司書「女さん、もう図書室閉めるよ」
女「……あら、もうそんな時間っすか。集中してたから全然気づかなかった」

司書「女さん、毎日この時間まで図書室にいるね。感心感心」
女「別に、他にする事ないから本読んでるだけっすよ」

司書「そうかな？　暇なだけではそんなに沢山の本は読めないと思うけど」
女「先生の手入れが行き届いてるから居心地いいんすよ、なんつって」

司書「また調子のいいこと言って……あ、でもそういえば」
女「はい？」

司書「最近、男君もよく遅くまで残ってるなぁ」
女「げ、マジっすか」

司書「案外、君に気があったりして」
女「先生、止めて下さいよ。考えただけで鳥肌たつっす」

司書「二人とも本好きだし、お似合いだと思うけどなぁ」
女「私は願い下げっすね、あんな奴」

司書「ありゃま、前途多難だね男君の恋路は」

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男「へっくしゅ！！」

――下校　帰り道


友「はあぁぁぁ。寿命が縮む思いだったよ……」
男「え、俺、そんなにマズイこと言ったのか？」

友「いい？ウチの学校の図書委員は、代々『総長』と
　　呼ばれる委員長の下で厳しい規律を守って活動しているんだよ」
男「……はあ」

友「その総長は、前の代の総長から指名を受けるんだ、
　　過去の実績や委員会への責任感、本を愛する気持ちが秀でた者がね」
男「……ふむ」

友「卒業式の日に、図書室で去りゆく総長から指名を受けた二年生が、
　　次代の総長になるって訳。これは何十年も続いている伝統らしいんだ」
男「へぇ、大したもんだな」

友「男が、あろうことかそれに難癖をつけちゃうとは……」
男「いや、でも何も知らなかったんだ。仕方ないだろう？」
友「うーん……」

>>97　ごめん、「としょいいんかいぎ」なんだｗｗ

しえん

http://www.youtube.com/watch?v=3dXvnl9I7v0&feature=channel

古典SFの最高峰？
セカチューはそこまで面白くなかった気が

やべえ誤爆った

友「そういえば、当番も女さんと同じ日にされてたね」
男「あー、そうそう。何かやりづらいよなあ」

友「そう？結構羨ましがってる人も多かったみたいだけど」
男「え、なんで？」

友「いや、だってほら、女さんは図書委員の憧れの的だし」
男「そうか？だってほら……確かに見た目は綺麗かもしれないけど、
　　俺、ガン飛ばされたとき、背筋が凍る思いだったぞ……？」

友「まあ、確かに怒らせると怖いらしいよ。
　　委員会を守るために鉄パイプ一本で敵対する委員会と
　　戦って血の海を作ったっていう武勇伝もあるし……」
男「え……まじで……？」
友「いや、僕も実際には見た訳じゃないんだけどね？」

男「まあ、怒らせないに越したことは無いってことだな……」
友「もう手遅れかもしれないけどねー」
男「……」

>>106
少年と犬の方が面白いのは禁句だ！

――そして当番の日　放課後


がらららっ。

男「こ、こんにちは……」
女「……遅い」
男「すっ、すいません……」

女「……まあ、いい。今日は放課後の開館の準備から教えるぞ」
男「はい、宜しくお願いします……」
女「……ついてこい」

すたすたすたすた……。

男（なんか、背中からスゴミっていうのか？
　　こわーいオーラみたいなのが迸っているんだが……）

女「……何をしている、早く来い、開館まで時間が無い」
男「はっ、はいっ！」

しまった！これじゃあ只のクール図書委員長かっ！？

>>106
ごめん俺も読んだことないから勘で書いたｗｗｗｗｗｗ

セカチューってSFはSFでも少し不思議の方のSFというか、
セカイ系のご先祖様みたいな感じだったと思う、いやよく分からなかったけど

>>111　まだ大丈夫だ続けろ

女「――以上が開館までの大まかな流れだ」
男「は、はい……」

女「……どうした？」
男「なっ、何がですかっ！？」

女「……いや、さっきから『はい』しか言っていないぞ」
男「そっ、そうですかね？」

女「……まあ、いい。初の委員会で緊張する気持ちも解る」
男（別にそう言う訳じゃないんだが……。
　　――ってあれ？何かこの人、いま俺のこと気遣ってくれたのか？
　　見た目と喋り方は恐いけど……意外と……いい人？）

