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    元スレ南条光「光あるところ、闇があるっ!」

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    201 = 200 :

    麗奈「え……光が!?アンタが3番なの!?」

    「うん。アタシ3番だな」

    飛鳥「まさか一番この話題と縁のなさそうなキミが選ばれるなんて……」

    紗南「光ちゃんの恋バナなんて聞いたらPさん全身から泡吹いて気絶しちゃうだろうなぁ……」

    飛鳥「……ああ」

    麗奈「……目に浮かぶわね」

    紗南「でもまさか光ちゃんかー……」

    蘭子「む……無理はせぬでもよいぞ……?」アワアワ

    麗奈「大丈夫なの?恋バナできんの?つーかアンタそういう感情存在したり持ち合わせてんの?」

    「皆アタシのことなんだと思ってるんだ……?」


    「……っていうか、そこまで言うなら皆は何か恋バナとかあるのか?」


    全員「」

    「」


    全員「……」

    「……」


    全員「(´・ω・`)」

    「(´・ω・`)」

    202 = 200 :

    「……仕方がないな……アタシのとっておきの話をしようか……お父さんにもお母さんにも誰にも話したことのないとっておきの秘密の奴だ」

    飛鳥「!」バッ

    麗奈「えっ……!?」

    紗南「え……あ、あるの?光ちゃん、恋バナあるの……!?」

    蘭子「──っ!」ドキドキ


    「アレは……アタシがまだ小さい頃の話だった……」

    麗奈「今も小さいでしょアンタは」

    「ち……ちっちゃくないぞ!140cmはある!!」

    飛鳥「麗奈……今は少し静かにしてくれないか」

    紗南「麗奈、ちょっと静かにして!」

    蘭子「麗奈ちゃん……めっ!」

    麗奈(……すごい怒られた……)



    「相手の人とは……話したことはないんだけど……アタシはその人の事をずっと見てて……だから勝手に色々知ってたんだ……」

    飛鳥「……」ゴクッ
    蘭子「……」ゴクッ
    紗南「……」ゴクッ

    麗奈(え…え……?う、嘘……ほ……ほんとに恋バナなの……!?)ドキドキ

    203 = 200 :

    「相手の人は……すっごく背が高くて……とても大きい人だったんだ」

    飛鳥「……」ドキドキ
    蘭子「……」ドキドキ
    紗南「……」ドキドキ
    麗奈「……」ドキドキ

    「すごく背が高くて……ちょっと猫背だけどカッコよくて、力持ちで……」

    飛鳥「……!」ドキドキ
    蘭子「……!」ドキドキ
    紗南「……!」ドキドキ
    麗奈「……!」ドキドキ

    「それで、困ってる人を見過ごせない人でもあったんだ。他所から来た人だったけど……その場に困ってる人がいたらいっつも飛んできて、頑張って、怪我や痛い目に遭っても人助けをして……」

    「すごく……すごくカッコよかった……!!」

    飛鳥「──!」ドキドキ
    蘭子「──!」ドキドキ
    紗南「──!」ドキドキ
    麗奈「──!」ドキドキ

    「でも……とうとうある日、元々住んでた所に帰らなくちゃいけなくなって……帰っちゃったんだ。住んでた所に……」

    飛鳥「……っ」
    蘭子「……っ」
    紗南「……っ」
    麗奈「……っ!」

    「アタシはまだ子供で、なんにもわかってなかったけど……それでも……すっごくショックだったなぁ……」

    飛鳥「……」
    蘭子「……」
    紗南「……」
    麗奈「……」

    「……」

    204 = 200 :

    「それで、この話はおしまい……かな……」フッ…


    全員「……っ!」ドキドキ…



    紗南「……!」

    紗南「ハァーッ……!ドキドキしたー!……まさか光ちゃんにそんな話があったなんて……」

    飛鳥「……っ」ドキドキ…

    蘭子「うむ……うむ……輝きの友にもそのような甘く美しく、そして儚い記憶があったのだな……」

    麗奈「……なんか、なんか面白くないわ……何かしらこの複雑な感じ……光の癖に……」

    「酷いな」

    紗南「背高くて大きい人かーそれで人助けも好きって確かに子供の頃見てたらカッコいい!ってなっちゃうだろーなー」

    蘭子「うむ……どのような相手だったのか、少し見てみたかった気もするわね……」


    「あ、見れるぞ。写真がある」

    全員「!?」

    「まぁ写真っていうか……えーっと……あ、これだこれだ!」ゴソゴソ

    全員「……!!」ドキドキ…

    「……まぁ、写真って言うか……」





    ドンッ


    ウル○ラマンのBlu-rayBOXの箱絵


    「写真というよりパッケージなんだけど」


    全員「」


    「いやー小さい頃はお父さんの録画してくれた奴でしか見たことなかったんだけど……最終回は今見ても最後にウル○ラマンが去っていくシーンで涙腺が……」

    「……?」


    「どうしたんだ皆……?」

    205 = 200 :

