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    元スレ八幡「やはり折本かおりがクラスメイトなのはまちがっている」

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    101 = 1 :

    八幡(ケラケラと楽しげに笑う声を耳にして、俺はどこかほっとしていた)

    八幡(放課後毎日俺の見舞いに来ているせいで、高校生活のスタートに躓いてやいないかと……そんなことを考えていたから)

    八幡(…………)

    八幡(他人の心配をするより自分の心配をするべきだった。明らかに俺が躓いています本当にありがとうございました)

    八幡(そもそも何様のつもりで俺はこんなことを考えているのだろう。阿呆か。滑稽にもほどがある)

    八幡(……彼女に告白し、玉砕し、拭えぬトラウマを植え付けられたことを、俺は決して忘れているわけじゃない)


    八幡(…………自分に言い聞かせるようにしながら、俺は強く目を瞑った)


    八幡(意識を深く深く落そうとすればするだけ、八幡イヤーは折本の声を拾う。なにこれ意識が折本に向いてるの?)

    102 = 1 :

    キーンコーンカーンコーン

    八幡(次の授業開始を知らせるチャイムが、救いの鐘の音に思えた)

    八幡(質問責めから逃れるための狸寝入りだったのに、折本の声ばかり拾って逆に辛い休み時間だ……)

    八幡(……いや、待てよ。そもそも質問責めを受けると考えていたのは自意識過剰だったろうか)

    八幡(なんかそんな気がする。マジウケる)

    八幡「……」スクッ

    折本「……比企谷」

    八幡「……あ?」

    折本「なんで寝たふりしてたの?」

    八幡「え……なんでバレてんの……?」

    折本「なんでって……中学でもそうだったじゃん。ウケる」ケラケラ

    八幡(いやああ恥ずかしいのおおおお! 八幡恥ずかしいよおおおおおお!)

    103 = 1 :

    * * *

    キーンコーンカーンコーン

    八幡(いつの間にか昼休みだ)

    八幡(折本との会話はほぼゼロに等しい。まあそっちのがありがたいのだが)

    八幡(……ああ、そうだ。昼飯買いに行かなくちゃいかんのか)

    八幡「よっ、と……」

    折本「あれ? 比企谷、どっか行くの?」

    八幡「お、おう……購買に」

    八幡(まさか着いてくるとか言わねえよな……)

    折本「ふーん。そっか」

    八幡「あ、はい」

    八幡(明らかに自意識過剰です本当にありがとうございました)

    八幡(やれやれ……行こ……)

    104 = 1 :

    八幡(どうも俺のペースが崩れてる気がする……)

    八幡(これはまずい。折本の口癖も移ってるしマジウケる。いやウケないから)

    八幡(このセルフツッコミも何回目だ)

    八幡(思いながら教室に戻ると、中学時代何度も見た光景に出くわしてしまった)


    折本「……でね?」ケラケラ

    相模「へぇ~」

    結衣「そうなんだぁ」フムフム


    八幡(俺の椅子に折本が陣取り、その周りに女子がたむろしている)

    八幡(マジかよ……俺が居なくなった途端俺の椅子占拠ですか折本さん)

    八幡(つーかお前自分の椅子開いてんじゃねえか! だからそういうのはダメだって言ってるでしょう!?)

    八幡(女子としては何となく座っただけでも、男子は勘違いしちゃうものなんですよ!?)

    八幡(……まぁ、俺はもうしないんだけどな!)

    105 = 1 :

    八幡(仕方がない……もう少し校内を回って時間を潰すとするか……)

    折本「あ」チラッ

    八幡(教室を後にしようと踵を返したとき、出入り口に目を向けた折本と視線がかち合った)

    折本「……」スクッ

    八幡(そして椅子から立ち上がり、再び俺を見た。え? なに? 座っていいよって?)

