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    元スレ佐天「これが……学園都市第一位の力!?」

    SS覧 / PC版 /
    スレッド評価: スレッド評価について
    みんなの評価 : ★★★×6
    タグ : - 心理掌握 + - ぽけもん + - レベル5組 + - 一方通行 + - 上条 + - 佐天 + - 佐天一方通行 + - 当麻 + 追加: タグについて ※前スレ・次スレは、スレ番号だけ登録。駄スレにはタグつけず、スレ評価を。荒らしタグにはタグで対抗せず、タグ減点を。
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    1 :

    とある佐天と一方通行



    「初春が入院!?」

    携帯電話を耳に当てながら、佐天涙子は声を荒げた。

    佐天の親友の初春飾利は、確かにこの学園都市の治安を維持する風紀委員として活動している。

    しかし彼女はもっぱら裏方のはずだ。

    その初春が入院するまでの怪我を負うなど、いったい何があったというのか。

    びっくりして、飲み終えたところのジュースの空き缶を落としてしまった。

    2 = 1 :

    カン、と小さな音を立てて、空き缶が佐天の足元に転がる。

    『……そうなんですの。

     わたくしも先ほど風紀委員から連絡がありまして知りましたの

     何でも、高位の能力者同士の争いに巻き込まれたとか……』

    電話口から聞こえてくる、風紀委員の瞬間移動能力者、白井黒子の声も少し震えている。

    『風紀委員のお仕事は非番でしたの。

     せめてわたくしが一緒でしたら』

    4 = 1 :

    「ううん、白井さんのせいじゃないでしょ。

     ……そうですか、うん。……うん、連絡ありがとうございます」

    佐天は黒子から初春の入院先を聞き出すと、努めて事務的に携帯電話の通話終了ボタンを押した。

    (初春が……)

    佐天は電話を切った後もしばらく液晶画面を見つめていた。

    待ち受け画面には、佐天を含む4人の少女が仲良さげに映っている。

    5 :

    しえん

    6 = 1 :

    (高位の能力者同士の争いって……)

    理不尽だ。

    佐天はレベル0、初春はレベル1。

    高位の能力者から見れば、彼女たちの能力など無に等しい。

    日常生活で、佐天どころかレベル1の初春の能力ですら役にたったところを見たことがない。

    佐天は携帯電話を握り締めた。

    レベル4の瞬間移動能力者である黒子や、レベル5でしかもこの学園都市で3本の指に入る御坂美琴とは絶対的な差がある。

    初春はそれでも超能力と関係ない情報戦のスキルを持っている。

    だが佐天には、何もない。

    7 = 1 :

    (あたしは、誰の役にも立ってないなぁ)

    自分の能力について悩むのはこれで何度目だろう。

    胸のもやもやがつっかえて、ため息に変わる。

    あの『幻想御手』事件で吹っ切ったと思っていた暗い感情が佐天を支配しそうになる。

    (初春ぅ、悔しいなぁ。やっぱ無能力者って辛いや……)

    携帯を握る手に力がこもり、鼻の奥がツンと痛い。

    いたずらに力を求める愚かさは身にしみてわかっている。

    だがそれでも。それでも――

    9 = 1 :

    やっべなんか書いててすっげー恥ずかしくなってきた

    10 :

    恥じることなど何もない
    続けるがいい

    11 = 1 :

    >>10
    ありがとう勇気が出た。
    がんばる。

    12 = 1 :

    「あははっ、やめたやめた!

     へんなこと考えてないで、初春への差し入れでも買いに行ってあげよっ」

    佐天は携帯電話をポケットへとしまいこみ、足元に転がる空き缶を拾った。

    きょろきょろと辺りを見回すと、10mほど前方の自動販売機の脇にゴミ箱がおいてあるのが見えた。

    「……景気づけにいっちょやりますか」

    13 = 1 :

    佐天は空き缶を頭上に大きく振りかぶり、ゴミ箱めがけて思いっきり投げつけた。

    びゅん、と風を切りながら空き缶が宙を飛ぶ。

    「よしっ」

    手ごたえ良好。空き缶は吸い込まれるようにゴミ箱へと放物線を描き――

    「……ぐァ!?」

    コインを入れようと自動販売機に近づいていきた人物の側頭部に命中した。

    14 :

    良いと思います

    15 = 1 :

    その日、学園都市最強にして最高の超能力者、一方通行の機嫌はとてつもなく悪かった。

    まず、朝っぱらから携帯電話がけたたましく鳴って睡眠を妨害されたこと。

    次に、その内容が『電話の男』からの仕事の指示であり、。

    そして、仕事を終わらせるのに予想以上に手こずり、能力使用モードが残りわずかになるまで電池を使ってしまったこと。

    さらには、今こうして路地裏でわけのわからない連中に囲まれているということ。

    「テメエ、一方通行だよな?学園都市第一位の」

    16 = 1 :

