元スレキョン「もしも、願いひとつだけ叶うなら」
SS覧 / PC版 /みんなの評価 : ★★
1 :
いつもと変わらない日常。
小学生である妹に起こされて、着替えて
やけにきつい坂を登って
ハルヒの憂鬱そうな顔を後ろに俺は授業を受けて
放課後は部室に行って朝比奈さんの淹れてくれたお茶を飲んで
静かに本を読む長門を眺めながら古泉とボードゲーム。
そんな所にハルヒがやって来て滅茶苦茶な事を言い出す。
震える未来人に苦笑いする超能力者、そして特に表情を変えることもない宇宙人。
非日常的な日常。
今日もそんな『悪くない』一日が始まる。ハズだった。
妹の『シャミセンアタック!』
の代わりにプオーッと言う奇妙な音…いやむしろ騒音だな。
で、俺は目が覚めた。プオーッと言う音。
ホラ貝か何かの類か…?とも思ったのだが、にしてはバカでかい。
とにかく、『日常』では絶対に聞くことがないであろう音。
それだけではない。なぜか微妙に揺れている。
そして部屋中を見回した後『違和感』が、恐怖に似た感覚に変わった。
…ここは明らかに俺の部屋ではない。
意味が分からない。
俺は昨日『自分の部屋』の『自分のベッド』で眠った。
『ハズ』ではない。確かに『眠った』のである。
が、ここは『知らない部屋』の『知らないベッド』の上だ。
ミサト「おはよう。起きた?」
ミサト「あなたが6番目の子供、ね。」
2 :
キョンってなんのキョンですか!
フルーツバスケットのネコちゃんですか!!!!!
3 :
キョンってなんだよwwwwしりとりで言ったら負けちゃうよwwww
4 :
とりあえず期待
5 :
>>1乙
面白かった
6 = 1 :
キョン「………!」
いつの間にか、どこかで見たことがあるようなないような黒髪の女がにっこりと笑いながら部屋の中へ入って来ていた。
状況に…頭が追いつかない。
ミサト「あら、そんなに警戒しないでちょうだい。」
ミサト「別に焼いて食べようってわけじゃないんだし」
20代後半か30代前半くらいの胸のでかい綺麗な人だった。
なんとなく朝比奈さん(大)を思い出させる。
ミサト「私は葛城ミサト。ミサトでいいわ。」
ミサトと名乗るそのグラマラスな女性は胸を俺の顔ギリギリまで接近させながら自己紹介を始めた。
ミサト「あなたの上司ってことになるけど…まあそんなに畏まらないでね。」
ミサト「フレンドリーにいきましょ。作戦時以外は、だけどね」
………作戦?
ミサト「あら?聞いてなかったかしら。あなたはエヴァーに乗って戦うのよ。」
エヴァー…
これまた聞き覚えのあるようなないような
ミサト「あなた何も知らされずに船に乗せられたの?確かにテストデータがないとは思ったけど…」
…船
そうか。ここは船の上。
だから微妙に揺れてたのか。
7 :
翼が欲しい
9 = 1 :
ミサト「この時期とは言え、フランス支部もムチャなことするわねー。」
ふ…フランス?
