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元スレキョン「お前は中学の時の……」
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金田「俺や、キョン。久しぶりやんけ」
キョン「あ……金田か」
金田「お前に会えて嬉しいわ。ちょいダベろうや」
キョン「今あんま時間がだな」
金田「ええやん、ちょっとでええねん」
キョン「…………」
こいつは中学の同級生、金田光一。
中学時代は学校一の不良で、暴力と女とイジメが大好きな
どうしようもないクズ野郎だ。かくいう俺も、軽いイジメ的な事を
受けた事があるこいつは、喋るのも嫌だぜ。
金田「なあ、お前こないだめっちゃ可愛い子3人と歩いとったやろ?
あれお前の女か?」
キョン「別に女とかじゃない」
ハルヒ達のことか……。こいつに見られてるとはな。
金田「ほな紹介せえや。お前あんなん独り占めはあかんで」
キョン「紹介って言われてもだな……」
そもそも金田とは親しくないし、何度かイジメを受けた事がある程度だ。
なんでこんなに馴れ馴れしいんだよ。
金田「ええやん。俺とお前の仲やろ? なんかアカン理由でもあんの?
意味わからんで、それは。お前地元のツレと高校のツレどっちが大事や?」
キョン「そ、そんなこと言われても……いやちょっと無理だ」
意味がわからんのはお前だ……中学出てブラブラしてるお前には
中学時代の知り合いが全てかもしれんがな……。
金田「お前て、その顔であんな女とやれる思ってんの? 無理やて。
あーわかった、俺がすぐやらせる女回したるしそれでええやろ?」
キョン「別にそんなのいらん……悪いが、もう失礼する」
もう嫌だ。逃げよう。
金田「待てておい。逃げんなや」
肩を思い切り掴まれた。いってぇ……。
金田「これからお前の家いこうや」
キョン「は……来てどうするんだ……」
金田「呼ぼうや、そいつら」
キョン「そ、そんなの無理だって」
金田「ええから、呼んでみたらええねん。絶対来いゆうたら来よるて」
キョン「そういう問題じゃ……いてて!」
で、結局連れてきちまった。
くそう……。
金田「なあ、プレステ3あるやんけ。貸してくれや」
キョン「え、いや、今やってるし……」
金田「そんな毎日やるわけちゃうやろ? すぐ返すしええやろ。
帰る時、持ってかえるし箱にいれといてくれや」
なんで箱がいるんだよ! 売る気満々じゃねえか……。
金田「で、電話まだなん? はよ掛けえて」
キョン「…………」
金田「あーほな俺が掛けるし番号ゆえや」
キョン「え……」
金田の携帯に貼ってあるプリクラ……
見覚えのある女が、目の前のブッサイクな男と
き、キスしてるんだが……なんだこれは?
金田「あーこれか? そいやお前佐々木と仲良かったな。
でもお前ヤらへんかったんやろ? 俺が食うたったわ。
一週間朝から晩までヤリまくったらさすがに飽きたし
ツレにやったけどな」
こいつは何を言ってるんだ? そんな事ありえんだろ……ありえないって!
金田「あいつな、俺に捨てられる時『ちんちんくださいお願いします』
ゆうて泣いとってんで。アホやろ?
まあ俺のセックスが上手すぎるからやけどな」
キョン「…………」
嘘だ、嘘に決まってる。嘘に……。
金田「まあそれはどうでもええねん。
何番? ゆえや。はよう」
キョン「さ、さあ……携帯番号しらん」
殴られた。平手でバチンと。
な、なにしやがるんだ……
キョン「う…………」
金田「もうええからお前の携帯貸せや。
俺が掛けるわ」
キョン「だ、だめだ……」
強引に携帯を取り上げられる。
ああチクショウ! 俺にもっと腕力があったら
こんな奴張っ倒してやるのに! クソッタレ!!
金田「さて、こいつに掛けるか」
って、お前ハルヒ達の名前知らんだろう……
金田「んなもん着歴みたらバレバレやん。
りょうみやハルヒいうやつから掛かりまくっとるで」
う……ハルヒ……すまん。
でもお前なら、こんなクソ野郎の相手しないよな?
ハルヒ「もしもし……誰?」
金田「あーおれキョンのツレの光一。知ってる?
知らんか。わはは」
ハルヒ「は? キョンの友達? キョンに代わりなさいよ」
金田「代わったらええのん? ほらキョン、代われて」
ああ……ここで俺がハルヒに注意したら、ハルヒは助かる。
キョン「も、もしもし。俺だ。あのな、ハルヒ。
別に来なくていいぞ! 来るな! 来……」
腹に蹴りが入った。メチャクチャいてぇ……う……ぐ……。
ハルヒ「はぁ? 何言ってるのよキョン?」
光一「あーもしもし。なんかキョンがな、ハルヒちゃんの凄い秘密
教えてくれるゆうてんけどな、
そんなん本人おらへんのに言うたらあかんで、ってキョンに
ゆうてやってん。そんで電話したんやけど、この通りやで」
ハルヒ「秘密? 何よそれ? 意味わかんない。ああもうバカキョン。
今すぐ行ってぶん殴ってやるってキョンに言っておいて!」
キョン「ぐ……ぐほ……げほっ……」
光一「ハルヒすぐ来るて」
おい……ハルヒ、来るなよ……バカ野郎!
光一「めっちゃ気の強そうな女やったな。
ああいう女落とすの好きやわ俺。
なあキョン、お前ハルヒに惚れてんの?」
キョン「…………」
光一「悪いな。女回したるし。
お前によー似おとる女やで」
くそ……くそ……格闘技でも習ってりゃよかったぜ。
こんなクズ野郎一人、どうにもできないんだからな……。
光一「あのな、いうとくけど、いらん事言うたら殺すで?