    「……どうしたんだ皆……全員ずっこけたみたいになってるぞ」

    全員「……」


    麗奈「……ずっこけてんのよ。リアルでずっこけたのは初めての経験よ……」

    「 アタシもリアルでずっこけてる人は初めて見たけど……」

    麗奈「……ダメねアンタ。やっぱりダメよ」

    「えっ」

    飛鳥「……キミに色恋の話を期待したボク達が間違っていたよ」

    「えっ!?」

    紗南「違うんだよ光ちゃん……徹頭徹尾間違ってるんだよそれは……」

    「そうなのか……?」

    蘭子「……ごめんね光ちゃん……私が変な命令しちゃったばっかりに……大人っぽいと思って少し考えなしだったよ……」

    「そんな標準語で謝られても……」

    麗奈「やっぱりこのメンツでその手の話に持っていこうとしたのが間違いだったわ。そもそも誰よ王様ゲームやろうとかくだらないこと言い出したの」

    「麗奈だけど……」

    麗奈「……」



    麗奈「……いい?光。自分の失敗は出来るだけ他人のせいにするのも立派な悪の姿なのよ。覚えときなさい」

    「おお……なるほど……?」

    紗南(……誤魔化したな)

    麗奈「……」



    麗奈「王様ゲームはやめましょう。大人っぽいを考えるなら別のやり方を見つければいいのよ」

    飛鳥「……そうだね。このステージはまだボク達には早かったのかもしれない」

    「……なんかごめん」

    紗南「もう気にしなくて良いと思うよ、どうせ他の皆もこのメンバーじゃセ○ィロスとかセ○ィロスになってたと思うし」

    麗奈「いや誰よそれ。どんだけソイツに初恋奪われてる奴多いのよ」

    207 :

    ちょっと猫背の辺りで気付いたわ

    208 :

    「大人っぽい……そうだな……確かに大人っぽくはなりたいな」

    麗奈「へーアンタもそんなこと考えるの」

    「大人になれば背も伸びるだろうしバイクが似合うように……」

    麗奈「そんなこったろうとは思ったわ」

    紗南「光ちゃん身長まだ諦めてないんだね……」

    「あ……諦めないぞ!だってこのまんまじゃバイクに乗っても足もつかないし……っ」

    麗奈「スクーターで良いじゃない」

    「す……スクーター……」

    「……スクーターに乗ってるヒーローって……どうなんだ?」

    麗奈「……」
    紗南「……」
    蘭子「……」
    飛鳥「……」

    飛鳥「……まぁ……何か事件が起きたとして、現場には間に合わないだろうね……」

    「……」

    209 = 208 :

    「麗奈、冷蔵庫の牛乳飲んでいい?」

    麗奈「良いわよ。牛乳拭いた雑巾作ろうとして忘れてそのままのあるからそれ開けて」

    紗南「何しようとしてんの……」

    麗奈「大人っぽい夜更かしって他なんかないの?」

    「低脂肪乳だ」

    麗奈「安いのよそっちの方が」

    飛鳥(意外としっかりしてるのか……)

    蘭子「大人っぽい……」ウーン…

    「背が伸びますよーに背が伸びますよーに」ゴクゴク

    麗奈「つーかアンタら普段夜更かしとかどうしてんの?」

    「プハッ……撮り貯めした録画見てると遅くなっちゃってる時があるな」

    麗奈「オタク!ほんとオタクね!」

    紗南「徹夜でゲーム」

    麗奈「こっちもオタクじゃない!なんなの!?」

    蘭子「我がグリモワールに我が魔力を注ぎ写しとっているわ」

    麗奈「最早意味がわからない!」

    飛鳥「……そうだね……ボクは……」

    麗奈「良いわよアンタは。どうせ漫画とか描いてんでしょ」

    飛鳥「……」

    210 = 208 :

    蘭子「いや、我が友麗奈よ……その認識は誤りと言わざるをえんぞ……!」

    麗奈「ごめん普通に喋ってくれる?」

    蘭子「」ガーンッ

    蘭子「この中で大人っぽいなら……飛鳥ちゃんが一番だと思う!」

    飛鳥「……」

    麗奈「え?」

    紗南「飛鳥?」

    「あーなるほど。確かに。難しい言葉いっぱい使うしな」

    紗南「基準が浅いよ光ちゃん……」

    麗奈「飛鳥がぁ?」

    紗南(本人目の前でこれもスゴいな……)

    飛鳥「……」

    飛鳥「……ボクが大人のように見えてるのなら、それがキミのセカイの中のボクなんだろう……」

    飛鳥「だけど……それはあくまでキミのセカイに観測されたボク……ボク自身のセカイでは……結局は大人と子供の境界も、そしてボクという主観と客観の観測も」

    「飛鳥は夜更かししてる時何してるんだ?」

    麗奈(悪意なくすっ飛ばしたわね)

    飛鳥「……」

    飛鳥「……あまり大したことはしていないさ。ラジオを聞いたり……古い歌をこうしてカセットプレイヤーで聞いたり……それだけだよ」


    コトンッ (※レトロなカセットプレイヤー)


    麗奈「おお……」

    紗南「な……なんだろう……確かにこれ少しCOOLでカッコいいかも……」

    蘭子(飛鳥ちゃんカッコいい……!)

