私的良スレ書庫
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元スレ島風「ねえ、遊ぼうよ」提督「…」
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提督「(島風には姉妹艦がいない)」
提督「(着任当時、連装砲くんと毎日のように話している様があまりにも可哀想だったので…)」
提督「(食堂に誘ったり、話を聞いてやったりしていたら…)」
島風「提督ーっ!」バァーン
提督「うお、ノックしろっていつも言ってるだろ!」
島風「えへへ、ごめんなさい!」
島風「それよりぃ提督ー、お仕事終わった?終わったよね?」
提督「ま、まぁ今はないけども…」
島風「じゃあなにかして遊ぼうよ!遊ぼう!いいでしょ?」ピョンピョン
提督「(妙に懐かれた)」
提督「(最初こそ困惑していたが最近は抵抗がなくなってきている)」
提督「(くやしい)」
SSWiki :http://ss.vip2ch.com/jmp/1428065867
提督「(着任当時、連装砲くんと毎日のように話している様があまりにも可哀想だったので…)」
提督「(食堂に誘ったり、話を聞いてやったりしていたら…)」
島風「提督ーっ!」バァーン
提督「うお、ノックしろっていつも言ってるだろ!」
島風「えへへ、ごめんなさい!」
島風「それよりぃ提督ー、お仕事終わった?終わったよね?」
提督「ま、まぁ今はないけども…」
島風「じゃあなにかして遊ぼうよ!遊ぼう!いいでしょ?」ピョンピョン
提督「(妙に懐かれた)」
提督「(最初こそ困惑していたが最近は抵抗がなくなってきている)」
提督「(くやしい)」
SSWiki :http://ss.vip2ch.com/jmp/1428065867
提督「あのなあ島風、一応な、一応俺たちは司令官と兵器っていう立場なんだよ」
島風「うん」
提督「…まあ、艤装背負ってないお前を兵器とするのはちょっとあれなんだけど、部下の一種ってことよ」
提督「だからね、こういう休憩、ブレークタイムまで一緒にいちゃうと風紀的にも青葉的にもまずいっていうかね…」
島風「え"っ」ガーン
島風「じゃ、じゃあ…あそんでくれないの…」じわっ
提督「…あれ…」
島風「さ、さいきん、連装砲くんにも、しんぱいされなくなってきたのに」
島風「えぐ、ぐすっ、めいわくでしたか…?」
提督「いや、あの…」
島風「うぇ、うう、ご、ごめん、なさ…」
提督「いや!!!そんなことなかった!!!!!」
提督「そんな考え旧時代のものだよな!!時代は仲のいい上司と部下だよ!!!」
提督「休憩時間ぐらい仲良く過ごして何が悪いのか!?いや悪くない!!依然問題は無しッッ!!」
島風「じ、じゃあ、わたしといてくれるの…?」
提督「もちろん!!!むしろ遊んでくれ!!この冴えない俺とっ!!!」
島風「なーんだ☆じゃあ何して遊ぼう?」ケロッ
提督「ん?」
島風「ことば遊び?トランプ?ジェ◯ガとか?」
島風「このまえ教えてくれた花札でもいいな!」ニパー
提督「…騙されたのかな…」
提督「…まあいいや、なにしようか」
島風「うーん、なにがある?」
提督「花札とトランプは部屋に持って帰っちゃったし、ジェン◯は漣たちに貸しちゃったんだよ」
島風「えー」ガサゴソ
提督「(先週隼鷹達とやったのがあるけど…流石にこの歳に麻雀はまずいよな…)」
島風「あ!これはどう?」
