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元スレ鳴上「月光館学園か」有里「八十稲羽?」
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陽介「天城と二人っきりとかほっといていいのかよ」
千枝「はぁ?何で?」
陽介「……まぁいいや。俺ぁ帰るぜー、あとごゆっくりー」
有里「またね」
千枝「あ、私も帰るね。また明日」
雪子「うん、またね……それじゃ、よろしくお願いします。先生」
有里「うむ、じゃあちょっと適当にやってみてよ」
>……。
有里「そうそう。それでこっちをこう」
雪子「あ、こう?」
有里「うん。そうそう。天城さん、結構いいセンスしてるね」
雪子「そうかな。……ほんと言うと、用事ってこれだけじゃないんだよね」
有里「ん?」
雪子「お礼言わなきゃって思って。千枝とのこと」
有里「……ああ」
>昨日の土産話って、やっぱりそうだったのか。
雪子「ちゃんと聞いてくれたんだって、千枝言ってたよ」
有里「まぁ、ね。お礼を言われるような事じゃないと思うけど」
雪子「でも、ありがとう。言いたいから言うの」
有里「……結局、保留にしただけだけどね」
雪子「有里君の事だから、気付いてると思うけど……千枝ね、最近お化粧始めたんだよ」
有里「ああ、そうみたいだね」
雪子「何でだと思う?」
有里「うーん、何で?」
雪子「女の子らしくなるんだって。誰の為かは教えてくれないけど」
有里「……へぇ」
千枝「はぁ?何で?」
陽介「……まぁいいや。俺ぁ帰るぜー、あとごゆっくりー」
有里「またね」
千枝「あ、私も帰るね。また明日」
雪子「うん、またね……それじゃ、よろしくお願いします。先生」
有里「うむ、じゃあちょっと適当にやってみてよ」
>……。
有里「そうそう。それでこっちをこう」
雪子「あ、こう?」
有里「うん。そうそう。天城さん、結構いいセンスしてるね」
雪子「そうかな。……ほんと言うと、用事ってこれだけじゃないんだよね」
有里「ん?」
雪子「お礼言わなきゃって思って。千枝とのこと」
有里「……ああ」
>昨日の土産話って、やっぱりそうだったのか。
雪子「ちゃんと聞いてくれたんだって、千枝言ってたよ」
有里「まぁ、ね。お礼を言われるような事じゃないと思うけど」
雪子「でも、ありがとう。言いたいから言うの」
有里「……結局、保留にしただけだけどね」
雪子「有里君の事だから、気付いてると思うけど……千枝ね、最近お化粧始めたんだよ」
有里「ああ、そうみたいだね」
雪子「何でだと思う?」
有里「うーん、何で?」
雪子「女の子らしくなるんだって。誰の為かは教えてくれないけど」
有里「……へぇ」
雪子「私が千枝の一番いいなって思う時って、何にでもまっすぐ頑張ってる時なの。だから、それを見せてくれてありがとうって事で」
有里「そっか。それは僕も何となくわかる」
>天城さんは微笑んだ。
雪子「さて、と。この本、借りていいかな?私もちょっと家でやってみたいの」
有里「ん、どうぞ。返すのはいつでもいいから」
雪子「うん、ありがとう。あんまり一緒に居ると千枝に怒られちゃうかもしれないし」
有里「そんな事気にするタイプには見えないけど」
雪子「これからわかるよ、きっと。あの子ってああ見えて……ふふ。じゃあ、また明日ね」
有里「うん、また明日」
>ああ見えて、何なんだろうか。
有里「……刺されないように、いや、蹴られないようにしないとな」
>天城さんと話をした……。
>なんだか、知らない間に評価が上がっているようだ。
>『No.18 月 天城雪子』のランクが4になった。
【2012/5/17(木) 晴れ 放課後 月光館学園】
美奈子「悠ー、ねーねー悠ー」
>授業が終わった途端、美奈子に後ろから抱きつかれた。
鳴上「ちょ、何なんだ一体」
美奈子「だってさー最近悠全然構ってくれないじゃーん。ていうか避けてるじゃーん。なんでよー」
>……山岸さんとの事を、美奈子のせいだと考えているから、だとは言えないだろう。
>というか、わかっている。美奈子のせいじゃないんだ。
>……仕方ない。
鳴上「避けてなんかないよ。ただタイミングが合わなかっただけだ」
>このまま避け続けていてもどうしようもない。
>なにせクラスはおろか住んでいる場所まで同じなんだから。
美奈子「ほんとにー?じゃあ、今日暇?」
鳴上「予定は無いけど、どうかしたのか」
美奈子「今日さー美鶴先輩とお出かけする予定なんだけど、悠も付き合ってよ」
鳴上「何で俺が?」
美奈子「いーじゃん。嫌なの?」
鳴上「そりゃ、構いはしないが……桐条さんはいいのか?」
美奈子「私の見立てでは多分大丈夫だと思うんだけど……」
鳴上「見立てって……」
>美奈子はにっかりと笑う。
>全く元気の良い事だ……。
有里「そっか。それは僕も何となくわかる」
>天城さんは微笑んだ。
雪子「さて、と。この本、借りていいかな?私もちょっと家でやってみたいの」
有里「ん、どうぞ。返すのはいつでもいいから」
雪子「うん、ありがとう。あんまり一緒に居ると千枝に怒られちゃうかもしれないし」
有里「そんな事気にするタイプには見えないけど」
雪子「これからわかるよ、きっと。あの子ってああ見えて……ふふ。じゃあ、また明日ね」
有里「うん、また明日」
>ああ見えて、何なんだろうか。
有里「……刺されないように、いや、蹴られないようにしないとな」
>天城さんと話をした……。
>なんだか、知らない間に評価が上がっているようだ。
>『No.18 月 天城雪子』のランクが4になった。
【2012/5/17(木) 晴れ 放課後 月光館学園】
美奈子「悠ー、ねーねー悠ー」
>授業が終わった途端、美奈子に後ろから抱きつかれた。
鳴上「ちょ、何なんだ一体」
美奈子「だってさー最近悠全然構ってくれないじゃーん。ていうか避けてるじゃーん。なんでよー」
>……山岸さんとの事を、美奈子のせいだと考えているから、だとは言えないだろう。
>というか、わかっている。美奈子のせいじゃないんだ。
>……仕方ない。
鳴上「避けてなんかないよ。ただタイミングが合わなかっただけだ」
>このまま避け続けていてもどうしようもない。
>なにせクラスはおろか住んでいる場所まで同じなんだから。
美奈子「ほんとにー?じゃあ、今日暇?」
鳴上「予定は無いけど、どうかしたのか」
美奈子「今日さー美鶴先輩とお出かけする予定なんだけど、悠も付き合ってよ」
鳴上「何で俺が?」
美奈子「いーじゃん。嫌なの?」
鳴上「そりゃ、構いはしないが……桐条さんはいいのか?」
美奈子「私の見立てでは多分大丈夫だと思うんだけど……」
鳴上「見立てって……」
>美奈子はにっかりと笑う。
>全く元気の良い事だ……。
【ポロニアンモール】
美奈子「あ、いたいた!おーい美鶴せんぱーい!」
>声に気がついて、桐条さんがこっちを向く。
>どうやら俺の存在にも気がついたようだ。
美鶴「鳴上、お前が何故ここにいる」
鳴上「それが、美奈子に誘われまして。出掛けるって、どこに行くんですか?」
美奈子「カラオケ」
鳴上「カラオケ?」
>……何故か、桐条さんは恥ずかしそうにしている。
美奈子「美鶴先輩って、カラオケ行ったことないんだって。で、この前私達がカラオケ行ったんだよって話をしたら」
鳴上「ああ、興味を持ったと」
美鶴「わ、悪いか!」
>顔が真っ赤だ。
美奈子「人数多いほうが楽しいかなって思って悠連れてきたんですけど、駄目でした?」
美鶴「いや、駄目というか……歌っているのを聞かれるのが少し……」
鳴上「なんだったら帰りますよ、俺」
美鶴「い、いや、帰らなくてもいい。……そうだな、一緒に行こう。わざわざ来てもらったし」
美奈子「ね、言ったでしょ。大丈夫だって」
>美奈子は何故か自慢げだ……。
>しかし、桐条さんの歌か……正直、気になる。
鳴上「なら、行きましょうか。そんな恥ずかしがるような事でもないですよ」
美鶴「う、うん。まぁそうか。行こう」
>……。
美鶴「思ったより狭いんだな。それに、他の部屋の声も結構聞こえる……ということは、私が歌ったのも聞こえるということか」
美奈子「みんな自分達が歌ってるのしか気にしてませんって。ほらほら、曲決めちゃってくださいよ!」
美鶴「わ、私からか!?私は初心者だし、君達から歌わないか?」
鳴上「カラオケに初心者も何もありませんって。さ、どうぞ」
美鶴「しかしだな……」
美奈子「先輩の歌聞きたーい。ね?悠もそうだよね?」
鳴上「確かに、かなり気になるな」
美鶴「二人して……わかった、これもまた戦いだ……」
美奈子「いや、戦いではないですけど」
鳴上「どんだけカラオケに真剣なんだ」
美鶴「ええと、これを押せばいいのか。よし、と」
美奈子「すごい上手い……びっくりするくらい上手いんだけど……」
鳴上「演歌……」
美鶴「ふぅ、思ったより気持ちの良いものだな。こうして大きな声で歌うというのは……」
美奈子「先輩、演歌好きなんですか?」
美鶴「な、なんだ。変か?」
鳴上「いや、何故か妙にマッチしますけど」
美奈子「今度和服で歌ってくださいよ」
鳴上「俺もみたい」
美鶴「なんだ、何故だ。いいだろう、何を歌っても……」
>桐条さんはまた顔を真っ赤にしている。
>この人、厳しそうに見えてからかうと面白いな。
美奈子「今、美鶴先輩ってああ見えてからかうと面白いなって思ったでしょ」
鳴上「なんでわかっ……」
美鶴「そうなのか?」
鳴上「思ってません!思ってませんから!」
>……。
美奈子「はー楽しかった!どうだった、先輩?」
美鶴「うん、楽しかった。また来たいな」
鳴上「良ければまた誘っていいですか?」
美奈子「そんでからかうんでしょ?」
美鶴「からかうのは許可できないが、誘ってくれればいつでも付き合うぞ。今日はありがとう」
美奈子「いいってことよ!そんじゃ帰りましょっか」
鳴上「そうだな。あなたとー」
美奈子「ゆきーたぁいー」
鳴上・美奈子「天城ー越ぉえ~」
美鶴「やめてくれ……」
>三人でカラオケに行った。
>『No.03 女帝 桐条美鶴』のランクが5になった。
鳴上「ん?」
美鶴「どうした、鳴上」
鳴上「今何か、カチって音が……気のせいかな」
美鶴「私には何も聞こえなかったがな……」
鳴上「そうですか。じゃあ多分気のせいだと思います」
>……?
鳴上「演歌……」
美鶴「ふぅ、思ったより気持ちの良いものだな。こうして大きな声で歌うというのは……」
美奈子「先輩、演歌好きなんですか?」
美鶴「な、なんだ。変か?」
鳴上「いや、何故か妙にマッチしますけど」
美奈子「今度和服で歌ってくださいよ」
鳴上「俺もみたい」
美鶴「なんだ、何故だ。いいだろう、何を歌っても……」
>桐条さんはまた顔を真っ赤にしている。
>この人、厳しそうに見えてからかうと面白いな。
美奈子「今、美鶴先輩ってああ見えてからかうと面白いなって思ったでしょ」
鳴上「なんでわかっ……」
美鶴「そうなのか?」
鳴上「思ってません!思ってませんから!」
>……。
美奈子「はー楽しかった!どうだった、先輩?」
美鶴「うん、楽しかった。また来たいな」
鳴上「良ければまた誘っていいですか?」
美奈子「そんでからかうんでしょ?」
美鶴「からかうのは許可できないが、誘ってくれればいつでも付き合うぞ。今日はありがとう」
美奈子「いいってことよ!そんじゃ帰りましょっか」
鳴上「そうだな。あなたとー」
美奈子「ゆきーたぁいー」
鳴上・美奈子「天城ー越ぉえ~」
美鶴「やめてくれ……」
>三人でカラオケに行った。
>『No.03 女帝 桐条美鶴』のランクが5になった。
鳴上「ん?」
美鶴「どうした、鳴上」
鳴上「今何か、カチって音が……気のせいかな」
美鶴「私には何も聞こえなかったがな……」
鳴上「そうですか。じゃあ多分気のせいだと思います」
>……?
【2012/5/18(金) 晴れ 放課後 八十神高校】
陽介「あっりさっとくーん!あっそびっましょー!」
有里「隣の席で大声を出す必要性がわからない」
陽介「悪い悪い、ノリでつい。いやさ、最近お前女子に取られっ放しだったからよ。たまには男同士遊ぼうぜぇ?」
有里「まぁ、それはいいんだけど。何するの?」
陽介「特に決めてない!」
>帰り支度をしよう。
陽介「ああ、待って!待って帰らないで!何か考える!考えるから!」
有里「冗談。まぁ別になんでも構いはしないんだけど」
陽介「あー、そうだな。……駄目だ、なんもおもいつかねー。とりあえず商店街行こうぜ」
有里「了解。行こうか」
>陽介と商店街へ行こう。
【商店街】
陽介「ビフテキ食う?」
有里「いいね。おごり?」
陽介「しゃーねーな……」
>ビフテキ串……これ、本当に牛肉なんだろうか?
