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元スレ勇者「さて、魔王を倒すか」
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勇者「(死んでも倒す、と言っていたか)」
勇者「(最初から知っていたのだろう)」
勇者「(先の勇者達の魂から受け継いで、分かっていたのだろう)」
勇者「(魔王の、真の力を事を)」
勇者「(・・・あの輝き)」
勇者「(あれは恐らく、魂を転移させる秘宝)」
勇者「(その身から、魂を転移させ)」
勇者「(魔王の身体を持つ勇者は、その身を切らせた)」
勇者「(最初から狙っていたのだろう)」
勇者「(最後の勇者は魔王を確実に倒すこと方法を考えた)」
勇者「(殺す為に死ぬ。・・・狂気の沙汰だ)」
勇者「(しかし、勇者は死ななかった)」
勇者「(魔王は死に、勇者は生きている)」
勇者「(私は、勝ってしまった)」
勇者「・・・」
勇者「(最初から知っていたのだろう)」
勇者「(先の勇者達の魂から受け継いで、分かっていたのだろう)」
勇者「(魔王の、真の力を事を)」
勇者「(・・・あの輝き)」
勇者「(あれは恐らく、魂を転移させる秘宝)」
勇者「(その身から、魂を転移させ)」
勇者「(魔王の身体を持つ勇者は、その身を切らせた)」
勇者「(最初から狙っていたのだろう)」
勇者「(最後の勇者は魔王を確実に倒すこと方法を考えた)」
勇者「(殺す為に死ぬ。・・・狂気の沙汰だ)」
勇者「(しかし、勇者は死ななかった)」
勇者「(魔王は死に、勇者は生きている)」
勇者「(私は、勝ってしまった)」
勇者「・・・」
(従者「魔王さま、ごはんですよ」)
勇者「・・・」
(従者「魔王さま、今日は暇ですね!」)
勇者「・・・」
(従者「あ、あの。私、もしかして、また寝ちゃいました?」)
勇者「・・・」
(従者「魔王さま、私はとても嬉しいです」)
勇者「・・・」
(従者「魔王さま、私は幸せですよ」)
勇者「・・・」
(従者「魔王さま・・・。魔王さま・・・。魔王さま・・・。」)
勇者「・・・」
(従者「大好きで・・すよ・・魔王・・・さま・・・。愛して・・・いま・・・す・・・」)
勇者「・・・っ」
勇者「・・・私は・・・」
勇者「・・・」
(従者「魔王さま、今日は暇ですね!」)
勇者「・・・」
(従者「あ、あの。私、もしかして、また寝ちゃいました?」)
勇者「・・・」
(従者「魔王さま、私はとても嬉しいです」)
勇者「・・・」
(従者「魔王さま、私は幸せですよ」)
勇者「・・・」
(従者「魔王さま・・・。魔王さま・・・。魔王さま・・・。」)
勇者「・・・」
(従者「大好きで・・すよ・・魔王・・・さま・・・。愛して・・・いま・・・す・・・」)
勇者「・・・っ」
勇者「・・・私は・・・」
勇者「私は・・・あの時・・・私は・・・」ブツブツ
勇者「従・・・私は・・・何故・・・あの時」ブツブツ
男「なぁ、アンタ」
勇者「あの時・・・どうして・・・何故・・・・」ブツブツ
男「後悔してる事があるんだろう」
勇者「私は・・・してれば・・・どうして」ブツブツ
情報屋「俺は情報屋だ。アンタ、後悔してる事があるんだろう?」
勇者「私は・・・あの時・・・」ブツブツ
情報屋「過去を改変できる宝玉のことを知っているかい?」
勇者「私は・・・」
情報屋「変えてみればどうだ?」
勇者「・・・」
情報屋「変えたい過去を。あるんだろう?」
勇者「・・・。話を・・・、話を聞こう」
情報屋「そうこなくちゃね」
勇者「従・・・私は・・・何故・・・あの時」ブツブツ
男「なぁ、アンタ」
勇者「あの時・・・どうして・・・何故・・・・」ブツブツ
男「後悔してる事があるんだろう」