俺は生粋の日本人だぞ!フランスなんて行ったことも…
ミサト「とにかく説明するわ。あなたはエヴァンゲリオン7号機に乗って『使徒』と戦って貰います」
フランス支部
6番目の子供
使徒
エヴァンゲリオン7号機
…ここまで来て俺はようやく『あること』に気が付いた。
キョン「あ…あ…」
頭を抱えるしかない。
ミサト「ちょ…ちょっと?大丈夫?」
話は昨日の夜に遡る。
10 = 1 :
金曜ロードショー。 某局金曜夜9時から始まる番組であるが
その枠内で…『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:序』が放映されると言うことで
ハルヒの提案と言うか横暴というか…。
まあそんなこんなで
俺の家で『SOS団みんなでヱヴァンゲリヲン新劇場版序を鑑賞する会』が開かれたのだが
その際、ハルヒはこんな事を言っていた。
ハルヒ「そう言えばエヴァのゲームって本当につまんないの多いのよね」
キョン「…そうなのか?」
ハルヒ「一応一通りやってみたけど殆どがクソゲーよ。クソゲー。」
ハルヒ「アニメの良さを生かすどころかタイトルに頼った挙げ句に、爆死!って感じだわ。」
古泉「確かに…シークレットオブエヴァンゲリオンは目もあてられませんでしたね」
ハルヒ「私がシナリオ書いて有希がプログラミングした方がよっぽど…」
そう言いかけてハルヒが嫌な笑みを浮かべた。
満面の笑みである。
見ろ。朝比奈さんが小動物のようにプルプル怯え出したじゃねえか。
11 :
キョンはエヴァに乗せられる事が多いな
12 :
「また使途か」書いてる人早く続き書いてください><
13 :
いいじゃない
どんどん続けたまえ
14 = 1 :
ハルヒ「そうね。そうしましょう。」
キョン「……何を、一体どうするんだよ」
嫌な予感がする。
ハルヒ「…エヴァンゲリオンのゲームを作って夏のコミックマーケットで売るのよ!」
キョン「お前そんな事言ったってスペースも時間も…」
ハルヒ「スペースならうちの漫研の所をちょっと貸して貰えばいいし、シナリオならちょちょっと書けちゃうもん。」
ゲームのシナリオって…そんなちょちょっと書けるもんなのかよ。
ハルヒ「CGとプログラミングは有希に任せればいいわ。有希、どのくらいで出来そう?」
長門「…………3日もあれば」
3日!?
…CGも含めて、だぞ?
長門「……もちろん。」
古泉「製品化については僕が手配しておきましょう。」
ハルヒ「さすがは副団長ね!じゃあみくるちゃんには…」
みくる「あ…あたしは…?」
ハルヒ「特典のコスプレ写真集とOPで使う残酷な天使のテーゼのカバーをお願いするわ!」
みくる「ひいぃ…あんな胸の目立つ格好恥ずかしいです…!」
朝比奈さんのプラグスーツ姿
お気の毒ですがすいません。想像しただけでかなり興奮します。
ハルヒ「よし!じゃあ決まり!SOS団でゲームを作るわよ。」
ハルヒ「活動資金もがっぽりね」
MAGAINAX誕生の瞬間であった。
15 = 1 :
ハルヒ「そうねー。じゃ、シナリオだけど…どんな話にしようかしら。」
くれぐれも庵野監督を困らせるような内容はやめろよ。
TV版最終回の二の舞になりかねん。
ハルヒ「分かってるわよ。新劇を潰すようなことはしないわ。」
ハルヒ「そうだわ!オリジナルキャラを登場させて、そのキャラクターを中心に物語が進んで行くって言うのはどう?」
古泉「確かに。それなら『碇シンジの物語』という新劇場版のコンセプトと被りませんし…。名案ですね。」
『名案』なのか?
二次創作のゲームにサークルオリジナルの新キャラを登場させるなんぞ
叩いて下さいとお願いしてるようなもんだぞ。
ハルヒ「ったく。ブツブツうるさいわよ。」
古泉「ではキャラクターの名前と設定はどうします」
なんとも…そのキャラクターは不憫というかなんというか…
ハルヒ「自分の名前を入れられるように設定はするけど…」
ハルヒ「基本的にはやっぱり『キョン』よね。」
…ハルヒ。お前は今一体何を
17 = 1 :
ハルヒ「あんたをモデルにしたキャラクターにするのよ。6番目の子供。7号機パイロット」
ハルヒ「本当は我がSOS団のマスコットキャラクターであるみくるちゃんが良かったんだけど…」
ハルヒ「なんかほら。序盤辺りで死んじゃいそうじゃない」
みくる「た…確かにそうかもですね…。」
ハルヒ「有希は綾波と被っちゃいそうだし、古泉君はカヲル君と被っちゃうでしょ。」
ハルヒ「と、なると残りはあんたしかいないのよ。」
そう言った後、オリジナルキャラクター6番目の子供「キョン」についてハルヒは延々と語り出した。
ハルヒ「キョンはフランス支部から船でやって来るわけよ。」
キョン「ふ…フランス?」
ハルヒ「んで早速水色の7号機に乗って使徒と戦うの。
で、内部電源の場合31秒しか持たないけど
爆発的な力を発揮する『コード100』を使ってシンジ達と協力して使徒を倒す。」
なんじゃ…その謎の機能は。
ハルヒ「コード100ってのは一時的にシンクロ率を100パーセントまでに上げる機能よ。」
おいおい。トんでもオリジナル設定まで登場させる気か。
キョン「しかし…何でそんな事が出来るんだよ」
ハルヒ「実はね、7号機のコアは『キョン自身』なのよ。」
あらゆる既存の設定を無視し、崩壊させかねん、とんでもない事を言い出したぞ。こいつは。
18 = 1 :
ハルヒ「元々その世界にいる方のキョンはコアになっちゃってて…パイロットの方のキョンは別の世界から来た人間」
…人を勝手に殺すな!
