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    元スレ京太郎「この子が許嫁?…かわいくていいじゃんw」

    SS+覧 / PC版 /
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    51 :

    乙です

    SSで霞さんの思惑が成功した試しがない、つまり明日には霞さんも京ちゃんを認めちゃう展開に

    52 :

    これ割と面白い安価スレのリスペクトか??

    53 :

    巴さんと京太郎がいい感じに仲良くて逆にこの先の展開が怖い

    54 :

    あったねぇ
    シリアスな安価スレ
    あっちも好きだったよ

    55 :

    いい感じに感じ悪くていいなこの巫女さんたち

    56 :

    結構話しっかりしてて面白そう
    近頃京太郎SSでこういうのなかったから期待が高まる
    神代の守り人だっけか、あれと雰囲気似てるな

    57 :

    不穏

    58 :

    続き楽しみ

    59 :

    昔安価スレでのお題にあった姫様と許嫁だけど、巴と駆け落ちするっていうの思い出したわ

    60 :

    良作の予感

    61 :

    女性陣がチョロすぎないのがいい
    京太郎SSは脈絡もなく女キャラが初っ端から好感度激高のケース多いし

    62 :

    初期好感度マイナスないし0に近いヒロインズのほうが攻略市外がある
    はっちゃんのツンケンにも期待

    63 :

    公然わいせつに近いロリにツンケンされるとかシュールすぎるわ…

    64 :

    半裸ツンケンロリとかご褒美でしかないんだが

    65 :

    攻略しがいもなにもこれ安価スレじゃないからな

    66 :

    >>64
    半ケツロリに見えた、大して変わらなかった

    67 :

    二、三人称でしか呼ばない辺りモノローグ無しでも邪険してるのが分かるなぁ

    68 :

    ヒロイン攻略に安価もクソもないだろ

    69 :

    チョロインばっかりじゃ張り合いないしな

    70 :

    永水好きだけど、読者が既にハーレム作る気なのが気持ち悪い

    71 :

    気持ち悪いよね

    72 :

    別に安価スレじゃないのにハーレム作る気だとか何言ってるんだけどね

    73 :

    そんなこといいつつどーせお前らいつもの京太郎安価SSで
    ハーレム拡大するような安価ばっかとってんだろ?
    素直になれよ

    74 :

    そういうのは安価でやろうよ

    75 :

    応援してるよ

    76 :

    なんですぐ喧嘩吹っかけるガキしかいないんだ

    77 :

    待っ照

    78 :

    乙っ照

    79 :

    完結できなさそう

    80 :




    小蒔「ど、どうでしょうか……?」



    「ばっちり」

    小蒔「えへへ、ありがとうございます。春のお墨付きなら、心強いです」

    小蒔「それじゃあ、いってきますね」すっ

    「……うん」ぽりぽり


    「気を付けて……」


    ――


    小蒔「遅くなってごめんなさい、須賀くん」ざりっ


    小蒔「用意に手間取っちゃって……」

    京太郎(透き通った声に振り向くと、神代さんがやってきていた。でもすぐにその姿から目を逸らしてしまった)

    京太郎(昨日も緊張してはいても目は合わせられたのに。でも今は、何だか恥ずかしくて正視すらできない)

    京太郎(これから彼女と二人きりになるっていう状況を想像すると、ヤバいくらい胸が高鳴る……!)

    京太郎(正気でいられるかな、俺……)

    京太郎「……いえいえ、全然待ってませんよ」

    京太郎「んじゃ、出発しますか!」

    小蒔「はい!」


     ざっ…

    81 = 80 :




    「――…ちょっと、いいでしょうか」ぬっ



    小蒔「? 霞ちゃん? はい、なんでしょう」くるり

    「あ、小蒔ちゃんじゃなくて、そっちの……」

    京太郎「……俺?」きょとん

    「はい」こくり

    「……ちょっとこちらへ」ひょいひょい

    京太郎「あ、わかりました」

    京太郎(さっきまでいなかったのに唐突に現れて、一体何だろう?)

