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    元スレ新ジャンル「鋏」

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    251 = 78 :

     「うぉっ?」 ポロッ

    db 「ンマア板チョコもうまく割れないだなんて!」

    db 「童貞がバレンタインに見栄を張ってそんなもの食べようとするからよ」

     「平日ですよ本日は」

    db 「手も汚さずに板チョコを華麗に割って食べられるのは、クピドがリア充にのみ与えし神佑!」

    db 「童貞が真似をしたって変に割れた欠片が床に飛び散り、ほろ苦さをかみしめるだけ」

    db 「童貞はおとなしくギザギザのついたキッチン鋏でお切りなさい!!」

     「どうせ全部食うんだから、そのままかじりついてもよかったよな、そういや」 ガジガジ

    252 = 83 :

    「なんでお月見には薄なんですか? あれでは駄目だったんですか?」

    「蕭々」

    「葭だか葭竹だか知らんが大きすぎるだろう。それに」

    「どいつもこいつも同じ方を向いて、主の救いの御手からこぼれた亡者どもの行列みたいだ」

    「ものも言わずに重たい頭を陰気に垂れて、とても月など見ちゃいまい」

    「薄だって幽霊の正体じゃねーか」

    「……そこまで言うなら、今年は薄はやめてこいつで呑んでやろうか?」

    「じゃ、薄の代わりにこいつ剪ってこか。五本ぐらいでいいかな」 チャキチャキ

    「待て」

    「すでに命を狩られたものに、その上、鋏を入れるというのもひどい話だ。ここでやろう」

    「えー」

    「ん? 夜中にひと気のない川辺でこいつらと過ごすのは怖いのかい?」 クス

    「ハハハ。モノと灯りがなけりゃたむれないって、チンピラヤンキーじゃあんめーに」

    「そうかい。せいぜい連れて行かれないよう、気をつけるんだね」

    「連れてかれたところで、向きからするに、どうせ川上じゃん」

    253 = 78 :

    男 チョキン db 「クロオオオスボンバアアア!」

     「……」

    db 「……」

    男 チョキン db 「クロオオオスボンバアアア!」

     「ねえ……枝剪りに合わせて変なこと喚かないでくれる?」

    db 「右の刃と左の刃がテコの原理の力で引き寄せられて獲物を刈る……」

    db 「アアまさにクロスボンバーそのものじゃない!」

    db 「マグネットパワーがなくても蛍石をかじらなくても、鋏さえあれば誰でも完璧超人になれるのよ!」

    db 「オオむしろ鋏そのものが完璧超人!!」

     「あの根っこ、鋏で切って調理する気か!」

    255 = 78 :

     「くそっ……この段ボール……なかなか……」 グググ

    db 「しっかりしなさい童貞! 刃の力を段ボールにきちんと垂直に当てて! 斜めになってるわよ!」

     「やっぱ鋏じゃ切りづれえな」

     「かといって滅多にバラすもんじゃなし、段ボールカッターわざわざ買うのもなあ」

    db 「こ、この童貞ッ!」

    db 「男の甲斐性のなさを棚に上げて女のせいにするなんて!」

     「いやいやいやいやいやいやいやいやいや。道具ってのは大事だろうが」

    db 「アアでもこれが惚れてしまった弱みなのね。わたしに貴方は捨てられない!」

    db 「捨てられるのはこの段ボールだけ!!」 シャコッ

     「百均のやつでもいっか。どうせ滅多に使わねえし」

    256 = 83 :

    「なんだよまだ朝飯も食ってねえ時間にー」

    「雨あがりの朝は外に出てみるもんだよ」

    「朝っぱらからそれ言いにわざわざ来たんかい」

    「見たまえ。雲がいい色をしている」

    「こんないいものを見ながらの朝一番の一杯はたまらないねえ」 シュコッ

    「雨あがりの朝の色つき雲がきれいなのは認める」

    「認めるが、自分ちでやれ脳肝野郎ッ!」

    「つれないなあ。たまには気心の知れたのと一緒に拝んだっていいじゃないか」

    「なんにでもかんにでも拝んだり興を感じたりするようになったら、もう年だよ」

    「無造作にちぎって重ねたようなのがまたいい」

    「鋏できれいに切った切り絵もいいが、こういうのは切ると逆に駄目だな」

    「おまえってさー。ちぎったもんフェチかなんかなのー?」

    「ふ、ふ」 ゴクゴク

    「朝っぱらからビールって……メシはどうしたんだ」

    「君には期待している」 クス

    257 = 78 :

    db 「裁ち鋏を打ち直し作れる限りの爪切り鋏を作りなさい」

     「何のために」

    db 「鋏に生まれられなかった貴方のために」

    db 「そしてその咎を贖うために」

     「……何が何だかわからない……」

    258 :

