元スレ男「ヤンデレは怖いな」幼「え?」
SS覧 / PC版 /みんなの評価 : ★
102 = 1 :
友「冗談だ。お前にそんな度胸があるとは思えん」
男「それは馬鹿にしてるのか?」
友「信頼しているのだ」
男「ああ……そうかい」
友「で?」
男「あー、いやその」
男「昨夜、泣き出して……」
友「なるほど。殴っていいか」
男「聞く気があるなら、最後まで聞いてくれ……」
103 = 1 :
男「泣き出したのは突然なんだよ、本当に」
友「心当たりは?」
男「ないです」
友「ないわけないだろ」
男「それが、これっぽっちも」
友「お前の鈍感が人を傷つけたわけだ」
友「つまり結論は変わらず、ぶん殴らせろ」
男「お、落ち着け! まて、今考えるから!」
105 = 1 :
男「(えーっと)」
男「なんか、いつもと様子が違った」
友「ほうほう」
男「妙にそわそわしてて、視線が合うと逸らされた」
友「それで?」
男「風呂入ると言ったら、過剰な反応をした」
友「……」
男「言い忘れたことがあったから、居間に戻ったら、」
男「幼のやつ、めっちゃ慌ててるんだよ」
106 = 94 :
士園
107 = 1 :
男「なんか用意してたみたいなんだけど……」
男「最初はそれ、幼なりの冗談かと思ったんだ」
男「んで、笑いながら言ったら、」
男「驚愕っていうのかな、そんな表情してたんだ」
男「そしたら、いきなり表情を暗くするから」
男「何か悩み事があると判断したわけ」
男「それを聞きただしたら、泣いた」
友「よし、殴る」
男「どうして!?」
109 = 1 :
友「……お前の鈍感さは、底なしだな」
男「頼む説明してくれ」
友「(……考えが正しければ)」
友「(その日は、幼ちゃんにとって大事な日で)」
友「(ついに男に想いを伝えるぞ! といった気持ちで、男に挑んだら)」
友「(男は幼ちゃんが冗談言ってると勘違いし、)」
友「(落ち込んだ……)」
友「(だが男と長い付き合いの幼ちゃんは、男の性格を把握しているはず)」
友「(しかたねーと幼ちゃんはあきらめたのだが、)」
友「(男のやつ、悩み事があるなら相談に乗るぞ? なんて、トドメを)」
男「?」
110 = 1 :
友「(さて、それは俺が言っていいべきことなのだろうか……)」
友「(いや、幼ちゃんのためにもここは黙っていよう)」
友「(それにこの大馬鹿野郎は一回くらい、痛い目を見た方が良い)」
男「おい、友~?」
友「すまんが俺もわからんわ」
男「マジか」
111 = 1 :
友「まあでも、これだけは分かる」
友「お前の責任だ」
男「……うん、それは分かってる」
友「ああ、俺はさっぱりわからんがそれだけは分かる」
男「なんでさっきから棒読みなんだ?」
友「ちょっと風邪気味でな」
男「そうか。体調には気をつけろよ?」
友「お前の頭も大丈夫だよな」
男「少なくともお前よりは成績が良い」
友「(反論できないのが悔しいぜ……)」
113 = 1 :
男「っと、そろそろ昼休み終わりだな」
友「ああ、まじか。お前の相談に乗ったせいだぞ!」
友「貸ね」
男「わーったよ……」
友「ジュース一本、パン一個」
男「分かったから、席戻って」
友「オーケー」
114 = 1 :
放課後
男「(とうとう幼は、来なかった)」
男「(友にも言われたことだし、幼の家に行くとしよう)」
男「(さてと……)」
後輩「あっ、先輩」
男「ああ、後輩か。どうした?」
後輩「いえいえ、顔を見たので話しかけただけですよ」
男「退屈なんだなぁ、このこのっ」
後輩「あぅーっ! ほっぺたつまむのはやめてくださいっ!」
116 = 1 :
顔を見たので ×
先輩を見かけたので ○
脳内変換よろしくお願いします。ミスりました。
117 = 1 :
男「部活は?」
後輩「これからですっ」
男「おう。がんばれよ」
後輩「先輩は?」
男「んーっと、家に帰る」
後輩「そうですか。んー、先輩の家に一度遊びに行ってみたいですねぇ」
男「機会があったらな。うち、親が仕事で帰りが夜遅くなんだ」
男「流石に女の子二人っきりってのは……」
男「(……まあ、幼は例外として)」
後輩「私は……、別に気にしませんけど」
119 = 1 :
男「気にしないって、俺が気にするからさ」
後輩「どうしてですかー?」
男「そりゃ……、な」
男「まあ、いろいろ事情があるんだ」
後輩「ふぅーん。ま、いいですけど」
後輩「休日とかならいいですよね?」
男「ああ、それなら」
後輩「えへへ、やった」
120 = 1 :
後輩「それじゃあ……」
男「あっ、後輩」
後輩「なんです?」
男「頬っぺた。なんか、埃みたいのがついてるよ」
後輩「ええっ!?」
男「ほら、ハンカチ」
後輩「あっ、ちょっ、自分でできますって!!」
男「まあまあ、すぐすむから」
後輩「~~~っ!!」
男「よし、とれた」
122 = 1 :
後輩「……バカ」
男「馬鹿で結構」
後輩「うそっ、聞こえてました!?」
男「まあな」
男「先輩を馬鹿呼ばわりするのはよくないぞ」
