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    元スレ一方通行「イヤだ」

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    タグ : - とある魔術の禁書目録 + - 一方通行 + - 垣根帝督 + - 帝凍庫クン + - 絹旗 + - 絹旗最愛 + 追加: タグについて ※前スレ・次スレは、スレ番号だけ登録。駄スレにはタグつけず、スレ評価を。荒らしタグにはタグで対抗せず、タグ減点を。
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    301 = 282 :



    削板「それで今日は何処に行くんだ!?何でも来いだぜ!!」

    心理定規「あら頼もしいわね。そうね、今日は良く尽くしてくれているあなたにご褒美を上げるわ」フフフ

    削板「ご褒美?プロテインでもくれるのか?」

    心理定規「いや、そうじゃなくてね・・・とっても気持ちいいことよ」

    削板「???」ウーン?

     妖艶な笑みを浮かべる心理定規に、首をかしげながら的外れなことを考える削板。
    その二人に近付く、一人の男の影があった。

    垣根「よお、心理定規に第七位、随分と仲良さそうじゃねえか」

    心理定規「か、垣根!?」

    削板「おお、第二位か!久しぶりだな!この子と知り合いなのか?」

    垣根「知り合いも知り合いだよ、なぁ、心理定規?」

    心理定規「待って垣根!これは違うの!」

    302 = 282 :


    垣根「何が違うってんだ?この一週間の内に三度も、俺の誘いを断ってまで逢引してやがる癖に、
    まだ「浮気じゃない」とでもほざくつもりか?」

    心理定規「ど、どうしてそれを・・・」

    削板(こいつ等何言ってるんだ?さっぱり意味がわからん。根性が足りないせいか!?)

    垣根「それにしてもまさかこんな根性馬鹿に寝取られるなんてなぁ・・・随分男の趣味が悪くなったんじゃねえか心理定規」

    心理定規「待って!こいつとは何もしてないの!本当よ!」

    削板(根性だ!根性を上げろ!こいつ等が何を言ってるのか根性で理解するんだ!)グググ

    垣根「おいおいおい、何か第七位の表情が険しくなってるぜ?今のオマエの発言に怒ってるんじゃねえか?」

    心理定規「な、何でよ!ちょっと第七位、あなたとは本当にまだ何もしてないでしょう!?」

    303 = 282 :


    垣根「ふーん、「まだ」ねぇ?」

    心理定規「どうしても信じてもらえないの・・・?」

    垣根「逆に聞くがお前だったら信じれるか?」

    心理定規「・・・チッ 器の小さい男ね」

    垣根「本性出しやがったなアバズレが・・・」

    心理定規「そうよ、私は第七位と浮気してたわ!だってそうでしょう?
    思い通りにならないあなたよりも、単純馬鹿で能力で簡単に操れる第七位のほうが都合がいいわ!財布的な意味で!」

    削板「ん、俺はお前の能力になんてかかってないぞ?」

    心理定規「えっ」

    垣根「えっ」

    削板「お?」

    304 = 282 :


    心理定規「え・・・私最初にあなたに会ったときに能力使ったわよね?」

    削板「おお使ったな、だが、あんな根性の足りてない能力じゃ俺は操れないぜ!」

    心理定規「ええぇ・・・でもその後普通に一緒に出かけて色々買って貰ったわよね・・・?」

    削板「それが根性ある男のマナーなんだろ?教えてくれたのはお前だぞ」

    心理定規「えぇー・・・本当にかかってないの?」

    削板「おう!」

    心理定規「・・・」

    削板「??」

    305 = 282 :


    心理定規「あ、ようするにあなた、ただの馬鹿なのね」

    削板「なにぃ!?」

     心外だ、と言わんばかりに憤慨する削板と頭を抱える心理定規、一段落ついただろう、というところで
    しばし静観していた垣根が口を挟む

    垣根「あー、話は終わったか?まあ正直俺に取っちゃ能力云々なんてどうでもいいんだよ
    ただ心理定規が俺を裏切った、だからぶっ潰す、単純にそれだけのこった」

    心理定規「ほ、本気で言ってるの!?第二位が痴情の縺れなんて下らない理由で同じ暗部の仲間を殺そうってわけ!?」

    垣根「裏切り物は許すな、暗部の鉄則だろ?俺は何も間違っちゃいねえよ」

    心理定規「そんなのただの詭弁じゃない!あなたがそんなだから私は・・・」

    垣根「もういい聞くに堪えねえ、とっとと消えろ」

    306 = 282 :