    蒼星石かと思ったら全然違った

    259 = 78 :

     「どうした。また何かくだらんこと考え込んでんのか?」

    db 「アアちょうどよかったわ貴方! 童貞の意見も聞きましょう!!」

     「それが答えてほしい奴に言う言葉か」

    db 「呪われた鋏なんだけど、妖鋏と魔鋏、どっちがそれっぽい呼び方だと思う?」

     「どうでもええわァッ!」

    db 「外見的にはカシメを爬虫類っぽい生物の眼にすればそれっぽくなると思うの」

     「お前ご自慢のテコの原理の支点に当たる部分だけどいいの?」

     「半端ない力かかるよ、その生身部分」

    db 「耐えるわ愛の力で! 貴方だけを見つめながら!!」

     「オレじゃなくて切ってる対象物をちゃんと見ててください」

    260 = 83 :

    「あれ以外にも」 ツイ

    「玲瓏」

    「千年前の酒飲みが呑みながら見ていたものと、まったく同じものって、何があるかな?」

    「川とか海とか山とか? あーでも完全に一緒じゃあないな、あいつらは」

    「ほんの千年前なんだな」 チビチビ

    「さっきまで同じものを見ながら呑んでいた大宮人がまだ近くにいそうに思えば、そうも思えてくる」

    「バスの座席に前の奴のぬくもりがまだ残ってるみたいな?」

    「違う」

    「千年前の大宮人どもってたいがい糖尿病だよ。むしろそこにいたらぶん殴ってでも止めたれや」

    「……」 コトン

    「特に道長さんがひどい」

    「糖尿病に加えて、心臓はやたらと痛んで死にかける、眼はほぼ見えなくなる」

    「最期はおっぱいみたいな腫れ物が背中にできて、もがき苦しみながら逝っちまったんらひょぅっ?」

    「……こないだのあの “舌切” はどこにやった?」 ムニ

    「嘘ちゃいわひゅ! それにえろは切るおんひゃう! 抜くおんや!」 ジタバタ

    261 :

    自殺志願……

    262 = 78 :

     「スープにパセリでも散らすか」 プチプチ

    db 「キャア童貞なにをしているの! ガイアの怒りに触れたいのッ!?」

     「……また……ですか」

    db 「エエ何度でも言わせてもらうわ」

    db 「パセリを手で摘めるのは永遠に青春の光を放つリア充のみ!」

    db 「朽ちたる童貞の手では茎の筋が上手くちぎれず、本体までも傷め枯らしてしまうだけ!」

    db 「いかなるシーンにおいても油断せず過信せず常に鋏を使いなさい!」

    db 「オオ鋏を使うだけで恥ずべき童貞もリア充と同じ生活を営めるッ!」

    db 「鋏ッ! 何という主の恩寵なの!!」

     「嘘だッ!!」

     「最後の最後に神さまが救うのは童貞だけだって、よっちゃんも言っていたッ!!」

    db 「アラ貴方やっぱり童t

     「いやそれとこれとはこの際別な」

    263 = 83 :

    「あ……ありのまま、今、起こった事を話すぜ!」

    「夜に花がたくさん咲いたと言うから来てみたら、そこにあったのは白粉花だった」

    「月下美人とか烏瓜とか、そんなスゴイもんじゃあ断じてねえ」

    「もっとちゃちい花が咲いているのを見てしまったぜ……」

    「たしかにそれもうちにはあるけど、勘違いしたのは君の勝手だ」 チビチビ

    「それにこいつは二段咲きだよ?」

    「そんぐらい見たことあるわああああアアアァァァァァァァーーーーーー!!!!」

    「ふ、ふ。何度見てもいいものだろう?」

    「アタイ、もう誰も信じないッ! 恋なんて二度としないッ!!」

    「そうかい」 

    「白粉花のいいところってのは、鋏使わなくても節のところで面白綺麗に折れるとこじゃーん」

    「おいおい。うちのはまだ折られたら困る」

    「それより早くその水羊羹を出してくれ」

    「俺はッ! 月下美人がたくさん咲いてると思ったから食い物持ってきたんだよコンチクショウが!」

    「白粉花は美人だよ」 クス

    264 = 78 :