提督「…プッキーじゃないか、お菓子だぞ」
※プッキー…棒状のスナックにチョコレートを塗ったお菓子。ドイツの三輪車会社やパンツの人とは無関係である
島風「プッキーゲームだよ」
提督「ぶっ!!!?」
島風「この前テレビでやってたの、面白そうじゃない?」
提督「…お前、ちゃんと分かって言ってるんだろうな?」
島風「うん、端っこから二人で折れないように食べていくやつでしょ?」
提督「ま、まあそうなんだけど…」
島風「だめ?」
提督「ダメ…いや…ダメじゃ…」
提督「…今日はダメじゃない」
島風「今日…?」
島風「まあいいや、じゃあやろ?隣座るね」ストン
提督「(本当にやるのか…)」
島風「どれにしよう…これでいいや」スッ
島風「私がチョコの方ね、んっ」パク
提督「じ、じゃあ…」パク
島風「」サクサクサクサクサクサク
提督「んんんーっっ!!?」
ポキッ
提督「ゲホッゲホッ!!」
島風「…んー、折れちゃったじゃん」
提督「早いよ!!」
島風「えー、早い方がいいじゃん」
提督「そういうゲームじゃないわ!そもそもこれ目を瞑ってやるんだぞ」
島風「そうなの?」
提督「そうなの。そんで雰囲気を大事に、しめやかにだな…」
島風「じゃあ次からそうしよ、二回せーん」ゴソゴソ
提督「うーん」
島風「じゃあこれ、はい」パク
島風「んー…」
お菓子を加えた島風が、目を瞑って顔をこちらに向ける。
可憐な少女のその表情は提督の目を釘付けにするのに十分な魅力を持っていた。
提督「…っ」
島風「…どうしたの?早くしてよ」フリフリ
薄く眼を開け、お菓子を上下に振って催促する。
茶目っ気と妖艶さを兼ねる動作に、提督は現実に引き戻された。
提督「あ、ああ…」
浅くスナックの部分をくわえて、目を閉じる。
妙な汗が頰のあたりを伝った。
そう遠くない距離に島風はいる。
もし、成功して、唇が触れてしまったら、俺はどうなるのだろうか。
今更、そんな考えがよぎる。
それは彼女の頰を赤らめるだけにとどまってくれるだろうか?
彼女を傷つけてしまうのでは?
いろいろな感情が浮かんでは、まぶたに視界を閉ざされたことによる恐怖が、それを倍増させる。
じゃあわざと折るか?島風はそういった「インチキ」を敏感に感じ取る。
それは俺からの拒絶として彼女の目に映るのは明確だった。
では、その先は?
カリッ
提督「っ…」
僅かな振動とともに、乾いた音を聞く。
始まったのだ。
ならばこちらも食べ始めなければならない。
島風「んー…」
お菓子を加えた島風が、目を瞑って顔をこちらに向ける。
可憐な少女のその表情は提督の目を釘付けにするのに十分な魅力を持っていた。
提督「…っ」
島風「…どうしたの?早くしてよ」フリフリ
薄く眼を開け、お菓子を上下に振って催促する。
茶目っ気と妖艶さを兼ねる動作に、提督は現実に引き戻された。
提督「あ、ああ…」
浅くスナックの部分をくわえて、目を閉じる。
妙な汗が頰のあたりを伝った。
そう遠くない距離に島風はいる。
もし、成功して、唇が触れてしまったら、俺はどうなるのだろうか。
今更、そんな考えがよぎる。
それは彼女の頰を赤らめるだけにとどまってくれるだろうか?
彼女を傷つけてしまうのでは?
いろいろな感情が浮かんでは、まぶたに視界を閉ざされたことによる恐怖が、それを倍増させる。
じゃあわざと折るか?島風はそういった「インチキ」を敏感に感じ取る。
それは俺からの拒絶として彼女の目に映るのは明確だった。
では、その先は?