しかもコアはあくまで『母親』じゃなかったのか?
古泉「なるほど…。」
俺は全く持って納得できねえよ
完全なるご都合主義じゃねえか。
ハルヒ「さあ、キョンは元いた場所に戻る事は出来るのか!使徒は?サードインパクトは?」
もうむしろそれは『エヴァンゲリオンのゲーム』と呼べるのだろうか。
ハルヒ「同人なんだから自由でいいのよ。自由で。」
ハルヒ「……普通に売り出せば10万枚はかたいわね!」
――回想終了。
と、言うわけで多分…と言うか、絶対
俺はハルヒが書いたムチャクチャ設定同人ゲームのシナリオの中に取り込まれちまったんだろう。
古泉に言わせればシナリオを書いてる内に夢中になって現実とゲームの境目がが…って奴だな。多分。
前にもこんなことあったような、なかったような気がするが…。
19 = 1 :
ミサト「…あの。君、大丈夫?」
ミサトさんが実に心配そうな表情で俺を見つめている。
気付いてないでしょうけどあなたもハルヒの妄想に付き合わされてるんですよ!
申し訳ないと言うか…気の毒と言うか…
ミサト「具合が悪いなら救護班を…」
キョン「いや、大丈夫です。ちょっと考え事をしただけなんで。」
ミサト「そう…。じゃああなたにエヴァンゲリオンと使徒について説明するわね。」
キョン「大丈夫です。さっきはちょっと寝ぼけてただけで全部知ってますから。」
…と、そんな会話をミサトさんと交わしていると突然携帯の着信音が鳴った。
キョン「すいません。ちょっと…」
ミサト「ええ。どうぞ。」
電話…?一体誰だ。
携帯を開き、表示された名前を確認する。
――長門有希
…長門!長門だ!
キョン「…………もしもし」
みくる「つ…繋がりました!きょ…キョンくぅーん…!」
長門の携帯…であろうはずなのだが、何故か電話からは朝比奈さんの声。
20 = 1 :
みくる「い…いま、古泉君とあたしと長門さんで…一緒にいるんです…」
みくる「このままじゃ未来が…未来が!」
すみません朝比奈さん、一体あなたが何を言っているのか…
長門「もしもし。」
キョン「お…おう。長門か。」
長門「あなたに伝えたい事があって電話をした。」
キョン「伝えたい…事?」
長門「もう気がついているとは思うがあなたは涼宮ハルヒが書いたゲームのシナリオの中に取り込まれてしまった。」
長門「今日の夜、あなたがこちらの世界から消失したことを思念体が確認。」
キョン「やっぱり…そうか。」
長門「多分、あなたと私達を繋ぐ事が出来るのはこの携帯のみ、と思われる」
キョン「しかし…どうしてこんな…」
長門「涼宮ハルヒがそう『設定』したから。」
なるほどね。確かにハルヒが作ったゲームの中。
ここでもハルヒは神様って訳か。
長門「CG担当として、涼宮ハルヒからシナリオについて…多少ではあるが詳細を聞かされている。」
21 = 1 :
長門「コード100機能について。」
長門「発動方法はザ・ビースト同様に『モード反転、裏コード100(ヒトマルマル)』と叫べば発動する。」
…罪悪感と言うものを感じないのだろうかハルヒは。
長門「コード100を発動すれば31秒間のみシンクロ率100パーセントを維持。」
長門「パワーも通常の三倍。しかし、受けるダメージも三倍。」
確かに俺が『エヴァそのもの』な訳なんだからな。
長門「それと…31秒を越えるとエヴァ側に引き込まれてしまうから気を付けて使って欲しい。」