    db 「恋に破れたハートマークは、真ん中でギザギザに割れているわよね?」

     「そういう表現は多いね」

    db 「ああいうふうな形に切れる鋏のことはご存じかしら?」

     「……まさか!」

    db 「ホホようく覚えておきなさい」

    db 「鋏を怒らせると人類は恋さえ実らせられなくなるということを!」

    265 = 83 :

    「酔い覚ましに少し疎水の方を歩いて帰るか」

    「へーい」

    「悪かったね。酒蔵開きに付き合わせて」

    「別にいーよ。実質、地元の名産展なんだし」 ズシリ

    「だがこれで俺が何か作ってくれると思っていたら、そいつは大きなミステイクッ!」 クワッ

    「いつ見ても……ここの桜はどいつもこいつも宿り木のパラダイスだな」

    「さらっと流されたー疎水のアホー」

    「これで枯れずに毎年ちゃんと咲くんだから、桜もたいがい我慢強いよ」

    「どこぞの酔っ払いに搾取され続ける俺もたいがい我慢強いぜ?」 ニカッ

    「こんなに宿り木があればドルイド僧も大喜びだろう」

    「さらっと流されたー疎水のボケー」

    「ドルイドが好きなのは樫の木についてるやつだろ? 桜はどうよー?」

    「黄金の鎌ではなく花鋏でも使うんじゃないか? 華道の古い流派が使ってそうな」

    「それもうケルトの儀式やのうて、日本の華道の行事ですやん」

    「そうかい。難しいもんだねえ」

    266 = 78 :

     「とはいえ明王さまに鋏を持たせたとしても、だ」

     「悪霊を切ってくれるどころか、こっちの首根っこ押さえられて丸坊主にされそうな気しかせんのよ」

    db 「じゃあ和鋏をお持ちいただけばいいじゃない」

     「それはそれで人の服剥いで勝手に繕い始めそうでイヤ!」

    db 「アラ萌えるじゃないの」

    267 = 83 :

    「せんせー! どうしてボクの作ったものはいつもいつもゲロ水に上前はねられるんですかー?」

    「自分一人が被害者みたいな面はやめてほしいな」

    「この焼酎だって樽で熟成中に、自然と何%かは上前をはねられてるんだ」 タプン

    「伏して慮るに、そいつはふつうの蒸発分ではないでしょうか?」

    「 “天使の取り分” と言ってくれ」

    「おまえ天使と同レベルなの? 終末の日にラッパ鳴らしながら人類虐殺するっつう噂のアレと!?」

    「だが君の作る手羽先の甘辛煮はなかなかいける」

    「なにが “だが” だよ。食う気か天使の手羽先」

    「言ってたら急に食いたくなってきたよ。君に天使は付いてないのか?」

    「いても味がしみるまで、今から作っても時間かかるぞ」

    「なら骨の間と関節に鋏を入れて細く分けて、たれでもつけて焼けばお手軽だ」

    「煮たのが食いたいんじゃなかったんかい」

    「君がわがままを言うから譲歩してやったんじゃないか」

    「いや待て。話の発端はおまえのわがままだ!」

    「そうかい」 チビチビ

    268 = 78 :


    db 「左手で鋏の刃を握りしめ、右手で普通に開こうとした場合、鍛えられるのはどっちの手?」

     「正解は……オレぁそんなひまなことなんざしねえ、だ!」

    269 = 215 :

    鋏の織り交ぜ方が自然で尊敬する

    270 = 83 :

