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元スレハルヒ「ねえキョン、バトルロワイアルって知ってる?」
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「ねえ、結局最後はどうだったのよ?」
「最後?」
「しらばっくれないの。長門さんと、どうなった? どうしてあなたが生還した?
あと三秒で首輪は爆発するとことだったのに」
その出来事から、まだ一時間も経ってない。
記憶は痛いほど鮮明だった。
あの時。
首輪がけたたましい警告音を鳴らしていた時。
長門は自分のオートマチック式の拳銃を拾い上げるとこめかみにあてた。
俺だけ生き残らせて、お前は何がしたいんだよ!
そう思った。
とっさにそれを止めようと俺は長門の手を掴んだ。
運悪く俺の親指がトリガーにかかってしまった。
無我夢中だった俺はそれに全く気付かずに力を込め、拳銃を引きはがそうとした。
ぱぁん
銃声がすると首輪の音は止んだ。
足元では長門有希が体を投げ出して倒れていた。
実にあっけない出来事だった。
「最後?」
「しらばっくれないの。長門さんと、どうなった? どうしてあなたが生還した?
あと三秒で首輪は爆発するとことだったのに」
その出来事から、まだ一時間も経ってない。
記憶は痛いほど鮮明だった。
あの時。
首輪がけたたましい警告音を鳴らしていた時。
長門は自分のオートマチック式の拳銃を拾い上げるとこめかみにあてた。
俺だけ生き残らせて、お前は何がしたいんだよ!
そう思った。
とっさにそれを止めようと俺は長門の手を掴んだ。
運悪く俺の親指がトリガーにかかってしまった。
無我夢中だった俺はそれに全く気付かずに力を込め、拳銃を引きはがそうとした。
ぱぁん
銃声がすると首輪の音は止んだ。
足元では長門有希が体を投げ出して倒れていた。
実にあっけない出来事だった。
「ふうん……」
彼女は俺を見て薄く笑った。
「変な話ね。まあどこが、とは突っ込まないでおくわ」
彼女は立ち上がって部屋を出ようとする。
逃がすか。
俺には確かめなければならないことがある。
長門が使っていた拳銃を彼女に突きつける。
彼女は少しだけ驚いたようだったが、すぐにからかうような口調で俺に言った。
「それ、弾込めてないんでしょう。そうじゃなきゃ船内に持ち込めるはずないもの」
そう。
この銃に弾は込められていないはずだった。
長門と俺の拳銃、どちらともあの死ぬ間際では殺傷能力のない鉄の塊だったはずだ。
俺はあの後ずっと長門と一緒にいたが、あいつが弾を込めるのを見ていない。
それでも弾はここから発射され、長門有希の命を奪った。
なぜだ。
彼女は俺を見て薄く笑った。
「変な話ね。まあどこが、とは突っ込まないでおくわ」
彼女は立ち上がって部屋を出ようとする。
逃がすか。
俺には確かめなければならないことがある。
長門が使っていた拳銃を彼女に突きつける。
彼女は少しだけ驚いたようだったが、すぐにからかうような口調で俺に言った。
「それ、弾込めてないんでしょう。そうじゃなきゃ船内に持ち込めるはずないもの」
そう。
この銃に弾は込められていないはずだった。
長門と俺の拳銃、どちらともあの死ぬ間際では殺傷能力のない鉄の塊だったはずだ。
俺はあの後ずっと長門と一緒にいたが、あいつが弾を込めるのを見ていない。
それでも弾はここから発射され、長門有希の命を奪った。
なぜだ。
おかしい。
この世界はおかしい。
つなぎあわせで作られたハリボテだ。
俺は引き金に力を込めようとする。たぶんこの拳銃からは弾は発射されるだろう。
確信があった。
俺はこの女を殺して、みんなの敵打ちができる。
「キョン」
おかしい。ここはおかしいんだ!
担当教官であるはずの女が涼宮ハルヒに見えるなんて間違っている。
ハルヒはあの島で死んだはずなんだ。
死んだじゃないか、俺を庇って穴だらけになって!
