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    元スレ澪「本当にお前がやったのか?」

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    51 = 1 :

    それから澪は、書きかけのラブレターを見つけた。

    宛名が書かれていないため、誰に宛てたものかはわからないし、そもそも途中で止まっていた。

    「あいつ、好きな男子はいないって言ってたのに」

    今となっては律の可愛い嘘であったと澪は思った。
    想いを伝えられなくて無念だったろう

    「絶対に犯人を見つけてやるからな…」

    「律…」

    52 = 35 :

    律の葬式は静かに終わった。

    澪は未だに律がいなくなった実感が湧かず、泣くことが出来なかった。

    部員の死にショックを受けた紬は、しばらくロンドンで療養するらしい。

    「澪、なんだか寂しくなってしまうわね」

    「あぁ…」

    葬式には唯の家族も来ていた。

    律の両親に土下座で謝罪する様は、見ていて痛々しいものに他ならない。

    53 = 35 :

    ちょっとタバコ休憩してきます

    54 = 1 :

    第2部
    「知りたいのならロンドンへいらっしゃい」

    55 = 1 :

    紬がロンドンへ行き、軽音部は活動を休止した。

    澪は最近は放課後になると和のいる生徒会へ入り浸っている。

    生徒会長は澪のファンクラブを作るほどなので、澪の来訪を嬉しく思っているようだ。

    澪はまだ、和に律の家で見つけたもののことを言っていない。

    56 :

    容疑者足りてねえな

    57 :

    スレタイが澤に見えた

    58 = 35 :

    テレビはもはや律のことをほとんど報じなくなっていた。

    だが、報道で少し気になる情報があった。

    「平沢唯は心身喪失状態にあった」というものだ。

    唯は実は以前から精神科に通院しており、処方された薬を大量に服用してしまい、田井中律を刺してしまったということだった。

    事件はそれにて本格的な捜査が終わり、あとは裁判となる。

    59 = 1 :

    「和、今日も一緒に帰る?」

    「そうね、お願いできるかしら」

    「駅前においしいスイーツのお店があるから、よかったら寄って行こうよ」

    「楽しみね、じゃあ生徒会室の鍵を閉めてから行くから、先に靴箱まで行っておいて」

    60 = 1 :

    澪は元来寄り道をあまりしない。だが、律がいなくなってから、極力1人時間をつくらないようにしている。

    1人になれば、律のことをずっと考えてしまう。

    こうして和と寄り道をすることが、彼女の慰めであったのだ。

    「和…遅いな」

    61 = 1 :

    澪は和を探しに戻る。生徒会室にはまだ明かりがついていた。

    「おーい和…」

    澪はドアを開けようとして、手を掛けたところで止まる。

    中から話し声、いや、怒声が聞こえていた。

    62 = 1 :

    ??「どういうつもりなの!秋山さんを独占しようとしてるじゃない!」

    「心外です。澪は自分の意思で私と一緒にいるんです」

    ??「気安く澪なんてよびすてにしないでよ!」

    「友達を名前で呼んで何が悪いんですか。悔しいのなら友達になればいいじゃないですか」

    63 = 1 :

    「私、澪と約束があるので帰ります」

    ??「ちょっと待ちなさいよ!まだ話は…」

    澪の目の前のドアが開いた。

    「あら澪、いたの」

    「和…今のは…」

    「なんでもないわ、生徒会長と少しお話をしていたの」

    ドアの隙間から見えたのは、生徒会長…いつも澪に優しい曽我部恵だった。

    64 = 35 :

    「なぁ和…」

    帰り道、澪は和に先ほどの話を聞いた。

    「恥ずかしいわね、身内の恥を晒してしまって」

    「あの人は知ってのとおり、澪にご執心なの。澪と仲良くする私が気に入らないのね」

    「そんな…」

    65 = 35 :

    「ところで澪…」

    「どうしたんだ?」

    「憂が、あなたと会いたいと言っていたわ。よかったらこの番号に掛けてあげて」

    そう言うと和は、澪に小さなメモを手渡した。

    澪はこれで何かわかるかも知れないと思った。

    66 = 35 :

    秋山澪が平沢憂に電話を掛けたのは、その日の晩であった。
    そして、翌土曜日に2人で会う約束をする。

    澪は憂を警戒している。

    殺人犯の唯の家族だからではない。
    唯を犯人ではないと思っているからこそ、真犯人である可能性を持つ憂に細心の注意を払わなくてはならないのだ。

    会うのは街中のファーストフード店となった。

    67 = 35 :