     たたたっ

    京太郎「……それで、どうかしたんですか?」

    「参詣の前に、貴方に渡す物があります」ごそごそ



     すっ…

    「――これを」



    京太郎「……これは、お守り?」ぽすん

    京太郎(黒くてざらざらした布が、札状のものを包むように何重にも巻かれている)

    「はい。厄除けを願って作りました」

    京太郎「え? 作ったって、誰が?」

    82 = 80 :



    「……私です」


    京太郎「石戸さんが!? なんか凄いですね……」

    「だから……肩身離さずに持っていて下さいね」

    京太郎「勿論っす! コレ、ありがとうございました。心強いですよ」

    京太郎「へへ……それじゃ、行ってきます!」たたっ


    「……」


    京太郎「神代さんお待たせしました。行きましょうか」ざっ

    小蒔「はいっ」とてて



    「…………」



    「……行っちゃいましたね。姫様と須賀くん」ざりっ

    「正直ちょっと羨ましいですね。私たちもいつか運命の人と出会ってああして……な、なんちゃってー」

    「……こほん。ごめんなさい、何でもないです」

    「追うわよ、巴ちゃん」

    「えっ、本当に?」

    「もちろん、本当よ」にこ

    「ま、まぁ……霞さんが言うなら、わかりました。こっそり追いましょう」

    「悪い気もしますが、見守るだけですしね」

    「そうね」


    「私たちはただ、見守るだけでいいわ」

    83 = 80 :



    ――


    小蒔『神宮は、私たちのお屋敷からちょっと歩いたところにあるんですよ』


    京太郎「――って、言ってませんでしたっけ……神代さん」

    京太郎(俺と神代さんの目の前には、空まで続くかのような石造りの階段が構えていた)

    京太郎「この階段も、そのうちに入るんですか?」

    小蒔「えっと……はい」

    京太郎「マジかぁ」

    小蒔「のぼるのはちょっと疲れますけど、頑張りましょう!」

    京太郎「あ、弱音吐いてるように見えました?」にや

    小蒔「い、いえ! 決してそんな事は!」わたふた

    京太郎「へへ、頑張ってのぼります。いきましょう、神代さん」ざっ

    小蒔「はいっ」たたっ


     ざりっ ざりっ…


    京太郎「――…でも、弱音とかじゃなくて、ちょっと感心してました」

    小蒔「感心……ですか?」

    京太郎「はい。だって、こんな長い階段でも『ちょっと歩いた』って言えるくらいには根気と体力があるんだなって」

    小蒔「そ、そんな! 根気も体力も全然です。学校の体育じゃ、成績もあまり良くなくて……」

    小蒔「でも、この参詣道をそういうふうに言えるのは、多分私が、幼い頃からずっとこの道を歩いてきたから……でしょうか?」

    京太郎「……慣れっていうのもコワいもんですね」

    84 :

    よしきた

    85 = 80 :



     ざっ

     ざっ

     ざっ


     ざりっ!


    京太郎「ふう、ようやくのぼりきったぁー……! 最近体動かしてなかったから、昨日も今日もいい運動になったなー」

    京太郎「あ、これからここで暮らすから、運動不足とか心配しなくて良くなるのか。ガッコ行くようになったら尚の事だな」

    小蒔「運動好きなんですか?」

    京太郎「体を動かすのは好きですよ。気持ちいいし。中学ではハンドボールもやってました」

    京太郎「神代さんは……あんまりそういうタイプには見えないですけど」

    小蒔「わ、私だって体を動かすの、好きですよ。その、得意じゃあ、ないんですけど……」

    京太郎「成績気にしてましたもんね」

    小蒔「うう。恥ずかしい話です……」

    京太郎「それにしても――…」ちら


    京太郎「良い光景ですね」


    京太郎(階段を上がりきると、タッパのある鳥居が姿を現して)

    京太郎(その向こうには、朱色の綺麗な神社が建っていた)

    京太郎「こういう場所ではあまりふさわしくない気持ちかもしれませんが、気分がノッちゃいます」

    京太郎「綺麗すぎて……」


    小蒔「……好きなんです」


    京太郎「え?」

    小蒔「この場所の、この雰囲気が」

    小蒔「だから須賀くんが気に入ってくれると、私も嬉しいです」すたすた

    小蒔「……」ぺこり

    京太郎(小蒔さんは、鳥居の前で一礼して、そよ風を受けながら先導する)すたすた

    京太郎(俺も続いて一礼し、鳥居を抜け――…)ざりっ

    86 = 80 :






