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    元スレ美希「ハニー、ミキ結婚するね?」

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    101 = 1 :

    美希「……え?」

    P「俺は! 俺はその、それくらいの覚悟で付き合おうとしてる!」

    P「……ただな? プロデューサーがアイドルに、とか。まだ14歳の子に……とかいろいろあるわけで」

    P「……でも、年齢や肩書きで今の俺たちの気持ちを遮って欲しくない……と、俺は思うんだ」

    美希「……」

    P「……美希?」

    美希「……う、うあ」

    P「え!? あ、いや、その美希!?」

    美希「ご、ごめ……なさ、嬉しくて……」

    P「美希……」

    美希「え、えへへ……ハニーはやっぱり、すごいの……」

    美希「結婚なんて……ミキ、まだ中学生だよ?」

    102 = 58 :

    ほう

    103 = 1 :

    P「だからその、さっきの言い訳があるわけで……」

    美希「うん、わかってるの。結婚できるまで……頑張ればいいんでしょ?」

    P「……そんなにスムーズに行けば、なんてことないんだがな」

    美希「ミキを誰だと思ってるの?」

    P「これはこれは、頼りになるお言葉で」

    美希「……約束」

    P「……」

    美希「これは、約束だよ? ハニーと、結婚する」

    P「あぁ、もちろん」

    美希「……今日は眠れないの」

    P「ダメだ、ちゃんと休まないと明日に響くからな」

    美希「こう言うときは普通、今夜はうちに泊まっていけとか」

    P「ただでさえ捕まりそうなんだから、勘弁してくれ……」

    104 = 29 :

    しえんぬ

    105 = 1 :

    P(その後は、特に何もなくたわいもない会話をして、美希を家に送り届けた)

    P(美希が結婚できるようになるまで2年……はないか)

    P(それまで他のアイドル達も一人前に育てなければ)

    P(……それでも、やれる。やらなきゃいけないんだ)

    P(気分としては最高のまま家に帰り、少女に対して語った愛の言葉に今更恥ずかしくなって)

    P(一人で暴れたり泣き叫んだり、と思えば真剣な顔で今後の計画を練り始めたり)

    P(……恋は盲目。まさにその通りで)

    P(二人だけが知る、二人の関係を始めてから、二人の時間、三回目のこと)


    P「……美希」

    美希「何? ハニー?」

    P「……噂がな」

    美希「え?」

    P「あ、いやなんでもないんだ」

    106 = 1 :

    美希「噂?」

    P「あ、いや……どこから嗅ぎ付けたのか知らないが、いつもでっち上げ記事ばかり作ってるところがな」

    P「……だから、一応伝えておく事にする。耳を貸せ」

    美希「?」

    P「……」

    美希「……うん」

    P「わかったな?」

    美希「わかったの」

    P「……いい子だ」

    美希「……ハニー」


    P(今思えばどこから、なんてアホなことを抜かしていたことに突っ込みを入れてやりたい)

    P(事務所が安全だと勝手に思い込んで、仕事が終わっても残っていたのだから疑われるのも無理はない)

    P(……不安は的中し、その会話をした次の朝、早速記事になっていた)

    107 = 1 :

    P「……」

    律子「……プロデューサー」

    P「律子か……いや、うん。単なる噂には過ぎないんだが……」

    律子「……あまり、こういうことは言いたくないんですけど」

    律子「何人か、最近プロデューサーと美希の仲がいい……と」

    P「……」

    律子「あ、で、でも勘違いしないあげて下さい! その、陥れようとか言う訳では……」

    P「……わかってる。事務所全体の問題だもんな」

    律子「……」

    P「今日の迎え、美希のことも頼めるか?」

    律子「は、はい。大丈夫です」

    P「……すまん」

    108 = 1 :

    P(こうなることはどこかで予想がついたはずなのに)

    P(そして、こうなったら誰が一番辛いか、わかるはずなのに)

    P(アイドルはそういうものだと、一番理解しているはずの俺が……恋に溺れて、理由にして)

