のくす牧場
コンテンツ
牧場内検索
カウンタ
総計:126,369,111人
昨日:no data人
今日:
最近の注目
人気の最安値情報
    VIP以外のSS書庫はSS+をご利用ください。

    元スレ継母「今日の食事、なにこれ?」シンデレラ「あ……あの……」

    SS覧 / PC版 /
    スレッド評価: スレッド評価について
    みんなの評価 :
    タグ : - シンデレラ + - セリーヌ + - ツンデレラ×4 + - 童話 + 追加: タグについて ※前スレ・次スレは、スレ番号だけ登録。駄スレにはタグつけず、スレ評価を。荒らしタグにはタグで対抗せず、タグ減点を。
    ←前へ 1 2 3 4 5 次へ→ / 要望・削除依頼は掲示板へ / 管理情報はtwitter

    51 = 49 :

    昼 リビング

    「あら?」

    「……」ギュッ

    「食事の時間よ? そのクマは部屋に置いてきたらどうなの?」

    「私の自由ですわ」キリッ

    「お行儀が悪いこと。淑女には程遠いわね」

    「なんとでも仰ってください。これはシンデレラの所為ですもの」

    「なんですって?」

    シンデレラ「食事の用意ができました」

    「シンデレラ? この子に何を吹き込んだわけ?」

    シンデレラ「え……」

    「さぁ、食事の時間よ、セリーヌ?」

    「ヌイグルミに名前までつけて……。どういうことなの?」

    シンデレラ「お姉様の可愛いと思うところを訊かれたので……ヌイグルミを抱きしめているところだと言っただけなんですが……」

    「そんなことを言ったの? シンデレラ、調子にのるのは私の長所を挙げてからにすることねっ」

    53 = 49 :

    夕方

    継母「ただいま戻りましたわ」

    シンデレラ「おかえりなさいませ、お母様」タタタッ

    継母「……」

    シンデレラ「あの……お母様……?」ビクッ

    継母「あら、シンデレラだったの? ごめんなさい、あまりに綺麗なんで天使かと思って呆けてしまったわ。全く、もう少し可愛げがなくてもいいのよ?」

    シンデレラ「はい、気をつけます」

    継母「で、シンデレラの姉たちはいずこへ?」

    シンデレラ「みなさん、私の代わりに家事を……」

    継母「代わり? いつから貴方は召使になったの? そんな身分じゃないでしょう? いい加減にしなさい」

    シンデレラ「は、はい」

    継母「そう……。今日一日、あなたは何をしていたの、シンデレラ」

    シンデレラ「朝は、リビングでウトウトして……昼食を作ったあとは……そのすることがないので、本を読んで……いました……」

    継母「んまぁ!!! 普通じゃない!!! いつでもそうしなさい!!!」

    シンデレラ「わ、わかりました!!」

    54 = 49 :

    リビング

    継母「おや……? これは……?」

    シンデレラ「あ、あの……その……」オロオロ

    「シンデレラぁー? 服の畳み方、もっと詳しく教えってくれってたのでるわよねぇ?」

    シンデレラ「は、はい!」

    継母「ちょっと。なんですか、片足を立てて。はしたない」

    「お母様。私は気づいてしまったのですわ」

    継母「どういうこと?」

    「ボーイッシュなところが素敵ということに」

    継母「んまぁ!!」

    「ねー? シンデレラー?」

    シンデレラ「いえ、でも、そういうのはちょっと……」

    「嘘だったの? ふーん、妹のくせに嘘を言うのね。いい加減にしないと、泣くわよ?」

    シンデレラ「すいません……」

    「おーっほっほっほ、シンデレラに少し褒められたぐらいで有頂天とは、姉としてのプライドがないのかしらねえ?」

    55 :

    なにこいつら可愛い

    56 = 49 :

