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    元スレモバP「まゆ、アイドルをやめろ」

    SS+覧 / PC版 /
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    101 = 1 :

    「ねえちひろさん」

    「もしまゆがアイドルを辞めたいって言ったらどうする?」

    「それは……引き止めます」

    「それが本人の意思でも?」

    「プロデューサーは、自分はファンの代用品だから、まゆの好意は自分に向けられたものじゃない、みたいなこと言ってたけどさ」

    「もしも、プロデューサーがまゆを傷付けるようなことがあるんなら、その前にアイドルを辞めさせるのもまた、手の一つなんじゃないかな」

    卯月「……それは、私も思ってたんです。万が一、プロデューサーさんが何かを奪うような人なら、私達から全てを奪いたいって、そう思ってるのなら、」

    卯月「私達は、今のままではいられないと思うんです」

    卯月ちゃんの言葉が胸に刺さる。

    「杏は、それでもプロデューサーのこと、信じてるよ」

    卯月「はい。ただ、信じるだけじゃ、足りないんです」

    彼女達が今までに培ってきた経験。思い。

    それが、私の心を揺さぶってならない。

    掴みどころのない、彼。

    優しさを餌にして、その優しさで人を殺した、彼。

    微かな希望さえ本物だと信じてしまいそうなこの心に、Pさんが冷たい刃を向ける。


    ――ああ、間もなく、仙台に到着する。

    102 :

    こういう雰囲気のSSをあまり読んだことないので新鮮で良いですね...

    103 = 1 :

    読んでくださっている方、ありがとうございます。
    まことに勝手ながら、一度ここで筆を休めさせていただきます。
    申し訳ございません。

    続きは明日の15:00頃から始めさせていただく予定です。
    遅筆、拙筆ではございますが、最後までお付き合いいただければ幸いです。

    104 = 41 :

    >>91
    けど結局元に戻ったりもするし(震え声)

    105 :


    舞ってる

    106 :

    乙!
    何か引き込まれて面白いな

    107 :


    書けるときにムリせず書けばええんやで

    109 :

    おつ!
    明日も楽しみにしてます

    110 :

    読ませるねぇ

    111 :

    プロデューサーがストーカーってオチじゃないだろうな

    112 :

    最初はほのぼのいちゃらぶものだとおもってました(半ギレ)

    113 :

    続きを書かせていただきます。

    114 = 1 :

    仙台駅に辿り着き、普通電車に乗り換えてまたしばらく揺られる。

    乗り換えてからは、杏ちゃんと卯月ちゃんは顔を伏せ、何も話さなかった。

    わたしだけが生きているみたいだった。

    115 = 108 :

    待ってた

    116 = 1 :

    まゆちゃんの家の最寄り駅で降りた時には、外はほんのりと赤く染まっていた。

    綺麗な色。まるで、まゆちゃんのリボンの色だ。

    夕焼けに染められた、静かな駅――

    感想を零そうとしたその瞬間、駅の外から大きな拍手の音が聞こえた。

    「わ、なに、急に」

    卯月「お出迎えでしょうか?」

    「そんなわけないでしょ、予定があったわけじゃないんだから」

    いまだに聞こえる、歓声混じりの拍手。

    「でもこの音、聞いたことない?」

    卯月「ええ、私もそう思ってました」


    「まさか――まゆちゃん?」


    ライブやイベントでいつも聞いている、ファンの声。

    楽しそうにアイドルを見上げてくれている、あの時の声だ。

    わたしは急いで切符を通し、駅のロータリーに出た。

    117 = 1 :

    「やっぱり……」

    「すごい、人がいっぱい……」

    卯月「みんなまゆちゃんを見に来たんでしょうか。ううん、そうに決まってますよね」

    「まゆちゃん、お帰り!」
    「いつも見てるよー!」
    「応援してるからな!」
    「歌ってー!」


    ここに響くのは、そんな声。

    118 = 1 :