有里「で、本当の所なんで誘ったの?」
陽介「だから、たまにゃ遊びてえなぁって思って」
>陽介の目を見る。
陽介「……いや、聞きたい事がありましてですね」
有里「最初からそう言えばいいのに。何?」
陽介「まぁたいした話じゃねえっつーか、なんつーか。えーと……」
>珍しく言いよどんでいる。
>何か深刻な相談だろうか。
有里「何かあったの?僕でよければ聞くよ。陽介は前に僕の悩みも聞いてくれたしね」
陽介「いやぁ、そうじゃねんだ。そうじゃねんだけど……」
>陽介はどうにも所在無さげにしている。
>そんなに深刻な悩みが……?
有里「陽介。僕は君のどんな悩みでも真剣に聞く。それが君に対する信頼の証だと思ってくれていい。君が悩んでいる事をなんとかしてあげたいんだ。正直に、話してくれないか」
陽介「あー……わかった、聞くぜ。あのぉ……よ」
>陽介の喉が動いた。
>唾を飲んだようだ。
>相談するだけでそんなに緊張するような悩みなのか……。
陽介「里中と、どこまで行ったの?」
>……帰ろうかな。
陽介「あ!あー!笑わねえっつったのにこいつ!」
有里「笑ってない。ていうか笑えない。え、本当にそれが質問?」
陽介「深刻な話だろーが!それ次第じゃ扱いも変わってくるしよ!気遣うでしょーが!」
有里「いや、気は遣わなくて良い。というか、どこまでも行ってないから。そこから勘違いだから」
陽介「そうなの!?」
有里「そうなんだよ。別に何もしてないから。そもそも付き合ってないし」
>陽介は安心したようにため息をついた。
>あれ、もしかして……。
有里「陽介、千枝の事好きなの?」
陽介「は?いやそれは無いんだけど。単に置いていかれたかと思ってよ」
有里「ああ、夏休み開けたら友達が何故か余裕綽々だった時の気持ちだね」
陽介「まぁそんな感じ。何も無いならいいわ。ふぅー焦ったぜ」
有里「陽介って常にそういう事考えてるの?」
陽介「うわ、お前そんな顔で友人を見るかね。いや、だってよお」
>陽介の相談に真剣になる事は今後無いかもしれない。
>まぁ、その不安は同じ男子高校生としてすごくよく……
>あ、あんまりわからないな。
陽介「ん?じゃああの話って何だったんだ?」
有里「あの話?」
陽介「おー。クラスのヤツが、有里と里中が鮫川でき、キスしてたって話が……」
有里「……?あ」
陽介「やっぱ心当たりあんのか!やったのか!?どうなんだ!」
有里「やったというか、やられた……のかな?」
陽介「なにそれどういうことぉ!?」
有里「いや、僕寝てたからもしかしたらその間にって思って」
陽介「いやー聞きたくなかった!聞かなきゃ良かった!いやー!」
陽介「あー……わかった、聞くぜ。あのぉ……よ」
>陽介の喉が動いた。
>唾を飲んだようだ。
>相談するだけでそんなに緊張するような悩みなのか……。
陽介「里中と、どこまで行ったの?」
>……帰ろうかな。
陽介「あ!あー!笑わねえっつったのにこいつ!」
有里「笑ってない。ていうか笑えない。え、本当にそれが質問?」
陽介「深刻な話だろーが!それ次第じゃ扱いも変わってくるしよ!気遣うでしょーが!」
有里「いや、気は遣わなくて良い。というか、どこまでも行ってないから。そこから勘違いだから」
陽介「そうなの!?」
有里「そうなんだよ。別に何もしてないから。そもそも付き合ってないし」
>陽介は安心したようにため息をついた。
>あれ、もしかして……。
有里「陽介、千枝の事好きなの?」
陽介「は?いやそれは無いんだけど。単に置いていかれたかと思ってよ」
有里「ああ、夏休み開けたら友達が何故か余裕綽々だった時の気持ちだね」
陽介「まぁそんな感じ。何も無いならいいわ。ふぅー焦ったぜ」
有里「陽介って常にそういう事考えてるの?」
陽介「うわ、お前そんな顔で友人を見るかね。いや、だってよお」
>陽介の相談に真剣になる事は今後無いかもしれない。
>まぁ、その不安は同じ男子高校生としてすごくよく……
>あ、あんまりわからないな。
陽介「ん?じゃああの話って何だったんだ?」
有里「あの話?」
陽介「おー。クラスのヤツが、有里と里中が鮫川でき、キスしてたって話が……」
有里「……?あ」
陽介「やっぱ心当たりあんのか!やったのか!?どうなんだ!」
有里「やったというか、やられた……のかな?」
陽介「なにそれどういうことぉ!?」
有里「いや、僕寝てたからもしかしたらその間にって思って」
陽介「いやー聞きたくなかった!聞かなきゃ良かった!いやー!」
>陽介は甲高い声で悲鳴をあげている。
有里「落ち着け」
陽介「それお前の台詞じゃなくね?……まぁ、いいや。お前には覚えないんだろ?じゃあまだしてないかもしれないし」
有里「そんなに重要な事なのかな……」
陽介「いや重要だろ。まず里中があいつ以外になびくってのも信じ難い話なんだよ」
有里「あいつって、悠?」
陽介「そ、そ。あいつ自身は全く自覚してなかったけどな」
有里「へぇ……やっぱり」
陽介「お前は自覚あるっぽいからその分マシっちゃマシか。自覚なしに攻略されてってるのに気付いた時は愕然としたもんだぜ俺ぁ」
有里「辛かったね……」
陽介「おう……」
>何だかよくわからないが、陽介に信頼されているようだ。
>『No.19 太陽 花村陽介』のランクが5になった。
有里「……ん、あれ?」
陽介「あん?どうしたよ?」
有里「陽介、今の聞こえなかった?」
陽介「今のって、何が?」
有里「いや、何かカチッって音……何かが嵌ったみたいな」
陽介「いや、聞こえなかったな。どうかしたんかよ?」
有里「聞こえなかったならいい。多分、気のせいだと思う」
>……?
【2012/5/19(土) 晴れ 巌戸台分寮】
>コンコン。
>軽いノックで目が覚めた。
鳴上「おはようございます」
美鶴「寝ていたのか。おはよう。少し、話がある。そのままでいいから聞いてくれるか」
>ノックしたのは桐条さんだったようだ。
鳴上「何の話でしょうか」
美鶴「君が言っていた、掲示板の話だ」
>噂が本当になる掲示板……というかスレッド。
>続報があったのだろうか。
鳴上「何かあったんですか?」
美鶴「次の段階とやらが、具体的に書かれていた。と言っても、良くわからないのだが……」
鳴上「良くわからない?」
有里「落ち着け」
陽介「それお前の台詞じゃなくね?……まぁ、いいや。お前には覚えないんだろ?じゃあまだしてないかもしれないし」
有里「そんなに重要な事なのかな……」
陽介「いや重要だろ。まず里中があいつ以外になびくってのも信じ難い話なんだよ」
有里「あいつって、悠?」
陽介「そ、そ。あいつ自身は全く自覚してなかったけどな」
有里「へぇ……やっぱり」
陽介「お前は自覚あるっぽいからその分マシっちゃマシか。自覚なしに攻略されてってるのに気付いた時は愕然としたもんだぜ俺ぁ」
有里「辛かったね……」
陽介「おう……」
>何だかよくわからないが、陽介に信頼されているようだ。
>『No.19 太陽 花村陽介』のランクが5になった。
有里「……ん、あれ?」
陽介「あん?どうしたよ?」
有里「陽介、今の聞こえなかった?」
陽介「今のって、何が?」
有里「いや、何かカチッって音……何かが嵌ったみたいな」
陽介「いや、聞こえなかったな。どうかしたんかよ?」
有里「聞こえなかったならいい。多分、気のせいだと思う」
>……?
【2012/5/19(土) 晴れ 巌戸台分寮】
>コンコン。
>軽いノックで目が覚めた。
鳴上「おはようございます」
美鶴「寝ていたのか。おはよう。少し、話がある。そのままでいいから聞いてくれるか」
>ノックしたのは桐条さんだったようだ。
鳴上「何の話でしょうか」
美鶴「君が言っていた、掲示板の話だ」
>噂が本当になる掲示板……というかスレッド。
>続報があったのだろうか。
鳴上「何かあったんですか?」
美鶴「次の段階とやらが、具体的に書かれていた。と言っても、良くわからないのだが……」
鳴上「良くわからない?」
美鶴「ああ。次は『入れ替わり』だそうだ。テレビの中と外、それが入れ替わる……というのが定説らしい」
>入れ替わり……?
鳴上「テレビの中と外が入れ替わるって事は……こっちの世界が、テレビの中に入るって事でしょうか?」
美鶴「わからない。実際、ただの噂でしかないしな……この先どうなるかは、未だ不明だ」
鳴上「……例えば、こっちの世界にシャドウが出るようになる、とか」
美鶴「かもしれない。そう思って山岸に探らせてみようとしたんだが……」
>桐条さんは何故か言いよどんでいる。
鳴上「山岸さんがどうかしたんですか?」
美鶴「いや、まぁ、それは気にするな。君のせいじゃない。とにかく、現状何か起こったというわけではないが、一応報告をと思ってな。じゃあ、私はこれで」
鳴上「あ、ちょ……何か、あったんだな」
>俺のせいじゃない?
>……多分、そんな訳は無い。
鳴上「山岸さん、今何をしてるだろう」
>やっぱり、謝らないと……。
【2012/5/19(土) 晴れ 商店街】
>完二に会いに商店街に来た。
>あみぐるみの作り方指南をするためだ。
完二「あ、先輩ちっス。今日はよろしくお願いしゃっス!」
有里「うん。ええと、で、何が知りたいのかな」
完二「あー、ここんとこなんスけど、これ、俺がやるとどうしても綺麗に揃わなくて」
有里「ああ、そこはね……」
>……。
完二「はぁー、たいしたモンっスね。どうやったらこんなやり方出てくるんスか」
有里「うーん、どうやったらというか、自然に?こう、何となく」
完二「いや勝てねっス。お見逸れしやした!」
>どうやら完二に一目置かれたようだ。
有里「まぁ、我流だから何もかも綺麗にってわけにはいかないけどね」
完二「我流だからすげェんスよ。誰かがやった事やるだけだったら簡単じゃないスか」
有里「そうでも無いと思うけど……?」
>視界の端に、何かが走った。
完二「ん?なんスか?」
有里「いや、なんでもない。ええと、それでここなんだけど」
完二「あ、はい。えーと、一回折り返して……」
有里「ああ、そうじゃなくてこっちから回した方が後で綺麗になるみたいだよ」
完二「はぁ~なるほど。いや奥深いっスね」
>入れ替わり……?
鳴上「テレビの中と外が入れ替わるって事は……こっちの世界が、テレビの中に入るって事でしょうか?」
美鶴「わからない。実際、ただの噂でしかないしな……この先どうなるかは、未だ不明だ」
鳴上「……例えば、こっちの世界にシャドウが出るようになる、とか」
美鶴「かもしれない。そう思って山岸に探らせてみようとしたんだが……」
>桐条さんは何故か言いよどんでいる。
鳴上「山岸さんがどうかしたんですか?」
美鶴「いや、まぁ、それは気にするな。君のせいじゃない。とにかく、現状何か起こったというわけではないが、一応報告をと思ってな。じゃあ、私はこれで」
鳴上「あ、ちょ……何か、あったんだな」
>俺のせいじゃない?
>……多分、そんな訳は無い。
鳴上「山岸さん、今何をしてるだろう」
>やっぱり、謝らないと……。
【2012/5/19(土) 晴れ 商店街】
>完二に会いに商店街に来た。
>あみぐるみの作り方指南をするためだ。
完二「あ、先輩ちっス。今日はよろしくお願いしゃっス!」
有里「うん。ええと、で、何が知りたいのかな」
完二「あー、ここんとこなんスけど、これ、俺がやるとどうしても綺麗に揃わなくて」
有里「ああ、そこはね……」
>……。
完二「はぁー、たいしたモンっスね。どうやったらこんなやり方出てくるんスか」
有里「うーん、どうやったらというか、自然に?こう、何となく」
完二「いや勝てねっス。お見逸れしやした!」
>どうやら完二に一目置かれたようだ。
有里「まぁ、我流だから何もかも綺麗にってわけにはいかないけどね」
完二「我流だからすげェんスよ。誰かがやった事やるだけだったら簡単じゃないスか」
有里「そうでも無いと思うけど……?」
>視界の端に、何かが走った。
完二「ん?なんスか?」
有里「いや、なんでもない。ええと、それでここなんだけど」
完二「あ、はい。えーと、一回折り返して……」
有里「ああ、そうじゃなくてこっちから回した方が後で綺麗になるみたいだよ」
完二「はぁ~なるほど。いや奥深いっスね」
>……。
完二「お疲れ様っス!」
有里「はい、お疲れ様。どう?わかった?」
完二「なんとかってとこスかね。いやぁ、なんつーか……先輩、苦手な事とか無いんスか?」
有里「うーん、あんまり無いね」
完二「どんな完璧超人だよ……すげえっスわ。やっぱ」
有里「褒めても何もでないよ」
完二「いやいや、マジな感想っス。俺、こんなに出来る男って見たこと無かったんで。自分以外に」
有里「あんまり趣味にしてる人もいないしね」
完二「っスね。でも、面白いんスよ、意外と」
有里「それは良くわかる。とても良くわかる」
完二「ここまでわかってくれるの先輩で二人目っスよ……俺、なんか嬉しいっス」
>完二は今にも泣き出しそうなほど感じ入っている。
有里「まぁ、またわからない所とかあったら聞いてよ。いつでも教えるから」
完二「うぉっス!むしろこっちから新技編み出してビビらせてやりますよ!」
有里「楽しみにしてるね。じゃ、また」
完二「うス!お疲れ様っした!」
>完二から尊敬の念を感じる。
>『No.14 節制 巽完二』のランクが4になった。
有里「気のせい、だろ?」
>あの時視界の端に映った物……見覚えがあるような気がする。
有里「……そうだ、ベルベットルームにでも……」
>もしかすると、マーガレットなら何か知っているかもしれない。
>呼び出してみよう。
完二「お疲れ様っス!」
有里「はい、お疲れ様。どう?わかった?」
完二「なんとかってとこスかね。いやぁ、なんつーか……先輩、苦手な事とか無いんスか?」
有里「うーん、あんまり無いね」
完二「どんな完璧超人だよ……すげえっスわ。やっぱ」
有里「褒めても何もでないよ」
完二「いやいや、マジな感想っス。俺、こんなに出来る男って見たこと無かったんで。自分以外に」
有里「あんまり趣味にしてる人もいないしね」
完二「っスね。でも、面白いんスよ、意外と」
有里「それは良くわかる。とても良くわかる」
完二「ここまでわかってくれるの先輩で二人目っスよ……俺、なんか嬉しいっス」
>完二は今にも泣き出しそうなほど感じ入っている。
有里「まぁ、またわからない所とかあったら聞いてよ。いつでも教えるから」
完二「うぉっス!むしろこっちから新技編み出してビビらせてやりますよ!」
有里「楽しみにしてるね。じゃ、また」
完二「うス!お疲れ様っした!」
>完二から尊敬の念を感じる。
>『No.14 節制 巽完二』のランクが4になった。
有里「気のせい、だろ?」
>あの時視界の端に映った物……見覚えがあるような気がする。
有里「……そうだ、ベルベットルームにでも……」
>もしかすると、マーガレットなら何か知っているかもしれない。
>呼び出してみよう。
事件はちょっとお休み。
なんてこと無い日常回。
本当に、日常回?
