私的良スレ書庫
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元スレ京太郎「俺が三年生?」玄「私の、育ててほしいな」
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揺杏「今日の衣装はこんな感じかなー?」
由暉子「どうでしょうか?」クルッ
誓子「うーん、パッと見じゃ昨日までとの違いはわからないかな?」
爽「チカもまだまだだな」ウンウン
誓子「じゃあ爽はわかるの?」
爽「わからんね!」
成香「きっぱり言い切りました……こわいです」
揺杏「もうみんなどこ見てんのさ。ここだよここ」
誓子「……どこ?」
揺杏「ここのフリルだよ。増量しといたんだー」
成香「言われてみれば確かに」
誓子「わかりにくいと思うんだけど、意味あるの?」
揺杏「わかってないなー、チカセンは」
爽「まったくだよ」ウンウン
成香「このパターンだと爽さんもわかってない気が……」
爽「よくぞ見破ったね!」
誓子「……はぁ」
揺杏「冗談抜きにして言うと、今日は竹井のねーさんのとことあたるからさ」
爽「あー、だから気合を入れとこうってわけだね」
揺杏「ユキには特に見せたい相手がいるんじゃないかって思ってさ」
由暉子「はい、今日は絶対見てくれるはずですし」
誓子「……」
誓子(私もいいとこ見せといたほうがいいのかなぁ?)
爽「あ、そうだ。チカもいっちょアピっとく?」
揺杏「そうそう、超ミニで超フリフリで超スリット入りのスカートで」
誓子「絶対イヤ」
「というわけだ。今回もいつもどおりで頼むよ、みんな」
ネリー「いつも通りってことはあれ? また無難にやり過ごせってやつでしょ?」
明華「私は別に構いませんけど。自由に歌えないというのは変わりませんし」
ハオ「私も自分にできるやり方で打つのみです」
メグ「安心してくだサイ! 今年はまっくらなのヤラなにヤラでバリエーション豊かデス!」
「いや……ほんと頼むよ、君ら」
智葉「監督、そろそろ時間です」
「ん、ああ、そうだね」
「それじゃあサトハ、世界と渡り合うその力、存分にふるって来てちょうだい」
智葉「では……」
「あ、それとできたらタケイに声かけといて」
智葉「またそれですか」
「欲しいものは欲しいんだからしょうがないじゃない」
智葉「機会があればそうしてみます」
「頼むよー」
智葉(まぁ、仮に誘ってみても無駄だろうな)
智葉(あの男ごと連れてくるというなら話は別だが……)
智葉(……言ったら本当にやりかねないから黙っておこう)
ネリー「ネリーの分も残しておいてね」
智葉「さて、な」
ネリー「もしうまくいったらサトハにご馳走してあげてもいいからさ」
「――正気かっ?」ガタッ
ハオ「今、なんと……?」
明華「聞き間違いでなければ、ネリーがご馳走する……と」
メグ「ご馳走……普段食べられナイラーメン」ポワポワ
智葉「……」ピトッ
ネリー「……なにしてるの?」
智葉「いや、熱でもあるんじゃないかと思って」
優希「いざ出陣、だじぇ!」
京太郎「いってらー」
久「しっかりね」
優希「……え、それだけ?」
京太郎「なんだ、タコスが足りなかったか?」
優希「そうじゃなくて……ほら、いつものアドバイスとかは?」
京太郎「ああ、それな。久ちゃんなんかある?」
久「んーん、特になし」
京太郎「だってさ」
優希「そんな、まさか……」ワナワナ
優希「私の力はまさかそれほどまでに……!」
久「別にそういうわけじゃないんだけど」
優希「そういうわけじゃない!?」
久「まぁでも、今までの積み重ねでどうにかなるって話よ」
優希「おおっ」
久(というかどうにかするしかないのよね……)
久(別に特殊な打ち方してないのに強いってのも厄介だし)
京太郎「ま、あえて言うなら油断するなってか?」
久「そんなところね」
優希「さすがにそれは聞き飽きたじぇ」
京太郎「さて、この先はカメラがいそうだからここまでな」
優希「試合前のタコスは持参したじぇ」
京太郎「んじゃ、しっかりやれよー」
優希「はーい」
京太郎「しかし、思えばあいつも強い奴と当たってばっかだな……」
京太郎「先鋒にはエースが配置されることが多いんだっけ」