俺の族のケツモチが、どこの組かしっとるやろ?」
そんなもん知るわけないだろ……族って暴走族か?
化石かよ……
光一「組のな、木村さんゆう幹部の人と仲ええんやけどな、
よー死体埋めたりしたはんねん。お前、山と海どっちが好きや?」
キョン「…………」
こいつは頭がおかしい……最低の下衆野郎め。
光一「お、来たで。連れてこいや」
チャイムが鳴る。ハルヒ……なんで来ちまうんだよお……。
ハルヒ「キョン! なによ秘密って! 変な事企んでるんじゃないでしょうね?」
キョン「いや、それは……」
光一「うっわ、めっちゃかわええやん!
ハルヒちゃんの顔がどんなんかいうのが秘密やってん」
ハルヒ「は? はあ……?」
ハルヒ「ふうん、キョンの中学の同級生ね」
光一「キョンとはめっちゃ仲よかってん。
ハルヒちゃんとも仲ようなりたいわ」
ああもう、殴れ、殴れよハルヒ!
ほら、そんなに近づいて座られて不快だろ!
ハルヒ「でも、キョンの友達にしては割とカッコイイわね。
それに体格いいし。なんかスポーツやってたの?」
光一「せやろ? よう言われるねん。
スポーツはケンカとセックスが得意やで!」
おいハルヒ、このトミーズ雅みたいなツラの男のどこが
格好良いんだよ? お前の目は狂ってるのか?
それから、俺は情けない事に金田の脅しを恐れて、
殆ど口を挟む事なく二人の話を聞いていたが……
ハルヒ「へえ、暴走族? 楽しそうね!
あたしも混ざりたいわ!」
光一「土曜に集会するからおいでや。
俺のヨンフォアのケツに乗せたるで。
俺はええ女しか乗せへんねん。バイクもセックスもな」
なんでそんなに楽しそうに喋るんだよ……ハルヒ!
ハルヒ「え、彼氏? 居ないけど」
光一「好きな男とかおらんのん?」
俺の方を一瞬チラっと見るハルヒ。
ああもう、これを止められるならお前と付き合ってもいい!
俺の事が好きって言ってくれよ!
ハルヒ「……別に。居たかもしれないけど、
ハッキリしない優柔不断な男は好きじゃないわ」
光一「あーそういう男サイアクやな!
俺めっちゃハッキリしてるで! 女に評判ええし」
ハルヒ「そうね、金田くんはモテそうなタイプだわ」
…………ハルヒ……。
どうしたんだお前……。
光一「宇宙人とかそういうの好きなんや?
俺宇宙好きやで! ジュラシックパーク見たし!
あれ、それは宇宙ちごたか」
ハルヒ「不思議がどこかに転がってないかなーって
いつも探してるんだけど、見つからないのよね」
光一「俺の家、めっちゃ不思議なもんあるで!
な、見にくるか? おいでや、見したるし」
なわけないだろ。なあハルヒ、お前は本当に行くほど
バカじゃあないよな……?
ハルヒ「ホント! 見たいわ! 今すぐ行きましょ!」
何を……言ってるんだよ……なあ!
光一「じゃ行こや! ほなキョン、ハルヒ俺んちに連れていくわ」
キョン「あ、お、俺も行く!」
光一「悪いなキョン。一人しか見せられへんねん。
秘密の秘密やねん、マジで」
ハルヒに見えない角度で、すげえ恐ろしい目で睨んできやがる……。
ハルヒ「ならしょうがないわね。じゃああたし行って来るわね」
光一「いこやいこや、もうな、すんごい不思議やから!」
やばい、やばい、止めないと! 止めないと!
キョン「おい! ちょっと待て!」
ハルヒ「え? どうしたのキョン」
光一「ああそやった、プレステ3借りるんやったな。
ハルヒ、先出て家の前でまっといて」
ハルヒ「うん、わかったわ」
ち、違う……ハルヒ待て!
光一「お前ごちゃごちゃうっさいねん……」
キョン「ぶっ……! あ……う……」
鼻っ柱を殴られた。鼻血、鼻血が!
ああ、くそ……
光一「ハルヒはお前のもんか? ちゃうやろが。
せやったら口出すなや」
髪の毛を掴まれて引き摺り倒される。
腹に……蹴り……
キョン「ぐああっ!!」
光一「まあ誰のもんやろうと抱きたい女は抱くで。
焼肉定食が自然のおきてじゃ」
顔を踏まれる、くそ……くそおっ!!
光一「ほんまお前弱いの。生きてる価値ないわ。
あ、プレステ3借りていくさかいはよ箱入れて。
カセットも全部な」
キョン「う……う……」
泣きながら、鼻血をダラダラ垂らしながら奴の要求通りにする……
なんだよこれ? 夢だろ? 夢オチでいいから嘘っていってくれよ!!
光一「ありがとさん。これ100年後に返すわ。
ほなハルヒとオメコしてくるわ」
キョン「ううう……うううう……」
こんな……こんな事ってあるかよ……こんな事……!
いつのまにか名前が金田から光一になってたがそんなミスはどうでもいい!
なんとかしないと、なんとかしないと!!
中学の生徒名簿……生徒名簿……か……金田……あった!
俺はとりあえずの止血をして、押入れから金属バットを取り出した。
キョン「殺して……やる……」
家を出る前に台所で包丁を一本取り、布巾で包んで
ズボンに突っ込み服をかぶせる。
刺し違えたって構わん、ここまでされて、
なおかつ惚れた女を犯されでもしてみろ、俺はお前を絶対……!
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