私的良スレ書庫
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元スレ男「イジメで地下倉庫に閉じ込められてる間に学校にテロリストが……」
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男「い、いかん……目にしみる、涙出てきた……」
男「ハッ」
男「……こんだけ臭いなら、武器に使えるんじゃ……」
~~~
男「食らえ! 生ゴミだ!」ポイ
ビチャァッ
テロリストA「おげええぇえええ!! なんじゃこりゃああぁあああ!!」
男「よし!」
テロリストA「てめぇブッ殺す!!!!」
男「え?」
ズダダダダダダダ!
~~~
男「………」ガクガク
男「しかし、うーん……そうだ、腐ってるたまねぎ持ってこう……」ゴソゴソ
男「うげぇええぇ……ほとんど液状化してる……タ、タッパーに入れて密閉しとかなきゃ」ゴソゴソ
男「これ開いたら大変だな……しっかりフタしとかなきゃ……」ギュッギュッ
男「……はぁー……」
男「……うん、食欲失せた……しばらく腹も減りそうにない……」
男「………」
男「……あとは……」
男「………」チラ
『子育て体験用教材』
男「………」
男「………」ゴソゴソ
男「……あった」
『子供用オムツ』
男「………」ゴソゴソ
男「………」
男「……廊下に戻って準備しなきゃ……」
───
───
教祖「我々の教団には~~~さまざまな~~~素晴らしい人材がおります~~~」
教祖「早稲●大学卒のJOH-YOUですとか~~~」
───
───
3-D
教祖「……というワケで~~説明を~~~終わりま~~~~す」
パチ……パチ……
隊長「拍手が小さいぃッッ!!!」
生徒達「!!?」ビクッ
パチパチパチパチパチ!
パチパチパチパチパチ!
教祖「ふ~~~~~~」
隊長「これで、全ての教室にて御説明が終わりましたな お疲れ様でございます」ペコリ
教祖「う~~~~~~ん 少し休もうかな~~~」
隊長「はっ、ごゆるりと。 監視、警備はお任せください もうじき声明文も出しますので。」
教祖「あ~~~声明文ね~~~ 大事だね~~~~」
隊長「はっ、教祖様の教えに子供たちが感じ入り、状況が固まった頃を見計らって、声明を発表する予定です。」
教祖「うん~~~それでいいんじゃない~~~~」
隊長「はっ」ピシッ
教祖「あ~~~~僕は今から~~~部屋で休むけど~~~~」
隊長「はっ」
教祖「あの~~~2年C組の~~~~あの~~~」
教祖「黒くて長い髪の~~~あの可愛い女の子~~~~」
教祖「あの子、部屋に連れてきて~~ ちょっと、神の教えを授けるから~~~~」
隊長「はっ」ピシッ
───
───
ロッカーの中
男「………」
男「………狭い」
男「……あと暗い……」
男「………」
男「………」
男「……zzZ……」
男「zzZZzz……」
男「ハッ」
男「ね、寝ちゃダメだ! 寝たら死ぬぞ!」ブンブンブン!
男「えーと、えーと、何か考えなくちゃ……」
男「何か……」
男「………」
男「……今頃クラスの皆は、どうなってるんだろう……」
男「………」
男「……女ちゃん、無事かなぁ」
───
───
2-C 教室
女「え……? 私、ですか……?」
隊長「そうだ。 教祖様がお呼びだ。 来い!」グイ
女「い、いやです! そんな……」
隊長「来るんだ!!」グイッ
女「い、痛いっ! 誰か助け……いやあぁぁっ!」ズルズル…
生徒達「………」ブルブル
女「い、いやああぁぁっ!」
ガララララ バタン!
