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    元スレ王子「姫! 必ずまた会える! 絶対また会おう!」姫「はいっ!」

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    1 :

    ある王国──

    山道を走る馬車。

    ガラガラガラガラ……

    王子「本当にごめんよ、姫……」

    王子「君との結婚式を控え、城に来てもらったとたんこんなことになってしまって」

    王子「君にはなんの罪もないというのに……」

    「いいのです、王子」

    「私はあなたと一緒なら、それで幸せなんですもの」

    2 :

    終わったか
    長かったな

    3 :

    魔王戦のラストの展開は泣けたな

    4 = 1 :

    王子「先代王の暴政で崩れた国を、父上は必死に立て直そうとした」

    王子「でも結局、クーデターは起こってしまった」

    王子「父は失意で自害したが、クーデターのリーダーはボクたちの命までは取らず」

    王子「辺境への追放でとどめてくれた」

    王子「ボクたちは感謝すべきなんだろう……あのリーダーに」

    「えぇ……あの方はお城の人たちの命をむやみに奪うことをせず」

    「ほとんど無血でクーデターをなしとげました……」

    「そのことは……私も感謝しております」

    5 = 1 :

    王子「じいや、彼らが用意してくれた辺境の土地には、あとどのぐらいでつく?」

    執事「あと二時間ほど……といったところですな」

    王子「すまない……じいや」

    執事「私も老い先短い身、最後まで王国のために奉公させて下さい」

    執事「到着次第、私の孫も手紙で呼び寄せます」

    執事「きっと王子の力になることでしょう」

    メイド「そうですわね、是非」

    7 :

    「勇者様…お慕えしています…///」

    勇者「ひ…姫…///」


    王子「なぁ、あの勇者とか言うの殺しといて」

    執事「了解致しました」






    展開は燃えた

    8 = 1 :

    王子「メイドさんにも、苦労をかけるね」

    王子「君にもご家族がいるのに……」

    メイド「いえ、家のことなどはよいのです。頼りになる妹もおりますし」

    メイド「それに、王子と姫には私も大変よくしていただきました」

    メイド「最後まで、お供させていただきますわ」

    王子「……ありがとう」

    王子「姫……せいいっぱい幸せになろう! 畑を耕して、家族を作って、さ」

    「はいっ!」

    9 = 1 :

    ガタンッ!

    突如、馬車が止まった。

    「きゃあっ!」ガクッ

    メイド「きゃっ!」ガクン

    王子「どうした、じいや!?」バッ

    執事「皆さん、お逃げ下さい!」

    執事「山賊の集団が馬車の前に立ちふさがって──」

    ザシュッ!

    執事「か、はっ……」ドサッ

    王子「じいやっ!」

    10 = 1 :

    メイド「お二人とも、こちらへ!」バッ

    山賊「おっと、逃がさねぇぞぉ~?」シュッ

    ドスッ……!

    メイド「あ、う……」ドサッ

    山賊「さて、残るは王子と姫の二人だけか」

    王子「よくも、じいやとメイドさんを……!」

    王子「お前たち、なぜボクたちの素性を知っている!?」

    山賊「へへへ……だって、事前に教えてもらってたからな」

    山賊「お前たちのことも、今日お前たちがここを通るってことも……」

    王子「だれに教わった!?」

    山賊「王国を滅ぼしたクーデター一派の……副リーダーだよ」

    王子「副リーダー……!」

    王子(たしか、王家や王家に仕えてた者の徹底的な粛清を唱えていた輩だ……)

    王子(結局、リーダーによってそれは実行されなかったが……)

    山賊「なんでも負け犬は無様にくたばるべきだから、だそうだ」

    11 = 1 :

    王子「こんなところでやられるか……!」

    王子「じいやとメイドのためにも、姫のためにも、こんなところで死ねるかぁっ!」ダッ

    山賊「へっ、小僧が!」

    ドゴッ!

