョン「そ、そうか?」
ハルヒ「そりゃショックだったけどね。でもだからって死んだら何もならないものね」
キョン「そうだぞハルヒ。分かってるんならいいさ。じゃあみんなのところに戻るとするか」
ハルヒ「うん、そうね。みんなにも謝らないと」
キョン「じゃあ行くか。っと、ちょっと待ってくれ。先に電話で連絡しておかないと」ピッ
古泉(キョン)『やぁどうも』
キョン「その声……やっぱり長門の能力か?」
古泉(キョン)『ええ。涼宮さんは無事ですか?』
キョン「ああ、今からそっちに連れて行く」
古泉(キョン)『了解しました。お待ちしています』
キョン「自分の声と会話するというのもなかなか気持ち悪いな。俺が着くまでに元に戻しとけよ」ピッ
キョン「よし、じゃあ行くとするか」
~スーパー前~
キョン「到着っと」キッ
ハルヒ「あ……みんな」
みくる「ああ! す、涼宮さーん!」
ハルヒ「みくるさん……ごめんなさい、心配かけちゃって」
みくる「ううん、いいんです。よかったぁ、無事に戻ってきてくれて」
ハルヒ「有希も古泉くんも……本当にごめんなさい」
古泉「いえ、僕は涼宮さんの強さを信じていましたから」
長門「……」
みくる「涼宮さん! もうこんなことしたら駄目ですよ!」
ハルヒ「はい、ごめんなさい……」
みくる「もう……でも本当によかった……」ギュッ…
ハルヒ「みくるさん……」
キョン「到着っと」キッ
ハルヒ「あ……みんな」
みくる「ああ! す、涼宮さーん!」
ハルヒ「みくるさん……ごめんなさい、心配かけちゃって」
みくる「ううん、いいんです。よかったぁ、無事に戻ってきてくれて」
ハルヒ「有希も古泉くんも……本当にごめんなさい」
古泉「いえ、僕は涼宮さんの強さを信じていましたから」
長門「……」
みくる「涼宮さん! もうこんなことしたら駄目ですよ!」
ハルヒ「はい、ごめんなさい……」
みくる「もう……でも本当によかった……」ギュッ…
ハルヒ「みくるさん……」
キョン「やれやれ、何とか普通に戻ったか」
古泉「どうやら最悪な状態からは脱したようですね」
長門「……」
キョン「いきなり電話してきた時はこの世の終わりみたいな声してたからな」
古泉「そうですね。これでいつもの涼宮さんに戻ってくれれば嬉しいのですが」
ハルヒ「あああーーー!!」
みくる「ど、どうしたんですか涼宮さん!?」
ハルヒ「アリさんの行列を踏んづけちゃった! アリさんごめんなさい! 本当にごめんなさい!」
キョン「……だめだ、相変わらずの状態のようだ」
古泉「そんな甘いことはありませんよね」
長門「振り出しに戻る」
古泉「どうやら最悪な状態からは脱したようですね」
長門「……」
キョン「いきなり電話してきた時はこの世の終わりみたいな声してたからな」
古泉「そうですね。これでいつもの涼宮さんに戻ってくれれば嬉しいのですが」
ハルヒ「あああーーー!!」
みくる「ど、どうしたんですか涼宮さん!?」
ハルヒ「アリさんの行列を踏んづけちゃった! アリさんごめんなさい! 本当にごめんなさい!」
キョン「……だめだ、相変わらずの状態のようだ」
古泉「そんな甘いことはありませんよね」
長門「振り出しに戻る」
ハルヒ「アリ24さんごめんなさい、アリ25さんごめんなさい……」
古泉「あれではしばらく動きそうにありませんね」
キョン「よし、だったら今のうちに作戦会議だ。この後どうするか相談しよう」
みくる「あ、あたし涼宮さんの傍で見てますね」
キョン「お願いします、朝比奈さん」
みくる「はい。涼宮さーん」タタッ
キョン「さて、あの様子だとまたいつ自殺しようとしてもおかしくないな」
長門「今の涼宮ハルヒはとても不安定な状態」
古泉「何か対策を講じる必要がありますね」