    澪は約束の日、わざと遅れてやって来た。

    憂の動向を見極めてから会いたいと思ったからだ。

    だが澪のそんな思惑とは裏腹に、憂は怪しい素振りなどまったく見せていなかった。

    「憂ちゃん、お久しぶり」

    憂は会釈をした。

    「律さんのこと、本当にすいませんでした」

    「憂ちゃんが謝らなくてもいいよ」

    「それで…何か話したいことがあったのかな?」

    68 = 35 :

    「実は、姉は律さんに、お金を貸していたんです」

    「!」

    「それも、かなり強引にお願いされたみたいで、断れないんだって…」

    「姉は警察でもその話をしてないみたいだし、澪さんたちにも話していいのか悩んだんです」

    「ありがとう憂ちゃん、話してくれて」

    律が唯からお金を借りていた?
    あの日律の部屋で見つけた大金は唯から借りていたお金だったのか?
    じゃあ唯は、律をそのことで恨んで?

    69 :

    ふむ

    70 = 35 :

    「それと…」

    「すみません、身内の私が言うのもおかしいんですが、姉は人殺しなんて出来るはずがないんです。何かの間違いであって欲しい」

    「そう思っています」

    澪は、黙って憂の頭を撫でた。
    彼女だってまだ子どもだ。それなのに感情を押し殺し、姉の心配までしている。

    唯のやつ、戻ってきたら説教してやる。
    澪はそう思った。

    71 = 35 :

    澪は憂から気になるものを預かった。

    ビニールの小袋に入った錠剤で、袋には「KOTOBUKI」と書いてある。

    唯が隠し持っていたというそれは、紬が関わっているのは明白であった。

    72 = 35 :

    しえ

    73 = 1 :

    間違ったww自演ww

    74 = 1 :

    澪は紬とは葬式以来会っていない。

    だが、彼女に会って話を聞かなくてはならないと澪は感じていた。

    紬がこの事件に関わっている。

    澪は紬にメールで、「会いたい」とだけ送った。

    紬からの返信は、3日後にあった。

    75 = 1 :

    「すべて話す」
    それだけの返事だったが、澪には充分だった。
    紬は間違いなくすべてを知っている。

    澪は和にしばらく海外へ旅行に行くと伝え、単身ロンドンへと向かった。

    76 = 1 :

    ロンドンの冬は冷たい。

    澪は初めての海外に心踊ることもなく、ただ紬に会うことだけを考えた。

    そして紬がいるというロンドン郊外の屋敷へと辿り着いた。

    77 = 1 :

    「久しぶりだな…ムギ」

    「よく来たわね、澪ちゃん」

    「あの薬…ムギは知ってるんだろ」

    「…」

    紬は目を背けた。上がって、と小さくささやく

    78 = 1 :

    「あの薬はね…」

    「…」

    「私が父のツテで手に入れた強力な睡眠薬よ」

    「唯ちゃんはずっと眠れないって悩んでいてね」

    「だからあげたの。もちろん処方箋以外で渡すのは違法よ」

    「お前…」

    79 = 1 :

    「あの薬と律の事件、関係はあるのか」

    「ない…と言ったら嘘になるかしら」

    「!」

    「私はあの日、薬をみんなのお茶の中に入れたの。澪ちゃんは飲まなかったから気付かなかったけどね」

    「なんでそんなことを…」

    「ただのイタズラよ」

    80 = 1 :

    「私は先に帰ったフリをして、眠った2人にイタズラをするはずだったの!それが!あんなことに!」

    「じゃあお前がやったんじゃないのか?!」

    「律を…」

    「出来るわけないじゃない!りっちゃんは私たちの大切な友達だもの!」

    「私が…私があんなことさえしなければ…」

    「ムギ…」

    澪は何も言葉をかけることができなかった。

    紬が自ら命を絶ったのは、澪が帰国した翌日だった。

    81 = 1 :

    みてるひといるのかな

    82 :

    見てるぞ支援

    83 = 1 :

    >>82ありがとうがんばるわ

    84 = 1 :

    「唯…お前はいったい何を見たんだ…」

    「教えてくれ…大切な仲間が、みんないなくなっちゃう」

    「秋山さん」

    「曽我部先輩…?」

    「よかったら今日、一緒に帰らない?私、前からあなたと仲良くなりたいと思っていたの」

    「あ…ありがとうございます」

    85 = 1 :