    八幡(でも折本さん、女子が駄弁ってる真ん中に突っ込むだけの勇気、俺は持ち合わせていないんですよねえ……)

    八幡(軽く頭を下げ、もう一度踵を返すが……)

    折本「ごめんごめん比企谷、退いたから座りなって」

    八幡(いつの間にか背後に立っていた折本に機先を制されてしまった。瞬間移動か何かですか折本さんマジパないッスね)

    106 = 1 :

    八幡「いや……流石にあそこに行くのは無理」

    折本「なに? 照れてんの? ウケる」

    八幡「いやウケないから。……つーか俺が行っても空気悪くするだけだろ」

    八幡(これは真理である。目の腐った陰気な男子が女子三人の中に飛び込んでも見ろ)

    八幡(何こいつキモっ、とか、そんな感想を抱かれて終わりだ。今まで楽しかったはずの女子トークも盛り下がること間違いなし)

    八幡(五月蠅い女子の群れには比企谷菌を投入しよう! ……言ってて泣きたくなってきたな。やめよう)

    折本「……そんなことは、ないと思うけど」

    八幡「ある。……お前が一番わかってるだろ、中学同じだったんだから」

    折本「……」

    八幡(折本は無言である。勝ったッ! 第3部完!)

    107 = 1 :

    八幡「じゃあな」クルッ

    折本「待った」グイッ

    八幡「ぐえっ」

    八幡(襟をつかむな、襟を! 転びそうになっちゃったでしょ!?)

    折本「その脚で歩き回るのは……よくないと思う」

    八幡「それは正論だが……今転びそうになったぞ俺……」

    折本「あ、ごめん……。でも、ほら、あの……騙されたと思ってさ」

    八幡「それって結局事態が良い方向に転がる文句ではないよな……」

    折本「でも、脚は……あたしにも責任が……」

    八幡「ない」

    折本「比企谷」

    八幡「それはない。……ただまあ、脚に悪いのは確かだし、座るわ」

    折本「うん……」


    八幡(……やっぱり、気にしてたか)

    八幡(だが……あの行為の結果を全て背負い込むのは俺だ。俺だけでなくてはならないのだ)

    108 = 1 :

    相模「……あ、話終わった?」

    結衣「えっと、比企谷君……だったよね?」


    八幡(俺の席周辺でたむろしていたのは、活発そうな見た目の女子二人)

    八幡(名前は知らない。ていうか俺このクラスの奴折本しか知らないな)


    八幡「比企谷八幡です。どうも」ペコリ

    折本「クラスメイトなのに他人行儀過ぎ……! マジウケる……!」プクク

    八幡「お前ほんといつでもウケてるな……」

    八幡(ついさっきまでのしおらしモードはどこいっちゃったんですかねぇ)

    109 = 1 :

    結衣「あたし、由比ヶ浜結衣! よろしくね!」

    八幡「あ、はい……」

    八幡(何この人めっちゃグイグイ来るんですけお。たすてけ)

    結衣「かおりんとおな中なんだよね?」

    八幡「へぁ?」

    折本「何その声。ウケる!」バシバシッ

    八幡「た、叩くな……!」

    結衣「あ、そっか。ほら、かおりんって、折本かおりだから、かおりん!」

    八幡(なるほど、と合点がいくと同時、折本が渾名で呼び合う友人を得ていたことに改めて安堵する)


    八幡(いや、だから……俺はいったい何様なんだ。マジウケる)

    110 = 1 :

    結衣「比企谷君……は他人行儀だから、ハッチーって呼んでいいかな?」

    八幡(え? なに? ハッチー? みなしごですか?)

    折本「ハッチー! あっははは、結衣、それある!」グッ

    結衣「あるかなっ?」

    折本「それイケる!」グッ

    八幡(え? なにがイケるんですか折本さん?)

    相模「ふーん……? あぁ、ウチは相模南ね」ヒラヒラ

    八幡「あぁ、はい……」

    相模「……」チラッ


    八幡(……どことなく、彼女の視線には良からぬ何かを感じてしまった。具体的に、何か、とは言えないのだけれども)


    折本「でもっ、ハッチーとか……比企谷にしては可愛すぎでしょ……ウケる……っ!」ケラケラ


    八幡(……しかしこいついつまで笑ってんだ。つーか比企谷にしてはってなに)

    111 = 1 :

    一時離席
    話に起伏がなくてマジウケる

    112 :

    ハッチーと言うかヒッキーと言うかボッチーと言うか

    113 :

    ハッチーとかウケるww

    114 :