キョン「もう様子見などと悠長なことは言ってられないな」
古泉「しかし、涼宮さんがああなった原因について分からないことには……」
古泉「あれではしばらく動きそうにありませんね」
キョン「よし、だったら今のうちに作戦会議だ。この後どうするか相談しよう」
みくる「あ、あたし涼宮さんの傍で見てますね」
キョン「お願いします、朝比奈さん」
みくる「はい。涼宮さーん」タタッ
キョン「さて、あの様子だとまたいつ自殺しようとしてもおかしくないな」
長門「今の涼宮ハルヒはとても不安定な状態」
古泉「何か対策を講じる必要がありますね」
キョン「もう様子見などと悠長なことは言ってられないな」
古泉「しかし、涼宮さんがああなった原因について分からないことには……」
キョン「だよなあ。機関や長門があれだけ調べてもまだ判明してないし……」
古泉「涼宮さん本人に聞いてみますか?」
キョン「え? もう聞いたろ?」
古泉「僕は聞いていません。むやみに刺激するのはよくないと思いましたので」
キョン「そういえば俺も聞いてないような……誰かが聞いてると思って……」
古泉「どうなんでしょう、長門さん?」
長門「涼宮ハルヒがなぜ豹変したのか。そのことを涼宮ハルヒ本人に尋ねた者はいない」
キョン「……」
古泉「……」
キョン「はは、まさかこんな盲点が……」
古泉「とにかく急いで涼宮さんに聞いてみましょう。もっとも素直に話してくれるかは分かりませんが」
キョン「そこは駄目元だ。おーい! ハルヒ! 朝比奈さん!」
ハルヒ「アリ354さんごめんなさい、アリ355さんごめんなさい……」
みくる「アリ211さんごめんなさい、アリ212さんごめんなさい……」
古泉「涼宮さん本人に聞いてみますか?」
キョン「え? もう聞いたろ?」
古泉「僕は聞いていません。むやみに刺激するのはよくないと思いましたので」
キョン「そういえば俺も聞いてないような……誰かが聞いてると思って……」
古泉「どうなんでしょう、長門さん?」
長門「涼宮ハルヒがなぜ豹変したのか。そのことを涼宮ハルヒ本人に尋ねた者はいない」
キョン「……」
古泉「……」
キョン「はは、まさかこんな盲点が……」
古泉「とにかく急いで涼宮さんに聞いてみましょう。もっとも素直に話してくれるかは分かりませんが」
キョン「そこは駄目元だ。おーい! ハルヒ! 朝比奈さん!」
ハルヒ「アリ354さんごめんなさい、アリ355さんごめんなさい……」
みくる「アリ211さんごめんなさい、アリ212さんごめんなさい……」
キョン「何をやってるんですか、朝比奈さん……」
みくる「あひゃわあ!? ごごごめんなさい! ついつられちゃって!」
キョン「はあ。ああいや、それよりハルヒよ、話がある」
ハルヒ「何? まだ全部のアリさんに謝ってないんだけど」
キョン「後にしろ。お前に聞きたいことがあるんだ」
ハルヒ「聞きたいこと?」
キョン「お前……何でここのところみんなに謝ってまわるようになったんだ?」
ハルヒ「それは……今までの自分の行いを反省して……」
キョン「それにしたって行動に移すには何かきっかけがあったはずだ。なあ、何があったんだ?」
ハルヒ「……」
キョン「ハルヒ?」
ハルヒ「言ったって……信じてくれないわよ……」
キョン「いや、信じる」
ハルヒ「え?」
みくる「あひゃわあ!? ごごごめんなさい! ついつられちゃって!」
キョン「はあ。ああいや、それよりハルヒよ、話がある」
ハルヒ「何? まだ全部のアリさんに謝ってないんだけど」
キョン「後にしろ。お前に聞きたいことがあるんだ」
ハルヒ「聞きたいこと?」
キョン「お前……何でここのところみんなに謝ってまわるようになったんだ?」
ハルヒ「それは……今までの自分の行いを反省して……」
