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    元スレ新ジャンル「受験戦争」

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    52 :

    「とうとう、この日がやってきたな」

    「ああ、待ちに待った……というわけでもないが、とにかくセンター試験だ」

    「今までの成果を見せるときがきたぜ……」

    「ああ……」



    「席は、ここか。っく、この試験前の静けさ。空気の重さが肌にしみやがるぜ」

    「お、おい男。あいつ見ろよ」

    「ん? あ、あれは! メガネをかけて机の前には1,2,3……っく、数え切れないほどの参考書がつんである。強敵か」

    「しかも、今度はあっちのほうを見てみろ」

    「ん? あ、あれは! 英単語の呪文か! っく、自分のワールドに入って外界の情報をシャットダウンか。余程の集中力だな」

    「今年のセンターは化け物ぞろいか……」

    「いや、友よ。俺らも必死にやってきたんだ。今は周りに惑わされずに参考書を読もう」

    「そ、そうだな……」

    53 = 52 :

    試験管「えー、時間がくるまで問題用紙は開かないでくださいね。……では、はじめ!」

    (さっそく、始まったぜ。まずは長文問題からだ)

    (男の奴。さっそく、長文の方にいきやがったな。俺はあえて最初から行くが……イカン! 今は集中だ)

    数十分後

    (メアリーは……相談した……模様替え、家の……彼の家の模様替え、か。っふ、読める、読めるぞ!)

    (ボブは……うんたら……世界の人々の人口について……thought、か? まぁ、解けない問題ではない……)

    &友(このセンター……いける!)

    ズズ……ズ……

    55 :

    センター試験といえば、ペットのエビをカーチャンが間違って食いそうになる話が印象に残ってるな

    56 = 52 :

    ズズズ、ズズ……

    (な、なんださっきから。隣の奴がやけに鼻をすする……)

    (男、災難だろうな。少し、離れててよかった……)

    カラカラカラン!!

    (! 隣の奴が鉛筆を落とした)

    隣の奴「……あ、わわ」

    カラカラカラカララン!

    (拾ってもらおうと、試験管に手を上げようとしたら、机にぶつかってさらに鉛筆が落ちた! くそ、うるせぇ!)

    ズズ、ズズズ、ボリボリ……

    (あー、うるせー。やけに隣の奴が汚らしい。鼻かんどけよ。風呂入れよ)

    ズズズ、ボリ……ぼり


    &友(集中できん!)

    57 = 52 :

    (よし、よし。とりあえず長文は終わった。ヴィジュアル問題へ移ろう)

    ズズズ、ズズ

    (何も聞こえない何も聞こえない。今はメアリーに集中だ)

    カッカッカッカッカ

    (鉛筆で机を叩き始めた!? こ、これは机が同じな分。振動が微妙に伝わってうざい!)

    ズズ、カッカッカ……

    (く、おお! 単語が、単語がでてこない!)

    58 = 52 :

    (とりあえず、文法までは終わった。会話分に移ろう。時間は……後70分か)

    隣の奴「……」

    (あいつも大人しくなってるし……いいぞ、いいペースだ)

    隣の奴「……」
    カリカリカリ、ポキ、カリカリ……ポキ

    (……気にするな。あいつもちょっと上がってるだけだ。落ち着け、俺)

    カリポキ……カリカリ、ポキ……プス

    「いてっ、くそ、飛んできたシャー芯が頬にあたった! このやろう!)

    59 = 52 :

    試験官(試験開始から二十分か……不正は今のところ見当たらない……が、やはり今年もいるな)

    試験管(ふふ……あの男と友と言う奴ら、可哀相だな。あいつらの隣なんて……ふ、ふふ)


    かっかっかっかっか……ずず、ず、ずず……

    (くそ、目は英文を見ているはずなのに。時折伝わる振動であっちをみてしまう)

    かっかっか……かかっかっかか、かかっかっかか、かかっかっかか……

    (リズムが変わった!? なんだ、何をしているんだ)

    かかっかっかか、かかっかっかか、かかっかっかか、かん。

    (……こ、このリズムは! さざえさん!? さざえさんのOPテーマだ!)

    かかっかっかか、かかっかっかか、かかっかっかか、かん。

    (ああ! 自然とあの顔が浮かんできてしまう。やめろ! やめてくれ!)

    60 = 52 :

    試験管「静かにしてください」

    かか……ピタ

    (お、おお。試験管ナイス!)


    カチカチポキ……ピタ

    (た、助かった……試験管の兄さん。ナイスだぜ)

    ……カラカラカラン!

    (!)


    ズズ、ズズ、ブフッ、ズズ……

    (!)

    &友(なんなんだ、コイツは!)

    61 = 52 :

    (明らかにおかしい。あいつ、問題を解く気配がさっきからぜんぜんしないぞ)

    (むしろ、俺を邪魔するほうにばかり集中してる気が……)

    (わからん。そこまでやって何のメリットが奴にある)

    (俺を邪魔してあいつが喜ぶ……んな、あほな。俺はあいつなんか知らないぞ)

    (初対面の隣の奴を、蹴落とそうとする目的。自分の結果は無視)

    (センターを受けてる意味がないじゃないか。なんで、あいつは志願したんだ)

    (志願した理由……志願は12月……っは!)