    ハッチーとか名古屋市交通局のマスコットキャラかよ

    115 :

    孤児という可能性も

    116 :

    >>114
    そういやそんなのいたなぁ

    117 :

    なんだかんだで比企谷はガハマさんのお悩み解決とかするんだろうね

    118 = 1 :

    * * *

    八幡(やっと放課後だ)

    八幡(これからこの脚を引きずって家に帰らねばならないと考えるとマジウケる)

    八幡「いや、だからウケないから……」

    折本「え?」チラッ

    八幡「……え?」

    八幡(口に出てたか……本格的にまずい)

    折本「なに? 比企谷どしたの?」

    八幡「いや、なんでもねえよ……」

    折本「そっか」

    八幡「おう……」

    119 = 1 :

    八幡「……」スクッ

    折本「比企谷ってバス通?」

    八幡「まあ、今んとこは」

    折本「そっか。……気を付けて」

    八幡「…………」

    八幡(……何の気はなさそうな……しかしそれでいてやや愁いを帯びた折本の表情に一瞬気を取られた)

    八幡(やばいよ! やばいよ八幡! 最近のハッチーちょっとまずいよ!)

    折本「……じゃね!」

    八幡「あ、おう……」

    八幡(手を振り教室を後にする折本の背を見送りつつ、俺は嘆息した)

    八幡(……どうもペースを乱されっぱなしな気がしてならない)

    120 = 1 :

    八幡(あと二、三か月もすれば脚は治るだろうか)

    八幡(治って夏とかマジウケる。体育を合法的にサボれるのはありがたいが……)

    八幡(ってまた移ってるし。折本の見舞いがどれだけ尾を引いているんだか……)

    八幡「帰ろう……」



    八幡(……今のままでは不味いことになると、胸の内で警鐘を鳴らす俺がいた)

    八幡(ここ最近の俺は明らかに、他者への……ひいては女子への警戒レベルを大幅に引き下げている)

    八幡(……痛い目に遭ったにも拘らず、また同じ轍を踏もうとする者のなんと愚かしいことか……)

    121 :

    * * *

    【翌日】

    八幡(心を入れ替えよう。……誰とも関わらず、孤高の誇りあるぼっちとして今を生きよう)

    八幡(誰も傷つかず、俺はしがらみから解き放たれる、最高の生き方だ)

    八幡(ぼっち最高。ぼっちは至高。そうと決まれば気分は好い)

    八幡(……そんなことを考えてるうちにバスが来た)

    プシュー

    八幡「……」

    八幡(段差登るのも結構一苦労だな……)

    八幡(バスの乗客はそこまで多くない。適当な席に腰かけて……)

    トントン

    八幡(肩を叩かれてる気がするが気のせいだろう。バス発進したし、当たっちゃっただけだよね)

    122 = 1 :

    トントン

    八幡(あー、これ、この接触が連続してるのは明らかにわざとですね)

    八幡(俺が前の席に座ったのがそんなに嫌なんですかね)

    八幡(こうなったらハッチー108の特技のひとつ、狸寝入りを――)

    折本「――比企谷、無視とかマジウケないんだけど?」ニュッ

    八幡「」

    折本「ぷっ、その顔ウケる!」

    八幡(なんでお前がここにいるんだ……)

    折本「っとと……おいっす、比企谷」ビシィ

    八幡「……あ、ああ」

    折本「なにそれ、挨拶?」ケラケラ


    八幡(ああ……まったく。これは本当にウケないな……)

    123 = 1 :

    今日はここまで。もう起伏がないのは仕様ということで。
    ウケる。いやウケない。

    124 :

    なにそれウケる。乙とかウケる。

    125 :

    乙です
    早速関わってウケるw

    126 :

    乙ってなにそれマジウケる

    127 :

    にゅって出て来る折本想像したらけっこう可愛ウケる

    128 :

    ハッチーがウケるウケる言ってたら海老名さんが鼻血流しそう

    131 :

    サブレ死んだわりにはガハマさん元気そうで安心した

    132 :

    結局サブレはどうなったのか

    133 :

    八幡を轢いたのが雪ノ下のとこの車じゃないから運命は、変わらんだろ

    134 :