女「……では、開館するぞ」
男「あっ、は、はいっ！」

すばらしい

セカチュー、最初だけ立ち読みしたけど大量殺人

タイムマシンの映画、原作とストーリー違うよな
どっちも好きだけど

女「……開館中にすることは大きく分けて二つ。
　　まずは図書の貸し出し、返却の受付。
　　それから、返却された図書を元の棚に戻すことだ。
　　仕事が無い時は好きな本でも読んでいて構わないぞ」

男「はい」

女「――あと、図書館を皆が使いやすいように静かな環境に保つことも
　　大切な仕事の一つだ……。特にこの時期は入学したての一年生が……」

一年生たち「この図書館マジつまんねんだけど！」
一年生たち「ねー、アツシー、そんなのいいからカラオケいこうよー」

女「……やれやれ」すたっ
男「……っ！？」びくぅ

女「この糞餓鬼共がっ！図書館では静かにするって事くらい、
　　おっかさんに教わらなかったのかっ！ああっ！？
　　私のシマであんまり調子に乗ってんじゃねぇぞコラァ！？」だんっ！！

一年生たち「……あ……あっ……」びくびく

男（あー。……さっき『いい人』って思ったの撤回するわ）

女「……ふう。これで落ち着いて本が読めるな」ぺらっ
男「そ、そうですね……」

女「………」ぺらっ
男（おいおい、利用客の人たち……みんなこっち見て怯えた顔してるよ……）

女「………」ぺらっ
男（それにしてもさっきの啖呵……）ちらっ

女「……ん、何か用か？」
男「あっ、い、いやっ。あのっ、――女さんは何読んでるのかなあ、なんて」
女「ああ……フィッツジェラルドだ」
男「ふいっつじぇらるど？」

女「……グレートギャツビイくらい聞いたことがあるだろう？」
男「いやあ……」
女「……九月に新訳が出たから読んでいる」
男「へ、へえ……そうなんですか……」

女「………」ぺらっ

女「………」ぺらっ
男（うーん、暇だ……）

女「………」ぺらっ
男（この人よくこんな長時間飽きずに本読んでいられるな……）

女「………」ぺらっ
男（俺も何か読んでみようかなあ……）

女下級生「あっ、あのっ！」

女「……ん？」
男（なんだ……？）

女下級生「わ、私っ、女下級生と、いいますっ！ええっと、そのっ！」

女「……元気がいいのは良い事だが、図書館では声のヴォリュームを落とせ」
女下級生「は、はひっ！？ごっ、ごごごごめんなさいっ！」

男（……だめだこりゃ）

新たな書き手さんが登場することを願って、おやすみなさい。

アメリカ文学なわけですね、わかります

男「女さ～ん」

女「んだよ、教室でまで話しかけてくんなよ」

男「いいじゃん、数少ない読書家仲間なんだし。もっと仲良くしようぜ！」

女「馴れ馴れしくすんな、お前と友達だと思われたくないんだよ」

男「ていうかもう俺の中では、二人の仲は友達以上恋人未満みたいな？」

女「広辞苑でぶん殴ったろかこいつ」

男「頭蓋骨陥没するから止めて」

ほ

男「ねぇ女さん。女さんはなんで本好きなのにヤンキーぶってるの？」

女「お前の言い方はいちいち勘に触るな。それに不良が読書家でも別に問題ないだろ」

男「でもおかしいよね、普通読書家なら多少なりとも真面目になる傾向があるように思うけど」

女「お前私のことナメてんだろ？　多分お前より文系の成績はいいぞ」

男「マジで？　ちょっとショック……」

女「どんだけ私を下に見てんだ」

男「ノンノン、今のは只の言葉の綾よ」

女「嘘つけ、絶対腹の中では私のこと笑ってんだろ」

