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    元スレマリオ「最近、テニスやパーティーにゴルフばかりで…何かを忘れているような」

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    301 :

    そういえばUSAはラスボス蛙だっけか
    あいつの名前なんだったか……

    302 :

    マムー
    そういえばUSAキャラもご無沙汰なの多いよね

    303 :

    さっき見つけて一気に読んだけどすげえおもしれえな
    ルイージの台詞がちょいちょい泣かせにかかってきてやばい

    305 :



    キノピオ「うぐぅっ!?」


     撃ち出された卵には小さな少年、彼は数年前の出来事を思い出す
    マリオブラザーズと姫…その護衛としてピクニックへ行き
    見知らぬ洞窟の奥にある扉を開けた事


    そして夢の世界"サブコン"へ誘われた日の事を…



    キノピオ(…ははっ、そういえばあの時もこんな感じでしたっけね!)



    背後からは激しい轟音と煙が絶え間なく上がり続ける…
    あれはもう戦争と呼んでも差し支えない戦闘と化していた




    キノピオ(…キャサリンさん、必ず王国に事の次第をお伝えしますっ
          どうかご無事で!)


    風を切る音と大気の中を突っ切りながらも彼は振り返る
    己を命掛けで逃してくれた恩人が居た地を‥っ!



    もう…戦車の影すら豆粒のように見えてしまう程
                  遠ざかっていくというのに









     さて、読者諸氏よッッッ!!

    キノピオは…キャサリンの無事を強く祈った…っ!


    先も述べた通り、彼は多くのキノコ王国国民の中で最も"戦闘"を経験した
    住民であり、その初陣とも言うべき舞台が夢の国サブコンであり

    そして初めて苦戦した相手もまたキャサリンであった…っ!


    ゆえに彼女(オカマ?)の実力の程は嫌という程に理解している


     そう…


     あっけなく…あまりにもあっさり敗北するはずが無いと信じているのだ





    「…ちと早いが…造ったブツを使うとするかのう」

    「…まさか、アレがオリジナルとはなぁ…確かに見れば面影あるな…」




     だが…






      そんなキノピオの予感は…  あっさりと崩れ去る…


    306 = 305 :


    キャサリン「ん、んん?」



    ぱたり、と鳴り止んだ砲撃…
     未だ黒煙に覆われた視界はお互いの姿を認識させず
    何がどうなっているのか理解させてはくれない

    これにキャサリンは首を傾げた




    キャサリン(…変ね?砲撃が止んだ?)


    キャサリン「もしかして私を狙うのを諦めちゃったのぉ?」


    一人に構ってられないと判断し
    戦闘の中断、本来の目的通り王都へ侵攻を再開したか、はたまた
    闇雲に撃った卵が幸運にも命中し沈黙させたのか?



    キャサリン「けほっ…けほっ…どっちにしても私も早いとこ
           此処から逃げた方が良いかしらね…」



    キノピオの前で強がりはしたものの…状況は著しく良くない
    長年平和という名のぬるま湯に浸かり鈍った身体
    本調子とは言い難いコンディションで卵の連射を繰り出した身だ

     芝や地表の焼け焦げた匂い…チリチリと身を焦がす熱気と舞う火の粉
    人より頑丈なドラゴンの身とはいえそれは厳しいモノであった







                            キュルキュル…







    キャサリン「っ!」ピクッ



    キャサリン(違うッ!まだ健在だわ!)バッ



    直ぐに身構え機械音のする方角目掛けて渾身の一撃を放つ…だがっ!







          ゴ オオ オ オ ォォ ッ!


                          べしゃっ!!!!



    キャサリン「な、に!?」


    自分が撃ち出した卵が何かに衝突し砕ける音がしたそして煙のベールを
    突き破り自分に飛んでくるのは…【巨大な卵】であった

    307 = 305 :


       キュロキュロ…キュルキュル‥‥




     【巨大な卵】が煙のカーテンを突き破りできたのぞき穴から見えた
    メタリックなボディー…まだ塗装はされていない肉体は地面でパチパチと
    燃え盛る炎に照らされていて、"ソレ"の回りを踊るように火の粉が舞う


    無機質な鉄の塊…そして命の光を灯さない不気味な信号を発する目玉
    恐らくあの砲塔が二門の大型戦車の中にでも収納されてたのだろう

    自分がドンパチしてた戦車よりかは一回り小さめな
    だが大の大人の3~4人分はある背丈…



     塗装されていない敵側のその"新兵器"とやらはキュルキュルと車輪を
    動かしながらそのシルエットを露わにするのだ…っ!




