私的良スレ書庫
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元スレ京太郎「俺が三年生?」玄「私の、育ててほしいな」
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コンマ
ネリー:1-20 61-80
明華:41-60
ユキ:21-40 81-00
ぞろ目:?
直下
ネリー:1-20 61-80
明華:41-60
ユキ:21-40 81-00
ぞろ目:?
直下
ネリーで了解
んじゃ、次回は
『三年、夏、積み重ねてきたもの』です
それじゃ、サラダバー
んじゃ、次回は
『三年、夏、積み重ねてきたもの』です
それじゃ、サラダバー
雪が降っても雨が降ってもこの時期は仕事が増えるね!
というわけで朝っぱらからやります
というわけで朝っぱらからやります
・三年、夏、積み重ねてきたもの
「おかえり、サトハ」
智葉「中々骨のある相手でした」
「参ったなぁ、どれもこれもスカウトしたくなってくる」
智葉「少しは我慢してください」
「いや、私我慢弱いから」
智葉「そこまで自信満々に言いますか」
ネリー「今日は控えめだったね」
智葉「そんなことはない。相手も私も真剣だったさ」
ネリー「いいけどね。ネリーの活躍の機会が増えたから」
智葉「だが思うように点数が伸びなかったのも確かだ」
ハオ「30000点もとれば十分なのでは?」
智葉「本当は50000ぐらいは取りに行くつもりだったんだ」
明華「ははぁ、それだけ相手が強かったと」
智葉「ああ、楽しい試合だった」
「あー、せっかく我慢してるのにそういうこと言っちゃう」
ハオ「我慢してたんですか。驚きです」
明華「してたんですねぇ」
「君達さ、確かに我慢弱いって言ったけどね……もう少し労わってくれてもいいじゃない」
智葉「そういえばメグは?」
ネリー「あれ、どこいったんだろ?」
ハオ「メガンならお昼を買いに行きました」
ネリー「え……」
明華「これはまたお昼はインスタントラーメンですかね?」
漫「も、戻りました~」コソッ
洋榎「なんでコソコソしとんねん」
絹恵「そや、プラス収支だったやん」
由子「もっと胸張ればいいのよー」
漫「でも、そのプラスも10000いかなかったですし……」
恭子「そこまで、あんま謙遜しすぎると嫌味になるで」
漫「は、はいっ」
恭子「役目はしっかり果たしたし、正当な評価はちゃんと受け取っとけばええやん」
「とか言いながら~、末原ちゃん、一喜一憂してたんよ? この前も今日も」
「ふふ、ホンマ後輩思いやわぁ」
恭子「……」
漫「……」
漫(あ、なんかこの後の展開が見える……)
洋榎「天丼やなぁ。芸がないというかなんというか」
由子「しょーもないボケをかましてる洋榎もどっこいどっこいなのよー」
洋榎「ちょっ、ゆーこまで!? ……きぬぅ」
絹恵「あはは……」メソラシ
洋榎「味方なしかいっ」
成香「やってしまいました……」
爽「うちの一人沈みかー」
誓子「でも、いつも通りといえばそうなんだけどね」
揺杏「プラスに盛り返すのは大体爽とユキだもんなー」
成香「うう……」
誓子「ま、まあ……もともとはユキを目立たせようと思って始めたことだし、ね?」
爽「ちゃっかり私も目立っちゃうけどね!」
誓子「よし、私たちももうちょっと頑張ろう」
由暉子「……」
成香「ゆ、ユキちゃん?」
由暉子「最下位からの逆転劇……かっこいいです!」
揺杏「いや、だからそれいつも通りだってば」
優希「やってやったじぇ!」
京太郎「おーよしよし、頑張ったなー」ナデナデ
優希「せんぱーい」パタパタ
和「なんだか距離が……」ムッ
咲「いつもより近い……」グヌヌ
まこ「なにがあったんじゃかの」
久「うーん、これはあれね……犬と飼い主」
まこ「そういえば見事に餌付けされてたのぅ」
久「なんにしても智葉相手に収支プラスで帰ってきたんだから、ご褒美は上げた方がいいかしら?」
優希「それならスペシャルタコスがいいんだじぇ!」
久「あら、聞こえてたの」
優希「タコスとなれば聞き逃せないんだじぇ」
まこ「そがぁなことは言っとらんけぇの」
京太郎「スペシャルってな……普通に買ってきたやつしか置いてないぞ?」
優希「えー? 手作りのはー?」
京太郎「ない」キッパリ
優希「じぇっ!?」
優希「そんな……こんなのってないじぇ……」ズーン
久「騒いだり落ち込んだり忙しいわねぇ」
京太郎「正直落ち込まれると罪悪感が……」
まこ「悪いことはしとらんはずじゃがの」
和「あのっ」
久「発言を許可します」
京太郎「なにその議会スタイル」
久「雰囲気」
まこ「こら、話を進めんか」
和「この前みたいに作ってこればいいと思います。私も手伝いますから」
京太郎「あー、それな」
和「ダメ、ですか?」
京太郎「ダメっていうか……」
京太郎(この前はたまたま場所を確保できたからなんだよなぁ)
咲「私も手伝うよ」
京太郎「お前も?」
咲「うん、大将戦まで時間あるし」
京太郎「そりゃいいんだけどよ……」
京太郎(材料はいいとして場所が……って、これ前もやったな)
京太郎(この前みたいにはやりんに頼るわけにはいかないし)
京太郎(店の厨房貸してくれったって無理だし……いや、待てよ?)
