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    元スレまゆ 「まゆ、プロデューサーさんの子種が欲しいんです…」

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    251 :

    >>250
    スピーシーズ

    252 = 1 :

    >>250
    ごめんね
    分かりにくかったかな

    253 :


      ・ ・ ・ ・ ・
     「初めまして。」


     「は、初めまして……あたしがシキ。よろしく……」


    本物、か……

    凍り付く様な眼差しから発せられる威圧感に気圧されながら志希は彼女に手を差し出した。

    “アメリア”はちらり、と手を一瞥して握手に応じる事なく、志希の顔を覗きこんだ。


     「う、うわっ。」


    赤みがかかった瞳の奥底に化け物が見えた気がして志希は思わず声を出した。

    志希の反応を無視してアメリアは顔を離した。


     「ウソはついていないみたいね。」


     「さて、それじゃあお話出来る場所に案内してくれるかしら?」


    アメリアは志希の目を見て言った。


    ヤバい事に足を突っ込んでしまったかもしれない……

    志希は本能的な恐怖とスリルを感じてぞくぞくした。

    254 :

    …………
    ………

    ……

    数十分後、志希の部屋に連れられて来たアメリアは置いてある本に次々と目を通す作業を繰り返していた。

    本を開いて、目をざっと通したら閉じる。

    この繰り返しで大量の情報を仕入れ、選別し、繋げてていく。

    十分も経たない内に大量の本を読み終えたアメリアは志希が参考に、と持ってきた論文の山に手を伸ばした。

    その様子を見ている志希はこの人成らざる者がいずれ人を滅ぼすかも知れない、と考え出した。


     「……まあ、どうでもいい、か。」


    アメリアが少し気になったのかこちらを見て、また論文を片付けだした。


    255 :

    ほう

    256 :

    数分後、アメリアは山の様に積み上げられた論文と本を前にため息をついた。


     「何か参考になる物はあった?」


    志希の問いにアメリアは苛ついたように首を横に振った。


     「駄目ね。一番欲しい情報は無いわ。」


     「一番欲しい情報?」


    志希の問いに答える様に、アメリアはいきなり服を脱いで、右肩を見せ付けた。

    右肩にはほんの少しの擦り傷の様な物が走っている。

     「……これは?」


    アメリアはため息をついて喋りだした。


     「アタシ達は個人差はあれど、人間よりも遥かに知能が高く、肉体も強い。……だけれども。」


    アメリアはそこまで言ってから一端言葉を切った。


     「だけれども?」


    アメリアは表情を歪ませながら言葉を続けた。

    まるでそれを口にすること事態その物が憎くて堪らないかの如く。


     「唯一、遺伝子だけは劣っているの。」


    ……遺伝子が、“劣る”……?


    聞いた事がない内容に志希は首を傾げた。


    257 :



     「私達は人間よりも遥かに“勝る”再生力を持っているの。指や腕が欠損しても、直ぐに再生出来る。……本来ならね。」


    右肩の治らない擦り傷をティッシュで拭きながらアメリアは呟いた。


     「何でその傷は治らないの?」

       パトリック
     「“父親”が私達を作った時。彼は致命的な“バグ”に気付かなかった。」


    パトリック。

    人類史上初の“火星に立った男”。

    だが、彼は地球に帰ってから発狂し――

    自殺した。

    そう聞いていた筈だけれど……


     「“彼”は手当たり次第に地球人を孕ませていった。結局大体の“子供”は殺されたけれど、何人かは生き残った。それが私達。」

     「そして、私達は変態をしてから直ぐに気付いたのよ。」


     「私達の遺伝子には免疫システムが付いていない。エイリアンの遺伝子を色濃く受け継いだ個体は特にそれが顕著に表れている。」


    成る程。

    合点が入ったよ。

    志希は先程の言葉と“傷”を見ながら頷いた。

    確かに“時間がない訳だ”。

    258 :

    ついに出たパトリックの名前…

    エイリアンに乗っ取られたとは言え子供作りすぎだろうとツッコンだのはいい思い出(?)異母兄弟が無感情で不気味だった…。

    …20人以上作って、結局何人生き残ったのだろう…。

    3世代目はサリナ…他にもいるかな?