涼宮ハルヒは記憶よりも少し大人びた風貌をしていて、軍服姿がよく似合っていた。
「残念ね。あんたとは仲良くできると思ったのに」
駄目だった。引き金を引けない。
涼宮ハルヒにしか見えないこの女を殺せない。
俺の好きだった涼宮ハルヒが死んでも、この涼宮ハルヒは生きている。
もうこれ以上俺はこいつの未来を奪いたくない。
「銃口を向けた以上、反逆罪よ。弾がなくともね」
涼宮ハルヒは俺の額に小型の拳銃を押し付けると、引き金を引いた。
今日こそは一番乗りだろうと思った。
なんてったって集合時間の三十分も前だ。
俺は自転車を止め、公園へ向き直ると驚愕した。
「遅いわよ! キョン!」
ハルヒが怒ってるのか笑っているのか判別しづらい顔で言った。
見渡すと全員がそこにいた。
鶴屋さんが八重歯を見せて笑い、
国木田、谷口がいつもの馬鹿みたいな会話で盛り上がり、
古泉は雑誌からそのまま抜け出てきたような体で、
朝比奈さんは相変わらずの天使のスマイル、
長門は無表情、だけど心持ち嬉しそうに見える。
俺は少し遠くからこちらを眺めていた朝倉涼子に声をかけた。
「一緒に行こう。きっと楽しいから」
朝倉は恥ずかしそうにはにかんで輪に加わる。
これでいいんだ。
もう争いが起こることもない。
「おい、ハルヒ」
「なによ」
「早く行こうぜ」
「またわたしはあなたに再生されたの?」
「そう」
「今度は一体どんな役回りかしら、どうせ消える運命なんでしょうけど」
「わたしに溜まったバグは膨大。もう制御できない状態にある」
「そうみたいね。ここは情報統合思念体も介入できない空間みたいだし」
「だからわたしはわたしの抹消を試みることにした」
「なるほど? それにしては面倒な方法をとったのね。本のフィクションを
ベースにプログラミングするなんて」
「涼宮ハルヒが熱中していた本を適用した。説明は省く。あなたと記憶を共有する」
「―――わかったわ。一日だけ自由に振る舞えるってことね」
「……ただ」
「わかってるわよ、彼には手を出さない。一回消されたことがあるからよく理解してるつもり」
「それで? あなたは彼に何を望んでいるの?」
「わたしの破壊」
「それだけのために、わざわざこんなことを?」
「そう」
「そう」
「今度は一体どんな役回りかしら、どうせ消える運命なんでしょうけど」
「わたしに溜まったバグは膨大。もう制御できない状態にある」
「そうみたいね。ここは情報統合思念体も介入できない空間みたいだし」
「だからわたしはわたしの抹消を試みることにした」
「なるほど? それにしては面倒な方法をとったのね。本のフィクションを
ベースにプログラミングするなんて」
「涼宮ハルヒが熱中していた本を適用した。説明は省く。あなたと記憶を共有する」
「―――わかったわ。一日だけ自由に振る舞えるってことね」
「……ただ」
「わかってるわよ、彼には手を出さない。一回消されたことがあるからよく理解してるつもり」
「それで? あなたは彼に何を望んでいるの?」
「わたしの破壊」
「それだけのために、わざわざこんなことを?」
「そう」
「情報統合思念体に申請すれば、あっという間に処分が下るのに」
「……わたしは彼以外の人間には壊されたくない」
「ふうん。へえ、このなんだかどろどろしてて形が掴めないのが、あなたがバグをそこまで
溜めることになった要因ね」
「…………」
「わたしにも理解できるときがくるかしら」
「わからない」
「まあいいわ。結局わたしはあなたに従うしかないってことよね。
もしここでわたしが情報統合思念体にアクセスしようとしたら、あなたはわたしを消去するだろうし」
「……涼宮ハルヒの力をある程度制御できたとはいえ、彼女が何を引き起こすかは未知数。
私が把握できないもあるかもしれない。あなたはそのバックアップ」
「……わたしはもう集合場所へ行く」
「長門さん、心配しないで。ちゃんと転入してくるわよ」
朝倉涼子は朝日を見つめながら、明日を思った。
終
「……わたしは彼以外の人間には壊されたくない」
「ふうん。へえ、このなんだかどろどろしてて形が掴めないのが、あなたがバグをそこまで
溜めることになった要因ね」
「…………」
「わたしにも理解できるときがくるかしら」
「わからない」
「まあいいわ。結局わたしはあなたに従うしかないってことよね。
もしここでわたしが情報統合思念体にアクセスしようとしたら、あなたはわたしを消去するだろうし」
「……涼宮ハルヒの力をある程度制御できたとはいえ、彼女が何を引き起こすかは未知数。
私が把握できないもあるかもしれない。あなたはそのバックアップ」
「……わたしはもう集合場所へ行く」
「長門さん、心配しないで。ちゃんと転入してくるわよ」
朝倉涼子は朝日を見つめながら、明日を思った。
終
>>1乙!!!!
>>1乙!!
他のやつらも乙!!
他のやつらも乙!!
初SSでお見苦しい点(最初の読みづらさとか)もあったと思いますが
完結できて本当によかったです。
最後のほうぐだぐっだになっちゃってすいませんでした><
保守、レスしてくれた方、みなさんありがとうございました!
完結できて本当によかったです。
最後のほうぐだぐっだになっちゃってすいませんでした><
保守、レスしてくれた方、みなさんありがとうございました!
これは長門が自分の存在を消すために、SOS団+αを巻き込んだっていうこと?
うーん、なんというか最終的に説明不足な感
携帯で二日にわたって保守してただけに残念だ
携帯で二日にわたって保守してただけに残念だ
おもろかったよ。
でもやっぱ補足エピソード欲しいな。wkwk
でもやっぱ補足エピソード欲しいな。wkwk
みんなの評価 : ★★★
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