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    元スレ新ジャンル?「ロリおねえさん(超齢)」

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    101 = 100 :

    ギィー

    (今日も姿は見えないな。これで3日連続か)

    「ふう、涼しいですねー。」

    (ポケベルも何故か繋がらなくなってるんだよな。)

    「それにしても、今日は一段と暑かったですよね。冬に言うのも変ですけど。」

    (うーん、後でもう一回打ち直しとくか)

    「先輩?」

    「あ、ん、何?」

    「どうしたんですか?ぼーっとして。
    あ、さては先輩、この暑さにやられちゃいましたね?」

    「暑い暑い言うけど、後ちゃんって暑がりなのか?」

    「むー、ちゃんと聞いてたんじゃないですか。酷いです。」

    「スマンスマン」

    「えーと、私はすんごい暑がりですよ。寒いのは平気なんですけど。
    あっ、別に太ってるわけじゃありませんからね。」

    「俺も寒いのは大丈夫な方だな。じゃなきゃこんなところ来ないし。」

    「ですねー。いくらなんでも、もう冬ですもん。」

    102 = 100 :

    ピクッ

    「ん、どうした、後ちゃん。」

    「いえ、あの、今そこに誰かいませんでした?」

    「誰かって、誰だよ。」

    「えっと、そこで何かが動いたみたいな気がして……」

    「そうかあ?
    おーい、誰かいるのかー?」

    シーン

    「んー、返事はないけど。
    見に行ってみる?」

    「は、はい。ちょっと怖いですけど。」

    「この裏か?」

    「はい」

    ヒョイ

    103 = 100 :

    「……誰もいないみたいだけど。」

    「あ、あはは。なあんだ、私の勘違いだったみたいです。ごめんなさい。」

    「なんだよもう、脅かすなよな。」

    後 ブル「ん、ちょっと寒くなってきたんで、私戻りますね。」

    「そっか。じゃあまた明日な。」

    「はいー」

    「おっと、扉開けるよ。重いだろ?」

    「あ、ありがとうございます。
    それでは、また明日ー。」

    タッタッ


    「……ん、なんだろ、この違和感は。」

    104 :


    ギィー

    「あれ、今日はだれもいないぞ。」

    ピト

    「のわぁあ!冷てえぇ!!
    ……こ、後ちゃんか。もー、ビックリさせんなよなー。」

    「えへへ、ビックリさせちゃいました。」

    「ってもしかして、さっき出てってからずっとここにいたのか?」

    「はい、先輩を驚かせようと思って。」

    「それはいかん。早く戻らないと、風邪ひくぞ。」

    「あ、私は大丈夫ですよ。」

    「いや、手とかこんなに冷たいし」

    「あっ」

    「……あ、ご、ごめん。」

    「い、いえ。
    ……そうですね。戻りましょうか。」

    「あ、うん。」


    (手、綺麗だったな。……うわ、俺気持ちわる)

    105 :

    幼がでない……

    いや、きっと今ツン状態なんだ。
    『べ、別に
    男に会いに来てるんじゃないからねっ!』

    106 :


    「おはよーございます、せんぱいっ」

    男 ドキン「あ、ああ、おはよう。」

    「先輩、どうかしました?元気ないですよ。」

    「ん、ああ、そうだな。スマンスマン。」

    (あれ?これって、まさか……)

    ---

    「はあ、ある人をみるとドキドキするって?」

    「ああ、これが恋ってやつか?」

    「……その質問、今時中学生でもないぞ。」

    107 = 106 :

    「すまんな。学校では勉強しかしてなかったからさ。そういうの疎いんだよ。」

    「え、何お前秀才君だったの?」

    「いや、成績はやってる割には良くなかったんだが、いろいろ覚えんのが好きだったんだ。」

    「やっぱお前変わってんわ。
    んで、誰なわけ?それ」

    「後なんだけど……」

    「後?……あ、あー、ああー。はいはい、後か。後ね。あー、そっか。」

    「なんだよ、そのリアクション」

    「あー、いや。うん。いんじゃね?告っちまえば。」

    「人事だからって簡単に……」

    「だって、告る以外に何があんのよ。」

    「それはそうだけどさ……」

    「それじゃいいじゃん。男よ、何事も経験であるぞ。」

    「んー、そんならやってみるわ。」

    「そうか。ああ、その、なんだ。頑張れ。負けんなよ。」

    「?
    おう、サンキュ。」

    108 = 106 :

