元スレ新ジャンル「桜の木の下には」
新ジャンル覧 / PC版 /みんなの評価 :
1 :
女「すぅ…すぅ…」
女「…ん、あぁ。もうこんな季節」
女「おはようございます、男さん」
男「……」
2 :
男「シンゴーシンゴーシンゴー」
4 = 1 :
女「春ですよ、男さん」
女「そちらは、温かいですか?」
女「寒くは、ありませんか?」
女「温かいのなら、いいのですけどね」
男「……」
5 = 1 :
女「春眠暁を覚えず、っていいますけど」
女「あなたはいつも眠ってばかり」
女「飽きたり、しないんですか?」
男「……」
女「応えてくれないのも、分かってはいるんですけど」
6 = 3 :
梶井も喜んでるだろう
7 = 1 :
女「春風が吹きました」
女「そちらは、どうですか?」
女「風を感じることは、できていますか?」
男「……」
女「寂しくは、ありませんか?」
8 = 1 :
女「男さん、ほら毛虫」
女「うねうねってして、とても元気ですよ」
女「あなたにも、この毛虫が見られればいいのに」
男「……」
女「あなたには、もうどんな感慨も湧くことはないんですね」
9 = 1 :
女「あなたがここへ来て、もう一年なんですね」
女「溶けきったあなたは、私の中を通って花びらになりました」
女「けれどもう、あなたの体は全て土へ還ってしまった」
男「……」
女「後に残ったのは、根に触れるすべらかな骨の感触だけです」
10 = 1 :
女「見て下さい、男さん」
女「春の気に当てられたのかしら。町の人が
うろんな目付きをして歩いています」
女「あの人たちとあなたとでは、一体どちらが空っぽなんでしょうね」
男「……」
11 :
支援
12 = 1 :
女「悲しいですか?」
女「それとも、ひもじい?」
女「何も、思い出せない?」
女「多分それでいいんだと思います」
女「忘れたことは、思い出さなくていいんですから」
男「……」
13 = 1 :
女「あなたにも、恋人がいたのでしょう」
女「家族も、親しい友人も」
女「でも今は私だけ。互いに互いしかいないんです」
女「私はそれで満足です。あなたは、どうですか?」
男「……」
14 = 1 :
女「あなたは何故、そこにいるの?」
女「何故、私と出会ってしまったの?」
女「……ごめんなさい。こんなこと、あなたが喋れても答えられないですよね」
男「……」
15 :
こういう感じ、好き
支援
16 = 1 :
女「辛いことのない世界へ行きたいんです」
女「私はも既に、見たくないものを色々見てきてしまっているから」
女「あなたのいるそちらは、辛くはないですか?」
男「……」
女「もしかしたらあなたも、見てはいけないものを見てしまったから、
そこにいるのかもしれませんね」
17 = 1 :
女「町の皆さんは、元気ですね」
女「子供たちは特に、汚れるのも構わず走り回っています」
女「あなたはあれを見て、羨ましいとか妬ましいとか思いませんか?」
女「私は、地に根を生やさないあの子たちが羨ましい」
女「…いっそ、取って代わりたいくらいに」
男「……」
女「もちろん、冗談ですよ?」
18 = 1 :
女「蝶が羽ばたいています」
女「あれは、なんという名前の蝶だったでしょうか」
女「男さんも私も、あの蝶の見ている夢なのかもしれないですね」
女「…なんて、ちょっと発想が中学生みたいでしたかね」
男「……」
女「くすりともしないのも、いつものことです」
19 = 1 :
女「私、いつも思うんですけど」
女「こうして私があなたに語りかけているのは、何か意味があるんでしょうか」
女「あなたは何も語らない。かといって私も、黙って見ているなんて嫌ですし」
男「……」
女「尤も、行為の意味なんて、誰にも分からないのかもしれません」
20 = 1 :
女「昔、私の枝に怪我した小鳥が休んでました」
女「私は、その小鳥が治るまで、枝葉を伸ばして話し相手になってあげました」
女「桜って、来るものを拒まず、何でも受け入れるんですよ」
男「……」
女「あなたとは、長い付き合いになりそうですね」
21 = 1 :
女「どうも哲学的な話しばかりしてしまいがちですね」
女「寡黙なあなたと、春にしか語れない私では当たり前かもしれませんが」
女「私とあなたは、以外に良いコンビなのかもしれないですね」
男「……」
女「あなたが笑ったような気がするのは、私の気のせいでしょうか」
23 :
終わり?