    継母「んまぁ!! 貴方まで!!」

    「お姉様だって、気品ある女性だって言われてからそんなキャラクターを演じるようになったではありませんか」

    「いーえ。わたくしは生まれてから今までこんな感じザマス」

    「シンデレラー、ごはんまだー?」

    シンデレラ「は、はい! ただいま!!」タタタッ

    継母「貴方もシンデレラにヌイグルミを抱いておくように言われたの?」

    「やですわ、お母様。これはヌイグルミではなく、セリーヌなのですわ」

    継母「……」

    シンデレラ「あ、あの!!」

    継母「何かしら?」

    シンデレラ「わ、私が悪いんですっ!! お姉様たちに余計なことを言ってしまったのが原因で……お姉様たちがおかしく……」

    「おかしくないわ!! だって、これが普通ですもの!! おーっほっほっほっほ!!!」

    「シンデレラー。ごはんー」

    シンデレラ「は、はい!! あの、お母様!! 怒るなら私だけにしてください!!!」

    継母「そうね……」

    57 :

    まったく!夜中にこんな面白いSSを書くなんて>>1は何を考えてるんだ!

    58 = 49 :

    「うーん……。今日も美味ですわ。いつになったら、5つ星以外の評価を私たちにつけさせてくれるのかしらね。おーっほっほっほ」

    「全くですわ、姉上。毎日毎晩星が5つ。何が面白くて、こんな夕食を出すのかしら?」

    「才色兼備なんて、シンデレラのためにあるような言葉ですわね。ね、セリーヌ?」

    シンデレラ「……」

    継母「シンデレラの美味しい料理を堪能している最中に申し訳ないですが、私の話を聞いてくれるかしら?」

    「なんでしょうか、お母様?」

    継母「これをご覧あそばせ」ペラッ

    「これは……。お城での舞踏会?」

    継母「左様。噂ではこの舞踏会で王子様の未来の妃を決めるとか決めないとか」

    「それはなんとまぁ……」

    シンデレラ「すごいですね」

    継母「貴方達も参加するのよ?」

    シンデレラ「お姉様、がんばってください」

    「何を言ってるの、シンデレラ? 貴方、頭悪いの? それとも目のほう?」

    シンデレラ「あ、あの……それは……どういう……」

    59 = 49 :

    「鏡を」パチンッ

    シンデレラ「は、はい」タタタッ

    シンデレラ「――どうぞ、お姉様」

    「鏡をごらんなさい」

    シンデレラ「は、はい」

    「鏡よ、この世で一番美しいのは、だぁれ?」

    「シンデレラッ」

    シンデレラ「えぇ!? そんな、そんなこと!! お姉様たちのほうがよっぽど……!!!」

    「おだまりあそばせ!!!」ビシッ

    シンデレラ「ひっ……」ビクッ

    「貴方が醜いのはその卑屈なところだけですわ!!!」

    シンデレラ「申し訳ありません……こ、こればかりは……どうにも……」

    「そう。その部分だけが醜い。あとはこんなにも可憐、憐憫、端麗なのに。もったいない!! ああ!! もったないないザマス!!!」

    シンデレラ「すいません……すいません……」

    「と、いうわけで、貴方も出るのよ、この舞踏会に」

    60 :

    三女ワロタ

    61 :

    おもろい

    62 :

    縁談が決まったらシンデレラはこの家を出て行くことになるわけだが

    63 :

    王子(舞踏会まだかなぁ…)

    64 = 49 :

    シンデレラ「あの……それとこれと、どのような関係が……」

    「貴方の唯一の欠点である、その卑屈さを直してあげますわ」

    シンデレラ「いや、でも、私、踊りなんてできませんし、ドレスも……」

    「踊れないなら、練習すればいいじゃない。ドレスがないなら、買えばいいじゃない。シンデレラのお陰で無駄な出費はかなり抑えられているし、買えるわ」

    シンデレラ「そんな……もったいないです……」

    「セリーヌも出ろって言っているわ」

    シンデレラ「そんな……セリーヌさん……」

    継母「ふん。では、決まりですわね」

    「ええ。お母様」

    「異議なし、ですわ」

    「私もよろしくてよ」

    シンデレラ「あの……人前で……しかも王子様や王様がいる前で踊りたく……」

    「心配することはないわ、シンデレラ。この姉が見っとも無い姿にだけはさせなくてよ!! おーっほっほっほっほ!!!」

    シンデレラ「あぁ……そんなぁ……」

    65 = 61 :

