元スレ八幡「異世界に飛ばされた」
SS+覧 / PC版 /みんなの評価 : ★
1 :
八幡「……ここ、どこだ?」
八幡(修学旅行の帰り、新幹線に乗ってたはずだよな……)
八幡(光も届かないような深い森の中……夢かこれ?)
クラスメイト<ぎゃーぎゃー!
クラスメイト<ざわざわ!!
八幡(うるせーな……騒いだって始まらねーだろ)
八幡(とりあえず電波の確認を……)スッ
電波:圏外
八幡(まぁ……妥当だな)
葉山「みんなっ! 落ち着こう!!」
八幡「………」
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2 = 1 :
三浦「隼人ぉ///」
戸部「落ち着こうって言われたってこれやべぇっしょ!!?」
葉山「ここが森である以上、騒いだら熊やイノシシのような危険な動物が来るかもしれない!」
クラスメイト<ざわざわ!
八幡(……まっ、こんな状況でもいい子ちゃんして精々主人公やってろ)スッ
――ガシッ
八幡「!?」
彩加「八幡……?」
八幡(そ……うか、天使がいたか……だが…)
彩加「どこに行くの八幡?」
八幡「……彩加、本来なら説明をしてから決めてもらうところだが、そんな暇はない。今すぐ決めろ」
彩加「え、な、何を?」
八幡「……俺と二人でここを離れるか、ここに残るか、だ」
彩加「………」
3 :
おやおや、期待……ですねぇ……
4 = 1 :
八幡「………」ハァハァ
彩加「ね、ねぇ八幡」ハァハァ
八幡「今は喋るな。とにかく進むぞ」
八幡(できれば日が暮れる前に森を出たい……薄暗くて今が昼なのか分からないが)
彩加「走りながらでも良いから教えてよ! 何で皆と離れるの!?」
八幡「……大きな理由はない」
彩加「……え?」ピタッ
八幡「………」
八幡(ここで皆の所へ帰りたいと言ったら帰ってもらうべきか……)
彩加「なんだ、よかった」ニコッ
八幡「!?」
彩加「切羽詰まった顔してたから、八幡が危ない目に遭うのかと思ったよ」
八幡「彩加……」ウルッ
八幡(確信できるまで黙っておこうと思ったが……)
八幡「……彩加、これは憶測なんだが――」
三浦「み……見つけたし」ハァハァ
八幡「!?」
八幡(なんでここに三浦が!?)
5 = 1 :
三浦「あーしも連れてけし」
八幡「いや、お前は葉山が……」
三浦「……その事は後で説明するから」
彩加「八幡、それより憶測って……」
八幡「……いや、三浦もいるなら話は別だ。今は少しでも歩く方が先だ」
八幡(三浦の気が変わって皆の所へ伝えに行かれても面倒だからな)
彩加「分かった。信じるよ」
三浦「………」
6 = 1 :
八幡「………」ハァハァ
三浦「………」ハァハァ
彩加「………」ハァハァ
八幡(一時間くらい歩いたか……それでも森を抜けるどころか傾斜さえないということは…)
八幡「少し休もう」
三浦「……っはぁ……」ゼェゼェ
彩加「疲れたかも……」ハァハァ
八幡「二人とも、食べ物を持ってるか?」
三浦「……お土産は郵送したから」
彩加「僕はお菓子だけ……」
八幡(ということは彩加のお菓子と俺の持ってる八ツ橋とご当地インスタントラーメンだけが頼みの綱か……)
三浦「それがどうしたん?」
八幡「………」
八幡(正直、三浦がどうなろうと俺には関係ないし、食料を分けたくない……けど)チラッ
彩加「………?」
八幡(三浦を放置すれば彩加に不信感を持たせることになるから避けたい……)クッ
八幡「……とりあえず、八つ橋があるから一つずつ食べよう」
三浦「はぁ? 何であーしが――」
八幡「……食え」
三浦「……訳わかんねーし」モグモグ
彩加「美味しいね」モグモグ
八幡「………」
7 = 1 :
八幡(もし俺の予想が正しいなら、口内を清潔に保たないとマズいだろうな……)
八幡「二人とも歯ブラシは持ってるか?」
彩加「う、うん。八幡が荷物全部持って来いって言ったから」
三浦「……でかい荷物に入ってる…から」
八幡(三浦はない……か。まぁ森を抜けるか川に出ることができれば歯ブラシなくてもなんとかなるか……)
八幡「……三浦、お前何であいつらと離れたんだ」
三浦「………」
彩加「三浦さん……?」
三浦「……最初は…」
―回想―
葉山「皆! 危険なのは離れ離れになって自分がどこにいるのかも分からなくなることだ!」
大岡「確かに」
戸部「それやべーっしょ!」
クラスメイト<ヤベーヤベー!
