私的良スレ書庫
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元スレ春香「私、今日でアイドルを辞めます」
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「いらっしゃいませー、おひとり様ですかー?」
春香「あ、いえ、先に来てる人が」
「それは、失礼いたしました。ではごゆっくり」
店員に促され店の中に足を踏み入れる。二、三度視線を動かすと、店内に多くはいないスーツを着た一人の男性を見つけた。
春香「プロデューサーさん、お待たせしました!」
P「ん、おお、春香か、そんなに待ってないぞ」
SSWiki :http://ss.vip2ch.com/jmp/1438449321
「ご注文はどうなさいますか?」
店員からメニュー表を受け取ったが、大して目は通さず、結局お店に着く前から決めていたメニューに決める。
春香「私はカフェオレで。プロデューサーさんは」
P「俺はコーヒー残ってるからいいよ」
春香「あ、わかりました。じゃあ、それで」
春香「いやぁ、昼間だっていうのに結構混んでますね」
P「そうだな、平日の昼過ぎだってのに」
春香「実はこの前高校の友達と来たんです。話題のお店らしいんですよ」
P「なるほど、俺が場違いな気がするわけだ」
春香「そうですか?」
P「見てみろ周り。こんなくたびれたおっさんが居てもいいのか?って思えるよ」
言われて、店内を見渡してみる。確かにお客さんの年齢層は若い方が多い。
春香「くたびれたおっさんて…そんなにプロデューサーさんは年取ってないですし、別に年輩の方はいらっしゃるじゃないですか」
P「それにしたって清潔感あるし、俺以外はみんな女性といるだろ? 春香が来てくれて一人ではなくなったが」
春香「別にプロデューサーさんは不潔では…」
P「見てみろ、このよれよれのスーツを。こんな服着てるのなんて俺ぐらいじゃないか」
春香「まあ、それは確かに否定できませんけど…」
P「俺には眩しすぎるよ、この場所は」
P「俺には眩しすぎるよ、この場所は」
春香「でも、様になってましたよ?」
P「冗談きついぜ」
春香「本気です」
P「…まあ、テラス席に案内されなかっただけでもよかったとするかな」
春香「あ、それは確かに笑えるかも」
P「おい」
春香「あはは、ごめんなさい。でも、プロデューサーさんがここのテラス席で優雅にコーヒー飲んでたら絶対笑いますよ」
P「くそっ、否定できねえ。俺も絶対笑う」
他愛無い話。その途中でプロデューサーさんが一瞬内側の胸ポケットに手を伸ばし、気付いたように手を戻す。
春香「プロデューサーさん、別にタバコ吸ってもいいんですよ?」
P「いや、遠慮しとく。ここ禁煙だし」
春香「じゃ、喫煙席に移動しましょうか? そっちの方が空いてますし」
P「俺がアイドルの前でタバコ吸ってるの見たことあるか?」
春香「確かにないですね」
P「そういうわけだ。気持ちだけもらっとくよ」
春香「…でも、そんなの関係ないんじゃないですか?」
春香「私は元アイドルなんですから」
P「俺に言わせてみれば復帰予定のアイドルかな」
春香「だから、アイドルに戻るつもりはないって言ってるじゃないですかー」
P「今そう言ってても、いつ心変わりするかわからんからな。それだったら春香だって、俺をプロデューサーって言うのは変じゃないのか?」
春香「ん~、でも、プロデューサーさんはプロデューサーさんですし」
P「なら、復帰の意思があるとみてもいいんだな?」
春香「もー、今はプライベートの時間なんですから、そういう話はよしてください」
P「…そうだな、悪かったよ」
そう言い、プロデューサーさんは少しさびしい顔をしながら、コーヒーをすする。一息つくと思いだしたように喋り始めた。
P「大学はどうだ? 楽しいか?」
春香「はい! とっても楽しいですよ!」
P「さすがに春香だったら、大学内ではすでに有名人だろう?」
春香「ん~、まあ、確かに視線は結構感じるんですけど…」
P「けど?」
春香「話しかけるとびっくりされるのはちょっと困るかなあ、なんて」