    セリーヌさんかっけぇ

    66 :

    まだ>>16ぐらいまでしか読んでないが
    元のストーリー考えながら呼んでたら何故か涙が出てきた

    67 = 49 :

    継母「――シンデレラは?」

    「天使のような寝顔で寝ていましたわ。キスしておきました」

    「言っておきますが、お姉様。右頬なら私と間接キスですからね」

    「心配いりませんことよ。私が口付けしたのは右足の裏ですから」キリッ

    「それはさすがに……」

    継母「さて、今回の舞踏会。三人とも私の計画を察してくれたようなので、助かりました」

    「すぐにわかりましたわ、お母様。少し強引ではありますが、シンデレラに自信をつけさせるにはいい機会だと思います」

    「あのままではずっと人の顔色を見て生きていく嫌な美少女になってしまいますからね」

    「シンデレラには幸せになってほしいですからね」

    継母「舞踏会は3ヵ月後ですから、準備をするには十分ですわ」

    「ドレスを新調しませんと……。シンデレラ用のドレスはまだありませんから」

    「化粧も覚えさせたほうがいいですわね」

    「ダンスの勉強もさせるべきでしょう」

    「忙しくなりますわね、おーっほっほっほ」

    継母「よしなに」

    68 :

    セリーヌ「シンデレラッ」

    69 :

    王子様がシンデレラに惚れたらこいつら王子様を殺しそうだな

    70 = 49 :

    数日後

    「さあ、シンデレラ!! この店で気に入ったドレスを選ぶがよろしいザマス!!」

    シンデレラ「あの……」

    「妹に拒否権などありませんわ!」

    シンデレラ「はい……」

    「(悪く思わないでね、シンデレラ。貴方のためなの……)」

    シンデレラ「えっと……これ……あ、やっぱり、こっちに……」

    「お待ちなさい」

    シンデレラ「え……」ビクッ

    「今、値札を見てやめましたわね?」

    シンデレラ「さすがに桁が多くて……」

    「妹がお金の心配なんて10年早い!!!」ビシッ

    シンデレラ「す、すいません!!」

    「好きなのを選ぶがいいわ」

    シンデレラ「お姉様……」

    71 = 62 :

    そうか舞踏会は自信をつけさせるためか

    72 = 49 :

    別の日

    「いいかしら、シンデレラ? 化粧とは女をより美しく化けさせるためにするもの。口紅一つでも女は一変するわ」

    シンデレラ「そうですか」

    「では、私のをあげるから。使いなさい」

    シンデレラ「で、でも……お姉様の口紅なんて……恐れ多くて……!!」

    「私が使えと言ったら?」

    シンデレラ「……使います」

    「そう。それでいいの」

    シンデレラ「では……」ヌリヌリ

    「(シンデレラが使用した口紅……)」

    シンデレラ「ど、どうですか?」

    「ふんっ!! まだまだ甘いですわ!! この程度の化粧ではシンデレラの魅力を5毛も引き出せてなくてよ!!!!」

    シンデレラ「やはり、私に口紅は似合わないのでは……色つきのリップクリームぐらいが丁度よかったり……」

    「次、行くわよ」

    シンデレラ「おねえさま……」

    73 :

    んだよ百合かよ







    素晴らしい

    74 = 49 :

    別の日

    「ワンツー、ワンツー」

    シンデレラ「あぁ……」フラフラ

    「何をやっているの!? それではただただ可愛い女の子がフラフラしてるだけじゃない!!!」

    シンデレラ「申し訳ありません……」

    「炊事洗濯掃除まで完璧にこなし、更に容姿まで最高なのに、それに飽き足らず踊りまで愛嬌がある下手糞っぷりってなに? あなた、どれだけ私を虜にするの?」

    シンデレラ「申し訳ありません。そんなつもりは……なくて……」

    「そんなの分かってるわよ!!! 貴方の一生懸命さなんて痛いほど伝わってくるの!!! バカ!!!」

    シンデレラ「うぅ……」

    「(泣く……!! まずいわ……。ここは……)」

    「オイ、シンデレラッ」

    シンデレラ「セリーヌさん……?」

    「オマエナラ、ヤレルゼ。シッカリシロヨナッ」

    シンデレラ「は、はい……」

    「やる気が出たようね、シンデレラ。セリーヌにお礼を言うことね」

    75 = 61 :