カリッ
提督「っ…」
僅かな振動とともに、乾いた音を聞く。
始まったのだ。
ならばこちらも食べ始めなければならない。
ほんの少し、だが誤って落としてしまわないように、菓子をかじる。
どうしてこんなことをしているのだろう。
なぜ断れなかったのだ。言いようはいくらでもあった。
そんな自責の念が湧いて出る。
またゲームが進んだことを感じる。こちらもまた一歩、ゲームを進める。
提督は自分が女性に甘いことを知っていた。困っているとついつい手を出してしまうし、逆にわざと良識に欠けた冗談で困らせたこともあった。
だが彼女たちの心にだけは、気を配り続けた。
島風にかまうようになったのもそれが理由だろう。
心に傷をつけることは自分が許さなかった。たとえどんなどす黒い欲求が目の奥に宿ったとしても、抑制し続けた。
ほんの少し、気を許してしまった。このゲームの最後にどんな結末が待っているかを知っておきながら、初めて自分を抑えきれなかったことに身が震えた。
おそらく、四分の一ほど食べ進めた。随分と時間が長く感じる。
目を開けることは彼女を裏切ることになる。無意識に、ぎゅうっと力を込めた。
少しずつ、少しずつ食べ進める。結末を先送りする。
到達する事実は変わらないのに、それでも止められない。
熱を感じた。それは彼女の息遣いか、空気を伝わった肌の温度かはわからなかったが、生を感じる熱だった。
結末は近づいている。少しずつ食べ進める。チョコレートの味などもはや感じなかった。
歯に力を込めて、菓子を齧った。
唇の先の端に、何か触れたような気がした。
提督「…はっ!?」
唐突に感じていた力を失った。口先を見ると、あとひと齧りほど残った棒状の菓子が残っていた。
島風「…あーあ、折れちゃったね」
全くの無意識に、彼女と同時に、提督は必要以上の力を込めてしまったのだろう。
菓子は、直前で折れたのだ。
提督「はっ…はぁ…そうか…」
島風「もうちょっとだったのにね」
提督「はっ、ははは、そうだな、残念だな」
緊張から解放され、自然と笑みが零れる。
最悪の結末の可能性は回避した。
島風「へー、残念なんだ」
提督「ふ、ふふ、まあな、いやー残念」
島風「じゃあする?」
ずい、と彼女が、急に顔を寄せた。
提督「…えっ」
島風「できなかったから、…残念なんでしょ?」
少しずつ距離を詰めてくる。
提督「………」
島風「私ね、いいと思ってるよ」
桃色の唇が言葉を紡ぐ。
島風「提督なら、ね」
蕩けた瞳に支配される。
島風「…キス、しない?」
肩に手をのせられた。
頭が熱い。
自分の手が何かに操られたかのように動きだす。
ゆっくりと、彼女の腰を抱き寄せるようにーーー
足柄「勝利よ!!!勝利が私を呼んでいるわ!!!」バァーン
提督「うぉっ!!!?」バッ
島風「わっっ」パッ
足柄「提督!間宮さんから連絡よ!カツが揚げ終わったんですって!!」
提督「え、いや、それがどうしたんだよ」
足柄「なに言ってるのよ!今日は勝利定食を食べて語り合う日だって約束でしょう!」
提督「あ…そうか、今日金曜日だったっけ…」
足柄「さあほら、冷めないうちに行きましょう!隼鷹たちも待ってるわよ!」
島風「…」ポカーン
足柄「あ、島風ちゃん。提督ちょっと借りるわね。多分明日まで帰ってこないと思うけど」
島風「あ、はい…」
足柄「そういえば、漣ちゃん達がジェンガやってたから入れてもらいなさい。盛り上がってたわ。ほら、提督、早く!」
提督「わわわ、痛い痛いって!島風ごめん、また今度っ…!」
ダダダダ バタン
提督「(…助かった……)」
足柄「さーあ、今日こそ国土無双決めるわよー!!」ダダダダ
島風「…」ポツン
島風「…なーんだ、つまんないの」ポスン
島風「……」
連装砲くん「…キュー」ヒョイ
島風「…あ、連装砲くん」
連装砲くん「キュキュー」パタパタ
島風「迎えに来てくれたんだね」
連装砲くん「キュゥ」ギュー
島風「じゃあ、一緒に帰ろ。今日はね、とってもいいことがあったんだよ」
連装砲くん「キュ?」
島風「いっぱい話してあげるね。…いーっぱい、ね」
島風「…なーんだ、つまんないの」ポスン
島風「……」
連装砲くん「…キュー」ヒョイ
島風「…あ、連装砲くん」
連装砲くん「キュキュー」パタパタ
島風「迎えに来てくれたんだね」
連装砲くん「キュゥ」ギュー
島風「じゃあ、一緒に帰ろ。今日はね、とってもいいことがあったんだよ」
連装砲くん「キュ?」
島風「いっぱい話してあげるね。…いーっぱい、ね」
こちらオムニバス形式になります
筆が乗った時に続けられたらと思います
お尻をZ旗に見立てるとか天才のそれですね
連装砲くんの性別は本当にすみませんでした
もうあの形態のペットが増えすぎていろいろ混ざりました
この鎮守府の連装砲くんは連装砲くんということでご勘弁ください
筆が乗った時に続けられたらと思います
お尻をZ旗に見立てるとか天才のそれですね
連装砲くんの性別は本当にすみませんでした
もうあの形態のペットが増えすぎていろいろ混ざりました
この鎮守府の連装砲くんは連装砲くんということでご勘弁ください
艦これ始めた当時の、島風に憧れてたあの想いが蘇ってくるぜ・・・・!