    キャサリン「…何の冗談かしら?笑えないわね」






     そいつの…全容が明らかになり、キャサリンはキノピオに言った
     【気になる事】が確信へ変わる事を悟る…





















           メカキャサリン「…ガガッ ――ピピッ」キュルキュル










    自分の撃ち出した卵を粉みじんに粉砕したのは紛れも無くヤツだッッッ!!


    無機質な目は命ある此方の姿を認識するや否や紅く輝く…
    あたかも『お前の身体も自身の血で紅く染めてやろう』と言うように
     機械の瞳は狂気の紅を彩らせた……ッッ!!




          【 キャサリン  VS メカキャサリン !!!】



              戦  闘  開  始  !!


    308 = 305 :

    *********************************

    >>292 マ、マリオはバランス型だから(震え)

    >>295 慣れれば最速プレイ用のキャラですね

    >>299 (めっさ…懐かしい、当時リアルタイムで読んでたわ…)




    >>303 ありがたい…でも殆ど更新できないのが辛いです…

    *********************************

    309 :

    おつー

    失踪さえしなければいくらでも待つから気にしなくていいよ

    310 :

    乙乙

    311 :

    おっつ

    メカとオリジナルとは、熱いな

    313 :

    保守するなよ

    315 :

    >>313
    なぜ?

    316 :

    基本的にこの板は頻繁な保守は必要ないよ

    せいぜい3ヶ月ごとで十分

    319 :



      夢の国サブコンを支配しようとしたモノが居た


    多くの配下を従え、次々と世界を侵攻していく軍勢…
    連中は文字通り夢の世界の住人で、夢の世界でしか活動はできなかった…



     が…



    例外はあった、侵攻を受ける住人が現実の世界から4人の男女に救援を
    求めたように侵略者達も現実世界から『儂と共に来い』と

    所謂スカウトというモノだ…

    その呼びかけに応じたのがキャサリン含めヘイホー達だった…





    そして…









        メカキャサリン「… ――ピピッ」キュルキュル…





       メカキャサリン「… ギイイイイイイイイィィィ」ギュンッッッッ!!!!







    キャサリン「来たッ!」





    自分を模した鉄屑はその世界で創られたモノ
    キャサリンが"気になっていた事"というのは……




        "火薬の匂い"だった…





    人間ではなくドラゴン族である彼女(彼?)は鼻が人一倍利く
    だから"懐かしい火薬の匂い"をずっと感じていた


    あの戦車の撃ち出す砲弾が爆散する度に立ち込める焦げ臭さから


       
       メカキャサリン「… ッッッ」ボゥッ‼


    今度はタマゴじゃない、真っ黒な砲弾それも
    クッパ軍の【マグナムキラー】級のモノが撃ち出される

    320 = 319 :



    キャサリン「ぅ、うわああああぁぁぁぁぁ!!」


    "本来なら【キラー】を打ち出すなんて機能はついていない"兵器からの
    想定外の攻撃、当然それに対抗すべく全力で迎撃を図るモノの…




      ズ ド オ オ オ オ オ オ ォォ ォ ォ ォ  ォ ォン






    キャサリン「――――――ッ」




    【キラー】砲の中でも【マグナムキラー】は元々拠点攻撃用として
    開発された超弩級の火力を誇る、それをいともたやすく落せるのは精々
    マリオブラザースくらいが良い所で…面白いくらいに当たる卵の弾雨で
     多少、速力は落ちたもの勢いを完全に殺す事はできなかった




    結果はご覧のありさま…真っ赤なリボン諸共に黒コゲになったドラゴンが
    一匹宙に舞う結果となった…





    キャサリン「ぅぐッ――――かはっ!」



    投げ出されるように宙を舞った身体は固い地面に打ち付けられ
    バスケットボールのように2、3回バウンドする…






    ――眩暈がする、吐き気もする、脚に立ち上がれるだけの力が入らない



    キャサリン(…っ、ったく身体中の骨にヒビでも入ったんじゃないのぉ‥
            もうちょっと筋トレでもしとくんだったかしらねぇ)