男の戰い後のシンジ君の二の舞か。
長門「次にその世界について。」
長門「あなたが使徒を全部倒し終わればゲームクリアとなり、こちらの世界へ帰還出来るものと思われる」
長門「但し、使徒を倒しそこねたりあなたが死んだりすればゲームオーバーとなる。」
みくる「キョンくん!そうなれば…もしかしたら未来が大幅に改変されてしまうかもしれません…」
古泉「この世界自体も、ですよ。全ては涼宮さん…いえ。あなたに掛かっていると言っても過言ではありません。」
たかがゲームが世界の命運を決めるとは…なんともハルヒは迷惑な存在なのだろうか。
日常を忘れ、かつ簡単にリセット出来るのがゲームの良さだろう。
なのに常に現実の崩壊がちらつき、リセットも効かないなんて
こりゃゲームはゲームでも罰ゲームだ。
22 = 1 :
長門「私が現時点で知っているのはここまで。」
長門「なにか困ったことがあれば連絡してほしい。」
長門「こちらからも何か変化があれば連絡する。」
キョン「ああ。」
…ヴィー!ヴィー!ヴィー!
突然、部屋中に響きわたる警報音。
ミサト「まさか…使徒!?」
長門「…使徒が出現したものと考えられる。」
ミサト「キョン君!」
キョン「すまないな、長門。一回切る!」
そう言って電話を切った後、カーテンを開けベランダへと飛び出す。
海の方を眺める…と
大きな魚のような使徒『カギエル』が周りの船を襲っていた。
…どうやら新劇世界と旧劇世界が交じっているらしい。
ミサト「…使徒襲来ね。キョン君、出撃の準備をして頂戴。」
キョン「………はい。」
『いいえ』の選択肢は俺にはなかった。
24 = 1 :
早速パジャマからプラグスーツに着替える。
水色の…TESTと書かれているが別にそんなスケスケでもなく、まあまあ悪くないデザインだ。
しかし、プシュッとやった後に
なんともペッタリと股間に密着するのが非常に気持ちが悪い。
シンジ君も大変だなあ。こりゃ。
ミサト「…アスカ聞いてる?」
一方、ミサトさんは赤いプラグスーツを着たパイロットを映し出した画面を見つめながら話していた。
アスカ『聞いてるわよ』
アスカだ!生?アスカである。
…やっぱりものすごい美人だ。
ミサト「今からそっちに応援を送るから…」
画面に映し出されているのはアスカのみ。シンジ君は乗ってないんだな。
アスカ『応援なんて要らないわよ。愚民を守るのはエリートの役目。私一人で十分よ!』
そう言って、アスカは通信を切ってしまった。
どうやらこのゲームに置いて、TV版もしくは劇場版の知識はあまり役に立たない様だ。
ミサト「ごめんね。もしもの時のために2号機とそのパイロットも配備させてたんだけど…」
ミサト「どうもあの娘、能力は凄いんだけど不安な所があって。」
オペレーター「エントリープラグ、挿入。」
オペレーター「現時点にて異常なし」
オペレーターが何やら小難しい単語を並べている内に下から水の様なものが湧き上がってくる。
…LCLだ。
想像していたのよりも血なまぐさい
25 = 1 :
プールの水が鼻の中に入る、あの嫌な感覚。
ミサト「『有事の際は7号機・パイロット共に出撃させること』。」
ミサト「2号機の補助と言えどもテスト経験もなしにいきなり戦闘命令なんて…」
ミサト「司令もムチャな事言うわよね。」リツコ「……………」
次第に嫌な感覚が無くなってきた。
普通に息が出来る。これは凄いぞ!