タイムリミットが近付いております。
あと例の彼はまた後ほど登場します。
何だか中途半端ですがここまで。
では、また後日。
なんてこと無い日常回。
本当に、日常回?
タイムリミットが近付いております。
あと例の彼はまた後ほど登場します。
何だか中途半端ですがここまで。
では、また後日。
?
?
ここ何回かの更新面白くない・・・
というかギャグが入っていない!!
?
ここ何回かの更新面白くない・・・
というかギャグが入っていない!!
キタロー好きだけど、一日二日で完二より裁縫上手くなるとかやり過ぎな気がするね
俺TUEEEEE!みたいに感じるし
俺TUEEEEE!みたいに感じるし
自分の中でNTRって本当に寝て取られる、いわゆる「やっぱりチ○ポには勝てなかったよ」だと思ってるんですが
どうやらこれでもNTRの匂いがするらしいということで・・・
いや、やめませんので、気になるならすみませんが回れ右を。
NTRうぎぎぎっぎってなりながらも読んでくださる人は、いくらでもNTR話してくれて結構です。
あとキタローさんは無双させるつもりで無双させてるんで、申し訳ないがここもそのままです。
菜々子は誰の物でもないよ!菜々子は菜々子だよ!
ということで本日分。
どうやらこれでもNTRの匂いがするらしいということで・・・
いや、やめませんので、気になるならすみませんが回れ右を。
NTRうぎぎぎっぎってなりながらも読んでくださる人は、いくらでもNTR話してくれて結構です。
あとキタローさんは無双させるつもりで無双させてるんで、申し訳ないがここもそのままです。
菜々子は誰の物でもないよ!菜々子は菜々子だよ!
ということで本日分。
有里「もしもし?久しぶり」
マーガレット『本当にお久しぶりでございます』
>電話から呆れと少しの怒気を孕んだ声が聞こえる。
>……そういえば、ほったらかしてたか。
有里「ごめん、ここの所忙しくて……マーガレットはどう?」
マーガレット『私の仕事は貴方のお手伝いですので、貴方がここを訪れない限りは』
有里「そうだったね、ごめん。って事は、今は暇って事かな?」
マーガレット『そうなります』
有里「それは良かった。少し話しがしたいんだ。良ければ出てきてもらえないかな」
マーガレット『……どちらに向かえば良いのでしょう』
有里「ドアの前にいるから。待ってる」
>……少しして、ドアからマーガレットが顔を出した。
マーガレット「……いらしているなら、少し顔を出してくれてもよさそうなものですが」
有里「ごめん。でも、外で話したかったんだ」
マーガレット「主に聞かれるとまずい話でも?」
有里「そうじゃない。客人とあの部屋の住人としてじゃなく、友人として話がしたかったから」
マーガレット「……まぁ、いいでしょ。で、何がお望み?」
>一つため息をついて、マーガレットは微笑む。
>エリザベスより幾分か感情を表に出すタイプのようだ。
有里「その口調、いいね。そういう風に接してくれると僕としてもやりやすい。……察しの通り、聞きたい事があって来たんだけど」
マーガレット「これでも少し期待してたのよ?」
有里「すまない。で、質問だ。今、何が起こっている?」
>マーガレットは少し思案してから言う。
マーガレット「見たままが。私より貴方が良くわかっているはずだけど」
有里「違う。僕の知らない所で事が動いている。君は、もしくは君の主はそれを知っているはずだ。そういう位置にいるはずだ」
マーガレット「それは……確かに、そうよ。でも本当に私から言える事は無いし、主も言う事は無いはず。貴方が選んでいる道は、常に正しいの。少なくとも貴方にとっては」
有里「……わかった、信用する。僕はこれからしばらく普通に生活するつもりだけど、それも構わないんだね?」
マーガレット「ええ、どうぞ。思い返せば、貴方が先手に回った事なんて今まであったかしら?後手に回っても、何とか解決してきた。違う?」
有里「そういえばそうか。巻き込まれ型だしね、僕。じゃあ、次に事が動くまで待機といこう。ありがとう」
マーガレット『本当にお久しぶりでございます』
>電話から呆れと少しの怒気を孕んだ声が聞こえる。
>……そういえば、ほったらかしてたか。
有里「ごめん、ここの所忙しくて……マーガレットはどう?」
マーガレット『私の仕事は貴方のお手伝いですので、貴方がここを訪れない限りは』
有里「そうだったね、ごめん。って事は、今は暇って事かな?」
マーガレット『そうなります』
有里「それは良かった。少し話しがしたいんだ。良ければ出てきてもらえないかな」
マーガレット『……どちらに向かえば良いのでしょう』
有里「ドアの前にいるから。待ってる」
>……少しして、ドアからマーガレットが顔を出した。
マーガレット「……いらしているなら、少し顔を出してくれてもよさそうなものですが」
有里「ごめん。でも、外で話したかったんだ」
マーガレット「主に聞かれるとまずい話でも?」
有里「そうじゃない。客人とあの部屋の住人としてじゃなく、友人として話がしたかったから」
マーガレット「……まぁ、いいでしょ。で、何がお望み?」
>一つため息をついて、マーガレットは微笑む。
>エリザベスより幾分か感情を表に出すタイプのようだ。
有里「その口調、いいね。そういう風に接してくれると僕としてもやりやすい。……察しの通り、聞きたい事があって来たんだけど」
マーガレット「これでも少し期待してたのよ?」
有里「すまない。で、質問だ。今、何が起こっている?」
>マーガレットは少し思案してから言う。
マーガレット「見たままが。私より貴方が良くわかっているはずだけど」
有里「違う。僕の知らない所で事が動いている。君は、もしくは君の主はそれを知っているはずだ。そういう位置にいるはずだ」
マーガレット「それは……確かに、そうよ。でも本当に私から言える事は無いし、主も言う事は無いはず。貴方が選んでいる道は、常に正しいの。少なくとも貴方にとっては」
有里「……わかった、信用する。僕はこれからしばらく普通に生活するつもりだけど、それも構わないんだね?」
マーガレット「ええ、どうぞ。思い返せば、貴方が先手に回った事なんて今まであったかしら?後手に回っても、何とか解決してきた。違う?」
有里「そういえばそうか。巻き込まれ型だしね、僕。じゃあ、次に事が動くまで待機といこう。ありがとう」
マーガレット「あら、もうお帰り?」
有里「用事は済んだからね」
マーガレット「酷い人ね。……でも、私は貴方みたいな人の方が好みかもね。以前の彼よりも」
有里「へぇ。嬉しいよ。ちなみにどういう所が?」
マーガレット「苛め甲斐がありそうな所とかね。……冗談よ、そんな顔をしないで。また、来るんでしょう?」
有里「ああ、また来る。今度は花でも持ってこようか」
マーガレット「飾る場所が無いわ。そうね、それならアクセサリーでももらえた方が嬉しいかも」
有里「……まぁ、覚えとく。じゃ、また」
マーガレット「またのお越しをお待ちしております……また、ね」
>大した情報は得られなかった……。
>が、マーガレットの言う通りだ。
>今まで、常に後手にいたが、それでも僕は何とかしてきた。
>……ま、なんとかなるだろう。
>『No.15 悪魔 マーガレット』のランクが3になった。
【巌戸台分寮 三階】
岳羽「あ、アンタ!」
>三階に上がるなり、岳羽さんに見つかった。
鳴上「いや、すみません。その、山岸さんに話があって。別にやましい目的で来たわけじゃ……」
岳羽「風花に話?アンタが?」
>何だろう、この雰囲気。
>女子階にいる事を咎められているのでは無いようだ。
鳴上「あの……山岸さんに何か」
岳羽「そっか、知らないんだっけ。アンタにゃ黙っとけって言われてるもんね。……そういうトコ、ちょっとは治ったと思ってたんだけど」
鳴上「何があったんですか!?」
岳羽「いいわ、教えたげる。風花ね、ペルソナが暴走して……今、寝込んでる」
>……ペルソナが、暴走?
>寝込む?
鳴上「どういう、ことなんですか?」
有里「用事は済んだからね」
マーガレット「酷い人ね。……でも、私は貴方みたいな人の方が好みかもね。以前の彼よりも」
有里「へぇ。嬉しいよ。ちなみにどういう所が?」
マーガレット「苛め甲斐がありそうな所とかね。……冗談よ、そんな顔をしないで。また、来るんでしょう?」
有里「ああ、また来る。今度は花でも持ってこようか」
マーガレット「飾る場所が無いわ。そうね、それならアクセサリーでももらえた方が嬉しいかも」
有里「……まぁ、覚えとく。じゃ、また」
マーガレット「またのお越しをお待ちしております……また、ね」
>大した情報は得られなかった……。
>が、マーガレットの言う通りだ。
>今まで、常に後手にいたが、それでも僕は何とかしてきた。
>……ま、なんとかなるだろう。
>『No.15 悪魔 マーガレット』のランクが3になった。
【巌戸台分寮 三階】
岳羽「あ、アンタ!」
>三階に上がるなり、岳羽さんに見つかった。
鳴上「いや、すみません。その、山岸さんに話があって。別にやましい目的で来たわけじゃ……」
岳羽「風花に話?アンタが?」
>何だろう、この雰囲気。
>女子階にいる事を咎められているのでは無いようだ。
鳴上「あの……山岸さんに何か」
岳羽「そっか、知らないんだっけ。アンタにゃ黙っとけって言われてるもんね。……そういうトコ、ちょっとは治ったと思ってたんだけど」
鳴上「何があったんですか!?」
岳羽「いいわ、教えたげる。風花ね、ペルソナが暴走して……今、寝込んでる」
>……ペルソナが、暴走?
>寝込む?
