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元スレ一方通行「……情熱的な恋をしてェ」
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いやぁ今日はいいSSがたくさん読めた。宿題は諦めた。多分明日メメタァ
「……ン、あ……ァ?」
くるりと寝返りを打った一方通行は、その指先が何かに触れたことに気づく。
ふに、とやわらかい感触が体を駆け巡った。
随分久しぶりに味わうやわらかさは、彼の目をばちりと開かせるのに十分すぎるほどの刺激である。
視界いっぱいに広がったのは、まだあどけない寝顔の打ち止めだった。
ふに、というやわらかな感触は、どうやら一方通行の手が彼女の頬に触れたことで伝わったらしい。
今一通さんに必要なのは家族愛だよなぁ
情熱的な家族愛、いいじゃないの
情熱的な家族愛、いいじゃないの
一方通行は思わず身を硬くした。
なぜ、この少女が自分と同じベッドで寝ているのだろう。
しかも、自分はこんなに他人と接近した状態で眠れていたのだ。
相手が打ち止めでなければありえないとわかっていながらも、油断していた自分に嫌気が差して、一方通行はゆらりと上半身を起こす。
よく眠れた、と正直に思う。
こんなに気持ち良く目覚めたのは久方ぶりだ。
打ち止めと離れて暮らすようになってから、彼の身は一層深い闇に置かれた。
そのためか、睡眠中も緊張は解くことなどできなかったし、従って彼の睡眠が深いものになることもなかった。
今、自分の胸に満ちている安らかな思いは、すべてこの子どもから受け取ったのかもしれない。
打ち止めは一方通行にとって、あたたかいものの象徴だった。
なぜ、この少女が自分と同じベッドで寝ているのだろう。
しかも、自分はこんなに他人と接近した状態で眠れていたのだ。
相手が打ち止めでなければありえないとわかっていながらも、油断していた自分に嫌気が差して、一方通行はゆらりと上半身を起こす。
よく眠れた、と正直に思う。
こんなに気持ち良く目覚めたのは久方ぶりだ。
打ち止めと離れて暮らすようになってから、彼の身は一層深い闇に置かれた。
そのためか、睡眠中も緊張は解くことなどできなかったし、従って彼の睡眠が深いものになることもなかった。
今、自分の胸に満ちている安らかな思いは、すべてこの子どもから受け取ったのかもしれない。
打ち止めは一方通行にとって、あたたかいものの象徴だった。
――誕生日がないって言い張るあなたはミサカと出会った日が誕生日でもいいんだよってミサカはミサカは主張するー!
聞いたときは、なんてことを言うのだと耳を疑い、目を疑い、すべての感覚をシャットダウンさせてしまったくらいだった。
たしかに一方通行はいつだったか、少女に言ってやった。
誕生日がほしいと言った少女に、自分と出会った日を誕生日にすればいいと。
それは、その場しのぎの回答でしかない。
自分と出会った日が誕生日だなんて、不吉にも程がある。
クソったれの悪党と出会った――それだけで厄日だ。
そう思う。
打ち止めも、そのときはつまらないと否定していたはずだった。
それがどうして昨日のようなことになったのか、一方通行はいまだにわからない。
面子は予想できるものだったし、そもそも主催として誕生日会の準備をすすめていたのは他ならぬ自分だった。
聞いたときは、なんてことを言うのだと耳を疑い、目を疑い、すべての感覚をシャットダウンさせてしまったくらいだった。
たしかに一方通行はいつだったか、少女に言ってやった。
誕生日がほしいと言った少女に、自分と出会った日を誕生日にすればいいと。
それは、その場しのぎの回答でしかない。
自分と出会った日が誕生日だなんて、不吉にも程がある。
クソったれの悪党と出会った――それだけで厄日だ。
そう思う。
打ち止めも、そのときはつまらないと否定していたはずだった。
それがどうして昨日のようなことになったのか、一方通行はいまだにわからない。
面子は予想できるものだったし、そもそも主催として誕生日会の準備をすすめていたのは他ならぬ自分だった。
そう、はじめは軽い気持ちで考えたこと。
誕生日のない打ち止めに、誕生日会でもひらいてやろうかと思っただけ。
この子どもが、自分の発言をつまらないと言ったから。
そんな取ってつけたような理由をもっともらしく振りかざして、誕生日会をひらくと知り合いに伝えたのだ。