    まゆ「そうですねぇ、駅長さんからのお許しも貰えましたし」

    まゆ「音響のセットもしてくださったので」

    まゆ「テレビの中のまゆより、すこしポンコツかもしれないですけど……いっぱい頑張りますから、見ていてくださいねぇ」

    まゆ「では……お願いします」

    流れてくる音楽は、ライブの時のものよりもずっと小さな、音も良いとは言い難いもの。

    でも、ファンのみんなの顔は、ずっと輝いていた。

    そして、そんな笑顔の海の中で歌うまゆちゃんも。


    わたし達との時間が嘘だったみたいに、ずっと、楽しそうだった。

    119 = 1 :

    耳鳴りがする。

    見ていられない。

    佐久間まゆという、アイドル。

    何もない空っぽなアイドル。

    今、彼女はファンのみんなから笑顔を受け取って、歌っている。

    そんな、彼女から。光に満ち満ちた彼女から。

    Pさんが全てを奪ったとき、いったい彼女には、何が残るのだろう。

    卯月「いまのまゆちゃん……なんだかすごく、きらきらしてます」

    「うん。全然ポンコツなんかじゃないよね」

    「まるで、魔法のかかったシンデレラみたい」

    120 = 1 :

    「いや……ぁ、」

    わたしの口から、そんな声が漏れ出る。

    佐久間まゆという、アイドル。

    何もなかった、空っぽなアイドル。

    そのアイドルが今、こんなにも輝いた。

    ああ、よくぞこんなに輝いた。


    佐久間まゆを手放すわけにはいかない――彼の言葉が蘇る。

    手放してはならない。

    ああ、よくぞ。

    よくぞここまで、実った。

    「奪うとしたら、」

    それは。



    それは、

    「今――」

    121 = 1 :

    喉の奥で、ひゅっと空気の通り抜ける音がした。

    眩暈が私を襲う。

    「……大丈夫ですか」

    寒いわけでもないのに震えていた私に、誰かの声が降りかかった。

    122 = 1 :

    知らない男の人の声。

    Pさんよりもずっと年を取った、でも張りのある声。

    「顔色が悪いですよ。休んだほうがいい」

    彼はそう囁いて、わたしの肩に手を触れようとした。

    「……っ、」

    電気が流れたかのように、彼が手を引っ込める。

    「すみません、そこのお嬢さん方。この女性を、あそこのベンチまで連れて行ってくれませんか」

    男性の手が、震えている。

    この、色の滲んだ視界でもわかるくらいに。

    「ちょっとちひろさん、大丈夫?」

    卯月「手も随分と冷えてしまってます……」

    二人に手伝ってもらって何とかベンチまでたどり着いたわたしは、ぼんやりとしながらまゆちゃんのステージを見ていた。

    123 = 1 :

    「……これで温まってください。自販機のものですみませんがね」

    彼が手渡してくれたのは、温かい紅茶の入ったペットボトルだった。かじかむほどに冷えていたわたしの手に、ほのかな温もりが戻る。

    「この季節の仙台は冷えますから、少し気温にやられたのでしょう」

    男は缶に入ったココアを杏ちゃんと卯月ちゃんに手渡す。

    お礼を言って、二人は遠くで歌うまゆちゃんに目を向けた。

    「何か、事情があるようですね。お仲間のもとに行かないのを見ると」

    彼が呟く。

    驚くわたし達を見て、彼は笑った。

    「あなた達のことを知らない人なんてそうはいませんよ。うちの地元のアイドル、佐久間まゆと同じ事務所の人ですから」

    124 = 1 :

    「仙台の中でも、この町は、佐久間まゆが読者モデルをやってた頃からファンが多かったです」

    「あの子がアイドルになってからは、それが爆発的に広まりました」

    「他の子が都道府県名しか出してないのに、佐久間まゆは仙台とまで言ってくれました」

    胸が、軋む。

    「まゆちゃ……まゆは、どんなアイドルなんでしょうか」

    「まゆちゃん、で構いませんよ。いつもそう呼んでいるんでしょう。ここの町の人も、みんなまゆちゃん、って呼んでます」

    「彼女は……そうですね。少しおっとりしてて、頼りなさげで、ポンコツだが誰かに必要とされる。そんなアイドルであると、みんなは言っています」

    まゆちゃんが、三曲目を歌っている。ダンスがない分、きっとたくさんの歌を歌うつもりなのだろう。

    お世辞にも、ライブの舞台とは言えない粗末な環境で、彼女は輝いている。

    それを、地元の人たちが優しく見守ってくれている。

    ああ、まゆちゃんはアイドルを辞めたいわけじゃないんだって、安心するべき時なのに。

    なのに、どうして。

    それを許さないこの違和感は何なのだろう。

    地元のアイドル、佐久間まゆが帰ってきた。

    なのにどうして。

    どうしてこの人は、そんなまゆちゃんよりも、わたし達の隣を選ぶのだろう。

    まるで自分は、こちら側の人間であるかのように。

    125 = 1 :

