元スレ加蓮「私、たぶん死ぬの」
SS+覧 / PC版 /みんなの評価 : ☆
51 = 42 :
加蓮「誰?誰かいるの?」
P (加蓮の声だ...)
奈緒「.....っ」
P 「...俺だ。入るぞ」
ガチャ
加蓮「え......?」
P 「よ、なんか久しぶりだな」
52 :
奈緒「よ、よぉ、お見舞いに来たぞ」
加蓮「プロデューサーさん、奈緒......?」
P 「きれいに片付いてるな。って当然か、ははっ」
加蓮「え?え...なんで?」
加蓮「なんでプロデューサーさんも病衣、着てるの...?」
54 :
病院セックスだな
55 :
んん…?
56 :
なぜ加蓮は病気が似合うのか
57 = 52 :
P 「実は俺も今ここに入院しててさ」
加蓮「入院って...そんな...どうして?」
加蓮「プロデューサーさんはどこも悪くなかったはずでしょ!?」
奈緒「お、おいっ、あまり興奮するなよ」
加蓮「でもっ」
P 「落ち着け、大丈夫だって」
P 「ただの肝炎だから。たいした病気じゃないんだ」
加蓮「肝、炎....?」
P 「ああ、A型のな」
59 = 52 :
奈緒「ほんと大変だったんだよ」
奈緒「加蓮が倒れたほんの少し後に調子崩してさ」
P 「まず熱が出て、身体もやたらとだるかったんだよ」
P 「最初は風邪かと思ったんだけど、どうも違う感じでさ」
P 「だから、エナドリの飲み過ぎかなーって思ったんだよ」
P 「そういう奴多いし」
加蓮「多いんだ...」
P 「で、それだと病院に行く訳にもいかないから、事務所でとにかく寝てた」
60 :
エナドリって怖い
61 = 52 :
加蓮「寝てた?」
P 「ああ、仕事もあったし、家にも帰らないでずっと寝てたな」
奈緒「一日20時間くらい寝てたよな。でも全然元気にならないんだよ」
P 「そんな状態が3日くらい続いて、流石におかしいって凛が言い出して」
奈緒「あたしと凛が病院に無理やり連れてきたら」
奈緒「お医者さんが”君、入院ね”って」
P 「”急性肝炎だから、退院まで最低2ヶ月はかかるから”ってさ」
加蓮「2ヶ月....」
P 「まぁ、そんなに大きな病気じゃないみたいだけどな」
62 = 52 :
P 「2ヶ月から3ヶ月で完治するし、後遺症も全くないそうだ」
P 「ただ、その間は運動一切禁止、もちろん仕事も出来ない」
P 「なーんにも考えないで、気楽に眠り続けるのが一番の特効薬らしい」
P 「まぁ、今は体調もだいぶ回復したし、こうして自由に出歩いてるってわけだ」
加蓮「そうなんだ.........全然知らなかった」
P 「医者も加蓮に気を使って話さなかったのかもな」
加蓮「うん...そうだと思う」
63 = 52 :
P 「いやー、参った参った」
奈緒「とか言って本当は、仕事さぼれて嬉しい!とか思ってるんだろ?」
奈緒「なにより加蓮と一緒だしさ」
P 「おいおい、そんなこと言って良いのか?」
奈緒「え?」
P 「加蓮が心配でしょっちゅう泣いてたことバラしてもいいのか?」
奈緒「ちょっ、やめろよ!...って、もうバラしてるじゃねーか!!」
加蓮「奈緒......!」
奈緒「あっ、ち、ちげーし!」
64 = 52 :
奈緒「泣いてねー!全然泣いてねーし!」
加蓮「えっ...そうなの?」
奈緒「はっ?」
加蓮「ふーん...奈緒、私のこと心配じゃなかったんだ...」シュン
奈緒「!!」
加蓮「そっか...」グス