    王子「ぐあぁ……っ!」ドサッ

    山賊「よしてめぇら、俺はコイツにトドメを刺す! 姫はさらっちまえ!」

    手下「へいっ!」ガシッ

    「いやっ、はなしてぇっ! 王子、王子っ!」

    12 = 3 :

    王子「姫! 必ずまた会える! 絶対また会おう!」姫「はいっ!」

    13 = 1 :

    手下「こっち来いや! たっぷり可愛がってやるからよ!」グイッ

    「王子! 王子ぃっ!」

    王子「姫……姫ぇっ!」

    「王子……私たちまた会えますわよね……!」

    王子「姫! 必ずまた会える! 絶対また会おう!」

    「はいっ!」

    山賊「会えるわけねえだろうが!」ブンッ

    ガスッ!

    王子「ぐ……っ! 姫……!」

    ─────
    ───

    14 = 1 :

    五年後、クーデター一派のリーダーが大統領となり、王国は共和国となっていた。

    自治都市──

    青年「…………」ザッザッ…

    浮浪者「ウイ~……ヒック……」

    青年「そこの人」

    浮浪者「あ、オイラかい?」

    青年「この街で一番危険な人間に会いたい」

    浮浪者「危険……危険ねぇ」

    浮浪者「ここは危険な奴ばっかだが、あえていうなら殺し屋か──」

    浮浪者「あるいは毒婦ってとこじゃなあ」

    浮浪者「ま、一番危険っていったらなんといっても市長じゃがな!」

    浮浪者「ギャハハハハッ!」

    青年「……ありがとう」ザッ

    16 = 1 :

    チンピラ「オイ兄ちゃん、いい身なりしてんじゃねえかよ」

    青年「ボクになにか用か」

    チンピラ「ちょっと金をよ、恵んでくれねえか」

    青年「悪いが、ボクも余裕はない。他を当たってくれ」スッ…

    チンピラ「んだとコラァ! スカしやがってよォ!」ブオンッ

    ヒュッ!

    チンピラの顔に、剣が突きつけられる。

    チンピラ「は、はや……っ!」

    青年「用は済んだか? じゃあボクは行くぞ」ザッザッ…

    チンピラ(何者だ、アイツ……)

    チンピラ(って、あっちには殺し屋のアジトがあったような……)

    18 = 1 :

    殺し屋のアジト──

    奴隷少「た、助けて……」ガタガタ…

    殺し屋「今日はいい拾いモンをしたなァ……奴隷のクソガキか」

    殺し屋「ナイフの切れ味試すにゃ、もってこいだ」ニタァ…

    ドンドンッ

    殺し屋「あ? 誰だァ!?」

    青年「お前がこの街で一番腕が立つといわれる、殺し屋か」ザッ

    殺し屋「だったらなんだ? 依頼か? それともその剣で俺に挑みにきたか?」

    青年「ボクに……人の殺し方を教えてくれ」

    殺し屋「はァ!?」

    19 = 1 :

    殺し屋「テメェ……なにもんだ?」

    青年「悪いが、いえない」

    殺し屋「ふうん……で、なんで人の殺し方を教わりたいんだ?」

    青年「……復讐」

    殺し屋「なるほど、復讐ねェ……ふうん」

    殺し屋「ちなみに殺したいのは誰だ?」

    青年「この自治都市を治めている……市長だ」

    殺し屋「ふっ……ハハハハハッ! ハーッハッハッハッハッハッ!」

    青年「…………」

    殺し屋「自殺志願者かよ、テメェ!?」

    殺し屋「ここの市長が何者か、テメェ知ってんのか!?」

    20 :

    .