    折本と一緒にサブレも助けてたんだよきっと

    135 = 1 :

    八幡「……お前、なんで……」

    折本「え? ああ、なんでバス通かって?」

    八幡「……」

    折本「どの通学方法が一番楽か試そうと思ってさぁ」

    八幡「はぁ?」

    折本「徒歩、バス通、チャリ通……一応全部経験しておこうと思って!」

    八幡(素直に笑う折本の姿に、俺はこれ以上言葉を続けるのはやめにした)

    八幡(そもそも俺はまともに話してないって? 事実ですね、そうですね)

    136 = 1 :

    八幡(その論理は穴だらけ……むしろ穴しかないまである)

    折本「~♪」

    八幡(だが……あえて突っ込むこともないだろう……)

    八幡(……明日以降はバスの時間をずらそう)

    折本「あ、そうだ比企谷」

    八幡「なんだ」

    折本「……比企谷って、いつもこの時間に乗ってんの?」

    八幡「……まぁ」

    折本「そっか」

    八幡(……嘘は言ってない。今日までは、この時間だ)

    137 = 1 :

    八幡(それから特に会話はなく。俺はぼけーっと窓の外を見つめていた)

    八幡(ゆったりと流れ去っていく景色をぼんやり眺めるのは好きだ)

    キキーッ

    八幡(バスが停留所で停まる。学校まではあと少しか……)


    結衣「……あれ、かおりんとハッチーだ! やっはろー!」


    八幡(……バスに乗ってきたのは、昨日会話した……えっと、誰だっけ……ゆいなんとかさん)

    八幡(頭の中は軽そうだが体の一部が非常に重そうだという印象しかなかった)

    八幡(ていうか俺のあだ名はもうハッチーで確定なの? マジウケる)

    138 = 1 :

    折本「おいっす、結衣!」ビシィ

    結衣「おいっす!」ビシィ

    八幡(何でこの人たち敬礼してんの? 軍人か何かなの?)

    八幡(ゆいなんとかさんは折本の席の側に立ち、世間話を始める構えらしかった)

    八幡(……こういう、知り合いの何気ない会話を耳にしてしまうポジションは辛いものがあるよなあ)

    八幡(意識は外に向けておこう)


    結衣「それにしても、かおりんがバス通してるとは思わなかったよ」

    折本「ちょっといろいろ試してみようと思ってさ~。チャリのが楽なのか、バスのが楽なのか」

    結衣「あー、かおりんどっちも選べるもんね、いいなぁ」

    折本「まね!」


    八幡(ダメだ、意識しないようにすればするほど耳にくるわ。ハッチーイヤーは地獄耳)

    139 = 1 :

    結衣「あ、それに。ハッチーもバス通だったんだね」

    八幡(え、なに、俺に会話飛んでくるの? なんでだよ折本しっかり引き止めといてよ)

    折本「比企谷?」

    八幡「あ、おう……まあ、普段は、チャリだけど」

    結衣「あ、ああ、そっか……ごめん」チラッ

    八幡「いや、謝られることではないから……」

    八幡(ちら、と俺の脚に目を向けたゆいなんとかさんが伏し目がちに頭を下げる)

    八幡(そんなに気を使われると逆に厳しいからね! 覚えておいてね!)

    折本「……」

    八幡(あと折本、お前はなんでそんな沈んだ顔してんだ。いつもみたいにウケるとか言えよ……)

    140 = 1 :

    結衣「何かあったら言ってね、ハッチー。できる範囲で力になるから」

    八幡(何かあったら。できる範囲で。二重の予防線を張るゆいなんとかさんはゆるほわ系の雰囲気ながら策士なのかもしれない)

    八幡(実際に面と向かって『手伝ってほしい』とは言い辛いし)

    八幡(できる範囲でという予防線が逃げの余地を生む)

    八幡(……だが、俺がその申し出に首肯することはない。いやまあ、首肯させてもらえない可能性もあるんだけど)


    八幡「……まぁ、自分の不始末だから。大丈夫」

    結衣「そ、そっか。ならいいんだけど……」

    八幡(ゆいなんとかさんに言っている実、この言葉は折本に向けたものだ)