    ギィー

    「よし、今日は……って、幼じゃん。久しぶり」

    「久しぶり。残念ながら、後はいないわよ。」

    「そっか。ってのえぁ!?なんでお前が後のこと知ってんだよ。」

    「何せ、あの子がいるから出てこれなかったのだもの。」

    「別に隠れることないじゃん。悪い娘じゃないぞ。」

    「……そうね。」

    「つうかそうならそうと連絡くらいよこせよな。何回ポケベったと思ってるんだ。」

    「あ、そのことなのだけど。」

    「ん?」

    「ええと、その、実はポケベルを無くしてしまって……」

    「なんだ、それで連絡つかなかったのか。」

    「ええ、ごめんなさいね。」

    109 = 106 :

    「それでこれ、新しいのだから。今持っているものと交換ね。」

    「今のやつのままじゃダメなのか?」

    「このポケベルは予め指定された番号にしか掛けられないから、もうそれはどこへも掛からないの。それに、これはヴァージョンアップされたものよ。」

    「何が違うんだ?」

    「電波感度の向上と、文字数制限が半角32文字から半角64文字までに。」

    「…それだけ?」

    「十分でしょう。」

    「まあ、な。これはこれで味があるし。」

    「それじゃ、はい。」

    「ん、はい。」

    「確かに受け取ったわ。」

    「お、前のより軽くなってる。」

    「そういえばそれもあったわね。」

    110 :

    「お前さっき後のせいで出てこれないとか言ってたけど、まさかこの間(>>39)みたくずっと隠れてたのか?」

    「まさか。
    この1週間で、隠れていたのは最初の数日だけよ。」

    「残りは?」

    「泳ぎたかったから、グワムへ海水浴と日光浴に行ってきたわ。」

    「なん…だと……なんと贅沢な。泳ぎたいなら近くに市民プールがあるだろうが。」

    「市民プールじゃ肌は焼けないでしょう。あの太陽を間近に感じられるのがたまらないの。」

    「やめとけよ。小麦肌のブームは過ぎただろう。」

    「別に焦げるまではしないわよ。この肌は黒く焼けないし。」

    111 = 110 :

    「それにしても、俺も行きたかったなあ。今度は連れってくれよ。」

    「それはいいけど、あなた泳げるの?」

    「し、失礼な。プールの端から端まで泳げるぞ。」

    「具体的には何メートル?」

    「…最高30mっす。」

    「……今度は土産を買ってきてあげるわ。」

    「なんでだよぅ、別に泳げなくてもいいじゃんかー」

    「私は遊びに行くんじゃないの。泳ぎに行くのよ。」

    「俺には違いが分からんのだが」

    「違いの分かる男になりなさい。」

    「それがなんか違うってのは分かるぞ。」

    112 :

    ちょww
    日光浴とか、大丈夫なのか?

    113 :

    幼さんはクリスマスは僕の家に来る予定ですよ

    114 :

    >>112
    格の高い人は大丈夫なんでしょう
    どっかのドイツ系な人達みたいに

    115 = 110 :

    「それで、あなたはいかがおすごしで?」

    「後ちゃんが屋上来てたから、後ちゃんといたよ。なんか好きになったかも知らんから、告白する気でここ来た。」

    「そう」

    「ああ、なんか、悪いか?」

    「別に。いいんじゃないの、彼女、容姿はそこそこだし。」

    「そうなんだよな。向こうは可愛いし……いや、でもここ最近の感じ見てるとなんか大丈夫な気がする。」

    「そ。なら頑張ってきなさい。自分に負けないように。」

    「?お、おう。」

    「そしたら明日ここに呼ぶから、明日は来なくていいぞ。」

    「分かったわ。」

    「そんじゃ、また明後日な。」

    「また明後日に。」

    116 :

    男が後とくっつけば、俺と幼は心置きなくにゃんにゃんできるというわけか
    やるな>>1

    117 :