オペレーター「エントリースタート」
オレンジ色だったエントリープラグの中が次々と色を変えて行く。
キョン「おお!見える!ミサトさんとリツコが見えるぞ!」
ミサト「…………ちょっと、この数値、マジなの?」
オペレーター「はい。間違いありません。」
リツコ「シンクロ率55パーセント。彼、やるわね。」
27 :
頑張って
28 = 1 :
リツコ「どう?キョン君。動きの方は…」手を持ち上げるイメージをする。
と、確かに動いた。
思ったよりスムーズだ。
…流石は自分と言うか何と言うか。
リツコ「いけるわよ。ミサト。」
ミサト「……………」
納得行かなそうな表情のミサトさん。
多分、この様子だとミサトさんは俺と7号機のトんでも設定を知らされていないんだろうな…。
オペレーター「葛城二佐…2号機が!」
ミサト「アスカが、どうしたの?」
オペレーター「使徒と共に水中へ…」
ミサト「…まずい!2号機は水中用の装備なんてしてなかったのよ!」
リツコ「ミサト。」
ミサト「…………エヴァンゲリオン7号機、発進!」
29 :
触手が欲しい
この大空に触手はためかせ行きたい
30 = 1 :
キョン「うああああああ!!!」
無理矢理甲板へ放り出させる。
………思いっきり舌を噛んじまった。
出来ればもっと優しくお願いしたかったね。こりゃ。
ミサト「キョン君?聞こえる?」
ミサトさんからの通信。
おお…ミサトさんの顔が浮いてるぞ!
ミサト「現在、2号機は水中で使徒との戦闘中。」
ミサト「だけど、水中装備のない2号機はかなり不利なのよ。」
ミサト「とりあえず、私の指示通りに動いてくれればいいから。」
早速、ミッションスタートか。
使徒を倒し損ねる、かつ俺が死ぬとゲームオーバー。
つまりハルヒのシナリオ通りに動かなきゃ現実世界がどうなるか分からない。
…エヴァンゲリオンらしいっちゃエヴァンゲリオンらしいな。
32 :
支援
しかしエヴァに乗ったあたりから早速キョンの口調がぶれ出したなw
33 = 1 :
早速水の中に飛び込む。
水の反発と言うか、そんな感じがこちらにも伝わってきた。
まあ、ミサトさんの言う通り動けば大丈夫だろう。
泳ぎはそんなに得意ではないが、モーターのお陰でグングン進む…と、2号機の姿を捉えた。
…ライフルで使徒を撃っているが水の抵抗で、なかなか命中しない。
その時、またもや通信が入った。
アスカ「ちょっとお!シロート、アンタがなんで居るのよ!」
シロート?もしかして俺のことか。
アスカ「そうよ。テスト経験すらないシロートでしょ。
そんなアンタがここに来たって邪魔になるだけよ!」
キョン「足を引っ張るも何も…既に押されてるじゃねえか」
アスカ「…何よ。シロートがエリートに意見しようってワケ?」
もの凄い形相だ。折角の美人が台無しじゃねえか。
34 = 1 :
アスカ「…今ね。」
アスカ「とにかく、シロートはお家に…」
もう一度ライフルを構えるアスカ。
正直、使徒よりも使徒らしい顔ですよ。アスカさん。
アスカ「帰れっちゅうのののののののおおおおおお!!!!!!!!!!!!!」
ミサト「あ…アスカ!一体何を…!?」
衝撃で視界いっぱいに砂煙が立ち込め、爆音が響き渡る。
アスカ「オラオラオラオラオラオラオラオラ!!!!!!!!!!!!!」
ミサト「落ち着きなさい!アスカ!」
…………カオス。
最後の一発が放たれた後、辺りは静寂に包まれた。
アスカ「……はあ………はあ……」
ミサト「………やった?」
アスカ「ふん。これがエリート・エース・パイロット、式波・アスカ・ラングレーの実力よ。」
カギエル「………………」
カギエル「………………!」
35 = 1 :
ミサト「アスカ、危ない!」
アスカ「…………えっ」
少し動きを止めていた使徒が動き出した。
それなりにダメージは受けている様だが
感じのコアは外しちまったんだろう。
アスカ「う……そ……!」
2号機に猛スピードで迫ってくる使徒。
水中装備のない彼女があんなバカデカい怪物に思いっきり体当たりなんかされれば…
………間に合え…間に合え!間に合え!間に合え!間に合え!間に合え間に合え!