    「ずいぶんとまあ暗くなったもんだねえ」 トボトボ

    「おまえがついでで足を伸ばすから、こんな時間にこんな山道ほっつき歩いてんだよ俺たちは!」

    「ふ、ふ。化物の一匹も出そうで素敵じゃないか」

    「こういう夜道で怖いのは化物じゃねえよ。ろくに灯りもない街道ですれ違う大型物流トラックだよ」

    「そう思えば昔はよかったよ。魔除けで何とかなったんだから」

    「だが俺たちはッ! 現代を! そして未来を生きている!!」

    「……鋏をちゃきちゃき鳴らしてみるとか」

    「先生! 理屈がわかりませーん!」

    「昔から刃物には魔除けの意味もあり、音にも魔を祓う効果がある」

    「現代で手軽に当てはまるのは鋏ぐらいなもんだろう。一般家庭にシンバルはないだろうし」

    「両手に持って蟹歩きでもしながら鳴らすの? やだねえ」

    「反閉の一種と思えばそうおかしなものでもないさ」

    「じゃあお前やれや」

    「素面でできるかそんなこと」

    「都合のいいときだけ醒めてんじゃねー!」

    271 = 78 :

    db 「裁ち鋏、キッチン鋏、爪切り鋏、理容鋏、金切り鋏、花鋏、事務鋏、その他諸々の鋏」

    db 「そのすべてを一所に集めて互いに切り合わせ、最後に生き残った鋏……!」

    db 「この恐るべき鋏、どう使えばいいか、貴方は知っていて?」

     「とりあえず研ぎに出さなきゃ、刃がぼろぼろでクソの役にも立ちそうにないね」

    272 = 78 :


    db 「鋏の刃を少ぅし開いて放置しておくの」

    db 「きちんと閉じたら爆発する罠を仕掛けてねッ!!」

     「ひどい! ひどいわ!! そんなトラップ、誰も回避できるわけないじゃないのッ!!」

    273 = 83 :

    「ぼたっ、びたっ、びたっ、ぼたっ、ぼたっ」

    「雪がうるせー!」

    「風が強いからな。外の物置のトタンにぶつかってるんじゃないのか」 

    「あの世で俺にわび続けろ雪が無音だなんてほざいてた全先人ーーーーッ!!!!」

    「雪自体は無音だろう。あれはトタンのせいだ」 チビチビ

    「その理屈で言うなら、雨にも音はないってことになるぜ?」

    「それは困る」

    「雨には音がないとさびしいよ」

    「でたよ酒飲みさまの妙な美意識が」

    「じゃあ呑まない奴はどうすれば納得するんだ。一休さんの頓知にでもすがるのかい?」

    「 “ではこの鋏は右の刃と左の刃、どっちが音を立てていますか?” とでも言ってごまかすがオチだろ」

    「ならそういうことにしておこう」

    「そういうことって、どういうことだってばよ!?」

    「坊主が頓知で返してきたら、丸め込まれた振りして話を収めてやるのが大人の対応ってことさ」 グビッ

    「ぼたばたばたぼたぼたっ!」

    274 = 78 :

    db 「鋏は割り符としても使えると思うの」

     「ねえよ」

    db 「イザという時のため、片刃は貴方が、片刃はわたしが持っておきましょう」

    db 「貴方はわたしの右片刃を持ち、そのわたしが左片刃を持つ。そういうことよ」

     「……えと……ちょち待って」

     「……」

     「オイッ!? それ普通にオレがお前使ってるだけじゃん! 割り符の意味ないやんけ!」

    db 「ホホそれは童貞の見た幻よ」

    275 = 83 :

    「ちょっと街から離れただけで、星も増えるもんだ」

    「つうか街中って星少なすぎだぜこれじゃあ」

    「灯り以上に街は空気が汚いからね」

    「昔の人は何の苦労もせずこんな夜空を見上げながら呑めたんだ」 チビチビ

    「星が多いと何もない空域がきれいに目立つねー。むしろ不自然すぎる」

    「いい模様だし、誰かがクラフト用に鋏でちょん切っていったんだろう」 

    「こうして見ると、安倍晴明が現代の京都に蘇っても、星の動きを読めなくて無能だよなー」

    「星が消えまくってるうウウゥゥ!? 天変地異だあアァァ! とか、パニくるだけだぜきっと」

    「また変なことを」

    「当時の陰陽師というのは、データと観察と計算による技術職だよ」

    「その達人なら当然事務処理にも堪能だ。晴明も事務官僚として職歴を重ねている」

    「たしか今でいう京都市長も、一応は務めていたはずだ」

    「現代に復活しても何も困らんな。むしろまた市長になって酒税を下げてもらいたいぐらいだ」

    「酒税は国税じゃなかったっけ?」

    「じゃあやっぱり無能か。ふ、ふ」 グビッ

    276 = 78 :