男「それじゃ、急ぎの用があるから帰る」
後輩「……は、はぁい」
124 = 1 :
どうしよう。本格的に眠くなってきました。
ストックないので、寝ぼけ頭で書くのが厳しい。
125 :
かまってちゃんは嫌われるぞ 支援
126 = 1 :
幼の家
男「……」ピンポーン
男「……」
男「……」ピンポーン
ガチャ
幼「っ、男……っ!?」
男「おう」
幼「ご、ごめん。調子、悪いから……」
男「まあ、待てって」
128 = 1 :
幼「…………」
男「少しくらい、いいだろ」
幼「……強引」
男「なんとでも言え。おじゃましまーす」
幼「……男」
男「んー?」
幼「怒ってないの……?」
男「(何が?)」
男「(とはさすがに聞き返せなかった……)」
130 :
ストックないのに早いな
131 = 1 :
男「(まあ怒ってないのは事実だし……)」
男「別に」
幼「……どうして」
男「あーもう! 幼らしくないっ!」
幼「ひゃっ」
男「ほらシャキッと。いつものクールさはどこへ行った」
幼「……だって」
男「ん?」
133 = 1 :
幼「……ううん、なんでもない」
男「……そっか。ところで、腹減ったか?」
幼「別に、減ってない」
男「そうかそうか。じゃあ、ゲームでもするか?」
幼「……いい」
男「うん。じゃあ、適当にゴロゴロ」
幼「しない」
男「(な、なんかいきなり冷たくなったぞこいつ……!?)」
134 = 1 :
135 = 1 :
男「……まあいいか」
幼「……ねえ、男」
男「うん?」
幼「……男は、好きな人、いる?」
男「…………」
男「いるけど」
幼「……っ」
幼「そっか、そうだよね」
136 = 1 :
男「……なあ、幼。俺、お前に何か悪いことしたかな」
幼「……え」
男「いや、お前……。やっぱ、辛そうな顔してるから」
幼「…………」
幼「別に、なんでもない」
男「………」
男「そうか」
男「(嫌われたな、俺)」
男「(……はあ。しつこい男は嫌いってことか)」
139 = 1 :
男「(……ここで好きな人は幼でした、といえたらどれほど楽なことか)」
男「(ま、そういうわけにもいかないか)」
男「(……長い間ずっと一緒にいたから、信用されているとは思っていたんだけど)」
男「(……そうか)」
男「勘違いか」
幼「え?」
男「いや、幼はいつも通りだった、と思って」
男「俺が勝手に勘違いしてただけだ。悪い」
幼「別に……」
140 = 1 :
男「うん。身体は大切にな」
幼「言われなくてもわかってるよ…」
男「おう。じゃあ、元気で」
幼「もう、帰るの……?」
男「あんまり長居したら悪いだろ」
男「俺の家と違って、お前の家は親がいるんだから」
幼「そうよね……、うん。バイバイ」
男「ああ」
ガチャ
141 = 1 :
男「……失恋かな」
男「(早計だとは思うけど……、)」
男「(いっそそうとってしまった方が、楽かもしれない)」
男「(はぁ……)」
ピリリリ、
男「っと、マナーモードにし忘れてた」
男「はいもしもし」
後輩『あっ、せ、先輩ですかっ?』
男「はい。先輩です」
143 = 1 :
先輩『そのう……、明日。話があるのでっ!』
先輩『放課後、屋上に、よろしいですか?』
男「話? うん、まあ構わないよ」
男「にしても、屋上?」
先輩『は、はい』
男「何か、相談? 人に聞かれたらまずいこと?」
先輩『おおむね、その通り、です』
男「はは、信頼されてるなぁ俺」
男「……わかった」
男「また、明日」
先輩『はっ、はい』
プチ
144 = 1 :
次の日
友「だるそうな顔してるな、どうした?」
男「んー。当たって砕けた」
友「へ?」
男「ほら、幼のこと」
男「昨日、家にお邪魔したんだけど」
友「砕けたとは」
男「まあ、振られたんだよ」
男「直には言われてないが、信用はないようだ」
友「そんな馬鹿な」
145 = 1 :
友「…………」
友「まあ、元気出せ」
友「まだ完全に振られたわけじゃないんだろ?」
男「……まあ、そうだけど」
友「(確かに今日の幼ちゃんと男、ギクシャクしてたな)」
友「(まさか、その原因がこんなことだとは)」
友「(……鈍感な男の勘違いだといいのだが」
男「はあ」
147 = 1 :
放課後
男「(そういえば、後輩に相談があるから屋上に来てと言われてたっけ)」
男「……行くか」
男「……」
男「(……ん)」
男「……?」
男「(今、視線を感じた気が……)」
男「気のせいか……」
幼「……男」
149 :
>>143
×先輩→○後輩
という認識でおk?
150 = 1 :
屋上
後輩「せ、先輩っ」
男「悪い。待たせた」
後輩「いえ、そんなに待ってはいませんよ」
男「……ん。それで、話って」
後輩「あ、あのっ、そのう……」
男「うん」
後輩「な、なんと言ったら……」
男「落ち着いて。ゆっくり聞くから」
みんなの評価 : ★
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