提督「…」
提督「そろそろだな…」
提督「…」
島風「提督ーーっ!」バァーン
提督「ほいきた」
島風「遠征終わったし、連装砲くんの整備もしてきたよ!」
島風「ねね、えらいでしょ?」
提督「えらいえらい」ナデナデ
島風「えへへ……」
提督「(あれから暫く過ぎた)」
提督「(彼女はあの出来事に言及することはなかった。再び迫ってくることもなかった)」
提督「(俺も蒸し返すことはしなかった。きっと、少しの気の迷いだったんだろう)」
提督「(追求することもないか)」
提督「そろそろだな…」
提督「…」
島風「提督ーーっ!」バァーン
提督「ほいきた」
島風「遠征終わったし、連装砲くんの整備もしてきたよ!」
島風「ねね、えらいでしょ?」
提督「えらいえらい」ナデナデ
島風「えへへ……」
提督「(あれから暫く過ぎた)」
提督「(彼女はあの出来事に言及することはなかった。再び迫ってくることもなかった)」
提督「(俺も蒸し返すことはしなかった。きっと、少しの気の迷いだったんだろう)」
提督「(追求することもないか)」
提督「でも、残念ながら今日は仕事終わってないんだよ…」
島風「えーおっそーい…せっかく急いで来たのに…」
提督「すまんな、月末だから書類も多いんだ」
島風「ぶー…」プクー
島風「…あ、そうだ!」ピコーン
島風「お仕事見てるだけならいいですよね?邪魔しないから。いいよね?」
提督「まあそれくらいならいいけど…多分つまらないと思うぞ」
島風「いいからいいから。そっちいくね」
提督「そっちって…ソファじゃないのか」
島風「んっふっふ、こうするんですよ」モゾモゾ
提督「うおっと」
島風「ぷはっ、こうやってお膝に座れば見やすいでしょ?」
島風「お、重くない…かな…」
提督「大丈夫だぞ」
提督「でもこのカチューシャは外してくれ、目に刺さる」ビヨンビヨン
島風「あ、そうだね、ごめんなさい」パッ
提督「…」カリカリ
島風「…」ソワソワ
島風「…それ、何て読むの?」
提督「ドイツでの手紙の挨拶だよ、日本で言う『拝啓~』ってやつかな」
島風「ふーん、そうなんだ…」
提督「…」カリカリ
提督「(…めっちゃいい匂いする)」
提督「(…平常心だ、騙されちゃあならない、俺は提督なんだ)」
島風「…」ソワソワ
島風「…それ、何て読むの?」
提督「ドイツでの手紙の挨拶だよ、日本で言う『拝啓~』ってやつかな」
島風「ふーん、そうなんだ…」
提督「…」カリカリ
提督「(…めっちゃいい匂いする)」
提督「(…平常心だ、騙されちゃあならない、俺は提督なんだ)」
提督「…」カリカリ
提督「…寒くないのか?」
島風「お膝あったかいよ?」
提督「…いや、服装だよ、お腹とか冷やしたことないか?」
島風「んー、ないかも。冬でも特に寒いって思ったことないし…」
島風「妖精さんのデザインだし、きっとそういうものなのかな」
提督「そうか…」
提督「(最初はどんなド変態妖精なのかと思ったが…)」
提督「(一体どういう原理なんだ…)」
島風「……」ウトウト
提督「…眠いのか?」
島風「うん…ちょっと疲れちゃったかも…」
島風「しまかぜ頑張ったし…ちょっと寝てもいいよね…」
提督「…部屋に戻ったほうがいいんじゃないか?」
島風「…おやすみ…」
提督「お…おいおい…」
右頬を提督に押し付けるようにして、島風は寝息を立て始めた。
華奢な彼女の身体は女性の柔らかさのみを伝え、重さを感じさせなかった。