    21 :

    姫のバージン豚煮込み

    22 = 1 :

    殺し屋「ヤツは元々、この国を共和国に変えたクーデター一派の副リーダーだった」

    殺し屋「だが、そのあまりに悪辣な性格を現大統領であるリーダーにとがめられ」

    殺し屋「国政にヤツの居場所はなくなり、結局この都市の市長に収まった」

    殺し屋「だが、ヤツは相変わらず強引な手口で兵隊を集め」

    殺し屋「この自治都市を完全に私物化しちまった」

    殺し屋「この都市のルールは、市長に逆らわないこと、これだけだ」

    殺し屋「市長にさえ逆らわなきゃ好き放題できる」

    殺し屋「俺が、堂々と殺し屋をやれてるのもヤツのおかげ」

    殺し屋「この無法地帯っぷりに憧れ、流れてくるアウトローも後を絶たねえ」

    殺し屋「もうこの都市は、共和国政府でもうかつに手を出せねえ……ヤツの国さ」

    23 = 3 :

    なるほど、王子を目の前で殺された、執事の復讐劇か

    24 = 1 :

    殺し屋「もちろんヤツの屋敷は、大勢の兵隊で警備されている」

    殺し屋「たとえ俺でも、ヤツを殺すのは不可能だ」

    殺し屋「まったく、無知ってのはどうしようもねえやな」

    青年「そんなことは分かってる」

    青年「だけどボクは……やらなきゃならないんだ!」

    殺し屋「ふうん……殺る気満々ってとこか」

    25 = 1 :

    殺し屋「聞くが……」

    殺し屋「テメェ……人を殺したことあんのか?」

    青年「……ない」

    殺し屋「ふっ……フハハハハハハハハハハッ!」

    殺し屋「ハーッハッハッハッハッ!」

    殺し屋「バカにしてんのか、テメェ!」ブンッ

    ガゴッ!

    青年「ぐはっ!」

    殺し屋「人を殺したこともねェヘタレが……俺に殺し方を教えて欲しい、だァ?」

    殺し屋「あの市長を殺したい、だァ?」

    殺し屋「笑わせんじゃねえよ!」

    ガッ! ゴッ! バキッ! ドゴッ! ガッ!

    青年「ぐふっ……! ムチャなのは分かってる……でもボクはやるんだ!」

    殺し屋「うっ……!」

    26 = 1 :

    殺し屋「……よし、いいだろう」

    殺し屋「だったら……あそこに縛りつけてある奴隷のガキ」

    殺し屋「あれを殺せ」

    奴隷少「ひっ……!」

    殺し屋「俺はナイフ使いでな、ホントはアレで試し斬りするつもりだったんだが」

    殺し屋「お前にくれてやるよ」

    殺し屋「あのガキ殺したら、俺が市長殺しを全力でバックアップしてやる」

    殺し屋「さ、やれ」

    青年「断る」

    殺し屋「!?」

    奴隷少「え……」

    青年「ボクは市長以外……だれも殺すつもりはない!」

    殺し屋「…………」ピクピクッ

    殺し屋「あまり俺をナメるんじゃねえぞ、テメェ!」

    27 = 1 :

    殺し屋「アマチュアですらねえ、ド素人がッ!」シュバァッ

    ガキィンッ!

    青年「ぐう……っ!」ドサァッ

    青年(な、なんて一撃だ……! なんの躊躇もなく無駄もなく急所を狙いに来た!)

    殺し屋「今の反応……剣をかじってはいるようだが、しょせん俺の前じゃママゴトだ」

    殺し屋「立て、この甘ちゃん野郎が……」

    青年「ボクが甘いのは分かってるさ……」

    青年「でもボクは復讐と同時に……どうしても探し出さねばならない人がいる」

    青年「その人に会うまで……ボクはプライドを捨てるわけにはいかない!」

    28 = 1 :

    殺し屋「ケッ……殺し屋に教えを乞おうってのにプライドたぁ、めでてえ野郎だ」

    青年「…………」

    殺し屋「ふん、ムカつく目をしやがる」

    殺し屋「いいだろう、そっちのガキと……殺しのテク……くれてやるよ」

    青年「!」

    殺し屋「ただし、地獄を見ることにゃなるがな」

    殺し屋「いつまでテメェがその目をできるか……楽しみだ」

    殺し屋「ハーッハッハッハッハッハ!」

    青年「…………」ゴクッ…

    29 = 1 :

    アジト内の小部屋──

    殺し屋に乱暴に放り込まれる二人。

    ドサァッ!