勇者「私は・・・してれば・・・どうして」ブツブツ
情報屋「俺は情報屋だ。アンタ、後悔してる事があるんだろう?」
勇者「私は・・・あの時・・・」ブツブツ
情報屋「過去を改変できる宝玉のことを知っているかい?」
勇者「私は・・・」
情報屋「変えてみればどうだ?」
勇者「・・・」
情報屋「変えたい過去を。あるんだろう?」
勇者「・・・。話を・・・、話を聞こう」
情報屋「そうこなくちゃね」
情報屋「時を過去に戻す宝玉の話だ」
情報屋「お代はいらないよ。どうせみんな死ぬんだろうし」
情報屋「あんたは普通の人間と違う。その装備、身体を見れば分かる」
情報屋「この世界を変えられる・・・、かは分からないけどさ」
情報屋「変えることができそうな奴から片っ端に声をかけてる」
情報屋「この街を西に二日も歩けば洞窟がある、野蛮でどう猛な魔族のなわばりらしい」
情報屋「そこは問題じゃないんだ、その洞窟の中にある祠が。どうやっても開かないらしい」
情報屋「どうやら呪いで封じられているとか。しかし、聖水やらの解呪魔法が一切効かないのだと」
情報屋「で、これは眉唾な情報だが」
情報屋「中身の宝玉は、聖なる力がないと発動すらしないただの綺麗な石ころ、とかなんとか」
情報屋「呪いで封じられた聖なる宝玉ってのも、なんだか変な話だよな」
情報屋「あんたなら過去を変えられるか?この今を変えることができるか?」
情報屋「・・・この世に人が残ってて、生きている限り、俺は色んな奴にこの話を伝え続けるつもりなんだ」
情報屋「終わろうとする世界で情報屋の俺に出来ることは、せいぜいこれくらいの事だからな」
情報屋「・・・希望は生れたかい?」
情報屋「お代はいらないよ。どうせみんな死ぬんだろうし」
情報屋「あんたは普通の人間と違う。その装備、身体を見れば分かる」
情報屋「この世界を変えられる・・・、かは分からないけどさ」
情報屋「変えることができそうな奴から片っ端に声をかけてる」
情報屋「この街を西に二日も歩けば洞窟がある、野蛮でどう猛な魔族のなわばりらしい」
情報屋「そこは問題じゃないんだ、その洞窟の中にある祠が。どうやっても開かないらしい」
情報屋「どうやら呪いで封じられているとか。しかし、聖水やらの解呪魔法が一切効かないのだと」
情報屋「で、これは眉唾な情報だが」
情報屋「中身の宝玉は、聖なる力がないと発動すらしないただの綺麗な石ころ、とかなんとか」
情報屋「呪いで封じられた聖なる宝玉ってのも、なんだか変な話だよな」
情報屋「あんたなら過去を変えられるか?この今を変えることができるか?」
情報屋「・・・この世に人が残ってて、生きている限り、俺は色んな奴にこの話を伝え続けるつもりなんだ」
情報屋「終わろうとする世界で情報屋の俺に出来ることは、せいぜいこれくらいの事だからな」
情報屋「・・・希望は生れたかい?」
―洞窟―
勇者「・・・」
勇者「・・・希望か。都合の良い言葉だ」
勇者「私の国のこんな辺ぴな場所にある洞窟に、時を過去に戻す宝玉だと?」
勇者「だが、立ち止まって考えている暇は。もう無い」
勇者「・・・ここか。これが祠だな」
勇者「これは・・・」
勇者「魔族が発動した宝物用の保護印」
勇者「・・・口術で解ける類の簡易なものだ」
勇者「▼▼▼■■▲■」
勇者「開いた」
勇者「人間はこれを呪いと勘違いしていた訳か?」
勇者「聖水など効くはずがない、そもそも呪いとは仕組みが違う」
勇者「これが宝玉・・・か」
勇者「どこかの下級魔族が発動しない宝玉を見つけ、価値も分からずしまい込んでいた、というのが真相か」
勇者「・・・」
勇者「・・・希望か。都合の良い言葉だ」
勇者「私の国のこんな辺ぴな場所にある洞窟に、時を過去に戻す宝玉だと?」
勇者「だが、立ち止まって考えている暇は。もう無い」