P「ははははっ、なるほど」
春香「うぅ~、笑わないでくださいよ。真面目な悩みなんですから」
P「悪い悪い。でも、それはしょうがないかもな」
P「春香は少し前まで、そういう存在だったんだよ」
思いつきで書いたんでここまでです。
ごめんなさい、明日早いんでもう寝ます。
ごめんなさい、明日早いんでもう寝ます。
あ、一応明日には再開するんでちょっとだけ待ってちょ
春香「……」
プロデューサーさんは続けて言いたい言葉を飲み込むように、コーヒーカップを口に運ぶ。
P「それにしたってもう3日経つんだ、友達くらいは出来ただろう?」
春香「あ、それはもちろん! 入学式で隣に座ってた子と仲良くなって、今は大学内ではいつもその子といます!」
P「それはよかった。学科は同じなのか?」
春香「はい。だから、これから履修を組むのもお揃いにしようって」
P「友達と仲良く授業を受けるのもいいが、自分の向き不向きをよく考えて授業組めよ?」
春香「うー、そんなのわかってますよ。あ、写真見ます? すっごい可愛い子なんですよ!」
春香「はい、これこの前大学で撮った写真です」
P「どれ…ほう、確かに可愛いじゃないか。その気があるならスカウトしてるかもな」
春香「あ、プロデューサーさん、この子に手を出しちゃだめですよ!」
P「そんなんわかってるよ、春香がいるんだし」
春香「……え?」
P「ん?」
春香「そ、それってどういう…」
春香(まさか、え?)
P「春香がいるのに、せっかく仲良くなった友達を取り上げるのはかわいそうだろう?」
春香「……」
P「なんだその目は」
春香「…何でもないですよう」
P「ただいまー」
律子「お帰りなさい」
P「小鳥さんは?」
律子「備品の買い出しです。プロデューサーこそ外回りにしては遅い帰還ですけど」
P「ちょっと、スカウト活動をな」
律子「どうせまた、春香とお茶でもしてたんでしょ?」
P「そうとも言うな」
律子「そうとしか言いませんよ。どうでした、様子は?」
P「相変わらず元気そうだよ。大学生活を満喫してる」
律子「それは何よりです」
律子「…でも、いつかは戻ってきてほしいですね」
P「……」
律子「プロデューサーもそう思うでしょう?」
P「まあ…そりゃあ、な」
P「でも、春香にとって今の生活が望んでたもの。それが実現できてるならそれに越したことは無いさ」
~~~
P「よし、皆いるな」
真美「全体ミーティングなんて久しぶりだね!」
真「どうして、今日は全体ミーティングなんです?」
P「今日、皆に集まってもらったのは大事な話があるからだ」
響「大事な話? 大きな仕事でも入るのか?」
P「いや…仕事なんかよりも、もっとずっと大事な話だ」
亜美「兄ちゃん、さっきからテンション低いね~。あんまり嬉しくない話なの?」
P「…まあ、な」
律子「……」
千早「…律子、どうしてさっきからそんなに暗い顔してるの?」
律子「…すぐにわかるわ」
P「春香、前へ出てくれ」
春香「…はい」
やよい「? どうして春香さんが前に?」
春香「……」
貴音「…もしや、春香」
春香「…私、皆に言わなきゃいけないことがあるんだ」
雪歩「春香ちゃん…?」
春香「こうやって言葉にして、皆に伝えるのはすごい怖いんだけど…でも、言わなきゃ納得しないと思うから」
伊織「あんた、まさか…!」
春香「私…私ね」
美希「……」
千早「……うそ」
真「……は?」
春香「多分活動できるのは今年の夏まで。そこで引退ライブをするつもり」
真美「……う、うっそだ~はるるん。いくら4月って言ったって、エイプリルフールはとっくに過ぎてるぞー!」
亜美「まったく、はるるんはドジっ子なんだから~。まったく、亜美達としたことが騙されるなんてはるるんも油断できませんなあ~!」
亜美・真美「あはははははははっ!」
春香「……」
亜美・真美「はははは…はは…」
春香「……」
亜美・真美「……」
亜美「…嘘じゃ、ないの?」
春香「ごめんね、二人とも」
伊織「ちょっと待ってよ! ついこの前ドームライブを成功させたばかりじゃない!」
響「そうだよ、春香! 自分たちこれからもっともっと活躍していくんじゃないのか!?」