キョン「それにしたって行動に移すには何かきっかけがあったはずだ。なあ、何があったんだ?」
ハルヒ「……」
キョン「ハルヒ?」
ハルヒ「言ったって……信じてくれないわよ……」
キョン「いや、信じる」
ハルヒ「え?」
キョン「お前の言うことなら俺は、いや俺達は信じる。それがどんなことでもな」
古泉「そうですよ涼宮さん」
みくる「話してくれませんか?」
長門「……」
ハルヒ「キョン……みんな……」
ハルヒ「……分かったわ。話すわ」
キョン「そうか。ゆっくりでいいからな」
ハルヒ「でもちょっとタンマ」
キョン「うおい! 何でだよ!?」
ハルヒ「トイレよ。さっきからずっと我慢してて……」
キョン「はあ、まったく。しかし今のお前から目を離すわけにはいかん。俺も着いていくぞ」
ハルヒ「アンタ、女子トイレにまで着いてくる気?」
キョン「う……いや、しかし……」
みくる「キョンくん、あたしが着いていきますから」
キョン「そ、そうですか。よろしくお願いします朝比奈さん」
古泉「そうですよ涼宮さん」
みくる「話してくれませんか?」
長門「……」
ハルヒ「キョン……みんな……」
ハルヒ「……分かったわ。話すわ」
キョン「そうか。ゆっくりでいいからな」
ハルヒ「でもちょっとタンマ」
キョン「うおい! 何でだよ!?」
ハルヒ「トイレよ。さっきからずっと我慢してて……」
キョン「はあ、まったく。しかし今のお前から目を離すわけにはいかん。俺も着いていくぞ」
ハルヒ「アンタ、女子トイレにまで着いてくる気?」
キョン「う……いや、しかし……」
みくる「キョンくん、あたしが着いていきますから」
キョン「そ、そうですか。よろしくお願いします朝比奈さん」
キョン「まったく、緊張感がないというか……」
古泉「そこまでピリピリしても仕方ありません。少し落ち着きましょう」
キョン「だな。しかし、本当に大丈夫か?」
古泉「大丈夫でしょう。目を離すといっても数分ですし朝比奈さんもついてますし」
キョン「そうだよな。たかが数分で事態が急変するわけないよな」
キョン「……遅いな。いくらなんでももう戻ってきてもいいはずだが」
古泉「そうですね、何かあったのでしょうか?」
みくる「きょ、キョンく~ん……」
ハルヒ「……」
古泉「おや、2人ともようやく戻ってきたようです……ね……」
キョン「……なあ古泉、1つ聞いていいか?」
古泉「何でしょう?」
キョン「何でハルヒはあんなドンヨリとしてて、朝比奈さんは泣きそうな顔をしてるんだ?」
古泉「そこまでピリピリしても仕方ありません。少し落ち着きましょう」
キョン「だな。しかし、本当に大丈夫か?」
古泉「大丈夫でしょう。目を離すといっても数分ですし朝比奈さんもついてますし」
キョン「そうだよな。たかが数分で事態が急変するわけないよな」
キョン「……遅いな。いくらなんでももう戻ってきてもいいはずだが」
古泉「そうですね、何かあったのでしょうか?」
みくる「きょ、キョンく~ん……」
ハルヒ「……」
古泉「おや、2人ともようやく戻ってきたようです……ね……」
キョン「……なあ古泉、1つ聞いていいか?」
古泉「何でしょう?」
キョン「何でハルヒはあんなドンヨリとしてて、朝比奈さんは泣きそうな顔をしてるんだ?」
ハルヒ「……」ブツブツブツ…
古泉「どうやら只事ではないようですね」
キョン「おいハルヒ! どうした! 何があったんだ!」
ハルヒ「……」ブツブツブツ…
キョン「何だって? 小声でよく聞こえないぞ」スッ
ハルヒ「みんな……ごめんなさい…………本当に……ごめんなさい……」
キョン「ハルヒ……」
古泉「朝比奈さん、一体何があったのですか?」
みくる「あ、あの、それが…………ああ!?」
古泉「ど、どうしましたか!」
みくる「す、涼宮さんが……」