    次の日

    「お先おつかれーっす」

    「あ、後ちゃん。今日は上、来る?」

    「はい、行きますよ。」

    「んじゃ先行ってるわ。」

    「はーい。あと少ししたら行きますね」


    ギィー

    ピュー

    「ああ、なんか緊張してきた。」

    118 = 117 :

    「すみませーん、ちょっと遅れちゃいました。」

    「いいよいいよ。」

    「それにしても、先輩の方から誘ってくれるなんて珍しいですね。」

    「ああ、話したいことがあってな。」

    「?なんでしょう」

    (……躊躇したら負けだ。臆さず言うんだ)

    「好きだから、付き合って欲しい。」

    後 キョトン

    「ああ、急に言われても困るよな、だから」

    「いえ、あの、……今のは、告白、ですよね?」

    「ああ、そうだ。」

    「そう、ですか……」

    120 :

    ぱん ぱち ぱちぱちぱちぱち

    (……拍、手?)

    「後、ちゃん?」

    「おめでとうございます。先輩は、今までで5番目の早さです。」

    「……?何、を言ってるんだ?」

    「1番は15分、2番は13時間、3番は3日、4番が7日で、先輩がええと、9日ですね。」

    「だからなんの話だよ」

    「まだ分かりません?
    私に振り向くまでの時間です。」

    「……は?」

    「ですから、私が近づいてから、私に告白してくるまでの時間ですよ。」

    「え、え?それってつまり、
    ……つまり、どういうことだ?」

    「ありゃりゃ、コンランしてますねー。
    つまり、どのくらいのアタックで私のことを好きになってくれるか試してたんですよ。
    先輩はまんま私にと騙されちゃったのです」

    「騙された……ああ、ああ。そうなんだ。騙されちゃったんだ、俺。」

    「はい。」

    121 = 120 :

    「…………」

    「その、ごめん。一人にさせてくれないかな?」

    「む、説明とか、したかったんですけど……分かりました。なら私は帰ります。
    辛いようなら、明日は休まれても大丈夫ですよ。上さん(>>41)には私が言っておきます。」

    「ん」

    ギギィー

    バタン

    「………………」

    122 = 120 :

    スタッ

    「や。元気してる?」

    「……幼か。見てたのか。」

    「ええ。悪かったかしら」

    「……別に」

    「そ」

    「…………」

    「…………」

    123 = 120 :

    「俺さあ。」

    「やっぱり、後のこと好きだったんだな、って分かったよ。」

    「それは、彼女の演技が好きだったの?それとも彼女自身?」

    「さあなあ。
    でもあんなことがあっても、俺まだ後のこと好きでいる。」

    「そう。でも……」

    「ああ、分かってる。フられたんだよな、俺。」

    「ええ……」

    「はあー」

    「…………」

    「…………」

    124 = 120 :

    ぽん

    「っはい。湿ったのはこれで終わりにしましょう。」

    「……んなこと言ったって、急には無理だよ。元に戻るまでには時間かかるって。」

    「一つ、すぐさま解決する方法があるわ。」

    「そんなの、あんのか」

    「ええ」

    「どんなのだ?」

    「新しい恋を、始めることよ。」

    125 :

    え?なにこれ?
    罰ゲームで告白される以上のダメージだろ……

    126 = 120 :

    「はあ?それこそ無理だよ。大体、相手がいない。」

    「む、そうなの?」

    「ああ、まず周りに女が少ないし、かわいい子も後ちゃんくらいしかいないからな。」

    「それじゃ、仕方ないわね。
    私が相手してあげましょう。」

    「幼が?……ぷっ、あっはは、お前とじゃどこをどう間違っても恋愛にはならないって。」

    「……そうね、あなたなら、きっとそう言うだろうと思っていたわ。」

    「あははは、ふう。
    でも、気ぃ使ってくれてありがとな。お陰で少し元気でたよ。」

    「私は本気よ?」

    「一週間。失恋後や外見年齢のハンデがあるけれど、一週間もあればあなたを落とせるわ。」

    「ないない。あと10年くらいしたんなら、まだ分からなくもないが、あいにく、俺はそういう趣味ないんでね。」

    「何なら何か賭けてもいいわよ。」

    「何か?そうだなあ、あっ
    そんならこの前言ってた、グアム連れてってくれよ。」

    「ええ、どこへとなり連れて行きましょう。」

    「へえ、言ったな。絶対だからな。」

    127 = 120 :