    >>15修正

    次に、その内容が『電話の男』からの仕事の指示であり、。



    次に、その内容が『電話の男』からの仕事の指示であったこと。

    18 = 1 :

    「これ見よがしに杖なんてついちまって、

    『無能力者』に負けたって噂はマジだったのか?」

    その言葉を合図にしたかのように男たちは一斉に笑い出す。

    会話をするのもうっとうしい。

    一方通行は、チッ、っと舌打ちをしてガラの悪い男たちを通り過ぎようとした。

    「っと、第一位様が逃げるのか?ずいぶんと臆病風に吹かれたもんだな」

    19 = 1 :

    あの忌々しい最弱に学園都市の最強が敗北したその日から、

    この手の輩がやたら突っかかってくるようになった。

    能力が万全の状態のころは何もせずとも勝手に反射にやられてくれいていたのだが、

    今はそうもいかない。

    (あァ……ったく鬱陶しいったりゃありゃしねェ)

    20 :

    紫煙

    21 = 1 :

    「……スキルアウト……チンケな無能力者の集団が俺にかなうとでも思ってンのか」

    「オイオイ、ずいぶん偉そうだな。

     ここで試しちまうかあ?

     俺たちの新しい『能力』ってやつをよぉ」

    「いつまでもスキルアウトが『無能力者』の集団じゃないってこと、教えてやるよ!」

    一方通行を囲む包囲網がじわっと狭くなった。

    それにあわせて一方通行は無言でポケットの中の銃に手をかける。



    ――結局、能力を使うまでもなかった。

    22 = 5 :

    しえん

    23 = 1 :

    イライラする。

    その雰囲気が周りにも伝わるのか、一方通行の半径3メートル以内には誰も近づくことはなかった。

    (何が『新しい能力』だァ?あんな発火能力、マッチ棒の方がましじゃねェか)

    イライラを増幅された一方通行は杖を乱暴に地面にたたきつけながら早足に歩く。

    女子小学生が顔を引きつらせながら道をあけるのを見て、ようやく少しスピードを緩めた。

    24 :

    >女子小学生が顔を引きつらせながら道をあけるのを見て、ようやく少しスピードを緩めた。

    まさにアクセロリータwwwwwww

    25 = 1 :

    (あァ、コーヒーでも飲むかァ)

    ちょうど目に入った自動販売機に、新製品のコーヒーが並んでいた。

    そろそろ今飲んでいるコーヒーに飽きがきそうなところだったので、

    新しいものを試してみる気になった。

    (これがマズかったらメーカーに2分に一回苦情の電話を入れてやる)

    営業妨害甚だしいことを考えながら、財布から硬化を取り出す。

    それから、一歩自動販売機に向かって足を踏み出したところで、

    本日五つめの不幸が彼に襲い掛かった。

    27 = 1 :

    「誰だコラァ!!」

    佐天が投げたジュースの空き缶を側頭部に受けた白い人物

    ――もちろん一方通行だ――は少々涙目になりながら怒鳴った。

    佐天の肩がびくりと震える。

    まずい。あれはどう見てもまずい。

    真っ白な髪に真っ白な肌。男とも女ともとれる華奢な体形。そこまではいい。

    目つきが異常に悪い。怖い。真っ赤な燃え滾るような双眸が、佐天をにらみつけた。

    あれはどう見ても堅気ではない。チンピラを通り越してヤクザ予備軍である。

    28 = 1 :

    「あ……え、と」

    どうしよう、とあせればあせるほどパニックがひどくなる。

    『ごめんなさい』の一言がなかなか思い出せない。

    「そこの女ァ、何なンですかァ、いきなり空き缶ぶつけくさりやがりまして

    『申し訳ございませン』も言えないド低能ですかァ!?」

    「ひぃ!」

    30 :

    一方通行はマイクスタンドのようにごてごてしい杖を器用に操り、佐天に詰め寄った。

    「ご、ご、ごめんなさいっ!」

    「チッ」

    一方通行が品定めをするように佐天を上から下までにらみ付ける。

    (……なンてことのねェ一般人だな)

    簡単には怒りは収まらない。

    しかしこんな往来で一般人の少女を必要以上におびえさせることもないのではないかと思い直した。

    31 :

    ..