     「うぬぬぬぬ……」 オソルオソル

    db 「そのまま動かないで!」

     「!」 ビクッ

    db 「オオなんという無謀な童貞なんでしょう!」

    db 「今にも剥がれそうで剥がれない唇の皮をつまんで一気に引き剥がそうとするだなんて!」

     「 『そんな方法で跡もなくきれいに剥がせるのは美の化身たるリア充だけなのよッ!』 」

    db 「……」

    db 「リア充の唇は童貞みたいにみっともなく荒れたりゃしないわよ。なに言ってんのこの童貞?」

     「ちくしょおおおおおおおおおおおおおお!!!!!!!!!!!!!!!!!!11」

    db 「おとなしく爪切り鋏でも鼻毛切り鋏でも使いなさい」

    db 「童貞の技量では痛みと出血がひどいわりに、皮が少ぅし残ってしまうさだめなんだから」

     「それでも……それでもオレはチャレンジしなきゃいけないんだあああああ!」 グイッ

    db 「ホホお馬鹿さんねえ」

    277 = 83 :

    「しとしと」

    「雨は」 チビチビ

    「ん?」

    「雲から地上までずっと一本に繋がっているのか」

    「それとも途切れ途切れなのかな」

    「ん~?」 ジー

    「しとしと」

    「……わからんわ」

    「雨の音ごとに長さを変えて、職人が途中で鋏でも入れてそうだ」

    「アメ細工か! 職人高速過ぎ」

    「この星から音楽が滅び去っても残る音だよ」

    「生半な技なわけがない」

    「酔っ払いが詩人みてえなことほざいてやがる」

    「酔っ払いが詩を詠まなかったら、じゃあ、誰が詠むんだい」 グビッ

    「さあああ」

    278 = 78 :

     「いまさらだけどさ。『鋏』って、ジャンルなの?」

     「新しいか古いかオレが童貞か否かは措いとくとして」

    db 「ホホこれまでのレスをようく読み返してご覧なさいな!」

    db 「文房具、園芸用具、調理器具、工作道具、理容器具、手術器具、華道具、裁縫用具……」

    db 「ありとあらゆるジャンルにまたがって大活躍しているじゃないの」

    db 「そのいずれかのみのジャンル内に鋏を押し込めることはすでに事実上不可能!」

    db 「ならば鋏自身が一つの大いなるジャンルであるととらえるほかないじゃない!!」

     「上手いことごまかしやがったッ!」

    db 「その大いなるわたしの世界のうちに、オオ、一個の童貞である貴方がくるまれているのよ!!」

    279 = 83 :

    「ふーむ」 ジー

    「うちの秋海棠が気に入ったのかい?」

    「むかごでいくらでも増えるよ。あげようか?」

    「いや。花の終わったあたりが気になって」

    「んー? あのぐらいまだ大丈夫だろう」

    「君はすぐ花に鋏を入れたがる。ときに悪いくせだよ」

    「ああいうのが少し混じっているのもまたいいもんさ」

    「俺ぁ花を見るよか株を保全する方が気になるたちなんでね」

    「そうかい」

    「だが秋海棠はそうそう安易に鋏を当てていい花じゃあない」

    「そういうもんかねえ秋海棠」 ジロジロ

    「そういうもんさ秋海棠」 トクトク

    「色々と合わんなあ」

    「それがいいんだよ」 チビチビ

    「楚々」

    280 = 78 :

    db 「鋏と傘はこの先もかたちが劇的に変わることはないと言われているけれど」

     「たしかにねえ」

    db 「でもわたしには見える! 見えるのよ!!」

     「刃がビーム状にでもなるの? あ、形状自体は変わんねえか……」

    db 「近い将来、貴方とともにバージンロードを歩むわたしの姿がッ!!!」 シャキーン

     「おーい。かたち、関係ねー!」

    db 「ケエエエエエキカアアアアアアアアット!!」 シャキンシャキーン!!

     「いくらキッチン鋏でもウェディングケーキは切っちゃいかーん!」

    281 = 78 :

    あとは好きにしてください

    282 = 261 :

    >>281
    乙でした

    一体なにがあなたを駆り立てたのか

    283 :

    284 = 215 :

    >>281

    285 :

    >>281
    丸一日書き続けるなんて

    286 :

    読み違えたか
    途中から入ってきたSSが実は同一人物の作品で、最終的に融合するオチだと睨んでたんだが


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