    京太郎「――っ」ぞくり





    小蒔「? 須賀くん?」


    京太郎「……」くらっ


    小蒔「わわっ……! す、須賀くん……!?」たたっ

    京太郎「」はっ

    小蒔「ふらつかれましたが大丈夫ですかっ?」

    京太郎「はい、ちょっと立ち眩みが……」

    京太郎「でも大丈夫ですよ。すいません時間取らせて。行きましょう」

    小蒔「ほんとうですか? 無理はしないでくださいね?」ちらちら

    京太郎(めっちゃ心配してくれてる……神代さんにそうされるとマジで、クるものがあるな)

    京太郎「ホントホント、ヘーキですよ。ホントにただの立ち眩みなんで」


    京太郎(要らない心配かけさせてしまったな)すたすた

    京太郎(……)ちら

    京太郎(あの鳥居を抜けた瞬間、身体中がぞわりとして、急激に寒くなったように感じた)

    京太郎(……気にしすぎか)

    87 = 80 :



     こおぉぉぉ…


    京太郎「近くで見ると、ホント立派な神社だなぁ……さっそく参拝しますか」

    京太郎「ええと、神代さん。正しい参拝のルールとかってあるんですか? あ、先に手を洗うんでしたっけ?」

    小蒔「あ、待って下さい! それももちろんあるんですけど」

    小蒔「参拝の前に……」


    小蒔「境内のお掃除をしましょう!」


    京太郎「掃除ィ?」きょとん


    小蒔「はい!」ごそごそ

    小蒔「掃除は基本ですから。私たち巫女にとって、ご神域を整える事はもっとも大切な事の一つなんです」

    小蒔「だから朝は、参拝の前にいつも掃除をしているんですけど……」ちらり

    小蒔「……でもやっぱり、須賀くんに無理に手伝わせたりはできませんね。もし嫌なら、見てるだけでもいいので……」

    京太郎「いえいえ。そんな事ヒトコトも言ってませんよ。是非手伝わせて下さい」

    京太郎(……このまま神代さんと結婚した場合、俺も神社に奉職する確率が高い筈だ)


    ~~

    「……私たちの守ってきた伝統に触れる事で、お互いを身近に感じて頂けるかと」

    ~~


    京太郎「……なるほど、こういう事か」ぼそり

    京太郎(神代さんとの距離を縮める為には、まず彼女たちの伝統に触れるのが大切、って事だな)

    京太郎(石戸さんも俺たちの為に色々考えてくれてるんだ。感謝の言葉もないな……)

    88 = 80 :


    小蒔「ありがとうございます!」ぺこり

    小蒔「それじゃあ、布を渡しますから、積もってる埃を拭きとってくれますか?」

    小蒔「私は箒で地面の枝や葉っぱを払いますから」

    京太郎「わかりました!」ざっ


     

     ぷつんっ

    京太郎「……あれ?」




    小蒔「どうかしましたか? 須賀くん」

    京太郎「いえ……何でもありません」

    京太郎(……)ちらり



    京太郎(靴紐が、切れてる――…)



    京太郎(仕方ない。切れたままでも歩けない訳じゃないし、取り敢えずこのままにしておくか)

    京太郎(神代さんを困らせる訳にもいかないしな)すたっ

    京太郎「えっと、どこを拭こうか……なんか、どこも普通に綺麗だけどな」

    京太郎「取り敢えず一通りやっていくか……」すたすた

    89 = 80 :



    ――


    小蒔「ふう……」くいっ


    小蒔「一通り、お掃除完了ですっ」

    小蒔「……」ちら


    京太郎「……」ふきふき


    小蒔(急にこんな事をやらせてしまって、須賀くんには申し訳ないと思ったのですが)

    小蒔(霞ちゃんからの助言ですしね。許嫁として必要な事なのでしょう)

    小蒔(それでも)

    小蒔(いい人、ですね。須賀くんは)

    小蒔(……これは本来須賀くんのお仕事じゃないのに、頼まれて嫌な顔も、退屈そうな顔もまるでせずに、黙々と作業をしてくれている)

    小蒔(……)

    小蒔(体、大きい……)

    小蒔(私よりも歳は下なのに、全くそんな感覚がしないのは、須賀くんが男の人だからでしょうか……)

    小蒔(……)じぃぃ…


    京太郎「……っ」ふきふき


    小蒔(……?)ぴく

    小蒔(何か、様子が……)


    京太郎「イてて……」ふう


    小蒔(――!)