シーン……
生徒達「………」
ヒソヒソ
生徒A「お、おい……連れてかれちまったぞ」
生徒B「女ちゃん可愛いからな……目ぇつけられちまったんだ……」
生徒E「ってことは……何かされちまうのかな?」
生徒F「おえ……吐き気してきた……」
生徒C「……でもさ……殺されるより、マシなんじゃないかな……」
生徒A「ど、どういうことだよ……」
生徒C「だって……私たち……殺されるかもしれないんだよ……?」グス
生徒D「そ、そんなこと言うのやめなさいよ……!」
生徒C「だったら……まだ女ちゃんみたいに気に入られた方が……」グスグス
テロリスト(2-C見張り)「おいそこ!! うるさいぞ!!」
生徒達「ビクッ」
シーン…
阿藤「……おい」ヒソ
加藤「あん?」
阿藤「聞いたか」
佐藤「何だよ」
阿藤「ここにいたら、そのうち殺されるかもしんねぇ」
加藤「マジかよ……っくそ……ざけんなよ……」
佐藤「畜生……ありえねぇ……」
阿藤「まあ待てよ 要はあいつらに気に入られりゃいいんだ」
加藤「気に入られるって……どうすんだよ」
佐藤「女ならまだしも、俺らじゃ取り入るなんて……」
阿藤「ほら、よく見ろ……アイツの姿が無ぇ」
加藤「アイツ……?」
佐藤「アイツって誰だ?」
阿藤「ほら……俺らが地下倉庫に閉じ込めた……男だよ」
加藤「!!」
佐藤「!!! ほんとだ! いねぇ!」
阿藤「アイツ……きっとまだ地下倉庫でイジけてんだぜ」クックック
加藤「ってことは……」
佐藤「アイツのことをテロリストの連中にバラせば……」
阿藤「ああ、テロリスト共は"全員"集めた気になってる……」
阿藤「男のことを教えてやれば、あいつらには嬉しいサプライズってワケだ」
加藤「そうか……その情報を手みやげにすれば……」
佐藤「気に入られて、殺されることもなくなる!」
阿藤「どーよ?」
加藤「乗った!」
佐藤「やるぜ!」
阿藤「ククク……あのクズもたまには役に立つなぁ……!」ニヤァ
───
───
男「………」ブルッ
男「………」
男「……誰かウワサしてやがんな……」
男「………」
男「……なんとなく予想つくけど……!」
───
───
阿藤「あー スンマセン」
テロリスト(2-C見張り)「ん?」
阿藤「ボクたち……あー、隊長サンにちょっと話があるんですケド」
加藤「……」
佐藤「……」
テロリスト「隊長に話……?」
阿藤「情報、があるんですケド」ニヤッ
テロリスト「………」
テロリスト「……ザッ…あー、こちら2-C見張り、隊長に報告有り」
隊長『……何だ』
テロリスト「……こちらの生徒3名が、隊長に"情報"があると」
隊長『……ふむ……』
テロリスト「……いかがいたしましょう」
隊長『……いいだろう 私は2階空き教室にいる 連れて来い……ザッ……』
テロリスト「……あー、お前たち」
阿藤「!」
テロリスト「……今から隊長のところへ連れて行く……妙な真似はするなよ」
阿藤(……よし!)
───
───
男(……そろそろ、俺の存在がチクられてもおかしくない頃だ……)
男(まあ、チクらないでくれたら一番うれしいんだけど……)
男(んなワケないよな……)
男(……しかし)
男(何パターンも予想してはみたが……)
男(………)
───
───
2階 空き教室
阿藤「こんちわ、隊長サン」
隊長「ふむ、君たちか……話があるというのは」
加藤(なんてガタイだよ……)
佐藤(威圧感がすげぇ……流石隊長、ってことか……)
阿藤「あー、ボクたち、ちょっと教えたいことがあるんです」
隊長「教えたいこと?」
阿藤「あー、ハイ」
阿藤「実は……この学校に、まだ潜んでる奴がいるんです」
隊長「!」
隊長「それは、この学校の生徒かね?」
阿藤(やった……! 食いついた!)
阿藤「あーハイ。 ボクたちが……まあ、遊びで地下倉庫に閉じ込めた奴なんですケド」
隊長「! 地下倉庫か……なるほど、あそこまでは確かめなかった……」
隊長「しかし、クラスの連中や担任にはいない奴を一応確認したはずだが……?」
阿藤「あー、アイツ、影が薄いんですよ だから誰もなかなか気づかなくって」
隊長「……ふむ」
阿藤「………」
隊長「……いやしかし、貴重な情報だ よくぞ話してくれた」ニッコリ
阿藤「は、はい!」
隊長「……しかし、なぜ話してくれる気になったんだね? 君たちのクラスメイトなのに」
阿藤「それは、この教団の力になりたいと思ったからです!」
隊長「ほう……?」
阿藤「教祖様の教えを聞いて、目が覚めました! だから……その……」
阿藤「この教団の為に、自分の友を売ることも辞さない! その覚悟を示そうと……!」
阿藤「な、なあ皆!」
加藤「お、おう! その通りです!」
佐藤「ボクたち、教団の力になりたいんです!」
隊長「そ、そうか…… そうだったのか……」 ジワ…
隊長「む、いかんな……歳をとると、涙もろくなってしまって……」ゴシゴシ
隊長「君たちのような……若く、熱い魂の持ち主が、我々の新たな仲間となってくれるとは……」ウル…
隊長「こんなにうれしいことはない……!」 ゴシゴシ
阿藤「は、はい!」
加藤「ボクたち、がんばります!」
佐藤「教団のために、一生懸命働きます!」
隊長「そうか、そうか……うむ、結構結構」ウンウン
隊長「決めた……君たちは、新入りたちのリーダーとなってくれたまえ」
阿藤「リーダー、ですか?」
隊長「そうだ リーダーだ これから入る者たちを導いてほしい」
阿藤「そ、そんな、いきなりリーダーなんて……」
隊長「いや……君たちなら出来る 私には分かる 君たちは、他の連中には無いものがある」
阿藤「いや、そんな、はは……」
隊長「しかし……リーダーともなると、その格好ではマズいな 我々と同じ格好をしなさい」
阿藤「え……?」
隊長「まず、後ろに置いてある装備に着替えてくれたまえ」
阿藤「は、はあ……」クルッ
阿藤「後ろ……」キョロキョロ
加藤「?」キョロキョロ
佐藤「?」キョロキョロ
阿藤「あの……後ろに何もないん」
ッダァ──ン!!