    「よう、カマ野郎!久しぶりだな!」


    キャサリン「…」


    「んだよ、俺の顔忘れたのか?それとも何か?今のでお陀仏か?」


    キャサリン「っさいわねぇ、クソ鼠」




    瞼を開くのも正直しんどいわぁ…、っと内心で愚痴を零しながら
    薄らと…今回のクーデター騒動に加担した男を

    そして、メカキャサリンの製作に関わったソイツを見て
    "気になっていた火薬の匂い"は揺るぎない確信になった



    キャサリン「いつから、クッパ軍に就職したのよ
                     ドン・チュルゲ……!」

    321 = 319 :



    サブコンの侵略者達がキャサリンやヘイホー達に呼びかけ、そして
    同じように現実の世界から導かれた男


    灰色の体毛と大きな丸い耳、ミミズの様にうねる尻尾
    紫色のグローブをはめた手でサングラスをクイッと上に少しあげて
    ソイツはキャサリンを見下ろす…



    チュルゲ「別にクッパ軍に就職した訳じゃねーよ
          ここ数年、俺は一度も可愛い息子共を使ってねぇ」


    チュルゲ「それがもう…退屈で退屈でよぉ
                   死にそうなくらいだったんだぜ」チュッ



    手に持った可愛い可愛い息子は日光に照らされて鈍い輝きを放つ
    丸くて黒い鉄の塊に一本の長い導火線…実にシンプルなデザインだ




    キャサリン「知ったこっちゃないわよ…で、その可愛い可愛いガラクタを
          世間様に自慢したいからテロ紛いな事でもやってんの?」




    チュルゲ「だな、丁度暇してた時に面白い話を小耳に挟んだ
           んで俺は"指揮官さん"に雇ってもらったつー訳だ」



    チュルゲ「良い経験だったぜ?クッパ軍の【キラー】とか
          設計図見せてもらったり、戦車砲に火薬つめたり…」


    チュルゲ「俺の理想の生活って奴さ」


    チュルゲ「それはそうとあのチビをよくも高跳びさせやがったなオイ」


    チュルゲ「面倒な事させやがって…平和ボケした連中が驚く顔見れっと
          思ったのによォ、あ~ちくしょう」グイッ



    キャサリン「…レディーの肩掴んでどうする気よ変態」


    チュルゲ「変態はテメェだ、テメェは此処に放置してても構わねぇが
         念の為に連れてくぜ、いざとなりゃ人質にゃあ使えっからな」



    キャサリン「クソ鼠」ボソ

    チュルゲ「うるせぇカマ野郎」






          【 キャサリン  VS メカキャサリン 】


     全く想定外かつ、キャサリン以上の火力を持つ武装での攻撃に屈し…

      キャサリンの敗北…






    キャサリン(…キノちゃん…ヨッシーちゃん達に伝えて頂戴ね…)

    322 = 319 :

    ―――
    ――

    【キノコ王国 ~国道~】


    ブロロロロロ…

    …十数年前はコンクリートで舗装された車道と言う物は存在しなかった
     だが、時代が進むにつれて近代化は進み、キノコ王国でも
    ガソリンエンジンを搭載した機械が道を走るようになった

     カートレースという催し、娯楽が世に広く出回った事もあり
    比較的裕福な市民層は貯蓄をはたいて車を購入するようになった

    さて、此処で実際に運転を試みた多くの国民が
    『でこぼこだらけの砂砂利の上は走りにくい』と王国政府に要望を出した

     国の代表として何度かカートレースに参加した経験を持つピーチ姫は
    国民の声を聴いて、確かに…と納得し



      道路の舗装工事、今までなかった"国道"という政策を実地した‥



    市民の不満の声の解消もさることながら、流通や国営バスなどの運営面を
    考えればやって損のある政策ではないと説き、政治家達を納得させた




    こうして、誕生したのがこの国道である



    ヨッシー「いやぁ~、わざわざすいませんねぇワリオさん」

    ワリオ「へっ!早い完売だったからな急ぎで原料を仕入れるだけだ」




    レース会場として工事された道とは違う車道
    中央分離帯には紫陽花が植えられていて、梅雨の時期にバスの窓から
    それを見るのを楽しむ老人には人気であるそうな…


    さて、そんな国道の右車線を一大のバイクが走り抜ける


    イエローの塗装に全長2.7m、チタンレスのマフラーは豪快な音をたて
    搭乗者はゴーグル付きのヘルメット着用でワイドハンドルを握り
    お世辞にも長いと言えない脚をペダルに乗せて走るのであった