    セリーヌさんかっけぇ

    76 = 62 :

    三女が強烈にかわゆい

    77 = 49 :

    一ヵ月後

    シンデレラ「はぁ……」

    シンデレラ「(最近、お姉様たちが厳しい……。どうして私をそこまで舞踏会に……?)」

    シンデレラ「(王子様が私を選ぶなんて、ありえるわけないのに……)」

    継母「オーライ、オーライ」

    シンデレラ「え……?」

    業者「これ、本当に買っていただけるんですか?」

    継母「ええ。勿論よ」

    業者「買い手がついてよかったです。こんなの見世物以外に価値はないですからね」

    継母「そうでもなくてよ」

    業者「それでは、ありがとうございました」

    継母「ようやく、手に入りましたわね……。ふっふっふっふ……」

    シンデレラ「お母様!!」タタタッ

    継母「ああ、シンデレラだったの。ヴィーナスが走ってきたかと思ったわ。紛らわしいからシンデレラですって言いながら近づいてくれない?」

    シンデレラ「す、すいません!! それより、この大きなカボチャはなんですか!?」

    78 :

    こんな夜中になんだよこれ
    面白い

    80 = 49 :

    継母「大きなカボチャよ。それ以上でも以下でもありませんわ」

    シンデレラ「あの、一か月分の食糧ですか? やっぱり、私のドレスで家計が一気に火の車に……!!」

    継母「何を言っているのやら、この娘は。だから、バカワイイって私に思われるのよ? 自覚ないでしょうけど」

    シンデレラ「は、はぁ……」

    継母「貴方は何も気にすることはないわ。いいこと? 貴方は今やるべきことをやっていればいいのよ? おわかり?」

    シンデレラ「あの、どうしてそこまで……」

    継母「私たちが貴方を舞踏会に参加させたいからに決まってるからでしょうが!! まだわかりませんの!? ゥキィー!!」

    シンデレラ「申し訳ありません!!」

    継母「失礼。ちょっと興奮しましたわ。自重しなければいけませんわね」

    シンデレラ「……」

    継母「シンデレラ?」

    シンデレラ「は、はい?」

    継母「さぁ、午後の休憩はもう終わりですよ。美人で素敵なお姉様のところに戻りなさい」

    シンデレラ「わかりました」タタタッ

    継母「(今は耐えるのよ、シンデレラ。きっと貴方を立派なレディにしてあげます)」

    81 = 66 :

    あっ・・・
    シンデレラ以外全てが逆転・・・つまりまさか王子様がゲスなドブ野郎になってるオチか!読めたぞ!

    82 = 49 :

    別の日

    「ドレスはこれでいいとして。あとは髪飾りや靴ですわね」

    「髪飾りはこれを。お母様から頂いた、私のティアラです」

    シンデレラ「あの……こんなに素敵なものを……?」

    「これはね、シンデレラ。私が結婚するときのために買っておいたものなの」

    シンデレラ「そ、そんな貴重品を!!! だめです!! お姉様!!!」

    「シャラップ!!」

    シンデレラ「しかし!!」

    「誰もあげるとは言ってませんわ。貸すだけですもの。万が一、壊したら体で支払ってもらいますわ。おーっほっほっほ!!!」

    シンデレラ「体で……!?」ゾクッ

    「そういうことなら、私のピアスも貸すわ。壊したら、そのけしからん肉体で払ってもらいますけどね」

    シンデレラ「やめてください!!」

    「セリーヌを貸してあげるわ。一日のレンタル料を体で払ってくれって、セリーヌも言っています」

    シンデレラ「私の体がめちゃくちゃになりますからぁ!!」

    「ふん。そこまでいうなら、仕方ないわね。こちらのシンデレラ用のティアラを渡すわ。全く、つまらないところで真面目なんだから。シンデレラのくせに」

    83 = 49 :