     バサァ!と音を立て、垣根の翼が心理定規に襲い掛かる。本気で殺しにかかってきた第二位を止める手段など
    勿論心理定規は持ち合わせておらず、彼女に出来るのは、ただ目を閉じ決定的な瞬間を待つことだけであった。

     しかし、その決定的瞬間はいつまで経っても訪れない。焦らしているのだろうか?
    否、何事にも急ぎすぎるこの男がそんな器用な事をするはずもない。
    恐る恐る目を開いた心理定規の目に映ったものは―

    垣根「・・・何の真似だ?」

    削板「ぬおおおおおおおお!!!」

     垣根の翼を素手で掴み防いでいる削板の姿であった。

    心理定規「あなた・・・どうして?」

    削板「生憎、目の前で殺されそうになってる女の子見捨てるほど根性なしじゃねえんだ!!早く逃げろ嬢ちゃん!!」

    心理定規「・・・ありがとう、死なないで!」ダッ

    307 = 282 :




    削板「行ったか・・・おい第二位!いきなり女の子に襲い掛かるなんて根性足りてねえんじゃねえか!?」

    垣根「いきなりじゃねえだろ!?お前何聞いてたんだ!!」

    削板「お前みたいな悪党の話なんて聞いてねえ!!!」

    垣根「OKOK、どうやらお前から死にてえらしいな・・・望み通りにしてやるよ!」

    削板「女の子を逃がすために格上とタイマン・・・燃えるシチュエーションだぜ!!」

    垣根「[ピーーー]オラアアアアアアアア!!!」バサァ

    削板「根性おおおおおお!!!!」ウオオ

    308 = 282 :




    削板「なんてことがあってな、二週間ほど入院するハメになっちまったぜ!」

    >11111号「あ、普通にボコられたんですね、とミサカはその流れで負けてしまう第七位に軽蔑の眼差しを送ります」

    一方通行「まァ垣根クンはアレで俺の次くらいに強ェからなァ・・・」

    >11111号「ていうか心理定規が途中からヒロインみたいになってますけど、ただのビッチですよね。
    とミサカはそもそもの発端が彼女であったことを思い出します。」

    削板「あれが美人局って奴なのかもしれねえな!第一位も気をつけろよ!」

    一方通行「イヤそれは違ェだろ・・・」

    削板「おっと、もうこんな時間か!そろそろ俺は行くぜ!じゃあな!!」ダッ

    309 = 282 :



     走り去る削板を、疲れた表情で見送った後、二人は再び歩き始めた。

    >11111号「喋るだけ喋って行ってしまいましたね・・・とミサカはもう言葉もありません」

    一方通行「アイツはある意味最強だからなァ・・・」

    >11111号「あなたが第七位にはイヤガラセをしない理由がよくわかりました、とミサカは深い溜息をつきます」ハァ

    一方通行「何をすりゃァ嫌がるのかサッパリわかンねェし、そもそも会うのもイヤだからな・・・
    まァその辺はテメエも似たようなモンだけどな」ケケケ

    >11111号「ちょ、何て事言いやがる!いくらM属性持ってるからって何言われても喜ぶわけじゃねえんだぞ!?
    流石にあんなのと一緒にされるのは心外です!とミサカは珍しく憤慨します」

    一方通行「ハイハイ、そいつは悪ゥございましたァ ・・・ん、なンだありゃ?」

    >11111号「おやおや?」

    310 = 282 :


     二人から数十メートル程先の道のド真ん中に、何か白い物が見える。最初は何か分からなかったが、
    近付くにつれて輪郭がはっきりとしてくると、どうやら倒れている人間らしいことがわかった。

    >11111号「うわぁまた人が倒れてますよ、お前何したの?とミサカは隣のモヤシ男を睨みます」

    一方通行「なンもしてねェよ!ずっと一緒にいたろォが!無視すンぞ無視、絶対ェろくなことになンねェ・・・」

    >11111号「君子危きに近寄らずですね、道変えましょうか、とミサカは提案します」

    一方通行「おォ、そっちの路地いこうz」

    「ひ、ひどいんだよ!!!」ガバッ

    一方通行「意識あったのかよクソが」

    「こんなに可愛い子が倒れてるんだよ!?それを無視するなんて神経を疑っちゃうかも!」

    311 = 282 :


    一方通行「自分で自分のこと可愛いなンてほざいてるテメエの神経疑うわ。何様だよ一体」

    >11111号「一方通行、知らないのですか?この方は今巷で人気のイカ・・・」

    「その先は絶対に許さないんだよ!!!!!」

    一方通行(イカ・・・?)