男「その猜疑心の強さが、ヤンキーになってしまった所以ですかな」

女「知らねーよ。もういいお前を相手にした私が馬鹿だった」

ﾓﾌﾞ「仲いいなあいつら…」

男がDQNみたい

>>127
俺もそう思う
最初は真面目に見えるよう書いてたのに、軽くしようとしたらおかしな方向にいっちゃった

女はそそるけど男マジうぜぇ('A`)

男「女さん、女さん」

女「うるせぇ、本読んでるのが見えねえか。話しかけるなアホ」

男「まぁまぁそう言わずに。実は折り入って相談が……」

女「よし、聞いてやるから二十文字以内にまとめろ」

男「え、短すぎね？」

女「はい八文字。あと十二文字」

男「え……えぇと、あの～……」

女「はい五文字、残りあと七文字しかないけどどうすんの？」

男（仕方ない、単刀直入に言うか……）

女「なんだよその顔……真面目過ぎて気持ち悪いぞ」

男「女さん、俺とデートしてくんない？」

女「はぁ？」

寝る
起きて残ってたら続き書くよ

ほ

女「…すぅー…すぅー……」

男「お、寝てる。
にしてもアレだな。顔は悪くないんだよな。
うん、性格が残念なんだよ」

女「……むにゃむにゃ…殺す…」

男「……寝てるよな？」

ﾂﾝﾂﾝ

女「んっ………すぅー…すぅー…」

男「あ、いいこと思いついた」

女「……あー…すっげぇ寝た」

男「おはよう」

女「…………」

男「なんでそんな嫌な顔すんだよ」

女「てめぇが嫌いだか…」

ﾊﾟｻｯ

女「ん？なんだこの上着……」

男「もう寒いし風邪ひくと思ってさ」

女「………そうか」

男(お、なんかこれまでに無いくらい、いい雰囲気になったぞ)

女「今までぶん殴ったりして…」

ﾊﾟｻｯ

男「あ………」

女「で………このカツラはなんなんだ？」

ほうほう

ほ

保守ついでに
自分の女のイメージはこんな感じ

>>139
ｇｊ。いいペタンコ具合だ

ヒャッコの潮だな

へ

ほ

おいついた
>>139
かわいい

ほ

し

の

>>131の続き

女「デートってお前、何かよからぬこと考えてんじゃないだろな？」

男「いやぁ、実は最近雑誌の懸賞でこんなものが当たっちゃってさ」

ビラッ

女「そ、それは……！！」

男「ふふふ、図書券五万円分ですよ」

女「うおぉぉぉ、いいなあぁぁぁぁぁぁ！！」

男「こんなん一人で持ってても使いきれないし、それならいっそ女さんと好きな本でも、と思ってさ」

女「お前すっげーいい奴！　よし、今日の帰りに本屋寄って帰んぞ！！」

男「あ、いや。出来れば今度の週末とかが良かったんだけど……」

女「なーに言ってんだよ、善は急げって言うだろ？　早め早めに行動しなくてどうすんだよ！」

男「それ、自分が早く本を買いたいだけだよね？」

女「あー楽しみだなぁ、五万円分も何買おうかなぁ」

男「まぁ、女さん喜んでるみたいだしいっか」

支援

>>148

そして放課後…

女「遅いぞ男、早くしろ！　あんまりトロいと本が逃げるぞ」

男「逃げない逃げない」

女「こっちは学校フケて本屋に行きたいのを我慢してたんだ。もう待ちきれないんだよ！」

男「人の金だと思って好き放題だなぁ」

女「お前から誘ってきたんだろ？　なら文句はないだろうが」

男「そうだけど、俺が望んでたデートと違う…」

女「うっさいボケ早くしろっつってんだろカスが」

男「こういうとこはやっぱヤンキーなんだな」