勇者「・・・ここか。これが祠だな」
勇者「これは・・・」
勇者「魔族が発動した宝物用の保護印」
勇者「・・・口術で解ける類の簡易なものだ」
勇者「▼▼▼■■▲■」
勇者「開いた」
勇者「人間はこれを呪いと勘違いしていた訳か?」
勇者「聖水など効くはずがない、そもそも呪いとは仕組みが違う」
勇者「これが宝玉・・・か」
勇者「どこかの下級魔族が発動しない宝玉を見つけ、価値も分からずしまい込んでいた、というのが真相か」
勇者「しかし、これは・・・。この宝玉は・・・凄まじい力を持っている」
勇者「感じる。これは本物だ」
勇者「聖なる力。つまり、勇者の血か」
勇者「本当に、本当だったのか・・・」
勇者「だとすれば、だとするなら。私は、いつを願う?いつに戻る?」
勇者「・・・」
勇者「・・・勇者と戦う前に」
勇者「勇者の狙いが分かっていれば、回避する方法などいくらでも有る」
勇者「・・・従者」
勇者「少しだけ待っていてくれ。お前を絶対に死なせはしない」
勇者「宝玉よ、私の願いを聞け」
勇者「時よ、時間よ、戻れ」
勇者「私の・・・希望を・・・」
勇者「(光が・・・これが・・・時を・・・)」
勇者「感じる。これは本物だ」
勇者「聖なる力。つまり、勇者の血か」
勇者「本当に、本当だったのか・・・」
勇者「だとすれば、だとするなら。私は、いつを願う?いつに戻る?」
勇者「・・・」
勇者「・・・勇者と戦う前に」
勇者「勇者の狙いが分かっていれば、回避する方法などいくらでも有る」
勇者「・・・従者」
勇者「少しだけ待っていてくれ。お前を絶対に死なせはしない」
勇者「宝玉よ、私の願いを聞け」
勇者「時よ、時間よ、戻れ」
勇者「私の・・・希望を・・・」
勇者「(光が・・・これが・・・時を・・・)」
~時は遡る~
「・・・」
「ここは・・・、ここは・・・」
「祠の・・・何も・・・変わっていない?」
「しかし、祠の戸が閉じている。時は過去に戻った・・・のか?」
勇者「では・・・、なぜ・・・!何故私は勇者のままなのだっ!!!」
勇者「何故だっ!!」
勇者「何故なんだ・・・っ」
勇者「・・・」
「・・・」
「ここは・・・、ここは・・・」
「祠の・・・何も・・・変わっていない?」
「しかし、祠の戸が閉じている。時は過去に戻った・・・のか?」
勇者「では・・・、なぜ・・・!何故私は勇者のままなのだっ!!!」
勇者「何故だっ!!」
勇者「何故なんだ・・・っ」
勇者「・・・」
時は過ぎる
勇者「(結果は失敗だった)」
勇者「(時間を戻す宝玉・・・、正確には時間を遡る宝玉)」
勇者「(私は時間を超えた)」
勇者「(そして辿り着いた、魔王と勇者が存在する時間に)」
勇者「(・・・辿りついた時間には私と、勇者と、私が存在していた)」
勇者「・・・」
勇者「(それでも)」
勇者「(それでも私は勇者を止めようとした)」
勇者「(勇者に剣を突き立てようとした・・・)」
勇者「(だが、できなかった)」
勇者「(魔王を倒す為の歩みを阻止することはできなかった)」
勇者「(勇者は自らの身に剣を突き立てることができない、勇者の血がさせない)」
勇者「(勇者自身が、魔王を倒すという使命を止める事ができない、邪魔をすることすら・・・できない)」
勇者「(なんと忌まわしい体だろうか)」
勇者「(結果は失敗だった)」
勇者「(時間を戻す宝玉・・・、正確には時間を遡る宝玉)」
勇者「(私は時間を超えた)」
勇者「(そして辿り着いた、魔王と勇者が存在する時間に)」
勇者「(・・・辿りついた時間には私と、勇者と、私が存在していた)」
勇者「・・・」
勇者「(それでも)」
勇者「(それでも私は勇者を止めようとした)」
勇者「(勇者に剣を突き立てようとした・・・)」