    P(今日美希とは会わないつもりだった。急にそういう行動をしても怪しまれるが、結局は同じだ)

    P(……だが、昨日の会話が早速役に立つ)

    P(俺は仕事が終わってから適当に時間をつぶしてから、とある公園に来た)

    P「……まだ1ヶ月経ってないんじゃないか」

    P(つぶやいていると、やがてやってきた)

    P「……美希」

    美希「……プロデューサー」

    P「……慣れると、その呼ばれ方は辛いものがあるな」

    美希「……」

    P「……殴ってくれても構わない。正直、俺の不手際が招いたことだ」

    109 = 1 :

    P「……こうなった場合、どうするかは俺の知る限り2つ」

    P「俺とは何も無い事を証明するために、別の担当に移って活動を続ける」

    P「もう一つは、開き直って俺と逃げるかだ」

    P「どちらを選択してくれても、俺は一向に構わない。それだけのことをした」

    美希「……」

    P「さぁ、美……」

    パァン

    P「……っ」

    美希「ハニー……」

    P「……」

    美希「……ハニーとお別れするのは嫌」

    P「……」

    美希「でも、アイドルを捨ててまで、皆を裏切って一緒になるのは……違うって思う」

    110 = 1 :

    P「……そうだな」

    美希「……なら、どうすればいいの? って、ハニーに聞くつもりだった」

    美希「ハニーと一緒にいたいのに……ハニーのせいで……って。でも」

    美希「……全部ハニーに任せてたから、いけなかったんだって」

    P「……美希」

    美希「だからね、ミキちゃんと考えてきたの」

    美希「16まで、外国にいるね?」

    P「……なっ!」

    美希「そうすれば、全部うまくいくの……最初から、ミキが悪かったの」

    P「い、いやでも……」

    美希「……プロデューサーは、大変なんだって、すごく思った。そんなプロデューサーが、ミキは大好き」

    美希「だからって、独り占めして他の皆にまで迷惑をかけちゃうなら……ミキは諦めるの」

    美希「きっとそれくらいしないと、ハニーと釣り合わないから!」

    111 = 1 :

    P(掠れる声、美希なりに必死に答えを出してきたんだろう)

    P(なのに、俺は……)

    P「……俺には、何も言えない」

    美希「さっきのビンタはね、別にハニーが……ミキと付き合おうって言ったことについてじゃないの」

    美希「方法がさっきの二つしか無かったこと、それがミキはちょっと悲しかっただけ」

    P「……」

    美希「……だから、本当にミキのこと思ってるなら」

    美希「……待ってて」

    P「……美希」

    美希「2年、待ってて? ミキも我慢する。だからハニーも!」

    P「……俺に、できるだろうか」

    美希「ハニーなら大丈夫だよ……きっと」

    112 = 1 :

    P(二人は見つめ合う。少しずつ距離を縮めていく)

    P(何も言わなくても、ここに来て話を進めたように。どちらともなくやがて……とそのとき)

    P(脳裏によぎる……悪魔のささやきか神のお告げか、互いが触れる前にそれを口にだす)

    P「……ここは、誰か見てるかもしれない」

    美希「あ……うん」

    P「……2年後な」

    美希「……絶対だよ」

    P「……絶対」

    P(そして改めて、二人は触れ合う。手と手を固く握りしめて、また会う日までと)

    P(……気がついたら、美希は日本からいなくなっていた。本当に、気がついたら)

    P(火種程度だった噂も徐々に消え、うちの事務所にも平穏が戻った)

    113 :

    しりある

    115 :

    なんかこうシリアスな展開だと
    なんかこう社会人が14歳をたぶらかしてる感が
    じわじわきてアレだな

    116 :

    アイマスのNTR嫌いなんだよなぁ…

    117 = 48 :

    なんかこうね

    118 = 1 :

    P(いなくなった後も美希のことは忘れられずにいる。当たり前だ)

    P(それでも、確かに仕事の効率は上がった気がする)

    P(一目惚れから始まった恋。燃え上がるのが早くて冷めるのも……)