鳴上「どういう、ことなんですか?」
岳羽「……ごめん、別に鳴上君のせいだけってわけでも無いのに。ペルソナって、実は凄く不安定なの。だから、私達は召喚機を使ってる」
鳴上「俺達は無くても使えますけど……」
岳羽「それも本当は危ないらしいんだけどね。ともかく、不安定な精神でペルソナを呼び出すと、ペルソナが暴走しちゃって。体はともかく、精神的にかなりダメージ負っちゃうんだよね」
鳴上「それで、山岸さんは……」
岳羽「さっきも言ったけど、寝てる。高熱出して。今はアイギスと美鶴先輩が看病してるよ」
鳴上「そんな……俺のせいで……?」
岳羽「鳴上君、この前風花と出掛けた時に何かしたの?あの日から、目に見えて様子が変だったから……」
>あの時、俺がちゃんと話を聞いていれば。
>こんな事には、ならなかったかもしれないのに。
>俺は……
鳴上「しました。酷い事を、言いました。それを、まだ謝れていません」
岳羽「アンタっ……いや、ごめん。まだ頭に血上ってるみたい。別に、人間だから。鳴上君と風花の間に何かあっても仕方ないと思ってる。頭じゃ、わかってるんだけどね」
鳴上「……」
岳羽「でも、実際風花は苦しんでて、鳴上君は平気な顔してここにいる。それが納得できてないみたい。ごめん」
>山岸さんは俺のせいで苦しんでいる。
>俺に出来る事……何があるだろうか。
鳴上「岳羽さん」
岳羽「何?」
鳴上「一発、思い切り殴ってもらえませんか」
岳羽「はぁ?急に何言っちゃってるワケ?それともそういうシュミ?」
鳴上「いえ、そうじゃなく。ケジメです」
>岳羽さんは一瞬ポカンとした後、大きく笑った。
岳羽「ぷっ、あははははは!何それ。私が殴ったら満足すんの?」
鳴上「しません。ただの反省です。俺がやらなきゃならないのはこれからです。今までの自分があまりにも不甲斐無いので」
岳羽「へぇ。鳴上君、そういうタイプなんだ。……うん、気に入った。後任せるね」
鳴上「え?」
岳羽「もし何かうじうじ言うようだったら、私ももっと言いたい事あったんだけどね。そんだけ潔いと全部吹っ飛んじゃったよ。風花の事は君に任せる。いい?」
鳴上「はい。出来るだけの事をしようと思います」
岳羽「うん。ま、それで許すかっていうとまた別問題だけどね。結果見るまでお説教は保留としましょ。んじゃ、きっついの行くよー」
鳴上「お願いします」
鳴上「俺達は無くても使えますけど……」
岳羽「それも本当は危ないらしいんだけどね。ともかく、不安定な精神でペルソナを呼び出すと、ペルソナが暴走しちゃって。体はともかく、精神的にかなりダメージ負っちゃうんだよね」
鳴上「それで、山岸さんは……」
岳羽「さっきも言ったけど、寝てる。高熱出して。今はアイギスと美鶴先輩が看病してるよ」
鳴上「そんな……俺のせいで……?」
岳羽「鳴上君、この前風花と出掛けた時に何かしたの?あの日から、目に見えて様子が変だったから……」
>あの時、俺がちゃんと話を聞いていれば。
>こんな事には、ならなかったかもしれないのに。
>俺は……
鳴上「しました。酷い事を、言いました。それを、まだ謝れていません」
岳羽「アンタっ……いや、ごめん。まだ頭に血上ってるみたい。別に、人間だから。鳴上君と風花の間に何かあっても仕方ないと思ってる。頭じゃ、わかってるんだけどね」
鳴上「……」
岳羽「でも、実際風花は苦しんでて、鳴上君は平気な顔してここにいる。それが納得できてないみたい。ごめん」
>山岸さんは俺のせいで苦しんでいる。
>俺に出来る事……何があるだろうか。
鳴上「岳羽さん」
岳羽「何?」
鳴上「一発、思い切り殴ってもらえませんか」
岳羽「はぁ?急に何言っちゃってるワケ?それともそういうシュミ?」
鳴上「いえ、そうじゃなく。ケジメです」
>岳羽さんは一瞬ポカンとした後、大きく笑った。
岳羽「ぷっ、あははははは!何それ。私が殴ったら満足すんの?」
鳴上「しません。ただの反省です。俺がやらなきゃならないのはこれからです。今までの自分があまりにも不甲斐無いので」
岳羽「へぇ。鳴上君、そういうタイプなんだ。……うん、気に入った。後任せるね」
鳴上「え?」
岳羽「もし何かうじうじ言うようだったら、私ももっと言いたい事あったんだけどね。そんだけ潔いと全部吹っ飛んじゃったよ。風花の事は君に任せる。いい?」
鳴上「はい。出来るだけの事をしようと思います」
岳羽「うん。ま、それで許すかっていうとまた別問題だけどね。結果見るまでお説教は保留としましょ。んじゃ、きっついの行くよー」
鳴上「お願いします」
>パッチィィ……ン……。
>寮内全てに響き渡るような破裂音。
>叩かれた側の耳がキンキン鳴って聞こえ辛くなった。
鳴上「……ッ」
岳羽「どう?足りないならもっかい行くよ?」
鳴上「いえ、十分です。ありがとうございました」
>十分気合いは入った。
>とにかく、山岸さんの所へ行こう。
>何が出ようと受け止める。
岳羽「んじゃ、美鶴先輩とアイギスには一旦出てもらう事にしますか」
鳴上「すみません、お願いします」
>岳羽さんは山岸さんの部屋に入っていった。
岳羽「……だから、内緒にしてもいずれバレるのわかってたでしょうに」
美鶴「しかし、余計な負担を増やすまいと……」
岳羽「あのね、変な気遣いは事態悪化させるだけだって知ってるでしょ?」
美鶴「……すまない」
岳羽「今からご本人が何とかするって言ってるから。私らは一旦待機。はい出た出た!」
>丸聞こえだが、桐条さんはまた怒られているようだ。
>あの人にここまで言えるのは岳羽さんくらいではないだろうか。
>扉が開いて、三人が出てきた。
美鶴「あの、鳴上。黙っていたのはすまなかった。君に不安を与えないようにと……」
鳴上「わかってます。でも、俺だって出来る事はしたいんです。心遣いを無にするようですが」
アイギス「でしたら、後はお任せしま……お顔、どうかされたんですか?」
岳羽「ああ、それ私がやった。殴ってくれって言われたもんだから」
アイギス「……スポ根ですか?」
岳羽「そういうのどこで覚えてくんの、アンタは……さ、いいから行くよ。あ、鳴上君」
鳴上「はい」
岳羽「……いい顔になったね。男の子って感じ。頑張んなさいよ」
鳴上「はい。……ありがとうございます」
>岳羽さんは二人の背中を押して階段を降りて行った。
>どうやら、少し見方が変わったようだ。
>『No.06 恋愛 岳羽ゆかり』のランクが4になった。
>寮内全てに響き渡るような破裂音。
>叩かれた側の耳がキンキン鳴って聞こえ辛くなった。
鳴上「……ッ」
岳羽「どう?足りないならもっかい行くよ?」
鳴上「いえ、十分です。ありがとうございました」
>十分気合いは入った。
>とにかく、山岸さんの所へ行こう。
>何が出ようと受け止める。
岳羽「んじゃ、美鶴先輩とアイギスには一旦出てもらう事にしますか」
鳴上「すみません、お願いします」
>岳羽さんは山岸さんの部屋に入っていった。
岳羽「……だから、内緒にしてもいずれバレるのわかってたでしょうに」
美鶴「しかし、余計な負担を増やすまいと……」
岳羽「あのね、変な気遣いは事態悪化させるだけだって知ってるでしょ?」
美鶴「……すまない」
岳羽「今からご本人が何とかするって言ってるから。私らは一旦待機。はい出た出た!」
>丸聞こえだが、桐条さんはまた怒られているようだ。
>あの人にここまで言えるのは岳羽さんくらいではないだろうか。
>扉が開いて、三人が出てきた。
美鶴「あの、鳴上。黙っていたのはすまなかった。君に不安を与えないようにと……」
鳴上「わかってます。でも、俺だって出来る事はしたいんです。心遣いを無にするようですが」
アイギス「でしたら、後はお任せしま……お顔、どうかされたんですか?」
岳羽「ああ、それ私がやった。殴ってくれって言われたもんだから」
アイギス「……スポ根ですか?」
岳羽「そういうのどこで覚えてくんの、アンタは……さ、いいから行くよ。あ、鳴上君」
鳴上「はい」
岳羽「……いい顔になったね。男の子って感じ。頑張んなさいよ」
鳴上「はい。……ありがとうございます」
>岳羽さんは二人の背中を押して階段を降りて行った。
>どうやら、少し見方が変わったようだ。
>『No.06 恋愛 岳羽ゆかり』のランクが4になった。
風花「……鳴上、君?」
鳴上「はい。起きてたんですか」
風花「うん、さっき……えと、何か、用かな」
>声がとても弱弱しい。
>聞いているこっちが悲しくなる程に。
鳴上「用というか、話がしたくて来ました。あの日、きちんと聞けなかった部分を」
風花「……入って」
>黙ってノブを回す。
>山岸さんはベッドの上で、上半身だけ起こしてこちらを見た。
鳴上「あ、大丈夫です。寝ててください……お願いします」
風花「ん……わかった。ごめんね、寝たままで……」
>山岸さんの顔は赤い。
>なのに、それ以外の部分はやたら白く、不吉な予感さえする程だ。
鳴上「すみませんでした」
風花「……別に、鳴上君は悪くないよ。私が勝手に……」
鳴上「俺は山岸さんが悩んでるのを聞きました。けど、そこで手を離してしまった。それが許せないんです」
風花「……」
>山岸さんは黙っている。
鳴上「あの時、いや、多分もっと前から。俺は山岸さんの手を取る事が出来ました。なのに、俺はそれに気付かずに、自分の事ばかりで……情けないです」
風花「違うの、私が悪いの……声を出せば助けてくれるのはわかってた。でも、出来なかったから……怖くて。出来なかったから……」
鳴上「山岸さん……」
風花「あの時、ユノを通じてはっきり見えたの。あの人形劇……あれは多分、私のシャドウ」
鳴上「人形劇……あの時の、大型シャドウ」
>そういえば、確かにあの頃から少しおかしかった。
>あれが原因だったのか……。
風花「どちらかを選べば、どちらかが消えてしまいそうで。手も伸ばしきれないし、声も出せない。そんな私が、あの時曝け出された気がして……」
鳴上「……」
風花「何も言わなければ、このままいられる。里中さんは……声に出したみたい。そのせいで、悩んで……それを見て、怖いって思った」
鳴上「はい。起きてたんですか」
風花「うん、さっき……えと、何か、用かな」
>声がとても弱弱しい。
>聞いているこっちが悲しくなる程に。
鳴上「用というか、話がしたくて来ました。あの日、きちんと聞けなかった部分を」
風花「……入って」
>黙ってノブを回す。
>山岸さんはベッドの上で、上半身だけ起こしてこちらを見た。
鳴上「あ、大丈夫です。寝ててください……お願いします」
風花「ん……わかった。ごめんね、寝たままで……」
>山岸さんの顔は赤い。
>なのに、それ以外の部分はやたら白く、不吉な予感さえする程だ。
鳴上「すみませんでした」
風花「……別に、鳴上君は悪くないよ。私が勝手に……」
鳴上「俺は山岸さんが悩んでるのを聞きました。けど、そこで手を離してしまった。それが許せないんです」
風花「……」
>山岸さんは黙っている。
鳴上「あの時、いや、多分もっと前から。俺は山岸さんの手を取る事が出来ました。なのに、俺はそれに気付かずに、自分の事ばかりで……情けないです」
風花「違うの、私が悪いの……声を出せば助けてくれるのはわかってた。でも、出来なかったから……怖くて。出来なかったから……」
鳴上「山岸さん……」
風花「あの時、ユノを通じてはっきり見えたの。あの人形劇……あれは多分、私のシャドウ」
鳴上「人形劇……あの時の、大型シャドウ」
>そういえば、確かにあの頃から少しおかしかった。
>あれが原因だったのか……。
風花「どちらかを選べば、どちらかが消えてしまいそうで。手も伸ばしきれないし、声も出せない。そんな私が、あの時曝け出された気がして……」
鳴上「……」
風花「何も言わなければ、このままいられる。里中さんは……声に出したみたい。そのせいで、悩んで……それを見て、怖いって思った」
>く、くっと唾を嚥下する音が聞こえた。
>恐らくは喋るのも辛いのだろう。
>それでも、喋り続ける。
風花「だから、何も言わないでおこうって、逃げて……ずるい、私は、こうやって、罰を……だから、鳴上君の、せいじゃ……」
>思わず、手を握った。
>熱があるはずなのに、真っ白で冷たい。
風花「なる、かみ……く……?」
鳴上「山岸さんが選べないなら、俺が選びます……。山岸さんが伸ばせなかった分、俺が手を伸ばします。だから、もう怖がらないでください。逃げなくてもいいから」
>ぎゅっと、その小さい手を握る。
>何故気付けなかった。
>何故放っておいた。
>何故、俺は、何故……。
>悔いと憤りで体が熱くなる。
>奥歯をぎゅっと噛み締めて、涙と嗚咽を耐えた。
風花「……大丈夫、死ぬような話じゃないし……ありがとう」
鳴上「でも……」
風花「……鳴上君の手、すごく熱いね」
>山岸さんの手が、俺の手を握り返した。
風花「大丈夫だよ、もう。きっと、体治して……また、一緒に」
>一緒に、何をするのか。
>山岸さんは言わなかったが、俺は頷いた。
鳴上「何か、欲しい物ありますか?」
風花「ん……ちょっと、おなか減ったかも」
鳴上「じゃあ、何か買って……」
風花「あ、鳴上君が作ったのがいいかも……ダメ、かな」
鳴上「そんなに、美味いもんじゃないですよ」
風花「何でもいいから、お願いします」
鳴上「それじゃ、お粥でも……作ってきます」
風花「うん……鳴上君」
鳴上「はい?」
風花「好き、です」
鳴上「……返事は、体治してからでいいですか?」
風花「ふふ、はい」
>山岸さんとの距離がとても縮んだように感じる。
>『No.02 女教皇 山岸風花』が正位置に戻った。
>『No.02 女教皇 山岸風花』のランクが6になった。
>恐らくは喋るのも辛いのだろう。
>それでも、喋り続ける。
風花「だから、何も言わないでおこうって、逃げて……ずるい、私は、こうやって、罰を……だから、鳴上君の、せいじゃ……」
>思わず、手を握った。
>熱があるはずなのに、真っ白で冷たい。
風花「なる、かみ……く……?」
鳴上「山岸さんが選べないなら、俺が選びます……。山岸さんが伸ばせなかった分、俺が手を伸ばします。だから、もう怖がらないでください。逃げなくてもいいから」
>ぎゅっと、その小さい手を握る。
>何故気付けなかった。
>何故放っておいた。
>何故、俺は、何故……。
>悔いと憤りで体が熱くなる。
>奥歯をぎゅっと噛み締めて、涙と嗚咽を耐えた。
