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    元スレ上条「あの日、もしかしてお前は、俺以上に」

    SS+覧 / PC版 /
    スレッド評価: スレッド評価について
    みんなの評価 : ★★
    タグ : - とある魔術の禁書目録 ×2+ - マイガール ×2+ - 黒子 + - 上条 + - 上琴 + - 俺ガイル + - 幼馴染 + - 御坂美琴 + 追加: タグについて ※前スレ・次スレは、スレ番号だけ登録。駄スレにはタグつけず、スレ評価を。荒らしタグにはタグで対抗せず、タグ減点を。
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    551 = 547 :

    店員に奥の座席へと案内されて
    それぞれ席に腰を下ろす

    大将「いらっしゃいませ。毎度ごひいきに」

    一方「おゥ、海原。適当に見つくろってくれやァ」

    大将「かしこまりました。……もう海原じゃないんですけどね」

    一方「良いンだよ。俺にとってオマエは、いつまでも海原なンだからよ」

    大将「ふっ。そうですか」

    552 = 547 :

    まこと「おみせのひとと、あっくんは、おともだちなんですか」

    一方「違ゥ」

    大将「違います」

    番外個体「友達だね」

    打ち止め「友達だよってミサカはミサカはかわりに断言!」

    まこと「そうなんですか」

    そう言って少女は
    明るい声で屈託なく笑う
    つられて彼女の妹二人も

    553 = 547 :

    ショチトル「いらっしゃいませ!」

    黄泉川「さぁ、今日は呑むじゃん!」

    小萌「はい! どんどんいきましょう!」

    上条「あの、俺、まことが待ってるんで、今日はもう……」

    御坂「まことは今日、上位個体の家に止まっているので大丈夫です、とミサカは退路を断ちます」

    垣根「一人だけ逃げようなんざ許さねぇ」

    上条「……はい」

    554 = 547 :

    見慣れた客たちを座敷席に案内させ
    酒と寿司を運ぶ
    上司二人が騒ぎ、男二人が絡まれる
    彼女の妹は一人マイペースに箸をすすめる

    上条「の、呑みすぎたぁ」

    大将「大丈夫ですか。ウーロン茶でも運びますか」

    トイレに立った上条に、カウンターから声を掛ける
    かなり飲まされていたらしく
    顔が赤い
    足取りも、少し危なっかしくみえる

    上条「すまん、頼む。いや、今水くれ」

    大将「わかりました」

    555 = 547 :

    上条をカウンター席に座らせ
    グラスに入れた水を用意し差し出す

    上条「悪いな」

    大将「いえ、このくらい」

    上条がゆっくりと大事そうに水を啜る
    よっぽど呑まされたのだろう

    上条「なぁ、前から言おうと思ってたんだが……」

    上条が水を啜るのをやめて
    重たげに口を開く

    556 = 547 :

    大将「何ですか」

    上条「あのさ、お前との約束……」

    大将「はい」

    上条「俺はさ、お前とも約束してたのに、俺はアイツを……」

    大将「……はい」

    上条「俺は、俺は約束を……っ!」

    大将「守ってくれていますよ」

    557 = 547 :

    上条「え?」

    大将「あなたは僕との約束を、今でも……」

    上条「でも! 俺はアイツを!」

    大将「たまに、一方通行があなたの娘さんを連れて来店するんですよ」

    上条「……まことを?」

    大将「あの子の笑顔を見てればわかります。あなたは約束を守り続けている」

    「あのひとがいなくなっても、ずっと」

    上条「……そうかな」

    558 = 547 :

    大将「はい。あ、そろそろ行かないと、一人でからまれてる第二位に恨まれますよ」

    上条「……そうだな。水、ありがとな」

    カウンターに呑みほしたグラスを置き
    上条当麻は、座敷席に戻る

    559 = 547 :

    ショチトル「エツァリ、明日の仕込みの事なんだが……。おにいちゃん?」

    大将「ん、どうしましたか?」

    ショチトル「何か嬉しそう」

    大将「ああ、古い友人が昔の約束を覚えていてくれたんですよ」

    ショチトル「ふーん」

    大将「ええ」

    遠い日の約束は
    確かに、あの少女の笑顔の中に生きている

    だから大丈夫だろう
    彼もあの少女も

    寿司屋の大将編 了

    560 = 547 :

    今日の分は以上です


    次は駄菓子屋編かな

    読んでくださった方ありがとうございます

    561 :

    乙乙

    562 :

    毎回感動しすぎる俺って
    乙でした

    563 = 562 :

    毎回感動しすぎる俺って
    乙でした

    564 = 562 :

    連投すいません

    565 :

    疲れてるせいか目が痛む

    566 :

    いつもいつも文の終わりが素敵で困る。

    567 :

    なんでだろうか、少し視界が滲んだ

    568 :

    素敵すぎる

    569 :

    どうもです

    今日の分投下していきます

    いつもよりさらに短いと思います

    570 = 569 :

