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    元スレ佐天「無能力を感染させる能力かぁ」

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    51 = 38 :

    ――翌日、日の傾きかけた昼すぎ

    黒子「すてきなお店ですわね」
    美琴「へえー、いいじゃない、よくこっちの方のお店知ってたわね、ふたりとも」

    佐天「いやあ、でしょう、すっごく調べたんですよ! 初春が!」
    初春「なんで佐天さんが偉そうなんですか。このお店、生クリームのケーキがおいしいらしいんですよ」

    美琴「そうなんだ、じゃあ、私は苺のショートケーキにしようっと」
    黒子「では、わたくしはショコラにしますわ」

    佐天「白井さんって、御坂さんとおそろいにしたりはしないんですね」
    黒子「何を言ってるんですの佐天さん、同じものを頼んでしまうと、お姉様のケーキを頂いたりわたくしのケーキを差し上げたりできませんの! くうーっ!」

    初春「私はシフォンケーキにします」

    52 = 38 :

    佐天「じゃあ、すみませーんっ、ショートケーキと、シフォンと、ショコラと、レアチーズのタルトと、あと紅茶四つ」

    初春「あれ、レアチーズにするんですか?」
    佐天「いやほら、初春のがあるじゃない?」
    初春「別に、いいですけど…」

    *****
    初春「これ、おいしいですね」
    黒子「ええ、クリームがとても上品ですわね、甘すぎない方がこのしっとりとしたスポンジに合いますの」

    美琴「く、黒子、あんた私のショートケーキ食べたわね…」
    黒子「ああ、それにクリームに加えてお姉様の」
     べきっ
    美琴「うがあ! やめろ! 」
    黒子「くう、いつもならテレポートでお姉様を襲えますのに、しかし! あえてお姉様の折檻を受けるのもまた」べきっ

    53 = 38 :

    初春「えっ、もしかして白井さん、能力使えないままなんですか?」
    黒子「お…おねえさ…」

    美琴「んー、そうみたいね」
    佐天「えっ、大変じゃないですか!」

    美琴「黒子に説明させるわ、ほら、黒子」
    黒子「くうう…ええ、そうですわね、どうやらわたくしは、現在レベル0ですわ」
    初春「ええっ!」

    黒子「昨日の呼出しの後、学園に行って調べてもらいましたの、そうしたら、今のわたくしからはAIM拡散力場が検出できなかったようですわ」
    佐天「えっと、つまり」
    美琴「無能力者、ってことよ」

    55 = 38 :

    黒子「ジャッジメントの仕事からも外されましたわ、といっても、どなたかに引き継ぎするまでは本部に行かなければなりませんが」
    初春「それ、本当ですか?」

    黒子「こんなことで冗談なんて言いませんわよ初春」
    初春「そ、そうですよね、すみません」

    黒子「初春、ジャッジメントたるものそんな顔をしていては駄目ですの、それに、能力が戻ったらすぐ復帰しますわよ」
    黒子「わたくしが抜ける分、あなたもジャッジメントを支えなければなりませんわよ」
    初春「は、はい!」

    美琴「とはいえ、困ったわよね、やっぱり原因不明なの?」
    黒子「一切が不明ですわ、とにかく、今度もう少しちゃんと検査を受けてきますわ」

    56 :

    能力なくなっても初春だけは特に問題ないという

    57 = 38 :

    佐天「う、い、は、るー!」ぎゅう
    初春「ひゃあっ、何するんですか! 佐天さん!」

    佐天「今すっごい顔してたよ初春」
    初春「えっ…」

    佐天「ダメだよ、しっかりしなきゃ。青い顔してた」
    初春「さ、佐天さん…」

    佐天「何て言うのかなー、初めてとんでもないものを見せられた顔っていうか、あ、だけど今はこなれてきた顔だね」
    初春「なんですかそれ」クスッ

    美琴「まあほら、ケーキ食べに来たんだし、みんな食べましょう」
    黒子「そうですわね、紅茶も熱いうちに楽しまないと、損ですわ」

    58 = 38 :

    佐天「あったかいものって、やっぱりあったかいうちが美味しいですよねー」
    黒子「何事にも適当なバランスがあるんですの、この紅茶も、ケーキに合わせて淹れてあるようですわ」

    美琴「カレーって冷めた方がおいしくない?」
    初春「ええっ」
    佐天「いやそれはおかしいですよ御坂さん、熱い方がおいしいでしょう」
    美琴「そ、そうかな」