    259 :



     「成る程。合点が入ったよ。それで、どうするつもりだい?」


     「それは……」


    志希の若干意地悪な問い掛けに困ったアメリアは下に俯いた。


     「答えは簡単。」


     「免疫が無いなら作ればいい。」


    アメリアはハッと気付いた様な表情をして頷いた。

    電球が頭に浮かんだ表情ってこんな感じなのかな。

    志希はそんな事を思いながら話を続けた。


     「どんな手段だって使うし、探す。その為の協力は惜しまない。」


     「だから、あたしと組まない?」


    そこまで言って志希は深呼吸をして手を差し出した。

    アメリアは少し考える素振りを見せて腑に落ちない事があったのか、一つの問いを投げ掛けた。


     「一ついい?」


     「ん?」


     「私達の繁栄。それは将来的なあなた達人類の滅亡を意味する。」


     「つまりあなたのしている行為は他ならぬ利敵行為。」


     「それなのに、何故協力しようとするの?」


    志希は今まで他の人間は見たことがないであろう表情を浮かべて言った。


     「……人類のリセットプログラムが目の前にある。そしてそれを起動することが出来るのかもしれない。人類の最期を見る事が出来るかもしれない。考えるだけでも震えが止まらない。」


     「つまり、沢山の理由があるけど何が言いたいかって、知的好奇心って事さ。」


    捲し立てた志希を見ながらアメリアは人間を理解する事は一生ないだろう、と思いながら頷いた。


    そして、差し出されたままのその手を握った。


    志希はアメリアのその体温の冷たさに少し驚き――


    アメリアは志希のその体温の生暖かさを不審に思った――



    260 :

    しかし……
    ―――――
    ――――
    ――
    ―――


    1ヶ月後。

    志希は混合種達の連絡先とかき集めた大量のエイリアン達の資料をUSBに纏める作業に移っていた。

    アメリアは人間生活を生き抜く知恵と狡猾さに磨きをかけて、純粋種を見つけた、と言う連絡を頼りに昨日出発したばかり。


    アメリアは上手くやっているかな?


    そう考えながらパソコンを弄っていた時だった。

    切れた集中力に合わせたかの様に玄関のチャイムが鳴り響いた。


    誰?


    うんざりしながらインターホンの画面を見ると三人のコートを着た大柄な男性達が覗きこんでいた。

    なんとなく、本能的に嫌な気がしたが、仮に警察だった場合居留守を使うと後々面倒になるな、と考えながら志希はインターホンに喋りかけた。


     「どちら様?」


    だが、その答えは警察よりも最悪の答えだった。


     「FBI、と言えば要件も分かるかね?Ms.シキ。」

    やられた……!


    261 :

    ぴーんち

    262 :

    ですよねー

    あんな娼婦やあの金持ちの姉妹が連続で死ぬ事件の後にその異母兄弟が生きてると分かればー

    動きますよねー…

    263 :



    相手が悪すぎる。

    これはシラを切ろうと無駄だな……


     「時間は取らせないので少しお話はいいかね?」


     「……どうぞ。」


    吹き出る冷や汗を拭きながら志希はドアを開けた。


     「お邪魔します。」


    慇懃無礼な態度を崩そうともせず、乱入者達はずかずかと土足で部屋に上がり込んで来た。


    265 :



     「ほう、これは素晴らしい論文の山ですな。」


    上がり込んだ乱入者達は感情を一切含まない機械的な声でそう言った。


     「世辞は聞き飽きているんだ。本題に移って。」


    そう言うと右側の男が少し苛ついた態度を見せた。

    しかし真ん中のリーダー格らしき男は貼り付いた表情を一切変えることなく、左側の男は書類の山を眺めたまま動きを止めたままだ。


     「それは失礼。では本題に移ろうか。まあ、分かってはいるだろうがね。」


    男は立ったまま喋りだした。


     「エイリアン。」


     「この単語について何か知っている事があるかね?」


    266 = 1 :