    一方「へェ、友達とよく行くンだな。その駄菓子屋に」

    まこと「はい! みんなで行きます!」

    その日、一方通行を預かるように、上条に頼まれていた
    だから、学校帰りのまことを途中まで迎えに行き、一緒に歩く

    一方「よし! じゃあ寄ってくかァ。なンか買ってやるよ」

    まこと「ほんとうですか! ありがとうございます」

    一方「良い返事だな。……打ち止めと番外個体にもなンか買ってくかァ」

    あとあと、うるさいだろうしと口の中で小さく呟く

    571 = 569 :

    一方「ほォ、食堂もいっしょにやってンのか」

    目的の駄菓子屋は定食屋も併設され、幅広い年代の学生で賑わっていた
    レジの奥に厨房があり、窓際に机といすが並べてある
    まことのように駄菓子を選ぶ小学生もいれば、
    牛丼をかっ込む部活帰りの高校生もいる

    まこと「こんにちは!」

    結標「いらっしゃい!」

    一方「あ」

    結標「へ?」

    見覚えのある顔だった

    572 = 569 :

    一方「しっかし、久しぶりだなァ」

    結標「そうね。何年ぶりかしら」

    まことに菓子を選ばせている間に
    店主に話しかける

    一方「オマエが駄菓子屋たァねェ」

    結標「何よ、悪いの。子ども好きだし」

    一方通行がまことに近づき
    真面目な顔で話しかける

    一方「まこと、友達と来るって言ったよなァ」

    573 = 569 :

    まこと「はい、いいました」

    一方「その中に男の子はいンのか」

    まこと「はい! いるときもあります!」

    一方「男がいる時は気をつけるンだぞォ」

    まこと「はい?」

    一方「危険だからなァ」

    結標「どう言う意味よ! そういうんじゃないから! 子ども好きって!」

    一方「いや、だってオマエってショタコンだろォ」

    結標「ちがうわよ!」

    574 = 569 :

    一方「そっかァ」

    結標「まったく……」

    一方「しかし、こンなところで駄菓子屋かァ」

    結標「別にいいでしょ。小学校が近くにあるから、結構きてくれるし。食堂の方も男子校が近くに……」

    一方「……男子高校?」

    結標「中高一貫ね」

    575 = 569 :

    一方通行は無言で携帯を取り出し、短縮ダイヤルをかける

    一方「もしもし、第二位かァ。変質者をみかけたンだが」

    垣根『電話の向こうにロリコンがいるな。鏡でも見たか』

    一方「違ェ! 今ショタコン犯罪者が居るンだよ。オマエ、警備員だろォが!」

    結標「だっあぁぁぁぁ!」

    結標が一方通行から携帯を取り上げ、電源を切る

    576 = 569 :

    一方「オマエ、何してンだよ。通話中だぞ」

    結標「こっちのセリフよ! 誰がショタコン犯罪者よ!」

    一方通行「オマエ」

    結標「違う!」

    一方「そっかァ、違うかァ」

    結標「あったり前でしょ」

    一方「ふー―ン。あ、そうだ」

    結標「何よ」

    577 = 569 :

    一方「食堂の方は大丈夫なのかァ、味とか」

    結標「どう言う意味?」

    一方「だって、オマエ料理できンのか」

    結標「当然でしょ。何年たったと思ってるのよ」

    一方「なら、今度食いに来てやンよ。海原と土御門誘って」

    結標「なに、同窓会でもするの。私たちで?」

    一方「別に俺とオマエと土御門で、海原ンとこの寿司でもいいぞ」

    結標「やめてよ、そんな柄じゃないでしょ」

    578 = 569 :

    一方「そっかァ」

    結標「ま、お茶くらいなら行きましょう。そのうちに四人で」

    一方「悪くねェな」

    結標「ま、そのうちね」

    一方「おゥ」

    579 = 569 :

    まこと「あっくん! これにします!」

    まことがお菓子を入れた篭を一方通行に差し出す
    篭の中には一口大のカステラとドーナッツ、それにヨーグルト菓子

    一方「おゥ。じゃ、これと同じの四セットくれや」

    結標「まいど、まことちゃん、また来てね」

    まこと「はい!」

    一方「じゃ、行くか。じゃあな」

    まこと「さようなら!」

    結標「またね」

    580 = 569 :

    まことに一人分の菓子だけ渡し
    残りをビニール袋で下げる

    一方「友達と良く行くンだったな、さっきの店」

    まこと「はい! みんなでいきます」

    一方「大事にしろよォ。そのうちウザかったり、めんどくさくなったり、何でこんな奴らといっしょなンだとか思ったりするかもしれねェ」

    まこと「あっくん?」

    一方「でもなァ、もっと後になると、一緒にいて良かったと思うンだよ」

    まこと「大人になるとですか」

    581 = 569 :

    一方「人、それぞれだァタイミングはな。でも、いつかな」

    まこと「はい! ともだちは大事にします!」

    一方「良い返事だァ」

    あの頃は、アイツらのことを友達どころか
    仲間とすら思ってなかった気もする

    でも、今は違うと思う

    だから、この子にも……

    駄菓子屋編 了

    582 = 569 :

    今日の分は以上です

    次は研究所編とか考えてます

    読んでくださった方ありがとうございます

    584 :