京太郎「物は試しか……よし、俺に任せとけ!」
和「あ、先輩っ」
咲「京ちゃん!」
久「あーらら、結局二人とも置いてった」
まこ「ほんにまぁ……さて、わしもいくかの」
久「頼んだわよ、まこ。信じてるから」
京太郎「う~~タコスタコス……ってこれ前もやったな」
誓子「えっと、なにしてるの?」
京太郎「タコスを求めて全力疾走するごく普通の男子生徒」
誓子「自分でごく普通って言うのはどうかと思うんだけど」
京太郎「しいて違うとこをあげるなら……おもち好きってとこか?」
誓子「おもち、好きなの?」
京太郎「あー……いや、聞き流してくれ」
誓子(おもち、好きなんだ)
誓子(今度持って行ってあげようかな)
京太郎「ところでお前、今暇? だったら付き合って欲しいんだけど」
誓子「付き合って!? あ、それはその……」
京太郎「いや、暇じゃないならいいんだけど。別に他のやつでもいいし」
誓子(なにそれ、暇な時に体が空いてる女の子が良いってこと!?)
誓子(一瞬でも期待した私がバカみたいじゃない……!)
京太郎「せっかくだし、買い物を手伝ってくれないかなって」
誓子「あ……そ、そうだよね!」
京太郎「で、結局どうなのよ」
誓子「ごめん、これから試合だから」
京太郎「あ、そっか。次鋒だもんな」
誓子「本当は手伝ってあげたかったんだけど」
京太郎「いいって、ダメもとで声かけただけだから」
誓子「うん、今度おもちご馳走するから」
京太郎「おもち!?」
京太郎(ご馳走するって……まさかそういうことなのか!?)
京太郎(いや待て、こいつの胸はお世辞にも……)
京太郎「気遣いはありがたいけど……無理すんな」フルフル
誓子「ねえ、なんか今イラッとしたんだけど気のせいかな?」
みさき『四校全てステージに揃いました』
みさき『次鋒戦、スタートです』
誓子(いくらユキと爽が稼ぐって言っても、いきなり50000の失点は厳しいよね)
誓子(せめて私が少しでも稼げればいいんだけど……)
由子「ツモ、2000オールなのよー」
誓子(早速2000の失点……やっぱり厳しいかな)
まこ(姫松の先制……いきなり稼いでいく気か)
まこ(こっちも稼いでおきたいとこじゃが……さて)
ハオ「……」
まこ(銀メダリストがどう動くか)
まこ(また見慣れない河……中麻はルールが結構違うようじゃがの)
ハオ「――和(フー)」
ハオ「ツモ、600・400」
まこ(ツモのみ……また不可解な)
まこ(やれやれ、なーんも見えんのぅ)
揺杏「今のわけわかんないな」
由暉子「リーチはともかく、平和や一盃口まで……」
成香「不可解極まりないです」
爽「うーん、点数調整ってわけでもないだろうし」
由暉子「臨海の次鋒は中国からの留学生でしたっけ?」
爽「だとしたらそれかなぁ」
揺杏「それってどれさ」
爽「ほら、日本とは色々ルール違うらしいし」
成香「慣れているやり方で打っているということでしょうか?」
揺杏「だとしたらもったいないよなー。それで得点落ちてるわけだし」
由暉子「でも、自分のスタイルを貫き通す姿にはロマンを感じますねっ」
揺杏「ユキが目をキラキラさせてる」
爽「ま、手も光っちゃうしね」
揺杏「なにそれ」
久「思ったとおり苦戦しそうね」
和「臨海の次鋒は極めて非効率的な打ち方をしていますね」
久「でもそれが彼女のスタイルだとしたら?」
和「……部長みたいに、ですか?」
久「そゆこと。中国のルールだとリーチはなし、役だってこっちにないのも色々あるみたいだしね」
和「むこうのルール的には合理的なんでしょうか、あの打ち方」
久「細かいとこまではわからないけど、多分ね」
和「なるほど……」
優希「タコス……」シオシオ
咲「優希ちゃん、しっかり」
久「それはともかくとして、京太郎はまだかしらね?」