    (待て待て! 仮にそうだとしてもだ! なぜあいつが俺を邪魔する!?)

    (理由なんかない。自分の知らない奴が落ちてもあいつは心を痛まない。なぜなら……)

    (自分は既に受かっているから……?)

    (まさか……)

    (奴は……)

    &友(記念受験……?)

    62 = 52 :

    あー、眠い。もう無理です。

    63 :

    何か突然スゴイのキターー!
    乙!

    64 :

    GJですよー
    試験会場独特の緊張感、心理戦や無言のやりとりが描かれていて、いい感じです

    今日はセンター試験二日目。本格的な受験シーズン到来ですね
    リアル受験生の方は、頑張って!

    65 = 64 :

    >>64は代行でした
    昔を思い出すような出さないような・・・w

    66 :

    セリフ系じゃないけど、投下しちゃいます
    ここを見てるリアル受験生はいないと思うけど、もしいたら

    説教くさくてゴメンよ
    ま、いろんな考えがあるな~くらいに流していただけたら


    では、自分が受験の時、思っていたことを↓

    67 = 66 :


    きみは、玄関先で靴紐を結ぶ。
    受験票は、鞄の中にちゃんとあった。さっき、6回目の確認をしたよね。

    シケた面で写った顔写真と、無機質な受験番号。それに、これから向かう受験会場が書かれている。

    こんな紙切れが、自分の一生を左右するかも知れない――きみは、そんなことを思う。

    なんだかぼくまで、やりきれない気持ちになる。




    「落ち着いてね」
    きみの母さんが、背後から声をかける。

    「……」

    きみは、何と言ったんだろう。ぼくは、聞き逃してしまった。
    とにかくきみは何ごとか短く答えて、立ち上がる。


    たぶん、「大丈夫だよ」とは、言わなかった。そんな責任は持てないから。

    きっと、「任せといて」とも、言わなかった。そこまでの自信はないから。




    試験は、スポーツの試合や音楽の発表会なんかとは、決定的に違う。
    それらは、「その時」に「最高のパフォーマンス」をすることを求められるが、試験は違う。

    どれだけ「普段どおりに出来るか」が、問われるものなんだ。

    だから、試験だからって、気負うことはない。
    普段どおりにしていればいい。

    普段、マンガ読んで寝るんだったら、試験前日であろうとマンガ読んで寝た方が良い。
    普段と違うのは、「ちょっと違ったところに行って、ちょっと違った雰囲気で問題演習をする」点だけだ。




    もしも力が及ばなくても、きみなら「それも運命」と受け容れられると思う。

    「あのとき、もっと勉強していれば……」なんて後悔は、全く意味がない。

    努力できたかどうかも含めて、自分の実力だってことを、きみは知っている。

    違った道を歩くことになっても、後から振り返ったら案外悪くなかった、なんて思うかもしれない。

    68 = 66 :


    当日は、問題を解くことより、まずは問題なく試験会場に着けるかどうかを心配するんだ。

    無事、時間通りに試験会場に着いたなら、試験は半分以上上手くいったと考えて良い。

    あとは、「試験問題を解く」という「作業」を淡々とこなすだけだ。




    だから、休憩時間に問題集を見たり、友達と公式の確認をしたりする必要なんか、全然ない。

    自己採点なんて、自分が「安心」するだけの効能しかない。

    それも、自分が思ったとおりかそれ以上の結果でなければ、安心できない。

    安心することで、次の科目に心置きなく臨める、というのであれば良い。
    けれど、そうでなかったなら……?

    どんなに後悔しようとも、答案用紙を取り返して答えを書き直すことは出来ない。


    自己採点の如何によって志望校を変更するとか、
    何らかの操作が必要になる受験の仕方をしている人にとっては、必要なことだろう。

    しかし、それすらも試験が終わって家に帰ってからで十分間に合う。




    つまり、試験会場での自己採点はデメリットしかない。

    そんなヒマがあるなら、トイレに行ったり、リラックスしたりして、次の科目に備えるべきだ。

    69 :

    試験当日より、どれだけその試験に対し備えてきたか、が大事なんだ。

    きみは、準備段階でたくさん復習していた。
    中学、高校の教科書をひっぱり出し、ノートをめくって、問題集を解いたはずだ。

    それらひとつひとつが、志望校に近づく一歩一歩であったんだ。

    だから、努力してきた分だけ、志望校に近づいていることは確実だ。






    今まで、幾度となく模擬試験を一緒に戦ってきた鉛筆たち。

    落としてしまっても、必ず手元に戻ってきてくれた消しゴム。

    ここぞという日に必ず買っていく、お気に入りのお菓子。


    そうした物たちが、きみの味方だ。


    そして――もちろん、このぼくも。






    さあ、いくぞ。

    どんな問題でも、解き伏せてやる。



    大丈夫。

    いつも通り、これだと思う答えを、塗りつぶしていけば良い。





    答えは必ず、きみの目の前にある。

    71 :

    もう遠い昔なのに勇気を貰ったような気がする


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