37 = 11 :
さ
38 = 11 :
携帯で無茶をするから…
41 = 1 :
>>35
×感じ○肝心
キョン「くはぁ………!」
スゴォ!というもの凄い音。
そして、腹を抉るかのような衝撃。
痛みも再現されるのか。このゲームは…。
想像以上の痛み。 口から胃液が溢れ出す。
…動けない。
初回のシンジ君にはイライラしたもんだが…あの時、能天を貫かれてたんだ。
こんなもんじゃなかったろう。
雨の中逃げ出したくなる気持ちも良く分かるぜ。
アスカ「ちょっと…シロート?シロート!」
ミサト「…キョン君!キョン君!大丈夫?」
キョン「うぇ………どうにか。」
ミサト「…そう。よかったわ。」
ミサト「アスカ、水中装備のないあなたがあの衝撃をモロに受けてたら機体破損じゃすまなかったわよ。」
アスカ「………………」
そんなやり取りをしていると…使徒がもう一度もの凄い速度で泳ぎ出した。
もう一度、体当たりしてくるつもりか。
今度はあれに耐えきれるかどうか…分からんぞ。
42 = 1 :
アスカ「…………」
難しい顔をしながら無言でドンっとエントリープラグを叩く。
とてつもなくプライドが高いんだろうな…。
ハルヒとは別の意味で何とも面倒と言うかなんと言うか。
ミサト「次に使徒の攻撃を受ければ機体はどうなるか分からないわ。」
ミサト「そうなれば私達もみんなアウト。」
ミサト「アスカ。あなたが優秀なのは良く分かるけどね、それでもどうしようもない事もあるのよ。」
ミサト「アスカ。」
アスカ「……………わかったわよ」
アスカ「愚民を守るのがエリートの仕事。仕事なら…、屈辱にも耐えるわ。」
…そんなに俺と協力するのが屈辱かい
アスカ「私はプロだもの。」
45 = 1 :
アスカ「シロート。もし足を引っ張って見なさい。」
キョン「………ああ。分かってる。」
何というか…俺が言うのもはばかれるのだが
大人と子供が同居してるんだろうな。このアスカは。
アスカ「だけど…どうするつもりよ武器と言えばプログレッシブナイフしかないし…」
俺が見た限り、大砲も殆ど潰されちまってる。
と…なると口に弾をぶち込む事も出来ない。
ミサト「キョン君が突っ込んで来る使徒を手で受け止める…
そしてアスカがプログレッシブナイフで使徒のコアを攻撃。もうこれしかないわ。」
アスカ「でもミサト、さっきダメージを受けた7号機が使徒を受け止めきれるの?!」
ミサト「ぐ…………それは…………」
リツコ「大丈夫よ」
ミサト「リツコ…珍しいわね。あんたがそんな事言うなんて…」
リツコ「ねぇ?キョン君。」
画面越しに赤木博士が俺にニッコリと笑いかけた。
46 = 1 :
さっきも薄々気が付いてはいたが
多分、赤木博士は『コード100』について知っている。
でなきゃあんな事、赤木博士が言う訳がない。
ミサト「やってくれるわね?キョン君。」
やるもやらないも
これは早速…出来れば使いたくもない危険なもんを使わざるを得なくなった。
と、言うか何とも『使わなければいけない』状況に追い込まれた気もしなくもないが…
アスカ「じゃあ、頼んだわよ。シロート」
そう言ってプログレッシブナイフを装備するアスカ。
そして猛スピードで再び突進してくる使徒。
俺は覚悟を決めて、両手を開いた。
47 :
しえん
48 = 1 :
思いっきり体当たりしてくる使徒。
衝撃で腹の痛みがぶり返してくる。
…腕が痛い。痛い?
『痛い』を通り越して…もぎれそうだ。
足も持たない。筋が切れそうだ。
筋肉も骨もギシギシと音を立てる。
キョン「アスカ!早くコアにぶっ刺せ!!」
アスカ「分かってるわよ!私に命令しないで!!!」
アスカ「ウオオオリャアアアアアアアアアア!!!」
アスカが使徒のコアにプログレッシブナイフを突き刺した。
火花が散り始める。
…………今だ!
49 :
おっぱい
みんなの評価 : ★★
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