    佐天「そういうとこだと初春の能力は便利ですよね、みんなの紅茶は冷めてるっていうのに、初春のだけはこんなに熱く」
    初春「佐天さんっ、また人のをっ」

    佐天「あれっ」
    黒子「どうしたんですの?」

    佐天「冷めてるよ…これ…」

    59 = 38 :

    ちょっといれ

    60 :

    しえ

    上条さんとどう反発しあうのか

    61 = 38 :

    ――三日後、放課後、いつもの喫茶店

    黒子「昨日、初春と二人で検査を受けてきましたが、佐天さんは、もう初春から?」
    佐天「はい、なんかいまいち分からなかったんですけど、AIM拡散力場が体外への作用をどうたらとかで」

    黒子「ええ、そうですわ、AIM拡散力場は一応発生はしているらしいんですの」
    美琴「ただそれが、自分の体内だけ、ってことだっけ?」

    黒子「AIM拡散力場が自分の体外に出ていないということは、能力を自分の外に発生させることができない、ということでしょう」
    黒子「わたくしの場合座標を使いますし、初春は触れている物が対象ですわ、だから使えなくなったのでしょう」

    佐天「やっぱり、原因は不明なんですか」
    黒子「ですわね、今調べて貰っていますが」

    黒子「これは重大な事件かも知れませんわ」

    62 = 60 :

    うまく設定したな

    63 :

    ええで

    64 :

    佐天さんのAIMが黒子や初春を包み込んでrガタッ

    65 = 38 :

    佐天「じ、事件!? ってことは、犯人がいるってことですか!?」
    黒子「その可能性もあるってことですの」

    黒子「おかしいと思いませんの? わたくしの能力は演算が必要ですからわたくしの体調にだいぶ左右されますわ。
     しかし初春は違いますの、もしかしたら多少の演算をしているかも知れませんが、あの能力がまったく使えなくなるのはおかしいですの。
     それに」

    美琴「それに?」
    黒子「この狭い範囲に、ほぼ同時に二人ですの」

    佐天「は、犯人が近くにいるってことですか!?」

    66 = 38 :

    黒子「偶然、という可能性も、なくはないですが」

    黒子「わたくしはまだジャッジメントに籍がありますから、提案をしてきました、今度、学園中で検査を実施します」
    美琴「能力が使えなくなっているか調べるのね」

    黒子「AIM拡散力場が体外に出ているかですから、無能力者も調べて貰いますの」
    黒子「もし他に同じような現象が確認できたら、そこから調べていくしかないですわね」

    美琴「黒子と初春さんでは関連性が見つからなかったってこと?」
    黒子「関連性ばかりですわ、最近まで同じ事件の担当をしていたのですから」

    佐天「あ、あの」
    黒子「どうしたんですの?」
    佐天「御坂さんは、今能力、あのー…」
    黒子「――ッ、まさか」

    67 = 38 :

    美琴「使えるわよ」バチバチッ
    黒子「驚かせますわね、佐天さん」

    佐天「いや、すみませんっ」
    黒子「違います、責めてはいませんの、お姉様も、十分用心したほうがいいですの」

    美琴「えーっ、気をつけるのはいいけれど、気をつけようがないじゃない」
    黒子「それもそうですが、とにかく、検査を待ちましょう、話はそれからですわ。では、わたくしはこれで、また本部に戻りますわ」

    美琴「休んでるんじゃなかったの?」
    黒子「そうもしていられませんわ、何しろ、今のところ被害者――被害者というのもおかしいですが、それは初春とわたくし、両方ジャッジメントの人間ですの」

    佐天「ジャ、ジャッジメントが狙われているってことですか!?」
    黒子「用心しておくに越したことはありませんわ」

    68 = 38 :

    佐天「行っちゃいましたね」
    美琴「すごく忙しいみたい、検査の話にしたって、そんなに早くできるわけないじゃない、しかも学園の人間全員」

    美琴「ほとんど休んでないわよ、あの子」
    佐天「…何か、お手伝いできないですかね」

    美琴「まあ、私も当たってみようかな、ってところが、まあ、あるには、あるけど」
    佐天「私もいっしょにいきます!」

    美琴「えっ、いや、私一人で大丈夫よ、ちゃんと能力使えるし」
    佐天「…初春も、忙しそうなんですよね…あの日からうち遊びにこないし、今日も仕事だっていうし」

    佐天「初春は言わないけど、仕事ってこの事件に関わる事ですよね、だったら」
    美琴「そっか…うん、じゃあ、いっしょに行こうか!」
    佐天「はい! 行きましょう!」