風花「……大丈夫、死ぬような話じゃないし……ありがとう」
鳴上「でも……」
風花「……鳴上君の手、すごく熱いね」
>山岸さんの手が、俺の手を握り返した。
風花「大丈夫だよ、もう。きっと、体治して……また、一緒に」
>一緒に、何をするのか。
>山岸さんは言わなかったが、俺は頷いた。
鳴上「何か、欲しい物ありますか?」
風花「ん……ちょっと、おなか減ったかも」
鳴上「じゃあ、何か買って……」
風花「あ、鳴上君が作ったのがいいかも……ダメ、かな」
鳴上「そんなに、美味いもんじゃないですよ」
風花「何でもいいから、お願いします」
鳴上「それじゃ、お粥でも……作ってきます」
風花「うん……鳴上君」
鳴上「はい?」
風花「好き、です」
鳴上「……返事は、体治してからでいいですか?」
風花「ふふ、はい」
>山岸さんとの距離がとても縮んだように感じる。
>『No.02 女教皇 山岸風花』が正位置に戻った。
>『No.02 女教皇 山岸風花』のランクが6になった。
美奈子「や」
>部屋を出ると、扉のすぐ横に美奈子が立っていた。
鳴上「うわっ!……なんだ、美奈子か。どうかしたのか?」
美奈子「別に。ちょっと様子が気になって。風花は大丈夫そう?」
鳴上「いや、体調は悪いみたいだ。これからお粥でも作ってきて食べてもらおうかと思って」
美奈子「そう。まぁ、ペルソナの問題は心の問題だからね。体はその内治るでしょ。……任せたね」
鳴上「ん?ああ。まぁ、頑張ってみるよ。じゃ、ちょっと料理してくる」
>お粥か……あんまり作ったことないな……。
>キッチンを借りる為に、階段を降りた。
美奈子「……時間が無い。まるで、無いのに」
美奈子「……覚悟、か」
【2012/5/20(日) 晴れ 巌戸台分寮】
鳴上「ん……あ、朝か……」
>山岸さんの看病をして、それから……
鳴上「何してたんだっけ?確か……」
……鳴上『あ、汗凄いですね。体拭きましょうか?』
風花『え?い、いや、それはちょっと……』
鳴上『平気ですよ、菜々子が風邪ひいた時なんかは……』
アイギス『風花さん、そろそろ体を……』
アイギス『あなたは、ダメです』……
鳴上「あ、思い出した」
>……我ながら、随分混乱していたものだ。
鳴上「山岸さんと菜々子を一緒にするなよ、俺……」
>体中がやたら痛いのは、恐らくその後……。
鳴上「うぅ、痛い……ちょっと体ほぐすか……」
>いい天気だし、コロマルと散歩にでも行こう。
【長鳴神社】
真田「なんだ、また来たのか」
鳴上「真田さんこそ、また神社でトレーニングですか」
>神社には真田さんがいた。
>シャドーボクシングに勤しんでいるようだ。
コロマル「ワンッワンッ!」
>コロマルは、俺をけしかけているように見える……。
>部屋を出ると、扉のすぐ横に美奈子が立っていた。
鳴上「うわっ!……なんだ、美奈子か。どうかしたのか?」
美奈子「別に。ちょっと様子が気になって。風花は大丈夫そう?」
鳴上「いや、体調は悪いみたいだ。これからお粥でも作ってきて食べてもらおうかと思って」
美奈子「そう。まぁ、ペルソナの問題は心の問題だからね。体はその内治るでしょ。……任せたね」
鳴上「ん?ああ。まぁ、頑張ってみるよ。じゃ、ちょっと料理してくる」
>お粥か……あんまり作ったことないな……。
>キッチンを借りる為に、階段を降りた。
美奈子「……時間が無い。まるで、無いのに」
美奈子「……覚悟、か」
【2012/5/20(日) 晴れ 巌戸台分寮】
鳴上「ん……あ、朝か……」
>山岸さんの看病をして、それから……
鳴上「何してたんだっけ?確か……」
……鳴上『あ、汗凄いですね。体拭きましょうか?』
風花『え?い、いや、それはちょっと……』
鳴上『平気ですよ、菜々子が風邪ひいた時なんかは……』
アイギス『風花さん、そろそろ体を……』
アイギス『あなたは、ダメです』……
鳴上「あ、思い出した」
>……我ながら、随分混乱していたものだ。
鳴上「山岸さんと菜々子を一緒にするなよ、俺……」
>体中がやたら痛いのは、恐らくその後……。
鳴上「うぅ、痛い……ちょっと体ほぐすか……」
>いい天気だし、コロマルと散歩にでも行こう。
【長鳴神社】
真田「なんだ、また来たのか」
鳴上「真田さんこそ、また神社でトレーニングですか」
>神社には真田さんがいた。
>シャドーボクシングに勤しんでいるようだ。
コロマル「ワンッワンッ!」
>コロマルは、俺をけしかけているように見える……。
鳴上「……真田さん、また組み手してもらえませんか?」
真田「何だ、ついに勝ちに来たか?」
鳴上「いや、まだ無理だと思います。なので、普通に稽古つけてくださいよ」
真田「そうか。ボクシングでいいのか?」
鳴上「まぁ、何でも。ちょっと体動かしたいし」
>真田さんは黙って構えている。
鳴上「それじゃ、よろしくお願いします」
>……。
真田「まず当てる事からだ。威力はモーションが正しければついてくる。大振りは緊張のしすぎだ」
鳴上「そうは言っても当たってくれないじゃないですか」
真田「当たったら痛いからな」
>真田さんはアドバイスをくれながら、俺の攻撃を避け続ける。
真田「……そろそろこっちからも手を出すぞ」
鳴上「いつでもどうぞ」
>相変わらず速射砲の如きジャブだ。
真田「無理に避けようとするな。体のどこかを使ってさばく事も視野にいれろ」
鳴上「ちょっと回転下げようって気にはならないんですか」
真田「それじゃ稽古にならんだろ」
鳴上「全く……」
>言われた通り、避ける弾と受ける弾を分けて考えてみる。
>なるほど、ただ単に避け続けるより幾分楽ではある。
真田「そう、その感じだ……なぁ、鳴上」
鳴上「話しかける時くらい手抜いてくださいよ」
真田「まぁ、いいから聞け。お前、今の状況をどう思う」
鳴上「どうって……」
真田「これで終わると思うか?」
鳴上「それは……そうは思いませんが」
>真田さんがにやりと笑った。
真田「同感だ。で、もし何か……とんでも無い事態になったら、お前はどうする」
真田「何だ、ついに勝ちに来たか?」
鳴上「いや、まだ無理だと思います。なので、普通に稽古つけてくださいよ」
真田「そうか。ボクシングでいいのか?」
鳴上「まぁ、何でも。ちょっと体動かしたいし」
>真田さんは黙って構えている。
鳴上「それじゃ、よろしくお願いします」
>……。
真田「まず当てる事からだ。威力はモーションが正しければついてくる。大振りは緊張のしすぎだ」
鳴上「そうは言っても当たってくれないじゃないですか」
真田「当たったら痛いからな」
>真田さんはアドバイスをくれながら、俺の攻撃を避け続ける。
真田「……そろそろこっちからも手を出すぞ」
鳴上「いつでもどうぞ」
>相変わらず速射砲の如きジャブだ。
真田「無理に避けようとするな。体のどこかを使ってさばく事も視野にいれろ」
鳴上「ちょっと回転下げようって気にはならないんですか」
真田「それじゃ稽古にならんだろ」
鳴上「全く……」
>言われた通り、避ける弾と受ける弾を分けて考えてみる。
>なるほど、ただ単に避け続けるより幾分楽ではある。
真田「そう、その感じだ……なぁ、鳴上」
鳴上「話しかける時くらい手抜いてくださいよ」
真田「まぁ、いいから聞け。お前、今の状況をどう思う」
鳴上「どうって……」
真田「これで終わると思うか?」
鳴上「それは……そうは思いませんが」
>真田さんがにやりと笑った。
真田「同感だ。で、もし何か……とんでも無い事態になったら、お前はどうする」
鳴上「どうするもこうするも無いでしょ。俺達に出来る事は、ただぶつかって……解決するだけです」
真田「相手がどんな物でもか」
鳴上「そうしなきゃ、解決出来ないならそうするまでです」
真田「……ブレるなよ、鳴上。お前のそのまっすぐな考え方、俺は嫌いじゃない」
鳴上「ええ、いけるとこまで行くつもりです……っと、スキあり!」
>卑怯とも思ったが、話しの最中に一つ見つけた隙間に差し込んでみた。
真田「バカ、そりゃフェイントだ」
鳴上「うわっ……ストップ!待った!」
>真田さんの拳は目の前スレスレの所でぴたりと停止した。
真田「ま、まっすぐ正直に行き過ぎるとこういう事にもなる。予定外の事態にも対応できる柔軟性を持てよ」
鳴上「組み手中に説教しないでくださいよ……」
真田「実際の戦闘でも起こり得るって事だ。俺はお前を気に入ってる。なんとか生き残れよ」
鳴上「どうしたんですか、急に。まるで俺がこれから死ぬみたいな。縁起でもない」
真田「このまま戦いに身をおけばそうなる可能性もあるだろ?……見たくないんだ、そんなのは」
鳴上「真田さん……」
真田「お前と同じだ。予感があるんだよ。多分、この事件はもう一段階厄介な事になる。そうなった時、お前は……」
>真剣な表情でそう言われた。
>この人はこの人なりに、俺を心配してくれているようだ。
鳴上「大丈夫ですよ。俺一人ってわけじゃない。真田さんだって助けてくれるでしょ?」
真田「なら、俺の手の届く範囲にいろよ。どこか知らない所で野垂れ死にされても、俺は何とも出来ん」
鳴上「努力しますよ。今日はありがとうございました……いろいろと」
真田「お前といると、似合わない真似ばかりさせられる。……悪くは無いがな。俺はもう少しトレーニングして帰るよ」
鳴上「はい、それじゃ」
>真田さんと別れた。
鳴上「俺、知らない間に随分気に入られてたんだな……」
コロマル「ワンッ」
>コロマルはこちらを見ている。
鳴上「参ったな、俺はアイギスさんと違ってコロマルの言葉はわかんないんだよ」
コロマル「クゥーン……」
鳴上「……でも、何となくわかるよ。コロマルも気に入ってるって言ってくれたんだろ?」
コロマル「ハッハッハッハ」
>コロマルは満足そうに尻尾を振っている。
>どうやら当たりだったらしい。
鳴上「ありがとうな。……帰る途中でジャーキーでも買ってやるか」
コロマル「ワンッ!」
鳴上「こら、足に飛びつくな、ははは……」
>コロマルとじゃれながら、寮に帰った。
真田「相手がどんな物でもか」
鳴上「そうしなきゃ、解決出来ないならそうするまでです」
真田「……ブレるなよ、鳴上。お前のそのまっすぐな考え方、俺は嫌いじゃない」
鳴上「ええ、いけるとこまで行くつもりです……っと、スキあり!」
>卑怯とも思ったが、話しの最中に一つ見つけた隙間に差し込んでみた。
真田「バカ、そりゃフェイントだ」
鳴上「うわっ……ストップ!待った!」
>真田さんの拳は目の前スレスレの所でぴたりと停止した。
真田「ま、まっすぐ正直に行き過ぎるとこういう事にもなる。予定外の事態にも対応できる柔軟性を持てよ」
鳴上「組み手中に説教しないでくださいよ……」
真田「実際の戦闘でも起こり得るって事だ。俺はお前を気に入ってる。なんとか生き残れよ」
鳴上「どうしたんですか、急に。まるで俺がこれから死ぬみたいな。縁起でもない」
真田「このまま戦いに身をおけばそうなる可能性もあるだろ?……見たくないんだ、そんなのは」
鳴上「真田さん……」
真田「お前と同じだ。予感があるんだよ。多分、この事件はもう一段階厄介な事になる。そうなった時、お前は……」
>真剣な表情でそう言われた。
>この人はこの人なりに、俺を心配してくれているようだ。
鳴上「大丈夫ですよ。俺一人ってわけじゃない。真田さんだって助けてくれるでしょ?」
真田「なら、俺の手の届く範囲にいろよ。どこか知らない所で野垂れ死にされても、俺は何とも出来ん」
鳴上「努力しますよ。今日はありがとうございました……いろいろと」
真田「お前といると、似合わない真似ばかりさせられる。……悪くは無いがな。俺はもう少しトレーニングして帰るよ」
鳴上「はい、それじゃ」
>真田さんと別れた。
鳴上「俺、知らない間に随分気に入られてたんだな……」
コロマル「ワンッ」
>コロマルはこちらを見ている。
鳴上「参ったな、俺はアイギスさんと違ってコロマルの言葉はわかんないんだよ」
コロマル「クゥーン……」
鳴上「……でも、何となくわかるよ。コロマルも気に入ってるって言ってくれたんだろ?」
コロマル「ハッハッハッハ」
>コロマルは満足そうに尻尾を振っている。
>どうやら当たりだったらしい。
鳴上「ありがとうな。……帰る途中でジャーキーでも買ってやるか」
コロマル「ワンッ!」
鳴上「こら、足に飛びつくな、ははは……」
>コロマルとじゃれながら、寮に帰った。
【巌戸台分寮】
鳴上「具合、どうですか」
風花「ん、だいぶ……」
>……まだ、熱は引かないようだ。
鳴上「何か欲しい物とかあります?あ、飲み物持ってきましょうか?」
風花「あ、いいの。今は……あの、ね」
鳴上「なんですか?」
風花「手……」
>山岸さんが寝付くまで、手を握っていた……。
【2012/5/20(日) 晴れ 商店街】
>今日は、何故か彼女に呼び出された。
>先に着いておこうと早めに家を出たのだが……。
有里「既にいるし」
直斗「おはようございます、有里先輩。どうかしましたか?」
有里「いや、別に。……で、何の用かな」
直斗「用という程でも無いんですが……今後について、もう少しお話しておきたいと思いまして」
有里「なんだ、デートってわけじゃないのか」
直斗「デートって……そ、そういうんじゃありません。とにかく、どこかでお話を……」
有里「なら家来る?」
>直斗は一瞬硬直した。
直斗「えぇ!?お宅にって……いいんでしょうか?」
有里「別に構いはしないけど……話するだけでしょ?」
直斗「ええ、まあ。やましい事など何一つ」
有里「じゃあいいじゃない。行こうか」
直斗「は、はい……」
【堂島宅】
有里「どうぞ」
直斗「あ、どうも……」
>お茶を一気に……。
有里「喉渇いてたの?」
直斗「いえ、そういうわけでは……なんだか、緊張してしまって」
有里「緊張?どうして?」
直斗「男性の部屋に一人でというのは、やはり少し……」
有里「あ、そういうつもりで来たの?」
直斗「違いますっ!それに、里中先輩にも悪いし……」
>……うーん。
有里「僕と千枝は何でもないよ。聞いてるだろ?」
直斗「でも、やっぱり悪いです。里中先輩が有里先輩に、その、好意を持っている事は確かなわけですし」
>む、困ったな。
>なんだか可愛いぞ、直斗。
>ああ、こういう性格だから嫌になる。
>真剣な人をからかうのは酷い事だ。
>けど……。
有里「直斗は僕に好意は無い、と」
>どうしてかやらずにいられない!