    イン「私の名前はインデックスって言うんだよ!あ、あれ、どうして私の名前だけ省略されてるのかな!?」

    一方通行「あーはいそりゃ良かったですねェ、それじゃサヨウナラ」

    >11111号「お達者で、とミサカはペコリと頭を下げます」

    イン「ちょっと待たなイカ!いや違う違う、ちょっと待って欲しいかも!」

    一方通行「なァンなンですかァ?」

    >11111号「こういう時にちゃんと待って上げる辺り、あなたは実は意外と優しいですよね、とミサカは指摘します」

    一方通行「・・・ハッ、そンなンじゃねェよ」

    >11111号「照れんなよ気持ち悪い、とミサカは毒突きます。オエッ」

    一方通行「オマエ、ホントに何なの?」

    312 = 282 :


    イン「あのね、御飯くれるとうれしいな」

    一方通行「はァ?」

    イン「お腹が空いてるって言ってるんだよ?」

    >11111号「インデペンデンスデイさんは空腹のあまり倒れていたのですか?とミサカは尋ねます」

    イン「名前の間違え方が有り得ないかも!?とにかくそういうことなんだよ
    同居人がお昼御飯の準備を忘れたまま学校に行っちゃって、もう限界なの・・・」グーギュルル

    一方通行「一食抜いたくれェじゃ人間は死なねェから大人しく帰って同居人とやらを待ってろよ」

    イン「空腹で動けないんだよ・・・それに、このまま家に戻っちゃうとペットの猫に手を出しちゃうかも・・・」

    一方通行(うわぁ)

    >11111号(うわぁ、とミサカは(ry)

    一方通行「こいつに飼われてるペットが不憫でならねェ・・・」

    >11111号「一方通行、ペットの為にも何か奢って上げてはいかがですか、とミサカは提案します」

    313 = 282 :


    一方通行「なァンで俺が見ず知らずの女に飯奢らなきゃならないンですかァ?」

    >11111号「かと言ってこのままペットが食い殺されるのを黙って見てるのも後味悪くないですか?
    とミサカはペットの猫ちゃんを心配します」

    イン「どうでもいいから早く何か食べさせて欲しいんだよ」

    一方通行「あァダメだ、こいつダメだ、今ので完全に奢る気失せたわ・・・」

    >11111号「流石に今の催促の仕方はないわー、とミサカはドン引きします」

    イン「酷いんだよ!困ってる人を見たら助けなさいって習わなかったのかな!?」

    一方通行「うっぜェ・・・とにかく空腹感が消せればいいンだな?仕方ねェな・・・」ガシリ

    イン「ひゃ!何をするつもりなのかな?やめて欲しいかも!」

     一方通行は突如、寝そべったままの少女の頭をガッシリと鷲掴みにする。
    思わぬ行動にインデックスは驚き抗議するも、空腹のため満足に動けず、結局はなすがままにされることとなった。

    314 = 282 :


    一方通行「ふゥ、まァこンなもンだろ」

     しばらくインデックスの頭を掴んで難しい顔をした後、一方通行は手をパンパンと叩きながらそう言った。

    イン「あ、あれ?お腹がいっぱいになったんだよ?」

    一方通行「良かったなァ、それで帰れるだろ」

    イン「うん、何も食べれなかったのはちょっと不満だけど、とにかくありがとう白い人!」

    一方通行「テメエに白いとか言われたくないんですけどォ?」

    イン「それじゃ私帰るね、次会ったときは何か食べさせて欲しいな」

    一方通行「ヤなこった」

    >11111号「元気でねイカちゃん、とミサカは手を振ります」

    イン「おいそれやめろ」

    315 = 282 :


    >11111号「それで、一体何をしたのですか?とミサカは尋ねます」

    一方通行「あァ?簡単なこった。ベクトル操作で胃袋と満腹中枢を刺激して、脳に満腹状態だって誤認させたンだよ
    消化できねェプラスチックを胃に入れたまま、満腹だと勘違いして餓死するバカな鳥が偶にいンだろ?あれと同じだ」