古泉「涼宮さんが?」クルッ
キョン「な……ハルヒが……消えた……目の前でいきなり消えちまった……」
古泉「どうやら只事ではないようですね」
キョン「おいハルヒ! どうした! 何があったんだ!」
ハルヒ「……」ブツブツブツ…
キョン「何だって? 小声でよく聞こえないぞ」スッ
ハルヒ「みんな……ごめんなさい…………本当に……ごめんなさい……」
キョン「ハルヒ……」
古泉「朝比奈さん、一体何があったのですか?」
みくる「あ、あの、それが…………ああ!?」
古泉「ど、どうしましたか!」
みくる「す、涼宮さんが……」
古泉「涼宮さんが?」クルッ
キョン「な……ハルヒが……消えた……目の前でいきなり消えちまった……」
古泉「涼宮さんが消えた……? それは……むっ」
キョン「ど、どうした古泉?」
古泉「涼宮さんがなぜ消えたのかが分かりました」
キョン「なに! なぜなんだ古泉!?」
古泉「閉鎖空間です。巨大な閉鎖空間がたった今発生しました」
キョン「閉鎖空間? どこにだ?」
古泉「ここです」
キョン「ここ?」
古泉「我々が今いるこの地点、ここを中心に急激に閉鎖空間が拡大しています」
キョン「ま、まさかハルヒは……」
古泉「ええ、その閉鎖空間の中にいるようです」
みくる「どうしよう……あたしのせいです……あたしの……」
キョン「朝比奈さん、いったい何があったんですか?」
みくる「それが……」
キョン「ど、どうした古泉?」
古泉「涼宮さんがなぜ消えたのかが分かりました」
キョン「なに! なぜなんだ古泉!?」
古泉「閉鎖空間です。巨大な閉鎖空間がたった今発生しました」
キョン「閉鎖空間? どこにだ?」
古泉「ここです」
キョン「ここ?」
古泉「我々が今いるこの地点、ここを中心に急激に閉鎖空間が拡大しています」
キョン「ま、まさかハルヒは……」
古泉「ええ、その閉鎖空間の中にいるようです」
みくる「どうしよう……あたしのせいです……あたしの……」
キョン「朝比奈さん、いったい何があったんですか?」
みくる「それが……」
~回想~
ハルヒ「スッキリした。じゃあ戻りましょうか、みくるさん」
みくる「うん、待たせたら悪いですからね」
ハルヒ「あれ?」
みくる「どうしました、涼宮さん?」
ハルヒ「あそこにいるの、生活指導の先生じゃない?」
みくる「あ、ホントです」
ハルヒ「あたし、あの先生にはまだ謝ってないんですよ」
みくる「え?」
ハルヒ「あたし、ちょっと行って謝ってきます。みくるさんはそこで待っててください」タタッ
みくる「あ! 待ってください! キョン君達が待ってますよ!」
ハルヒ「すぐに済みますからー」
みくる「でもでも、えーと……あ、あたしも行きます! 待ってくださーい!」タタッ
ハルヒ「スッキリした。じゃあ戻りましょうか、みくるさん」
みくる「うん、待たせたら悪いですからね」
ハルヒ「あれ?」
みくる「どうしました、涼宮さん?」
ハルヒ「あそこにいるの、生活指導の先生じゃない?」
みくる「あ、ホントです」
ハルヒ「あたし、あの先生にはまだ謝ってないんですよ」
みくる「え?」
ハルヒ「あたし、ちょっと行って謝ってきます。みくるさんはそこで待っててください」タタッ
みくる「あ! 待ってください! キョン君達が待ってますよ!」
ハルヒ「すぐに済みますからー」
みくる「でもでも、えーと……あ、あたしも行きます! 待ってくださーい!」タタッ
ハルヒ「先生、今までたくさんご迷惑をおかけして本当に申し訳ありませんでした」
先生「他の先生方から話は聞いていたが……お前に謝られる日が来るとは正直思ってなかったよ」
ハルヒ「……」
先生「でもまあ、分かればよろしい。元気なのは結構だがほどほどにな」
ハルヒ「はい、本当にすみませんでした」