    乙です
    幼稚園の先生とか小児科の医者とかは容易に思いつくけど駄菓子屋とは…
    さすがあわきん、一流は違うな

    585 :

    >>570 そうか、一方さんがまことに預けられる立場なのか

    586 :

    >>585誤字だろうけどあんまり違和感無くてワロタ

    587 :

    上条「まこと、今日は一方通行の面倒みてやってくれ」
    まこと「はい、わかりました」

    違和感全くなし

    588 :

    ぐはっ 誤字です
    ○は ×を

    ついでに思いついたけど、カットした会話です

    結標「良く来てくれるあの子が、まさかあんたのとはね。どっちに産ませたの? 打ち止め? 番外個体?」

    一方「違ェよ!」

    結標「他の妹達? ……あの二人健気だったのに」

    一方「俺の子じゃねェ! 三下とオリジナルのガキだァ!」

    結標「ふーーーん」

    以上、なんかパッとしなかったんで削りました

    589 :

    乙です

    >>588
    ワロタww

    590 :

    研究所編とかハンカチ用意しなきゃなんねーじゃねえかちくしょう

    591 :

    どうもです

    今日の分投下していきます

    592 = 591 :

    まこと「しあげくん!」

    浜面「ひっさしぶりだな。まこと」

    上条「悪いな。迎えに来てもらっちゃって」

    浜面「気にすんなよ」

    上条は娘が生まれた街の空港に立つ
    来るのは初めてで、
    この街に住む友人に迎えに来てもらった

    593 = 591 :

    上条「まこと、また後でな。浜面たちの言う事をちゃんと聞くんだぞ」

    まこと「はい!」

    上条「じゃあ、まことの事頼む。あとで合流するから」

    浜面「車で送ってくか?」

    上条「いや、歩いてきたいんだ。帰りは頼む」

    浜面「わかった。帰りに連絡くれ」

    上条「じゃ、行ってくる」

    まこと「いってらっしゃい!」

    娘の声に見送られ、
    上条は知らない街を歩きだす
    でも、この街をあの子は知っている
    彼女も、知っていた

    594 = 591 :

    上条「わりと、日本の学園都市と変わんないんだな」

    案内や看板に英語の表記が多いくらいで、上条の街と良く似ている
    その案内も移ってきた研究者のための日本語併記があり
    ますます、いつもの街にいる様な気がしてくる

    まるで、そのあたりの曲がり角から
    彼女が飛び出してくるような気さえしてくる

    上条「でも、やっぱ違うな」

    いつもの道に似ていても、いつもの場所には着かない
    そんな当たり前の事が、異国にいる実感となる

    もちろん、彼女は飛び出してこない
    当然だ

    595 = 591 :

    上条「土産、買わないとなぁ」

    垣根や一方通行たちに今回この街に来るため、
    多くの事で世話になり、迷惑も掛けた
    礼をしなければならないと思う

    上条「でも、いつかはここに来なくちゃならなかった」

    呟いて、その建物を見上げる
    その清潔感のある綺麗な外見からは
    4年以上前に起きた事故の事など想像もできない

    上条「ここに、アイツが居たんだ……」

    そこは、彼女の、御坂美琴のいた場所


    596 = 591 :

    研究員「では、しばらくしたら迎えに来ます」

    上条「はい、案内ありがとうございます」

    研究員「いえ、ご遺族に事故の事を説明するのも、生き残った者の義務ですから」

    上条「……」

    研究員「特にあの人がレベル5の力で事故を押さえてくれなければ、私も今ここにいませんでした」

    上条「そうなんですか」

    597 = 591 :

    研究員「はい、あの人は今いる研究員のほとんどの命の恩人です」

    上条「……」

    研究員「では、しつれいします」

    上条「はい」

    研究員が部屋を去り
    一人なった上条は部屋を見渡す

    598 = 591 :

    上条「……悪いな、ここに来るのに四年もかかっちまって」

    この部屋で、美琴は研究に打ち込んでいたと聞く
    手前の椅子に座り、パソコンで作業をする彼女の姿を想像してみる

    上手くいかない
    どうしても、初めて出会った頃や最後に会った日の姿が
    まことに見せてもらった写真の姿に、上書きされてしまう
    知っている姿が浮かんでは消える

    上条「それに、まだ、まことと一緒にここに立つ勇気もねぇ」

    だから、浜面たちに預けてここに来た

    599 = 591 :

    上条「……いろいろ言いたい事が、あったはずなのにな」

    彼女に伝えたい言葉が出てこない
    伝えたい感情はある
    ただ、溢れだしてきて言葉になる前にはじけてしまう

    上条「ここに立ったら、流石に泣いちまうと思ってたんだけどな」

    なぜか、涙はでてこない
    多分、彼女との思い出と仲間たちと
    なによりも、まことがいる事が
    泣かないでいられる理由なのだろうと思う

    600 = 591 :

    上条「でも、これだけは言わせてくれ」

    溢れてはじける想いを
    強引にまとめあげて
    ゆっくりと言葉を紡ぐ

    上条「まだ、大好きです。きっと、これから先もずっと」

    それだけ、やっと呟く


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