直斗「えっ、その、そういうわけではないんです。ですが、男女の話となると別というか、その!」
>……楽しいなぁ、もう。
有里「そっか……残念だな。まぁ僕みたいな男を好きになる人がそんなに何人もいるわけないか」
直斗「ですから、嫌いと言うのではなく!その、まだお互い良く知らないし、そう思う材料が足りないというか」
有里「僕の事、良く知ってくれたら好きになるかな?」
直斗「それは……ゼロ、とは言い切れませんが。でも、先輩には里中先輩が、えっと、だから、あのっ」
有里「直斗」
直斗「へっ?はいっ!」
有里「で、話って何?」
>直斗が大きく目を見開いて静止した。
>すごく真面目なんだろう、彼女は。
>とてもからかい甲斐のある人材だ。
直斗「んん、ごほんっ。……そういう態度は、嫌いです」
>咳払いを一つして、居住まいを正した。
直斗「率直に聞きます。先輩は、今後この事件がどう動くとお思いですか?」
有里「事件ね……どうかな。僕には見当もつかない。ただ、終わりではないよね。きっと、そうだと思う」
直斗「僕も同感です。先輩なら、先の展望もあるかと思ったのですが」
有里「今回、僕も知らない事の方が多いんだ。ただ、一つ気になる物を見た」
直斗「気になる物?なんです?」
>街を歩いていて、時折視界の端に入る物があった。
>その姿をはっきりと捉える事は出来なかったが、あれは……。
有里「シャドウが、街にいる気がするんだ」
直斗「シャドウが?影時間も無い、マヨナカテレビも無い今ですか?」
有里「そうだよ。気付かなかった?」
直斗「全然、気付きませんでした……ですが、それって」
有里「当然、とても危険な状況だね。ただ、まだ確信が持てない。直斗も気付いてなかったみたいだし、僕の気のせいかもしれない」
直斗「だからって、無視するわけにもいきません。……といった所で、僕達はテレビの中でないとペルソナが使えない。何が出来るというわけでも無い……か」
有里「……直斗が心配する必要は無いよ。何かあったら一番槍は僕の仕事だ」
直斗「そんな……僕達も協力しますよ」
有里「勿論、あてにしてる。だけど、何かあったらいけないからね。未知の部分に踏み入れるのは僕がやるって言ってるんだ」
直斗「だから、何かあったらいけないのは先輩も同じだと言っているんです」
>この流れは……。
直斗「先輩が僕達を大事だと思ってくれているのはわかりました。けど、僕達にとってもそれは同じです。余り、心配させないでくださいよ」
有里「こっちに来てからなんだかそのことで怒られてばかりだな」
直斗「そうなんですか?」
有里「うん、何かとね」
>向こうではなかったな、こういうの。
>僕が一番に動いて、それで当たり前で……
>この前会った所だと、どうやら随分と成長してたみたいだけど、悠は苦労していないだろうか。
>それでも、やっぱり仲間だと思っていたし、好きだったんだけど。
>咳払いを一つして、居住まいを正した。
直斗「率直に聞きます。先輩は、今後この事件がどう動くとお思いですか?」
有里「事件ね……どうかな。僕には見当もつかない。ただ、終わりではないよね。きっと、そうだと思う」
直斗「僕も同感です。先輩なら、先の展望もあるかと思ったのですが」
有里「今回、僕も知らない事の方が多いんだ。ただ、一つ気になる物を見た」
直斗「気になる物?なんです?」
>街を歩いていて、時折視界の端に入る物があった。
>その姿をはっきりと捉える事は出来なかったが、あれは……。
有里「シャドウが、街にいる気がするんだ」
直斗「シャドウが?影時間も無い、マヨナカテレビも無い今ですか?」
有里「そうだよ。気付かなかった?」
直斗「全然、気付きませんでした……ですが、それって」
有里「当然、とても危険な状況だね。ただ、まだ確信が持てない。直斗も気付いてなかったみたいだし、僕の気のせいかもしれない」
直斗「だからって、無視するわけにもいきません。……といった所で、僕達はテレビの中でないとペルソナが使えない。何が出来るというわけでも無い……か」
有里「……直斗が心配する必要は無いよ。何かあったら一番槍は僕の仕事だ」
直斗「そんな……僕達も協力しますよ」
有里「勿論、あてにしてる。だけど、何かあったらいけないからね。未知の部分に踏み入れるのは僕がやるって言ってるんだ」
直斗「だから、何かあったらいけないのは先輩も同じだと言っているんです」
>この流れは……。
直斗「先輩が僕達を大事だと思ってくれているのはわかりました。けど、僕達にとってもそれは同じです。余り、心配させないでくださいよ」
有里「こっちに来てからなんだかそのことで怒られてばかりだな」
直斗「そうなんですか?」
有里「うん、何かとね」
>向こうではなかったな、こういうの。
>僕が一番に動いて、それで当たり前で……
>この前会った所だと、どうやら随分と成長してたみたいだけど、悠は苦労していないだろうか。
>それでも、やっぱり仲間だと思っていたし、好きだったんだけど。
直斗「だったらそろそろ自覚してください。先輩が動くなら、僕達も動きます。仲間って、そういうものでしょう?」
有里「……悠は、こんな所で戦ってたのか」
>それは、強いはずだ。
直斗「鳴上先輩がどうかしましたか?」
有里「ん?ちょっと羨ましくて。直斗にも好かれてるみたいだし」
直斗「先輩は、そういうんじゃ……」
有里「無いとは、言わない?」
直斗「あ、ありません!ありませんからっ!」
>……。
有里「ま、そういうわけだから。実の所先々については何も考えてないんだよね」
直斗「まぁ、情報不足ですね。仕方ないでしょう……押しかけるようになってしまって、申し訳ありません」
有里「いや、全然。こっちこそ期待に沿えず」
直斗「いえ、いいんです。あの……」
有里「ん?」
直斗「今日の事、里中先輩には、その……」
有里「ああ、内緒にしておこうか。気になるならね」
直斗「すみません。お願いします。では、僕はこれで」
有里「ん、またね」
直斗「また、学校で」
>直斗はぺこりとお辞儀すると帰っていった。
有里「あれ、そういえば……テレビの中でしかペルソナ使えないってどういう事なんだろう」
>その辺りの話を聞いていなかった……。
>まぁ、いいか。
有里「その方が好都合。……さっきはああ言ったけど、やっぱり最初は僕じゃないと。先輩としてはね」
>彼らに責を負わせるわけにはいかない。
>こっちにはいないが、悠のためにも。
有里「……悠は、こんな所で戦ってたのか」
>それは、強いはずだ。
直斗「鳴上先輩がどうかしましたか?」
有里「ん?ちょっと羨ましくて。直斗にも好かれてるみたいだし」
直斗「先輩は、そういうんじゃ……」
有里「無いとは、言わない?」
直斗「あ、ありません!ありませんからっ!」
>……。
有里「ま、そういうわけだから。実の所先々については何も考えてないんだよね」
直斗「まぁ、情報不足ですね。仕方ないでしょう……押しかけるようになってしまって、申し訳ありません」
有里「いや、全然。こっちこそ期待に沿えず」
直斗「いえ、いいんです。あの……」
有里「ん?」
直斗「今日の事、里中先輩には、その……」
有里「ああ、内緒にしておこうか。気になるならね」
直斗「すみません。お願いします。では、僕はこれで」
有里「ん、またね」
直斗「また、学校で」
>直斗はぺこりとお辞儀すると帰っていった。
有里「あれ、そういえば……テレビの中でしかペルソナ使えないってどういう事なんだろう」
>その辺りの話を聞いていなかった……。
>まぁ、いいか。
有里「その方が好都合。……さっきはああ言ったけど、やっぱり最初は僕じゃないと。先輩としてはね」
>彼らに責を負わせるわけにはいかない。
>こっちにはいないが、悠のためにも。
【夜】
>Pipipi……
有里「もしもし」
千枝『あ、もしもし?こんばんわ、私』
有里「ああ、千枝。どうしたの?」
千枝『どうしたっていうか。今日、直斗君が有里君とこ行ったって聞いたから』
有里「え、誰から?」
千枝『本人から。なんか謝ってたよ』
有里「ああ、そう……うん、来てたよ」
千枝『……私も行く』
有里「ん?」
千枝『今度、また私も遊びに行くから!いいよね?』
有里「いつでも。待ってるよ」
千枝『うん。……じゃあ、次の週末。行くからね?空けといてね?』
有里「はいはい。空けとくね」
千枝『そんだけ!お、おやすみっ』
有里「おやすみ。また明日学校で」
千枝『うん……』
有里「……切るよ?」
千枝『……ん』
有里「……」
千枝『……』
有里「……そっちから、どうぞ」
千枝『……いやいや、ここは有里君から』
有里「ん、じゃあ今度こそおやすみ」
千枝『うん、おやすみなさい』
>……電話を切った。
有里「電話の切り時ってわかんないんだよね……」
>まぁ、いいか。
>寝よう。
【2012/5/21(月) 晴れ 月光館学園】
>眠い。
>結局、山岸さんについて深夜まで起きていたのが響いているようだ。
美奈子「悠眠そうだね。どうしよっか」
男子「どうするもこうするもあんの、これ」
美奈子「うーん、このまま寝てるようなら……とりあえず落書き?」
男子「結構エグい事思いつくね……よっしゃ、そういう事ならここに水性ペンがあります」
美奈子「おっけーでかした!水性ってのがいいね、油性じゃなくてちょっと温情が感じられて」
男子「おー。それがさ、実は水性ペンって結構落ちにくいんだよね。特に肌に書いた時とか」
美奈子「あ、アレでしょ。水溶性だから皮脂とかの間にインクが入っちゃって時間が経つほど落ちにくくなるっていう」
男子「そうそう、それ。だから、こう額に肉とか定番のヤツを……」
鳴上「待て。まず寝てないからな」
美奈子「起きてたよ、どうしよう」
男子「何もしなかった事がむしろ良かったな」
鳴上「全く……油断も隙も無いな」
>美奈子に至っては結局油性ペンも握っている。
美奈子「だってー悠が構ってくれなくて退屈なんだもーん」
鳴上「だもーんって……」
美奈子「ねぇねぇ、今日何か予定ある?」
鳴上「特に無いけど、帰って寝たい」
美奈子「じゃあさ、ちょっと付き合ってよ。中等科」
鳴上「中等科?何で?」
美奈子「天田君が部活で練習試合やるらしいからさ、見学!」
鳴上「ああ、いろいろやってるらしいからな……だったらいいよ、付き合う」
美奈子「やり!んじゃ行こう!」
>美奈子に腕を引っ張られて、武道館に連れて行かれた……。
男子「……いいなぁ、鳴上……」
男子「どうするもこうするもあんの、これ」
美奈子「うーん、このまま寝てるようなら……とりあえず落書き?」
男子「結構エグい事思いつくね……よっしゃ、そういう事ならここに水性ペンがあります」
美奈子「おっけーでかした!水性ってのがいいね、油性じゃなくてちょっと温情が感じられて」
男子「おー。それがさ、実は水性ペンって結構落ちにくいんだよね。特に肌に書いた時とか」
美奈子「あ、アレでしょ。水溶性だから皮脂とかの間にインクが入っちゃって時間が経つほど落ちにくくなるっていう」
男子「そうそう、それ。だから、こう額に肉とか定番のヤツを……」
鳴上「待て。まず寝てないからな」
美奈子「起きてたよ、どうしよう」
男子「何もしなかった事がむしろ良かったな」
鳴上「全く……油断も隙も無いな」
>美奈子に至っては結局油性ペンも握っている。
美奈子「だってー悠が構ってくれなくて退屈なんだもーん」
鳴上「だもーんって……」
美奈子「ねぇねぇ、今日何か予定ある?」
鳴上「特に無いけど、帰って寝たい」
美奈子「じゃあさ、ちょっと付き合ってよ。中等科」
鳴上「中等科?何で?」
美奈子「天田君が部活で練習試合やるらしいからさ、見学!」
鳴上「ああ、いろいろやってるらしいからな……だったらいいよ、付き合う」
美奈子「やり!んじゃ行こう!」
>美奈子に腕を引っ張られて、武道館に連れて行かれた……。
男子「……いいなぁ、鳴上……」
【月光館学園 武道場】
鳴上「ああ、剣道なのか」
美奈子「うん。あ、あれそうじゃない?」
>防具で顔はわからないが、背格好からしてそのようだ。
鳴上「竹刀、振れるのかな」
美奈子「結構強いみたいよ、天田君。あ、始まるよ」
>天田が立ち上がり、中央に進む。
>一礼し、蹲踞の姿勢……。
鳴上「ちょっと心配だな」
美奈子「うん。相手、高校生みたいだしね」
鳴上「何、そうなのか?」
美奈子「うん。ほら」
>確かに防具には高等科二年の文字が書かれている。
鳴上「こんなのアリか?」
美奈子「練習試合ならアリなんじゃない?怪我するような事も無いだろうし」
鳴上「天田、負けてもいいから怪我だけはするな……」
美奈子「……悠、お母さんみたいになってるね」
>試合が始まった。
>かちん、と竹刀の合わさる音。
>グラウンドや体育館からは他の部が練習していて騒がしい。
>しかし、武道場の中だけはしんとした静けさに包まれている。
>じり、じりと二人は動く。
>円を描くように、じわじわと……。
>先に動いたのは高等科の部員だった。