先生「もっと周りのことも考えるようにな。口には出さなくても迷惑だと思ってる奴はたくさんいるぞ」
先生「お前のとこの、えーと、SOS団だったか? そこの連中だって本当は迷惑してるかもしれないぞ?」
ハルヒ「え?」
先生「有無を言わさず強引に入部させたんだってな。そこの朝比奈にいたっては書道部までやめたとか」
みくる「え? あ、それはその……」
先生「4人とも他にやりたいことがあったかもしれんのに。可哀想にな」
先生「しかも毎度毎度お前の起こす騒ぎに巻き込まれるわ、お前の悪名で他の部員まで悪く見られるわ」
先生「みんな実際に迷惑してるんだぞ。だからこれからはもっと他の人のことも考えるようにな」
ハルヒ「迷惑……みんなが……あたしのせいで…………」
先生「他の先生方から話は聞いていたが……お前に謝られる日が来るとは正直思ってなかったよ」
ハルヒ「……」
先生「でもまあ、分かればよろしい。元気なのは結構だがほどほどにな」
ハルヒ「はい、本当にすみませんでした」
先生「もっと周りのことも考えるようにな。口には出さなくても迷惑だと思ってる奴はたくさんいるぞ」
先生「お前のとこの、えーと、SOS団だったか? そこの連中だって本当は迷惑してるかもしれないぞ?」
ハルヒ「え?」
先生「有無を言わさず強引に入部させたんだってな。そこの朝比奈にいたっては書道部までやめたとか」
みくる「え? あ、それはその……」
先生「4人とも他にやりたいことがあったかもしれんのに。可哀想にな」
先生「しかも毎度毎度お前の起こす騒ぎに巻き込まれるわ、お前の悪名で他の部員まで悪く見られるわ」
先生「みんな実際に迷惑してるんだぞ。だからこれからはもっと他の人のことも考えるようにな」
ハルヒ「迷惑……みんなが……あたしのせいで…………」
キョン「はあ、それでハルヒは閉鎖空間を発生させるほどの鬱モードに突入したってわけですか」
古泉「自殺騒動が治まったと思ったらこれですか。一難去ってまた一難ですね」
みくる「本当にごめんなさい! あたしがついていながら……」
古泉「朝比奈さんのせいではありませんよ。涼宮さんのあの様子では遅かれ早かれこうなっていたでしょう」
キョン「それにしても、死ねと罵られた時より『俺達に迷惑だと思われてる』と言われた方がダメージがでかいとはな」
古泉「それだけSOS団が、僕達の存在が大切なものだったということでしょう」
キョン「そう、か」
古泉「それよりも急ぎましょう。事態は一刻を争います」
キョン「む、そうか。ということはやっぱり……?」
古泉「ええ、僕達も閉鎖空間に向かいます。皆さん、僕の身体に触れて目を瞑ってください」
キョン「よし」スッ
みくる「は、はい」スッ
長門「……」スッ
古泉「では……行きます」
古泉「自殺騒動が治まったと思ったらこれですか。一難去ってまた一難ですね」
みくる「本当にごめんなさい! あたしがついていながら……」
古泉「朝比奈さんのせいではありませんよ。涼宮さんのあの様子では遅かれ早かれこうなっていたでしょう」
キョン「それにしても、死ねと罵られた時より『俺達に迷惑だと思われてる』と言われた方がダメージがでかいとはな」
古泉「それだけSOS団が、僕達の存在が大切なものだったということでしょう」
キョン「そう、か」
古泉「それよりも急ぎましょう。事態は一刻を争います」
キョン「む、そうか。ということはやっぱり……?」
古泉「ええ、僕達も閉鎖空間に向かいます。皆さん、僕の身体に触れて目を瞑ってください」
キョン「よし」スッ
みくる「は、はい」スッ
長門「……」スッ
古泉「では……行きます」
古泉「もう目を開けても結構ですよ」
みくる「こ、ここが閉鎖空間ですか。暗くてちょっと怖いですね……」
