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    元スレ佐天「これが……学園都市第一位の力!?」

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    スレッド評価: スレッド評価について
    みんなの評価 : ★★★×6
    タグ : - 心理掌握 + - ぽけもん + - レベル5組 + - 一方通行 + - 上条 + - 佐天 + - 佐天一方通行 + - 当麻 + 追加: タグについて ※前スレ・次スレは、スレ番号だけ登録。駄スレにはタグつけず、スレ評価を。荒らしタグにはタグで対抗せず、タグ減点を。
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    351 = 324 :

    彼女たちの間はガラスの板で仕切られている。

    「それで、私に聞きたいことというのはなんだね?

     以前世話になった礼だ。わかることなら何でも答えよう」

    「率直に聞きますわ。

     あなた、幻想御手に関する開発データを残していまして?」

    353 = 324 :

    「幻想御手?……あのデータはすべて破棄したよ。

     君の友人に聞いてごらん。目の前ですべてを消去したからな」

    揺らぎのない口調は、嘘を言っているようには聞こえない。

    「一体どうしたというのだね。あの事件は決着が付いたはずだろう」

    354 = 324 :


    黒子は手短に説明した。

    幻想御手が再びスキルアウトの間に流通している可能性があるということ。

    そして、今回の使用者には昏睡するものはいないようだということ。

    最後に、デパートで立てこもり事件が現在進行中であり、犯人グループは『幻想御手』を使用している可能性があること。

    木山は黒子が話し終えるのを待ってから口を開いた。

    355 = 324 :

    「ふむ、昏睡が起こらない『幻想御手』の作製は可能か、ということが聞きたいのかな?」

    「それと、あなたのデータが残っていないというのなら、

     どこからその『幻想御手』が流布したのかという推測を、開発者としての観点から教えていただきたいですわ」

    「そうだな……まず一つ目の質問から。

     結論から言おう。昏睡を起こさない『幻想御手』の作製は可能だ」

    「!」

    357 :

    なにこれおもしろい
    支援

    358 = 324 :

    あまりにもあっさりとした答えに、黒子は驚いた。

    「純粋に『能力のレベルを上げる』ことを目的とするなら、

    つまり演算処理を行うために能力を一箇所に集中させるのではなく、

    複数の個人の超能力を上昇させる目的だけに使うなら。

    むしろそのほうが都合がよいだろう。

    昏睡してしまっては能力を使うも何もないからな」

    「そんなことが……可能ですの?」

    359 :

    ふむ

    360 :

    支援しまくるゼ

    361 = 324 :

    「なに、特に難しいことじゃない。

     あの昏睡は使用者の脳に回復できないダメージを追うのを防ぐため、

    一時的に脳の一部機能を停止るストッパーとして設定したものだ。

    私はむやみやたらと被害者を出すつもりはなかったからな。

    そのストッパーを外してやれば、昏睡することなく能力を使い続けることができる」

    ただし、と木山は付け加える。

    362 = 324 :

    「能力を使い続けた場合、使用者は脳に過剰なダメージを蓄積し続けることになる。

    つまり、遠からず廃人になるか、単純に死亡することになるだろう」

    黒子は絶句した。

    そんな危険なものが、学園都市に蔓延しようとしているのか。

    「そして……二つ目の質問についてだが、それについては答えられない……

    いや、分からないと言っておこう」

    364 = 324 :

    「答えられない?」

    黒子が眉をひそめる。

    「君たちが知る必要はない、というよりも知ってはいけない闇があるのだよ」

    木山の強い口調に、黒子はそれ以上追及することをためらった。

    「まぁ、警備員が『幻想御手』を回収した後、

    どこで『処分された』のかを考えればおのずと答えに近づくことになるのだがな」

    365 :

    一方さんのミサカネットワークでは特に弊害はないのかな

    366 = 324 :



    「オイ、奴らはなんて言ってる? 

    まさかこの期に及んで交渉を拒否しようってんじゃないだろうな」

    交渉役は首を横に振った。

    こちらの覚悟は伝わっているはずである。

    「そうか……どうあっても応じないか。

    367 :

    >>365元から強い能力とその演算してたんだから大丈夫じゃね?
    以前より遥かにそれらが上回ってたらパンクしそうだけど

    368 = 324 :


     ……それなら『復讐』だ」

    部隊の男たちは無言で了承する。

    『悪』された幻想御手を使用した彼らの脳は限界だった。

    上層部は彼らの治療を拒否した。

    治療が不可能なのか、データを取りたいためなのかはわからない。

    だが、それで彼らの生への道は閉ざされた。

    ここにいる誰もがいつ死んでもおかしくなかった。

    370 = 324 :

    絶望し、これまで以上に上層部を深く深く深く憎しみ抜き、全員が復讐を誓った。

    第一の目的は全員の治療を完治するまで継続すると確約させること。

    だが上層部の態度から、これはまず拒否されることが簡単に予想された。

    ほとんど期待はしていない。

    371 = 324 :

    拒否されれば、どうするか。

    せめて散り際に学園都市の機構に甚大なダメージを与えてやる。

    大々的に事件を起こし、多数の被害者を出せば。

    被害者の家族、特に学園都市の外にいる者たちはどう思うか。

    やはり学園都市は危険だと判断されるのではないか。

    下火になっていた学生の回収運動に再び火をつけることができるだろう。

    そうなれば、学園都市の機構は維持できない。

    372 = 324 :

    これはむしろ学園都市という巨悪を退治する正義の行動なのだ。

    そう言い聞かせていた。

    百人以上を殺す行為の正当化だ。

    373 = 324 :

    ごはんいってきます。

    375 :

    そういえばもう昼か

    378 = 365 :

    >>367
    いや、一方さんは大丈夫だろうけどミサカ妹の脳の方にダメージがくるんじゃないかと?