    P(……この時点では、別に冷めてなどいなかった。日に日に燃え上がる一方なくらいで)

    P(美希が帰ってきて、すぐ結婚するのか、それとも俺の元でアイドルとして復帰するのか)

    P(……どうなるかはまだ分からない。だからこそ、俺は今目の前の仕事に力を入れるしかなかった)

    P「……美希」

    律子「プロデューサー?」

    P「あ、律子か……」

    律子「……美希のこと、気になりますか」

    P「……気にはしてないさ。あいつのことだ、うまくやってるに決まってる」

    律子「それもそうですよね」

    P「あぁ……むしろ気にしなきゃいけないのは俺自身の方で……」

    律子「あ、プロデューサー、ちょっと……」

    120 = 113 :

    美希がハッピーならハッピーエンドなんでしょうかね・・・・・・

    121 :

    そうとはかぎらない

    122 = 58 :

    P逮捕

    123 = 1 :

    ----
    美希(はじめて会った時……確か、そこの人って言っちゃったんだよね……)

    美希(でも、それくらい普通の人って感じだった)

    美希(お仕事をして行くうちに、どんどん楽しくなって)

    美希(この人のおかげなのかな、って思ったら余計すごく思えてきて)

    美希(……それに、今だからわかるけどやっぱり優しかったよ?)

    美希(気付いたらもう、好きになってた)

    美希(好きで好きでしょうがないのに、プロデューサーだから)

    美希(それなのに、どうして優しくするの?)

    美希(……どうして、好きなんて言うの?)

    美希(ずっと悩んでた。でも、ハニーは……)

    美希(……付き合い始めはあんまり実感なかった)

    124 :

    代行お願いします

    「あれ…誰かいるぞ」>>4「……」ニコッ

    125 = 1 :

    美希(でも、ハニーもミキのことを好きだってことがわかると、すっごく嬉しくて)

    美希(本当に……嬉しくて。もっともっと、好きになってた)

    美希(だから、あの記事はショックだった。ハニーと会えなくなるなんて、嫌)

    美希(でも、今までだって我慢してきた。これからも我慢すればいい)

    美希(そうすれば、また。ハニーとほんの少しだったけど、恋人みたいに過ごす毎日が、戻ってくるんだよね)

    美希(だからミキは頑張るの。2年……耐えられるかわからないけど、耐えてみせる)

    美希(それでもね……たまに聞きたくなっちゃうんだ、ハニーの言葉)

    美希(……ハニーの顔がみたい、ハニーと手をつなぎたい)

    美希(それにまだ、ハニーと……恋人らしいこと、何もしてないよ)

    美希(だから、ただ頑張るの。メールすれば、電話しちゃうかもしれない。電話すれば、泣き出しちゃうかもしれない)

    美希(ミキが泣いてたら……ハニーはそのままで居られる? ちゃんと、お仕事できる?)

    美希(ミキだって自信ないから、どんなに辛くても……一人で頑張るんだよ?)

    美希「ハニー……」

    127 = 1 :

    「……待ってて」

    ---
    P「……待ってる」

    律子「結構待ってますよね? 返事なかなか来ないですよね?」

    P「あそこはいつもギリギリだから、仕方ないんじゃないか?」

    律子「まあそういうことなら」

    P「……律子の方は最近大丈夫か?」

    律子「え? あ、えぇもうそれは全然!」

    P「美希がいなくなって、ちょっとでも楽になるかと思えば、痛手になるとはな」

    P「どこまでも予想外だ。やっぱりあいつは、そういうやつだったよ」

    律子「……」

    P「……律子はどう思う?」

    律子「え?」

    129 = 1 :

    P「美希の……なんていうんだろう」

    律子「……こんなことを聞くのは、その……よくないとは思うんですけど」

    律子「プロデューサーと美希は……やっぱり」

    P「……16になったら戻ってくる」

    律子「……え?」

    P「……それだけだ。それだけの関係」

    律子「……」

    P「……」

    律子「……プロデューサー」

    P(俺は美希の話をすると、どこか遠い目をしているらしい)