    ヨッシー「今さらですけど僕達交通違反じゃないですかねー」


    ワリオ「あぁん?良いんだよッ!
         どうせニケツなんざ誰だってやってんだろうしよォ」


    ワリオ「それより事故らねぇように捕まってろよ!」

    ヨッシー「はいはい」



    フルーツジュースを販売していた彼らは
    原料となる果樹の買い出しに向かっていた、本日は雲一つ無い日本晴れ
    降り注ぐ日光はさながら真夏日の酷暑に匹敵する暑さで思いのほか
    バカ売れしたという訳だ


    ヨッシー「しっかし、やっぱりワリオさんはツンデレですねぇ
         原料の買い出しと称して交通事故にあったキノピオ君の無事を
          確認しようとするんですもん」


    ワリオ「うるせー!そんなじゃねぇっつってんだろォ!!!」

    ヨッシー「はいはい…――おや?」

    323 = 319 :



    ワリオ「ったく…国道の途中から車線変更すりゃ近道になる…
         たまたまだ、偶然此処を通るから
            様子見ついでにからかってやろうとだな…」





    ヨッシー「何か聴こえませんか?」






    ワリオ「あぁ?」







    ―――――――ン







    ヨッシー「何か…こう、風を切るような音…いや、これは…」










    ―――――――――ゥゥゥゥゥゥン…






          ヨッシー「これは…"落下音"ですかね?」






    ―――――ヒュウウウウウウウウウウゥゥゥゥン!





    ワリオ「!?!?ななななな、なんだありゃあっ!?
                    なんか落ちてくるぞオイ!?」
















    キノピオ(onタマゴ)「ワリオさーーーん!!ヨッシーさぁぁぁん!!」

    324 = 319 :

    *********************************


               今回は此処まで!



     どうでもいい補足:【ワリオバイク】

     メイドインワリオに出て来るあのバイク、スマブラでも乗ってたりする
     任天堂ホームページで調べて見ましたが製作者曰く
     ワリオは短足で腕も長くないから身体のサイズに合わせた
     バイクを創るのが非常に難しかったとかなんとか…

    *********************************

    325 :

    ピーチ有能説

    326 :

    乙です

    ドンチュー懐かしい

    327 :


    マリオの世界は実に奥が深いな…

    328 :

    見事なツンデレw
    しかしキャサリンが…

    乙乙

    329 :

    USAシリーズ初出のキャラで最近のマリオシリーズにも出てるのはヘイホー系統とキャサリンぐらいだろうか

    330 :

    サンボも一応USA出身

    アメリカでマリオ2(USA)発売→日本でマリオワールド発売→日本でマリオUSA発売

    の順番だから最初に出たのはUSAってことになる

    332 :

    もうすぐだな

    333 :

    *********************************


        長らくお待たせ致しました…明日10月21日再開します


    *********************************

    334 :

    待ってた

    335 :

    まってた

    336 :

    楽しみに待ってます

    337 :

    なんか面白そうなスレかと思ったらげぇむの作者だっただと…?なるほど後書きにヒントは隠れていたな。面白い

    338 :



     僅かな…本当に僅かな"刻"が過ぎ去っていった
    彼らが機体の心臓部に熱を灯し走り出しどれ程経っただろうか

     開幕当時は満載だった化石燃料もその減り具合から
    どれだけの排出量で走り続けたか、長距離運転手なら想像に難しくない





    マリオ「…?きのせいか?」チラッ



    岩、岩、岩…見渡す限りが全て無骨と言って世界
    峠のトンネルから飛び出したトップの視界はずっと草木一本生えない
    峡谷<キャニオン>を走り続けていた


    人工的に拓かれた道、アスファルトの黒と中央に見える一本の白線
    それ以外は焦げ茶色の無機質な岩、後は精々空の青さくらいが見えるモノ



     人工的な建物は全く無く、あえて言うなら
    今彼らの走る道そのものが人工物と呼べる
    それ以外は自然が創造した芸術的な岩の表面だ
     長い年月を雨風が砂塵の一粒一粒を削った至高の一品









    マリオが視線を周囲にちらつかせたのは何も
            芸術を堪能したいと思ったからではない







    "英雄"の…彼の潜在的に"眠りつづけている"超人的な身体能力が…っ!

    彼の聴覚が遠くで"爆発音"のようなモノを感じ取ったからである!