部員「えやぁーっ!」
>一声、気合いを吐いて打ち込む。
鳴上「ッ当たりが強いぞ!」
>天田は竹刀で受けたが、力負けしたのか少し後退する。
>高等科の部員はそのまま鍔迫りに持っていく。
鳴上「まずい、ああなったら力と体格で負けている天田が不利だ!だが一度引けばそこに打ち込まれる……どうすれば……!」
>心配を他所に、天田はじっとこらえている。
鳴上「当たり負けしてない!いいぞ、そのまま……」
>高等科の部員が鍔を押し下げた。
>ここが機と、天田が相手の鍔をかち上げる。
鳴上「今だ!行けっ!」
天田「胴ッ!!」
>天田の竹刀が相手の右胴を叩いた。
>文句無しの一本勝ち。
>そして俺は……。
顧問「あのね、見学するのは構わんけども。集中してやってるわけだから、騒がれたら困るんだよねぇ」
鳴上「すみませんでした……」
>怒られた……。
天田「ちょっと、鳴上先輩何やってるんですか」
鳴上「いや、美奈子に連れてこられて天田の応援を……」
天田「応援って、ありがたいけど恥ずかしいですよ。ただの練習ですよこれ。大体美奈子先輩はどこに?」
鳴上「あれ、さっきまでここに……あいつ、俺が怒られるのわかって逃げたな」
天田「まぁ、いいですけど……今日試合だけなんで、良かったらこれから一緒に帰りませんか?」
鳴上「ああ、そうするか。待ってるよ」
天田「はい、それじゃちょっと待っててくださいね」
>……。
天田「お待たせしました!それじゃ帰りましょう」
鳴上「ああ。……しかし、驚いたよ。天田って結構力強いんだな」
天田「結構鍛えてますからね。体格は仕方ないですけど、筋力はそれなりに」
鳴上「スポーツ好きなのか?」
天田「まぁ、それなりに」
鳴上「それなりで、そんなに一杯色んな部に入ったりしてるのか」
>天田は何故か頬をかいている。
>天田は竹刀で受けたが、力負けしたのか少し後退する。
>高等科の部員はそのまま鍔迫りに持っていく。
鳴上「まずい、ああなったら力と体格で負けている天田が不利だ!だが一度引けばそこに打ち込まれる……どうすれば……!」
>心配を他所に、天田はじっとこらえている。
鳴上「当たり負けしてない!いいぞ、そのまま……」
>高等科の部員が鍔を押し下げた。
>ここが機と、天田が相手の鍔をかち上げる。
鳴上「今だ!行けっ!」
天田「胴ッ!!」
>天田の竹刀が相手の右胴を叩いた。
>文句無しの一本勝ち。
>そして俺は……。
顧問「あのね、見学するのは構わんけども。集中してやってるわけだから、騒がれたら困るんだよねぇ」
鳴上「すみませんでした……」
>怒られた……。
天田「ちょっと、鳴上先輩何やってるんですか」
鳴上「いや、美奈子に連れてこられて天田の応援を……」
天田「応援って、ありがたいけど恥ずかしいですよ。ただの練習ですよこれ。大体美奈子先輩はどこに?」
鳴上「あれ、さっきまでここに……あいつ、俺が怒られるのわかって逃げたな」
天田「まぁ、いいですけど……今日試合だけなんで、良かったらこれから一緒に帰りませんか?」
鳴上「ああ、そうするか。待ってるよ」
天田「はい、それじゃちょっと待っててくださいね」
>……。
天田「お待たせしました!それじゃ帰りましょう」
鳴上「ああ。……しかし、驚いたよ。天田って結構力強いんだな」
天田「結構鍛えてますからね。体格は仕方ないですけど、筋力はそれなりに」
鳴上「スポーツ好きなのか?」
天田「まぁ、それなりに」
鳴上「それなりで、そんなに一杯色んな部に入ったりしてるのか」
>天田は何故か頬をかいている。
鳴上「天田?」
天田「あー、いや……なんか、照れ臭いんですけど。理由は、強くなりたいから、です」
>照れ笑いと一緒に帰って来た答えは、少し予想と違っていた。
鳴上「強くって、強くなってどうするんだ?」
天田「今回みたいな事件は勿論、強くなって、いろんな人を守りたいと思ったんです。……いろいろあって、ですけど」
鳴上「なんていうか、立派だな。……まぁ、無茶はするなよ」
天田「それは弁えてますよ。多分鳴上先輩よりも」
鳴上「ぐうの音も出ない」
天田「あはは。でも、先輩は尊敬してます」
鳴上「何だ、急に」
天田「凄いじゃないですか、だって。先輩は、損得とか考えずに人の為に動ける人です。僕は知ってます」
鳴上「買い被られたもんだな」
天田「少なくとも僕はそう思ってます。だから、たまに心配だったりもします」
鳴上「最近良く言われる」
天田「だったらちゃんと自愛してくださいよ?」
鳴上「……努力はする」
天田「はい、してください。あ、それでどうでした?僕の試合」
鳴上「ああ、良かったんじゃないか。特に竹刀の振りが凄かった。あんなに速く振れるものなんだな」
天田「あ、ちょっとコツがあるんですよ。実は……」
>天田と話をしながら寮へ帰った。
【巌戸台分寮】
風花「あ、お帰りなさい」
鳴上「ただいま。もう体起こしても平気ですか?」
風花「おかげさまで。お世話になりました」
鳴上「何言ってんですか。まだ熱あるでしょ。まだまだ世話しますよ」
風花「うん……ごめんね、お願いします」
鳴上「はい。えっと、じゃあ飲み物持ってきます」
風花「うん、ありがと」
>……。
天田「あー、いや……なんか、照れ臭いんですけど。理由は、強くなりたいから、です」
>照れ笑いと一緒に帰って来た答えは、少し予想と違っていた。
鳴上「強くって、強くなってどうするんだ?」
天田「今回みたいな事件は勿論、強くなって、いろんな人を守りたいと思ったんです。……いろいろあって、ですけど」
鳴上「なんていうか、立派だな。……まぁ、無茶はするなよ」
天田「それは弁えてますよ。多分鳴上先輩よりも」
鳴上「ぐうの音も出ない」
天田「あはは。でも、先輩は尊敬してます」
鳴上「何だ、急に」
天田「凄いじゃないですか、だって。先輩は、損得とか考えずに人の為に動ける人です。僕は知ってます」
鳴上「買い被られたもんだな」
天田「少なくとも僕はそう思ってます。だから、たまに心配だったりもします」
鳴上「最近良く言われる」
天田「だったらちゃんと自愛してくださいよ?」
鳴上「……努力はする」
天田「はい、してください。あ、それでどうでした?僕の試合」
鳴上「ああ、良かったんじゃないか。特に竹刀の振りが凄かった。あんなに速く振れるものなんだな」
天田「あ、ちょっとコツがあるんですよ。実は……」
>天田と話をしながら寮へ帰った。
【巌戸台分寮】
風花「あ、お帰りなさい」
鳴上「ただいま。もう体起こしても平気ですか?」
風花「おかげさまで。お世話になりました」
鳴上「何言ってんですか。まだ熱あるでしょ。まだまだ世話しますよ」
風花「うん……ごめんね、お願いします」
鳴上「はい。えっと、じゃあ飲み物持ってきます」
風花「うん、ありがと」
>……。
まったりまったり。
さて、どうなるんでしょうね。
事件もそうだけど、人間関係いろいろ。
NTR展開?続きます。ごめんなさい。
あとギャグパートはしばらく来ないと思ってください。
佳境に入りつつあります。
というわけで今日はここまで。
では、また後日。
さて、どうなるんでしょうね。
事件もそうだけど、人間関係いろいろ。
NTR展開?続きます。ごめんなさい。
あとギャグパートはしばらく来ないと思ってください。
佳境に入りつつあります。
というわけで今日はここまで。
では、また後日。
乙!
ギャグも言えないようなやつのところに人が集まるわけがないじゃないか
だからギャグは欲しかったんだ。
場合によるけど
NTRでもなんでも面白いから見続けます
ギャグも言えないようなやつのところに人が集まるわけがないじゃないか
だからギャグは欲しかったんだ。
場合によるけど
NTRでもなんでも面白いから見続けます
やべぇ・・・
ネタ被ってる向こうが面白くてやべぇ・・・
というわけで本日分。
ネタ被ってる向こうが面白くてやべぇ・・・
というわけで本日分。
【2012/5/21(月) 晴れ 八十神高校 二年教室】
有里「ええと」
>授業が終わって、それと同時にりせに連れ去られて。
>なんだなんだと思っているうちに、椅子に縛られ……。
りせ「さ、準備オッケー!」
>一体何がオッケーなのかわからないが、僕は今身動きの取れない状況にある。
有里「とりあえず、何でこんな事になってるのかわからない」
りせ「そりゃ、先輩が逃げないようにですよぅ」
有里「別に何があっても逃げないけど」
りせ「えー?ほんとですか?逃げない?」
有里「逃げない逃げない。だからこれほどいて」
りせ「んー……やっぱり、逃げそうだからダメ!」
有里「逃げないってば……」
>どうやら、観念する他無いようだ。
有里「で、どうしたの。僕が逃げそうな用事って何?」
りせ「えーとぉ、まぁ、里中先輩との事ですよ」
有里「ああ、そういう……」
りせ「ズバリ!どうなんですかお二人!」
>テレビのレポーターばりの追求が始まった。
>というか、これって……
有里「何か、陽介にも似たような事聞かれたな」
りせ「げ、花村先輩と同じ発想って事?」
有里「うん、似たような」
りせ「……だってぇ、気になるじゃないですか!で、ほんとのとこどうなんですか?」
有里「どうって?」
りせ「里中先輩は、気持ちを聞いてくれただけだって言ってましたけど……部屋に二人だけだったんですよね?それだけですか?」
有里「それだけって……他に特別な事はしてないよ」
りせ「えぇー?そうなんですか?」
有里「うん、期待にそえなくて悪いけど」
>りせは露骨に不満そうにしている。
りせ「ふぅーん……あ、そういえば。返事、どうしたんですか?」
有里「返事?」
りせ「だって、里中先輩から聞いたんでしょ?どう答えたのかなって」
有里「ああ……なんていうか、保留?」
りせ「え、保留って……」
有里「うん、保留。嬉しいんだけど、まだ僕が決めかねてるって事で保留」
りせ「うわー、先輩ひどーい。女の敵ー」
有里「そう言われても。僕なりに真剣に考えた結果なんだよ。本当は全部つっぱねるつもりだったんだけどね」
りせ「え、何で?誰か心に決めた人がいる!とか?」
有里「んー、そうじゃないんだけど。まぁ、いろいろ。でも、それって結局逃げだから……逃げるの、やめたんだ」
りせ「何か、難しい事考えてるんですねぇ……もし私が男だったら、里中先輩に告白なんてされたら即オッケーなんだけど」
有里「勿論、千枝は好きだよ。だけど、その好きがどういう物なのかがまだわからないんだ。そんな中途半端で、恋人なんてなれないだろ?」
>……?
>何故か、りせが無言になってしまった。
有里「……りせ?」
>りせは信じられない物を見た、というような顔をして僕を見ている。
>……何にそんなに驚いているのだろうか。
りせ「先輩って、案外おこちゃま?」
有里「何を失礼な」
りせ「だって、それって小学生とか中学生が言う事じゃないですか?先輩、おいくつ?」
有里「肉体年齢18歳」
りせ「ですよね?もう大人に片足突っ込んでますよね」
有里「まぁ、そうだけど……」
りせ「……そんなおこちゃまな先輩に一つ、アドバイスしてあげます。里中先輩と会ってからこれまでを思い返してみましょー」
有里「今までを?」
りせ「はい、それでどう思ったかが答えだと思います」
有里「今まで……ね」
>最初に会ったのは病院だったか。
>……。
りせ「まぁ、そういうことですよ。そのお顔が何よりの証明だと思います」
有里「顔?何か、変な顔してる?」
りせ「べっつにー。あーあ、有里先輩は取られちゃったかー。ま、でも私には鳴上先輩がいるし!まだ希望はあるし!」
有里「……悠か。彼もあれで色々大変そうだけどね」
りせ「え、何かあったんですか?」
有里「ほんとに手に入れたいなら、早く仕掛けた方がいいだろうね。かなり強力なコマが狙ってるみたいだから」
りせ「やだ、ちょっと何ですかそれ!教えてくださいよ!ねー有里先輩ってばぁ!」
>放課後、りせと話をした。
【夜 堂島宅】
>今日も堂島さんの帰りは遅い……。
>何か、事件が起こっているらしいが。
>……一度、聞いてみる必要があるかもしれない。
りせ「だって、里中先輩から聞いたんでしょ?どう答えたのかなって」
有里「ああ……なんていうか、保留?」
りせ「え、保留って……」
有里「うん、保留。嬉しいんだけど、まだ僕が決めかねてるって事で保留」
りせ「うわー、先輩ひどーい。女の敵ー」
有里「そう言われても。僕なりに真剣に考えた結果なんだよ。本当は全部つっぱねるつもりだったんだけどね」
りせ「え、何で?誰か心に決めた人がいる!とか?」
有里「んー、そうじゃないんだけど。まぁ、いろいろ。でも、それって結局逃げだから……逃げるの、やめたんだ」
りせ「何か、難しい事考えてるんですねぇ……もし私が男だったら、里中先輩に告白なんてされたら即オッケーなんだけど」
有里「勿論、千枝は好きだよ。だけど、その好きがどういう物なのかがまだわからないんだ。そんな中途半端で、恋人なんてなれないだろ?」
>……?