    32 = 30 :

    一方通行が本当に激昂したのは、『空き缶をぶつけた佐天』に対してではなく

    『空き缶がぶつかったという事実』に対してだった。

    少し前までは『反射』によって守られていて、こんな無様なことは決してなかった。

    それがどうだ。

    たとえば、飛んできたのが空き缶ではなくライフルの弾だったら?高指向性の爆薬だったら?

    自分の今の生活を考えるに、それはありえないことではない。

    33 :

    一方通行が品定めをするように佐天を上から下までにらみ付ける。

    (……ババァだな)

    34 :

    支援


    くっ、鯖落ちが無ければ、、、

    35 :

    最近一方さん×佐天さんがはやってるね

    36 = 30 :

    どうしようもない現状に反吐が出る。

    だが、そのイラつきを目の前の少女にぶつけるのも大人気ない。

    「ハッ、今度から気をつけろよ、この低能がァ」

    一方通行は言うだけ言って踵を返そうとした。

    そのとき少女の様子が少々おかしいことに気がついた。

    低能

    その単語が

    佐天のどこか自分でもよくわからない場所に触れた。

    37 = 30 :

    「う……うぅ……」

    「な……」

    「どうせっ……ひっく、あたしはっ……無能……無能力者ですよぅー

     ……うえええぇぇぇぇぇぇ」

    佐天は子供のように泣きじゃくり始めた。

    (なンだなンだァ、この女ァ。この程度で泣きやがってェめんどくせェ

     ……しかもよく見りゃまだガキじゃねェか)

    38 :

    ×……しかもよく見りゃまだガキじゃねェか
    ○……しかもよく見りゃギリギリストライクゾーンにひっかからねえくらいじゃねェか

    39 = 30 :

    実年齢よりも大人びて見える佐天だが、実際は中学に入ったばかり。

    精神的にもまだまだ未熟で、それだからこそかの『幻想御手』に手を出してしまったのだが。

    その幼い泣き顔が、一方通行のよく知る少女に重なって見えた。

    「……ッ、わかった!わかったから泣き止め!俺が悪かった
     ……飴でも食わせりゃァ泣き止むか?」

    「あ゛た゛し゛そ゛ん゛な゛に゛こ゛ども゛じゃな゛い゛です゛ぅ゛ー」

    「あァー!?めんどくせェ!!」

    40 :

    中学生は

    41 = 30 :

    >>40 ババァだけどね☆

    42 :


    幼女 神・仏 LV
    小学生 低 かわいい娘
         高 おねーさん
    中学生 ババア
    高校生 ミイラ
    大学生 化石

    43 = 30 :

    とりあえず、公園のベンチに座らせ、

    自動販売機で購入したジュースを与えると佐天は少し落ち着いたようだった。

    一方通行は同じベンチに少しはなれて腰を下ろし、

    元々買おうとしていた新製品のコーヒーを飲んでいた。

    (マズっ、これならアスファルトでも溶かして薄めたほうが幾分マシだろォが)

    44 :

    泣いている佐天さんが可愛くて生きているのが辛い

    45 = 30 :

    飲み口から口を離し、一方通行はちらりと佐天を見る。

    佐天はいまだにぐずぐずとしゃくりあげながら、「にがうりココア」というなんとも想像しがたい味のジュースを飲んでいる。

    「……ひっ、ごめんなさいごめんなさいごめんなさいっ」

    佐天は一方通行の視線に気づくと、何度も謝罪を繰り返した。

    (……ンだよ。そんなビビるほど威圧的なツラでもないだろォが)

    一方通行に自覚はなかった。

    47 :

    小学五年生から中学二年生までが最強

    48 = 30 :

    このまま黙っていれば佐天は再び泣き出しそうな雰囲気だ。

    一方通行は不本意ながら口を開いた。

    「もうどォでもいい。それより、飲みもン買ってもらってなンか言うことはねェのかよ」

    「あ……ありがとう、ございます」

    一方通行の意外な軽口に、佐天は少し目を丸くした。

    よく見ると、一方通行はヤクザというには若すぎた。せいぜい高校生くらいだろう。

    学園都市の学生にしては珍しく、私服姿なのでどこの学校かまではわからない。

    49 :

    おい・・・どうしたんだ

    50 = 30 :

    「さ、さっきはほんとにごめんなさい」

    「もういいっつってンだろ」

    一方通行は佐天のほうを見ずに返事をした。

    「いえ、それもありますけど……取り乱しちゃって」

    「あァ」

    確かに、いくら悪人面の少年にすごまれたからといって、佐天の態度は不自然すぎた。

    直前に親友の入院や自分の無力さに打ちひしがれていたところに、「無能」という言葉がかけられたせいなのだが、一方通行はそんなことは知らない。

    ストレスたまってンのかガキの癖に、と思った程度である。


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