    「なるほど……ラジオとカセットプレイヤー……大人っぽくてカッコいいな」


    飛鳥「……」


    「そして褒められても特に興味の無さそうなCOOLな雰囲気……大人だな……!」

    211 :

    「ラジオか……今何やってるんだろうな……」

    紗南「ラジオなんてゲームの中でしか聞いたことないや」

    蘭子「我も同じく……」

    麗奈「なんか面白い番組とか今やってんの?」

    飛鳥「ん……そうだね……この曜日と時間なら……いつもは洋楽専門のラジオなんかをよくつけてるね……」

    「おお!」

    紗南「お……大人っぽい……!」

    麗奈「くっ……やるわね飛鳥……!」

    蘭子「流石我が友……!」


    飛鳥「……」


    「洋楽のラジオか……」

    紗南「……聞いてみる?」

    麗奈「あんまり大きな音はダメよ。隣怖いから」

    全員「……」シーン…


    隣の部屋『……』


    全員『……』シーッ

    212 = 211 :

     
    ~~~♪~~~~♪♪


    「……」
    紗南「……」
    麗奈「……」
    蘭子「……」
    飛鳥「─」


    ~~♪~~~~♪


    「……」
    紗南「……」
    麗奈「……」
    蘭子「……」


    ~~♪~~~~♪♪♪


    四人(なんか……今すごく大人っぽい気がする……)


    ~~♪~~♪~~~♪♪
     

    213 = 211 :

    紗南(聞いたことのない国の言葉……歌……)

    麗奈(知らない言葉……知らない歌……)

    蘭子(でも不思議と聞き入ってしまう……なんだか不思議な感覚……)

    「飛鳥が洋楽のラジオを聞く理由……なんとなくわかった気がする……」

    飛鳥「……フフ……そうか。こうしてセカイを誰かと共有する事は……ボクは魂を誰かに明け渡すことより、勇気が必要なことだと思ってる……その領域に、踏み込んでよかったかもしれない」フッ


    ~~♪♪♪~~♪♪


    「……」

    「……ところで飛鳥」

    飛鳥「……ん?」

    「……この人たち……なんて言ってるんだ?」

    飛鳥「……」


    ~~♪♪~~♪♪♪~~♪


    飛鳥「……」

    「……」

    飛鳥「……」

    紗南「……」
    麗奈「……」
    蘭子「……」


    ~~♪♪♪~~♪(外国語)


    飛鳥「……」

    214 = 211 :

    飛鳥「……」


    飛鳥「……言葉がわからなくても、感じることはできる。歌にはそのチカラがあり……それを識るのではなく知っているのが……ボクたちアイドル……だろう?」

    「……!」
    紗南「……!」
    麗奈「……!」
    蘭子「……!」

    「おお……!確かにその通りだ!飛鳥の言う通りだな!」

    紗南「そうだね。言葉なんかわかんなくても感じることは出来る!洋ゲーやってる時とかたまにあるし!」

    蘭子「うむ……我も見知らぬ言語の未だ知り得ぬ言の葉を真の意味を知らず用いる事がある」

    麗奈「そうね……言葉がわかんないなんて些末なことだったわ。あとわかんないのアタシ一人じゃなくて良かった」

    飛鳥「……」

    飛鳥「言葉の意味を知ることは理解を深め真の輝きを見せることに繋がるんだろうけど……だがそれをしなくても通じるものはある……だろう?」

    「……そうだな。なんかそんな気がしてきた。何歌ってるのかわからないけど」

    紗南「……うん。こうやって耳を傾けてるだけで感じることが出来るものもあるよね。何て言ってるのかわかんないけど」

    蘭子「うむ。魂の共鳴……それさえあれば我等には他に何も要らないわ……何処の国の歌なのかわからないけど」

    麗奈「やるわね飛鳥……アンタのこと少し大人って認めてやるわ!歌はなんの歌なのかわからないけど!」

    飛鳥「フッ……なら今は何も考えずただ聞き入ろう……音の旋律……まだ見ぬセカイから奏でられる調べを……」


    ~~♪♪~~~♪♪~♪♪♪♪


    全員『……』

    215 = 211 :



    ──そのあと、アタシ達は歌が終わるまで……目をつぶって歌に聞き入った……


    ──正直何言ってんのかさっぱりだったけど……アタシ達は耳から入ってくるその不思議なリズムと感覚を楽しんだ……


    ──その日……アタシ達は少し大人になった気がした。


    ──一夏の、小さな小さな背伸びだった。








    ──あと関係ないけど後日聞いてた歌の特徴を事務所にいた夏樹さんや涼さんに話したらスゴい複雑そうな顔して『忘れろ』とだけ言われたのはちょっと気になった。

    (語り:南条光)

    216 :

    いやらしい歌だったんかな

    217 :

    牛乳雑巾作ろうとしたが、及川さんの顔が浮かんで断念した説を提唱してみる

    218 :

    少年ジェットは流石に知らんか

    221 :

    ヒーローシールチョコがまさか予言になってるとは

    223 :

    飛鳥「……フッ……ボクらは今日、言語という境界線を越えた先の心の旋律を共有した……所謂『フツウ』とは少し違う、特別な経験だったけど……悪くはなかったんじゃないかと思うよ?」