    P(そんなに気になるなら連絡を取ればいいじゃないか、なんて言われるがそんなこと出来る訳が無い)

    P(俺はただ待っていろと言われたんだ。それも、半ばあいつを追い出す形で)

    P(電話して、何て声をかけてやればいい? 待ってるから、それしか言えない)

    131 = 1 :

    P(時間はあっという間に過ぎる。一度も美希と連絡を取らないまま)

    P(……カレンダーを見ると、そろそろ美希が15になる)

    P(一瞬電話でおめでとうと言いたいが、すぐ踏みとどまる)

    P(仕事自体も安定してきて、心の余裕もでてきた)

    P(最近は心無しか律子と動く事が多くなった)

    P(事務所単位で活動する機会が増えた、というのもあると思うが何よりプロデューサーが二人居るといろいろと捗る)

    P(そんなとある日の仕事終わり)

    律子「おつかれさまです、プロデューサー」

    P「お、律子か。お疲れ」

    律子「今日はみんな頑張ってくれましたね!」

    P「なかなか熱いライブになったな。次はオールスターでバラエティだろ? もう楽しみだよ」

    律子「……あの、プロデューサー?」

    P「ん? どうかしたか?」

    132 = 1 :

    律子「みんな疲れて帰っちゃいましたけど、どうですか少し?」

    P「おぉ、確かに。それじゃあ行くとするか」


    P「打ち上げって雰囲気でもないよな」

    律子「まあ私まだ飲めないですし、時間も時間なのでこのくらいがちょうどいいかと」

    P「まあ確かに。それじゃあ俺もソフトドリンクで」

    律子「はい! それじゃ改めて、おつかれさまでした!」

    P「なんていうか、最近すごく調子がいいよな」

    律子「そうですよね。美希が居なくなって、一時はどうなるかと思いましたけど」

    P「律子のユニットも結構当たってるらしいじゃないか」

    律子「え? あ、いや、あれはプロデューサーの意見も取り入れたおかげ、というか……」

    P「そんなことはないさ、ほとんど律子の案だろうし」

    134 = 1 :

    律子「またまたそんな! ココまで来れたのは、お世辞抜きでプロデューサーのおかげですって!」

    P「その言葉をもらうとしても、俺だけの力ではないと言っておこうかな」

    律子「い、いやいや私なんか……」

    P「え? あー……うん、いや、律子は十分頑張ってるって」

    律子「そんなこと……この前だって……」

    P(律子は確かに頑張っている。俺も頑張っている)

    P(それでも頑張れているのは、やはり”彼女”の存在が合ってこそなのだが)

    P(俺以外の人にとっては、今や過去の人物として、当たり前になってしまってるのかもしれない)

    律子「……ちょっと、お聞きしておきたいんですけど」

    P「あぁ、うん。なんだ?」

    律子「……この前の、美希の件です」

    P「美希?」

    135 = 1 :

    律子「16に……ってことは、つまり」

    P「……それか」

    律子「話しづらいことっていうのは、百も承知で!」

    P「……すまん、それについてはちょっと話したくない、かな」

    律子「……2年、ですよね」

    P「え?」

    律子「だいたい、2年。美希が日本を発ってからもう半年は過ぎたでしょう?」

    P「……そうだな。詳しく言うなら、ほぼ後1年だ」

    律子「え? あ……今日はもう、美希の……」

    P「……」

    律子「……そこまで大事な相手なのに、何の連絡もなしで」

    P「仕方ないだろう? 14の少女を何の装備も持たせずに海外へ追いやったのは俺だ」

    律子「そ、そんなこと……」

    136 = 1 :

    P「……それこそ、美希にとっては遊び、くらいでちょうどよかったのかもしれない」

    P「美希の心にかこつけて、真剣だとか、立場は関係ないとかごまかして……」

    P「結局は俺が、美希と……いや、辞めにしよう。酒もなしにこんなこと話したってしょうがない」

    律子「……」

    P「……とにかく、俺は美希とは」

    律子「わ、私は!」

    P「……律子?」

    律子「わ、私は……美希は……」

    P「……」

    律子「……ホンキだったと、思いますよ」

    P「……そうか」

    律子「……はい」

    137 = 113 :

    ここで そうびしていくの?