    「それじゃ、明日から一週間。ルールはそうね……あなたがその間に、私にキス以上のことをすれば私の勝ち、何もなければあなたの勝ち。というのはどう?」

    「ああ、いいよ。でもお前からやるのはなしだぞ。」

    「もちろん。こちらからするのは無効ね。」

    「よし、それならいいぞ。」

    「あと、あなたのこのことに関する記憶は、一時封印させてもらいたいのだけど。」

    「な、そんなこと出来るのかよ。」

    「一種の催眠術みたいなものよ。」

    「へえ。でもんなこと言って、なんか都合のいい術を掛けて、はい私の勝ちってするんじゃないだろうな。」

    「……私、そんなに信用なかったかしら。」

    「あーうそうそ、冗談だって。お前はこういうとこ律儀なのは知ってるから。」

    「そうよ。姑息な手は使わないわ。」

    128 = 120 :

    「でも、これって、する必要あるのか?」

    「しないと、ゲームにならないじゃないの。今のままだと、あなたは私に会わないようにすればいいだけなのだから。」

    「なるほど分かった。じゃあやってくれ。」

    「いいのね。そしたら、これにサインしてもらえるかしら。」

    「なんだこれ」

    「一種の誓約書のようなものよ。一時的とはいえ、人の記憶を弄るのだから、いろいろと規定が厳しいの。」

    「はあ。とりあえず、名前書いたらいいんだな。」

    サラサラ

    「はいよ」

    「はい確かに。
    ……ねえ。私はこの文書であなたを騙すつもりはないけれど、サインをするときは、きちんと内容を見た方がいいと思うわ。」

    「いやー、面倒でついさー。」

    「まあいいでしょう。
    そしたら、早速始めましょう。」

    「お、おう。」

    「緊張せずに、気持ちを楽にして、目をつぶって。
    そう、そうよ。そしたらそのまま――」

    130 = 120 :

    「終わったわよ。」

    「はっ
    え、何が終わった?」

    「くすくす
    今日はもう帰るわね。」

    「え、ああ。もうこんな時間か。」

    「明日は休みでしょう。することがないなら私につきあいなさい。」

    「ん、ああ、分かった。じゃあ明日な。」

    「ええ、また明日。」

    「…?……?」

    131 = 125 :

    投下乙
    幼女にグアム旅行たかる男ってwww

    133 :

    てっきり後ちゃんは
    『闇の者(?)
     と闘ってる人』
    かと思ってた。

    134 :


    12月24日朝 男宅

    ピンポーン

    「んんっ
    ああ……俺昨日帰ってきたまま寝ちゃったのか。」

    ピンポーン

    (まあ無理もないか。初告白があんな振られ方したんだもんな)

    …………

    (休んでもいいって言われたし、今日は一日寝とくか)

    ガチャ

    「あら、鍵開いてるじゃない。無用心ね。」

    「ハーイ、モーニン、男。」

    男 ガバァッ「…!――!」パクパク

    「きやあ。思った通り、散らかってるわね。
    よし、まずは部屋の片付けよ。住家の乱れは心の乱れ、とも言うじゃない。」

    「初耳なんだが……じゃねえよ!なんで俺ん家知ってんだよ!」

    135 = 134 :

    「このまえパン屋の話をした時に、近くのアパートの213号室が俺の部屋だ、って言ってたじゃないの。」

    「確かに近くにパン屋はあるが、そんな話したっけかな。」

    「していたわ。」

    「んー、そうだったっけか。あー、言われてみると、そんな話も、したような……」

    「思い出した?まったく、忘れっぽいんだから。」

    「……まあそれはいいや。
    んで、何しに来たんだ。」

    「なに、傷心のあなたを励まそうと思ってね。」

    「……いや、気持ちだけで十分だ。今は一人にしてくれ。」

    「そうはいかないのよ。」

    「なんでだよ。」

    「それは、その……」

    「なんだよ。それなりの理由があるんだろうなあ?え?」

    136 = 134 :