    「ねえ、おじさん」

    杏ちゃんが彼を見上げる。

    「おじさんは、どうなの。まゆのことどう思ってるの」

    「ん? さっき言ったとおり――」

    「みんなは、そう言ってるんだよね」

    「なんで、そんな言い方したの」

    これが、違和感の正体だったのだろうか。

    杏ちゃんの畳みかけるような質問に、彼はたじろいだ。

    「この町の人はみんな、佐久間まゆのことが好きで」

    卯月「どうして、まゆちゃんって呼ばないんですか?」

    温かな空気に溢れるロータリーの中で、この空間だけが、切り抜かれたように静かだった。

    彼の狼狽が激しくなってくる。

    「お聞かせ願えませんか。まゆちゃんは、あなたにとってはどう映るんですか」

    126 = 1 :

    「……ッ、」

    「私には……佐久間まゆというアイドルが、わかりません」

    「彼女の姿は、私にはいつも霞んで見える。あの笑顔も、零す涙も、ただ写真に写るだけのその姿も」


    「……佐久間まゆは、空っぽなアイドルでした」


    「彼女は、他の誰かから手を差し伸べられて初めて、アイドルになれた」

    127 = 1 :

    この人まで、そんなことを言うのか。

    気付いてしまうのか。

    彼女の脆さは、与えられたものを垂れ流してしまうことによって露呈した。

    「彼女には、個性がない、と」

    「ええ。目に見える個性は。でも、だからこそ彼女はああやって愛されるのかもしれない」

    「あなた達から見て、今の彼女はどう見えますか? 楽しそうですか?」

    卯月「とても、きらきらしていますっ」

    「うん、いつものまゆよりも、ずっと……」

    「そうでしょう。とても輝いている」

    「今までは陰に埋もれていた少女が、輝きだす。まるでシンデレラだ」

    「……」

    彼は、わたしを見据えた。

    その目を見た途端、急に耳鳴りがわたしを襲う。聞いてはならないと、本能が囁くのだ。

    128 = 1 :

    「零時の鐘はあなた達だ。あなた達が、まゆからまゆであることを奪った」

    「……わたし達が、ですか」

    声が、自分の思っている以上にかすれていた。

    温かみが戻ったはずの手から、再び熱が逃げてゆく。

    「……いえ、違うんです。わかっています。これがただの八つ当たりなのだと」

    「それでも、責めずにはいられない」

    「あの子から、たくさんのものを奪った存在を」

    「知っていましたか? まゆは、右利きなんです」

    「え、ええ、把握して、います。……どうしてそう思ったのですか」

    声が震える。もはや、言葉になっているかどうかすら危ういのかもしれない。

    それでも、問わずにはいられないのだ。

    わたしは問うた。だから彼は、答える。



    「佐久間まゆは、私の娘だからです」

    129 = 1 :

    卯月「……ええっ!?」

    卯月ちゃんが悲鳴をあげる。わたしも卯月ちゃんほどではないにせよ驚嘆の声を上げる中、杏ちゃんだけが神妙な面持ちで彼を見つめていた。

    「まゆちゃんの、お父さん……」

    「いいえ、私の娘だった、ですね。父親を名乗ることは、今はもうできません」

    「離婚したんです。私と妻と、つまらないことで諍いになってね」

    「つまらないことで離婚なんてしませんよ」

    「ふ、そうですね。そうかもしれません。つまらなくなんてなかった」

    「喧嘩の原因は、妻がまゆを読者モデルにしようとしたことでした」

    「私は反対だったんです。まゆが読者モデルになること」

    「親権はとれませんでした。仕事で家を空けることが多かったですから。それに、今の時代未成年でモデルやアイドルになるなんて、そうそう珍しいことでもなかったですしね」

    「……やはり、未成年で、メディアに露出する機会が多いことは、気分を害されますか?」

    わたしはつい尋ねてしまう。

    「いいえ。まゆが普通の子であれば、私は許諾した。でも、まゆは違ったんです」

    「まゆは、他人に流されやすい子だった」

    自我の定まっていない時期にモデルやアイドルになるのは、確かに危険なことだったかもしれない。彼の危惧は、よくわかった。

    そしてその焦燥は、外れてはいなかった。

    130 = 1 :