    麗奈「まぁね……中々有意義な時間の使い方だったわ。ちょっと大人っぽかった気がする」

    蘭子「ええ……今宵の集い……こうして新たな見識が増えることによってまた一つ我も自らの世界を上の領域へと昇らせることができた気がするわ……!」

    「うん、そうだな……なんかこう、さっきのとか大人って感じがしたな……」

    紗南「洋ゲーやってると少し大人っぽくなった感じがするけど、洋楽もなんかそんな感じがするね」

    「まぁ、何歌ってたのか正直アタシさっぱりだったけど……」

    全員「……」

    「あ……でも大人な感じはしたけど悪とはあまり関係なかったかも」

    飛鳥「……そこは、あれだよ。ボクらの第一目標は夜更かしという悪いことをするためのモノで……」

    蘭子「う、うむ。その通り。我らはこの闇の帳の下りた世界が終焉を迎える時まで如何に時を終えるかが……その……えっと……」

    「なるほど……それもそうか……」

    麗奈「良いのよ別に細かいことは。それにアレよ、大人になると自然と人って悪い部分が膨らむもんなのよ。早苗がそんな感じのこと言ってたわ」

    「えっ!?そうなのか!?」

    麗奈「声がでかいわよ!隣に聞こえたらどうすんの!?(小声)」

    シーン……


    全員「……」ホッ

    紗南「元警官が言うとなんかこう、重みがあるね」

    飛鳥「ヒトが普段モラルと理性という仮面(ペルソナ)の下に隠している部分を見続けている訳だからね……」

    「……」

    「……そうか……確かに特撮もそんなこと言ってる作品もあったな……大人になるってことは悪に近づく事にも繋がりかねないのかもしれない……アタシも気を付けないと……」

    麗奈「今悪に近づこうとしてんだけどね」

    「(゜ロ゜)」ハッ

    224 = 223 :

    紗南「……」

    紗南「……あのさ、麗奈ちゃんも光ちゃんも両方いるしこの際だから聞いとこうかなって思ったんだけど」

    「……?」
    麗奈「……?」

    紗南「二人のいう「悪」って具体的になんなの……?」

    「?」
    麗奈「?」

    紗南「……いや、今更かなぁと思ったけど、ふと気になっちゃって……」

    紗南「光ちゃんがヒーロー好きになった理由は一応聞いたけど悪いことを嫌がる以上ヒーローとの約束以外にも嫌って思う理由があったりするのかなって」

    紗南「いや、普通はそりゃ悪いことはダメとかって教わるし育つんだけどね?わかってるけどさ」

    飛鳥「……言われてみると片方は悪を拒絶し片方は悪そのものになりたがる……不思議な組み合わせだね」

    「そ……そうか?」

    麗奈「そ……そうなのかしら……?」

    蘭子「……ふむ……そうね。我が友達の考える悪とは何か、折角の今宵の機会、改めて話し合うのは良いかもしれないわ……!」

    「……」
    麗奈「……」

    「悪、か……改めて言われると……うーん……やっぱり……うん」

    飛鳥「……」



    飛鳥「……ちなみに……ボクの考える悪とは……」

    紗南「長い?」

    飛鳥「え?」

    紗南「長くなりそう?」

    飛鳥「……」

    紗南「1レスでまとまる?」

    飛鳥「れ……れす……?」

    ???「読んだれすか~?」

    飛鳥「……」

    飛鳥「……後で良いです」

    紗南「うん、ごめんね」

    「……さっき誰かいなかった?」

    225 = 223 :

    「……悪とはなにか、か……難しいな。やっぱりこの時代、価値観がより複雑かつ多様化した現代において、何が正義で何が悪かを見極めそれを語るのは、簡単ではないと思うんだ」

    紗南「!?」

    蘭子「光ちゃんが難しい感じの話を……!?」

    飛鳥「まさか、キミも普段は仮面(ペルソナ)を被って……!?」

    麗奈「……。どうせそれ特撮番組の受け売りかなんかでしょ、多分」

    「……うん」

    紗南「あ、なんだ……」ホッ
    蘭子「びっくりした……」ホッ
    飛鳥「ああ、驚いたよ……」ホッ

    「……皆アタシのことなんだと思ってるんだろう」

    麗奈「……アンタ嘗められてんのよ。馬鹿だと思われてんの。年下とかにタメ口聞かれるタイプね」←年下

    「」ガーンッ

    蘭子「わ、私そんなつもりじゃ…」アワアワ

    「くっ…!だが、麗奈の言ってることは悔しいが正直否定できない……!」

    蘭子「……できないの?」

    飛鳥「……まぁ、目の前に実例がいるからね」

    ※小関麗奈(13)、南条光(14)

    紗南「……光ちゃんはほら、親しみやすいんだよ……多分……」

    「尻すぼみなのか……でもフォローありがとう紗南」ズーン…

    「……やっぱり背が低いから威厳が足りないのか……?」ウーン…

    飛鳥「落ち込んでしまった……」
    蘭子「ど、どうしよう……?」

    麗奈「めんどくさいわね。でかくて威厳だらけの奴が正義振りかざしてたら恐いんだからアンタは今のままで良いのよ」

    「!!」

    「そうかな……?……そうかも……うん!そうだな!アタシはアタシだ!その通りだ!気にすることなんてなかった!」

    麗奈「そうよくだらない」

    「ああ!ありがとう麗奈!」

    飛鳥「立ち直ったね」

    蘭子「良かった……光ちゃん……っ」

    紗南「何今の落として上げる流れ……新しいツンデレなの……?」

    226 :

    紗南「で、麗奈の考える悪ってなんなの?」

    麗奈「悪の女王のアタシにそれを聞くの!?良いわ!答えてあげる!」

    紗南「ノリノリだね。そしてお隣にも気を付けてるんだね」

    麗奈「怒られるの恐いし……違う!そうじゃない!
    いい!?『悪』ってのはね、昔から自分のために手段を選ばず他人を蹴落としたり踏み台にしたり支配しようとする奴って決まってんの!それがワルなのよ!アタシはそれを究めるの!!」