24 = 1 :
さる喰らうの嫌でちょっと様子見てた
続きは書く
25 :
ネムキ思い出した
26 = 1 :
女「ここからは、星があまり見えません」
女「木の梢が邪魔になって、空を遮るからです」
女「あなたの魂は、あの空で星になっているんでしょうか」
男「……」
女「空にある魂より、私は骸のあなたの方が好きです」
28 = 1 :
女「夜になれば、ここは実に静かです」
女「虫の寝息が、聞こえてくるほど静寂に包まれます」
女「ねぇ、男さんもそう思いませんか?」
男「……」
女「…本当に、ここは静かです」
29 = 1 :
女「話しかけても、あなたが返すのは沈黙だけ」
女「なんだか、話せば話すほど空しくなっちゃいます」
女「せっかく、孤独じゃなくなったと思ったのに」
男「……」
女「それでも結局は、話しかけてしまうんですけどね」
30 = 11 :
支援
31 = 1 :
女「あなたと私は、似た者同士ですね」
女「お互いに一人ぼっちで、ここから動くことすらままならない」
女「私はあなたに、シンパシーを抱いています」
男「……」
女「私の話しは、つまらないですかね」
32 = 1 :
女「……」
女「……」
女「……」
男「……」
女「……」
34 = 11 :
しぇん
35 = 1 :
女「……」
女「…悲しいです」
女「一人言のようにあなたに語りかけるのは、悲しいです」
女「何か言って下さいよ、男さん」
男「……」
36 = 11 :
支援
37 = 11 :
保守がてら
女「……お腹がすきましたね」
男「……」
女「でも安心してください、あなたさえ居れば私は十分です」
男「……」
女「ずっと、一緒に居られるだけで、いいんです」
38 = 1 :
ぬぅ……他の書き手に書いてもらえるようなネタとは思ってなかった
ネタ出るまで続けてみてくれ
39 = 11 :
取りあえず保守
>>38
ガンガレ
40 = 11 :
女「こんな話、知ってますか?」
男「……」
女「桜という言葉は元々は花が咲くの「咲く」に「良し」を付けた「咲く良し/さくらし」から来てるそうです」
男「……」
女「古くは今昔物語の第8巻に既に使われているそうでして」
女「それが時代と共に「咲くらし」→「咲良」→「さくら」と変化したそうです」
男「……」
女「嘘ですけどね」
昔の書き込みリサイクル
41 = 1 :
どうにも話を発展させようがないので、俺のは>>35で終わりにさせてくれ
ID:VXlJIheY0に期待する
42 = 11 :
女「サクラってあるじゃないですか、宣伝とかで使われるサクラです、分かります?」
男「……」
女「昔ですね、あるお坊さんが「おぉ、これは素晴らしい」と桜の枝を折っちゃったそうなんです」
男「……」
女「でもですね、桜は「桜切る馬鹿、梅切らぬ馬鹿」と揶揄されるほどに桜はか弱いんです」
男「……」
女「私も結構弱いんですよ?」
男「……」
43 = 11 :
女「……それでですね、その桜は村の長者さんがとてもかわいがってた桜だそうで」
男「……」
女「「桜を折った奴をみたものはおらんか~」って怒ったんです」
女「でも、村人はみなそのお坊さんを守るため、いえ、単に長者が嫌いだっただけですが」
女「知らん振りをしたんです」
男「……」
女「そこから転じて、みんなが口裏を合わせて集団で誰かをだましたりすることを、「サクラ」というようになったそうですよ」
男「……」
女「嘘ですけどね」
>>41
それは困るw
44 = 1 :
女、いい性格してるな
46 = 11 :
女「「桜の樹が美しいのは下に死体が埋まっているから」、実に至言だと思いませんか?」
男「……」
女「これはですね、文人梶井基次郎が「桜という字はどうしてこんな形なのか?」と思いまず漢字の形から考察したそうです」
男「……」
女「梶井基次郎が「桜という字はどうしてこんな形なのか?」と思い」
男「……」
女「桜という感じは見ての通り、木偏と右上のツ、そして右下が女から成り立っています」
男「……」
女「「して木は幹、ツは花びら、そしたら女は何なんだろう?」そう思い至ったそうです」
男「……」
女「そうして「そうだ、死体が埋まってるのか!」という発想を得たと、言われています」
男「……」
女「嘘、ですよ?本当は女は根っこなんです、桜の根を上からみたらって女って見えませんかね?」
男「……」
女「えぇ、もちろん嘘です」
47 = 1 :
一瞬信じた俺のいる
48 = 11 :
>女「梶井基次郎が「桜という字はどうしてこんな形なのか?」と思い」
>男「……」
あがががが、消し忘れた
49 = 33 :
信じそうになったジャマイカ
50 = 11 :
女「本当はですね」
男「……」
女「鉄元禅師という禅僧が一切経の版木、まぁ経本ですね」
男「……」
女「分かります?仏様の教えを書き写した写本みたいなやつなんですが」
男「……」
女「それを作る際の板を探していたそうです」
男「……」
女「でも全然見つからなくて、困っていました」
男「……」
女「しかしある村の人たちが「これは枯れ木だ」と言って生木を切らせて助けたそうです」
男「……」
女「……疑ってます?」
男「……」
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