    マリオ「…いかんいかん、集中せねば!」グッ



    つい先ほども慢心こそが最大の敵だと彼は思い出した
    此処で如何に2位、3位と距離を離したとて顔を背けるのは
     今戦っている相手への不敬でもある、そう思いハンドルを強く握る








    ワルイージ (ッん畜生がッ!!本当に何の仕掛けもねぇのかよ!!
              あのマシンはよォ!!!!!)



    紫のイメージカラーは前方を走る、赤を見つめて心中で悪態つく
    彼は虎の子である加速装置を使うタイミングを見計らっていたが‥


    ワルイージ(…野郎、まるで隙を見せやがらねェ…!)

    339 = 338 :



    先述した通り、ワルイージが特注でチェーンナップした加速装置は
    【ダッシュキノコ】3つ分に相当する超加速を発揮する…ッ!


     だが…これは一時的にエンジンを暴走させる諸刃の剣

     この曲がりくねった道で後先も考えずに使おうモノなら
    1位の横をぶち抜けるどころかガードレールをぶち抜けて谷底行きだ

    如何に命知らずな彼とてそんなアホはやらかさない

    彼の夢は対抗心を燃やすマリオブラザーズに自身の優位性を見せつける事




    表彰台の天辺で自分より低い位置で悔しそうな顔する兄弟を見下しながら
    金ぴかトロフィーに口づけする事…



    粉々になった機体の残骸に埋もれながら硬い地面とキスする事では無い…




    ワルイージ(しかも、【ダッシュキノコ】を普通に使うよりも燃費が悪ぃ
           通常の4倍は燃料を消費しちまう…)



    何度も連続して使用して、エンジンがお釈迦にならずとも
    この一台だけが燃料切れでゴールテープを切れませんでした!なんて事も
    有り得るのだ…




    だからこそ、十二分に性能を発揮できるタイミングを計りたいのだが

    目の前の"赤"は見事な走行テクニックでそれを阻止する…!



    相手は此方の切り札が加速装置とは知らないだろうが
    もしかしたら何処かで予測…あるいは直感的に感じ取っているのだろう

    だから直線状の道に出られそうな時でさえ
    ワルイージの加速が殺されるような走り方をするのだ…ッ!







    日進月歩、そんなやり取りをする"赤"と"紫"を…"緑"は不快に思った



    そのやり取りは正しく"真のライバル"と呼べる漢同士の戦い‥ッ



    英雄…マリオとその位置で戦うべきは顎長男ではなく自分だっただろう!
    そんな怒りを3位のルイージは思わされた



    ルイージ「…くっ!僕じゃ足元にすら及ばないっていうのかッ!」


    ご自慢の機体はマフラーからCO2と僅かな水を排出する…
    まるで彼の悔恨の情を代弁し涙するようにも思えてくる



    ルイージ「…情けないのはドライバーの腕そのもの、か…っ!」


    オヤ・マー博士…が特別に造った機体を生かせぬまま、終わるのか?
    それを想い、ネガティブな彼が口からポツリと出した言葉

    340 = 338 :







     オヤ・マー『フェッ、フェッ、フェッ!
             しかし君はいつだって謙虚じゃのう?』




      ルイージ『謙虚?僕がですか?』




     オヤ・マー『そうじゃ、君は自分を過少評価し過ぎ取る…』フム



     オヤ・マー『君はいつだって【永遠の2番手】【緑の日陰者】
            そう呼ばれても怒る事無く、それを甘んじておる』



      ルイージ『はははっ、まぁ事実ですよ…!
                実際僕ぁ兄さんと比べれば――』


























            オヤ・マー『それじゃよ…』









     オヤ・マー『何が "兄さんと比べれば" なんじゃ?ん?』




     オヤ・マー『…わしはのぅ、ご覧のとおり研究第一の学者馬鹿じゃ』


    オヤ・マー『じゃから、君とあのお化け騒動で初めて出会うまで
          君ら"英雄兄弟"の活躍を知らんかったわい!』フェッフェッフェッ!


     オヤ・マー『新聞も読まずに日々研究じゃからなぁ!』



     オヤ・マー『…じゃからの、わしは
              "捕まった兄を助けに来た勇敢な君"しか知らん』

    341 = 338 :




     オヤ・マー『世間一般ではお兄さんの方が取り上げられとるよ』



     オヤ・マー『新聞の一面で写真に大きく映るのはいつも赤い帽子の彼』


     オヤ・マー『君はいつだってその隣で小さく映る、目立たないような』






     オヤ・マー『陰口のようで言いたくないが‥国民の評判も
             お兄さんと比べれば"頼りない"、"影が薄い"と言う』


     オヤ・マー『じゃから思うのじゃよ…皆
             本当に君を理解しとるか?とのぅ…』フェッフェッフェッ!