    青年「ぐっ……!」

    奴隷少「きゃっ!」

    殺し屋「テメェとガキにゃ、この部屋をやる」

    殺し屋「好きに過ごせばいいが、あんまデカイ音立てんなよ」

    青年「どういう意味だ?」

    殺し屋「ガキとお楽しみする時は、なるべく静かにやれってこった」

    青年「だれがするか! ……ゲスが!」

    殺し屋「ふん」

    バタンッ!

    青年「…………」

    奴隷少「…………」

    31 :

    しえんやで

    32 = 1 :

    奴隷少「ねえ、お兄さん、一緒に逃げよ?」

    青年「!」

    奴隷少「アイツは……とんでもないヤツよ」

    奴隷少「ここ数年で一気に街一番の殺し屋にのし上がって」

    奴隷少「仕事以外でも平気で殺しをする……イカれた殺人鬼よ!」

    奴隷少「あんな奴と一緒にいたら……お兄さんも殺されちゃうわ!」

    青年「あの殺し屋が、危険なヤツだってことは分かる……分かってる……」

    青年「だけどあれぐらい危険な奴の力を借りるぐらいしなきゃ──」

    青年「それ以上に危険な市長を殺すなんて、夢のまた夢だ」

    青年「だから……ボクは逃げない」

    33 = 1 :

    青年「でも、君にはこの街は危険すぎる」

    青年「ボクも少しは金を持ってるから……これ持って逃げな」ジャラッ…

    青年「今の共和国は、この都市以外はすこぶる平和なはずさ」

    青年「大統領がうまくやってるからね」

    奴隷少「イヤ!」

    青年「へ?」

    奴隷少「あの殺人鬼からお兄さんはあたしを助けてくれたわ!」

    奴隷少「なんの恩も返さずに逃げるなんてイヤ!」

    青年「おいおい、なにをいってるんだ」

    奴隷少「お兄さんにプライドがあるように、あたしにもプライドがあるの!」

    青年「…………」

    青年「分かったよ。それじゃ、ひとつよろしく」スッ…

    奴隷少「うんっ」ガシッ

    握手を交わす二人。

    35 = 1 :

    翌日──

    殺し屋「起きろっ!」

    ドカッ!

    青年「がっ……!」

    殺し屋「おうおう寝不足か? 寝心地悪かったか、この石床は。ハハッ」

    青年「ぐっ……!」

    奴隷少「ひどい! 自分だけベッドに寝てるくせに!」

    殺し屋「当たり前だ。ここは宿屋じゃねえんだ!」

    殺し屋「むしろテメェらは幸運だぜ~?」

    殺し屋「このアジトはこの街で二番目か三番目くらいに安全だ」

    殺し屋「なんたってこの俺がいるんだからな! だれも近寄ってきやしねえ」

    青年「一番安全なのは市長の屋敷ってことか」

    殺し屋「そういうこった。ダントツの一番ってやつだ」

    37 = 1 :

    笑いながら殺しについて語る殺し屋。

    殺し屋「ま、殺しなんつうもんは結局アレだ」

    殺し屋「誰もいない暗いところで、後ろからグサリ」シュッ

    殺し屋「俺の今までの仕事は、ほとんどコレよ」

    殺し屋「もちろん一撃で仕留めなきゃ、色々面倒なことになる」

    殺し屋「反撃されたり、助けを呼ばれたりな」

    殺し屋「だから、背面から急所を正確に射抜く必要がある」

    青年「…………」

    殺し屋「よって、殺しで重要なのは次の三つになる」

    殺し屋「一つ目はターゲットの下調べ!」

    殺し屋「二つ目は気配を完全に殺すこと!」

    殺し屋「三つ目は急所を正確に射抜く技術!」

    殺し屋「どうだ? 殺しってのも結構奥が深いだろ?」

    青年「……アンタはこれらを誰に教わったんだ?」

    殺し屋「ハッハッハ、独学に決まってんだろ、ボケが!」

    38 = 1 :

    殺し屋「それじゃ特訓開始だ」

    殺し屋「この人型の板切れを、ナイフの一刺しで貫けるようになれ」

    青年「それだけか……?」

    殺し屋「ああ、それだけだ」

    殺し屋「ただし、条件が一つ」

    殺し屋「構えから刺す瞬間まで、絶対に音を立てないこと」

    青年「音を……!」

    殺し屋「音を立てたら罰として、石を投げつける」

    殺し屋「貫けなくても投げつける」

    殺し屋「んじゃ、始めっ!」

    40 = 1 :

    青年「はっ!」シュッ

    ガッ……!

