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    元スレ古ジャンル「日本昔すけべばなし」

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    401 = 393 :

    あくる日、村おさが都の役人を引き連れてやってきた。

    「又吉や、年貢の徴収に来たよ」

    いつもの無表情で、そう村おさが言うたんじゃ。
    じゃが又吉は布団の中でそっぽを向いたままじゃ。
    憤慨する村おさを制して、かわりに役人が言うた。

    「これ、又吉や。今日は言い逃れができないと言いつけておったであろう。
    払うものが無ければ、ここを出ていってもらう他ない。
    そのまま黙っておるなら、こっちにも考えがあるぞ」

    役人たちが又吉へ殺到したところ、又吉は布団の中から手だけ出しおった。
    その手には、なんと金塊が握られておったんじゃ。

    「なんと、これは金の塊ではないか。又吉、これをどうしたのだね」

    しかし、又吉は答えりゃせん。

    「又吉、お前はこれをどこで盗んできたのだね」

    村おさが詰問するも、又吉はだんまりを決め込んだままじゃ。
    村おさが考えあぐねていると、そんなかでいちばん偉い役人が前へ出てきた。

    「又吉、お前がこれをどこで手に入れたか、あるいは盗んできたのかは不問に附する。
    とりあえずは、この家はお前のものだ」

    そうして、村おさと役人たちは金塊を手に、引き上げていったんじゃ。
    又吉は最後まで口をつぐんだままじゃった。

    402 = 393 :

    実はその日の前の晩。真夜中のことじゃった。
    又吉が布団の中でまどろんでいると、戸を叩くおとがした。

    「誰だか知らないが、あいているよ。
    ここは盗るものも何もないからね。鍵はかけないのだ」

    暗い部屋の中に、戸がススッと開くおとだけが響いてきおった。
    又吉は、背後に誰かが擦り寄ってくる気配を感じた。

    「役人かね、それとも盗人かね。
    あいにく、私は病気だし、出せるものと言えばこの体ぐらいしか残っていない。
    それでも良ければ、好きにするがいいさ」

    すぐ後ろで、何か絹を擦るようなおとがした。
    続いて、花の香りのような、やわらかな匂い。

    「ご主人様……先日は助けていただき、ありがとうございました」

    ふっと振り返ると、そこには美しい女性が立っておった。
    肌は透き通るように白く、目元にはやわらかな笑みが浮かんどった。

    403 = 393 :

    「先日の鶏でございます」

    「まさか、そのような……」

    又吉の逡巡を遮るように、めんどりが言った。

    「何も言わず、このまま抱かれてくださいまし。私がご主人様をお助けします」

    女は着ていた着物を脱ぎ落とすと、又吉の上へピタリと体をくっつけるようにして跨った。
    又吉はまるで夢でも見ているようじゃった。
    高熱も相まって、猛然と、女を欲する気持ちが湧いてきたんじゃ。
    ふくよかな乳房に火照る顔を押し付け、愛液の滴る恥毛に、自身のモノを擦り付けた。
    女の顔を見上げると、おなごも心なしか感じておるようじゃった。
    2人はそのまま、深く深く繋がりおうたんじゃ。


    行為の後、ころりと何かが足元へ転がった気がした。
    なんとそれは、金色の卵じゃった。
    拾い上げると、確かにそれは金そのもののようで、中でころころと音がした。

    「これは大層なシロモノだ。
    もしかすると、中身は本当に金粒でも入っているのかもしれない」

    おそるおそる又吉が卵を割ってみると、果たしてその中身は思ったとおり、金の塊じゃった。
    まだ整わぬ荒い息を吐きながら、めんどりが言うた。

    「その卵は、私がご主人様を慕う気持ちが結晶となったものです。
    これから何か困ったときは、私を抱いてくださいまし。
    そうすれば、私は金の卵を産んで、ご主人様を助けることができますから」

    404 = 393 :

    それからというもの、不思議と村おさが家に来る前日になって、女は鳥から人へ姿を変え、
    又吉の前へ現れるようになったんじゃ。
    決まってその日は、又吉は女を抱きまわした。
    なんとのうに、体もらくになるような気分じゃった。
    そうして朝になると、土間には鶏の姿に戻った女と、金の卵が転がっておるのが常じゃった。

    又吉の病状はなかなか良くならんじゃったが、女のおかげで、なんとか生活していけるようになった。
    食うものや着るもの、いろいろな出費があるにつけ、又吉は女にお願いして、金の卵を産んでもらったんじゃ。

    じゃが、ある日を境に、卵の中の金塊が小さくなっていることに又吉は気付いた。

    「女には適齢期というものがございます……。
    それを過ぎれば金の粒が小さくなりますが、まだ頑張りますので……」

    しかし、それからというもの、女が産んだ卵は、かろうじて砂金のような砂粒が混じるばかりになってしもうた。
    女と出会ってから、5年の月日が過ぎようとしておった。

