元スレ新ジャンル「強がりな寂しがり屋」
新ジャンル覧 / PC版 /みんなの評価 : ★
151 = 26 :
(日曜日 男宅)
妹「お兄ちゃん行ってきまーす!」
男「車にはくれぐれも気をつけるんだよ」
妹「はぁい!」
男「昨日も女さん、メール送ってきたなー。意外と子供っぽいんだなー……」
女『土曜日だと学校へ行かないので、誰とも会えないね(T_T』
女『お昼はカニカマピラフにしてみましたv(^^』
女『バッティングセンターへ行ってみたよ(^^
いつもよりは調子が悪かったみたいだけど(^^;』
女『学割きくから、今度ボーリングに行こうよ(^^*』
152 = 26 :
男「あ、女さんってスポーツマンだ。バッティングに、ボーリング……。
……俺も、休みの日くらいは出掛けてみるか……」
男(とは言ったものの……遊べる場所なんて知らなかった、俺……。
はー……いつもは部活に出てたからなぁ……
このあたりだと……街の方の図書館くらいか。利用カードもあるな、よし)
153 = 26 :
(図書館)
男「まあ、さすがに誰かと会うことはないだろうね……」
男「相対性理論、アインシュタインとマックス・プランク……」
男「超伝導物質、ヘイケ・カメルリング・オンネス……」
男「慣性モーメントによる分光法……」
男「……駄目だ、日本語で書いてあるのに訳さなければ全然理解できない……」
< ただいま、17時をお知らせします (ポーーーン) >
男「あ……もう、こんな時間か……そうだ、洗剤と歯ブラシ買わないといけないんだった」
154 :
私怨
155 = 26 :
男「さーて、早く帰ろう……あ、川沿いのサイクリングロードって近道だったっけ……」
男「子どものころに来たきりだったね……懐かしいな……ん? 何だあれ……?」
子どもA「うわー、おねーちゃんすげー!!」
子どもB「カラスが大人しくなった!!」
子どもC「どうやったの?」
男「なんだ、曲芸か……よくもまあこんな子供だましで――」
女「どうしたもこうしたも……勝手に止まって動かないだけよ……」
男「……」ドガシャガララガラガラ…
男(はははは、こんなマンガみたいな自転車の転び方ってってできるんだな。
この年になって初めて知ったよ)
156 = 26 :
男「……女さん、何やってるの……」
女「え? あ、男……何って、私が聞きたいわ……
痛っ、耳たぶかまないで……痛い、痛い、痛いっ!」
男「……ほらほら、早くどっかに行って」パタパタ
ア゙ーア゙ー
男「女さん、大丈夫? 怪我してない?」
女「たぶん……」
158 = 26 :
ちょっとだけ言い訳。
馬鹿なシーンだけど、しばらく付き合ってくださいな^^;
男「驚いたよ、カラスと仲が良いなんて」
女「そういうのじゃなくて……」
男「まあ、いいんじゃない? なかなかシュールだったよ」
女「……もう……」
男「冗談。でも、どうして河川敷に居たの?」
女「河川敷には、よくアオサギやカワセミがくるのよ……」
男「……はい?」
女「その……私が勝手に友達って呼んでる、鳥よ……」
159 = 26 :
男「……女さん、これから遊びに行こうか?」
女「え?」
男「と言っても、俺は遊びに行ったことがあまりないから、アテがない……
だからさ、女さんの知ってるバッティングセンター、教えてくれる?」
女「でも、もうご飯の時間じゃないの?」
男「大丈夫、妹がちょうど友達呼んできてるから、
帰りは遅くしたほうが良いかなって思ったんだ」
女「でも……」
男「女さんは、時間ないの?」
女「……良いわ、行きましょう」
男(……俺、不器用なのかなぁ……こんな時、男友ならどうしただろう)
160 = 26 :
(飯時 バッティングセンター)
女「ほら、男! 早く!」
男「早くって言ってもなぁ……やったことないんだ、見本見せてよ」
女「仕方ないわね、よく見てなさいよ」
バシュン カーーーン
男「おーっ……結構速いんだね……」
女「まだ100km/hよ」
男「……『まだ』なんだ」
男(ごめんよ女さん。言いだしたのは俺だけど、たぶん100km/hさえ打てないと思う……)
162 = 26 :
115km/h
女「ふっ!」
カーーーーン
男「おー……すごいよ、女さん!」
女「まだ、あと25kmは行くわよ」
男「あ、まだ本気じゃないんだ……」
女(ふふふっ、見てる? 男……私、まだ本気、出せるよ……)