    「テレビを見るたび、思っていた。本当にまゆの中には、彼女がいるのだろうかと」

    「出版社や346プロこそが、彼女から全てを奪ったのではないかと」

    「許せない、とはまた違います。彼女を輝かせてくれたのは、本当に感謝しています。ただ、気がかりだった。でも、それも今日で終わりにします。まゆの中にまゆがいるのだと、実感できた気がしますから」

    彼は、そんな安堵の言葉を並べながらも緊張に固まった表情を解かない。

    131 = 1 :

    「まゆちゃんに会いに行かないんですか。当時まゆちゃんが六歳だったなら、まゆちゃんだってお父様のことを覚えているはずです」

    「そういう問題ではありません」

    「……私は離婚したあと、三年後に再婚しました。一度、結婚を経験したことがある者同士での結婚でした」

    「私は、やり直したかった。家族というものを。届かないところへ行ってしまったまゆの代わりに、私は自分の過去を切り捨てたんです」

    「……再婚した後の生活は、幸せだった?」

    彼は、明確なことは何も答えなかった。

    「私と、妻と……息子の三人で生活を始めました。テレビでもまゆを見ないようにして、目を背けようとして」

    「幸せになろうとしました」

    「実際、幸せでした」

    「私の息子が、すさんだ私を支えてくれていた。その息子も、もう私達の手のもとから巣立ってしまいましたがね」

    「でも、安息が訪れない。いろんなところで、なにかが宙ぶらりんなままなんです」




    「……ちょっと待って、どういうこと?」

    132 = 1 :

    卯月「杏ちゃん?」

    「計算が合わない」

    「子供の年齢が、おかしい」

    彼は、杏ちゃんのその言葉に目を細めた。

    「ねえおじさん」

    杏ちゃんが彼を見つめる。いつもの、怠惰な杏ちゃんじゃない。

    何もかもを見透かしているかのような彼女の目が、彼を離さない。


    「その息子さん、もしかして……三日か四日前に帰ってこなかった?」

    彼の表情が強張る。その変化を、杏ちゃんは見逃さなかった。

    「……Pさん、なのかな」

    「じゃあおじさんは、15歳くらいのプロデューサーを引き取るかなにかしたんだ」

    「まさか……」

    わたしの中で、何かが音を立てる。

    事実はまだ何も繋がってはいない。なのに――確実に、収束へ向かい始めている。

    「Pさんが、あなたの……息子?」

    激しい呼吸でかすれたその声に、彼は力なく頷いた。


    「……ああ。その名は、確かに私の息子……いや、養子の名だ」

    133 = 1 :

    全身を鳥肌が覆った。

    卯月ちゃんや杏ちゃんに心臓の音が届いてしまうのではないかというくらい、鼓動が大きくなっている。

    まゆちゃんの歌が終わったのか、向こうの方で大きな歓声が上がった。

    134 = 1 :

    まゆ「みなさん、ありがとうございます……っ」

    まゆ「次の曲で……っ、最後にします……ごめんなさい」

    まゆ「エヴリデイドリームです」

    息を整え、最後の歌の準備を始めた彼女は、ファン達の表情を一つひとつ見ながら、恍惚の表情を浮かべる。


    「聞かせてくださいませんか。Pさんのことを。彼の、過去を」


    アイドル、佐久間まゆの父であり、Pさんの親でもあるこの男。

    こんな形で出会いを果たすことが運命だったというのなら、神様はなんて残酷なのか。

    「彼の、過去か」

    「――彼が十四歳のとき、私と妻は彼を引き取りました。もう子供を産み養えるほど、若くはなかったですから」

    135 :