P 「あー、奈緒が加蓮いじめたー」
奈緒「う...!」
65 = 52 :
加蓮「少しは心配、して欲しかったな...」メソメソ
P 「あーあ......」チラッ
加蓮「うぅっ......ぐすっ......」チラッ
奈緒「あぅ.....」
奈緒「......あーあーもう!わかったよ!」
奈緒「そーだよ!心配だったよ!すげー泣いたよ!」
奈緒「今日こーして加蓮と会えて嬉しいよ!悪いか!!」
加蓮「奈緒ー!」ギュ
奈緒「むぎゅ」
66 :
奈緒「おま...やっぱうそ泣き...!」
加蓮「ありがとね。ふふっ、奈緒は優しいね」
奈緒「あー...もう、すげー恥ずかしい...」
加蓮「よしよし」ナデ
奈緒「もー!なーでーるーなー!」バタバタ
68 :
ああ^~
69 :
前半のお前らが酷すぎてワロタ
70 :
今日は来ないのかな
71 = 66 :
加蓮「うんうん、やっぱり奈緒は可愛いなぁ」ナデナデ
奈緒「むぅ...」
加蓮「可愛いかわいい」ナデナデ
奈緒「くやしい....あたしばっかりなでられて。納得いかない!」ガバッ
加蓮「きゃっ」
奈緒「こうなったら倍返しだ。あたしの本気を見せてやる!」
奈緒「いいかっ、退院したらおぼえとけよっ!」
加蓮「........っ」
加蓮「.......うん、わかった」
加蓮「楽しみにしとくね」ニコ
72 = 66 :
奈緒「ん...?」
P 「.........」
加蓮「ねぇ、ところでさっきから気になってたんだけど」
加蓮「奈緒のその大荷物って、もしかしてお土産?」
奈緒「あっそうだっ。これ渡さないとな」
奈緒「ってか、お土産じゃなくてお見舞いな」
奈緒「よい....しょっ」ドサ
加蓮「うわ、すごい量だね」
P 「いったい何人から預かってきたんだ」
73 = 66 :
奈緒「まずはこれ、凛から」ガサ
加蓮「わぁ...!」
P 「綺麗だな。プリザーブドフラワーってやつか」
奈緒「それそれ!そう言ってた」
加蓮「前に凛の店で話したやつだよ。覚えててくれたんだ」
加蓮「嬉しいな...」キュ
奈緒「さすが凛って感じだよな。ここに置いとくぞ」コト
加蓮「うん、ありがとう」
奈緒「それで次が...よっと」ドサ
74 = 66 :
奈緒「これが一番重くってさー」バサバサ
加蓮「本?こんなにいっぱいあるんだ」
P 「小説ってことは、文香か?」
奈緒「ああ。加蓮が好きなジャンルがわからないからって、何冊か渡してくれたんだ」
加蓮「へー、ほんとだ。ほら、目録までついてるよ」
P 「どれどれ...えっと、『ピーターラビット』『銀河鉄道の夜』『人間失格』」
P 「『舞踏会・蜜柑』......色々あるな」
75 = 66 :
加蓮「あっ私、蜜柑は読んだ事あるよ」
加蓮「プロデューサーさんも読んだことある?」
P 「ま、まあな」
加蓮「短いし、素朴だけど、すごく良い話よね」
P 「あ、ああ、そうだな」
加蓮「...プロデューサーさん、本当に読んだの?」
P 「あはは...」
加蓮「まぁいいけど...うわっ、これなんて函入りだよ!」
加蓮「 『チボー家の人々』...わっ、これ二段組だ」
76 :
そのラインナップは半月を思い出して色々あれ
77 = 66 :
奈緒「入院してる間に、ゆっくり読めば良いんじゃないか?」
加蓮「うん、そうするよ」
加蓮「携帯も没収されちゃって暇だったんだ」
P 「面白かったら俺にも貸してくれるか?」
加蓮「うん。奈緒、いいよね?」