    69 = 38 :

    ――学園内、自販機のある某所

    美琴「あーっ! 見つけた!」
    上条「げえっ」ダッ

    美琴「逃げるなあっ」ビリビリビリ
    上条「うわっ、なんだこいつらっ、清掃ロボット!?」

    美琴「このへんに居る清掃ロボットの回路を一部ショートさせてあんたをゴミだって認識するようにしたのよ! 逃げらんないわよ!」
    佐天(とんでもない能力だ)
    上条「ごみと間違えられて捕まるなんて、不幸だーっ!」

    70 = 38 :

    上条「で、何だよ、ビリビリ、俺は急いでるんだよ」
    美琴「急いでるってあんた、やっぱり事件に…」

    上条「そうだよ、大事件だ! 今日はタイムセールで玉ねぎと人参が安いんだよ! で、それに別のスーパーの豚肉特価が重なってるんだ! カレー事件だ! それしかないだろ!」
    美琴「か、カレー? 食堂行きなさいよ…」

    上条「食堂で食うより作ったほうが十倍安いだろ、じゃあな」
    美琴「待てえ!」ビリビリ

    上条「おわあっ、街中で電撃はやめろって」
    佐天「あ、あの…」

    上条「あれ、ビリビリの友だちか?」

    71 = 38 :

    美琴「そうよ、それに、今日は対決で来たんじゃないわよ」
    佐天「あ、あの、お二人はどういう関係なんですか?」

    美琴「どういう関係って、いや! 別に特別そんな関係じゃなくて、何ていうかその」
    上条「そう、突然おそわれるんだ」

    佐天「み、御坂さんがっ、襲うっ?」
    美琴「違あう!」

    上条「違くないだろ…あ、俺は上条当麻、よろしくな」
    佐天「さ、佐天涙子です、よろしくお願いします」

    美琴 ピリッ

    73 = 38 :

    上条「う、なんか、ビリビリの方からプレッシャーが」
    美琴「なんでもないわよ」

    上条「で、何だよ、俺に用事って、金ならねーぞ」
    美琴「違うわよ、あんたのその能力に用事があるの」

    佐天「あっ、上条さんも能力者なんですか、わかったっ、探知系の能力で、犯人探しとか」
    美琴「違うわよ、逆、逆」

    佐天「逆? 逆探知?」
    美琴「能力者じゃない、こいつは、レベル0」

    佐天「でも、さっき御坂さん、能力って」
    上条「あー、俺さ、レベル0なんだけど、簡単に言うと、能力者が起こした現象を消せるんだ、この右手で触るとな」
    佐天「能力を、消す? 御坂さん、それって!」

    74 = 38 :

    ちょっといれ

    75 = 38 :

    御坂「もし、あんたがまた何かの事件に巻き込まれてるなら、それが原因じゃないかって思ったのよ」
    上条「事件って何だよ、ここにビリビリがいるのは事件っちゃ事件だけど」

    御坂「私の友だちが二人、能力を使えなくなったのよ」
    上条「…何度も言ってるけどなビリビリ、俺が消せるのはこの右手で触れた能力であって、知らない人の能力消すなんてばかげた事はできないぞ」

    御坂「知ってるわよ、あんたは、違うのね」
    上条「違う、ってことになるんだろうな」

    御坂「…面倒掛けたわね、佐天さん、ごめん、違ったみたい、一回帰ろう」
    佐天「御坂さん、あのっ、上条さん、上条さんは能力を消せるんですよねっ」
    上条「あ、ああ、そうだけど」

    佐天「もし、初春と白井さんが、何かの能力によるものだとしたら」
    御坂「! 消せる……?」

    76 = 38 :

    上条「ちょっと、いまいち何の話か上条さんはわからないんだが」
    御坂「…」

    上条「ビリビリ、困ってんのか?」
    御坂 コクッ
    上条「俺の右手が必要なんだな?」
    御坂 コクコクッ

    上条「わぁーった、ちょっとだけ付き合ってやるよ、どこ行きゃいいんだ」
    御坂「ほ、ホント? カレーは?」
    上条「友だちが大変なんだろ? そうだな、じゃあ後でカレー奢ってくれるか?」
    御坂「あ! あ、ありがと…」
    上条「ビリビリにそう言われると何か照れるな…」

    佐天「うわあ、うわあ、うわあ」

    77 :

    来てみればなかなか

    78 = 38 :

    御坂「さ、佐天さん、聞いてたの?」
    佐天「聞いてたも何も、ずっとここにいるのに」

    御坂「ちちち違う! 違うの!」
    佐天「あ、あのー、上条さん? 聞いていいですか?」
    上条「あ、ああ」
    佐天「お二人は、どんな関係なんですかあ?」

    御坂「違うって言ってんでしょ!」ビリビリビリビリ
    上条「やばい、このパターンは警備ロボットだ、逃げるぞ!」
    佐天「御坂さん、かわいーなー」クス

    79 = 38 :

    オリキャラって、やっぱあれ?微妙なもん?