阿藤「で………」
阿藤「え?」
加藤「……ガハ」
加藤「……」ボタボタボタ…
ガク
ッドサ……
阿藤「加藤ッ!?」
佐藤「な……」
ッダァ──ン!
佐藤「ッガ!?」
ボタボタ…
ガク……ドサ
阿藤「佐藤っ!? な、何……」
隊長「………」ジャキ
阿藤「なっ、なん、何、で……」ガクガク
隊長「我が教団に」
隊長「"身内を裏切る"様な輩は、いらんのだ」
阿藤「ひっ、ぁ……ひぃぃ……」ガクガク
隊長「貴様らは」
隊長「生かしていてもしょうがない」
阿藤「許し」
ッダァ──ン!!
───
───
男(殺されるエンドしか、思い浮かばないんだよなぁ……)
…ズダァーン!
男「っ!!」ビクッ
男「銃声……!?」
男「…………」
男「………」
男(……合掌)
───
───
隊長「………」
ザッ
隊長「……あー、全員へ告ぐ」
隊長「北校舎にまだネズミが一匹潜んでいる」
隊長「これから、そいつを炙り出す」
隊長「よって、これからの指揮はそれを念頭に置いて各自行動するように」
隊長「以上だ」
ザッ
───
───
男「銃声が……俺の想像通りのモノなら……」
男「もうすぐか……」
男「……相手はどういう風に出てくるだろうか……」
男「……人質とかとってくるのかな……」
男「………」
~~~~
テロリスト「すぐに出て来い 姿を現せ」
男「いやだ……」
テロリスト「さもなくば人質を殺す」
男「い、いやだ……!」
ズダン!
人質「ぐは……」バタ
~後日~
新聞『人質を見殺し! 身勝手な逃亡生徒!』
ネット『"男"って名前らしいぜ』
2ch『家族ともども一生晒してやろうぜ!』
男「うぅ……」
母「ご近所の視線が……もうやだ、こんな生活耐えられない……死ぬしかないわ」
男「母ちゃん!!」
~~~~
男「……」ガクガク
男「……ダメだ、まず、あいつらと交渉のテーブルに乗っちゃダメだ……」
男「交渉から逃げ続けなくちゃ……」ブルブル
───
───
2-C 教室
ガラララッ
隊長「……」
テロリスト(2-C見張り)「! 隊長!」ピシッ
隊長「……このクラスの担任、手をあげろ」
担任「ひっ……は、はいぃ……」
隊長「貴様か」
担任「は、はぁ……」ビクビク
隊長「このクラスに、男、という生徒はいるか?」
担任「! あ、そ、そういえば……そんな奴もいたような……」
隊長「で、この場にいるのか?」
担任「え……」キョロキョロ
担任「えー、あのぉー、い、いませんねぇ……あはは……」
隊長「おい」ジャキ
担任「!!? っひ、ひぃ!?」ビクゥッ
隊長「貴様には、確認したよなぁ? クラスの全員がいるかと」ジャキ…
担任「っひ、ぅひ、す、すいませんっっ! きき気づかなくてぇっ!!」ビクビク
隊長「……ふむ」
隊長「では、呼び出せ」
担任「……は?」
隊長「今すぐ、その、男という奴を呼び出せ ここへ来させろ」
隊長「でなければ、貴様の眉間に穴が開くぞ」ジャキ…
担任「ひっ、ひぃ!」
担任「えっと、お、男の電話番号……そ、そうだ……カバンの中の名簿に……」
担任「え、えっと、えっと」ガサガサ
隊長「早くしろ」ジャキ
担任「ひ、ひゃい!!」ガサガサガサガサ
担任「あ、あった……」
担任「え、えっと、電話番号、は080……あ、」
担任「あ、あの……」
隊長「なんだ」
担任「ど、どうやって連れて来させれば……」
隊長「簡単だ」
隊長「『お前が来なければ、殺される』と言ってやれ」
隊長「事実だからな」ジャキ
担任「っひ、ひぃぃいいぃ!」
担任「080……」ピポパポ
担任「………」
担任「あ、あの……」
隊長「今度は何だ」
担任「……ヤツの携帯、電源が切られてるみたいです……」
『お掛けになった電話は、電波の届かないところにいるか、電源が……』
担任「ど、ど、どうしましょう」
隊長「……では、奴の身内を来させろ 人質にする」
担任「は……い?」
隊長「奴の家族……そうだな、親がいい 親に連絡を取って学校に来させろ」
隊長「来たら我が部隊で捕獲し、そのまま人質の材料とする」
隊長「そうすれば奴も出てこざるをえないだろう」
担任「え、ええと……男は母子家庭でして、身内は母親が一人……」
隊長「その母親に連絡を取れ!! 今すぐだ!!」