    八幡(……病室での言葉は折本に届かなかったのだろうか)


    折本「…………」


    八幡(……だからどうして、そんな泣きそうな顔をするんだよ……俺が悪いみたいじゃねえか……あ、悪いか)

    141 = 1 :

    結衣「か、かおりん?」

    折本「あ、いや……ごめん。あはは、ぼけっとしてた。マジウケる……」

    結衣「……?」

    八幡「…………」

    折本「……比企谷」

    八幡「なんだよ……」

    折本「ごめん」

    八幡(それは何に対する謝罪なのか。……俺には折本の心を窺い知ることはできない)

    八幡(ただ……泣きそうな顔でそんなことを言われると、心がざわつくのだけは確かだ)

    八幡(男が女子の涙に弱いのは不変の真理である。それがたとえ、孤高のスーパーぼっちであったとしても)

    八幡(折本、別に泣いてはいないけど)

    142 = 1 :

    離席
    もっとラブコメしてるはずだったのにマジウケる

    144 :

    折本さんマジ健気でウケる

    145 :

    泣いてる折本さんかわいいマジウケる

    146 :

    みんなの反応ウケるしかないマジウケる

    147 = 1 :

    * * *

    【教室】

    八幡(バスでの会話も結局そこで途切れた)

    八幡(俺が口を開くたびに会話途切れてる気がする)

    八幡(その姿はさながら会話カッター八幡。なにそれちょっとかっこよくない?)

    折本「……」

    八幡(ただ、教室でもその沈黙は続いている)

    八幡(折本はいつものようにウケる気分じゃないらしい。それは俺も同じだが)

    八幡(……居づらい。本来沈黙とは俺がこよなく愛する状態ではなかったか)

    148 = 1 :

    八幡(時刻は正午過ぎ。昼休み)

    八幡(俺はイヤホンを装着し、腕を枕にハッチー108の特技が一、狸寝入りを敢行することに決めた)

    八幡(耳が折本の声を拾わないから、目が折本の姿を拾おうとする。とくれば視覚情報をシャットアウトするほかない)

    八幡(……いや、意識しすぎでしょ。思春期の中学生男子かよ)

    八幡(…………このセルフツッコミは自分の心にクリーンヒットするな、やめよう)

    八幡(自戒しなければならない。令呪をもって命ずる。自戒せよ、八幡)


    相模「あ~、超お腹減った」

    結衣「だねぇ」


    八幡(……折本の側にゆいなんとかさんともう一人……誰だっけ? まあ、昨日の女子が集まってきたようだ)

    八幡(……視界情報がない分、耳が超集音してるじゃないですか! 裏目裏目過ぎィ!)

    149 = 1 :

    折本「ん、食べよっか」

    結衣「だ、だね。うん……」

    相模「かおりちゃん、なんか大人しくない? どうしたの?」

    結衣「い、色々あるんじゃないかなぁ。ほら、将来のこととか考えるとさ!」

    八幡(いやその話題の逸らし方は無理あるでしょゆいなんとかさん……努力は買うけど)

    相模「ふーん? でも、ウチら高校入学したばっかなのに、将来のこと考えるのとかまだ早くない?」

    八幡(いけません、いけませんよ……えーと、なんとかさん。高校入学はゴールではないのです)

    八幡(大学入学もゴールではなく、同時に就職もゴールではない。てことはつまり人生にゴールはないの?)

    八幡(終わりのないエンドレスワルツを踊り続けなきゃいけないの? マジかよぐう辛い)

    折本「まぁ……色々考えるってのは、あるかなぁ」

    相模「そうなんだ」

    150 = 1 :

    折本「そ。……さ、食べよ食べよっ」

    結衣「う、うん、そうだね。今日あたし、唐揚げあるから、おかず交換しよ?」

    折本「唐揚げ! それイケる!」

    相模「じゃあウチからは春巻きっと」

    結衣「ありがとさがみん!」

    折本「あたしはコロッケ」

    相模「サンキューかおりちゃん」


    八幡(折本の声が比較的明るくなったことにどこかほっとする俺がいて)

    八幡(そんなことを考えてしまう自分がいることにほとほと嫌気がさした)


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