春香「…そうだね、ドームライブは本当に楽しかった」
春香「でも、あのドームライブがあったから、私はアイドルを辞める決心ができたの」
真「何を言ってるんだ春香、あのドームライブよりも高いステージには上がれないと思ってるのかい!?」
やよい「確かにすっごく大変でしたけど、私達の力はまだまだこんなもんじゃなくて! ええっと…なんていうか、その…とにかくすごいところまでいけるはずなんです!」
春香「…うん、私もそう思うよ」
春香「私達は、このままずっと成長していけるはずだと思う」
真「じゃあ、なんで!」
春香「……」
伊織「プロデューサー!律子!社長! あんた達、なんで黙ってるのよ! 所属アイドルが辞めるって言ってるのよ!? 何とかするのが仕事でしょ!?」
高木「……」
律子「…そんなの、とっくにしてるわよ」
律子「でも、駄目。私と社長がどんなに説得しても春香の心は少しも揺らがなかった」
律子「この子は…本気なのよ」
貴音「春香、もしかしてこの事務所に、私達に何か問題があったのでしょうか?」
春香「ううん、そんなことないよ」
貴音「ならば、何故、誰にもその決心を教えてくれなかったのですか」
春香「…ふふ、貴音さんは痛いところつくなあ」
貴音「もし、私達に不備があったなら…! いえ、春香のその心持に気付けなかったこと自体が私達の落ち度です」
貴音「どんなことでも悔い改めます。ですから、もう一度だけ考え直してはもらえないでしょうか…?」
春香「…貴音さん」
貴音「なんでしょう?」
春香「私ね、この事務所が大好きなんだ」
春香「学校が終わって、電車に乗って、事務所に着くと誰かが居て」
春香「それで、私が挨拶する前に皆が挨拶してくれて」
千早「春香…」
春香「アイドルのお仕事して疲れて帰っても、同じように疲れてるはずの誰かが『お疲れ様』って言ってくれて」
春香「時にはぶつかりもするけど、そのたびに仲直りして」
春香「お互い高めあって、ステージが大きくなるたびにお互い喜んで」
律子「……」
春香「決心を固めた時、生きてきた今までで一番すごいことに気付いたの」
春香「私は、すごい恵まれてたんだなあって」
「……」
春香「私ね、アイドルを辞めたら本格的に受験勉強を始める」
春香「今まで走り抜けてきたアイドルの世界。そのまま息が切れるまで走り抜くのもいいけど」
春香「私は立ち止まって、別の世界も見ることにしたの」
春香「その為にはアイドルを辞めなきゃならないんだ」
あずさ「春香ちゃん、一つだけ…いい?」
春香「なんですか? あずささん」
あずさ「春香ちゃんはアイドルをするのが嫌になったから辞めるわけじゃないの?」
春香「いえ、アイドルは今でも私の中でかけがえのない大切なもの」
春香「でも、私はそれと同じくらい大切にしたいことがあります」
春香「だから、アイドルを辞めるんです」
千早「…春香」
春香「どうしたの、千早ちゃん」
千早「正直に言っていい?」
春香「うん」
千早「確かに、こんなデリケートなこと人に簡単に話すことなど出来ないわ」
春香「……」
千早「でも、それでも…」
千早「私にだけは…伝えて欲しかったっ…!」
春香「…ごめんね、千早ちゃん」
千早「…でも、私がそんなことを知ってもどうにも出来ないことは今、分かったわ」
春香「……」
千早「春香、それがあなたの決断なら」
千早「私はあなたが望むべき道に進めることを願うだけ」
春香「…うん。ありがとう、千早ちゃん」
美希「春香」
春香「美希、なあに?」
美希「美希的にはさ、どんなに残念なことでも、春香がきちんと決めたことならとやかく言う権利はないと思ってるの」
美希「だから、一つだけ言いたいこと言うね」
春香「うん」
アイドル仲間も大切だけど友達も家族も大切だから、アイドルをやってきた分応援してきた友達や家族に恩返しするために辞めるってことかな?
よく言われてることだけど春香の夢はアイドルになることだから叶っちゃってて「次」を見出だせないとか
これはそんなifな物語か
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