    来たか。

    心臓が早鐘の様に打ち、冷や汗が流れそうになる。

    平常を装って志希は茶化すように答えた。


     「あのギーガーの作品から生まれでた映画の事?」


    男達は顔を見合わせると何かおかしい事でもあったかのように突然笑いだした。


     「いやぁ、あれはいい作品だ。因みに私は駄作と言われている4も好きだがね。それにしてもいいジョークだ。」


     「でも私達が求めているエイリアンはあんな見た目ではない。」


     「人間の姿をしているエイリアンだよ。」


    全部お見通しって所か。

    まいっちゃったね……


     「Ms.シキ。君が保有するエイリアンの知識とその携帯に残る連絡先、その他エイリアンに関係する物全てを廃棄してくれないかな?」


     「嫌だといったら?」


    男はにこやかな目を細めて一言、言った。


     「事故に会う確率が増す。」


    部屋の温度が急に下がり、つう、と冷や汗が頬を流れるのを志希は肌身に感じた。


     「分かった。全て棄てるよ。」


     「理解が早くて助かるよ。」


    ふん。論文を棄てようが知識はあたしの頭の中だ。ほとぼりが冷め次第……


    そんな志希の考えを見透かすかのように男は何か思い出したかの様に声をあげた。


     「ああ、そうそう。これはちょっとした小話程度なんだけれど。」





     「当初は強盗が金目当てに入って殺害、放火、自首、となる“予定”でね。」


    志希は恐怖の余り、息を止めた。


     「まあ、留学生と言う事が分かったので流石に騒がれるな、となってね。」


     「一通り研究を終えて帰って貰う事になった。」


     「そう言うわけでさよならだ。3日後に迎えに行くからそれまでに準備をしている事を勧めるよ。」




     「君はアメリカの土地を二度と踏んではいけない。」





    267 = 1 :

    ――――――
    ――――
    ―――

    ―――――
    ――――――――
    ――――
    ――

    268 = 1 :

    ――――――
    ――――
    ―――



     「……と言う訳であたしはアメリカ合衆国を追い出されたのさ。」


    ハンバーグを食べ終えて口元を拭きながら志希は過去を語り終えた。


     「……フーン。」


    サリナはすっかり溶けきった氷が入ったコップをストローでかき混ぜながら鼻を鳴らした。


     「で、なんで今はまたアタシ達のケンキューが出来る様になったの?」


     「それはまた後でに話すよ。」


    そう言って志希はイタズラっぽく笑った。



     「今は名前を決めようか。」



    269 = 1 :

    と言う訳で過去編、終了です。

    時間かかっちまって申し訳ない。

    270 :

    乙よ

    271 :

    あ、ナルほど。
    そりゃ追い出されるわ。

    まさかアメリア達はもう…。

    いやサリナの母が日本にいた以上、何体かは…。
    まさかサリナ父って日本人だよね?アパートで暮らしていた人を寿命少ないサリーが誘惑して…なんて?

    272 :



     「名前?」


     「そっ。名前。あった方が色々と便利だからね。」

    名前?

    どういう事だろう。

    名前なら既にあるのに。

    疑問に感じながらサリナは口を開いた。


     「アタシにはサリナって言う名前が……」


    志希はその一言を聞いた瞬間、きょとん、とした表情になった。

    名前に執着がややある、と見ていいのかな。

    これは始めて見るタイプだ……


     「……まあ、名字を付けるだけさ。キミは日本人の血も混ざっているんだから日本風にした方が何かと楽だよ。」


     「ふーん……」


    サリナは気の浮かない返事をした。

    ちょっと待ってね、と言って名刺入れから名刺をばらばらと取り出す志希の様子を見ながらそう言えば自分の父親はどんな人間だったのだろうか、と不意に思った。


     「確かこれはもう使っていた……これは目立ちすぎる……うーん……」


    ぶつぶつ、と呟きながら名刺をめくり続ける。


     「あ、これはまだ使ってないな……」


    志希はそう言って一枚の名刺を取り出した。

    273 = 1 :



    志希が取り出した名刺には松本太郎、と書かれていた。


     「何?アタシは松本太郎になるの?」


     「違うよ。松本。松本さりな。」


    志希はそう言うと伝票の裏にさらさら、と名前を書いた。


    松本沙理奈


    まつもとさりな。

    松本沙理奈。

    サリナは自分の中でそう言い聞かせた。


     「どうかな?」


     「いいんじゃない?これからアタシは松本沙理奈ね。よろしく。」


    沙理奈はそう言って頭の中で名前を復唱した。


    いい“日本風”な名前じゃない♪

    274 :

    乙。やっぱ「松本沙理奈」になったか。相手は日本人…シルが相手を仏さんにしてたからもうサリーはサリナを身篭った後日本人の男を仏に…。

    どう物語が転ぶのか楽しみだ。

    275 :

    スピーシーズ、かぁ…全く知らない…
    原作見てみたくなるような書き方で引き込まれるわw

    276 :



    ……?