    「時間が……ないの……」

    「は?」

    「あと一週間したら、日本を離れないといけなの、私。」

    「な、なんだよ……それ……」

    「昨日急に決まって……だから、少しでも思い出を残しておきたくて……でも、そうね。あなたの気持ちも考えずに、焦りすぎたわ。ごめんなさい。
    その、落ち着いたら連絡して頂戴。そしたらまた屋上で会いましょう――」

    「ままままままmあてよ。」ガシッ

    「はあ、はあ。なめんな。そんな悲しそうで淋しそうなやつを放っておけるほど俺ァ落ちぶれちゃいねえよ」

    「男……」

    「よっしゃ、作りまくろうぜ、思い出。」

    「…ええ、ありがとう、男」ウル

    「な、泣くなよ」

    「な、泣いてなどいません」グジッ

    137 = 134 :

    「んで、向こうに帰るって、仕事の都合とか?」

    「そうよ。それで、どうしても、私にも来て欲しいって言われて……」

    「そっか。なら、仕方ない、よな。」

    「…………」

    ぱん

    「よし、なら早速行動だ。何がしたい?どこ行きたい?」

    「クリスマスパーティーがしたいから、買い物へ、」

    「よし、そうと決まれば早速行くぞっ」

    「待ちなさい。」

    「なんだよ」

    「先ずは、ここをパーティーにふさわしい部屋にすることが先決だわ。」

    グッチャゴッチャ

    「……ごめん」

    「いいのよ。片付けないタイプの人の一人暮らしとしては、標準的な汚さだから。」

    「わるかったな」

    138 = 134 :

    「したら、早速初めましょう。
    着替えてくるから、脱衣所かどこか貸して頂戴。」

    「ん、脱衣所はそこを左な。」

    「分かったわ」

    「……ふう。部屋の片付けか。どっちにしろ、大掃除しないといけないんだから、ここは好意に甘えておこう。
    さて、」

    しゅる

    「何からしたものか……」

    すっ

    「……」

    ジー

    「…………」

    ふぁさっ

    (よくよく考えたら、女の子が部屋に来てて、扉一枚向こうで着替え?……いやまて落ち着くんだよく考えろ相手は小学生じゃないか。例え見ていいといわれても嬉しくないだろそうだろ、でもそれなら見ても何も言われないよな、
    ああっ、マテマテ、他のこと、他のことを考えるんだ、会社、会社はどうしてるかな同が俺の代わりしてくれてるんだろうか、そういえば同は人間未発達なボディーが一番綺麗とか言ってたよな、幼は、見た目は可愛いからきっと……
    いやだから俺にそんな趣味は無くてだな、だから興味はないわけで、あれ、それなら見ても問題ないよな……って違うってだから落ち着けって)

    「ああもう、私は割烹着が良かったのにエプロンだなんて……
    男?どうしたの?」

    「あああっ、ななんでもないなんでもない。」

    「?」

    「おしっ、じゃあ掃除始めるぞ。」

    139 = 134 :

    ――

    ――――

    「おわっったあ、」

    「とりあえずは一段落ね。」

    「ってもう七時かよ。腹も減るわけだ。」

    「何か食べに行きましょう。あと明日の仕込みに必要な材料だけ買い出しに。」

    「えっ、料理って、お前が作んの?」

    「そのつもりでいたけど?」

    「お前料理できたのか?なんか苦手そうな感じだけど。」

    「元々料理の才能は無かったけれど、人並みに作れるようにはなったわ。」

    「へー」

    「あなたは?」

    「俺が作れる訳ないだろうが。」

    「……でしょうね。」

    140 = 134 :

    ――

    ――――

    「これで大体、明日の準備は大丈夫ね。
    ふう、台所が高いと疲れるわ。」

    「うげふ、おつかれー。」

    「まだもたれてるの?さすがにラーメン2杯にチャーハンは食べすぎよ。」

    「なんか今日は行けそうな気がしたんだ。」

    141 = 134 :

    「そんじゃ、また明日な。待ってるわ。」

    「何を言っているの。」

    「えっ?」

    「今日は泊まっていくわよ。着替えも持ってきたし。」

    「えっ?」

    「何か問題でも?」

    「いや、ふとん一枚しかないし……」

    「一枚あれば十分でしょう」

    「えっ?」

    142 = 134 :

    ――

    ――――

    幼 スヤスヤ

    (……どうしてこうなった)