担任「は、はいぃ!」
担任「えっと、家の電話番号……」ガサガサ
担任「あ、あった……ええっと」
ピポパポ
担任「あ、もしもし……男のお母さんですか」
担任「私、男の担任の………」
母『しつこい!!!!!』
ガチャン!!
担任「………」
担任「……………」
担任「……え………ぇ……」
担任「……ぁ…………」
担任「……はひ……あ、ぁの………」ダラダラダラ
隊長「どうした」
担任「切られ、ました……」
隊長「何……?」
今日はここまで。
主人公のスペック
・ヘタレ
・チキン
・臆病
・卑怯
・クズ
・マザコン←New!
主人公のスペック
・ヘタレ
・チキン
・臆病
・卑怯
・クズ
・マザコン←New!
生き残るためなら頭が回るんだなww
ここまで回転速かったらいじめられることないようnゲフンゲフン
ここまで回転速かったらいじめられることないようnゲフンゲフン
あのオレオレ詐欺がこうつながるとかゾクッと来た
おもしろすぎる
おもしろすぎる
担任「その……き、急に、ガチャン、と……」
隊長「そんな馬鹿な話が……!」ジャキ
担任「ほ、ほんとなんですぅ!」ブルブル
隊長「……もう一度掛けてみろ」
担任「は、はいぃ……」ピポパ
プルルルルル…
プルルルルルルル…
担任「………」
プルルルル…
プツッ
担任「………」
ツーッ、ツーッ、ツーッ…
担任「………」
担任「………」ガタガタガタガタ
隊長「…チッ……」
担任「あの、その、これ、その、あのぅ……」ガタガタ
隊長「……何故だ? 何故担任の教師からの電話が切られる? なぁ」ジャキ
担任「わわわわ分かりませんっ! 私は何も……」
隊長「黙れ 役立たずが」
担任「………」ヘナヘナ…
隊長「………むう……」
テロリストCI「……どういうことなのでしょうか」ヒソヒソ
隊長「………」
隊長「……分からん、が……」
隊長「……もし……もし"ヤツ"の抵抗によるものだとしたら……」
隊長「つまりは、我々に歯向かうつもりだ、ということだ」 ギ…
テロリストCI「っ」ゾク…
隊長「………ククク」
隊長「楽しいネズミ狩りになりそうだな」ニヤァ
テロリストCI「は…ハッ!」ゾクゾク
───
───
ロッカーの中
男「………狭い」
男「……隙間から洩れる明かりが少しまぶしい……」
男「……はぁ……」
男「……何もしないで待つ、ってのも……なんだか落ち着かないな」
男「………」ゴソゴソ
男が尻ポケットから手帳を取り出す。
男「……もっかい、考えを整理するか……」
───
───
テロリストCI「しかし……いくら子供一人とはいえ……抵抗されると、その……若干めんどくさいですね……」ヒソヒソ
隊長「あん? 貴様……怖気づいているのか?」
テロリストCI「そ、そういうワケ、では、ないです、けど……」ビクビク
隊長「……が、こちらが炙り出さずとも……向こうから出て来る」
テロリストCI「向こうから、ですか?」
隊長「ああ、時間の問題だ」
テロリストCI「なぜ、ですか……?」
隊長「……耐えられない。 まず……常人には耐えられんのだ」
テロリストCI「耐えられない?」
隊長「恐怖……プレッシャーともいえるな 絶え間なく襲う重圧に、まず一般人は耐えられん」
隊長「一介のガキなら、尚更だ」
隊長「そして……冷静さを欠き、暴走する」
隊長「その先にあるのは……自滅だ」
隊長「……それが、時間の問題だと言ったのだ」
テロリストCI「なるほど……しかし、その恐怖、というのは……」
隊長「最大の"恐怖"は……我々の正体が分からない、ということだ」
テロリストCI「え…いや、しかし……既に校内放送で……」
隊長「そういうことではない」
隊長「……奴は、知らない……知る術を持たない。 我々の戦力、装備、人数、配置……」
隊長「そういった"正体"が、全く分からない」
隊長「それこそが、最大の恐怖。 不安を生み、重圧を負い……」
隊長「耐えられず、潰れる」ニヤァ
───
───
男(耐えられない……)ガタガタガタ
男(不安だ……不安で、不安で、プレッシャーに潰されそうだ……)ガタガタガタ
男(敵の人数が分からないなんて……怖くて、怖くて、耐えられない……!)