>何故か、りせが無言になってしまった。
有里「……りせ?」
>りせは信じられない物を見た、というような顔をして僕を見ている。
>……何にそんなに驚いているのだろうか。
りせ「先輩って、案外おこちゃま?」
有里「何を失礼な」
りせ「だって、それって小学生とか中学生が言う事じゃないですか?先輩、おいくつ?」
有里「肉体年齢18歳」
りせ「ですよね?もう大人に片足突っ込んでますよね」
有里「まぁ、そうだけど……」
りせ「……そんなおこちゃまな先輩に一つ、アドバイスしてあげます。里中先輩と会ってからこれまでを思い返してみましょー」
有里「今までを?」
りせ「はい、それでどう思ったかが答えだと思います」
有里「今まで……ね」
>最初に会ったのは病院だったか。
>……。
りせ「まぁ、そういうことですよ。そのお顔が何よりの証明だと思います」
有里「顔?何か、変な顔してる?」
りせ「べっつにー。あーあ、有里先輩は取られちゃったかー。ま、でも私には鳴上先輩がいるし!まだ希望はあるし!」
有里「……悠か。彼もあれで色々大変そうだけどね」
りせ「え、何かあったんですか?」
有里「ほんとに手に入れたいなら、早く仕掛けた方がいいだろうね。かなり強力なコマが狙ってるみたいだから」
りせ「やだ、ちょっと何ですかそれ!教えてくださいよ!ねー有里先輩ってばぁ!」
>放課後、りせと話をした。
【夜 堂島宅】
>今日も堂島さんの帰りは遅い……。
>何か、事件が起こっているらしいが。
>……一度、聞いてみる必要があるかもしれない。
【2012/5/22(火) 夕方 巌戸台分寮】
美奈子「る、る……ルビー!」
鳴上「ビール」
美奈子「ちょ、それさっき言ったじゃん!」
鳴上「さっきのゲームは美奈子が負けて終わっただろ。リセットだ」
美奈子「ええー……る、る、る……」
岳羽「何やってんの、二人して……」
>ラウンジにはコーヒーカップを持った岳羽さんがいた。
鳴上「あ、今帰りました。いや、帰り道しりとりしようって美奈子が言うもんで」
美奈子「ただいまー。悠しりとり強いんだよ……」
岳羽「はい、おかえり。いいね、楽しそうで……」
>岳羽さんは少しあきれているようだ。
鳴上「はは……ほら、帰って来たからもうしりとりいいだろ」
美奈子「一回も勝てなかった……悔しー」
>美奈子は鞄を持って部屋に戻っていった。
岳羽「風花、今寝てるみたい。……今行っちゃうと起こしちゃうかもよ」
鳴上「あ、そうですか。じゃあ少ししてから様子見に行きます」
>とりあえず、椅子に座った。
>最近少し疲れている……。
岳羽「ん」
>岳羽さんがカップを目の前に置く。
>コーヒー……にしては、少し粘りがあるような。
岳羽「鳴上君、あんまり寝てないでしょ。顔がもう疲れきってるよ。それでも飲んで、ちょっと癒されなさい」
鳴上「これ、コーヒーですよね?」
岳羽「そ。ただしコーヒーと等量砂糖を入れるっていう無茶な飲み方するんだけどね……イタリアンコーヒーってヤツ?」
>なるほど、それでドロドロしているのか……。
鳴上「詳しいんですか?コーヒー」
岳羽「あー、前に漫画で読んでさ。疲れてる時に試してみたらこれが効く効く」
鳴上「なるほど……」
>一口、啜ってみる。
>あ、甘い。
>甘くて、とろんとして、香り高い液体が喉を通り、胃へ……。
>体の中が少し暖かくなったような気がする。
鳴上「これ、疲れが溶けてくような感じしますね」
岳羽「でしょ。……この前は、ごめんね」
鳴上「何がでしょうか?」
岳羽「ほら、叩いちゃって。大丈夫だった?」
>どうやら先日のアレを気にしているようだ。
鳴上「ああ、平気です。元々俺がやってくれって言ったんですし……ちょっと、耳鳴りは続きましたけど」
岳羽「ごめんって。出来る事はやるって、アレ本気だったんだね。私達よりよっぽど献身的に看護してんじゃん」
鳴上「専門的なことはわからないんで、付き添いくらいのものですけどね」
岳羽「よくなってるの、見ててわかるでしょ?もうあと数日もしたら普段どおりになってると思うよ」
鳴上「そうですね……」
>もう一口、コーヒーを飲む。
岳羽「……ねぇ、鳴上君は、風花の事どう思ってる?」
鳴上「はい?」
岳羽「だから、風花の事。好きなの?女性として」
>コーヒーを噴出しそうになった。
鳴上「げぇっほ!ゴホッ、ん、んんっ!何で急に……」
岳羽「真面目な話。もう言われたかどうかはわかんないけどさ。何となくわかるでしょ?」
岳羽「あー、前に漫画で読んでさ。疲れてる時に試してみたらこれが効く効く」
鳴上「なるほど……」
>一口、啜ってみる。
>あ、甘い。
>甘くて、とろんとして、香り高い液体が喉を通り、胃へ……。
>体の中が少し暖かくなったような気がする。
鳴上「これ、疲れが溶けてくような感じしますね」
岳羽「でしょ。……この前は、ごめんね」
鳴上「何がでしょうか?」
岳羽「ほら、叩いちゃって。大丈夫だった?」
>どうやら先日のアレを気にしているようだ。
鳴上「ああ、平気です。元々俺がやってくれって言ったんですし……ちょっと、耳鳴りは続きましたけど」
岳羽「ごめんって。出来る事はやるって、アレ本気だったんだね。私達よりよっぽど献身的に看護してんじゃん」
鳴上「専門的なことはわからないんで、付き添いくらいのものですけどね」
岳羽「よくなってるの、見ててわかるでしょ?もうあと数日もしたら普段どおりになってると思うよ」
鳴上「そうですね……」
>もう一口、コーヒーを飲む。
岳羽「……ねぇ、鳴上君は、風花の事どう思ってる?」
鳴上「はい?」
岳羽「だから、風花の事。好きなの?女性として」
>コーヒーを噴出しそうになった。
鳴上「げぇっほ!ゴホッ、ん、んんっ!何で急に……」
岳羽「真面目な話。もう言われたかどうかはわかんないけどさ。何となくわかるでしょ?」
鳴上「……まぁ、言われはしました」
岳羽「どうなの?」
鳴上「正直、良くわかりません。好き……だとは思います。けど、付き合うとか、恋人とか考え始めると……今の感情は、本当にそういう好きなのかなって思ってしまいます」
岳羽「なるほど。私が口出しする事じゃないのはわかってるんだけど、どうしても気になっちゃって」
鳴上「すみません、はっきりしないで」
岳羽「でも、考えてみて。今、寝る間も惜しんで看病してるのは責任感から?それとも何か別の感情?」
鳴上「俺は……」
岳羽「どちらにせよ、はっきり答えてね。あいまいなまま放っておかれるのが一番辛いんだから」
鳴上「わかりました。……答えます、ちゃんと。そうじゃないと失礼ですよね」
岳羽「そういうことだね。おせっかいもほどほどにしときますか。あ、今日は私付き添うから。鳴上君はゆっくり休んで?」
鳴上「え、でも」
岳羽「悟んなさいよ、今日くらいゆっくり考えてみろって言ってんの。任せときなさいって。ね」
鳴上「……はい。それじゃ、お願いします」
岳羽「ん。それじゃ、早速行ってくるね」
>岳羽さんと話をした。
>山岸さんへの感情、少し自問してみよう。
>……。
【2012/5/22(火) 晴れ 夕方 商店街】
完二「すんません先輩、わざわざ来てもらって」
有里「いや、構わないよ。それで、今日はどうするの?」
完二「ああ、多分そろそろ……」
>完二に呼ばれて完二の家に来た。
>なにやら用事があるらしい。
男の子「こーんにーちわー!」
女の子「こーんにちわー!」
完二「おゥ、来やがったなガキ共!」
男の子「かんじー!来てやったぞー!」
完二「うっせ、ちっと黙ってろ!先輩、用事っつーのはこいつらなんス」
>子供達がやいのやいのと騒ぎながらあがってくる。
有里「ああ、この子達が例の……」
完二「あみぐるみ作ってやってたガキ共っス。先輩が作ったヤツ配ったら、一回会わせろって聞かなくて……」
有里「そっか。初めまして、完二の先輩の有里です。よろしくね」
男の子「よろしくー!いぇーい!」
>男の子にハイタッチを求められた。
岳羽「どうなの?」
鳴上「正直、良くわかりません。好き……だとは思います。けど、付き合うとか、恋人とか考え始めると……今の感情は、本当にそういう好きなのかなって思ってしまいます」
岳羽「なるほど。私が口出しする事じゃないのはわかってるんだけど、どうしても気になっちゃって」
鳴上「すみません、はっきりしないで」
岳羽「でも、考えてみて。今、寝る間も惜しんで看病してるのは責任感から?それとも何か別の感情?」
鳴上「俺は……」
岳羽「どちらにせよ、はっきり答えてね。あいまいなまま放っておかれるのが一番辛いんだから」
鳴上「わかりました。……答えます、ちゃんと。そうじゃないと失礼ですよね」
岳羽「そういうことだね。おせっかいもほどほどにしときますか。あ、今日は私付き添うから。鳴上君はゆっくり休んで?」
鳴上「え、でも」
岳羽「悟んなさいよ、今日くらいゆっくり考えてみろって言ってんの。任せときなさいって。ね」
鳴上「……はい。それじゃ、お願いします」
岳羽「ん。それじゃ、早速行ってくるね」
>岳羽さんと話をした。
>山岸さんへの感情、少し自問してみよう。
>……。
【2012/5/22(火) 晴れ 夕方 商店街】
完二「すんません先輩、わざわざ来てもらって」
有里「いや、構わないよ。それで、今日はどうするの?」
完二「ああ、多分そろそろ……」
>完二に呼ばれて完二の家に来た。
>なにやら用事があるらしい。
男の子「こーんにーちわー!」
女の子「こーんにちわー!」
完二「おゥ、来やがったなガキ共!」
男の子「かんじー!来てやったぞー!」
完二「うっせ、ちっと黙ってろ!先輩、用事っつーのはこいつらなんス」
>子供達がやいのやいのと騒ぎながらあがってくる。
有里「ああ、この子達が例の……」
完二「あみぐるみ作ってやってたガキ共っス。先輩が作ったヤツ配ったら、一回会わせろって聞かなくて……」
有里「そっか。初めまして、完二の先輩の有里です。よろしくね」
男の子「よろしくー!いぇーい!」
>男の子にハイタッチを求められた。
完二「で、折角なんでこいつらに作り方教えてやったらどうかなって思ったんスよ」
有里「ああ、それはいいね。僕なんかでよければいくらでも教えるよ」
完二「あざっス!オラお前ら!先輩も教えてくれるっつってっから!俺と先輩どっちに習いたいか選びやがれ!」
男の子「せんぱいがいいー」
>男の子達に取り囲まれてしまった。
完二「……」
有里「あの、僕だけじゃ手が足りないから完二のほうにも……」
完二「いやぁ、いいんスよ。俺なんか……」
>落ち込む完二の手を、一人の女の子が引っ張った。
女の子「かんじがいい……」
完二「……!お、おお!わかった!教えてやっから待ってろ!」
>……。
有里「みんな出来た?」
男の子「できた!すげえかっけー」
女の子「できたー、ありがとー!」
有里「ん、良く出来ました」
>完二の方を見る。
完二「お前、いいセンいってるぜ。もっと練習したら俺より上手くなれるぜ!」
女の子「うん、がんばるね。かんじ、また教えてね」
完二「おう!いつでも来いよ!って、もうこんな時間か。ガキ共、とっとと家帰りやがれ!母親心配すんだろうが!」
男の子「かんじ、またくるからなー!」
完二「おう来い来い!返り討ちにしてやらぁ!」
>子供達は最後まで騒がしく帰っていった。
有里「ああ、それはいいね。僕なんかでよければいくらでも教えるよ」
完二「あざっス!オラお前ら!先輩も教えてくれるっつってっから!俺と先輩どっちに習いたいか選びやがれ!」
男の子「せんぱいがいいー」
>男の子達に取り囲まれてしまった。
完二「……」
有里「あの、僕だけじゃ手が足りないから完二のほうにも……」
完二「いやぁ、いいんスよ。俺なんか……」
>落ち込む完二の手を、一人の女の子が引っ張った。
女の子「かんじがいい……」
完二「……!お、おお!わかった!教えてやっから待ってろ!」
>……。
有里「みんな出来た?」
男の子「できた!すげえかっけー」
女の子「できたー、ありがとー!」
有里「ん、良く出来ました」
>完二の方を見る。
完二「お前、いいセンいってるぜ。もっと練習したら俺より上手くなれるぜ!」
女の子「うん、がんばるね。かんじ、また教えてね」
完二「おう!いつでも来いよ!って、もうこんな時間か。ガキ共、とっとと家帰りやがれ!母親心配すんだろうが!」
男の子「かんじ、またくるからなー!」
完二「おう来い来い!返り討ちにしてやらぁ!」
>子供達は最後まで騒がしく帰っていった。
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