葉山「だけど一緒にいれば何とかなる! 皆で協力して乗り切ろう!!」
クラスメイト<は・や・ま! は・や・ま!
葉山「………」プルプル
三浦(……?)
葉山「とりあえず各クラスで委員長が点呼をとってくれ!」
委員長「お、おう!」
8 = 1 :
委員長「こっちは全員いる!」
委員長「こっちも!」
委員長「うちも大丈夫!」
戸部「隼人クン! ヒキタニ君と戸塚がいねーべ」ボソボソ
結衣「えっ!?」
葉山「……あいつっ」ギリッ
三浦「隼人……?」
三浦(何でそんな怒って……)
葉山「……仕方ない。彼らはいることにしよう」
結衣「隼人くん!?」
葉山「今、クラスメイトの欠員が出ることは、非常にまずいんだ。彼らは後で探そう」
結衣「………」
三浦「………」
葉山「それじゃあ、各クラス食べ物を――」
―回想終わり―
八幡(俺は捨てても天使を見捨てるなよ……)ギリッ
三浦「……たぶん隼人は皆を助けられる。けど……全員が危険になった時、あーしを優先してはくれない……」グスッ
彩加「三浦さん……」
八幡(だろうな。あいつは今、異常な環境で集団のリーダーになったことで自分を特別視しているからな)
八幡「だけど、俺たちがお前を見捨てないとでも?」
彩加「八幡!?」
三浦「………」
10 = 1 :
八幡「……俺は自分を最優先する。次に彩加だ」
彩加「八幡……」
三浦「………」
八幡「その後で良いなら、その……一応見れる限りのことはしてやる」
八幡(俺がどうにかなった時に彩加と生きる奴がいた方がいいしな……)
三浦「……ありがと」
彩加「八幡!!」ギュッ
八幡「ちょっ///」
三浦「男同士で顔赤くして……キモい」
八幡(……やっぱ置いていこうかなこいつ…)
11 :
由比ヶ浜は置いてけぼり
12 :
>>11
結衣も葉山グループの一員だから仕方ないね
むしろあーしさんの行動がイレギュラー
13 = 3 :
こういうのってプロット組んでるのかね?
14 :
今後の八幡達と、どんな異世界に飛ばされたのかも期待
15 :
続きが気になるなぁ
16 = 12 :
>>12
追記すると修学旅行帰りとなっているし、奉仕部の2人との関係は最悪だった時期と重なってるな
17 :
となるとガハマさんスルーは順当か
18 :
小説家になろうでよくあるパターンみたいにするのか
エデンの檻みたいな感じにするのか...
