のくす牧場
コンテンツ
牧場内検索
カウンタ
総計:127,099,184人
昨日:no data人
今日:
最近の注目
人気の最安値情報
    VIP以外のSS書庫はSS+をご利用ください。

    元スレ勇者「俺が本物の勇者なの! 城でふんぞり返ってるあの野郎は偽者なの!」

    SS覧 / PC版 /
    スレッド評価: スレッド評価について
    みんなの評価 :
    タグ : 追加: タグについて ※前スレ・次スレは、スレ番号だけ登録。駄スレにはタグつけず、スレ評価を。荒らしタグにはタグで対抗せず、タグ減点を。
    ←前へ 1 2 3 4 5 次へ→ / 要望・削除依頼は掲示板へ / 管理情報はtwitter

    151 = 125 :

    隊長「全員かかれっ!」

    ワァァァァッ! ドドドドド…

    襲いかかる私兵たち。

    死刑囚「くっ……!(流石にこうまとめてかかってこられたら……!)」

    剣士「こんな堂々と私兵を動かすなんて……」

    「あたしら四人さえ消しちゃえば、あとはいくらでも揉み消してみせるって算段だろうね。
       実際、死刑囚討伐だとか口実はいくらでも作れるし」

    「だけど大丈夫」

    剣士「え?」

    「なんたってこっちには、自称勇者がいるもんね」

    勇者「だから自称じゃないって! ガチ勇者だって!」

    152 :

    にゃーん

    153 = 126 :

    少女ちゃんの戦闘力に期待

    154 = 125 :

    勇者「ざっと50人ってところか……。10人ぐらいは女剣士ちゃんと兄貴に任せる。
       残りは俺が引き受ける」サッ

    剣士「40人を一人で……? 無茶です!」

    「大丈夫大丈夫」

    剣士「でも!」

    「だってあたし……この勇者と出会ってから、こと剣に関しては負けたりしくじったところ、
       見たことないもん」

    勇者「一ヶ月間の修行の成果見せてやれ!」

    剣士「は……はいっ!」

    勇者「死刑囚! お前もせっかく再会できた妹の前で死ぬなよな!」

    死刑囚「あ、ああ!」

    155 = 125 :

    剣士(力を抜いて……)

    剣士「でやっ!」

    ズバッ!

    私兵A「ぐあっ……!」

    私兵B「くそっ、このアマぁ!」ブンッ

    背後から斬りかかる。

    死刑囚「させるか!」ザンッ!

    私兵B「ぐぶぅっ!」

    剣士「あ、ありがとう!」

    死刑囚「気を抜くな! まだまだ敵はいるぞ!」

    156 = 125 :

    剣士「さすがに……強いですね」

    死刑囚「これでも捕まる前はそれなりに有名だったからな」

    死刑囚(だが……なんなんだあいつは!?)



    勇者「ほれっ、ほれっ」ズバッ! ザシュッ!

    「ぐあっ!」 「ぎゃっ!」 「いでえっ!」



    死刑囚(一人で何十人も相手しておきながら……まるで危なげがない)

    死刑囚(俺や妹とは……次元が違う!)

    死刑囚(この自称勇者……いったい何者なんだ!?)

    157 :

    兄貴どっから出てきた

    158 :

    自称がじわじわくる

    159 = 125 :

    死刑囚(俺が知る剣士の中でこれほどの使い手はただ一人――)

    死刑囚(一度だけ姿を見たことがある……“勇者様”しかいない!)



    勇者「どうしたどうした。ほれほれほれほれほれ」キンッ! キンッ!

    私兵C「く、くそぉ~!」ガキンッ!



    死刑囚(だが、こいつは“勇者様”とは明らかに別人!)

    死刑囚(なんなんだこいつは!?)

    160 = 126 :

    妖精さん

    161 = 125 :

    隊長(なんなのだ、こいつら! ――特にあの自称勇者が強すぎる!)

    隊長(こうなったら……!)ダッ

    「ゲ、こっち来た!」

    隊長(こいつを人質にして突破口を……!)

    ギィンッ!

    隊長「む!」

    グググ…

    剣士「隊長……あなたも村の殺戮に関与してたんですね?」

    隊長「当たり前だろ? ちっぽけな村だったから皆殺しに時間はかからなかったぞ」

    剣士「……許せない!」

    隊長「ほざけ小娘! お前如きが俺の相手になると思うか!」

    162 = 126 :

    相変わらず図体の割には小鹿のように繊細な男じゃ

    163 = 125 :

    ――ガキンッ!

    隊長「この短期間でやるようになったなァ!」

    剣士「絶対に……倒す!」

    キィンッ! ギンッ!

    ビシュッ…

    剣士「くっ……!」



    死刑囚「まずい!」ダッ

    勇者「大丈夫だ、手を出すな」

    死刑囚「!」

    勇者「今の女剣士ちゃんは……あんな奴には負けねえよ。俺が約束通り強くしてやったからな」

    164 = 125 :

    隊長「いくら腕を上げたといっても、しょせん女! こうやって力で攻めれば――」

    ガギィンッ!