    138 = 1 :

    P(待つしか選択肢がない俺にとって、美希は俺の何と呼べばいい?)

    P(婚約相手だなんて、自惚れにもほどがある。恋人相手とも言わない)

    P(もっともらしいのは、元彼女くらいか。しかし、美希によってはこれも叱られかねない)

    P(……もう少し昔に話していたら、名残惜しさに涙を流していたかもわからない)

    P(あっという間に打ち上げは終わり、二人でカフェを出た)

    律子「……ありがとうございました」

    P「あぁ、いやこちらこそ。よかったら家まで送ろうか」

    律子「あ、でも……」

    P「ここからならそう遠くないだろ?」

    律子「……はい、それじゃ」

    P「うん」

    139 = 1 :

    P「俺としては次の……」

    律子「……」

    P「どちらかと言えば、メインの司会進行に……」

    律子「……」

    P「……律子?」

    律子「え? は、はい!」

    P「大丈夫か?」

    律子「だ、大丈夫……です」

    P「……そうか」

    律子「あ、この辺で大丈夫です」

    P「ん? もう少し先じゃ」

    律子「いいんです! 結構着いてきてもらっちゃったので」

    P「いやいやこれくらい。それじゃあまた明日か?」

    140 = 1 :

    律子「……は、はい」

    P「よし、それじゃ」

    律子「……」

    P(俺は振り返って歩き出そうとした)

    P(視界に金髪の、女の子が見えたような気がした)

    P(と、次の瞬間、体に衝撃が……)

    ---

    146 :

    ---
    美希「……よし」

    美希(こっちに来てから半年、もうちょっと経ったかも)

    美希(それなりに海外での生活も楽しいけど……やっぱり)

    美希(辛いことがあって、会いたくて会いたくて、どうしようもなかった)

    美希(それでも、電話の無い部屋で一人泣いてた)

    美希(そういうのと最低限の服を、目一杯詰め込んだバッグと、今日本にいるんだよ?)

    美希(……ハニーに会いたい。でも、それだけじゃない)

    美希(ただ会いたいわけじゃない、成長した美希を見てもらうの)

    美希(それで、できれば……思いっきり甘えたい。抱きしめてもらいたい)

    美希(それで、声がかれるくらい泣いて……いつかのように、スッキリしてまた海外に戻るの)

    美希(どうして2年経ってないのに戻ってきたんだ! なんて言ったらまたひっぱたいてやるの!)

    美希(なんて、まさかないと思うけど……結局は会いたいから。誕生日まで待って、今日帰ってきた)

    147 :

    美希が健気過ぎてやばい

    148 :

    あれ…なんで目から汗が…

    149 :

    あれ、ひょっとしてハッピーエンドにはならないんじゃ…

    150 = 146 :

    美希「待っててね、ハニー!!」

    美希(なんて叫んだら……すれ違った人をびっくりさせちゃった、ごめんね?)

    美希(とりあえずもうこんな時間だし……明日の朝から事務所にお邪魔して挨拶ついでにハニーに会えばいいよね)

    美希(それほど荷物も多くないけど、やっぱりかさばるからゆっくり移動して……)

    美希(……でもやっぱり、事務所に寄って行こうかな? 景色も懐かしいし、散歩ついでに)

    美希(……あれ? もしかしてあれって、ハニー?)

    美希(……あはっ、嘘みたい)

    美希(そんな、絵本みたいな王子様との再会が、本当に起こるなんて)

    美希(……どうしよう、声がでない。まだ半年だよ? 本当は2年だって言ってたのに)

    美希(あの背中、見ただけでわかる。声が、頭の中に流れてくる)

    美希(でも、でも。ちゃんと、ハニーの声で、”美希”って呼んで欲しい)

    美希(だから、後ろからゆっくり近づくの。えへへ、どうせなら驚かせたいでしょ?)


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