163 :
これはいい
164 = 26 :
女「はーっ、どう、男、惚れなおした?」
男「ん? んー……まあ、なんて言うか。
元気になってよかったかな、なんてね」
女「……そう、ありがとう。男、帰りましょうか?」
男「うん。これ、ミネラルウォーター」
女「……なんか、もらってばっかりね」
男「安いものだよ」
女「……そういう意味じゃないわ」
男「え?」
女「何でもないわ。行きましょう」
165 = 26 :
(帰路)
女「男、今日は……ううん、今日も、楽しかったわ。ありがとう」
男「いや、俺もなんかごめんね(不器用で)」
女「なんで謝るの?」
男「いや、慣れないことをしたものだから(人を励ますなんてこと)」
女「……男、一球も打ってないじゃない……慣れないって、何?」
男「ううん、いずれ話すよ(その時はどっちかが忘れてるよ)」
女「そう? だったら良いけど……またね、男……」
男「うん。また明日」
166 :
面白いよー
スレタイなんて関係ねぇ!
167 = 26 :
(男宅)
男「ふぅ……」
男(たぶん、女さんは……達成感がないんだろうな……
数学の答えを出しても、テストで満点を取っても、学年で一位を取っても。
今までほめられたことがないんだろうな……)
男(たぶん、もっと、本当の自分を見てもらいたいんじゃないのか……?
いつも寂しそうなのは、他人は長所が評価されるのに、
自分の方へは気付いてもらえない……諦め……?
何か、まだ本当に笑っているようには見えないのは……
いつもいつも大丈夫だよって言うのは……虚勢を張ってるだけじゃないのか……?)
男(親が居ないって言うのも、家に居ないんじゃなくて、女さんの心にも親が居ないんだ)
168 = 26 :
男(このメールだって、思ったことは書いていても、
きっと文字で見せられる表面だけの感情しか書いてなくて……
本当に言いたいことは、心の奥底に鍵をかけてしまいこんでいるんだろうな……)
男(きっと、今からくるメールも、寂しくて寂しくて、仕方がないんだよな……)
(ブーブーブー)
男(これは、携帯の振動音じゃない……女さんの……訴えなんじゃないのかな……)
男(嫌だよ……俺は誰も助けられない……結局誰かが傷つくさだめなら……
知らないふりをして……せめて優しい人のふりをして……
解決しないで、誰も傷つけさせないほうが、ずっと楽なんだ……)
男「……今日も、もう……寝てしまおう……忘れてしまおう……」
169 = 31 :
あっがーれ
170 = 26 :
(翌日)
男「……だるい……」
妹「行ってきます、お兄ちゃん」
男「気をつけてね……」
妹「はぁい」
男「サボろうかな……女さん、俺がいなくて独りにならないかな……」
男「……ばちでも当たったのかな……あんなに弱気になっちゃったから」
男「男友、こんな弱い俺を見たら、なんて言うかな……皆、呆れるよね、きっと」
男「……虚勢張って……強がって……か……」
171 = 26 :
男「俺は、どうしたいのだろう。女さんのため、と思って、色々してきたけど、
結局俺がしたいことって何なんだろう」
男「……男友ー、これ、何なんだろうね」
男「……あ、そうか……誰かを頼りたいんだ……
女さんは今、こんな感じなんじゃないのかな?」
男「……今から全速力でなら、絶対に女さんに追いつけるね……」
172 = 111 :
急に男が痛くなったな
173 = 26 :
>>172 正直、ちょっと焦ってる……落ちるのが早くて、いくつか失敗したかもしれない。
男「い、いた、女さんだ……」
女「今日は男、寝坊でもしたのかしら――」
男「女さん、おはよう」
女「っ……おはよう」
男「今日は、英語の訳が課題だったけど、できた?」
女「ええ」
男「今日のは難しかったよね」
女「そうね。あ、男。今日もサンドイッチ作ってきたの、いるかしら?」
男「うん、ありがとう」
男(女さんの寂しさを考えたら、苦しくなったけど……
これくらい、いや、もっと女さんは苦しいんだよね……
昨日のスイング、あれは本気だった。
本気で見てもらいたいと、変わろうとしているんだ)
174 = 63 :
>>173
いつも言ってるだろ、保守だけはまかせろって
175 = 26 :
>>174 ありがとう。
落ちないようにしてくれるとありがたいです。
177 :
追い付いた
保守
178 = 108 :
ぺい!