    剣士「うぐ……っ!」

    強烈な一撃を受け止め、よろめく。

    隊長「こうなる。もう腕に力が入らないだろう」

    剣士「はぁ、はぁ、はぁ……」

    隊長「罪を被った兄に、仇の組織に入った妹。お前らはホントつくづくバカな兄妹だよ」

    隊長「くたばれぇっ!!!」ダッ

    剣士(……来た!)

    165 = 125 :

    剣士(力を抜いて……)ユラ…

    ブウンッ!

    隊長「ちっ、外した!」

    剣士(大事なのはメリハリ……。一気に……力を爆発させるッ!!!)



    ――ズバァッ!



    隊長「ぐぶぁっ……! こ、小娘ぇ……!」

    ドザッ……

    剣士(やったよ……お父さん、お母さん……)

    166 = 126 :

    眠いけど見終わるまで待つ

    167 = 125 :

    隊長が倒れ、私兵隊は総崩れとなった。

    勇者「残るは……あの元凶だけだ」

    実業家「ひっ!」

    勇者「女剣士ちゃん、君に任せる」

    死刑囚「俺もそれでかまわない」

    剣士「はい」ザッ

    実業家「あ、ああ、あああっ……! 待て……待ってくれ!」

    剣士「あなたは……私、いえ私たち兄妹から全てを奪った……。到底許すことはできません」

    実業家「ひ、ひ、ひいいい……!」

    剣士「覚悟ッ!!!」

    シュバァッ!

    168 = 125 :

    剣士「…………」

    女剣士は斬らなかった。

    剣士「あなたには正当な裁きを受けさせます。
        もちろん、あなたの力が及ばない……中央の裁判所や監獄で」

    剣士「そして今までの罪を……全て暴いてもらう!」

    剣を突きつける。

    実業家「ぐっ……! ぐおおおぉぉぉぉぉぉ……!」

    頭を抱え、崩れ落ちる。

    剣士「…………」

    勇者「これでよかったのかい」

    剣士「はい。ここで斬ってしまえば、暴かれない“闇”もあると思いますので」

    169 = 125 :

    「でもさぁ、勇者」

    勇者「ん?」

    「この町の空気……どうすんの? 町の顧問が大犯罪者になっちゃってみんな困惑してるよ」

    勇者「うわぁ……」



    ザワザワ… ドヨドヨ…



    勇者「ここは……俺が勇者としてビシッと決めるしかない!」

    170 = 125 :

    ダンッ!

    演説台に駆け上がる勇者。

    勇者「コホン。というわけで……」

    勇者「俺たちの勝利だーッ!!!」



    ワァァァァッ!!!



    「いいぞーっ!」 「勇者さんかっけえ!」 「よかったよかった!」

    「こいつ、ムリヤリまとめやがった」

    町長「ふむ……この町はとりあえず、今後も今まで通りということじゃな」

    171 = 125 :

    死刑囚「…………」

    剣士「…………」

    死刑囚「すまなかった」

    剣士「いえ、私の方こそ何も知らず斬りかかって……」

    死刑囚「俺が悪いんだ……。俺が自首なんてバカなことしなきゃ……。
        実業家にいいように踊らされてしまった……」

    剣士「そんなことない! 兄さんは私のために……!」

    死刑囚「……俺を兄って認めてくれるのか」

    剣士「認めるもなにも……兄さんは兄さんじゃない」

    死刑囚「ありがとう……!」

    172 :

    最後まで見てるぞ

    173 = 125 :

    死刑囚「お前は……本当に立派になった。
        強さはもちろん、見た目も俺の記憶にある母さんそっくりだ」

    剣士「兄さん……」

    剣士「にいさぁぁぁぁぁん!」ギュッ…

    抱き合う兄妹。



    「あの二人も……何とかなりそうだね」

    勇者「ああ、幼い頃に生き別れたけど……あの二人にはそんなこと関係ない。
       いい……兄と妹だ」

    …………

    ……

    174 = 140 :

    最後まで見るつもりではいるけど明日の仕事が心配だ

    175 = 125 :

    ……

    少しして、女剣士が勇者の家を訪れる。

    勇者「いらっしゃい。あれから……事件はどうなった?」

    剣士「はい、実業家と私兵たちはもちろん逮捕されて……厳しく尋問されてるようです。
        正当な裁きが下ることでしょう」

    勇者「兄貴は?」

    剣士「また監獄に戻りました。ですが、少し取り調べや手続きをしたら、
        すぐにでも釈放されるそうです」

    「そりゃそうだよ。村を滅ぼしたのはあいつらなんだから!」

    勇者「よかったよかった。で、君はどうするつもりだ?」

    剣士「それなんですけど……」

    176 :

    このあと勇者編がまだあるから長引きそうね

    177 = 125 :