男(俺……チキンすぎて……)
男( 不 安 材 料 を 消 さ ず に は い ら れ な い …… ! )
男は震える手でペンを掴み、手帳に書き殴る。
男「………」ガリガリガリガリ
男「早いとこ割り出さないと……! 敵の人数を…推理しないと……!」ガリガリガリガリ
男「まず……廊下で見えた敵の配置と、屋上のスナイパーを書き加えると、こんな感じか」
男「……うーん、うーん……ここから各人の視界を書き込むと……」
男「うん……こうなる」
男「どう見ても、南側の視界がガラ空きだ」
男「これから警察やマスコミなんかも押し寄せるだろうし、監視体制は360度、オールレンジにしときたいはず……」
男「さらに言えば、各"教室の中"に、人質を監視する人間がいないといけないから……」
男「例えば12クラスに一人ずつ配置したとすると……プラス12人になる」
男「しかし、この1クラスに何人ずつか、っていうのが曲者だ……そこが分からん……」
男「………」
男「……もし俺が、俺がテロリストのトップだったら……どう配置する?」
男「……そうだ……敵は俺だけじゃない……むしろ、警察だよ 最大の敵は警察なんだ」
男「SWAT部隊みたいな……日本にいるのか? とにかく、機動隊とか、あと潜入しようとするマスコミとか……」
男「そういった奴らの方がよっぽど厄介だよ……そいつらを相手にすることをまず考えるはずだ」
男「……それなら、"教室の窓から南側(校庭側)を監視する"ってのはとっても不安だ」
男「だって、教室の人質の監視もしながら、窓から南側を監視するなんて……ちょっと神経が持たない 同時はムリだ」
男「……もし、俺だったら……」
男「教室にいる人間には教室を監視させる。 そして……」
男「南側には、南校舎の屋上に人間を1人置いて、そいつに監視させる」
男「贅沢言えば3人ぐらい置きたいけど……こいつらは"人手不足"っていう前提がある」
男「だから、屋上におけるのは一人で………あ」
男「でも、あっちの屋上には誰もいない……てことは……」
男「……間違いない 『教室にいる人間が、人質も、南側も監視してる』んだ……」
男「……ムリさせてんなぁ」
男「そして……そんだけムリさせるぐらいに、人員はギリギリ……最低限……」ブツブツ
男「てことは………」ガリガリ
男「うん……これで大体の見当がついたぞ」ガリガリガリガリ
男「各クラスに1名、各クラス前の廊下に1名、屋上にスナイパー1名……」ガリガリ
男「それに教祖が来ている可能性と」
男「あと……このテロの首謀者……軍事的な知識がある者がいるはず……」
男(あのメタボな教祖が軍事のエキスパートとは思えない……)
男「そいつらがいるとしたら……恐らく空き教室の……一番上の3階……」
男「あのキチガイ教祖のことだから……偉い自分は上の方、みたいに考えそうだしな」ガリガリ
男「それらを総合すると……」ガリガリ
男「……出来た! これが敵の全体像……!!」
男「よ、よし……これさえあれば、不安なんて……」
男(……全部で25人……)
男(ほんとに皆殺しなんて出来るかなぁ……)
男(不安だぁぁぁ……)ガクガクガク
───
男の悩みが尽きる日はない。
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