    蘭子「麗奈ちゃん……そんなのになりたいの?」

    麗奈「ちょっ……素で返すんじゃないわよ!?堕天使目指してる奴に言われたくないわ!!」

    麗奈「世の中他人の為だのなんだのと良い子ちゃん気取った連中もいるけどね!アタシから言わせたら馬鹿よそんな連中!」

    紗南「目の前にそんな子いるけど……」

    「ああ!やっぱり人の役に立ちたいもんな!」

    飛鳥「そしてそんな麗奈も今光の為にと特訓に付き合ったりしてくれてるよね」

    「麗奈すき!」ガバッ

    麗奈「んぎゃぁっ!?違う!放せ!今は違う!流れ読め!」グイッ

    「ごめん」

    麗奈「あのね、良い!?いくら綺麗事言ったってね!?他人の為にどれだけ頑張っても報われるとは限らないし得なんかしないのよ世の中!!ってか無駄なの!ダサいのよそういう、その、自己満足とか!!
    だったら、悪いことしようがなんだろうが自分のために生きるのが一番に決まってるわ!」

    麗奈「大体『正義が勝つ』って何よ!?馬鹿じゃないの!?勝った方が正義なのよ!悪い奴が勝てば悪い方が正義になるしフツーに考えてルール守ってる奴がルール破ってる奴に勝てるわけないわ!
    なら手段を選ばず自分のことしかしない悪の方が良いじゃない!絶対良いわ!」

    麗奈「“ワルの方がカッコいい!”とか“悪役の方が好き!”なんて単純な話よ!周りなんか気にせずどうなろうが自分のために自分のやりたいことやってる奴って羨ましいじゃない!あと周りがそんな悪に右往左往してる様も滑稽だしね!!つまらなくないの!!」

    麗奈「それが『悪』よ!そしてアタシはそんなワルどもの頂点に立って世界を征服する悪の女王レイナサマになるのよ!!なりたいのよ!どう!?わかった!?」

    全員「……」

    227 = 226 :

    麗奈「ゼェ…ゼェ…なんかすごく酸素を使ったわ……仕事でもこんなに沢山一度に喋ったことないかも……」

    全員「……」シーン…

    麗奈「……?」

    全員「……」シーン…

    麗奈「な……何よ?なんか言いなさいよ……」

    全員「……」シーン…

    麗奈「……ふ……フン!ひょっとして今更このレイナサマのワルっぷり恐れをなしたわけ?ずっと言ってんでしょ!アタシは生まれつき生粋の悪なのよ!ワルの中のワル、それがアタシで……」

    紗南「……」
    蘭子「……」
    飛鳥「……」
    「……」

    麗奈「……な……何よ……なんか言いなさいよ……」

    全員「……」

    麗奈「……」



    麗奈「ひょ……ひょっとしてアタシのこと嫌いに──?」ボソッ

    紗南「いや、ビックリしたね」

    麗奈「!?」ビクッ

    228 = 226 :

    紗南「意外と考えてるんだね麗奈ちゃん」

    麗奈「!? は……はぁっ!?どういう意味よ!?」

    蘭子「うむ……まさか悪の女王がそのような思想の下で悪を為そうとしていたとは私も驚いたわ……!」

    麗奈「どんな考えだと思ってたのよ!?」

    飛鳥「いや、ボクも驚いたよ……てっきりキミは理由もなく悪いことに憧れてるだけだと思っていたからね……」

    麗奈「大概失礼ねアンタも」

    「……」

    麗奈「……な……何よ?」

    「……いや、麗奈の言ってた悪、そして今度の役について、ちょっと考えてさ」

    麗奈「……?」

    229 = 226 :

    「こうやって改めて振り返ると……悪っていうのはただ単純に悪いことをすることじゃないってアタシ思うんだ」

    飛鳥「ほぅ……今度は光の悪についての論か……興味深いね。で、キミの考える悪とはなんなんだい?」

    「……そうだな……やっぱり麗奈が言ったのもその通りだとは思う。でも、アタシが考える悪っていうとやっぱり、自分のためだけとかではないと思うんだ。『悪』ってのはやっぱり、『誰かを踏みにじること』だと思う」

    蘭子「……踏みにじる?」

    「うん」

    「正義って難しくてさ。正しいって思ってした事でも誰かを傷つけたりするかもしれないんだ」

    紗南「まぁそうだね。ゲームとかでもよくそういうのは描かれるよ」

    蘭子「うむ。書物にもそのような事が描かれていることはある」

    飛鳥「古来から哲学者や倫理学を修める者達もきっと幾度も議論してきた事なんだろうね……」

    麗奈(えっ……?コイツらひょっとしてアタシが思うより頭良い……?)