京太郎「決勝に行ったら行ったで照ちゃんがいるしな」
京太郎「……ほんと頑張ってくれよ?」
成香「あうっ」ベチャ
京太郎「あらま……大丈夫か?」
成香「す、すいません……これから試合だと思うと緊張してきちゃって……」
成香「……あれ、須賀さんですか?」
京太郎「久しぶり。立てるか?」
成香「あ、はい」
京太郎「怪我とかは……なさそうだな」
成香「あ、ありがとうございます」
京太郎「気にすんな。うちにも同じようにしょっちゅう転んでるやつがいるんだ」
成香「あの、私は別にしょっちゅう転んでるわけじゃ……」
京太郎「うちのもそうやって言うから」ウンウン
成香「で、ですからっ」
京太郎「ああ、そろそろ行ったほうがいいんじゃないか?」
成香「あ、本当です」
京太郎「表立って応援はできない身だけど、頑張れよ」ポンポン
成香「あ……」
成香「……」ポー
京太郎「ん、どした?」
成香「……ひゃわっ!」ビクン
京太郎「うおっ」
成香「わ、悪いですから」
京太郎「悪い?」
成香「チカちゃんとユキちゃんに悪いですからっ」タタタ
京太郎「……えっと、どういう意味?」
誓子「……知らないわよ、もう」
京太郎「いたのかよ」
誓子「なるかが心配で来てみたら案の定……」ジトッ
京太郎「いや、転んだところを助けたのに非難されてる気がするのは気のせいか?」
誓子「いいわよ、別に。だれにでもしてるんでしょ? 私やユキにも」
京太郎「あの、言葉のトゲが刺さってるような……」
誓子「……」
京太郎「……ジュース飲む?」
誓子「……飲む」
優希「私からだじぇ」
漫(相変わらず起家は清澄……)
漫(この前の試合のような出だしは勘弁して欲しいとこやけど)
優希「ポン」
優希「ポン」
智葉「……」
智葉(この早い段階で副露が二回)
智葉(基本的には門前派の打ち手だと思っていたが)
智葉(まぁ、様子見だな)
優希「ツモ、トイトイダブ東……4000オール!」
優希「次、行くじぇ」
成香(あんなに速いのに打点も高いとかこわすぎます……)
優希「ポン」
優希「チー」
成香(また……ここはオリに徹して……)トン
優希「ロン! 5800は5900!」
成香「ひゃっ」
優希「まだまだ連荘……私の独壇場だじぇ!」
智葉(ただの大口か、それとも実がともなった自信からくるものか……)
智葉(なんにしても、こういう威勢がいいやつは嫌いじゃない)
久「今のところうまくいってるわね」
まこ「調整の効果があったっちゅうことじゃな」
和「あまりゆーきらしくはない気がしますけど……」
咲「でも、この打ち方って……」
咲(火力よりも速度を優先した打ち方……)
咲(あきらかにお姉ちゃんを意識しているような)
久「智葉相手にどこまでやれるか……そこよね」
揺杏「あちゃー、振り込んじゃったかぁ」
由暉子「仕方ないと思います。あんな序盤に副露が二回では安牌も見えませんし」
爽「東場の風は彼女に向いている……中々に厄介だね」
揺杏「そういやチカセンは?」
由暉子「成香先輩の様子を見に行くと出て行きましたけど……少し遅いですね」
爽「案外男としけこんでたりして、なーんて」
京太郎「ライブではやりんが手を振ってくれてさ……うおぉーってなっちゃったよ!」
誓子「そ、そう」
誓子(はやりん好きだったんだ)
誓子(それならユキのことだって……でも)
京太郎「んでさ、ライブの後にサインもしてくれてさ……しかもキスマークつき!」
誓子(今の須賀くん、ちょっとかわいいかも)
誓子「ふふっ」
京太郎「あ、やっと笑った」
誓子「そんな仏頂面してた?」
京太郎「なんか難しそうな顔してたからさ」
誓子「あ、ごめんね。ジュースご馳走してくれたのに」
京太郎「気にすんな。難しそうな顔してる奴には慣れてるし」
誓子「それって……」
誓子(つまり、そういうことなんだよね?)
誓子「むー」
京太郎「あらま、また逆戻り」
優希「聴牌」
漫「ノーテン」
智葉「聴牌」
成香「ノーテンです」
智葉(まだ清澄の親番は終わらない、か)
智葉(なら……)
優希「ポン」
智葉「ポン」
智葉(今度はスピード勝負と行こうか)
優希「ち――」
智葉「カン」
優希(取られた!?)
優希(まだだじぇ、手を組み替えれば……!)