    80 = 77 :

    ですね

    81 = 38 :

    鬱ルートか…

    82 = 38 :

    ――ジャッジメント本部

    佐天「こんにちわー」
    固法「あ、佐天さん、初春?」
    佐天「と、白井さんにも」
    固法「二人とも、奥にいるわよ、あれ、御坂さん、と」

    御坂「こんにちわ、固法さん、えっとこれは私の知り合いで」
    佐天「知り合いー?」
    御坂 ピリッ 佐天 ビクッ

    上条「あー、上条当麻です、よろしく」
    固法「固法美偉です、よろしく。御坂さん、レベル5だからって、あんまり部外者を本部に入れるわけにはいかないわ、こんなことは言いたくないけど、あなたはジャッジメントの人間でもないし」

    83 = 38 :

    御坂「固法さん、もしかしたらこいつは、黒子と初春さんの能力を復活させられるかも知れないんです」
    固法「どういうこと?」

    御坂「つまり――」


    固法「にわかには信じがたいわね」
    御坂「証拠を見せますか?」バチバチッッ
    佐天「御坂さんっ!?」

    上条「だああ、ビリビリ、こんなパソコンだらけのところで電撃はダメだろ!」ブシュウウ
    固法「電撃が、消えた?」

    固法「…分かった、だけど、困ったな」じぃっ
    佐天「?」

    84 = 38 :

    固法「今、ちょっと立てこんでるんだ、散らかってて人があまり入れない状況なの」
    佐天「やっぱり、初春と白井さんのことですか?」

    固法「そう、だから上条さんと二人は合わせるけど、御坂さんと佐天さんはここにいて」
    佐天「えっ?」

    御坂「私も行きます」
    固法「ダメ。あなたは、佐天さんといっしょにいて」

    御坂「納得いきません」
    固法「あなたは佐天さんといっしょにいなさい、説明はこれで、十分」

    御坂 グッ
    佐天「御坂さん、残りましょ」

    85 = 38 :

    固法「じゃあ、えーと、上条さん、行きましょう」
    上条「は、はい」


    美琴「おかしい、絶対何か隠してるじゃない」
    佐天「いやあ、ひやひやでしたよお、固法さんもあんなに怖い顔して」

    佐天「だけどほら、一応本部ですし、なんか機密みたいなのが散らかってるのかも」
    美琴「だったら、入れないよね」
    佐天「そうそう、だけど上条さんは入れてくれたから、何とかなるでしょう」

    美琴(あいつは入れるのに、なんで私が入れないのよ、機密なんかじゃない)
    美琴(それに、本部に入れないなら、黒子と初春さんに出てきてもらえばいいのに)
      固法「佐天さんといっしょに」
    美琴(ぜったいおかしい)

    86 = 38 :

    上条「よお、ビリビリ、佐天さん」

    佐天「あ、出てきた! どうでした?」
    美琴「…」

    固法「残念だけど」
    美琴「能力者の仕業じゃ、ないってことですか」

    固法「多分」
    美琴「…二人は、どこですか?」

    固法「ちょっと無理をしてたみたいだから、今休ませてるわ」
    美琴「会えないんですか?」

    固法「大げさな言い方ね、御坂さんは白井さんと相部屋なんでしょ? 夜には帰らせるわよ」

    87 = 38 :

    美琴「えっ、そ、そうですか」
    佐天「ほら御坂さん、今日は帰りましょうよ、邪魔になっちゃいますって」
    美琴「そうね…固法先輩、また今度」

    固法「ええ、また今度」

    ――日も暮れた路地

    美琴「何か、引っ掛かるのよね、ねえあんた、本当に何も聞いてないの?」
    上条「俺か? いやあ、何も聞いてない、初春さんってのと白井さんってのの頭とか肩触って出てきただけだ」

    美琴「頭とか、肩?」
    上条「おう」

    88 :

    私怨

    89 = 38 :

    美琴「ちょっとそれ…私にもやりなさい」ピリッ
    上条「なんで電撃が出るんだよ」
    佐天「御坂さーん、私、いないほうがいいですかー?」

    美琴「違くって! まあいいや、今日は帰るね! じゃね!」
    上条「さーて、じゃあ上条さんも帰るとしますかね」

    佐天「あ、二人とも、さよならー…」

    佐天(初春、やっぱり忙しいのか…
      自分の事だしね、しょうがないよね。
      うん! 今度、なんかおいしいもの作ってあげよう!
      あの子何が好きって言ってったっけなー?)