    その日も、相変わらず村おさが家へやってきおった。

    「又吉や、年貢の徴収に来たよ」

    しかし、金粒を失った又吉には、払うものがありゃせんでの。

    「さすがに、もう金の粒も尽きたようだね。
    しかし又吉や、約束は約束だよ。払うものが無ければ、この家を出て行ってもらうだけさ」

    又吉も、ついに観念した。

    405 = 393 :

    そのとき、土間に通じる障子が開いて、

    「お待ちください」

    女が姿を見せた。
    驚いたのは村おさじゃ。

    「これは驚いた。又吉、お前はいつから妻帯していたのだね」

    「村おさ様、私は人間の女ではありません。
    今まで収めていた金の粒は、私が産んだ卵から取れたものなのです」

    そう言って、女は懐から卵を取り出して、村おさの前で割ってみせた。
    すると、さらさらとした金の砂が、手のひらの上を舞ったんじゃ。

    「なるほど、又吉や、お前の謎がとけたよ」

    「それでは、今日はこれで……」

    「いいや、又吉や、今日はこいつも頂いていくよ。
    なんせこれは、5年前に収めているはずの鶏だからね」

    下衆な笑みを浮かべて、村おさは女の腰に手を回し、女を又吉から奪い取った。

    406 = 393 :

    女は抵抗せんかった。
    その代わり、帯のなかに手をやって、白い卵を2つ取り出し、

    「ご主人様、お別れでございます。
    今まで可愛がってもらって、感謝しております」

    白く美しい諸手と、それに負けぬくらい透き通った純白の卵を、又吉の前に差し出した。
    じゃが強欲な村おさは、素早くそれらを奪い取ると、

    「なんだね、例の卵かと思ったら、普通の白卵ではないか。
    それとも中身は相変わらず黄金なのだろうかね。
    ひとつ確かめてみるとしよう」

    そう言って、2つのうち1つを、又吉に向かって投げつけた。
    卵は又吉の肩にあたって砕け、中からは黄身が飛び出した。

    「やはり、普通の卵だったね。
    まあいい。これから屋敷に帰って、じっくり金の卵を産ませてやろうかね」

    そうして、村おさは女を連れていってしまいおった。

    407 = 393 :

    又吉は病身を震わせて泣いた。
    三日三晩泣き腫らし、ついには涙も出なくなって、又吉は血の涙を流した。
    そのとき、仏間に置いてあった厨子が光り輝いて、観音様の声が部屋に響いたんじゃ。

    「又吉や、お前の受け取った卵をここへ」

    又吉は言われるがままに、大事に持っていた卵を観音様の前へ置いた。

    「これから毎晩、お前のもとへ我が使いを送る。
    お前は夜毎それを引き裂いて血を絞り、この卵にかけるのだ」

    又吉は、無言で頷いた。
    気付いたときには、家中を満たしていた光も収まって、部屋は元の静けさを取り戻しておった。

    その日から、夜になると又吉の枕元に1匹の蛇が出るようになった。
    又吉は観音様に言われた通りに、これを裂いて血を絞り、厨子の卵にかけたんじゃ。
    次の日も、また次の日も、又吉はやってきた蛇を切り裂いては、同じように血を絞った。
    不思議と、そうすることで自分の体が軽くなっていくようじゃった。

    ひと月ほど経つと、又吉は以前のような健康な体を取り戻しておった。

    408 = 393 :

    その日も早朝から、又吉は絞った血を持って、厨子の前に向かった。
    じゃが、昨日までそこにあったはずの卵がないんじゃ。
    大事な卵が、どこかへいってしまった。
    そりゃあ又吉が青ざめるのもおかしくないでの。

    そのとき、土間のほうから物音がした。

    (なるほど、盗っ人だな……)

    ゆっくりと障子を開けると、そこには村おさに連れて行かれたはずの女が立っておったんじゃ。
    一瞬、又吉は女が屋敷を逃げ出して帰ってきたと思った。
    じゃが、姿かたちは女によく似ているが、どこか雰囲気が違う。
    体つきも一回りほど小さく、全体的に幼い感じがした。

    「又吉さま、いつぞやは、母がお世話になりました……」

    女は、又吉の方に向き直ると、ぺこりとお辞儀をした。

    「娘にございます」

    又吉は驚かんかった。
    先ほどまで盗人の影に怯えていた又吉は、もうおらんじゃった。
    又吉には、目の前の不可解な現象が、夜が明けると朝日が昇るのと同じくらい当然のように思えたんじゃ。

    「私に、全てをお任せくださいますか?」

    又吉、静かに頷いた。
    今起きたこと、そしてこれから起こることが、どこからか聞こえてくる鳥の声とともに、スッと頭の中に入ってくるようじゃった

    409 = 393 :

    村おさの屋敷では、あれから毎晩、淫らな宴会が催されておった。
    これがまた、えげつのない宴での。
    座の中心には一人の女。
    その女を取り囲むように、10人の男が乱暴に女の勘所を嬲っておった。
    見るものがおったなら、鬼畜の所業と言う他ない有り様じゃ。
    乱雑に敷き詰められた布団の合間には、金色の光がキラキラと煌いておった。
    はたしてそれは女から採れた金の砂じゃった。