19 :
エデンの檻思い出した
20 :
なんかすごいことになりそう
21 = 1 :
八幡「俺の予想では、ここは日本じゃない」
彩加「えっ!?」
三浦「………」
八幡「大体早歩きで一時間ほど歩いたから、少なくとも4、5キロは移動したはずだ。だが、森を抜けるどころか傾斜すら感じないのは、日本じゃありえない」
彩加「富士山の森は?」
八幡「あんな場所傾斜だらけだ。ソースは俺……じゃなくてテレビ番組」
八幡(あぶねー、中二エピソード晒すところだった)ドキドキ
三浦「じゃあ、一体ここはどこなんだし」
八幡「おそらく――
――異世界」
彩加「異世界?」
三浦「???」
22 = 1 :
八幡「まぁ、ファンタジー小説に出てくるようなご都合主義の魔法世界であることを願いたいが……」
八幡(一時間経っても森が続く展開がある以上、そう簡単には……)
八幡「とにかく、森を抜けることが先決だ。こんなでかい植物がある以上、どんな生き物がいるかも分からないからな」
彩加「う、うん……」
三浦「隼人達……」
八幡「三浦」
三浦「え、な、何?」
八幡「一つだけ言っておく。あいつらの事は忘れろ」
彩加「………」
三浦「………」
八幡「……いや、別に忘れろって言っても、あいつらは遠く離れた場所で幸せにやってんだろうなぁってくらいに思っておけってことだ。心配すればするほど疲れるぞ」
八幡(あっちは俺の事なんてとっくに忘れてるだろうけど)
三浦「………」コクリ
八幡「……よし、行くぞ」
23 :
いいね
24 = 1 :
森の出口
八幡「……抜け…」
三浦「あー疲れ――」
彩加「外だよはちま――」
八幡(……何でいきなり砂漠みたいに砂だ――)
八幡「二人とも出るな!!」バッ
三浦「え?」ジュッ
彩加「八幡?」ボッ
三浦「ぁあっぁああああああ!?」ビクッ
彩加「服に火が!?」
八幡「彩加!! 寝転がれ!!」グイッ
彩加「う、うんっ」ゴロンッ
三浦「あぁぁ!!」ジタバタ
八幡「………っ」ザッザッ
彩加「………」ホッ
八幡「三浦!!」
八幡(スカートで足を出してたから!!)
25 = 1 :
三浦「……ぃたい…」グスッ
彩加「………」ジーッ
八幡「彩加、何かに反射して日光が目に入れば失明するかもしれないから」
彩加「あ、う、うんっ」ビクッ
三浦「……うぅ…」ポロポロ
八幡(足が爛れてる……外はどれほどの…)ゾクッ
八幡「三浦、立てそうか?」
三浦「………」グッ
三浦「ぁああああ!?」ジタバタ
八幡「お、落ち着け!!」ガシッ
彩加「三浦さん!!」ガシッ
三浦「いだぁいぃいいいい!!」
八幡「くそっ……」
八幡(残り少ない水だが……)スッ
三浦「! だ、だめっ!!」
八幡「え!?」
26 = 1 :
三浦「それ使ったら、飲み水がなくなるじゃん!」
八幡「いや、だけど……」
三浦「……ぅう…痛いよ……」グスッ
八幡(皮膚が爛れるほどの火傷なんて我慢できるもんじゃないぞ……どうする…)
彩加「八幡……」
八幡「……くそっ」スッ
三浦「ヒキオ……」
八幡「くそ、くそ、くそっ!」
彩加(濡れタオルを三浦さんの足に……)
三浦「ぐっ……ぅう!?」
八幡「俺の腕を掴め。少しは耐えられると思う」
三浦「………」ギューーーーッ
八幡「お、おいっ///」
彩加「八幡!! 今はそれよりも!!」
八幡「あ、ああ……」
27 :
おい合成繊維のポリプロピレンでさえ発火点200度で、火が付く何て目玉焼きが焼けるとかそういうレベルじゃ無いぞ
28 :
細けぇこたぁ(ry
29 = 3 :
映画を観るときのマナーを守ろうぜ
30 = 1 :
三浦「………」ハァハァ
八幡(飲み水もなくなった。食糧にも限度がある……これからどうすれば…)
戸塚「八幡、僕たちは……」
八幡「彩加、少しの間だけ三浦を頼む」
戸塚「う、うん……」