    モバP【おじさん】「まゆ、アイドルをやめろ」【イケメン金髪美男子須賀京太郎【俺の嫁】全身永久脱毛水泳部ネキ出家マネキンなぁに修復液ドーン初代ときめきマネキンと言う物がウンたら寛太ら斎藤様【未婚】の愚痴は永いです

    136 = 1 :

    「私は、私の中で燻っていたまゆへの愛情の余りを、彼に与え育てようと思いました」

    卯月「愛情の、余りをですか」

    「……卑怯だと思うでしょう。でも、妻もそうしたんです。彼女は七歳の娘を事故で亡くした可哀想な人だった。彼女もまた、かつて注ぐはずだった愛情ののこりかすを与えていただけに過ぎなかった」

    「私達の家族の中で、彼は六歳のまゆであり七歳の少女だった。ずっと――何年経っても、私達の絆は変わらなかった」

    卯月「そんなのが、」

    卯月「そんなのが、本当に幸せだったんですか?」

    卯月「プロデューサーさんはプロデューサーさんなのに、まゆちゃんじゃないのに」

    じっと話を聞いていた卯月ちゃんが、遂に叫ぶ。

    透明な雫を流しながら少女は言葉を重ねた。

    卯月「本当にそれを、幸せだったって言えるんですか……!」

    137 = 135 :

    「由々しき事態なんだ」

    ↑本当だね引き籠り姫達の支えで業ちゃんと同類奇跡斑鳩天使両備&リョナちゃんの母親【美少女娘】

    マジでBBA洗卵カグラのモグラちゃんだよ【モグラちゃん綱手BBA枠抜け寝家】爺も母親も父親も板前【梅原厨寝】

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    138 = 1 :

    「……ああ」

    「幸せだったよ。だが、あのねじれた家族の中では、幸福であることは不幸であることと同じだった」

    声のトーンが、ひどく低くなる。なんだろう、この……妙に心が落ち着かない空気は。

    「十四歳の彼を、七歳や六歳の少女として扱えるあの温かな家は、きっと地獄と同じでした。幸せであれたことは、きっと不幸でした」

    「……わかりますか。私達は彼のことを、都合のいいように錯視していた。錯視できてしまっていた」


    「あの子は……まるで人形だった」

    かつて東野さんの言った言葉が、鮮明に思い出される。

    わたしの周りにいる他の誰よりも、アイドルに近い彼。

    誰かから期待されて初めて、自らを決定づけられる彼。

    139 = 1 :

    「彼は誰かを否定しない。人はそれを、優しさと呼ぶでしょう。でも、ある瞬間、ふとした瞬間に、夢から醒めてしまう。その一瞬で、人は彼の存在を見失う」

    「でも、それに気づいた時にはもう遅い」

    「彼なしではもう、生きていけない」

    「なぜなら彼は、鏡に映った自分と同じ。自分の望むものを全て持った、理想的な偶像なんですから」

    思考が、停止する。

    そんな中で、まゆちゃんのエヴリデイドリームが流れ始める。

    毎日が夢のよう。

    もっともっと、一緒に居たい。

    歌詞の一つひとつが、吐き気を催すくらいに心に突き刺さる。

    まゆちゃん、あなたは。

    あなたはどうして、そんな空っぽな瞳をしていたの。

    どうして濁った眼で、Pさんを見つめていたの。

    Pさんはなんの代用品だったの。

    Pさんに、何を詰め込んだの。


    Pさんはいったいいつから、空っぽだったの。

    140 = 1 :

    申し訳ございません、いったん中断します。
    再開は今日の19:00頃です。恐らくですが、今日中に完結します。

    141 = 108 :

    おつ
    待ってるぞ

    142 :

    待ってるよ!