キョン「俺は何度も来てるからいい加減慣れましたけどね」
キョン「それで古泉、一刻を争う事態ってそんなにやばいのか?」
古泉「ええ、このままでは涼宮さんが自分自身を消滅させてしまう恐れがあります」
キョン「何だと!? 確かにやばいな……」
古泉「急ぎましょう。あっちの方角から涼宮さんの存在を感じます。着いてきてください」
キョン「そういえばこの閉鎖空間、神人が全然いないな」
みくる「神人ってキョンくんが言ってた白くて大きなお化けですか?」
古泉「この閉鎖空間はいつものものとは違う、特別なもののようです」
キョン「特別?」
古泉「見ての通り神人がいません。そしてどうやら他の機関のメンバーは入って来れないようです」
古泉「この閉鎖空間に入ることを許されたのは僕達だけです。恐らく無意識にでしょうが」
キョン「そうか。心のどこかで俺達に止めてほしいと思ってるのかもな」
みくる「こ、ここが閉鎖空間ですか。暗くてちょっと怖いですね……」
キョン「俺は何度も来てるからいい加減慣れましたけどね」
キョン「それで古泉、一刻を争う事態ってそんなにやばいのか?」
古泉「ええ、このままでは涼宮さんが自分自身を消滅させてしまう恐れがあります」
キョン「何だと!? 確かにやばいな……」
古泉「急ぎましょう。あっちの方角から涼宮さんの存在を感じます。着いてきてください」
キョン「そういえばこの閉鎖空間、神人が全然いないな」
みくる「神人ってキョンくんが言ってた白くて大きなお化けですか?」
古泉「この閉鎖空間はいつものものとは違う、特別なもののようです」
キョン「特別?」
古泉「見ての通り神人がいません。そしてどうやら他の機関のメンバーは入って来れないようです」
古泉「この閉鎖空間に入ることを許されたのは僕達だけです。恐らく無意識にでしょうが」
キョン「そうか。心のどこかで俺達に止めてほしいと思ってるのかもな」
古泉「要するにこの閉鎖空間は世界を作り変えるためのものではなく……」
古泉「自分自身を消滅させるため。ただそのためだけに作られたものなんですよ」
キョン「ようは壮大な自殺ってことか。自殺ならさっき止めたばかりだというのに」
長門「振り出しに戻る」
キョン「それで古泉、ハルヒの所にはまだ着かないのか?」
古泉「そこです。そこの曲がり角の向こう!」
キョン「なに!? そうか、よし! ハルヒ!」ダッ
ハルヒ「……」ブツブツブツ…
キョン「やっと見つけた。手間かけさせやがって」
キョン「おいハルヒ! しっかりしろ! おい!!」
ハルヒ「…………ん……あれ……キョン……?」
キョン「ハルヒ! お前にいったい何があった? 何でそんなに謝るようになっちまったんだ?」
ハルヒ「……」
古泉「自分自身を消滅させるため。ただそのためだけに作られたものなんですよ」
キョン「ようは壮大な自殺ってことか。自殺ならさっき止めたばかりだというのに」
長門「振り出しに戻る」
キョン「それで古泉、ハルヒの所にはまだ着かないのか?」
古泉「そこです。そこの曲がり角の向こう!」
キョン「なに!? そうか、よし! ハルヒ!」ダッ
ハルヒ「……」ブツブツブツ…
キョン「やっと見つけた。手間かけさせやがって」
キョン「おいハルヒ! しっかりしろ! おい!!」
ハルヒ「…………ん……あれ……キョン……?」
キョン「ハルヒ! お前にいったい何があった? 何でそんなに謝るようになっちまったんだ?」
ハルヒ「……」
ハルヒ「あたし……夢を見たのよ」
ハルヒ「その夢の中でどことも分からない場所をあたしは歩いていた」
ハルヒ「すると、誰かがあたしの前に現れた」
キョン「誰か? 何者だそいつは?」
ハルヒ「あたしよ」
キョン「は?」