    小蒔(イタい?)

    小蒔(怪我を、している――…!?)どくん

    90 = 80 :



     たたっ


    小蒔「須賀くんっ!?」たたた

    京太郎「……あれ? 神代さん、どうしたんですか? そんなに慌てて」

    小蒔「どこか、怪我をされているんですか!?」ずいっ

    京太郎「えっ」

    京太郎「……どうして?」

    小蒔「それは……ちらっと見えた時に、なにか痛がるような素振りをしていたので……」

    京太郎「へぇ、めざといですね神代さん」

    京太郎「でも残念ながらハズレです」

    小蒔「えっ?」

    京太郎「最近体を動かしてなかったって、さっき言ったじゃないですか。だから久しぶりに体を動かして、関節が驚いちゃったんですよ」

    小蒔「そ、そうなんですか?」

    京太郎「そうなんですよ。はは、心配かけちゃってスイマセン」


    京太郎「……あれっ? ところで、神代さんはもう掃除終わったんですか?」


    小蒔「あ……はい! 一通りは終わりました」

    京太郎「流石、慣れてる人は違うなあ。俺なんて拭くだけなのに、まだ終わってませんよ」

    京太郎「まあ、もうそろそろ終わりそうなんですけど」

    小蒔「それだけ丁寧にやってくださってるんです。ありがとうございます!」

    京太郎「はは、そう言われると照れますね。じゃ、最後にあっちの祠の方、拭いてきますね」ざりっ

    小蒔「はい、お願いします。私は集めた枝葉を袋にまとめておきますね」

    91 = 80 :



    ――


    京太郎(ホント、めざとい……よもや"気付かれる"なんて)

    京太郎(けれど誤魔化しきれて良かった。神代さんに余計な心配はかけられない)

    京太郎(それにこんな事がバレたら、あまりにもダサすぎるだろ?)



    京太郎(ここにきて異様な頻度で、足をくじきまくってる、なんて事)



    京太郎(俺の不注意なのか、切れた靴紐の影響か……とにかく、動いているとたびたび無理な力がかかって、足をくじいてしまっていた)

    京太郎(くじいた場所が、じんじんと痛む)

    京太郎(けれどこの程度、耐えられない程じゃない)

    京太郎(転んだりして目立つ擦り傷とかつけなくて良かった。嫌でも神代さんに気付かれてしまう)

    京太郎(こんな軽いドジでも、神代さんは本気で心配してきそうだしな)

    京太郎(あまりみっともないトコ見せるワケにはいかない)

    京太郎「……ん」


    京太郎「この祠、少し雰囲気が怖いな……」


    京太郎「って、何を言ってるんだか。この祠もさっさと拭いて綺麗にして、神代さんトコに戻ろう」

    京太郎「ええっと、まず積もった枝を落として……」ごそごそ



     きぃ



    京太郎「?」

    92 = 80 :





     きいぃぃぃぃ……!




    京太郎「!!?」

    京太郎(祠の扉が、開いた!!?)

    京太郎「だ、誰だっ!?」


     しーん


    京太郎「いや、誰もいない……」

    京太郎「ひとりでに、開いたっていうのか……?」

    京太郎「そんな馬鹿な……」


    京太郎「……ごくり」

     そろ~


    京太郎(神聖な香りがする祠の中には)

    京太郎(銅か何かで出来た鏡のような物が一つ、立てかけられている)

    京太郎(それ以外には、何もなかった)

    京太郎「一体、何が――…」

    93 = 1 :






    ――帰レ




    94 = 84 :

    ヒエッ

    95 = 1 :




    京太郎「!!?」



    京太郎「な、なんだ……?」

    京太郎(今、頭の中に声が響いた気が――)


     ――不届キ

     ――誰ノ許シヲ得テ此処二居ル?