    >11111号「え、ようするにあの子を餓死させる気ですか、いささかやりすぎでは?とミサカは焦ります」

    一方通行「流石にそこまでやンねェよ、夜にでもなりゃちゃンと効果が切れるはずだ
    ただ、その時には溜め込んでた分相当な空腹感を感じるだろォがなァ」ニタァ

    >11111号「これはひどい、とミサカは一方通行の鬼畜っぷりに震えます」

    一方通行「今日はなンか面倒な事ばっか起こりやがるから今日はもォ帰ンぞ」

    >11111号「了解しました、とミサカは後に続きます」

    316 = 282 :


     その夜、某アパート

    「インデックス、本当に腹減ってないのか?」

    イン「うーん、なんだか不思議だけど、本当に満腹なんだよ」

    「でも昼も食べて無いんだろ?病気じゃないだろうな」

    イン「何でだろ?」

    「拾い食いなんてしてないだろうな・・・」

    イン「それは流石に失礼かも!あ、でも・・・」

    「でも何だ?」

    イン「昼間に会った白い人に頭を触られてから突然空腹感が消えたんだよ!あれが原因かも!」

    「・・・インデックス、これからはお腹が空いたらその人を探しに行ってくれ」

    イン「えっ」

    317 = 282 :




    イン「・・・あれ?」

    「どうした?」

    イン「なんだか突然お腹が空いてきたかも!」

    「なんだって!?」

    イン「とうま!早く食べ物を持って来て欲しいかも!凄い空腹感なんだよ!」

    「ちょ、ちょっと待ってろインデックス、すぐ作るから」

    イン「あぁ・・・空腹で目が・・・」ガクリ

    「い、インデックスゥゥゥ!!!ちくしょう!魔術師め!!」

    イン「うぅ・・・」

    「インデックス!インデックス!?目を開けてくれ!ちくしょおおおお!!!」

    イン(なんだろう、いい匂いがする・・・)パチリ

    「よかった!しっかりしろインデックス!すぐ何とかしてやるからな!」

    イン(あ、あれ・・・とうまって・・・)

    「インデックス・・・?」

    318 = 282 :










                  (オイシソウ・・・)








    319 = 282 :


    翌、夕方

    「かみやーん、学校サボってどうしたんだにゃー?」ドンドン

    「かみやん、いないのか?あれ、開いてる・・・」ガチャリ

    「おーい、入るぞかみやん」

    「かみやーん?あ・・・?」





    「・・・ミンチよりひでぇや」



    320 = 282 :

    というわけで今回の投下はここまで
    削板クンのキャラはほんとある意味最強だよね!
    最後はホラー仕立てにしてみましたが如何でしょうか

    ちょっと今回はマジにネタ切れなんで次の投下はかなり遅れる可能性あり
    だらだら書きに来るんで気長に待ってておくれやす

    321 = 285 :

    うん
    上条さんなら明日には「不幸だ…」とか言いながらカエル医師の病院にいるだろうって信じてる

    322 :

    乙!
    今回もおまけAAはあるのかな?

    323 = 279 :



    ホラーwwwwww
    腹筋痛えwwwwwwwwww

    324 :

    くそwwwwwwww11111号と一方さんの掛け合いが面白すぎるwwwwwwwwwwwwwwww

    325 :

    インさん、スフィンクス食ってねえだろなwwww

    326 :

    生きてる人間を貪り食うとか
    インセクター羽蛾さん怖すぎワロタ

    327 :

    削板さん何気にイケメンすぎやしないか

    328 :

    このSSでの上条さんは他の追随を許さないほどの不幸だな・・・
    そういや美琴とのフラグも立ってないけどそれは果たして幸運なのか不幸なのか
    でもこのSSだから上条さんに訪れるナニカは全部不幸方面な気がする

    329 :

    なんか希望殺しの上条さんより不幸じゃね?

    330 = 283 :

    禁書(あくま)のいけにえ

    331 = 282 :

    >>322
    AAは上で貼った荒巻ビタンビタンさせてる妹で勘弁してくれ・・・
    ていうか今回AA化させるような物もないだろうに

    しかし一方さんにイヤガラセされて物怖じせずに反撃しようとしたりできる相手って相当限られてくるよなぁ、とか今更思ってみたり
    魔術勢は・・・うん、ぶっちゃけよくわかんねえし

    上条さんが不幸すぎるだと?原作でどんだけフラグ立て逃げしてると思ってんだ!まだ生ぬるいわ!