    殺し屋「バカが、かけ声なんか上げんな! 剣術の試合じゃねえんだぞ!」

    殺し屋「板も貫けてねえしな!」ビュンッ

    ガンッ!

    青年「ぐっ……!」

    青年(この板、かなり頑丈だ……! 相当力を込めないと──)

    青年(でも力を込めると──どうしてもなにかしら音が出てしまう)グッ

    殺し屋「オラ、ナイフ握る時、音鳴ってんぞ! ボケが!」ビュンッ

    ガスッ!

    殺し屋「力じゃなく、流れと勢いで刺すんだよ!」ビュンッ

    ゴッ!

    41 = 6 :

    投下早いみたいなんで
    さるよけしえ

    43 = 1 :

    夜になった。

    奴隷少「大丈夫? お兄さん……」ペタペタ…

    青年「ありがとう……手当てしてくれて」

    青年「これくらい、なんてことないよ」

    奴隷少「でもこのままじゃ、目的を果たす前にアイツに殺されちゃうわよ!」

    青年「たしかに……そうかもしれない」

    青年「でも今のボクが少しでも早く力を手に入れるには」

    青年「こういう嫌でも必死になれる……命がけの環境の方がいいしね」

    奴隷少「でも……」

    青年「大丈夫、ボクだって復讐も人探しもできないまま、殺されるつもりはないよ」

    44 = 1 :

    翌日──

    殺し屋「午後は仕事があるからな。それまでは見てやる」

    青年「仕事……殺しか?」

    殺し屋「殺し屋の仕事が他にあんのか?」ニッ

    青年「…………」

    殺し屋「オラ、とっとと始めろやっ! グズがっ!」

    青年「…………」シュッ

    ガッ!

    殺し屋「ナイフを構えた瞬間、微妙に音が出てる!」ビュンッ

    青年「…………」サッ

    殺し屋「あ……テメェ……!」

    46 = 6 :

    しえ

    明日も5時起きなんで後は頼んだ >>45

    47 = 1 :

    殺し屋「テメェ、なによけてんだよ!」

    青年「石をよけるなとは一言もいわれてないぞ」

    殺し屋「なんだと……」

    青年「それにこれも、敵の攻撃をよけるいい訓練だと思ったんだが」

    青年「ちがうのか?」

    殺し屋「……チィッ!」

    48 = 1 :

    午後──

    板に向かってナイフを突き続ける青年。

    青年(ふう……石をよけるようになって、怪我も少なくなった)ガッ

    青年(アイツは今頃どこかでターゲットを殺しているんだろうか……)ガッ

    青年(散歩にでも行くかのように、殺しに出かける……恐ろしい奴だ)ガッ

    青年(本当はあんな奴の力なんか借りたくないけど……)ガッ

    青年(あの冷酷な目と腕はまちがいなく本物だ)ガッ

    青年(どんな手だって使ってみせる)ガッ

    青年(市長を殺し、必ずどこかで生きている、あの人に会うまでは……!)ガッ

    50 = 1 :

    二週間後──

    青年(ナイフを握り……)

    青年(突くっ!)

    トンッ……

    青年(石が飛んでくる!)ババッ

    青年(飛んで……来ない?)

    殺し屋「フン……今のはブッ刺す瞬間まで音はなかった……」

    殺し屋「第一段階クリアーってとこか」

    青年「……ありがとう」

    殺し屋「バカかテメェ、こんなもんは序章だ。地獄はまだまだこれからだ!」


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