「うーん、皮の具合は問題なし。具の方は少し装飾過多だけど見栄えは悪くない……どっからどう見ても見事なクレープだね」
「いやぁ、あんた筋いいよ」
京太郎「そっすか? じゃあ約束通り……」
「ああ、一時間くらい休憩してるから、好きに使っていいよ」
京太郎「ありがとうございますっ」
京太郎「よし、どうにか場所は確保できた」
京太郎「ダメもとで頼んでみたけど、案外いけるもんだな」
京太郎「あとはちゃちゃっと作って食わせるだけか」
「ねぇ、なにしてるの?」
京太郎「悪いけど今は閉店中――って、またお前か」
ネリー「むっ、またってなにさ」
京太郎「お前も例によって暇なやつだってことだ」
ネリー「じゃあキョウタロウはなにやってるのさ。泥棒?」
京太郎「おまっ、人聞き悪すぎだろっ」
ネリー「お金に困ってるなら少しぐらいネリーが援助してもいいよ?」
京太郎「……熱でもあるのか?」
ネリー「どうしてさ」
ネリー「サトハもキョウタロウも失礼だよね」
京太郎「いや、あいつだって心配してたんだろ、多分」
ネリー「でも慰謝料はもらいたいよね。ネリー、傷ついちゃったし」
京太郎「おう、嘘にしても泣き真似ぐらいは添えたらどうだ」
ネリー「うえーん」
京太郎「演技であることを隠そうとすらしない潔さ!」
ネリー「じゃあ慰謝料ね……はい、どうぞ」
京太郎「手持ちはそんなにないぞ」
ネリー「なら撫でてくれるだけでいいよ」
京太郎「お前な……」ポンポン
ネリー「んっ」ピクッ
京太郎「甘えたいなら素直にそう言えよな」
ネリー「そう言ったら素直に甘えさせてくれるの?」
京太郎「さぁ、どうだろうな」
ネリー「ほら、やっぱり」
京太郎「冗談だ。手が空いてる時はいつでもオーケーだ」
ネリー「むっ、騙したんだ。また慰謝料請求してもいい?」
京太郎「はいはい」ナデナデ
ネリー「クレープ屋さんなのにタコス作るの?」
京太郎「俺は少しの間場所を借りるだけだ。店番をするわけじゃない」
ネリー「これってヤタイってやつだよね、日本のお祭りとかである」
京太郎「まぁ、これは移動式だけどな」
ネリー「移動式?」
京太郎「ごろごろーって引いていけるんだよ」
ネリー「ああ、ラーメン屋さんみたいなやつ。メグに連れられて食べたことあるよ」
京太郎「そうそう、そんなの」
ネリー「プァーって鳴らしたりしないの?」
京太郎「クレープ屋にチャルメラはありません」
京太郎(てか鳴らしながら移動してるラーメン屋もあんま見かけないけど)
ネリー「それにしても、タコス作れるなんてメキシカンに友達でもいるの?」
京太郎「メキシカンの友達はいないけど、うちのちっこいのがタコス好きで」
ネリー「ふぅん、じゃあタコス作るのもその子のためなんだ」
京太郎「今日の試合で頑張ったからな」
ネリー「……もしかしてキヨスミの先鋒?」
京太郎「じぇいじぇい言ってるあいつな」
ネリー「いつもタコスあげてるの?」
京太郎「色々世話が焼けるやつなんだ。ま、手のかかるやつほどかわいいってのもあるけど」
ネリー「……クレープ食べたい」
京太郎「今は閉店中だって」
ネリー「食べたい、作って」
京太郎「いや、だから」
ネリー「作って、作れってば」
京太郎「……」
メグ「ただイマ戻りマシタ!」
智葉「お帰り」
明華「おかえりなさい」
「その袋は……もしかしなくてもインスタントか」
メグ「今日は大量デス!」
明華「予想が大当たりですねぇ」
メグ「ネリーは?」
智葉「散歩中だ」
メグ「ラーメンの前の腹ゴシラエというわけデスカ」
智葉(いや、食事の前に食事をして備えてどうするんだ)
「さて、どれにしようかな~」
明華「あ、これは食べたことないですね」
智葉「こうもカップ麺が続くと栄養が偏りそうだが……私はこれをもらおう」
ネリー「わっ、おいしい」
京太郎「満足か? さすがにこれ以上は作らないからな」
ネリー「いいよ、だってネリーのために作ってくれたんだもん」