奈緒「ああ、いいんじゃないか?」
奈緒「その本、気に入ったのがあれば差し上げますって言ってたし」
P 「へぇ、よかったな。加蓮」
加蓮「プロデューサーさんもね」
P 「文香チョイスなら間違いは無いだろうし、楽しみだ」
78 = 66 :
奈緒「そうだ、本系が良いならこれも嬉しいかもな。川島さんから雑誌の差し入れ」バサッ
加蓮「わぁ、ありがとう!」
奈緒「川島さんからは加蓮宛てだけじゃないんだ。ほい」ガサ
P 「え、俺の分もあるのか?」
奈緒「紙袋に入ってるから、何の雑誌かはわからないけどな」
奈緒「移動中は絶対あけるなーって言われたし」
P (何の本だよ)
79 = 66 :
加蓮「何の本だろ。ね、袋から出してみてよ」
P 「...........」
P 「いや、今はやめておくよ」
加蓮「けちー」
P 「はは......」
P (嫌な予感がする)
奈緒「あとあたしから蜜柑とゼリー。アーニャからはネコミミ」
奈緒「小梅からはこの前の旅行の写真を預かってきたぞ」
奈緒「他にも色々あるんだけど...」ゴソゴソ
P 「はは、部屋が一気に華やかになりそうだ」
加蓮「なんか、恥ずかしいな...」エヘヘ
81 :
おつ
ふみふみがひどいフラグを建てていったな
82 :
ーーーーーーーーーーーーーーーーーー
ーーーーーーーーーーーーーーー
奈緒「...で、凛もそのまま飛び出しちゃって、”待てーっ”て!」
加蓮「あははっ、なにそれー」ケラケラ
P 「何やってるんだあいつは...」
奈緒「ん...」チラ
奈緒「さてと、そろそろあたしは行くかな」スクッ
P 「もうそんな時間か」
加蓮「え、もう帰っちゃうの?」シュン
83 = 82 :
奈緒「お、おい、そんな顔すんなって」
奈緒「また明日も来るからさ」
加蓮「ほんと?」
奈緒「ほんとほんと。なんか欲しいもんあるか?」
加蓮「ポテト!」
奈緒「ダメに決まってるだろ!」
加蓮「むー」
84 = 82 :
奈緒「元気になったら一緒に食べに行こうな」
加蓮「......うん」
P 「奈緒。気をつけて帰れよ」
奈緒「ああ、へーきへーき」
加蓮「出口わかる?」
P 「送って行こうか?」
奈緒「いや、わかるよ!バカにすんな!」
加蓮「ふふっ。奈緒、今日はありがとね」
加蓮「それに...ごめんね、心配かけて」
奈緒「......早く、元気になれよ」
奈緒「それじゃ、また明日」
ガチャ
85 = 82 :
シーン
加蓮「奈緒、行っちゃったね」
P 「なんか急に静かになったな」
加蓮「そうかも。もう、奈緒ってばあんなに騒ぐんだもん」
加蓮「無理しちゃって」クス
P (奈緒、ばれてるぞ)
加蓮「...なんて。私のせいだよね」
P 「......加蓮」
加蓮「.........」
P 「...お茶でも淹れよう。のど、渇いたろ」
86 = 82 :
P 「ポット借りるぞ」スクッ
加蓮「あ...ありがと」
P 「お茶っ葉は...この棚か?おっ、あったあった」ゴソゴソ
P 「湯飲みはこれか。ちょっと待ってな」カチャ
加蓮「うん」
87 = 82 :
P 「...........」コポポ
P 「...よし。加蓮、お茶が...」クル
P 「...っと」
加蓮「...........」ボ-
P 「...ここ、置いとくぞ」コト
加蓮「......うん。」
加蓮「...........」
P (加蓮の奴、どうしたんだ?)
P (窓の外をぼんやり見て......)