    澪は曽我部恵が真鍋和に詰め寄っていたのを思い出す。彼女は自分に好意を抱いている。それも、友情ではなく恋愛感情だということは、鈍感な澪にもハッキリとわかっていた。

    「秋山さん、今まで辛いことがたくさんあっただろうけど、これからは大丈夫よ」

    「私、秋山さんの1番の友達になれるよう頑張るわ」

    澪は曽我部恵に対し、これと言って好意は抱いていない。だが、大切な親友、田井中律を失った今では、彼女は誰かに寄り添いたいという気持ちがあった。

    86 = 1 :

    「先輩…」

    澪は恵に突然抱き着いた。

    「どうしたの突然?」

    曽我部恵は動揺している。ずっとこうしたかったのはあなたの方でしょ、澪は性の悪い自分に嫌気が刺した。

    「私…もう嫌なんです」

    「大切な人がいなくなるのが」

    87 = 1 :

    「大丈夫よ、私はいなくなったりはしないわ」

    「…ありがとうございます」

    澪は恵から離れた。

    「ところで…」



    「そ の 制 服 の 血 は ど う し た ん で す か ?」

    88 = 1 :

    曽我部恵が動揺したのを澪は見逃さなかった。

    「お怪我でもされたんですか?」

    「そ、そうよ、私不器用で…」

    「そうなんですか。大事に至らなくてよかったです」

    澪は確信した。

    律を殺したのはこの女だと。

    89 = 1 :

    「どうして…」

    「?」

    「どうして殺さなきゃいけなかったんですか?」

    「な…なにを言って」

    「律を殺したのは…」

    「あなたなんでしょう?」

    90 :

    けいおんSSとか四世紀ぶりくらいに見たわ

    92 = 1 :

    「そっか…」

    「こんな小さなシミを見つけられるなんて思ってもみなかった」

    「あやしまれると思って、そのままにしといたのが運の尽きか…」

    「そんなことはどうでもいいんです」

    「なんで律を殺したんですか」

    93 = 1 :

    「あの日、私はあなたに会おうと思って軽音部の部室へ行ったの」

    「2人は快く私を入れてくれたわ」

    「そこでこんな話になったの」


    「私、澪のことが好きで…告白しようと思ってるんです!」


    「もう目の前が真っ暗になったわ。私はあなたを誰にも奪われたくなかった」

    「たとえそれが親友の田井中さんであろうともね」

    94 = 35 :

    「そしたら2人はいつの間にか眠ってしまったの」

    「私は神様が奇跡を起こしてくれたんだと思ったわ」

    「置いてあった包丁で田井中さんを刺して、その凶器を、平沢さんに持たせたの」

    「本当に奇跡だと思ったのにな…ほんの一瞬だけでも、夢を見れてよかった」

    「言いたいことはそれだけか?」

    95 :

    BAD END の予感

    96 = 35 :

    「お前がっ!律を!!ムギを!唯を奪ったのか!なんで!なんで私の大事なものを奪ったんだ!」

    澪は恵に掴みかかり、そのまま押し倒した。

    恵の胸は、澪の涙で濡れた。

    曽我部恵はそのあと、警察へ自首した。

    平沢唯の解放はそれからほんの少し後のこととなった。

    97 = 1 :

    澪は恵が逮捕されてから、まるで抜け殻のようになってしまった。

    誰が話しかけても反応もせず、うわ言のように軽音部の部員たちの名前を呼び続けている。

    いま彼女はとある病院に入院している。

    「澪…」

    98 = 1 :

    「澪、久しぶりね。面会謝絶と書いてあったけど、お母さんに無理を言って通してもらったの。今日はあなたに会って欲しい人を連れてきたのよ」

    澪は反応しなかった。

    「いいわよ、入ってきなさい」

    「…!」

    99 = 90 :

    「手のひらの上の居心地はどうだったかしら?」

    ~fin~

    100 = 1 :

    病室に入って来たのは、平沢唯であった。

    「唯!唯じゃないか!よかった…出てこれたんだな!」

    「澪ちゃん…心配かけてごめんね」

    「澪ちゃんのおかげで、私戻ってこれたよ」

    「よかった!本当によかった!」

    「そうだ!新しい詩をたくさん考えてあるんだ!早く曲を付けよう!な?」

    「うん、とっても楽しみだね」


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