京太郎「まったく、わがままなやつめ」ワシャワシャ
ネリー「ん……」
京太郎「そういや、お前もチームメイトのことは心配しないのな」
ネリー「だって、ネリーのチームメイトだし」
京太郎「大した信頼、いや自信か」
ネリー「それ言うんだったらキョウタロウだって心配じゃないの?」
京太郎「まこっちゃんだったら大丈夫だろ」
ネリー「そっちは大した信頼だね」
京太郎「まぁな。俺は自分で戦ってるわけでもないし」
ネリー「だからタコス作ってるんだね」
京太郎「そういうことだ……そうだ、まだ腹に空きはあるか?」
ネリー「クレープもう一個ぐらいなら」
京太郎「じゃあ大丈夫だな。せっかくだしタコス食べてけよ」
ハオ「ロン、8000」
ハオ(順調ですね)
ハオ(私の打ち方は日本のルールからみれば非合理的でしかない)
ハオ(それでも、そこには私が積み重ねてきたものがある)
ハオ(ならば、それを貫き通すまでです……!)
まこ(わりゃあ、しっかり取っていきよる……!)
まこ(まったく、そもそも土台が違うけぇ、暗中模索もいいところじゃ)
由子「ロン、5200」
誓子(うーん、なるべく気を付けてはいたんだけど、やっぱり取られちゃったな)
誓子(厳しいなぁ)
まこ(じゃがの――)
誓子(だけどね――)
『頼んだわよ、まこ』
『じゃあ頼むわ、まこっちゃん』
まこ(曲がりなりにも積み重ねてきたものは、あるけぇ)
『今月の新作できましたっ』
『おー、エロかわって感じでいいね!』
『そうでしょうか、ちょっと過激すぎる気も……』
『私は着るのが楽しみですけど』
『ええっ』
誓子(ちっぽけだけど、積み重ねてきたんだから……!)
まこ(このままで終われるわけないじゃろうが……!)
誓子(もうちょっと、もうちょっとだけ頑張ってみようかな)
まこ『ツモ、6000・3000!』
久「うんうん、来た来た」
和「染谷先輩、調子が良くなってきたんでしょうか?」
久「あら、完全デジタルな打ち方でも体調の良し悪しは影響するの?」
和「打ってるのはあくまでも人間ですから」
久「ま、そうよね」
久「でも、調子が悪かったわけじゃないと思うのよ」
和「じゃあ打ち方を変えたとかですか? そんな風には見えないですけど」
久「あえて言うなら気合ね」
和「それはさすがに納得できません」
久「じゃあもうちょっと現実的に……そうね、慣れたとか?」
和「それならまだ……」
京太郎「ういーっす、タコスがきたぞー」
優希「タコスっ」ガバッ
咲「わっ」
誓子『き、来たっ……ツモ! 8000・4000!』
揺杏「お、案外イケそう?」
爽「いやー、どうだろうね。取られた分を取り返したって感じだし」
成香「ごめんなさい、私がもっと頑張っていれば……」シュン
爽「チームプレーは持ちつ持たれつ。きっとカバーしてくれるよ、揺杏が」
揺杏「え、そこでこっちに振るの」
由暉子「でもこの流れ……誓子先輩が輝いて見えます」
爽「んー、ユキがそう言うならそうなのかもね」
揺杏「そのこころは」
爽「ほら、時々左手が光るし」
成香「そうなんですか?」
由暉子「半荘に一回ぐらいは」
揺杏「あー、必殺技みたいな?」
由暉子「それ、いいです!」
揺杏「あらま、採用されちゃった」
みさき『次鋒戦、終了です』
理沙『みんな頑張った!』プンスコ
みさき『あの、もう少し具体的なコメントがほしいんですけど』
理沙『う……』
みさき『う?』
理沙「有珠山と清澄!」プンスコ
みさき『はい、ありがとうございました』
まこ「ふぅ」
まこ(結局点数はほとんど変わらず……)
まこ(ほんにいたしいのぉ)
まこ(できればもうちぃと稼いでおきたかったがの)
まこ「後は任すか。うちの部長に」
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