    90 = 38 :

    ――翌日、朝、柵川中学正門

    佐天(初春、やっぱ電話でないなあ)
    佐天(今日ちゃんと学校これるんだろうか)
    佐天(放課後、家寄っていこう)

    黄泉川「あー、佐天、佐天涙子?」
    佐天「えっ?」

    黄泉川「よかったじゃん、見つかった」
    佐天「あれっ、えっと、講習の先生」

    黄泉川「先生、先生な、いいけど」

    91 :

    能力はほんにのアイデンティティだし黒子はこのままじゃ常盤台追い出されるしもっと悲壮感あってもいいような

    92 = 38 :

    黄泉川「えーと、お前は知ってると思うけど、今度検査があるじゃん?」
    佐天「えっと、初春の」

    黄泉川「そう、それを、人数が多過ぎるんで小分けにやることになったじゃんよ」
    佐天「はあ…」

    黄泉川「で、お前がそれの第一陣ってわけじゃん、ついてくるじゃん」
    佐天「ええっ、学校は」

    黄泉川「公欠じゃん、話は通ってるから、喜びな」
    佐天「どこでやるんですか?」

    黄泉川「保健室だよ、決まってるじゃん」

    93 = 38 :

    ――ジャッジメント本部、昼も夜もない昼過ぎ

    固法「結果の報告が来たわ」
    初春「どうなりましたか!」

    固法「…彼女に間違いない」

    固法「今回の事件の原因は」

    固法「佐天涙子――」

    94 = 38 :

    ちょっとふろ

    96 = 38 :

    ――佐天の部屋、夜

    佐天(初春、まだジャッジメントの本部にいるのかなー。
      やっぱり電話も出ないし、昨日の検査のあと家寄ってもいなかったし。
      本部じゃ今日も中に入れてもらえなかったし。
      ――23時。)
    佐天「固法先輩もきっと、もう帰ってるよね、こっそり会いに行こう、おにぎり作ろうっと」


    佐天「さてさて、準備完了、行こうかな」カチャッ
    佐天「あれっ」
    佐天(門のところにいるの、アンチスキル?)

    佐天 カチャン
    佐天(やだなあ、出づらいよ、表でなにかやってるのかな? …どうにか窓から出れないかな)

    97 = 38 :

    ――ジャッジメント本部

    初春「アンチスキルが…佐天さんを見失いました…」
    固法「なんですって!」
    黒子「佐天さんは部屋にいたんじゃありませんの?」

    初春「今までの情報だとそうだったんですけど、ええと、佐天さんの部屋の明かりが消えて就寝と考えられる、から十五分くらいして、佐天さんの不在が確認されています」
    黒子「不在って、どうやって確認したんですの? まさか寝ているところに忍び込んだだとかじゃないですわよね」
    固法「生体反応の有無かしらね……いずれ良くない方法を使ったと思うけれど」

    黒子「お、お姉様、どこに行きますの?」
    美琴「探してくる」

    98 :

    アンチスキル無能過ぎ問題

    99 = 38 :

    固法「探してくる、って、当てはあるの!?」
    美琴「初春さんの家じゃないかな」
    初春「え、えっと……私の部屋の訪問記録は、最後は7時間前…佐天さんです」

    美琴「当てがなくっても、探さないと。黒子と初春さんの能力がなくなった原因が佐天さんなら、また佐天さんが、誰かに!」


    佐天「え?」


    初春「わあ! さ、佐天さん!?」
    佐天「原因?」

    100 = 38 :

    黒子「……」
    固法「ここに、向かっていたのね」

    佐天「あ、あ……いやあ、立ち聞きするつもりはなかったんですけれど、なんか大きな声が聞こえたから、入りづらくって」
    黒子「……聞こえましたの?」
    佐天「え、えっと、原因が、どうとか」
    美琴「っ!」
    佐天「え、私、とか……?」


    固法「白井さん」
    黒子「わかりました」


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