    「あとは靴ですわね」

    「シンデレラ、これをあけてご覧なさい」

    シンデレラ「……これは……!!」

    「透明な靴……?」

    「ええ。シンデレラの洗練された美脚、美足を見せるために透明の靴を特注で作ってもらいましたわ!」

    「流石はお姉様。発想が変質者のようですわ」

    「おーっほっほっほっほ!!!! 褒めても何もでないザマスよぉ!!!」

    シンデレラ「素敵……」

    「え?」

    シンデレラ「この靴、素敵です!!」

    「そ、そう?」

    シンデレラ「はいっ。お姉様、こんなに素敵な靴をありがとうございますっ」

    「ふんっ!! 別にシンデレラに感謝されても嬉しくないわ!!! ええ!! ちっとも嬉しくありませんもの!!!」

    「なぜなら、私は長女!! どんなときでも気丈に振舞ってこそザマス!!!! おーっほっほっほっほっほ!!!! ほーっほっほっ……ごほっ!! ごほっ!!」

    シンデレラ「綺麗な靴ぅ……」

    84 :

    この家いい子しかいねえな

    どうかハッピーエンドでありますのように

    85 :

    この時シンデレラは、この靴に魅力されてお葬式にも履いて行ったら踊り続ける呪いにかかって
    最後には足を切り落とすことになるとは思ってもいなかった……

    86 = 49 :

    舞踏会 前日

    継母「全ての準備は整いましたか?」

    「何も問題ありませんわ。当日にシンデレラが着飾るものは完璧、ですわ」

    「化粧も申し分はありませんわ。あれで男が靡かないのであれば、もうシンデレラは私が養います」

    「舞踊も完璧とは程遠いですが、あの拙さはきっと殿方だけでなく、同性すらも虜にすることでしょう」

    「お母様のほうはよろしいのですか?」

    継母「当然。抜かりはありません。シンデレラは大事な娘ですもの。失敗などできませんわ」

    「ですね……」

    「まだ半年ほどの付き合いではあるけれど、シンデレラは毎日毎日全てにおいて尽くしてくれていました」

    「彼女はそれを恩返しと言っていました」

    継母「家族に恩を返す義理はないことを知らなかったが故に行動ですわ。ですが、受けた恩を返さないのも女が廃るというもの」

    「半年間、休むことなく私たちに尽くしてくれたシンデレラのためですわ。舞踏会で彼女が人として、女としての自信をつければ……」

    「更に美しい女性になることは間違いなし!!! ですわっ!!!」

    「やりましょう、お姉様」

    「シンデレラを立派な女にするために」

    87 :

    >>85
    靴が赤くないから大丈夫

    88 = 49 :

    舞踏会 当日

    継母「シンデレラ。時間ですわよ」

    シンデレラ「は、はい……」

    継母「……」

    シンデレラ「あの、シンデレラです」

    継母「あ、ああ。ごめんなさい。絵本のから出てきたお姫様かと思ったわ。まさかシンデレラだったとは……」

    シンデレラ「あの、お母様? お城まではどのようにして行かれるつもりなのですか?」

    継母「何を心配しているかとおもいきや……。馬車は用意しております」

    シンデレラ「馬車ですか!?」

    継母「その大きなお目めでとくと見なさい!!!」

    シンデレラ「わぁ……!」

    「準備できましたわ。さ、カボチャにお乗りなさい」

    シンデレラ「え……? あの……馬が巨大なカボチャを引っ張っているだけにしか見えませんけど……」

    継母「貴方のその可愛い目は節穴!? 眼鏡も似合いそうね!! 全く!!! よくご覧、シンデレラ。きちんとカボチャは荷車に積んでいるでしょ?」

    シンデレラ「これ、馬車ですか……?」

    89 :

    レイラにゃーん

    90 = 49 :