心臓の鼓動が体中に響く。
提督「…っ」
生唾を飲み込んだ。
…………
何故だか、集中力が目に見えて切れ始めた。
それまでスラスラと浮かんできた独文が、ピリオドまでもう少しというところなのに、さっぱり出てこない。
胸の中で、呼吸に合わせて上下する少女の躰に、意識を奪われる。
さっきまで平然と話していたことに変わりはないはずなのに、気にかけずにいられない。
意識する方がおかしいのだろう。指揮官たるもの、気にせず仕事をして、起きてしまったら部屋に送り返す。
それが当然の反応なのだろう。
起きて欲しくないと心のどこかで思っていたのかもしれない。
腕以外を極力動かさないようにして、視線を落とす。
手入れされたクリーム色の長髪。閉じられた眼。押し付けられて変形した瑞々しい唇。添えられた小さな手。
薄いものの確かにある胸。幼いながらも鍛えられた腹。露わにされた鼠蹊部。
なんと魅力的な要素だろうか。惹かれない男がいるものか。
それが妖精によって計算された合理的な戦闘コスチュームだったとしても。
それが今や自分の腕の中に無防備でいる。
鼓動で胸が痛くなる。
ペンを過剰なまでにゆっくりと置き、背もたれに全体重を預けた。
最後の三行あたりは字が震えていたが、もはやどうでもいい。
全身に血を送り出すたびに、彼女が押し上げられる。
それほど強く脈打っているのに頭は晴れなかった。
もはや提督は、彼女を引き剥がすことは考えなかった。
理性を好奇心に支配されていた。
提督「…ーっ、…」
食いしばった歯の隙間から息を押し出すように呼吸をする。
少しずつ掌を開きながら、島風の左手に腕を伸ばした。
握られた手の中に親指を滑り込ませ、ゆっくりと持ち上げる。
彼女の手は自分より一回り小さく、柔らかい。
『兵器の腕』とはとても言えないものだった。
弱く圧迫しながら、躰の左側に腕を下ろしていく。
島風の背中と自分の胸がぴたりと合うようにして開かせた。
依然島風は眠りについていた。疲れているのだ。
起きるはずがない。
喉が詰まりそうだった。
頰に触れる。
ふわりと指が沈む。大福のようにしっとりとした感触。
ぐにぐにと周辺も連動して形を変えた。
指を下に滑らせる。
溝を作りながら進み、顎のあたりから、指先で首筋をなぞった。
「うんっ…」
ほんの少し、小さな唸り声が聞こえる。
心臓が跳ね上がった。
ただの反射だ。起きない。
そうに違いない。
まだ大丈夫だ。ならば。
指先を揃える。
圧力は面積が小さいほど大きくなる。
面で触れれば刺激は少なくなる。
ゆっくり、ゆっくりと、ずれない様に、腕を下に伸ばす。
剥き出しの横腹に。
4本の指の腹を、ぴたり、と張り付かせた。
「…っ」
一瞬、島風が背を伸ばした。それだけ。
服が擦れたようなものだ。まだいける。
柔らかな脇腹から、僅かに盛り上がった腹筋に、
すすすす、と、手を滑らせた。
「…んぅっ…」
少女が身をよじった。腹に添えた腕が、痙攣するかのように震えた。
小さく開かれた桃色の唇から奏でられる息遣いが、心なしか、荒くなった。
首筋に一筋の汗が垂れた。これ以上は危険だ。
これ以上、自分に従うのはまずい。
常軌を逸している。
彼女を傷つけてはならないと誓ったではないか。
…だが、彼女に起きる気配はない。
別に唇を奪うわけではない。
別に純潔を奪うわけでもない。
彼女が知らないのならば、俺だけが知るのならば、それはなかったことと同じ。
それなら、あと少しだけ、遊んでもいいだろう。