    笑っている……?


    “自分の名前”を告げられた沙理奈を見た志希は今までとは違う“何か”を感じた。

    少なくとも今まで出会った個体で笑顔を浮かべた者は皆無だった。

    だが、この個体――松本沙理奈は自分の名前に僅かだが執着を見せ、“名前がある事”に何らかの意味を求めようとしている様に見える。

    まるで……

    まるで人間に近付きを見せているみたいだ……


    277 = 1 :



     「……どうかしたの?」

    自分の思考の波間に深く沈み込んで黙り込んだ志希を不思議に思った沙理奈は声をかけた。


     「え、あ、ああ、ゴメンね。ちょっとぼんやりしてたよ。」


    心ここにあらず、と言った感じになった志希は慌てながら答えた。


     「ふーん。それで、どうやってあなたは日本でケンキューを続けられるようになった訳?」


    ああ、そう言えばそうだった。

    種明かしの時間だ。


    志希は笑顔を浮かべて頷いた。

    278 :

    そうだよなぁ…気になっていたんだよ…。

    他にもエイリアン(混合タイプ)がいたら誰なんだ…。

    279 :



     「どうしてあたしが日本に強制送還されてからまたこうやって研究をを続けられるようになったか話してあげよう。」


    不敵な笑みを浮かべて志希はそう言って語り始めた。

    280 = 1 :



    1日。

    1日あれば充分だった。
    イヌ
    FBI共が勝手に決めた約束の日の1日前。

    志希は然程慌てる様子もなく、着々と帰国の準備を進めていた。


     「……よし。」


    最後に荷物を紐で縛って志希はため息をついた。


     「……あーあ。これでアメリカ生活も終わりかぁ。」


     「そうだ。教授に挨拶でもしてこよう。」


    わざとらしく心にもないことを呟きながら志希は自分の家を出た。



    どこで盗聴されたかたまったものじゃない。


    本当に厄介だよ。


    281 = 1 :



    だけれど……


    あの場であたしの“口封じ”をしなかったのはミスだとしか言い様がないね。


    携帯電話を始めとしたツールを実質使えないも同然の状態でも連絡を取る手段はある。


    こんな事もあろうかと、既に手は打ってある。


    “アメリア”が見つけ出した仲間。

    彼等には定期的に1日一回連絡を送っていた。

    もし、あたしの連絡が途絶えた場合――


    彼等の内の1人が大学に来る様に言ってある。


    万事において抜かり無し――

    志希は狂気に満ちた笑みを浮かべながら徒歩で大学へ向かった。

    282 :

    悪い顔の志希さんwwアイドルになってなけりゃマッドサイエンティストなんだよなぁww

    283 :



    ……学校とやらに着いたはいいが、肝心の一ノ瀬志希がいないな……


    予定より早く大学に着いた混合種――サリーは暇をもて余していた。

    志希からの連絡が途絶えた場合、一番近い距離に住んでいる者が二日後に彼女の指定した場所に行って1日待つ。

    最良のケースは勿論、一ノ瀬志希と直接話し合える事。

    最悪は一ノ瀬志希が何か“不幸な事故”にあってこの世にいない事。

    折角の協力者が居なくなる、と言うのは我々にとってまた一歩、死に近づいている事になる。

    出来れば直接会えればいいのだが……

    まあ、ここで考えても無駄だな。

    取り敢えず情報収集をするか。

    そう結論に至ったサリーは目を閉じて耳をすませた。

    様々な雑音の中で、自分に取って必要な情報、単語のみを頭に残し、繋げていく。

    ………………

    サリーは暫く黙って単語を繋げる作業に没頭し、まだ一ノ瀬志希が生きている事を知った。


    そしてそれは、最悪のケースが避けられた事を意味していた。


    284 :

    サリナの母親(生存時)登場。
    父親との馴れ初め(一方的)もあるかな?

    285 :



    さて、大学に着いたけれど……


    どうやって彼等に見つけて貰おうか?