    230 = 226 :

    「自分も悪になるかもしれないんだよ。正義って。昔から特撮とかでも言われてるけど、気を付けないといけないんだ」

    飛鳥「善悪はコインの表と裏、簡単にひっくり返る事もある、と?」

    「うん。だから正義の味方は常に気を付けなきゃいけないって」

    「アタシにとっての悪は、どんな理由があっても誰かを踏みにじるのが『悪』、かな」

    「踏みにじられた人はずっと傷つくし哀しい思いをする。悪はやっぱりダメなんだ」

    「アタシの役も……すごく嫌な奴だ。自分のために色んなモノを盗んで、沢山の人を不幸にする。主人公もそのせいで大切な思い出を踏みにじられてるんだ」

    紗南「悪い奴だね……」
    麗奈「中々のワルだわ」
    蘭子「良くないと思う……」
    飛鳥「まさに悪だね」

    「うん」

    「そして……そういう悪を止めるのが、『正義』だと思うんだ」

    蘭子「正義……?」

    「うん。やっつけるんじゃなく、止める。それが、アタシが思う正義。悪の話じゃなくなっちゃうけどね」

    231 = 226 :

    飛鳥「……だがその正義はキミがさっき言ったように、悪に容易に変わりえるものではないのかい?」

    「……」

    飛鳥「誰かを踏みにじるのが悪だとして……それを止めること事態がそれを行う人間にとっては『自分の意思を踏みにじられる』行為に繋がる事態もある訳だ」

    「……うん。だから難しいんだ。それでも、止めないと沢山の人が大切なものを踏みにじられて哀しむから、迷ったり考えながらでも、誰かが止めなきゃいけないんだよ」

    「やっつけるんじゃなくて、止める。それがやっぱりアタシが思う正義なんだ」

    「……誰かが悪い気持ちや弱い気持ちに負けそうになった時……それを止めたり出来る、勇気をあげられるアイドルになりたい……」

    「それが、アタシが目指してるヒーローでアイドルなんだ……!」


    蘭子「……!光ちゃん……っ!」

    飛鳥「……光……!」

    紗南「光ちゃん……光ちゃんも色々考えてるんだね……!」

    麗奈「……ふん、まぁアンタがどうでもアタシは変わらないけどね!」


    「……ああ、アタシにも一緒だ!そこはずっと変わらない!」


    紗南「……」

    232 = 226 :

    紗南「……まぁ光ちゃんがどうでも次にやる役はその正反対な存在な訳で」

    「うわぁぁぁぁぁぁっ!!そうだったぁぁぁぁぁっ!?」ウワァァァァッ

    麗奈「忙しい奴ね」

    飛鳥「折角さっきまでカッコよく決めてたのに」

    蘭子「哀れなり我が友よ……」


    「うぅ……やっぱりどうすれば……このままアタシは悪になって良いのか……!?誰かを踏みにじる悪になんて……」



    ガチャツ



    「?」
    紗南「? 何今の音」
    蘭子「えっ……」
    飛鳥「……扉の音?」
    麗奈「あっ……そういえば鍵開けっ放しに……」
















    玄関の暗闇に白い首だけが浮かんでる





    全員「!?!?!?」

    233 = 226 :

    お肌のために早く眠りたい

    暗闇に白い美肌パックを付けた顔だけがぼうっと浮かんでる・川嶋瑞樹(28)「……」



    全員「――……っ!!?」



    「……っ!」←声もでない
    紗南「──……っ!!」←声もでない
    麗奈「──っ!?」←声もでない
    飛鳥「──……っ」←息が出来ない
    蘭子「」←意識がない



    川嶋瑞樹(28)「……」








    「ええんやで」






    全員「!?」ビクッ





    「若いんやし」

    「今そういうん」

    「楽しんで」

    「ええんやで?」





    全員「……!?」

    234 = 226 :

    「……」


    「せやけどな」




    全員「」ビクッ




    「これ以上」


    「ウチの儀式を邪魔する言うんやったらな」


    「おどれら」


    「ワシの肌を踏みにじるいう」






    「悪やぞ」





    全員「……」

    235 = 226 :


    全員「……」



    全員「すいませんでした」

    236 :

    やった続き来てた

    237 :

    「あー……怖かった。いや、怖くないけどヒーローだし」

    麗奈「……結構余裕ねアンタ」

    紗南「いやー怖かったね。真っ黒の空間に白い顔だけ浮かんで……下手な和製ホラーゲームより怖かったや」

    飛鳥「少し調子に乗りすぎたね……川島さんは早苗さんの部屋で今日は寝るそうだよ」

    「川島さん怒らせちゃったなぁ……酷いことをしてしまった……」


    蘭子「……」プルプル


    「……蘭子がまだ回復してないな」

    紗南「仕方ないよ、怖かったもんね」

    飛鳥「あれは最早理性で制御できるものではない、本能的な恐怖さ」

    麗奈「流石のアタシもヤバイ!って思ったもの。蘭子なら仕方ないわよ」

    「そうだな。ところで皆……」




    蘭子「……」ギュー…
    飛鳥「……」ギュー…
    紗南「……」ギュー…
    麗奈「……」ギュー…

    「……」



    「……いつまでアタシに抱きついてるんだ……?」

    238 = 237 :