いつから打ち止めが自分の計画に気づいていたのかと考えて、どうせ結論は出ないことを一方通行は知っている。
見た目は10歳前後でも、彼女は妹達の上位個体――最終信号。
なにより、一方通行の演算を補助している妹達のトップなのだ。
どこで計画が露見したっておかしくはないし、今にして思えば、10032号がチョコレートを作った後、一方通行にプレートを預けず自分で保管すると言い出した時点ですでに打ち止めは知っていたはずだ。
出し抜かれたという思いがたしかにあった。
ただその思いすら、どこか愛おしく思えてくるものだから、参るのだ。
この子どもに振り回されている自分が、学園都市最強のレベル5、序列にして第一位の一方通行らしくないと、思っているのに。
誕生日のない打ち止めに、誕生日会でもひらいてやろうかと思っただけ。
この子どもが、自分の発言をつまらないと言ったから。
そんな取ってつけたような理由をもっともらしく振りかざして、誕生日会をひらくと知り合いに伝えたのだ。
いつから打ち止めが自分の計画に気づいていたのかと考えて、どうせ結論は出ないことを一方通行は知っている。
見た目は10歳前後でも、彼女は妹達の上位個体――最終信号。
なにより、一方通行の演算を補助している妹達のトップなのだ。
どこで計画が露見したっておかしくはないし、今にして思えば、10032号がチョコレートを作った後、一方通行にプレートを預けず自分で保管すると言い出した時点ですでに打ち止めは知っていたはずだ。
出し抜かれたという思いがたしかにあった。
ただその思いすら、どこか愛おしく思えてくるものだから、参るのだ。
この子どもに振り回されている自分が、学園都市最強のレベル5、序列にして第一位の一方通行らしくないと、思っているのに。
それでも、この少女のそばにいたいと願ってしまう。
打ち止めが一方通行にプレゼントだと言って渡してきたものは、黒いヘアピンだった。
何に使わせる気だと問えば、あなたは最近髪が伸びてきたから、と少女は答えた。
なるほどと納得し、一方通行は子どもに同じようなヘアピンを与えた。
もっと明るくて、花飾りのあしらわれた、打ち止めによく似合うヘアピンを。
つけてやると言い出したのは一方通行だったのだから、有言実行とばかりに彼は少女の前髪をそのヘアピンで留めてやった。
我ながら買ってきてよかったと彼はそのとき思ったものだが、それ以上に鏡で自分の髪を見つめていた打ち止めがひどくはしゃいで、寝るときもこれを留めたまま寝ると言い出したときはさすがに叱った。
ヘアピンをつけたまま寝てしまうのは危険だ。
しばらく駄々をこねていた打ち止めの髪から無理矢理ヘアピンを奪ったら泣き出したので、さらに一方通行は面倒に思って、明日の朝もう一度つけてやるからとなだめた。
自分でも、ここでチョップを食らわせなかったことに確かな成長を実感した。
打ち止めが一方通行にプレゼントだと言って渡してきたものは、黒いヘアピンだった。
何に使わせる気だと問えば、あなたは最近髪が伸びてきたから、と少女は答えた。
なるほどと納得し、一方通行は子どもに同じようなヘアピンを与えた。
もっと明るくて、花飾りのあしらわれた、打ち止めによく似合うヘアピンを。
つけてやると言い出したのは一方通行だったのだから、有言実行とばかりに彼は少女の前髪をそのヘアピンで留めてやった。
我ながら買ってきてよかったと彼はそのとき思ったものだが、それ以上に鏡で自分の髪を見つめていた打ち止めがひどくはしゃいで、寝るときもこれを留めたまま寝ると言い出したときはさすがに叱った。
ヘアピンをつけたまま寝てしまうのは危険だ。
しばらく駄々をこねていた打ち止めの髪から無理矢理ヘアピンを奪ったら泣き出したので、さらに一方通行は面倒に思って、明日の朝もう一度つけてやるからとなだめた。
自分でも、ここでチョップを食らわせなかったことに確かな成長を実感した。
そういえば、と一方通行は帰り際のとある少年の言葉を思い出す。
――お前も打ち止めも、お互いを愛してるじゃねえか。
あんな台詞を真面目くさって吐き出せるのは、世界中を探したってそうはいない。
あの少年は、それほどに貴重だ。
自分を負かした相手が言うことであるから認めるのは少し癪だったのだが、目の前の一向に起きる気配のない少女の頬をなんとなくつっついていると、たしかにこれは愛とかそういうものなのかもしれないと思えてくる。
