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    元スレ春香「私、今日でアイドルを辞めます」

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    51 = 33 :




    ~~~

    律子「国立競技場ワンマンライブ、チケットは完売、一日の動員人数歴代最高」

    律子「人気絶頂の中の引退ライブという付加価値がついているとはいえ、もはや伝説ですね」

    「ああ、きっとこの先アイドルで成し遂げるのは不可能だろう」

    律子「うちのアイドルでもですか?」

    「はっきり言って無理だな」


    52 = 33 :


    「国立競技場をライブ会場に使えたことも、多少延びたが5か月間という圧倒的に短い期間で下準備が出来たことも、会場のキャパが埋まったことも」

    「全部、春香が手繰り寄せた幸運さ」

    律子「…幸運で済まされるレベルではないですね」

    「まあ、強いて言うなら…」

    53 = 33 :


    「絶頂の真っただ中のトップアイドルがこの先、手にするであろう栄光の数々を全て犠牲にする」

    「きっと、そんな覚悟が目にとまったんじゃないかな」

    律子「誰にですか?」

    「……アイドルの神様に、さ」

    54 = 33 :

    今回はここまでです
    明日から三日間地獄に行ってきますので、生きていたら更新します
    それまで待っていただけたら幸いです

    55 :

    待ってるよー

    56 = 50 :

    >>55
    sageる事を覚えて発言しようね

    57 :

    たのしみ

    58 :

    まってますよー

    59 :

    日高舞越えちまったかー

    60 :

    日高舞どころかオーバーランクさんもこえてね?

    61 :

    お待たせしました再開します
    今気付いたけど、スレタイおかしいね
    正確には「今日」ではないね
    ま、御愛嬌ということで

    62 = 61 :




    ~~~

    春香「っていう話があるんですけど、プロデューサーさんはどう思います?」

    「決まってるじゃないか」

    入学から一カ月経とうとしているある日の午後。私とプロデューサーさんは、一月前と同じカフェで一月前と同じように他愛ない話をしていた。

    「どう考えても合コンだろ、それは」

    63 = 61 :


    春香「ですよねえ」

    「嫌なのか?」

    春香「ん~、どうしても嫌ってわけでもないですけど」

    「まあ、進んでいくほどでもないって感じか」

    春香「まあ、そうですね」

    64 = 61 :


    「だったら、断ってもいいと思うぞ」

    春香「でも、誘ってくれた友達も必死な感じがするから…」

    「友達ってのは例の?」

    春香「はい、この前話してた子です」

    「ふむ、断ってしまったらメンツが潰れるか心配で曖昧な返事している、と」

    春香「曖昧な、っていうか…」

    65 = 61 :


    「もう行くって返事はしてしまったのか」

    春香「だ、断定はしてないんですけど」

    春香「多分行く、とは…」

    「それは失言だな。その子の中では、もはや春香は人数にカウントされてるぞ」

    春香「っぽいんですよね…その、最近の会話の流れ、というか」

    「その子もその子で、本気で合コンとは思ってなさそうだしな」

    66 = 61 :


    春香「そうなんですか?」

    「春香は合コンってのはどんなもんだと思ってる?」

    春香「そうですね…出会いの場、というか、気に入った異性を見つける場?」

    「そうだな。じゃあ、気に入った異性が見つかったとして、その人に気に入ってもらうにはどうすると思う?」

    春香「ん~、自分をアピールする?」

    67 = 61 :


    「その通り。だけど、合コンってのはあくまで男女の人数がそろってなきゃ始まるケースは少ない。それもある程度まとまった人数でな」

    「つまり、気に入った異性が他の誰かと被ってしまった場合、その誰かとのアピール合戦が始まるわけだ」

    「誰がそんな場に元トップアイドルを呼びたいと思う?」

    春香「はあ。まあ、そうかもしれませんね。でも、だからって、私なんかが…」

    「反応が薄いな。じゃあ、春香、今好きな人はいるか?」

    春香「うええ!? ど、どうしてそんな話になるんですか!」

    68 = 61 :