智葉「……」
智葉(さて、どうする清澄)
智葉(そのまま踏み込めば……私に斬られるぞ?)
優希「――っ」ゾクッ
優希(嫌な予感が……)
優希「……」トン
優希「……ノーテン」
漫「ノーテン」
智葉「聴牌」
成香「ノーテンです」
智葉(うまく避けたか……中々楽しませてくれそうだ)
優希(あの形……危なかったじぇ)
久「んー、中々いい感じね」
和「いつもなら聴牌優先で振り込んでたと思うんですけど」
まこ「成長、じゃの」
咲「臨海の先鋒の人、強いなぁ」
京太郎「ただいまー。試合どうなってる?」
久「優希が智葉相手に善戦中ってとこ」
京太郎「ガイトに? やるじゃん」
『今の攻防は中々に際どかったと思うんですけど……野依プロはどう思いますか?』
理沙『が、頑張った!』プンスコ
京太郎(てか解説は野依さんか……ちゃんとできんのかよ)
京太郎(アナは……村吉みさきっていったっけ? テレビで見たことある)
みさき『それでは、次の局に入ります』
智葉「ツモ、2000・1000」
智葉(これで東場は終了)
智葉(清澄は失速するだろうな)
漫「……」ヂヂッ
智葉(だが、今度はこっちか)
漫「ツモ、4000・2000!」ボッ
漫(来てる、今日も火がついた!)
漫(これなら辻垣内にも……!)
智葉(さて、火消しといくか)
絹恵「漫ちゃん、調子出てきたみたい」
由子「この前に引き続きいい感じなのよー」
恭子「でもそれだけ相手が強いっちゅうことでもある」
洋榎「実際厳しいラインやな」
恭子「それでも、こういう状況を想定してましたから」
「要約するとぉ、末原ちゃんは漫ちゃんが好き好きってことやな~」
恭子「違います」
漫「ロン、12000!」
成香「は、はい」
成香(手痛い失点です)
成香(せっかく素敵な手が入っていたのに……)クスン
成香(でも、次こそは!)
智葉「……」
智葉(火を消すのなら、直撃を当てて怯ませるのが手っ取り早い)
智葉(初撃が肝心……しかし)チラッ
智葉(この配牌では火力が心もとない、か)
智葉(清澄は南場に入って守備を意識している)
智葉(となれば……)
智葉「――ポン」
智葉「ポン」
智葉「ポン」
漫(うちの順番を飛ばしてる?)
漫(いや、これだけ鳴いたならほぼ聴牌は確定)
漫(振り込まんように警戒して……)トン
成香「ろ、ロンです!」
漫「へ?」
成香「16300ですっ」
漫(そ、そっちー!?)
揺杏「お、いい感じじゃん」
誓子「やっと上がれた……」
爽「うーん」
由暉子「今の、不自然ですよね」
爽「あそこまで手が進んだのは臨海が鳴いてくれたおかげだしね」
誓子「それって、アシストされたってこと?」
由暉子「私にはそう見えました」
揺杏「でもそれなら自分でいったほうがいい気がするけどな」
爽「上がりたかったってよりも、姫松に直撃を入れたかったんだと思うけどね」
誓子「なんか違うの?」
爽「自分であの点数が出せれば良かったんだろうけどね……あ、そうだ。チカにちょっと聞きたいんだけど」
誓子「なに?」
爽「さっきちょっと帰りが遅かったけど、なにしてたのかなって」
誓子「えっ、それは……お花摘み、とか」
爽「なんだ、そっかー」
揺杏「男としけこんでるんじゃないかーとか話してたんだよなー」
誓子「そ、そんなわけないでしょっ、もう!」
由暉子「……」
成香(やっと上がれました……しかも大物)
成香(素敵です!)
優希(このやり方……他家をアシストして上がらせる)
優希(風越のお姉さんがやってたことだじぇ)
漫(あかん、辻垣内に気を取られすぎた……!)
漫(せっかく火がついたのに、これじゃ……)トン
智葉「ロン、5800」
漫「――っ」
漫(なんも見えへんかった!)
洋榎「こら完全にロックオンされとんなぁ」
絹恵「だいぶヤバそう……」
洋榎「まともに殴りあうにはうちくらいのレベルがないときっついやろな」
恭子「去年の個人戦順位」ボソッ
洋榎「あ、あの時はちょいついてなかっただけやし?」
由子「運も実力のうちというのよー」
洋榎「ぐふっ」バタッ
絹恵「お、お姉ちゃんは20位以内には入ってたやん! 高校生で上から20番以内やで!」
洋榎「……せやろか?」
絹恵「せやせや」
洋榎「せやな!」
由子「相変わらず復活が早いのよー」
恭子(とはいえ、このまま火が消されてもうたらまずい)
恭子(気張ってや、漫ちゃん……!)