まるで呪文だと一方通行は口端をゆがめた。
その表情が、世間一般で言うところの微笑である、と浮かべている本人が気づくことはおそらくない。
そして、目の前の少女は本当は起きていて、彼がやわらかな微笑みを浮かべていると気づいていることすら、わからない。
数分後、ヘアピンをつけてやろうと一方通行が改めて打ち止めの体を軽くゆすり、それでも反応を返さない彼女に痺れを切らせて頬をぺちぺちと叩いてからようやく打ち止めは起きたふりをしたが、その顔は赤かった。
――お前も打ち止めも、お互いを愛してるじゃねえか。
あんな台詞を真面目くさって吐き出せるのは、世界中を探したってそうはいない。
あの少年は、それほどに貴重だ。
自分を負かした相手が言うことであるから認めるのは少し癪だったのだが、目の前の一向に起きる気配のない少女の頬をなんとなくつっついていると、たしかにこれは愛とかそういうものなのかもしれないと思えてくる。
まるで呪文だと一方通行は口端をゆがめた。
その表情が、世間一般で言うところの微笑である、と浮かべている本人が気づくことはおそらくない。
そして、目の前の少女は本当は起きていて、彼がやわらかな微笑みを浮かべていると気づいていることすら、わからない。
数分後、ヘアピンをつけてやろうと一方通行が改めて打ち止めの体を軽くゆすり、それでも反応を返さない彼女に痺れを切らせて頬をぺちぺちと叩いてからようやく打ち止めは起きたふりをしたが、その顔は赤かった。
「なンで顔赤いンだオマエ。そンなに頬叩いてねェぞ」
「べ、べつに赤くないと思うのってミサカはミサカは主張してみるけど……えっと、その、昨日のあなたのほうが百倍赤かったのよってミサカはミサカは反撃してみたり」
「……ネットワークぶっ潰す。マジぶっ潰す。今すぐぶっ潰す」
「朝から物騒なこと言わないでってミサカはミサカは口を滑らせちゃった自分を責めてみたり。
あの……朝になったから、もう一度あのヘアピンつけてほしいなって、ミサカはミサカは要望を伝えてみるんだけど……」
少女の顔が一層赤らんだ。
仕方ねェ、と少年は小さく呟き、そっと少女の前髪に手をのばす。
びくんと少女の体はゆれ、それを見た少年が今度は楽しそうに笑った。
end!!!!!!!!!
「べ、べつに赤くないと思うのってミサカはミサカは主張してみるけど……えっと、その、昨日のあなたのほうが百倍赤かったのよってミサカはミサカは反撃してみたり」
「……ネットワークぶっ潰す。マジぶっ潰す。今すぐぶっ潰す」
「朝から物騒なこと言わないでってミサカはミサカは口を滑らせちゃった自分を責めてみたり。
あの……朝になったから、もう一度あのヘアピンつけてほしいなって、ミサカはミサカは要望を伝えてみるんだけど……」
少女の顔が一層赤らんだ。
仕方ねェ、と少年は小さく呟き、そっと少女の前髪に手をのばす。
びくんと少女の体はゆれ、それを見た少年が今度は楽しそうに笑った。
end!!!!!!!!!
>>1
おつかれ~よく頑張った感動した!
おつかれ~よく頑張った感動した!
なんか最後はもうちょっと長かったんだがデータ紛失したからやっつけ感が半端ないよなすまない
ここまで付き合ってくれてありがとう
最初は2日程度で終わる予定だったんだぜ……何日騙し騙しやってたんだかなあああああああああああ!!!
原作ではシリアスまっしぐらな一方さんを少しでも楽しく朗らかにしてみたかったわけだが成功したのかこれえええええ
まあいっか
ほんとありがとな!
俺変態も好きだけどお前らも大好き!
だけどそれ以上に一方さんと打ち止めを愛してる!
ビール飲むわ
ここまで付き合ってくれてありがとう
最初は2日程度で終わる予定だったんだぜ……何日騙し騙しやってたんだかなあああああああああああ!!!
原作ではシリアスまっしぐらな一方さんを少しでも楽しく朗らかにしてみたかったわけだが成功したのかこれえええええ
まあいっか
ほんとありがとな!
俺変態も好きだけどお前らも大好き!
だけどそれ以上に一方さんと打ち止めを愛してる!
ビール飲むわ
最後までビールかwwwwwwwwwwwwww
でもそれがあんたらしい
でもそれがあんたらしい
>>1乙!
>>1000なら一方通行はずっと仲間と一緒で幸せ
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