    「いるのか?いないのか?」

    春香「え、いや、その…」

    春香「い、いますけど…」

    「そいつが参加する合コン。春香は参加したいか?」

    春香「え、そりゃもちろん」

    69 = 61 :


    「ところが、あと一人女の子側の人数がいません。その穴埋めに呼ぼうとされているのが、もし日本で一番可愛い女の子だとしたら、春香は来てほしいと思うか?」

    春香「…いやぁ、来て欲しくは」

    「つまり、今春香が考えたことを他の人は考えるはずなんだよ。その友達が合コンだって理解していればな」

    春香「ど、どうして、それが今回の話と…」

    「決まってるだろう」

    「春香はちょっと前までそういう存在だったからだよ」

    70 = 61 :


    春香「……」

    「少なくとも俺だったら、自分が意気揚々と参加する予定の合コンに、何万人も客を集める超人気トップアイドルの男なんて呼びたくはないね」

    「それが、例え元アイドルでもな」

    春香「じゃ、じゃあ、もし私がその合コンに行ったら…」

    「間違いなく注目の的さ、男性陣のな」

    春香「女性陣からは…」

    71 = 61 :


    「まあ、少なくとも合コンだと理解してる人達からは総スカンを食らうだろうな」

    春香「う~、じゃあ、私は女の子と仲良く出来ないかもしれないのか~」

    「でも、もしかしたら春香に会えたってことで案外気にしないかもな女の子も。むしろ仲良くしようとしてくれるかもしれん」

    「ま、どっちにしろ決めるのは春香さ。好きにしたらいい」

    72 = 61 :


    春香「……」

    春香「あの、プロデューサーさん」

    「ん? なんだ?」

    73 = 61 :


    春香「プロデューサーさんは、どう思いますか?」

    春香「私、行った方がいいと思いますか?」

    「俺だったらあまりお勧めしないかな。数合わせなら、その友達にも他の候補はいるだろうし」

    「わざわざお金かけて刺さるような視線や下心満載の視線を浴びる必要もないだろ?」

    春香「……」

    春香(違う、この人にはもっと直接的じゃないと…)

    74 = 61 :


    「どうした、黙りこくって」

    春香「いえ、あの…」

    つばを飲み込む音、なかなか言葉が出てこない感覚、とても居心地が悪い。

    75 = 61 :



    春香「ぷ、プロデューサーさんは、私にそういうところには行って欲しくない…とか思ったりは」


    春香「したりしてるのかな…って」


    76 = 61 :


    「……」

    波打つ鼓動、にじみ出る汗、気付けば周りの喧騒など耳には入らなくなっていた。

    春香「わ、私としては、別に行っても行かなくてもいいんですけど!」

    春香「もし、なんか、プロデューサーさんが私がそんなところに行くの心配だったり!」

    春香「そんなこと思ってたりしたら…なんて」

    77 = 61 :


    「……」

    春香「あはは…」

    「…ふう」

    プロデューサーさんは一度視線を下にずらし、一息ついてから私の目を見つめて言い放った。

    「さっきも言ったろ? 好きにすればいい」

    78 = 61 :



    「俺はもう春香のプロデューサーでも何でもない。春香のしたいことに意見はしないし」


    「春香のしたくないことにだって意見はしないさ」


    80 = 79 :

    早く続き投稿しろ●すぞ

    82 :




    春香「……」

    昼下がりの午後、自室に西日が射しこみ始める時間、私は自室で枕に顔をうずめていた。

    春香(…私の、馬鹿)

    ~~~

    春香「…プロデューサーさんは私の心配なんてしてないってことですか?」

    「心配されるようなことなのか?」

    83 = 82 :


    春香「そ、そうなるかもしれないじゃないですか」

    「そこまで分かってるんだったら、俺に意見を求める前に行かなきゃいいだけの話だ」

    春香「だ、だから、それは…」

    「なあ、春香、俺もそこまで暇な人間じゃないし、春香だってもう子供じゃないだろう?」

    「アイドル時代みたいな春香のプライベート管理はもう俺の仕事じゃあない」

    84 = 82 :