    「カボチャが想像以上に硬くて中身をくり貫けなかったらしいわよ」

    「まぁ、それはそれは」

    継母「お黙りなさい! 他人の失敗をそうやってネチネチと突くのは淑女失格ですことよ!!」

    「まぁ、でもインパクトはありますわ。巨大カボチャに乗ってくる女性などシンデレラの他にいないでしょうから」

    「人の視線がシンデレラに集中するわけですわね」

    「そう。そうなれば人目を気にしすぎるシンデレラにとってもいい薬になるやもしれませんわ」

    「逆効果な可能性を考えないところがお姉様らしいですわ」

    継母「さぁ、シンデレラ!!! 乗るのですよ!!!」

    シンデレラ「でも、恥ずかしいです……」

    「乗りなさい!! 遅刻したいの!?」

    シンデレラ「だって、これ……特殊な業者さんみたいですし……」

    「業者だろうが牛舎だろうが、乗っているのはシンデレラよ? どういう意味か分かるわね?」

    シンデレラ「わかりません」

    「つべこべ言わずに乗れよ、ハゲ。ってセリーヌもカンカンですわ」

    シンデレラ「セリーヌさんにそういわれたら……乗るしかないですけど……はぁ……」

    91 = 61 :

    92 = 84 :

    こんな面白いもんをこんな時間に載せやがって…!

    93 :

    久々に神スレを見た

    94 = 61 :

    読みたいけど眠い・・・

    96 = 49 :

    街中

    シンデレラ「うぅ……」

    「なんだあれー」

    「あはははー」

    「シンデレラちゃんはカボチャの上にいてもかわいいなー」

    「そこ!! 当然のことを言わないでください!!!」

    「耳にタコができるぐらい聞いた台詞ですことよ!!!」

    シンデレラ「お姉様!! やめてください!!」

    「姉に指図するとは、偉く可愛くなったものね、シンデレラ?」

    シンデレラ「あ、いえ……そんなつもりは……」

    「ふんっ。お姉様? どうせ、少し綺麗になったから調子に乗っているんですわ」

    「そうなの? なら、もっと調子に乗りなさい。シンデレラにはそれだけの資格がありますわ」

    「おーっほっほっほっほ!!! よくってよぉ!! よくってよぉ!!! 調子にのって、よくってよぉ!!!」

    継母「この調子で行けば、余裕で間に合いますわね」

    シンデレラ「あぁ……帰りたい……」

    97 :

    すでに町人にも愛されてるのかよ

    98 :

    みんな幸せになってくれー

    99 = 49 :

    城内 舞踏会場

    「王子様。楽しい一時、ありがとうございました」

    王子「いえ。私も楽しいダンスを踊れて嬉しかったです」

    「は、はいっ。それでは失礼しますっ」テテテッ

    王子「ふぅ……」

    「先ほどの貴婦人はどうだ? 中々の美人だったが」

    王子「父上。僕はまだ将来の相手を選ぶなんてことはできません。まだまだ知らないことも多く、人一人を幸せにすることなどできはしません」

    「そういうな。これは候補を決めるためのものでもある。妃といかずとも、側室として選ぶのも……」

    王子「父上、ご冗談を」

    「ワシにも側室はおる。お前もそのうち――

    「あ、あの、王子様、このわたくしと一緒に踊ってもらえませんか?」

    王子「……はいっ。喜んで」

    「まぁ、嬉しいですわ!」

    王子「行きましょうか」

    王子「(なんて不毛な……。どうせ、ここにいる者たちは僕の地位しかみてない……。その中から妃を選ぶなど、無理に決まっている……)」

    100 = 66 :

    あれ王子様ゲスでドブでスカな奴かと思ってたけどこの時点でそんな気配微塵もないな・・・


    ←前へ 1 2 3 4 5 次へ→ / 要望・削除依頼は掲示板へ / 管理情報はtwitterで / SS一覧へ
    スレッド評価: スレッド評価について
    みんなの評価 :
    タグ : - シンデレラ + - セリーヌ + - ツンデレラ×4 + - 童話 + 追加: タグについて ※前スレ・次スレは、スレ番号だけ登録。駄スレにはタグつけず、スレ評価を。荒らしタグにはタグで対抗せず、タグ減点を。

    類似してるかもしれないスレッド


    トップメニューへ / →のくす牧場書庫について