みさき『――前半戦、終了です』
優希「……」トボトボ
京太郎「なーにしょげてんだ」
優希「先輩……」
京太郎「ほら、タコス持ってきたぞ」
優希「ありがたくいただくじぇ」
優希「……」
京太郎「食べないのか?」
優希「……強いじぇ、あの人」
京太郎「そりゃ、去年の三位だからな」
優希「素で東場の私と渡り合えるなんてチートもいいところだじぇ」
京太郎「でもお前、前の試合でおっかないのは経験してるだろ」
優希「それはわけがわからないものだったけど、今回ははっきりわかるんだじぇ」
優希「はっきり、こっちに刃を向けているのが……」
京太郎「……よし、こっちこい」
優希「……」
京太郎「いいから」グイッ
優希「わっ」
京太郎「――優希」ギュッ
優希「あ……」
京太郎「お前ならできる。東場限定なら最強なんだろ?」
優希「そんなこと……」
京太郎「まぁ、これでなんとかなりゃ世話ないよな……でも」
京太郎「ここまでやってこれた自分を信じてやってもいいんじゃないか?」
優希「……だっこ」
京太郎「うん?」
優希「もっかいギュってしてほしいじぇ」
京太郎「はいよ」ギュッ
漫「……はぁ」
恭子「なんやけったいなため息やな」
漫「先輩……」
恭子「毎回落ち込んどると疲れてまうやろ」
漫「でも、さすがにへこみますよ。折角調子良いのに全然通じないし……」
恭子「さすがは個人戦三位ってとこかな」
漫「あの人、隙なさすぎです」
恭子「うちの主将なんかは遊び心が強みでもあるんやけど、隙っぽくなるのもたしか」
漫「すっごいブレがなくて、こっちの隙は的確についてきて……」
恭子「……そこまで」
恭子「そうやってマイナスを想定しまくるのはこっちの領分や」
漫「正直メゲそうです」
恭子「それもうちのやん……もうちょいプラスのものを考えた方がええんやない?」
漫「主将みたいにですか?」
恭子「あそこまでノー天気になれとは言わんけど……せやなぁ」
恭子「パワーアップした自分を思い浮かべてみるとか」
漫「ぱわーあっぷ、ですか?」
恭子「そ、漫ちゃんはまだ伸びしろありそうやし。イメトレみたいな」
漫「はぁ」
恭子「案外近くにヒントが転がってるかも……それじゃ、頑張ってな」
漫「……落ち込むの、もうちょい後でもええかな」
優希「……」
漫「……」
智葉(清澄と姫松……)
智葉(休憩をはさんで多少持ち直したか)
智葉(ならば――)スッ
智葉(完全に持ち直す前に斬って捨てる……!)
智葉「ロン、16000」
優希「……はい」
智葉「ロン、12000」
漫「――っ、はい」
優希(できる、私ならできる)
優希(だってあれだけ打ってきた……強い人とだって戦ってきた)
優希(それに……)
『――優希』
優希(先輩が、初めて名前で呼んでくれた)
優希(これで上がれなきゃウソだじぇ……!)
優希「ツモ、8000・4000!」
漫(強くなった自分、ヒントは近くにある……)
漫(末原先輩はそう言った)
優希「……」トン
漫(片岡さんのアドバンテージは、東場での引きの強さ)
漫(でも、速度や火力はある程度コントロールしている)
漫(うちにもそれができるんなら……!)ヂヂッ
漫「チー!」
漫「ポン!」
漫「ツモ! 6000・3000!」
智葉「……」
智葉(やれやれ、叩き伏せたと思ったんだがな……)
優希「……」ゴッ
漫「……」ボッ
智葉(ふっ、この風と炎は中々に消えそうにない、か)
智葉(ますます面白いじゃないか……!)
みさき『――先鋒戦、終了です』
驚異のチカセン率
誓子:5の倍数以外
ハオ:5の倍数
ぞろ目:?
直下
誓子:5の倍数以外
ハオ:5の倍数
ぞろ目:?
直下
大方の予想通りチカセンで
次、臨海、姫松、有珠山の次鋒以外から一人
下1~下5
次、臨海、姫松、有珠山の次鋒以外から一人
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