    屋敷に集められた男たちは、村おさの連れてきた女を代わるがわる抱いた。
    一連の行為が終わると、女は苦しそうに喘いで、秘所から金の卵を1つ産み落とすんじゃ。
    男たちは、最初こそ物珍しそうに卵を眺めておったが、それにも飽くると、適当に踏みつけたり、ふすまに投げ割ったり、女の口に詰め込んで割らせて遊んだりした。

    村おさは、高座からその様子をニヤニヤと眺めとった。
    というのも、ここへ集められた男衆は、いつぞやの役人たちと、それに連なる者たちじゃった。
    村おさは、彼らに女を抱かせるかわりに、女が産み落とした金を半分受け取る約束をしておった。
    男どもからすれば、女を抱くことで性欲を満たし、帰りに金を受け取って物欲も満たせるんじゃ、願ったりかなったりじゃろうよ。

    女が疲れ果てると、村から連れてきた他の女や、町の娼婦などを交えて宴を続けた。
    連れてこられた女たちは、たいていが借金を抱えている家の娘などじゃった。
    村おさはと言うと、金を産む女は最初の3日で散々嬲り尽くし、飽きてしまっていた。
    最近はこうして村の童女を抱くことが多くなっていたようじゃ。
    新しく入った女は、まず主催者である村おさが衆目の前で抱くのが習わしとなっておった。
    今日も、1人の可愛そうな娘が、村おさの毒牙にかかろうとしておった。

    410 :

    鬼畜村長死滅

    411 = 380 :

    何故に蛇の血wwww
    蛇じゃなくて己の愛を示せとかいって自分の血で温めさせるとかにした方が良かったんジャマイカ

    412 :

    又吉の病気を蛇の姿で送ってきたんだろ

    413 :

    又吉イエス誕生物語?

    414 :

    スレタイワロタwwww

    415 :

    蛇は男根の象徴
    後は分かるな?

    416 = 380 :

    >412
    なるほど。そういう捉え方もあるな。 あり

    >415
    つまり…男根を引き裂けという観音様の……

    417 :

    どんどん投下してたから書きためてるかと思ったんだが
    途切れちゃったな

    418 = 393 :

    その可愛そうな娘は、泣いておるんじゃろうか、うつむいたまま顔をあげんかった。

    「どうしたのだね、娘よ。そろそろ顔をあげてくれないかね」

    「いいえ村おさ様、それはできません」

    女は着物の端で口をおさえながら続けた。

    「なぜなら私には顔がありません」

    「顔がないとは、どういう意味だね」

    「合わせる顔が無い、という意味です」

    「誰に合わせる顔が無いのだね」

    少しの沈黙の後、ようやく娘が顔をあげた。
    その顔を見て、村おさは目を見張った。
    そして、体が金縛りにあったように動かなくなったんじゃ。
    恐ろしいことに、まわりの男たちもみな村おさと同じように、体を固まらせておった。

    「それは、あなたが一番よく知っておられるはずです」

    娘は、そこへ転がっている例の女と、まったく同じ顔をしておった。
    よく見れば、背格好は一回り小さく、顔の端々もまだ幼さを残しておるのじゃが、村おさにはそれが分からんかった。
    なにしろ、一瞬の出来事じゃ。
    娘が何か口走ったと思ったら、次の瞬間には、村おさは女に喉を噛み付かれて絶命しておった。
    まわりの男たちは、村おさに喰い付いた娘の体が、つま先から徐々に大きな蛇へと姿を変えていくのを見てとった。
    しかし、恐ろしさのあまり逃げ出すことができない有り様じゃった。

    419 = 415 :

    鶏と蛇で鵺だったか

    420 = 393 :

    翌日、いつも掃除を任されていた下男が部屋に入ると、
    そこにはおびただしい数の人骨と、金色の卵の殻が転がっておるのみじゃった。
    下男はびっくりして腰を抜かし、転がるようにして屋敷から逃げ出して、二度と戻ってこんかった。

    一夜にして屋敷の住人が食い殺された怪奇に、村の人々は驚き、そして畏れた。
    人々は、山から降りてきた鬼にしわざに違いないと噂しあった。


    その後、主を失った屋敷は、村の青年によって買い取らた。
    鬼を鎮めるためかどうかは分からんが、屋敷の前には金色の厨子が祀られるようになったそうな。
    ちなみにその青年、2羽の雌鶏を大事そうに飼っていたので、村の人々からは「めんどり長者」と呼ばれたとか。



    おわり

    421 :

    おつ

    422 = 410 :

    親子丼うらやましいです

    423 :

    しかしよくこれだけ文章書けるな
    感心した

    425 = 391 :



    守り抜こうぜ、日本の美

    426 :

    むかーしむかしの事じゃった






    海は枯れ 地は裂け……
    あらゆる生命体が絶滅したかにみえた…

    だが…
    人類は死滅してはいなかった!!!!

    427 :

    なんかはじまた

    428 :

    まだやってるwww

    429 = 426 :

    ポチ「ここ掘れワンワン」

    おじいさん「ここを掘れば良いのか」

    意地悪じいさん「アッー!」

    430 = 375 :


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