八幡(木々の中には細いものも混じってる。あれくらいなら昇れないことはない……)グッ
戸塚「手に服を巻きつけてどうするの八幡……」
八幡「……昇る」
戸塚「えっ!?」
八幡「……もしかしたら、どこかに水があるかもしれない」
戸塚「でもっ、もし頭に日光が当たったら!?」
八幡「……その時は…キャンプファイアーでもしてくれ」ニヘラ
八幡(修学旅行だけに、なんつて)
戸塚「八幡……うまくないし笑えないよ…」
八幡「……すまん」
戸塚「でも、頑張って……」ギュッ
八幡「お、おぉ///(めっちゃ頑張れる気がしてきた!!)」
31 = 1 :
八幡「……ていうか、なんだこれ」グイグイ
八幡(木……なのか? まるで金属のような…)
八幡「だから日光に耐えられるのか?」
戸塚「八幡?」
八幡「戸塚、俺の鞄にサバイバルナイフがあるから、俺が昇っている間あのツヤツヤした木を掘ってみてくれないか」
戸塚「……なんでサバイバルナイフ持ってるの?」キョトン
八幡「……聞くな」
戸塚「じゃ、じゃあ……八幡の中、見ちゃうね?///」
八幡「お、おう……」ドキドキ///
八幡(って、ラブコメってる場合じゃねぇ!)グイッ
八幡「……高い」
八幡(下が見えない……)
八幡「くそ、どんだけ高い木なんだよ……」
八幡(横移動したいが、万が一折れたら……)ゾクッ
八幡「くそ……」ヨジヨジ
32 = 1 :
八幡「……光が漏れだしてる…」
八幡(ポケットティッシュ入ってたっけ)スッ
――ジュッ
八幡「……これ以上は無理か」
八幡「あれは……」
八幡(光を反射してる葉っぱがある……)
八幡「……くそ、この光さえなければ…」
八幡(あれがあれば外に行けるかも……)
八幡「………」
33 = 11 :
>>7の歯ブラシの謎はそのうち解明されるのかね
34 = 1 :
八幡「……はぁ…怖かった」ヨット
戸塚「八幡!!」
三浦「zzz」
八幡「三浦は寝たのか?」
戸塚「うん、気絶に近い感じだったけど……」
八幡「そうか……」
戸塚「何か見えた?」
八幡「……いや、外は見えなかった」
戸塚「そっか」
八幡「けど、上の方に光を反射する葉っぱがあった。あれさえあれば……」
戸塚「外に行けるの!?」
八幡「いや、トトロに出てくる大きな葉っぱレベルだし、危険すぎるだろ」
戸塚「そっか……」
八幡「だけど、あれがあればこの森の境界線上を歩くことは危険じゃなくなる」
戸塚「どういうこと?」
八幡「もし、あれがない状態でこの辺りをうろつくのは、さっきも言った通り光の反射が危険すぎる」
戸塚「……そっか」
八幡「だが、あれを先頭の奴が使えば、危険度は減る。……まぁ100%安全とは言えないが…」
戸塚「どっちみちあるに越したことはないもんね!」
八幡「ああ、だが問題は……」
戸塚「?」
八幡(俺の腕が持つかどうか……、そしてあの葉っぱが簡単に千切れる物なのかどうか……)
八幡「……そう言えばナイフはどうだった?」
戸塚「あ、うん! そうだ!! こっち来てよ八幡!!」
八幡「?」
35 = 1 :
戸塚と彩加時々間違えるごめん。
彩加「この植物、水が出たよ!!」
八幡「!!」
彩加「思ったより冷たくて美味しかったよ」ハァ///
八幡「飲んだのか!?」
彩加「え?」
八幡「毒が入ってたらどうすんだよ!!」
彩加「あ……」
八幡「あ、じゃねぇよ!! 次は絶対に確認するまでやめろ!!」ジワッ
彩加「八幡……泣いてる?」
八幡「!! な、泣いてねぇ……」グスッ
彩加「……えへへ/// はーちまん♪」ギューッ
八幡「や、やめろし///」ドキドキドキ
彩加「……怒ってくれて、ありがと」ジッ///
八幡「彩加……」
三浦「………」ジーッ
八幡「」
36 = 1 :
八幡「………」ゴクゴク
戸塚「………」ニコニコ
三浦「………」
八幡(とんでもなく高い木だからと言って、何でいつまでも水が溢れ続けるんだ?)