    332 = 328 :

    そうだな、生ぬるいな
    少なくとも銀髪幼女と同棲出来てるだけ俺より何万倍も幸福だろ・・・

    333 = 322 :

    >>331
    今回はなさそうだからどうくるのかと

    ビタンビタンはまじで吹いたwww




    上条さんかわいs


    いいぞもっとやれ

    334 :

    むしろ銀髪幼女の血肉となるなら本望だろ

    335 :

    なんだかパタリロ読みたくなってきた

    337 :

    ここでミンチのAA登場

    339 :

    爆散じゃねぇか

    340 :

    これもう死んでるだろ

    341 :

    何度死んでも生き返るのが上条さん

    342 :

    こっそり投下しにきたぜ
    つなぎ程度の小ネタだけどな!

    343 = 342 :


     垣根帝督の朝は早い。

    垣根「ふぅ、今日もいい朝だぜ。さて、今日は・・・」

     グッと伸びをし、何かを確認するかのようにベッドの上から部屋を見回す。
    その彼の視線が、先日買い換えたばかりの冷蔵庫の前で停止する。

    垣根「ぬぁ!?一方通行の野郎またやりやがった!!
    これで五台目だぞ、冷蔵庫が帝凍庫クンにされるの!!冷蔵庫買い換える度にやりやがって・・・」

     つーか寝てる俺に気付かれずに冷蔵庫改造するってどんな神業だよ・・・
    そんなことを呟きながら、垣根の一日は今日も始まった。
     
    垣根「今日は朝一で大事な用事があるからな、とりあえずシャワーでも浴びるとするか
    えーっと着替え着替え・・・!?」ガサゴソ

     着替えを用意すべくタンスを漁っていた垣根の動きが止まる。
    そこで目にした光景に、彼は一時の間、完全に思考を停止させた。

    垣根「な、なんだと・・・ッ!」



    垣根「下着が全部白のブリーフになってやがる!!」



     一面の白、彼の視界は今、白いブリーフに埋め尽くされている。

    344 = 342 :


    垣根「なんてこった、俺のキャラ的にこんなの履く訳には絶対にいかねぇ!」

    垣根「かと言って今から買いに行く時間もない・・・仕方ねぇ、今履いてるパンツそのまま使うか・・・」

     ハァ、と溜息をつきながら服を脱ぎ始めた彼の手が再度止まる。
    やがてその手が震え始め、その瞳には驚愕、困惑、そして憤怒の色が宿る。

    垣根「ふざけるなよ・・・これは一体なんだ!?俺が何をした!?」

    垣根「どうしてだ・・・どうして・・・ッ!?」



    垣根「どうして今履いてるパンツまでブリーフになってやがるんだ!!!!!」



     先日、彼は確かに黒いボクサーパンツを履いていたはずである。
    その漆黒の、悪魔のようなボクサーパンツが、どういうわけか今は純白に輝く、天使のようなブリーフへと変化している。

    垣根「どういうことだ一方通行アアアアアアアア!!!!」

     ここにはいない、この事象を引き起こした犯人であろう人物の名を、彼は我を忘れ絶叫した。

    345 = 342 :


    垣根「ハァ、ハァ・・・いや、今は一方通行よりも下着をどうするかだ・・・」

    垣根「出かける時間が迫ってる・・・さっきも言ったが買いに行く時間はねえ
    なら履くか・・・ブリーフを!?冗談じゃねえ!」

    垣根「こんなもん履いて外に出たらろくな事にならねえのは目に見えてる!
    何か予期せぬ事態が起きてブリーフを人目に晒して笑いものになるに決まってやがる!!」

     どうする、どうする・・・と悩む彼に、一つの天啓のごとき妙案が浮かぶ。
    そう、それはとても簡単なことだ。しかし彼にしかできないことだ。
    それに思い至った時、垣根帝督は悠然と勝利の笑みを浮かべた。

    垣根「フ・・・フハハ、クハハハハ!どうかしてたぜ、こんな簡単な事に気付かないなんてなぁ・・・
    残念だったな一方通行!テメエはどうしても俺にブリーフを履かせたかったらしいが、そうはいかねぇ!」

     恐らく今頃、ブリーフを履く自分の姿を想像しながら爆笑しているであろう人物に対し、彼は勝利を宣言する。

    垣根「・・・俺の未元物質に常識は通用しねえ」

    346 = 342 :