    春香「……」

    「春香ももっと自分の考えをもってだな…」

    春香「わかりました!」

    胸に込み上げた感情を吐き出すようにテーブルに衝撃をぶつける。近くのテーブルからいくつもの視線を感じ取るが、そんなのは関係ない。

    春香「どうせ、プロデューサーさんは普通の私なんてこれっぽっちも興味ないんですよね」

    85 = 82 :


    「春香、場所を考えろ」

    春香「だったら、もう私とは会わなきゃいいだけじゃないですか」

    「一旦落ちつけって…」

    春香「中途半端に優しくして…ああ、そうですね、そういえばプロデューサーさんは私をスカウトしてるんでしたね」

    春香「結局、興味があるのは元アイドルの私、普通の大学生の私には用は無いっていうことですか」

    86 = 82 :


    「……」

    春香「…何とか言って下さいよ」

    やがて、集まった視線が散らばっていくころ、さっきまでの熱が嘘のように引いて行くのがわかる。それを察してか、プロデューサーさんも熱を冷ますかのように沈黙を続けた。

    春香「…帰ります」

    87 = 82 :


    「…行くのか?」

    春香「関係ないじゃないですか」

    「酒はやめとけよ」

    春香「…今更心配ですか?」

    「…さあな」

    88 = 82 :



    ~~~

    春香「もう、あのカフェには行けないなあ…」

    春香「……」

    春香(確かに、私も悪いけど…でもプロデューサーさんだって…)

    春香「いや、やっぱ全面的に悪いのは私か…」

    そんな思考を繰り返している内に流れ出す携帯電話。その着信画面を見てまた少しだけ落ち込む。

    89 = 82 :


    春香(そんなわけないよね…)

    春香「もしもし」

    「あ、春香? どうかな、この前の話」

    春香「あれ、まだ私行くの決定してるわけじゃなかったんだ」

    90 = 82 :


    「あ~、確かに私は来て欲しかったけど、やっぱ大事なのは春香の気持ちだから」

    春香「……」

    「春香、正直乗り気じゃなかったでしょ? 無理させるのもな~って思って」

    春香「…うん」

    91 = 82 :


    「じゃ、今回の話は無かったことで」


    春香「…ちょっと待って」

    「ん、どうしたの?」

    春香「…やっぱり、私も行く」

    92 = 82 :

    遅筆でごめんなさい、今回もここまでです
    ちょくちょく更新していくんで、気長にお待ちを

    93 :


    待ってる

    94 :

    おっつー

    95 :

    おつおつー
    まってるぜ

    96 :

    はるるん、ハイエースでお持ち帰りされてビデオ撮られちゃうん?

    97 :



    〜〜〜

    P「お疲れ様でーす。ただ今帰りました」

    真美「ただいまー!」

    小鳥「二人ともお疲れ様ー」

    真美「はぁー、今日も働いたぜー」

    98 = 97 :


    P「小鳥さん、あとの書類は俺が取り次ぐんで今日は上がりでいいですよ」

    小鳥「そうですか? なら、お言葉に甘えようかしら。ちょうど約束があるし」

    真美「お、ピヨちゃんこれからおデートかい?」

    小鳥「そうねぇ、トップシークレット、とでもしとこうかしら」

    真美「なぬ!? 」

    99 = 97 :


    真美「兄ちゃん!我らがピヨちゃんがどこの牛の骨とも知らぬ奴に取られちゃうYO!」

    P「馬の骨、な。それにその可能性はないから心配するな」

    真美「断言!?」

    小鳥「ないんですか!?」

    100 = 97 :


    P「じゃあ、ほんとにデートなんですか?」

    小鳥「いや、違いますけど…」

    P「ほらな?」

    真美「それにしたってその断言は酷いと酷いと思うよ…?」


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