    379 :

    >>378
    だからネットワークなんじゃねぇの?
    普段は一通さん能力使えないんだから少なくとも全盛期の頃よりは負担は少ないだろ
    常に能力が展開できるわけじゃないんだから

    380 :

    ミサカシスターズはテスタメントで均一化されてるからゆえのネットワークです
    よってミサカ達に負担はないぞ

    381 = 380 :

    あ、なんか言葉がたりねーな

    演算パターンを無理に均一化させる=はるみたんネット
    最初から均一化されてる=ミサカネット
    無理矢理やるから負担がかかって昏睡する。

    382 = 324 :

    実は1は深く考えてないんだ。
    てへ。

    今気づいたけど佐天が空気だ。

    そろそろ再開しますねー。

    383 = 324 :

    「やるぞ。一人ずつだ。

     ネットに配信の準備は済んだか?」

    「こっちに来い!」

    「ひっ!」

    エプロン姿の女性店員が引っ張り出される。

    佐天に花籠を売った、あの女性店員だった。

    384 = 324 :

    目隠しをされているためよろけるが、そんなことはお構いなしに銃口を頭に突きつけられた。

    そのごりっという固い感触に戦慄する。

    歯の根が合わず、命乞いすらできない。ただカチカチと小さな音を立てるだけだ。

    他の人質たちも、その空気を察し、恐怖が伝染する。

    自分でよかった、次は自分でないように、と祈るばかりだ。

    奇跡を願った。しかし誰も動かない。彼女を助けに来ない。

    絶望に突き落とされ、家族の顔を思い出し始めたそのときに、奇跡は訪れた。

    385 = 324 :

    デパートに轟音が再び響いた。

    「な……んだ?」

    爆弾はあといくつか店内に仕掛けられているはずだが、今のは火薬の音ではない。

    「一階だ! 警備員が突入してきたのか!?……下との連絡が取れない」

    「クソ、4番、8番、9番、下を見てこい!!他は持ち場を離れるな!!」

    人質の見張りのうち三人ほどが階段へと駆け込む。

    388 = 324 :

    1階へ降りると、まず目に入ったのは小型のトラックだった。

    それが交通事故にあったかのようにぐしゃぐしゃに潰れ、正面入り口の向かいの壁にめり込んでいる。

    入り口から一直線に突っ込んできたのだろう。

    入り口とトラックを結ぶ線上にあったマネキンや棚が面白いほどなぎ倒されている。

    しかし、どれだけスピードを出せばここまでの破壊力が得られるのか。

    よく見ると壁とトラックの間から真っ赤なペンキをぶちまけたような液体が染み出していた。

    そのそばには、彼らが持っている小銃と同じものが落ちていた。

    391 = 324 :


    「……愉快なツラァさらしてンじゃねェぞ、ゴミ共が」

    声のしたほうを振り返ると、そこには悪魔的な怪物が立っていた。

    「!?」

    白い悪魔――一方通行は笑っていた。

    目を見開き、口元は引きつり、見るものを恐怖させる狂気の笑みだ。

    「っ!」

    393 = 324 :

    先頭の男は反射的に発砲した。

    本能的に悟ったのだ。アレは恐ろしく残忍で、凶暴で、圧倒的なものであると。

    無効が本気になる前に、叩き潰しておかなければならないものだと。

    だが、その判断は間違いだった。

    化け物が足元に落ちている塵芥を蹴飛ばすのに本気など、必要ない。

    発射された銃弾は一方通行の『反射』によってはねかえされ、発射時と同じスピードで正確に銃口を貫いた。

    394 = 324 :

    小銃は破裂し、男の両手が吹き飛んだ。

    何が起こったのか、三人にはまったく理解できなかった。

    「ぐっああああああああああああああああっ」

    悲鳴を合図に一方通行が動く。

    床を蹴る力のベクトルを操作し、ロケットのように飛び出した。

    396 = 324 :

    ダメージを受け崩れ落ちた男の背後に立つ二人の顔を両手でつかむ。

    右手はそのまま勢いを殺さずに壁に叩きつけ、男の頭を潰れたトマトにする。

    左手は倒れた男めがけてぶん投げた。

    自分の状態を理解する前に、左手の男は倒れた男と『合体』した。

    「人間スクラップの出来上がりィ、ってなァ!」

    動かなくなったゴミには目もくれず、一方通行は階段を駆け上がった。

    399 = 324 :

    辺り一面を赤色の海にしながら、一方通行は一滴も血に染まっていない。

    獰猛な笑みを浮かべ走る。



    ――圧倒的な力による虐殺がはじまった。


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