    「それにしても、こんな超朝早くから呼びつけるなんて、一体何なんでしょう?」

    「結局、麦野から何か重大な発表があるみたいよ?」

    「そうなのか!?俺は「来なきゃブチコロス」としか言われてないんだけど!?」

    「大丈夫だよ、はまづら。私はそんなはまづらを応援してる」

     とあるファミレスに、朝早くから四人の男女が集まっていた。
    絹旗最愛、フレンダ、浜面仕上、滝壺理后。彼女達は「アイテム」という暗部組織のメンバーで、
    今日は組織のリーダーである麦野に早朝から呼びつけられたのだ。




    麦野「皆揃ってるわね?」

    絹旗「超遅いですよ麦野!超待ちくたびれました!」

     予定時間ピッタリに現れた彼女に、時間の随分前から待っていた絹旗がブーブーと文句を言う。

    347 = 342 :


    麦野「それでね、電話でも言ったけど今日は重大発表があるのよ」

    絹旗「超スルーされました・・・」

    浜面「俺は何も聞いてねえんだけど!?」

    フレンダ「結局、重大発表って何なの?」

    麦野「実はね、アイテムに新メンバーを加えることになったの」

    絹旗「えっ」

    フレンダ「えっ」

    浜面「えっ」

    滝壺(東北東から信号がきてる・・・)

    絹旗「ちょ、ちょっと待ってください!超何も聞いてませんよ!?」

    フレンダ「結局、一体いつの間にそんなこと決めたの!?」

    麦野「先週、私の一存で決めたわ。とりあえず今日来てもらってるから、今から顔合わせね」

    348 = 342 :


     こっちおいで、と近くに座っていた男に声をかける麦野。
    声をかけられた男――垣根帝督は気取った仕草で髪をかき上げながら、アイテムの陣取っているテーブルに近付く。

    垣根「ほー、これがアイテムか、本当に可愛い子揃ってんだな。余計なのもいるけど」

    絹旗「うわ、イケメンです!麦野が超イケメンを連れてきました!」

    浜面「余計なのって俺のこと!?」

    滝壺(可愛い子・・・)ポッ

    フレンダ「結局、何なのこのイケメンは?ま、まさか麦野!そういう関係な訳!?」

    麦野「イヤそれはないわ」

    垣根「否定すんの早ぇなおい」

    浜面「それじゃ一体どういう関係でアイテムに入れることになったんだ?」

    絹旗「超イケメンだからですか?」

    麦野「こいつの所属してた暗部組織が解散しちゃってね、使えそうだったから拾ったのよ」

    絹旗「また超スルーされました・・・」


    349 = 342 :


    垣根「あーとにかく、今日からアイテムで働かせてもらう事になった垣根帝督だ。ヨロシクな」

    絹旗「あ、絹旗最愛です。超よろしくお願いします」

    フレンダ「結局、私はフレンダって言う訳よ」

    滝壺「滝壺理后。よろしくね、かきね」

    浜面「浜面仕上だ。男同士仲良くしようぜ」

    麦野「うん、それなんだけどね、浜面・・・」

    浜面「ん?」

    麦野「あんたクビ」

    浜面「」

     ススッと手刀で首を切るジェスチャーをする麦野に、浜面は絶句する。

    フレンダ「oh・・・」

    浜面「何でだよ!?」

    麦野「いや男二人もいらないかなーって」

    350 = 342 :


    浜面「ちょ、ちょっと待てよ!イヤ待ってください!ヘマやってスキルアウトもクビになっちまったし、
    ここでアイテムまでクビになったら俺本当に行くところがないんだけど!?」

    麦野「そんなもん知らないわよ。滝壺の給料に少し色付けてあげるから養ってもらえば?」

    浜面「それは流石に男としてのプライドが許さねえよ!!」

    滝壺「大丈夫だよ、はまづら。私はそんなニートでヒモでゴミクズなはまづらを応援してる」

    浜面「た、滝壺さん!?」

    絹旗(滝壺さん超こえぇ・・・)

    浜面「おい麦野!俺がこのイケメンよりも使えないって言うのか!?」

    麦野「ええ、間違いなく使えないわね」

    フレンダ「結局、顔だけでも埋めようがないくらい差がある訳よ」

    浜面「ぐぐ・・・おいテメエ!」

    垣根「あん?」

    浜面「表に出ろ!!!!」

     浜面仕上、一世一代の大勝負である。


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