斜め下へ手を滑らせる。腰の骨が外に突っ張り、黒い下着の線が引っかかっている。
撫ぜるように掌で骨を包み込み、人差し指を伸ばす。
こりこりとした皮膚に指を沈ませ、下着の紐の下に潜らせた。
そして、脚の付け根の溝に、沿うように、指を進めーー
「……遅い」
「えーーー」
首に手が伸ばされた。
ぐいと下に引っ張られる。
「ん」
唇に柔らかい感触。
潤った感触。
薄く目を開けていた彼女は、ゆっくりと目を閉じた。
冷たい釘を頭に撃ち込まれたように、頭が真っ白になった。
島風は口づけをしたまま、提督の上唇を食み、舌で内側を撫ぜる。
「はむっ…ん…れろぉ……っ」
男が動けない間に、少女はその細く甘い舌を絡ませ、吸い付き、貪った。
下品な水音が部屋に響いた。
提督は抵抗をしようとしなかった。できなかった。
唐突に訪れた絶望と快感で自らを失っていた。
「…っはぁ……」
口端から銀色の橋を作りながら、彼女は唇を離す。
どろどろと濁った提督の目を見つめながら、島風は言葉を紡ぐ。
「…遅い、遅すぎます。こんなに待ってたのに…」
「わたしの提督のくせに、遅すぎ……」
耳もとに近づき、ささやく。
「告白とか、ケッコンとか……そんな陳腐なの、いらない…」
「もっともっと、かまってほしいの……ね?いいでしょ…?」
「いいよ…ね……?」
「…ああ……」
「じゃあ…もう一度……提督から…して…」
提督は黙って、彼女を抱き寄せようとして、止めた。
ノックの音が響く。
赤髪の女性が、興奮した様子で部屋に飛び込んでくる。
明石「失礼します!提督、ついに列風改の開発に成こ「明石」」
明石「え、はい…何か?」
提督「取り込み中だ」
島風「……」
明石「は、はぁ…で、でも、数ヶ月前からの計画がついに「明石」」
提督「後にしろ」
明石「あ…えと…わ、わかりました…」
赤髪の女性はすごすごと引き下がり、ドアを閉めた。
再び、部屋は静寂に包まれた。
明石「失礼します!提督、ついに列風改の開発に成こ「明石」」
明石「え、はい…何か?」
提督「取り込み中だ」
島風「……」
明石「は、はぁ…で、でも、数ヶ月前からの計画がついに「明石」」
提督「後にしろ」
明石「あ…えと…わ、わかりました…」
赤髪の女性はすごすごと引き下がり、ドアを閉めた。
再び、部屋は静寂に包まれた。
島風は提督の方を振り向く。
日は傾きかけ、空間を黄昏色に彩っていた。
ゆっくりと手を添えて、引き寄せる。
「お前はひとりじゃない」
「もう、ひとりにはしない」
二人の陰は、再び重なった。
…………
明石「…もう!なんですか!島風ちゃんいたじゃない!なにが取り込み中よっ!」
明石「大方まーたしりとりで負けそうになって焦ってたに違いないわ、せっかく頑張ったのに…!」
明石「…えぇーいイライラするっ!もう今日はやけよ!大淀と飲み明かしてやるんだから!」
明石「あぁんのクソ提督ーーーっっ!!」
明石「…もう!なんですか!島風ちゃんいたじゃない!なにが取り込み中よっ!」
明石「大方まーたしりとりで負けそうになって焦ってたに違いないわ、せっかく頑張ったのに…!」
明石「…えぇーいイライラするっ!もう今日はやけよ!大淀と飲み明かしてやるんだから!」
明石「あぁんのクソ提督ーーーっっ!!」
島風のイカ腹を枕にして死にたい人生だった
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