    144 :


    チュンチュン

    「……朝、か。」

    「思ったよりぐっすり眠れたな。」

    「ようやくお目覚め?」

    「ああ、って大丈夫か?クマできてるぞ」

    「ええ、寝不足なのよ。
    誰かさんに一晩中抱き枕にされたせいで。」

    「……ゑ、うそ、マジ?」

    「まじ」

    「それは……スマンカッタ」

    「息苦しかったわ。あなたは全然起きないし。
    少し欲求不満なのではなくて?」

    「返す言葉もござあません。」

    145 = 144 :

    「ふぁ。さっき見てきたけど、材料ももう少し煮る必要がありそうだったし、もう一眠りすることにするわ。昼になったら起こして頂戴。」

    「まだ寝るのかよ」

    「……何か言った?」

    「なななんでもござあません、どうぞお休みになられてくださいっ」

    バタム

    (……こえー。
    うん、あいつの睡眠は妨げないようにしよう。)

    146 = 144 :

    「昼になった。が、幼が起きてこない。」

    「起こしに行くか行かないか。」

    「起こせって言われてるから行った方がいいんだろうが……怖いしなあ。」

    「……しゃあない、行くか。」

    トントン

    「はいるぞー」

    ガチャ

    「すう、すう」

    「完全に寝てるなー。」

    「んぅ……すー」

    「……おいおい、これは別の意味で起こせねえぞ。」

    「やるしか、ないか。」

    「幼ー、朝、もとい、昼だぞー起きろー。」

    「……んー」

    「んぁふ、もう昼なの?」

    「十二時半だ。」

    「そう。なら、そろそろ初めますか。
    まずは材料の買い出しね。」

    147 = 144 :

    ――

    ――――

    トントン

    ザァー

    「へぇー、うまいもんだな」

    「そう?自分ではそこまで手際が良いとは思わな っ!」

    「うわあわ、指切った。バンソーコどこだー」

    「大丈夫よ、このくらいの傷ならなめれば……いえ、何でもないわ。絆創膏いただける?」

    「ほい、持ってきたぞ。」

    「ありがとう」ペタリ

    「まったく、よそ見なんてするからダゾ」

    「…………」

    「ごめんなさい料理中に話しかけた俺が悪かったですだからジト目で見るのはやめてください」

    148 = 144 :

    ――

    ――――

    「出来たわ」

    「おお、何かうまそうだぞ。」

    「味は自信ないのだけれど、食べてもらえる?」

    「頑張ってみる」

    いただきまーす

    男 パク ムグムグ

    「……どう、かしら」

    「…………」

    ゴックン

    「大丈夫だ、安心しろ。普通にうまい。」

    「良かったぁ」

    「何だろうな。味は普通なんだけど、なんつうか、あったかいよ。」

    「そりゃあ、手間を掛けておりますから。」

    「うん、そうだよな。ありがとう、幼。」

    149 = 144 :

    ッポン

    トクトク

    「それでは、男の失恋を記念しまして、乾杯。」

    「ぅぐ、せっかく忘れ掛けてたのに……乾杯」

    「ふっふ、やっぱりクリスマスはシャンペイニよね。」

    「普通はクリスマスケーキとかだろうが。」

    「ケーキでも良かったのだけど、1ホール買うと食べきれないでしょう?ホールじゃないと雰囲気でないし。」

    「それもそうだな。」

    150 = 144 :

    ゴクゴク

    「それにしても、昨日と今日はありがとな。おかげで気が楽になった。」

    「急にどうしたの?酔いが回ってきた?」

    「ん、そうかもな。」

    「まあなんにせよ、感謝されるのは悪くないわね。」

    「本当、俺……自分が思ってたよりも……ショックでさ……どうしようかって、思って……それで……」ポロポロ

    「あらあら、この子はもう……」

    ぽふ

    「泣き止みなさい……と言いたいところだけど、今日だけは特別に、私の胸を貸したげるわ。
    思う存分泣いてすっきりしなさい。」

     グス「胸、ないじゃん。」

    「そうね。」

    男 グズ「俺、かなりカッコ悪いよな。」

    「そうね。でもたまには格好悪くても、いいじゃないの。」

    男 わあっ


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