勇者「(だが、できなかった)」
勇者「(魔王を倒す為の歩みを阻止することはできなかった)」
勇者「(勇者は自らの身に剣を突き立てることができない、勇者の血がさせない)」
勇者「(勇者自身が、魔王を倒すという使命を止める事ができない、邪魔をすることすら・・・できない)」
勇者「(なんと忌まわしい体だろうか)」
勇者「(魔王と勇者が戦う運命は変えられない)」
勇者「(魔王は勇者と戦い、勇者は魔王と戦う)」
勇者「(宿命付けられている)」
勇者「(その事を理解した私は、また祠へと戻った)」
勇者「(また、魔王と勇者が戦い始める前に)」
勇者「(また、従者が命を断つ前に)」
勇者「(祠へと急いだ)」
勇者「(そして、時を遡る宝玉に願った)」
勇者「時よ、時間よ、遡れ」
勇者「あの日、あの時」
勇者「勇者が旅に出る前に」
~時は遡る~
勇者「(魔王は勇者と戦い、勇者は魔王と戦う)」
勇者「(宿命付けられている)」
勇者「(その事を理解した私は、また祠へと戻った)」
勇者「(また、魔王と勇者が戦い始める前に)」
勇者「(また、従者が命を断つ前に)」
勇者「(祠へと急いだ)」
勇者「(そして、時を遡る宝玉に願った)」
勇者「時よ、時間よ、遡れ」
勇者「あの日、あの時」
勇者「勇者が旅に出る前に」
~時は遡る~
勇者が旅に出る前のこと
勇者「・・やっと玉座の扉か」
勇者「ふむ、自分の城とは言え、完全に気配を消して忍び込むのは骨が折れるな」
勇者「・・・」
勇者「・・・魔王と勇者が戦う運命は変えられない」
勇者「勇者が魔王を倒せば、勇者の宿命は終わる」
勇者「魔王が死ねば、魔王の瘴気が消える」
勇者「勇者は旅に出ない」
勇者「出る必要が無いからだ」
勇者「そして」
勇者「魔王は家来を雇わない」
勇者「・・やっと玉座の扉か」
勇者「ふむ、自分の城とは言え、完全に気配を消して忍び込むのは骨が折れるな」
勇者「・・・」
勇者「・・・魔王と勇者が戦う運命は変えられない」
勇者「勇者が魔王を倒せば、勇者の宿命は終わる」
勇者「魔王が死ねば、魔王の瘴気が消える」
勇者「勇者は旅に出ない」
勇者「出る必要が無いからだ」
勇者「そして」
勇者「魔王は家来を雇わない」
勇者「私が魔王を倒せば、恐らく私の存在は消える」
勇者「だが」
勇者「従者は死なない」
勇者「お前を絶対に死なせはしない」
勇者「お前の返事はしっかりと受け取った」
勇者「私も、お前を愛している」
勇者「ありがとう」
勇者「私も、お前と一緒だよ」
―その勇者の胸には、一輪のガーベラが飾られていた
勇者「さて、魔王を倒すか」
END
勇者「だが」
勇者「従者は死なない」
勇者「お前を絶対に死なせはしない」
勇者「お前の返事はしっかりと受け取った」
勇者「私も、お前を愛している」
勇者「ありがとう」
勇者「私も、お前と一緒だよ」
―その勇者の胸には、一輪のガーベラが飾られていた
勇者「さて、魔王を倒すか」
END
ありがとうございました
ふと、魔王が魔王自身を倒す話って面白いんじゃないかと思い
初めてで拙い文章ですが投下させて頂きました
所々小ネタを挟んでいたり、それなりに創意工夫を凝らしたつもりです
ちなみに、ガーベラの花言葉は希望です
あと、バタフライエフェクトやシュタゲは大好きなので、かなり影響受けてるかと思います
ふと、魔王が魔王自身を倒す話って面白いんじゃないかと思い
初めてで拙い文章ですが投下させて頂きました
所々小ネタを挟んでいたり、それなりに創意工夫を凝らしたつもりです
ちなみに、ガーベラの花言葉は希望です
あと、バタフライエフェクトやシュタゲは大好きなので、かなり影響受けてるかと思います
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