ハルヒ「あたしの前に現れたのは、もう1人のあたしだったの。でも何となく分かったわ」
ハルヒ「コイツはあたしの『偽者』なんかじゃない。コイツも『あたし自身』なんだって」
キョン「何でそんなことが分かったんだ?」
ハルヒ「分かっちゃったんだからしかたないじゃない。なんとなくよ」
ハルヒ「それで、そのもう1人のあたしは言ったわ。『いい加減にしなさい!』と」
ハルヒ「当然あたしは言い返したわ。『何のことよ!』と」
ハルヒ「そしたらそいつは、あたしが今までどんなに悪い事をしてきたか、どれだけ人に迷惑をかけてきたか」
ハルヒ「それはもう徹底的に非難してきたわ。そして言い放ってきた。『全ての人達に謝りなさい!』と」
ハルヒ「その夢の中でどことも分からない場所をあたしは歩いていた」
ハルヒ「すると、誰かがあたしの前に現れた」
キョン「誰か? 何者だそいつは?」
ハルヒ「あたしよ」
キョン「は?」
ハルヒ「あたしの前に現れたのは、もう1人のあたしだったの。でも何となく分かったわ」
ハルヒ「コイツはあたしの『偽者』なんかじゃない。コイツも『あたし自身』なんだって」
キョン「何でそんなことが分かったんだ?」
ハルヒ「分かっちゃったんだからしかたないじゃない。なんとなくよ」
ハルヒ「それで、そのもう1人のあたしは言ったわ。『いい加減にしなさい!』と」
ハルヒ「当然あたしは言い返したわ。『何のことよ!』と」
ハルヒ「そしたらそいつは、あたしが今までどんなに悪い事をしてきたか、どれだけ人に迷惑をかけてきたか」
ハルヒ「それはもう徹底的に非難してきたわ。そして言い放ってきた。『全ての人達に謝りなさい!』と」
ハルヒ「最初は言い返したわ。『何でアンタなんかに偉そうに説教なんかされなきゃいけないの!』」
ハルヒ「でもそいつったら全然人の話聞かないの。説教してばっかりで」
キョン「まさしくお前そのものだな」
ハルヒ「うっさいわね。それで埒が明かないと思ってドロップキックかましたの」
キョン「おい」
ハルヒ「でも避けられたわ。逆にカウンターのラリアット喰らっちゃった」
ハルヒ「チョップ喰らわせようとしたらハイキック、ヘッドバット食らわせようとしたらボディブロー」
ハルヒ「もう全部返り討ち。なぜかそいつにはまったく敵わなかったわ」
ハルヒ「そして三角締めを極められた時、あたしは抵抗するのをやめた……」
キョン「……」
ハルヒ「それからもあたしへの非難と説教は延々と続いたわ、最初はあたしも聞く耳を持たなかったんだけど……」
ハルヒ「だんだんあたしの中に『罪悪感』が芽生えてきたの。あいつの言葉って妙に心に響くのよね」
ハルヒ「そして、その『罪悪感』はどんどん大きくなっていった……」
ハルヒ「でもそいつったら全然人の話聞かないの。説教してばっかりで」
キョン「まさしくお前そのものだな」
ハルヒ「うっさいわね。それで埒が明かないと思ってドロップキックかましたの」
キョン「おい」
ハルヒ「でも避けられたわ。逆にカウンターのラリアット喰らっちゃった」
ハルヒ「チョップ喰らわせようとしたらハイキック、ヘッドバット食らわせようとしたらボディブロー」
ハルヒ「もう全部返り討ち。なぜかそいつにはまったく敵わなかったわ」
ハルヒ「そして三角締めを極められた時、あたしは抵抗するのをやめた……」
キョン「……」
ハルヒ「それからもあたしへの非難と説教は延々と続いたわ、最初はあたしも聞く耳を持たなかったんだけど……」
ハルヒ「だんだんあたしの中に『罪悪感』が芽生えてきたの。あいつの言葉って妙に心に響くのよね」
ハルヒ「そして、その『罪悪感』はどんどん大きくなっていった……」
>>243
ガッ
ガッ
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