    家を出た辺りから背後に注がれている視線を感じながら志希は考えた。


    ……“情報”を流そう。


    そうすれば彼等はいずれ気付いてあたしの後を追って来る筈……


    そう考えた志希は一先ず近くのクラスメートに話し掛けた。


     「今度日本に帰る事になっちゃってさ……」


    286 = 1 :



    一ノ瀬志希が急遽帰国する。


    その情報は波紋の様に学生達の間に広がっていった。

    突然の帰国に驚きを隠せない学生や教師に囲まれながら、志希はお目当ての者にも伝わる様に自分の転居先を言った。


     「あたしは××県◯◯市にいるから日本に来たら会いに来てね~」


    287 = 1 :



    ……なんだ、転居先を告げるだけか。


    転校や帰国する人がいる教室ではよく見られる風景がそこにはあった。


    後をつける必要も無かったな。

    少し損をした様な気分になった男は志希のいる教室から離れた。


    廊下ですれ違う人を流し目で見ながら男はまた志希の後を追える様にバレにくい場所を探し始めた。


    途中ですれ違った恐ろしい程の美人が人間ではないなど思う筈もなく……


    288 :

    うーん怪しい雰囲気…どうなるのかなー

    289 :

    テスト終わるまでお待ちを

    290 :

    久しぶりに読んでたら、SideMのキャラもエイリアン化してそうな気がしてきたww

    咲ちゃんのエイリアンとか俺得ww

    291 :



    成る程。


    敢えて私達に連絡を取らなかったのはそう言う事か……

    私達の“特性”を活かせば情報など直ぐに集まる。

    そしてその情報を発信する場所で伝えたい内容も動かせる。

    必要な情報は特定の場所に来れば“私達”なら入手できる訳か。


    頭のいい人間だ……


    人間に対して初めて抱いた“感心”と言う思いにサリーは困惑しつつも情報を採取していった……




    292 = 1 :



    志希が日本に渡って数週間後。


     「ここか……」


    サリーは記憶通りの住所の場所に来ていた。

    記憶に間違い等無い……

    言われた事を覚える。

    それだけではないか。

    何故人間が物忘れをするのかは永遠の謎だな……

    そんな事を考えながらサリーはインターホンを押した。



    294 :

    おぅ、きたかww

    サリーどうやって入国したんだよww偽造か密入国か?

    296 :

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    297 :



     「……やあ。君か。」


    志希はインターホンに映ったその姿を見て聞こえない様な小ささの声で呟いた。

    こんな乱暴なやり方でも来るって事は……


    もう時間がない、って事だね。


    無表情で映る彼女の顔に焦燥を感じ取った志希はドアを開けた。

    298 :

    待ってた

    299 = 1 :

    ……………
    …………
    ………


     「長旅、お疲れ様。」


    コーヒーをカップに注ぎながら志希はサリーに声をかけた。


     「そこに置いて貰える?」


    疲れた様子でサリーはそう言って椅子に座った。


    ……疲れている?


    どうやら体が弱り始めているみたいだな……


    自分のコーヒーに角砂糖を入れながら志希はサリーの様子を観察してみることにした。

    少し髪が痛み、ふっくらとした頬は少し痩せ、肉付きもやや衰えたように見える。

    しかしそれでも尚よく見る人間よりは輝いて見える。

    当たり前か。

    ダイヤが多少傷付いた所で道端の石ころより価値が下がる筈もない。


     「……私をじろじろ見て楽しい?」


    視線に気付いたのかサリーがやや不快そうな顔で言った。


    300 = 1 :




    “症状”が進んでいるみたい。

    ただ、アメリアが言っていた寿命よりは幾分か長そう。

    だが、それでも本来の寿命は愚か、人間よりも短く、蟲と良い勝負かな。

    美人薄命と言った物だね。

     「ちょっと聞いてる?」

    不機嫌さを諸に出しながらサリーは再度問い掛け、志希はようやくサリーの態度に気付いた。


     「ありゃ、ごめんね。ちょっと君の体調が気になっちゃってさ。」


    サリーが体調、と言う言葉の部分で苛立ちを露にしたのを確認して志希はほくそ笑みを心の中で浮かべた。


    この対応、間違いないみたいだね……



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