     ――帰レ


    京太郎「なっ――…」

    京太郎(今度は鮮明に聞こえる! 確かに頭の中に響いている!)

    京太郎(一体何だ、この声は……!? いや、かすかに聞いた事のあるような……?)

    京太郎「それよりも、何だって? 帰れ、だと?」

    京太郎「屋敷に帰れ、と言いたいのか?」


     ――違ウ

     ――元居タ場所ニ 帰レ


    京太郎「……長野か?」


     ――其ノ通リ

    97 = 1 :



    京太郎「意味が解らないな。どうして帰る必要がある」

    京太郎「俺は親同士の約束で此処へ来たんだ。神代さんの許嫁としてな」


     ――ソレガ不届キダト 言ッテイル!!


     ごあっ

    京太郎「うっ……!!」

    京太郎「マ、マジで意味解んねーぞ。俺が神代さんにふさわしくないって事か?」

    京太郎「だから神様の怒りを買って、こうして聞こえる筈のない声が聞こえてるのか?」


     ――其ノ通リ

     ――貴方ハ姫様ニ 相応シクナイ

     ――此処ニ居ルベキデハ ナイ


    京太郎「嫌だ、と言ったら?」


     ――痴レ者ハ



     かっ!

    京太郎「――…」ど く ん

    京太郎「ぐあああぁぁぁああっ!!?」ごごごご

    京太郎「っ」ぱちんっ

    京太郎「はぁ、はぁ……」



     ――コウナル

    98 = 96 :

    タスケテ…

    99 = 1 :



    京太郎(一瞬)

    京太郎(祠の中の鏡が発光し、その眩しさに目を閉じると)

    京太郎(瞼の裏で、頭がひび割れるような痛みと共に地面が崩れて)

    京太郎(俺はそのまま、深い闇の底に沈んでいく……そんな映像が、視えた)

    京太郎「……な、成程」




    京太郎「わ、わかった。俺は、長野に帰る」




    京太郎(こんなに神様の怒りを買って、具体的に映像まで見せられて)

    京太郎(無理してこの場所に留まる必要なんてない)

    京太郎(鳥居を抜けてからの俺の身にふりかかった出来事も、そういう事なんだろう)

    京太郎(悔しいが、俺は神代さんにふさわしくなかったんだ)

    京太郎(事前に神代さんの写真見てるのにも拘らず、緊張のあまり狩宿さんと間違えるしな)

    京太郎(仕方ねえよ。俺には上手い話過ぎると思ってたんだ。実際来てみれば、こんなモンだ)

    京太郎(……俺如きが、調子乗り過ぎてた結果だな)


     ――見カケニ依ラズ賢イ判断デ 何ヨリ


    京太郎「うるせえよ。だけど……」


     ――案ズル必要ハ無イ

     ――急グ必要ハ有レド 慌テル必要ハ無イ

     ――今日中ニ 山ヲ降リ

     ――不自然ジャナイヨウニ 静カニ去レ

     ――無理ニ姫様ヲ拒絶シテ 只徒ラニ 姫様ヲ傷付ケル事ハ 

     ――許サナイ 決シテ


    京太郎「ああ、わかった。肝に銘じとく」

    100 = 1 :





    京太郎「お互い無駄に傷付くのは、嫌だもんな」




    ――



    「気が、憑いてる?」



    (神様かと思ったでしょう? 違うの)

    (これは、貴方に渡したお守りと、祠の力によって発生させた、私の祈りの力そのもの)

    (こんな形で、脅すように恐怖を与えてしまって、貴方には本当に申し訳なく思います)

    (でもこうして、見せしめになってもらう他にないの)

    (そうじゃないと、当主様たちの考えなんて、到底曲げられないもの)

    (小蒔ちゃんにとって、定められた婚姻なんかよりも、恋愛結婚の方がいいに決まってる)

    (それを妨げるもの、小蒔ちゃんに近づく不穏因子は)


    (一つも残らず、私が排除する)


    「――霞さん?」


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