P (久しぶりに長く喋って、疲れたんだろうか)
P 「...........」ズズ
P 「あちっ」
88 = 82 :
加蓮「.........」ボー
P 「.........」ズズ
P (そろそろ、俺も戻ったほうが良さそうだな)
P 「さて、と...」
加蓮「...ねえ、プロデューサーさん」
P 「ん。なんだ?」
加蓮「あの建物、知ってる?」
89 = 82 :
P 「あの建物?」
加蓮「あの山のふもとに見える、赤い屋根の」
P 「......あぁ、コンサートホールのことか」
P 「懐かしい。俺達も昔あそこでオーディションやったよな」
加蓮「え?」クル
P 「どうした?」
加蓮「今、なんて言ったの?」
P 「懐かしいって」
加蓮「そのあとだよ」
加蓮「私達もあそこで歌ったこと、あるの?」
90 = 82 :
P 「覚えてないか?ほら、デビューして最初のオーディション」
P 「"THE DEBUT"って名前の」
加蓮「あ...!」
P 「あの時の加蓮、緊張してダンスは転ぶし、歌詞は忘れるしで大変だったよな」
加蓮「そ、そうだっけ...?もう、なんでそんなこと覚えてるのよっ」
P 「そりゃ、俺も初めてのオーディションだったし」
P 「加蓮との大事な思い出だしな」
加蓮「うー....」
91 = 82 :
加蓮「でも、そっか。あそこだったんだ」
加蓮「緊張してたからかな。場所まで覚えてなかったよ」エヘヘ
加蓮「そっか......」フィ
P 「加蓮...?」
P (また、外を見つめて...)
加蓮「.........」
P (.........)
P 「あ、あのさ。加蓮」
P 「すまなかった」
加蓮「え?」
92 = 82 :
加蓮「なんのこと?」キョトン
P 「加蓮が倒れたのは...俺のせいだ」
加蓮「!?」
P 「俺が、加蓮に無理をさせたから」
P 「加蓮は...」
加蓮「ちょっ、ちょっと待って!何を言ってるのプロデューサーさん!」
加蓮「プロデューサーさんが謝ることなんて無いじゃない!」
93 = 82 :
P 「最後のアンコール、無理矢理にでも止めるべきだったんだ」
P 「そうすれば、加蓮の異変にもっと早く気づくことが出来た」
加蓮「それは私が...!」
P 「それだけじゃない。普段からもっと、できることがあった筈だ」
P 「俺は、どんどんよくなる加蓮をずっと見ていたかった」
P 「加蓮と一緒にどこまでも行けると思っていた。だから、いや...」
P 「すまない」
加蓮「.........っ!」
94 = 82 :
加蓮「私は......っ」
加蓮「.........」
P 「.........」
加蓮「..............」
加蓮(......そっか...)
加蓮「......わかった。プロデューサーさんがそういうなら」
加蓮「いいよ」
加蓮「許してあげる」
P 「....え?」
加蓮「ただし、条件があるの」フワリ
95 = 82 :
P 「条件?」
加蓮「プロデューサーさんが入院している間、私のお願いを聞いて欲しいの」
加蓮「なんでもよ」
加蓮「私が笑いたいって言ったら、何か面白いことをして笑わせて」
加蓮「私が甘えたいって言ったら、甘えさせて」
加蓮「そうしたら、許してあげる」
P (...こんなことを言う加蓮は、珍しい)
P (だが、俺の答えは決まってる)
96 = 82 :
P 「ああ、わかった」
P 「なんでも言ってくれ。俺が出来ることなら、何だってやるさ」
P (だけど)
加蓮「........」ニコ
P (加蓮、どうしてそんな)
P (儚げな笑い方をするんだ)
98 :
嫌な予感が
99 :
乙
前半のレスとの差に笑うわ
100 :
乙
この加蓮に泣かないでって言われて泣けない気がしない
みんなの評価 : ☆
類似してるかもしれないスレッド
- 提督「お姉ちゃん欲しい」 (430) - [47%] - 2015/7/5 13:30 ○
- 勇者「ニートになりたい」 (736) - [47%] - 2018/9/2 22:45 ○
- 武内P「盲腸になりました」 (339) - [45%] - 2016/5/14 17:15 ★
- 八幡「死ねばいいのに」 (1001) - [44%] - 2016/10/11 16:00 ★★★×4
- 提督「おかえりなさい」 (187) - [44%] - 2016/4/24 12:45 ○
- 結標「私もそげぶされたいなぁ」 (442) - [43%] - 2010/11/16 2:19 ★
トップメニューへ / →のくす牧場書庫について