    麗奈「……これはアレよ。まだビビってるとか、そういうんじゃないわよ。アンタが寒いと思ってこうしてるのよ」ギュー…

    「今もう夏だぞ……」

    飛鳥「何を隠そう震えが止まらなくてね。何かにしがみついてないと安心できないんだよ」ギュー…

    「どうしたんだ飛鳥……キャラがおかしいぞ」

    紗南「いやホントさっきしがみついた時からこう、指が離れなくなっちゃってさ……アハハ……あ、ヤバイまだ震えてる」ギュー…

    「まぁアタシは別に良いけど……」

    蘭子「……ぁ」ボソッ

    「?」

    蘭子「っjぢsgwyしjふyhしこすdkwそhうぃどどどあp2929919うfyぃ」

    「怖い怖い怖い怖い!?大丈夫か蘭子!?どうやって発音してるんだそれ!?」

    蘭子「……マ"マ"ぁぁぁぁぁぁぁぁっ」ウワァァァァァンッ

    ギュー… ギリギリ

    「ぐえっ……む、胸で顔が塞がって……く、苦しい……!」

    麗奈「相当怖かったのね……気の毒に」ギュー…

    飛鳥「怖かったろうね……もう大丈夫だよ蘭子」ギュー…

    紗南「スゴいね光ちゃん。モテモテじゃん。絵面だけならハーレムだよ」ギュー…

    「あ……アタシはママじゃないぞ……」ギリギリ…

    蘭子「うわぁぁぁぁんっパパァァァァァッ!!」ギューッ

    「ぐええええっ!?ぱ……パパではもっと無いぞ!?」

    239 = 237 :

    「死ぬかと思った」

    麗奈「大袈裟ね」

    蘭子「……ヒック…うぅ……」クスン…グスン…

    紗南「落ち着いた?」

    蘭子「うん……ごめんなさい……」

    「そうか、良かったな!うん!」

    「……麗奈は胸ないな」

    麗奈「なんで今それ言うのよ!?アタシはアンタらより年下よ!これからなのよ!!つーか比較対象(蘭子)おかしいでしょ!」

    紗南「まぁまぁ。ほら、アタシ達はまだレベル上げの途中だからさ……」

    飛鳥「この話はやめないかい」

    「でも胸なんかあってもアクションとかの邪魔になりそうだよな」

    麗奈「なんかって何よ。あるに越したことないでしょアイドルなんだし」

    「くっ」

    飛鳥「この話はやめよう」

    紗南「今誰かいなかった?」

    「……どうしたら蘭子みたいに大きくなれるんだろう」

    蘭子「……?」キョトン

    飛鳥「胸の話はもうやめよう」

    「身長の話だぞ」

    飛鳥「あぁ、身長の話か」

    240 = 237 :

    麗奈「……身長……身長ね……確かに気になるわ」

    紗南「……どうやったら伸びるんだろうね」

    飛鳥「そうだね……ここにいるメンバーは比較的小柄な子が多い」

    紗南「まぁ、うん。そうだね。アタシも背大きくないし」

    「食べ物が原因なのか……?蘭子の好きな食べ物ってなんだ?」

    蘭子「ハンバーグ」

    「ハンバーグか!美味しいよな!」

    蘭子「うん!」ニッコリ

    麗奈「中学生の会話なのかしらこれ」

    飛鳥「なるほど、ハンバーグを食べるのか……」ジーッ

    蘭子「……?」

    「よし、ハンバーグか!覚えておこう!」

    紗南「あとはほら、筋肉付けすぎると伸びないって聞くね」

    「えぇっ!?」ガーンッ

    麗奈「筋トレし過ぎなんじゃないのアンタ」

    「で……でもヒーローだし……特訓しなきゃだし……」

    麗奈「さっき抱きついてる時も思ったけどアンタ意外と身体しっかりしてるのね」

    「鍛えてるからな!」ビシィッ

    飛鳥「そうだね……あとは夜ちゃんと睡眠を取るべき、とかもよく聞くね」

    「なるほど……睡眠か……」



    ※深夜



    「……」

    飛鳥「……」
    紗南「……」
    蘭子「……」
    麗奈「……」

    241 = 237 :

    「おやすみ皆」モゾモゾ

    麗奈「布団に潜るな!やると思った!!」ガシィッ

    紗南「ダメだよ光ちゃん!光ちゃんの特訓の為の夜更かし(悪いこと)なんだよ!!」ガシィッ

    「話してくれ皆!身長180cmが……身長180cmが遠くへいってしまう!!」

    紗南「思ったより理想高っ!?えっ40cm!?40cmも身長伸ばすつもりだったの!?14歳からどんだけのチャレンジなの!?」

    蘭子「せ……折角ここまで頑張ったんだから最後までやろうよ!!」

    「うっ……っ!で……でも身長……身長175cmはやっぱり欲しいし……」

    紗南「5cm妥協した……」

    麗奈「遠くにいくも何も元々近くにないわよそんなもの!!えぇーい!布団から出なさいよ!!」

    「嫌だ!!このまま寝るんだ!そしてぐっすり眠ってニチアサの時間になっても寝てたら起こしてくれ!!」

    麗奈「あれ!?意外と厚かましい!?何なのコイツ!ってかお母さんかアタシは!!起ーきーなーさーいー!!」ギリギリ

    飛鳥「順調に悪の芽が育ってきてるね」

    麗奈「言ってる場合か!このタイミングで育つな!えぇぇぇぇい起きなさいよ!起きろ!布団から出なさいワガママ娘が!!困らすんじゃないのぉぉぉ!!」ギリギリ

    蘭子(お母さん?)