戸塚「八幡、三浦さんの分……」
八幡「あ、ああ」スッ
八幡(ペットボトルは一本だけか。……つくづくついてねぇな)
八幡「ほら」スッ
三浦「さ、さりげなく背中触るなっ///」
八幡「あほか、怪我人は黙ってろ」
三浦「……ごめん」シュン…
八幡「三浦?」
三浦「全部ヒキオが頑張ったから得られたのに、あーしワガママばっかりで……ごめん」
八幡「……全部自分のためだし謝られる筋合いはねぇ」
三浦「……じゃあ、あんがと」
八幡「…………おう」
37 = 1 :
八幡「三浦、手鏡持ってるか?」
三浦「う、うん」スッ
八幡「彩加、歯磨き粉あるか?」
彩加「うん! あるよ!!」
八幡「よし、それじゃあしっかり歯を磨いてこい」
彩加「うん!!」タタタッ
三浦「理由、聞かないんだ」
八幡「まぁ、彩加は天使だしな」
三浦「意味わかんねーし」ジトーッ
八幡「お菓子ってのは思っている以上に細菌を繁殖させるんだよ」
三浦「虫歯になるってこと?」
八幡「たぶん、先に歯周病や口内炎が広がって目も当てられん状況になるんじゃねーか?」
三浦「………」ゾクッ
八幡「だから、お前も嫌だろうけどどっちかの歯ブラシで歯を磨いてくれ」
三浦「……あ…」
彩加「磨いてきたよー」ニコニコ
八幡「じゃあ、次は俺が行ってくる」
三浦「………」ドキドキドキドキ
三浦(どっちかの歯ブラシーーーーー!?)カァ///
彩加「???」キョトン
38 = 11 :
歯磨きなんか数日間しなくても歯周病にも口内炎にもならんかったけど、慎重なんだなー。
39 = 1 :
八幡「………」シャコシャコ
八幡(問題は夜だな)シャコシャコ
八幡(獣の問題もあるが、それ以上に気温だ。砂漠なんかは昼の暑さよりも夜の寒さの方が危ないって言うしな……)
八幡「……それに…」チラッ
三浦「………」モジモジ///
八幡(三浦を“置いて行くかどうか”……)ペッ
八幡「……くそっ」
八幡「よし、三浦、どっちの歯ブラシ使う?」
三浦「………うぅ…」
彩加「………」
八幡(なんだよ、いつもみたく女王様丸出しで“お前の歯ブラシなんて使えるかバカ”とでも言えばいいのに)
三浦「………」チラッ///
八幡「……?」
彩加「あ、ぼ、僕そう言えば歯ブラシとか使い回しできないタイプだったんだ!」
八幡「え?」
三浦「!」
40 = 28 :
現代ニッポンの基本的に清潔な環境ならそうだが
こんな異常世界だとどうなるか分からんから用心に越したことはない
41 = 1 :
三浦「………」シャコシャコ///
八幡「彩加、ちょっと」
彩加「?」
八幡「三浦の事なんだが……」
彩加「うん、やっぱりおんぶだよね」
八幡「………(やっぱそうだよな)」ハァ…
彩加「八幡、ごめんね」
八幡「え?」
彩加「僕が弱いから。八幡が妥協してくれてるんだよね」ギュッ
八幡「彩加……」
彩加「僕ね、八幡がどうしてもって言うなら……」ウルウル
八幡「……いわねーよ」コツン
八幡(お前が泣いちゃ、ここまで来た意味ねーだろ)
彩加「えへへ、八幡大好き」
八幡「ばっ、ばかっ///」
彩加「三浦さんも八幡が好きになってるし、ハーレムだね!」ニコッ
八幡「み、三浦が?」
彩加「うんっ!」
八幡「そ、そんな訳ねーだろっ」アセアセ
彩加「そーかなー」
八幡(……ハーレム?)