    剣士「私をもう少し、勇者さんのところに置いて頂けないでしょうか」

    勇者「!」

    剣士「あなたたちがいたから、私は仇を討つことができた……。
        私、お二人のもとでもっと勉強したいんです! 剣だけじゃなく……色んなことを」

    勇者「…………」

    勇者「どう? 少女ちゃん」

    「そこであたしに聞くんかい。自分で返事しなさい」

    勇者「分かった……。えぇと、誠に心苦しいんだが……」

    剣士「はい……」

    178 = 125 :

    勇者「いいよ! 大歓迎!」

    剣士「えっ!」

    「あたしも大歓迎!」

    剣士「いいの!?」

    「うん、一人でこの勇者のお守りするのキツかったんだよね~」

    勇者「お守りて」

    「というわけでよろしくね!」

    剣士「うん! 二人で勇者シッターしようね!」

    勇者「勇者シッターて」

    …………

    ……

    180 = 122 :

    いい最終回だった

    181 = 125 :

    ― 城 ―

    従者「……という事件があったとのことです」

    勇者「実業家殿……私も会ったことがあるが、そのような悪事に手を染めていたとはな。
        非常に残念だ」

    従者「それともう一つ、気になるニュースが」

    勇者「なんだ?」

    従者「その事件を解決した者が……なんと“勇者”を名乗っているというのです。
       しかも、『自分こそが本物だ』と」

    勇者「……なんだと?」

    従者「いかがいたしましょう。勇者様の名を騙るなど万死に値する大罪……。
       いっそ兵を差し向けて……」

    勇者「いや、その必要はない」

    従者「ですが……」

    勇者「必要ないといったのだ」

    従者「も、申し訳ありません!」

    182 = 176 :

    勇者(偽)

    183 :

    後で読む

    184 = 125 :

    勇者「しかし、放っておくわけにもいくまい」

    従者「と、おっしゃいますと?」

    勇者「その勇者とやらがいる地に……私自ら、出向かねばなるまい……!」





    ― おわり ―

    185 = 122 :

    真勇者編開幕

    187 :

    ついに話が動き出すか

    188 = 125 :

    最終話『二人の勇者』



    大型の馬車が町を訪れる。

    御者「勇者様、到着いたしました」

    勇者「ご苦労。あとは自分の足で向かう」



    ザワザワ… ドヨドヨ…

    「誰だよあれ? すげえ馬車から出てきたぜ」

    「よっぽどのお偉いさんに違いない……」

    「凄まじい威厳だ……ひれ伏したくなっちまう」

    190 = 125 :

    ― 勇者の家 ―

    コンコン…

    剣士「はい」

    勇者「失礼する」

    剣士「え……ッ!」

    剣士(誰……? とてつもない威圧感だわ……)

    勇者「この家の主が、“勇者”を名乗ってると聞いたのだが、間違いないかね?」

    剣士「失礼ですが、あなたは?」

    勇者「これは失敬。私は……“勇者”だ」

    剣士「!」

    剣士(……まさか、本物の勇者様!? 勇者さんを処罰しにやってきたというの!?)

    191 = 140 :

    とうとう最終話か

    192 :

    続いちゃったかー

    193 = 125 :

    勇者「誰か来たの?」

    「お客さん?」

    剣士「あ、あの……」

    勇者「あっ!」

    勇者「…………」

    しばし、見つめ合う。

    勇者「懐かしいなぁ!」

    勇者「ああ……五年ぶりか」

    剣士「え……え!?」

    勇者「少女ちゃん、お酒用意して!」

    「はいはーい」

    194 = 122 :

    少女ちゃん知ってたのか

    195 :

    追いついた
    続きはよ!!

    196 = 125 :

    勇者「カンパーイ!」

    勇者「乾杯」

    カチンッ

    剣士(私は夢でも見ているの!?
        大英雄である勇者様が目の前にいて……勇者さんと乾杯してる!)

    剣士「少女ちゃん、どういうことか分かる?」

    「んー、あたしにも分からないな」

    勇者「ぷはーっ、うめえ!」

    勇者「ああ……こんなうまい酒は久しぶりだ」

    197 = 122 :

    少女ちゃん肝が据わってるだけだった

    198 = 195 :

    勇者のふ2人知り合いか
    と言うことは…

    199 :

    仲いいのか

    200 = 123 :

    いいや俺にはわかるぜ二人の間に漂う強烈な殺気がな


    ←前へ 1 2 3 4 5 次へ→ / 要望・削除依頼は掲示板へ / 管理情報はtwitterで / SS一覧へ
    スレッド評価: スレッド評価について
    みんなの評価 :
    タグ : 追加: タグについて ※前スレ・次スレは、スレ番号だけ登録。駄スレにはタグつけず、スレ評価を。荒らしタグにはタグで対抗せず、タグ減点を。

    類似してるかもしれないスレッド


    トップメニューへ / →のくす牧場書庫について