    「やだぁぁぁぁ……身長165……身長170cmがぁぁぁ……」

    紗南「10cm妥協しようとして5cmに留めた……」

    飛鳥「譲れないラインなのかな……」

    243 :

    絶対に妥協しないヒーローはシークレットブーツ履いてるぞ

    244 :

    光にウォッチメン読ませたら泣きそう。蘭子は死にそう

    245 :

    麗奈「こいつ意地でも布団から出ない気ね……どんだけ身長への執着スゴいのよ……」

    「だってもう14歳なんだ!アタシには後がないんだ!」モゴモゴ

    紗南「光ちゃん、正直それをやるのって4年くらい遅かったと思うんだ」

    「手遅れだって勝手に決めつけて、それをやらなかったらアタシはこの先ずっと後悔するかもしれない、そんなの絶対嫌だ!」モゴモゴ

    紗南「うわヒーローっぽい!でもシチュエーションが極めて無駄だ!」

    「……アタシ背の順で一番前にしかなったことない」モゴモゴ

    蘭子「で……でも!小さい方が可愛らしいとか、そういうのあると思う!小梅ちゃんとかちっちゃくて可愛いし……」

    「……」

    「……小梅ちゃんアタシより2cmも大きい……」モゴモゴ

    全員「……」

    「……」モゴモゴ

    「……いつか千佳ちゃんにも抜かされちゃうのかな……」モゴモゴ

    飛鳥「ミノムシから声が聞こえる……」

    紗南「意外と根深いコンプレックスなんだね……」

    麗奈「身長ぐらいで小さいやつね」

    「」グサッ

    蘭子「光ちゃん!?」

    麗奈「あっしまった」

    紗南「トドメ刺した」

    246 = 245 :

    「……」モゾモゾ

    麗奈「拗ねないでよ……悪かったわよダブルイーミングで小さいとか言っちゃって……」

    「……」モゾ…

    「……」

    「……ダブルミーニング?」

    麗奈「……そうとも言うわね」

    紗南「二人って仲良いよね」

    蘭子&飛鳥「……」ウンウン

    「……靴のサイズが全然変わらないんだ」

    麗奈「良いじゃないの買い換えなくて良いし楽でしょ」

    「まぁ靴自体にはそんなに拘らないけど小学校からサイズが変わらないのってやっぱり気になる……」モゾモゾ

    飛鳥「二人とも仮にも中学生女子ならもう少し拘りを持った方が……」

    蘭子「うん……ファッションに靴は大事だと思うよ……」

    紗南(ファッションの流れじゃ発言できないね)

    「でもアタシ服とか普段お母さん任せだし……」

    麗奈&飛鳥&蘭子「えっ」

    「えっ」

    247 = 245 :

    紗南「ミノムシになっちゃった光ちゃんがほんとに眠る前に布団から出さないと」

    飛鳥「やれやれ……ここにきて問題発生か……でもやらないとボクらはこの先に進めないからね……」

    紗南「普通に本末転倒になるしね」

    蘭子「うむ……なんとしても同胞を封印されし天岩戸より誘い出すのよ……!」

    麗奈「おーきーなーさーいーーーっ!!」グイグイ

    「やだぁぁぁぁっ!やーなのぉぉぉぉぉっ!」グィーッ

    麗奈「何可愛く嫌がってんのよ腹立つ!ここでビジュアルレッスンの成果出すな!つーかコイツの力強過ぎじゃないっ!?全っ然布団剥がれないんだけど!!」グイグイ

    「やぁぁぁぁだぁぁぁぁぁっ!!」グイーッ



    紗南「……貴重な光ちゃんだね」

    飛鳥「……二度と見られない気がするよ」

    蘭子「うむ……しかし友もたまには秘められし自らを表に出すことが必要なこともあろう……」

    飛鳥「そうだね……心のペルソナは誰しもが持つもの……時にはそれを外し自らをさらけ出すことは、蘭子の言う通り必要なことかもしれない」



    「う"ぅぅぅぅぅっ……やなのぉぉぉぉぉぉぉっ!!」グィーッ

    麗奈「こ・ん・の・ンワガママ娘ェェェェェェッ!!」グイグィーッ

    「うああああ……やだなのぉぉぉぉぉぉぉ……っ」ググイーッ



    紗南「……」

    飛鳥「……」

    蘭子「……」



    紗南「……」

    紗南「もうちょっと眺めてよっか」

    248 :

    身長体重スリーサイズから言うと凄い筋肉質な南条ボディ

    249 :

    待ってるぞ

    250 :

    麗奈「ゼェーッ ゼェーッ ……全っっっ然動かない!おかしいでしょ!なんなのよコイツ!動かざる子と山猿のごときじゃない!」

    飛鳥「……動かざること山のごとし?」

    麗奈「……そうだったかも」


    (ミノムシ)「……」


    「ガメラの構え」ボソッ

    麗奈「蹴り入れてやろうかしらもう」

    紗南「どうどう」

    蘭子「光ちゃん、折角の特訓なんだしもうちょっと頑張ろ?」

    「……!」

    「……っ」モゾモゾ…

    飛鳥「どうやら『折角自分のために集まってくれたのに……』という気持ちと『でも身長170cmが遠くに行ってしまう……』という2つの気持ちの狭間で迷ってるね」

    麗奈「そんなになの?そんなに身長欲しいものなの?」

    飛鳥「彼女も14歳だからね……色々ギリギリなのかもしれない」

    「……」

    紗南「ゲームのキャラとかなら1~2年後が舞台の続編とかで皆背伸びてたりするんだけどねぇ」


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