42 = 1 :
三浦「………ん///」
八幡「よく洗ったか?」
三浦「それはあーしの口が汚いってこと!?」カァ///
八幡「……さっきの話聞いてなかったのか。歯ブラシ自体が汚れてたら本末転倒だろうが」
三浦「……あ、うん……ょくぁらったかも…し」ゴニョゴニョ///
八幡「都合が悪くなると声小さくなるのな、三浦」
三浦「う、うるさいっ///」
八幡「足の調子はどうだ?」
三浦「……だいぶ痛くなくなったかも…」
八幡「そうか」
八幡(もう一度木に登って下りてくれば、何とか歩ける程度には気力が回復するか……?)
八幡「……よし、それじゃあちょっと行ってくる」
三浦「?」
彩加「頑張って!!」
三浦「どこへ?」
八幡「どこへって……上だよ」
三浦「うえ?」
43 :
流石にこの状況で知り合いを放っておくのは逆に八幡らしくないわ
単にあーしさんをヒロインにしたいだけの思惑が丸見え
最初からあーしさんスレって書いときゃいいのに
44 = 1 :
八幡「……よし」グッグッ
三浦(本当に昇ってる……カッコいいかも…)ポーッ///
彩加「三浦さん?」
三浦「はえ!? な、何!?」カァ///
彩加「えへへ、ライバルだねっ」
三浦「らいばる?」キョトン
八幡「……こっちだとさらに昇れるんだな」
八幡(つーか、さっきから光が斜めに射してるけど、上はどうなってんだ?)
八幡「……よし、これだ」グイッ
――ぽきっ
八幡「簡単に折れた」
八幡「……もう少し登ってみるか?」
<ィヤァアアアアアアア!!!
八幡「!?」
45 = 1 :
不良「……ちっ、碌なもんねーじゃねぇか」
不良2「足跡追っかけてきて損した」
八幡(あいつら……荷物を狙って……。どうする…降りるか?)
三浦「あんたら! 隼人はどうしたん!?」
不良「は? なんで俺らがあいつのこと知ってなきゃいけねーんだ」
不良2「とっくの昔にあいつらとは離れたからしらねーよ」
不良「お、八つ橋発見。ラーメンもあるじゃねぇか!」
八幡(くそっ……俺の貴重なラーメン…)
不良「んじゃぁな。女の子二人旅は危険だから気をつけろよ」
不良2「ははは!」
彩加「………」
三浦「………」
47 = 3 :
ナイフで殺っちまえ
48 = 1 :
数分後。。。
八幡「……ふぅ」ザッ
八幡(同じ場所にいるの逆にしんどかった)
三浦「ヒキオ……」シュン…
彩加「八幡……」ウゥ…
八幡「可愛い女の子を前にして性欲を優先しないってことは、案外冷静な奴らなのかもな」
三浦「か……」
彩加「可愛い///」
八幡「仲間にするか?」
二人「「絶対嫌!!」」
八幡「お、おう……」
49 = 1 :
八幡「この葉っぱなんだが」スッ
彩加「外に出しても燃えない!!」
八幡「彩加、近づくな!」
彩加「え?」ビクッ
八幡「葉っぱがこっち向いたら俺達全員火だるまだ」
彩加「う……」
八幡「だが、これがあれば日光は反射できる」
三浦「……移動、するの?」
八幡「……ああ、食料のことを考えると、な」
八幡(果物でもあればいいが……)
三浦「………」
50 = 15 :
ほぉ
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