180 = 31 :
それっ
181 = 26 :
女「……? 男、具合悪いの?」
男「ん? いや、そんなことはないよ」
女「そう……?」
男「心配?」
女「……私が付き合わせたバッティングセンターで風邪引かれたら、後味悪いでしょう?」
男「大丈夫だよ。早く学校行こう」
女「ええ……」
183 = 26 :
休憩します。
期待があれば、保守お願いします。
>>182 心に染みたぜ! モチベーション貯めてもどってくるべ。
(昼休み)
久女「今日はみんなでサンドイッチデー♪」
鞍井「私は予想を斜め右上に裏切って、ジャムサンドにしたよ」
女「張り切ってカツサンドにしたわ」
両者「参りました」
男友「相変わらず、女は人気者だな」
男「そうだね」
男友「……また、女見てるなー……」
男「え?」
男友「正直に行ってみろ、お前……女のことを恋愛の対象としてみてるだろ?」
男「……分からないんだ、ただ、包みこめるような人にはなりたい、かな……」
男友「……ふぅん……」
184 = 108 :
ぺいっ!
186 :
これの男バージョンが青春時代の俺だった件
187 = 108 :
なぁん!
190 = 177 :
保守しまっせ
191 = 131 :
落としはせんよ!
194 = 26 :
待たせた!
投下する。
(午後の授業)
久女「男君、女さんから手紙」ヒソ
男「え? ありがとう」ヒソ
男(まあ、今読むよりも、後の方が良いよね。
へー、イチゴの形に折ってるんだ、器用だね)
――コツン
男「ん?」
久女「男君、こういうときの手紙はすぐ読まなきゃ。授業中の命がけの密書だよ!」ヒソ
男「え? そういう手紙なの!?」ヒソ
195 = 26 :
ガサガサ
女『男、ごめんなさい。
高校生でこういうやり取りしてないのが私だけらしいの。
身近な知り合い探したら、男しかいなくて。
お返事待ってます、ア、ナ、タ』
男(……明らかに字体違うよ。絶対これ密書じゃないじゃん、最後改竄されてる……)
男「……」
男『女の子っぽくて、かわいいんじゃないかな。
嫌いじゃないよ』
男(えっと……)
久女「かけた?」ヒソ
男「え? うん、まあ……はい」ヒソ
久女「イチゴ型が良い? お魚型が良い?」ヒソ
男「……お任せするよ」ヒソ
197 = 26 :
>>192 もしかしたらグダグダになりすぎてるんで見限られたかもしれんです;
女『昨日のメール、読んだ?』
男『見てないや、ごめん』
女『別にせかしているわけじゃなくて、読んでほしいな、って思ったの』
男『ごめんね、あのあとすぐに寝ちゃったんだ』
女『本当に具合は大丈夫なの?』
男『大丈夫だよ、気にしないで』
男(……これ、絶対にわざわざ手紙に書いてすることじゃないよね……)
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