      ルイージ『…博士』




     オヤ・マー『マリオくんがキングテレサに捕まり
             絵の中に閉じ込められた、あの事件を知る人物は』

     オヤ・マー『わしと君、そして当のマリオくん…
              あ、後キノピオ君じゃな、あの女の子にモテとる』





     オヤ・マー『…"無敵の英雄"を救った、"それ以上の英雄"…
              新聞にもニュースでも報道されない
             わしが初めて出会った"英雄兄弟"は君じゃ』













     オヤ・マー『本当の君はお兄さんより劣った人間なんかじゃない』

     オヤ・マー『君は "強く勇敢で優しい人間" なんじゃよ』

     オヤ・マー『本当なら一対一で戦えば十分お兄さんと互角…
            いや、もしかしたらそれ以上かもしれんのじゃ』




      ルイージ『買いかぶりすぎですよ…』



     オヤ・マー『…君が、そういうのなら多くは言わん
             じゃが君は心の中で思うとるじゃろう?
            いつかは兄さんを越えたい、強くなりたい、と…』






     オヤ・マー『自信を持て、君は勝てる人間なんだ』

    342 = 338 :



    BUROOOOOOOOOOO O O !  !  !   !



    渓谷<キャニオン>に3台のエンジン音が響く…

    ルイージは…今、自分が搭乗している機体を
    手掛けてくれた老人の激励を思い出していた




    ルイージ「…博士、僕は…」




    ――フェッフェッフェッ!
        君の機体にはあのバキューム同様の特別機能がある…!



    ―――バキューム…の事は君がよく知っとるじゃろう?
                じゃから、使い方はあえて言わん
                    さぁ!今日はレース開催日じゃ!






    ―――存分に暴れて行け!









    ルイージ「……ごめん」



    ルイージ「どうも僕はネガティブで
          いつも悪い方悪い方に考えちゃうんだ」







    ルイージ「こんなにも最高の機体に乗ってるのに…
          なのにドライバーの僕がこれじゃあ、悪いよな…っ!!」









     ルイージ「博士…僕は…あえて!あえて!
           あなたの特別機能は使いません!実力で倒しますッ!」






    このレースでは…!この試合では決して兄に特別な何かでは勝たないッ!

    本当の自分だけで勝負するんだ!!

    ルイージは消えかけた闘志を再び燃やしだしたッ!

    343 = 338 :


















              ウィン…!  …ウィン!









    ――それは過去からの贈り物だった









    マリオ(…ん?)

    ワルイージ(あん?なんだぁ、突然空が暗くなりやがったぞ?)


    ルイージ(?今日の天気予報じゃ雨は降らない筈…?)




    走路が濡れているか乾いているか、それもドライバーとして
    重要な判断基準だ

    故に彼ら3人は当然テレビの前で降水確率は確認していた

    全国的な晴れ模様…、多少外れることはあろうと
    空気に湿った匂いも混じらず、雲の流れも悪くない

    そんな天候だった





    ワルイージ「!?!?!?!お、オイ!ありゃあ何の冗談だっ!?」




     日光を遮るのは白雲では無かった
    人工物など一切無い、無骨な岩の芸術品しかない世界
     そこで見たメタリックな人工物が…青空を切り裂くように飛んでいたのだ











          ゲドンコ星人「「「ゲヒャヒャヒャヒャヒャ…ッ!」」」



    344 = 338 :

    *********************************


                今回は此処まで!


     ルイージはもっと評価されても良いと思うの…

     真面目な話【ルイージマンション】で初対面のオヤ・マー博士から見て
     捕まったマリオより、それを難なく救助したルイージの方が凄い"漢"と
     思ってるんじゃないだろうか… 


     ※【マリオ&ルイージRPG2】で会ってるけど出会いを忘れてる模様

    *********************************

    345 :

    おつおつ

    346 :

    影が薄くても見てくれてる人がいるってのは嬉しいことだ…
    でもレースはここまでだな!
    マリオの記憶はどうなるか

    347 :

    キャラ一人一人に芯の通った信念があって非常にカッコいい

    350 :

    ナイス


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