    143 :

    乙! 待つ。面白い。

    144 = 1 :

    「プロデューサーの優しさは、二人の女の人を殺したよ。傷つけた人数はもっと多いかもしれない。おじさん達も含めて」

    「おじさんがプロデューサーを引き取る前から既に、プロデューサーには何もなかったの?」

    彼は弱々しく首を縦に振った。

    「彼の過去を私は知りません。ただ、施設にいたということはきっと、そういうことなのだろうと」

    145 :

    すげぇ………コンマまできっちりそろえて来やがった………

    146 = 1 :

    卯月「プロデューサーさんは、幼い頃からずっとそこで……?」

    「いいえ。彼が独りになったのは十一歳の頃です。施設の方は、私達がそこを訪れたとき、こう嘆いていました。手放してしまうのなら、なぜ人の悪意がわからないうちに、私どもに任せてくれなかったのでしょうか、と」

    人の悪意で穢されてしまったPさん。

    アイドル達を元気づける鮮やかな笑顔の彼は、今ではもう霞んでしまっている。

    「彼を引き取ったとき――九月七日の、まゆの誕生日でした。施設長さんは、私達の前で膝を折り、土下座をし号泣したんです」

    147 = 1 :

    ――申し訳ございません。

    ――あなたの息子となる人を傷付けるこの私を、どうかお許しください。

    ――私どもは、彼という人間を愛せなかった。

    ――あの子は、人に愛させることは知っていますが、愛されることを知りません。

    ――愛されやすいかたちに変化して愛情を受け止めようとする者、

    ――それが彼なのです。



    身を守るために、自分を抑え、殺し、何度もすり減ってきた彼は、

    もう十年も昔から、人の悪意に怯えながら自身を作り替え続けていたのだ。

    人から愛されるために。

    いや、

    人に自分を、愛させるために。

    空っぽな肉体を守るために。

    148 = 1 :

    「あの子が家を離れて四年近く経ちます。私と妻は変わりました。あの子の歪みが理解できるほどに」

    「でも、……彼は変わらない」

    「優しさの向こう側で全ての愛を奪おうとするあの目だけを携えて、彼は変わらぬまま生き続けている」

    「私は……っ、父としての責務を果たせなかった」

    我が子を我が子として慈育できなかったその過去を吐き出した彼は、握りしめた拳から血を流しながらステージを見遣る。

    「まだ、会えない」

    自分を戒めるように首を横に振った彼は、もうそれっきり何も言わずに、わたし達に背を向け去っていった。

    149 = 1 :

    残されたわたし達に、最後の曲を終えたまゆちゃんへの拍手が降りかかる。

    歓声を浴びたまゆちゃんは、笑顔でファンの人たちに手を振る。

    ステージを降りた少女は、手渡されたタオルで汗を拭き、再びマイクを取る。

    まゆ「みなさん、ありがとうございました。まゆ、これから行かないといけないところがあるので、みなさんとは、ここでお別れです」

    まゆ「応援してくれて、ありがとうございましたぁ……っ」

    そう叫んだまゆちゃんは、音響を弄っていた男性にマイクを渡し、言葉を交わしたあと、よろよろと走り出した。


    卯月「ちひろさん、まゆちゃんが!」

    「ええ、追いましょう」

    ベンチから立ち上がり、彼女を追おうとする。その瞬間、ひどい立ち眩みがわたしを襲った。

    そのよろけたわたしの身体が誰かに抱きとめられる。

    肩を掴んだのは、大きな、手。


    P「大丈夫ですか、ちひろさん」


    わたしのすぐ後ろに立っていたのは、Pさんだった。

    150 = 1 :

    「ぷ、プロデューサー? いつからここに」

    突然の彼の出現に、焦りを隠せない。

    P「ん? ちょうど今改札からおりてきたところだ」

    卯月「この状況は、ええと、まゆちゃんが、地元の方々に歌を歌っていたんです。あの、それで、プロデューサーさん……」

    卯月ちゃんが、思いつめたような表情をする。駄目だ。言ってはいけない。彼の父と出会ったことなど。

    「まゆがあっちの方に走っていったんだ。追いかけないと……あんまり走りたくはないけど」

    P「そうみたいだな」

    彼の目がすっと鋭くなる。

    自分に仇なす闇を見逃さぬよう、常に気を張り精神の緊張を保ってきたその目。

    P「……、」

    その目で彼女を追ったPさんが、杏ちゃんや卯月ちゃんに聞こえないように、小さく呟く。


    ――に、……で、れ。


    ファンの拍手に攫われたその言葉。

    Pさんは一瞬何かに気付いたように肩を震わせたあと、勢いよく地面を蹴った。


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